JPH079016A - 調質圧延用ロール並びにプレス成形性に優れた金属板及びその製造方法 - Google Patents

調質圧延用ロール並びにプレス成形性に優れた金属板及びその製造方法

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JPH079016A
JPH079016A JP5175908A JP17590893A JPH079016A JP H079016 A JPH079016 A JP H079016A JP 5175908 A JP5175908 A JP 5175908A JP 17590893 A JP17590893 A JP 17590893A JP H079016 A JPH079016 A JP H079016A
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temper rolling
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亮伸 石渡
Toshio Imae
敏夫 今江
Kazuo Onda
和雄 恩田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属板表面に4μm〜8μm程度の潤滑油を
捕捉するための凹部が成形され、プレス成形性に優れた
金属板を得る。 【構成】 ロール表面に、微視的な規則的に分布した多
数の凸部とこの凸部を取り囲む網目溝を備え、各凸部の
上面の大きさは最大直径500μmの円形内に入り、か
つ最小直径50μmの円を収納できる範囲とし、ロール
表面積に占める凸部合計表面積の割合を10%〜35%
とした調質圧延ロールで圧延する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プレス加工用の金属板
を製造するための調質圧延用ロール、及びこのロールに
て調質圧延を施した、プレス成形性に優れた金属板に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、プレス加工用金属板をショッ
トダル仕上ロールやレーザ加工仕上ダルロールによって
圧延して製造する方法がある。特に最近では、あらかじ
め表面に樹脂膜を塗布したロールにレーザビームによっ
てマーキングした後にエッチング加工を施したダル仕上
げロールを用いて金属板を圧延する技術がある。例えば
特開平2−175882、特開平4−91802などが
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般にプレス成形性を
向上させるためには、圧延に用いるロールの凸部の割合
を多くし、金属板表面により多くの凹部を形成して、プ
レス加工用潤滑油の捕捉量を増やすことが有効である。
しかしながら、予め表面に樹脂膜を塗布したロールにレ
ーザビームによってマーキングした後にエッチング加工
を施したダル仕上ロールを用いて金属板を調質圧延する
場合には、凸部の割合が大きくなると、ロールの凸部が
金属板に転写せず、金属板表面にプレス成形性を改善す
るに十分な凹部の深さを形成することができないという
問題がある。
【0004】そこで本発明は調質圧延においてプレス成
形性を改善するに十分な鋼板表面の凹部の割合、該凹部
の深さを得るための調質圧延ロールを提供することを目
的とする。また本発明は上記ロールによって圧延された
プレス成形性に優れた金属板及びその製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明のダル仕上用調質圧延ロールは、微視的な多数
の凸部とこの凸部を取り囲む網目状溝とを備えたダル仕
上用調質圧延用ロールにおいて、次の要件を備えたもの
である (1)前記の凸部はロール表面に略均一に規則的に分布
し、上面が平坦なものとする。ここで平坦なとは、表面
粗度としてRaが0.2μm以下であることをいう。 (2)各凸部の上面の大きさは最大直径500μmの円
形内に収納され、かつ最小直径50μmの円を収納でき
る範囲とする。 (3)ロール表面積に占める凸部の合計面積の割合が1
0%〜35%とする。次に本発明のプレス成形性に優れ
た金属板は、次の技術手段から構成されている。
【0006】(a)微視的な多数の凹部とこの凹部を取
り囲む網目状凸部を表面に備えている。 (b)前記凹部は表面に規則的に分布しかつ、底面を平
坦とし、各凹部の底面の大きさは最大直径500μmの
円形内に収納され、最小50μmの円を収納できる範囲
とする。 (c)ロール表面積に占める凹部合計表面積の割合が1
0%〜35%である。さらに、本発明のプレス成形性に
優れた金属板の製造方法は、上記ロールを用いて、調質
圧延前の表面粗さがRaで1.0μm以下の金属板に調
質圧延を施すことを特徴としている。
【0007】
【作用】本発明は調質圧延によって、プレス成形性の優
れた金属板を製造する技術である。この場合、調質圧延
用のロールとして、例えば特開平2−1758802号
公報によって開示された方法によるレーザビームにより
成形したダル仕上ロールを用いる。本発明のロールで
は、調質圧延においてロール凸部の合計面積率を10%
〜35%と制限することによって、金属板表面に4〜8
μm程度の凹部の深さを確保することができる。10%
未満では金属板表面に形成される凹部の深さが8μmを
越え、例えば、深さが15μm以上と深くなり過ぎ、プ
レス成形性が劣化する。35%を越えると凹部の深さが
4μm以下と浅くなり好ましくない。面積率が10〜3
5%のロールによって製造される金属板は、プレス成形
性において従来材にない優れた特性を有する。
【0008】ロールの凸部の周辺部からの高さが低過ぎ
ると金属板の表面に十分な深さの凹部をつけることがで
きなくなるため、凸部の高さは15μm以上が必要であ
る。金属板のプレス成形性を向上させるためには、金属
板表面に形成した独立した凹部の面積率を高くする必要
があり、またプレス成形性を良くするために十分な凹部
の深さを得ることが必要である。調質圧延ではロール凸
部の面積率を50%以上と高くすると、金属板の凹部の
深さは1μm以下となってしまい、プレス成形性には十
分ではない。
【0009】ロールの各凸部の上面の大きさは、最大直
径500μmの円形内に収納される大きさとする。これ
より大きいとこのロールを用いて調質圧延した金属板に
この凸部が転写されて形成した池が大きくなり、この金
属板をプレス成形するとき、前記池がプレス工具によっ
て密閉されないので池に潤滑油を密閉することができな
い。すなわち、プレス加工を行う際に、工具による潤滑
油の封入がなされず、油の圧縮後の吹きだし効果が得ら
れないためである。
【0010】また各凸部の大きさは最小50μmの円形
を収納できる大きさとする。これはドットパターンのレ
ーザによる形成過程による制約である。すなわち、1ビ
ームが30μm〜50μmの円形であるから制約され
る。各凸部の形状は、正方形、長方形、多角形、円、楕
円、あるいはこれらと類似した図形であればよい。
【0011】
【実施例】次に、本発明材の実施例のダルロールを用い
て1%程度の圧下率の調質圧延を施したダル仕上げ金属
板と比較材のダル仕上金属板を用いて行った試験の結果
を説明する。試験は、深絞り成形性、摺動特性について
行った。試験に供したダル仕上金属板を、図2〜図6を
参照して説明する。図2は本実施例−1のダル仕上極低
炭素鋼板の表面形状を示す凹凸測定図であり、凹部の割
合が約27%、凹部の深さは、約4.3μmである。ま
た、この凹部は表面にほぼ均一分布している。図3は実
施例−2のダル仕上極低炭素鋼板の表面形状を示す凹凸
測定図であり、凹部の割合が約17%、凹部の深さは、
約8μmである。図4は比較例のダル仕上げ金属板の表
面形状を示す凹凸測定図であり、従来のプレス成形向け
のレーザダル鋼板(A)で三日月形の不整形な凹凸を有
するものである。図5は凹部の割合が約7%のダル鋼板
(B)で、凹部の深さは約15μmである。図6は凹部
の割合が約38%のダル鋼板(C)であって、凹部の深
さは1μm以下である鋼板を示す。
【0012】図1に示す本実施例のダルロールの製造方
法を説明する。圧延用ロール表面に耐酸性樹脂膜を形成
し、Qスイッチ付きYAGレーザを用いて、樹脂膜に模
様をマーキング加工して模様通りに塗膜の一部を除去
し、ロール表面にエッチング処理を施し、ロール表面に
図1に示す凹凸模様を付与した。図2に示すダルパター
ン表面を有する極低炭素鋼板の製造方法を説明する。上
記ロールで1%程度の調質圧延を施し、ロールのダルパ
ターンとは逆の凹凸模様を付与した。
【0013】深絞り成形性の試験方法と試験結果につい
て、図7と表1を参照して説明する。図7に示すよう
に、深絞り成形試験は、ブランク3にダイス2で矢印5
方向にしわ押えした試験片1を、ポンチ4で絞ることに
より、同一条件で5回ずつ行った。表1にこの結果を示
す。
【0014】
【表1】
【0015】図2に示す本実施例材は、絞り比2.24
においてもすべて絞り抜くことができているのに対し
て、図3に示すダルパターンを有する比較材は絞りぬけ
ていない。次に、摺動試験について図8、図9を参照し
て説明する。図8に示す摺動試験により、鋼板10の潤
滑性能を測定した。摺動試験は、曲率半径が20mmR
の上下押付片11,12に押付力Pを加え、幅20m
m、長さ300mmの試験片を矢印13の方向に引抜
き、そのときの引抜力Dを測定するものである。試験片
の引抜き速度は100mm/sec、移動距離は80m
mである。40℃における粘度が16.3cStのプレ
ス油を試験片に塗布して引抜きを行った。摩擦係数をμ
=引抜力/(2×押付力)によって求めた。結果を図9
に示す。本発明の実施例の鋼板は広い面圧領域で優れた
特性を示し、特に高面圧領域では優れた摺動特性を示し
ている。
【0016】
【発明の効果】本発明のダル仕上げ用調質圧延ロールを
用い、調質圧延を行った場合、金属板表面に4μm〜8
μm程度の潤滑油を捕捉するための凹部が形成され、プ
レス成形性に優れた金属板を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明ロールの表面ダルパターンの一例であ
る。
【図2】上記試験にて用いた実施例−1のサンプルの表
面プロフィールである。
【図3】上記試験にて用いた実施例−2のサンプルの表
面プロフィールである。
【図4】上記試験にて比較材として用いた比較材(A)
の表面プロフィールである。
【図5】上記試験にて比較材として用いた比較材(B)
の表面プロフィールである。
【図6】上記試験にて比較材として用いた比較材(C)
の表面プロフィールである。
【図7】深絞り成形試験装置の概略図である。
【図8】摺動試験の模式図である。
【図9】摺動試験の本発明材及び従来材の摩擦係数にお
ける成績を示すグラフである。
【符号の説明】
1 試験片 2 ダイス 3 ブランク 4 ポンチ 5 矢印 10 鋼板 11、12 押付片

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微視的な多数の凸部と網目状溝とを備え
    たダル仕上用調質圧延用ロールにおいて、前記凸部はロ
    ール表面に規則的に分布しかつ上面を平坦とし、該各凸
    部の上面の大きさは最大直径500μmの円形内に収納
    され、かつ最小直径50μmの円を収納できる範囲と
    し、ロール表面積に占める凸部合計表面積の割合が10
    %〜35%であることを特徴とす調質圧延用ロール。
  2. 【請求項2】 微視的な多数の凹部と該凹部を取り囲む
    網目状凸部を表面に備え、前記凹部は表面に規則的に分
    布しかつ底面を平坦とし、該各凹部の底面の大きさは最
    大直径500μmの円形内に収納され、かつ最小50μ
    mの円を収納できる範囲とし、ロール表面積に占める凹
    部合計表面積の割合が10%〜35%であることを特徴
    とするプレス成形性に優れた金属板。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のロールを用いて表面粗さ
    Ra:1.0μm以下の金属板に調質圧延を施すことを
    特徴とするプレス成形性に優れた金属板の製造方法。
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