JPH0790636A - さび止め油組成物 - Google Patents

さび止め油組成物

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JPH0790636A
JPH0790636A JP25745693A JP25745693A JPH0790636A JP H0790636 A JPH0790636 A JP H0790636A JP 25745693 A JP25745693 A JP 25745693A JP 25745693 A JP25745693 A JP 25745693A JP H0790636 A JPH0790636 A JP H0790636A
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JP
Japan
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alkaline earth
acid
alkali metal
oil
pentaerythritol
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Pending
Application number
JP25745693A
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English (en)
Inventor
Yukio Matsuzaki
幸雄 松崎
Mitsuo Koike
美津雄 小池
Tsunetoshi Sugawara
常年 菅原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Oil Corp
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Publication date
Application filed by Nippon Oil Corp filed Critical Nippon Oil Corp
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  • Anti-Oxidant Or Stabilizer Compositions (AREA)
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  • Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 酸性雰囲気下において、また薄い膜厚におい
ても優れたさび止め性能を有し、しかも優れた貯蔵安定
性を有するさび止め油組成物を開発する。 【構成】 鉱油や合成油を基油とし、これに組成物全量
基準で、中性アルカリ金属やアルカリ土類金属スルフォ
ネート、フェネートおよびサリシレートから選ばれる塩
基性のアルカリ金属やアルカリ土類金属有機酸塩、なら
びに酸化ワックス類、多価アルコールの部分エステル、
ラノリン脂肪酸誘導体のうち少なくとも1種を特定量組
み合わせ、かつ組成物全体の動粘度、全塩基価および全
塩基価/全酸価の比を特定範囲となるように調製したさ
び止め油組成物により目的を達成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はさび止め油組成物に関
し、詳しくは酸性雰囲気下においても優れたさび止め性
能を示し、かつその性能が高温多湿条件下での貯蔵を経
た後においても維持されるという貯蔵安定性に優れたさ
び止め油組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より中性の金属スルホネートに酸化
ワックス類、多価アルコールの部分エステル、ラノリン
脂肪酸誘導体等を組み合わせることにより、優れたさび
止め性能を有するさび止め油組成物が得られることが知
られていた。しかし近年の産業および人口の都市部への
集中化に伴い、工場、自動車、焼却設備等から大気中放
出される酸性成分が増加してきたため、上述のような従
来公知のさび止め油の性能では不十分であり、よりさび
止め性能に優れたさび止め油の開発が要求されるように
なってきた。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解決すべく研究を重ねた結果、鉱油や合成油を基油と
し、これに中性の金属スルホネート、特定された塩基価
を有するフェネートおよびサリシレートのうち少なくと
も1種からなる有機酸金属塩、ならびに酸化ワックス
類、多価アルコールの部分エステルおよびラノリン脂肪
酸誘導体のうち少なくとも1種を特定量組み合わせ、か
つ組成物全体の動粘度、全塩基価および全塩基価/全酸
価の比を特定範囲となるように調製することにより、酸
性雰囲気下において、また薄い膜厚においても非常に優
れたさび止め性能を有し、しかもその性能が高温多湿条
件下での貯蔵を経た後においても維持されるという優れ
た貯蔵安定性を有するさび止め油組成物が得られること
を見いだし、本発明を完成するに至った。
【0004】本発明は、鉱油および/または合成油を基
油とし、これに組成物全量基準で、 (1)中性アルカリ金属および/またはアルカリ土類金
属スルフォネート0.1〜20重量%、 (2)フェネートおよびサリシレートから選ばれる少な
くとも1種の、全塩基価20〜500mgKOH/gのアルカ
リ金属および/またはアルカリ土類金属有機酸塩0.1
〜20重量%、ならびに (3)以下の(a) 〜(c) の中から選ばれる少なくとも1
種の化合物0.1〜20重量%、 (a) 酸化ワックスおよび/またはその誘導体 (b) 多価アルコールの部分エステル (c) ラノリン脂肪酸誘導体 を必須成分として含有し、かつ組成物の40℃での動粘
度が1〜150mm2/sであり、全塩基価が1〜30mgKO
H/gおよび全塩基価(mgKOH/g)/全酸価(mgKOH/g)の比
が2〜20であることを特徴とするさび止め油組成物を
提供するものである。
【0005】以下、本発明の内容をより詳細に説明す
る。本発明のさび止め油組成物の基油は、鉱油および/
または合成油である。ここでいう鉱油および/または合
成油としては、上記の動粘度以外には特に限定されるも
のではなく、通常の潤滑油の基油として使用されている
ものであれば任意のものを単独で、また2種類以上混合
した形で使用できる。
【0006】鉱油系の基油としては、例えば、原油を常
圧蒸留および減圧蒸留して得られた潤滑油留分を、溶剤
脱れき、溶剤抽出、水素化分解、溶剤脱ろう、接触脱ろ
う、水素化精製、硫酸洗浄、白土処理等の精製処理を適
宜組み合わせて精製したパラフィン系、ナフテン系など
の油が使用できる。
【0007】また、合成油系の基油としては、例えば、
ポリα−オレフィン(ポリブテン、1−オクテンオリゴ
マー、1−デセンオリゴマーなど)、アルキルベンゼ
ン、アルキルナフタレン、ジエステル(ジトリデシルグ
ルタレート、ジ2−エチルヘキシルアジペート、ジイソ
デシルアジペート、ジトリデシルアジペート、ジ2−エ
チルヘキシルセバケートなど)、ポリオールエステル
(トリメチロールプロパンカプリレート、トリメチロー
ルプロパンペラルゴネート、ペンタエリスリトール2−
エチルヘキサノエート、ペンタエリスリトールペラルゴ
ネートなど)、ポリオキシアルキレングリコール、ポリ
フェニルエーテルなどが使用できる。これらの基油は単
独でも、2種以上組み合わせて使用してもよい。
【0008】なお、これら鉱油および/または合成油の
動粘度は任意である。後述するように最終的な組成物の
40℃での動粘度が1〜150mm2/sになるものであれ
ば、任意の動粘度のものが使用可能であるが、通常、4
0℃での動粘度が0.7〜500mm2/s、好ましくは1
〜80mm2/sの鉱油および/または合成油を単独で、ま
たは2種類以上混合した形で用いるのが望ましい。
【0009】本発明のさび止め油組成物を構成する必須
の添加剤成分である(1)成分は、アルカリ金属および
/またはアルカリ土類金属中性スルフォネートである。
【0010】ここでいう中性アルカリ金属および/また
はアルカリ土類金属スルフォネートとは、分子量約10
0〜1500、好ましくは200〜700のアルキル芳
香族化合物をスルフォン化することによって得られるア
ルキル芳香族スルフォン酸のアルカリ金属中性塩(正
塩)、アルカリ土類金属中性塩(正塩)、またはこれら
の混合物のことであり、アルカリ金属としては、具体的
には例えばナトリウムおよびカリウムなどが、またアル
カリ土類金属としては、具体的には例えばマグネシウ
ム、カルシウムおよびバリウムなどが挙げられる。また
アルキル芳香族スルフォン酸としては、具体的にはいわ
ゆる石油スルフォン酸や合成スルフォン酸などが挙げら
れる。
【0011】ここでいう石油スルフォン酸としては、一
般に鉱油の潤滑油留分のアルキル芳香族化合物をスルフ
ォン化したものやホワイトオイル製造時に副生する、い
わゆるマホガニー酸などが用いられる。
【0012】また合成スルフォン酸としては、例えば洗
剤の原料となるアルキルベンゼン製造プラントから副生
したり、ポリオレフィンをベンゼンにアルキル化するこ
とにより得られる、直鎖状や分枝状のアルキル基を有す
るアルキルベンゼンをスルフォン化したもの、あるいは
ジノニルナフタレンなどのアルキルナフタレンをスルフ
ォン化したものなどが用いられる。またこれらアルキル
芳香族化合物をスルフォン化する際のスルフォン化剤と
しては特に制限はないが、通常、発煙硫酸や無水硫酸が
用いられる。
【0013】本発明の(1)成分としては、上記のアル
キル芳香族スルフォン酸を直接ナトリウム、カリウムな
どのアルカリ金属の酸化物や水酸化物などの塩基と反応
させて得られる中性(正塩)アルカリ金属スルフォネー
トや、アルキル芳香族スルフォン酸を直接マグネシウ
ム、カルシウム、バリウムなどのアルカリ土類金属の酸
化物や水酸化物などの塩基と反応させることにより、ま
たは一度アルカリ金属中性塩としてからアルカリ土類金
属塩と置換させることなどにより得られる中性(正塩)
アルカリ土類金属スルフォネート、またはこれらの混合
物などが用いられるが、これらは通常、0〜7mgKOH/
g、好ましくは0〜5mgKOH/gの全塩基価(JIS K 2501
に規定する過塩素酸法による)を有するものである。
【0014】本発明においては、(1)成分として上述
した中性アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属
スルフォネートの中でも、特にさび止め性能に優れる点
から、中性バリウムスルフォネートを用いるのが好まし
い。
【0015】本発明における(1)中性アルカリ金属お
よび/またはアルカリ土類金属スルフォネートの含有量
は、組成物全量基準で、0.1〜20重量%、好ましく
は3〜15重量%である。(1)成分を用いない場合お
よび(1)成分の含有量が0.1重量%未満の場合には
さび止め性能に劣り、一方、含有量が20重量%を超え
る場合には、その効果が飽和状態となり、含有量に見合
うだけのさび止め性の向上効果が得られないため、それ
ぞれ好ましくない。
【0016】また本発明のさび止め油組成物を構成する
必須の添加剤成分である(2)成分は、JIS K 2501に規
定する過塩素酸法による全塩基価が20〜500mgKOH/
g、好ましくは100〜400mgKOH/gであり、かつフ
ェネートおよびサリシレートの中から選ばれる1種また
は2種以上のアルカリ金属および/またはアルカリ土類
金属有機酸塩である。
【0017】アルカリ金属としては、具体的には例えば
ナトリウムおよびカリウムなどが、またアルカリ土類金
属としては、具体的には例えばマグネシウム、カルシウ
ムおよびバリウムなどが挙げられる。
【0018】ここでいうフェネートとは、いわゆる中性
(正塩)フェネート、塩基性フェネート、炭酸塩過塩基
性(超塩基性)フェネートおよびホウ酸塩過塩基性(超
塩基性)フェネートを意味するものであり、具体的には
例えば、炭素数4〜24のアルキル基を1〜2個有する
アルキルフェノールを、元素イオウの存在下または不存
在下で、アルカリ金属塩基(アルカリ金属の酸化物や水
酸化物など)やアルカリ土類金属塩基(アルカリ土類金
属の酸化物や水酸化物など)と反応させることにより得
られる、いわゆる中性(正塩)アルカリ金属および/ま
たはアルカリ土類金属フェネート;これら中性(正塩)
アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属フェネー
トと、過剰のアルカリ金属および/またはアルカリ土類
金属の塩や塩基を水の存在下で加熱することにより得ら
れる、いわゆる塩基性アルカリ金属および/またはアル
カリ土類金属塩基性フェネート;炭酸ガスの存在下で中
性アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属フェネ
ートをアルカリ金属やアルカリ土類金属の塩基と反応さ
せることにより得られる、いわゆる炭酸塩過塩基性(超
塩基性)アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属
フェネート;中性アルカリ金属および/またはアルカリ
土類金属フェネートをアルカリ金属および/またはアル
カリ土類金属の塩基ならびにホウ酸または無水ホウ酸な
どのホウ酸化合物と反応させたり、または炭酸塩過塩基
性(超塩基性)アルカリ金属および/またはアルカリ土
類金属フェネートとホウ酸または無水ホウ酸などのホウ
酸化合物を反応させることによって製造される、いわゆ
るホウ酸塩過塩基性(超塩基性)フェネート;およびこ
れらの混合物などが挙げられる。
【0019】またここでいうサリシレートとは、いわゆ
る中性(正塩)サリシレート、塩基性サリシレート、炭
酸塩過塩基性(超塩基性)サリシレートおよびホウ酸塩
過塩基性(超塩基性)サリシレートを意味するものであ
り、具体的には例えば、炭素数4〜24のアルキル基を
1〜2個有するアルキルサリチル酸を、元素イオウの存
在下または不存在下で、アルカリ金属塩基(アルカリ金
属の酸化物や水酸化物など)やアルカリ土類金属塩基
(アルカリ土類金属の酸化物や水酸化物など)と反応さ
せることにより得られる、いわゆる中性(正塩)アルカ
リ金属および/またはアルカリ土類金属サリシレート;
これら中性(正塩)アルカリ金属および/またはアルカ
リ土類金属サリシレートと、過剰のアルカリ金属および
/またはアルカリ土類金属の塩や塩基を水の存在下で加
熱することにより得られる、いわゆる塩基性アルカリ金
属および/またはアルカリ土類金属サリシレート;炭酸
ガスの存在下で中性アルカリ金属および/またはアルカ
リ土類金属サリシレートをアルカリ金属やアルカリ土類
金属の塩基と反応させることにより得られる、いわゆる
炭酸塩過塩基性(超塩基性)アルカリ金属および/また
はアルカリ土類金属サリシレート;中性アルカリ金属お
よび/またはアルカリ土類金属サリシレートをアルカリ
金属および/またはアルカリ土類金属の塩基ならびにホ
ウ酸または無水ホウ酸などのホウ酸化合物と反応させた
り、または炭酸塩過塩基性(超塩基性)アルカリ金属お
よび/またはアルカリ土類金属サリシレートとホウ酸ま
たは無水ホウ酸などのホウ酸化合物を反応させることに
よって製造される、いわゆるホウ酸塩過塩基性(超塩基
性)サリシレート;およびこれらの混合物などが挙げら
れる。
【0020】本発明においては、(2)成分として上述
したアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属有機
酸塩の中でも、特にさび止め性、酸中和性、脱脂性に優
れる点から、塩基性または炭酸塩過塩基性(超塩基性)
のアルカリ土類金属フェネートや塩基性または炭酸塩過
塩基性(超塩基性)のアルカリ土類金属サリシレート、
またはこれらの混合物が好ましく用いられ、炭酸塩過塩
基性(超塩基性)アルカリ土類金属フェネート、炭酸塩
過塩基性(超塩基性)アルカリ土類金属サリシレート、
またはこれらの混合物がより好ましく用いられる。
【0021】本発明においては(2)成分の過塩素酸法
による全塩基価が前記範囲にあることが重要であり、全
塩基価がこの範囲未満、また全塩基価がこの範囲を越え
る場合には、ともに貯蔵安定性が大きく悪化するため、
それぞれ好ましくない。
【0022】本発明において、(2)成分の含有量は組
成物全量基準で0.1〜20重量%、好ましくは0.5
〜10重量%である。(2)成分を使用しない場合およ
び(2)成分の含有量が0.1重量%未満の場合には組
成物の貯蔵安定性能が劣り、一方、含有量が20重量%
を越える場合には貯蔵安定性が不良となり、さらに脱脂
性が著しく低下するため、それぞれ好ましくない。
【0023】また本発明のさび止め油組成物を構成する
必須の添加剤成分である(3)成分は、(a) 酸化ワック
スおよび/またはその誘導体、(b) 多価アルコールの部
分エステルおよび(c) ラノリン脂肪酸誘導体の中から選
ばれる少なくとも1種の化合物である。
【0024】ここでいう(3)(a) 酸化ワックスおよび
/またはその誘導体とは、石油留分の精製の際に得られ
るパラフィンワックス、マイクロクリスタリンワック
ス、ペトロラタムや合成により得られるポリオレフィン
ワックスなどのワックスを酸化することによって製造さ
れる酸化ワックス;酸化ワックスにさらにアルカリ金属
塩、アルカリ土類金属塩、アルカリ金属塩基(アルカリ
金属の酸化物や水酸化物など)、アルカリ土類金属塩基
(アルカリ土類金属の酸化物や水酸化物など)などを反
応させ、酸化ワックスが有する酸性基の一部または全部
を中和した酸化ワックスアルカリ金属塩や酸化ワックス
アルカリ土類金属塩;酸化ワックスにさらに炭素数1〜
6の脂肪族アルコール、具体的には例えば、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノ
ール、ヘキサノールなどを反応させ、酸化ワックスが有
する酸性基の一部または全部をエステル化した酸化ワッ
クスエステル化物;およびこれらの混合物などが挙げら
れる。
【0025】本発明の(3)(a) 酸化ワックスおよび/
またはその誘導体のケン化価、全酸価は任意であるが、
組成物の貯蔵安定性や酸化安定性、水置換性およびさび
止め性に優れる点から、JIS K 2503に規定するケン化価
50〜80mgKOH/gおよびJIS K 2501に規定する全酸価
が2〜15mgKOH/gの性状を有するものが好ましく用い
られる。
【0026】本発明の(3)(a) 成分としては、さび止
め性能に優れる点から酸化ワックスのアルカリ土類金属
塩が好ましく用いられ、特に酸化パラフィンのバリウム
塩が最も好ましく用いられる。
【0027】また(3)(b) 多価アルコールの部分エス
テルとしては、具体的には例えば、グリセリン、トリメ
チロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリ
スリトールおよびソルビタンの中から選ばれる1種類以
上の多価アルコールと炭素数10〜22の脂肪酸の部分
エステルが挙げられる。なおここでいう部分エステルと
は多価アルコール中の水酸基の少なくとも1個以上がエ
ステル化されない水酸基の形のままで残っているエステ
ルを意味する。
【0028】ここでいう脂肪酸としては飽和脂肪酸でも
不飽和脂肪酸でもよく、また直鎖状脂肪酸でも分枝状脂
肪酸でもよい。具体的には例えば、デカン酸(全ての異
性体を含む)、ウンデカン酸(全ての異性体を含む)、
ドデカン酸(全ての異性体を含む)、トリデカン酸(全
ての異性体を含む)、テトラデカン酸(全ての異性体を
含む)、ペンタデカン酸(全ての異性体を含む)、ヘキ
サデカン酸(全ての異性体を含む)、ヘプタデカン酸
(全ての異性体を含む)、オクタデカン酸(全ての異性
体を含む)、ノナデカン酸(全ての異性体を含む)、エ
イコサン酸(全ての異性体を含む)、ヘンエイコサン酸
(全ての異性体を含む)、ドコサン酸(全ての異性体を
含む)などの飽和脂肪酸;デセン酸(全ての異性体を含
む)、ウンデセン酸(全ての異性体を含む)、ドデセン
酸(全ての異性体を含む)、トリデセン酸(全ての異性
体を含む)、テトラデセン酸(全ての異性体を含む)、
ペンタデセン酸(全ての異性体を含む)、ヘキサデセン
酸(全ての異性体を含む)、ヘプタデセン酸(全ての異
性体を含む)、オクタデセン酸(全ての異性体を含
む)、ノナデセン酸(全ての異性体を含む)、エイコセ
ン酸(全ての異性体を含む)、ヘンエイコセン酸(全て
の異性体を含む)、ドコセン酸(全ての異性体を含む)
などの不飽和脂肪酸;およびこれらの混合物などが挙げ
られる。
【0029】本発明の(3)(b) 成分としては、具体的
には例えば、グリセリンモノドデカノエート(グリセリ
ンモノラウレート)、グリセリンモノイソラウレート、
グリセリンジドデカノエート(グリセリンジラウレー
ト)、グリセリンジイソラウレート、グリセリンモノテ
トラデカノエート(グリセリンモノミリステート)、グ
リセリンモノイソミリステート、グリセリンジテトラデ
カノエート(グリセリンジミリステート)、グリセリン
ジイソミリステート、グリセリンモノヘキサデカノエー
ト(グリセリンモノパルミテート)、グリセリンモノイ
ソパルミテート、グリセリンジヘキサデカノエート(グ
リセリンジパルミテート)、グリセリンジイソパルミテ
ート、グリセリンモノオクタデカノエート(グリセリン
モノステアレート)、グリセリンモノイソステアレー
ト、グリセリンジオクタデカノエート(グリセリンジス
テアレート)、グリセリンジイソステアレート、グリセ
リンモノオクタデセノエート(グリセリンモノオレエー
ト)、グリセリンモノイソオレエート、グリセリンジオ
クタデセノエート(グリセリンジオレエート)、グリセ
リンジイソオレエート、トリメチロールエタンモノドデ
カノエート(トリメチロールエタンモノラウレート)、
トリメチロールエタンモノイソラウレート、トリメチロ
ールエタンジドデカノエート(トリメチロールエタンジ
ラウレート)、トリメチロールエタンジイソラウレー
ト、トリメチロールエタンモノテトラデカノエート(ト
リメチロールエタンモノミリステート)、トリメチロー
ルエタンモノイソミリステート、トリメチロールエタン
ジテトラデカノエート(トリメチロールエタンジミリス
テート)、トリメチロールエタンジイソミリステート、
トリメチロールエタンモノヘキサデカノエート(トリメ
チロールエタンモノパルミテート)、トリメチロールエ
タンモノイソパルミテート、トリメチロールエタンジヘ
キサデカノエート(トリメチロールエタンジパルミテー
ト)、トリメチロールエタンジイソパルミテート、トリ
メチロールエタンモノオクタデカノエート(トリメチロ
ールエタンモノステアレート)、トリメチロールエタン
モノイソステアレート、トリメチロールエタンジオクタ
デカノエート(トリメチロールエタンジステアレー
ト)、トリメチロールエタンジイソステアレート、トリ
メチロールエタンモノオクタデセノエート(トリメチロ
ールエタンモノオレエート)、トリメチロールエタンモ
ノイソオレエート、トリメチロールエタンジオクタデセ
ノエート(トリメチロールエタンジオレエート)、トリ
メチロールエタンジイソオレエート、トリメチロールプ
ロパンモノドデカノエート(トリメチロールプロパンモ
ノラウレート)、トリメチロールプロパンモノイソラウ
レート、トリメチロールプロパンジドデカノエート(ト
リメチロールプロパンジラウレート)、トリメチロール
プロパンジイソラウレート、トリメチロールプロパンモ
ノテトラデカノエート(トリメチロールプロパンモノミ
リステート)、トリメチロールプロパンモノイソミリス
テート、トリメチロールプロパンジテトラデカノエート
(トリメチロールプロパンジミリステート)、トリメチ
ロールプロパンジイソミリステート、トリメチロールプ
ロパンモノヘキサデカノエート(トリメチロールプロパ
ンモノパルミテート)、トリメチロールプロパンモノイ
ソパルミテート、トリメチロールプロパンジヘキサデカ
ノエート(トリメチロールプロパンジパルミテート)、
トリメチロールプロパンジイソパルミテート、トリメチ
ロールプロパンモノオクタデカノエート(トリメチロー
ルプロパンモノステアレート)、トリメチロールプロパ
ンモノイソステアレート、トリメチロールプロパンジオ
クタデカノエート(トリメチロールプロパンジステアレ
ート)、トリメチロールプロパンジイソステアレート、
トリメチロールプロパンモノオクタデセノエート(トリ
メチロールプロパンモノオレエート)、トリメチロール
プロパンモノイソオレエート、トリメチロールプロパン
ジオクタデセノエート(トリメチロールプロパンジオレ
エート)、トリメチロールプロパンジイソオレエート、
ペンタエリスリトールモノドデカノエート(ペンタエリ
スリトールモノラウレート)、ペンタエリスリトールモ
ノイソラウレート、ペンタエリスリトールジドデカノエ
ート(ペンタエリスリトールジラウレート)、ペンタエ
リスリトールジイソラウレート、ペンタエリスリトール
トリドデカノエート(ペンタエリスリトールトリラウレ
ート)、ペンタエリスリトールトリイソラウレート、ペ
ンタエリスリトールモノテトラデカノエート(ペンタエ
リスリトールモノミリステート)、ペンタエリスリトー
ルモノイソミリステート、ペンタエリスリトールジテト
ラデカノエート(ペンタエリスリトールジミリステー
ト)、ペンタエリスリトールジイソミリステート、ペン
タエリスリトールトリテトラデカノエート(ペンタエリ
スリトールトリミリステート)、ペンタエリスリトール
トリイソミリステート、ペンタエリスリトールモノヘキ
サデカノエート(ペンタエリスリトールモノパルミテー
ト)、ペンタエリスリトールモノイソパルミテート、ペ
ンタエリスリトールジヘキサデカノエート(ペンタエリ
スリトールジパルミテート)、ペンタエリスリトールジ
イソパルミテート、ペンタエリスリトールトリヘキサデ
カノエート(ペンタエリスリトールトリパルミテー
ト)、ペンタエリスリトールトリイソパルミテート、ペ
ンタエリスリトールモノオクタデカノエート(ペンタエ
リスリトールモノステアレート)、ペンタエリスリトー
ルモノイソステアレート、ペンタエリスリトールジオク
タデカノエート(ペンタエリスリトールジステアレー
ト)、ペンタエリスリトールジイソステアレート、ペン
タエリスリトールトリオクタデカノエート(ペンタエリ
スリトールトリステアレート)、ペンタエリスリトール
トリイソステアレート、ペンタエリスリトールモノオク
タデセノエート(ペンタエリスリトールモノオレエー
ト)、ペンタエリスリトールモノイソオレエート、ペン
タエリスリトールジオクタデセノエート(ペンタエリス
リトールジオレエート)、ペンタエリスリトールジイソ
オレエート、ペンタエリスリトールトリオクタデセノエ
ート(ペンタエリスリトールトリオレエート)、ペンタ
エリスリトールトリイソオレエート、ソルビタンモノド
デカノエート(ソルビタンモノラウレート)、ソルビタ
ンモノイソラウレート、ソルビタンジドデカノエート
(ソルビタンジラウレート)、ソルビタンジイソラウレ
ート、ソルビタントリドデカノエート(ソルビタントリ
ラウレート)、ソルビタントリイソラウレート、ソルビ
タンモノテトラデカノエート(ソルビタンモノミリステ
ート)、ソルビタンモノイソミリステート、ソルビタン
ジテトラデカノエート(ソルビタンジミリステート)、
ソルビタンジイソミリステート、ソルビタントリテトラ
デカノエート(ソルビタントリミリステート)、ソルビ
タントリイソミリステート、ソルビタンモノヘキサデカ
ノエート(ソルビタンモノパルミテート)、ソルビタン
モノイソパルミテート、ソルビタンジヘキサデカノエー
ト(ソルビタンジパルミテート)、ソルビタンジイソパ
ルミテート、ソルビタントリヘキサデカノエート(ソル
ビタントリパルミテート)、ソルビタントリイソパルミ
テート、ソルビタンモノオクタデカノエート(ソルビタ
ンモノステアレート)、ソルビタンモノイソステアレー
ト、ソルビタンジオクタデカノエート(ソルビタンジス
テアレート)、ソルビタンジイソステアレート、ソルビ
タントリオクタデカノエート(ソルビタントリステアレ
ート)、ソルビタントリイソステアレート、ソルビタン
モノオクタデセノエート(ソルビタンモノオレエー
ト)、ソルビタンモノイソオレエート、ソルビタンジオ
クタデセノエート(ソルビタンジオレエート)、ソルビ
タンジイソオレエート、ソルビタントリオクタデセノエ
ート(ソルビタントリオレエート)、ソルビタントリイ
ソオレエート、およびこれらの混合物などが好ましく用
いられ、特にモノエステルであるグリセリンモノドデカ
ノエート(グリセリンモノラウレート)、グリセリンモ
ノイソラウレート、グリセリンモノテトラデカノエート
(グリセリンモノミリステート)、グリセリンモノイソ
ミリステート、グリセリンモノヘキサデカノエート(グ
リセリンモノパルミテート)、グリセリンモノイソパル
ミテート、グリセリンモノオクタデカノエート(グリセ
リンモノステアレート)、グリセリンモノイソステアレ
ート、グリセリンモノオクタデセノエート(グリセリン
モノオレエート)、グリセリンモノイソオレエート、ト
リメチロールエタンモノドデカノエート(トリメチロー
ルエタンモノラウレート)、トリメチロールエタンモノ
イソラウレート、トリメチロールエタンモノテトラデカ
ノエート(トリメチロールエタンモノミリステート)、
トリメチロールエタンモノイソミリステート、トリメチ
ロールエタンモノヘキサデカノエート(トリメチロール
エタンモノパルミテート)、トリメチロールエタンモノ
イソパルミテート、トリメチロールエタンモノオクタデ
カノエート(トリメチロールエタンモノステアレー
ト)、トリメチロールエタンモノイソステアレート、ト
リメチロールエタンモノオクタデセノエート(トリメチ
ロールエタンモノオレエート)、トリメチロールエタン
モノイソオレエート、トリメチロールプロパンモノドデ
カノエート(トリメチロールプロパンモノラウレー
ト)、トリメチロールプロパンモノイソラウレート、ト
リメチロールプロパンモノテトラデカノエート(トリメ
チロールプロパンモノミリステート)、トリメチロール
プロパンモノイソミリステート、トリメチロールプロパ
ンモノヘキサデカノエート(トリメチロールプロパンモ
ノパルミテート)、トリメチロールプロパンモノイソパ
ルミテート、トリメチロールプロパンモノオクタデカノ
エート(トリメチロールプロパンモノステアレート)、
トリメチロールプロパンモノイソステアレート、トリメ
チロールプロパンモノオクタデセノエート(トリメチロ
ールプロパンモノオレエート)、トリメチロールプロパ
ンモノイソオレエート、ペンタエリスリトールモノドデ
カノエート(ペンタエリスリトールモノラウレート)、
ペンタエリスリトールモノイソラウレート、ペンタエリ
スリトールモノテトラデカノエート(ペンタエリスリト
ールモノミリステート)、ペンタエリスリトールモノイ
ソミリステート、ペンタエリスリトールモノヘキサデカ
ノエート(ペンタエリスリトールモノパルミテート)、
ペンタエリスリトールモノイソパルミテート、ペンタエ
リスリトールモノオクタデカノエート(ペンタエリスリ
トールモノステアレート)、ペンタエリスリトールモノ
イソステアレート、ペンタエリスリトールモノオクタデ
セノエート(ペンタエリスリトールモノオレエート)、
ペンタエリスリトールモノイソオレエート、ソルビタン
モノドデカノエート(ソルビタンモノラウレート)、ソ
ルビタンモノイソラウレート、ソルビタンモノテトラデ
カノエート(ソルビタンモノミリステート)、ソルビタ
ンモノイソミリステート、ソルビタンモノヘキサデカノ
エート(ソルビタンモノパルミテート)、ソルビタンモ
ノイソパルミテート、ソルビタンモノオクタデカノエー
ト(ソルビタンモノステアレート)、ソルビタンモノイ
ソステアレート、ソルビタンモノオクタデセノエート
(ソルビタンモノオレエート)、ソルビタンモノイソオ
レエート、およびこれらの混合物などがより好ましく用
いられる。
【0030】また本発明の(3)(c) ラノリン脂肪酸誘
導体としては、ラノリン脂肪酸のアルカリ金属塩、アル
カリ土類金属塩またはエステルが挙げられる。ラノリン
脂肪酸のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩は、
羊の毛に付着するろう状物質を精製して得られるラノリ
ン(羊毛脂)にナトリウム、カリウムなどのアルカリ金
属やマグネシウム、カルシウム、バリウムなどのアルカ
リ土類金属の酸化物、水酸化物などの塩基と反応させ、
ラノリン中に含有される脂肪酸成分の一部または全部を
金属塩としたものであり、またラノリン脂肪酸エステル
とはラノリンにグリセリン、トリメチロールエタン、ト
リメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビ
タンなどの多価アルコールを反応させ、ラノリン中に含
有される脂肪酸成分の一部または全部をエステル化した
ものである。
【0031】本発明の(3)(c) ラノリン脂肪酸誘導体
のケン化価および全酸価は任意であるが、組成物の貯蔵
安定性や酸化安定性、水置換性およびさび止め性に優れ
る点から、JIS K 2503に規定するケン化価20〜220
mgKOH/gおよびJIS K 2501に規定する全酸価1〜15mg
K OH/gの性状を有するものが好ましく用いられる。
【0032】本発明において、(3)成分の含有量は、
組成物全量基準で0.1〜20重量%、好ましくは1.
0〜10重量%である。(3)成分を使用しない場合お
よび(3)成分の含有量が0.1重量%未満の場合には
さび止め性能が劣り、一方、含有量が20重量%を越え
る場合にはその効果が飽和状態となり、含有量に見合う
だけのさび止め性の向上効果が得られないため、それぞ
れ好ましくない。
【0033】本発明においては、上述した基油に(1)
〜(3)の3種の添加剤を特定量組み合わせることによ
り、酸性雰囲気下においても優れたさび止め性能を示
し、かつその性能が高温多湿条件下での貯蔵を経た後に
おいても維持されるという貯蔵安定性に優れたさび止め
油組成物を得ることができるが、その優れた性能をさら
に高める目的で、通常のさび止め油に使用される公知の
添加剤も併用することができる。
【0034】併用できる特に好ましい添加剤としては、
さび止め性の安定性向上効果が得られるという点で、フ
ェノール系酸化防止剤が挙げられる。ここでいうフェノ
ール系酸化防止剤としては、具体的には例えば、2,6
−ジ−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブ
チル−p−クレゾール、2−メチル−6−tert−ブチル
−p−クレゾール、2,6−ジ−tert−ブチルフェノー
ル、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチ
ルフェノール)、4,4’−ビス(2,6−ジ−tert−
ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−tert−
ブチル−o−クレゾール)、およびこれらの混合物など
が挙げられる。
【0035】本発明においてフェノール系酸化防止剤を
併用する場合には、その含有量が組成物全量基準で0.
1〜1.0重量%、好ましくは0.4〜0.6重量%と
なるような量を配合するのが望ましい。
【0036】さらに本発明において併用できる他の添加
剤としては、具体的には例えば、フェニル−α−ナフチ
ルアミンなどのアミン系酸化防止剤;塩基性または過塩
基性のスルフォネート、フォスフォネート、ナフテネー
トなどの清浄剤;ジエチレングリコールモノアルキルエ
ーテルなどの湿潤剤;ベンゾトリアゾール、アルキルチ
アジアゾールなどの金属不活性剤;アクリルポリマー、
パラフィンワックスなどの造膜剤;脂肪酸アミン塩など
の水置換剤;ジアルキルジチオリン酸亜鉛、硫化油脂、
リン化合物などの極圧剤;シリコーン油、フルオロシリ
コン油などの消泡剤;パラフィンワックスなどの結晶性
物質などが挙げられ、これらを単独で使用してもよく、
また2種類以上組み合わせて使用してもよい。これら公
知の添加剤を併用する場合の含有量は任意であるが、通
常、これら公知の添加剤の合計含有量が組成物全量基準
で0.1〜10重量%となるような量を添加するのが望
ましい。
【0037】本発明におけるさび止め油組成物は、40
℃で1〜150mm2/s、好ましくは2〜100mm2/sの
動粘度を有するものである。組成物の動粘度が1mm2/s
未満の場合には組成物の引火の危険度が増加し、一方、
150mm2/sを超える場合にはさび止め油膜のべと付き
が激しくなり、作業性に問題を生じるため、それぞれ好
ましくない。
【0038】また、本発明においては、組成物全体の全
塩基価が1〜30mgKOH/g、好ましくは1.5〜15mg
KOH/gの範囲内にあり、かつ全塩基価(mgKOH/g)/全酸
価(mgKOH/g)の比が2〜20、好ましくは3〜15の範
囲内にあることが重要である。なおここでいう全塩基価
は、JIS K 2501に規定する過塩素酸法による全塩基価
を、また全酸価はJIS K 2501に規定する全酸価をそれぞ
れ意味している。
【0039】本発明において、組成物全体の全塩基価が
1mgKOH/g未満、また全塩基価が30mgKOH/g を越える
場合には、ともに組成物の貯蔵安定性に問題が生ずるた
め、それぞれ好ましくない。また組成物全体の全塩基価
(mgKOH/g)/全酸価(mgKOH/g)の比が2未満の場合、お
よびこの比が20を越える場合にも、いずれも組成物の
貯蔵安定性に問題が生じるため好ましくない。
【0040】本発明のさび止め油組成物は、鉄、亜鉛、
アルミニウム、およびこれらの金属と他の金属との合金
などの各種金属のさび止め性能に優れており、これらの
金属のさび止め性を要求される各種箇所に有効に用いる
ことができる。
【0041】
【実施例】以下、本発明の内容を実施例および比較例に
よりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの内容
に何ら限定されるものではない。 (実施例1)下記の各成分を使用して表1に示した組成
により、本発明に係るさび止め油組成物を調製した。こ
の組成物につき、下記の貯蔵安定性試験、ならびに調合
直後および下記の貯蔵安定性試験の条件で貯蔵後の性能
評価を以下に示す塩水噴霧試験およびオイルステイン試
験により行い、その結果を表1に併記した。
【0042】(実施例2〜6)実施例1と同様にして下
記の各成分を使用して表1に示した組成により、本発明
に係るさび止め油組成物を調製した。実施例1と同様に
して性能評価した結果を表1に併記した。
【0043】(比較例1〜3)比較のため、実施例1と
同様にして下記の各成分を使用して表1に示した組成に
より、本発明の必須成分である(2)成分を含有しない
組成物を調製した。実施例1と同様にして性能評価した
結果を表1に併記した。
【0044】(比較例4〜5)実施例1と同様にして下
記の各成分を使用して表1に示した組成により、本発明
の必須成分である(1)〜(3)成分を使用しているも
のの、全塩基価および全塩基価/全酸価の比が本発明の
範囲外である組成物調製した。実施例1と同様にして性
能評価した結果を表1に併記した。
【0045】基油 A:パラフィン系鉱油系溶剤(動粘度 1.7mm2/s @
40℃) B:パラフィン系鉱油(動粘度 22.0mm2/s @40
℃)
【0046】(1)成分 A:中性Ba石油スルフォネート(全塩基価(過塩素酸
法) 0.0mgKOH/g) B:中性Ca石油スルフォネート(全塩基価(過塩素酸
法) 2.5mgKOH/g)
【0047】(2)成分 A:炭酸カルシウム過塩基性Caフェネート (全塩基価(過塩素酸法) 148mgKOH/g) B:炭酸カルシウム過塩基性Caフェネート (全塩基価(過塩素酸法) 249mgKOH/g) C:炭酸カルシウム過塩基性Caサリシレート (全塩基価(過塩素酸法) 166mgKOH/g) D:炭酸カルシウム過塩基性Caサリシレート (全塩基価(過塩素酸法) 280mgKOH/g)
【0048】(3)成分 A:酸化ワックスBa塩 (ケン化価 60mgKOH/g、全酸価 4.0mgKOH/g、
Ba含有量 5.0重量%) B:酸化ワックスBa塩 (ケン化価 75mgKOH/g、全酸価 12mgKOH/g、B
a含有量 3.5重量%) C:ソルビタンモノオレエート D:ラノリン脂肪酸Ca塩 (ケン化価 30mgKOH/g、全酸価 5.0mgKOH/g、
Ca含有量 3.4重量%)
【0049】酸化防止剤 A:2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール
【0050】[貯蔵安定性試験]さび止め油組成物30
gを50ml試料びんに採取し、直接結露水が入らない
よう開口部にカバーを設けた後、これを50℃、95%
RHに調節した恒温恒湿器中に168時間保存し、保存
後の組成物のにごり、沈殿の有無を目視で判断した。な
お、評価は組成物に変化のないものを合格とし、にご
り、沈殿を生じたものを不合格とした。
【0051】[塩水噴霧試験]JIS K 2246 5.35 に規定
する塩水噴霧試験に準拠し、さび発生に至った試験時間
により、以下の4段階で評価した。 A:48時間以上 B:24時間以上48時間未満 C:12時間以上24時間未満 D:12時間未満
【0052】[オイルステイン試験]さび止め油組成物
を鋼板に塗布し、60℃、湿度95%で240時間保存
後、鋼板表面のオイルステインの発生度合いを以下の5
段階により評価した。 A:オイルステインなし B:わずかに薄いオイルステインあり C:薄いオイルステインあり D:一部に強いオイルステインあり E:激しいオイルステインあり
【0053】
【表1】
【0054】表1の性能評価結果から明らかなとおり、
本発明に係る実施例1〜6のさび止め油組成物は貯蔵安
定性に優れており、高温多湿条件下での貯蔵を経た後に
おいても貯蔵前の優れたさび止め性能を維持している。
それに対して、(2)成分を含有しない場合(比較例1
〜3)、ならびに(1)〜(3)成分を使用しているも
のの、全塩基価および全塩基価/全酸価の比が本発明の
範囲外である場合(比較例4および5)は、貯蔵前のさ
び止め性能に関しては優れたものもあるが、貯蔵後には
その性能が悪化しており、本発明品と比較して貯蔵安定
性に大きく劣るものである。
【0055】
【発明の効果】本発明のさび止め油組成物は、鉱油や合
成油を基油とし、これに中性の金属スルホネート、フェ
ネートおよびサリシレートから選ばれる塩基性のアルカ
リ金属やアルカリ土類金属有機酸塩ならびに酸化ワック
ス類、多価アルコールの部分エステルおよびラノリン脂
肪酸誘導体のうち少なくとも1種を特定量組み合わせ、
かつ組成物全体の動粘度、全塩基価および全塩基価/全
酸価の比を特定範囲となるように調製した組成物であ
り、酸性雰囲気下において、また薄い膜厚においても非
常に優れたさび止め性能を有し、しかもその性能が高温
多湿条件下での貯蔵を経た後においても維持されるとい
う優れた貯蔵安定性を有するので産業上利用価値が高
い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 159:22 159:24 159:20 159:06 159:08 129:76) C10N 10:02 10:04 20:02 30:12

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉱油および/または合成油を基油とし、こ
    れに組成物全量基準で、 (1)中性アルカリ金属および/またはアルカリ土類金
    属スルフォネート0.1〜20重量%、 (2)フェネートおよびサリシレートから選ばれる少な
    くとも1種の、全塩基価20〜500mgKOH/gのアルカ
    リ金属および/またはアルカリ土類金属有機酸塩0.1
    〜20重量%、ならびに (3)以下の(a) 〜(c) の中から選ばれる少なくとも1
    種の化合物0.1〜20重量%、 (a) 酸化ワックスおよび/またはその誘導体 (b) 多価アルコールの部分エステル (c) ラノリン脂肪酸誘導体 を必須成分として含有し、かつ組成物の40℃での動粘
    度が1〜150mm2/sであり、全塩基価が1〜30mgKO
    H/gおよび全塩基価(mgKOH/g)/全酸価(mgKOH/g)の比
    が2〜20であることを特徴とするさび止め油組成物。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002114989A (ja) * 2000-08-03 2002-04-16 Nippon Mitsubishi Oil Corp さび止め油
JP2002302690A (ja) * 2001-04-06 2002-10-18 Nippon Oil Corp さび止め油組成物
JP2002363592A (ja) * 2000-08-03 2002-12-18 Nippon Oil Corp さび止め油組成物
EP2314736A4 (en) * 2008-05-27 2012-08-01 Jx Nippon Oil & Energy Corp Rust-preventive oil composition
CN104388158A (zh) * 2014-10-29 2015-03-04 合肥市华阳工程机械有限公司 一种环保防锈油

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