JPH079084Y2 - 残留塩素測定装置 - Google Patents

残留塩素測定装置

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JPH079084Y2
JPH079084Y2 JP7412590U JP7412590U JPH079084Y2 JP H079084 Y2 JPH079084 Y2 JP H079084Y2 JP 7412590 U JP7412590 U JP 7412590U JP 7412590 U JP7412590 U JP 7412590U JP H079084 Y2 JPH079084 Y2 JP H079084Y2
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紘一 大野
禧治 大島
克己 木村
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、ポーラログラフ法によるI2置換式の残留塩素
計を用いて試料水中の残留塩素濃度を測定する残留塩素
測定装置に関し、さらに詳述すると、下水や海水の放流
水中の残留塩素の測定に特に好適に使用される装置に関
する。
〔従来の技術〕
下水の放流水は、通常塩素殺菌を行なってから放流され
ているが、近年環境保護の観点から、下水の放流水中の
残留塩素濃度を極めて低濃度に管理することが要請され
ている。
この場合、下水放流水中の残留塩素濃度は、白金検知極
と白金対極からなる電極系に試薬としてヨウ化カリウム
を用いたポーラログラフ方式の残留塩素計が現在使用さ
れている。この残留塩素計の測定原理は次の通りであ
る。即ち、遊離塩素及び結合塩素を含む試料水にヨウ化
カリウム(KI)を加えると、KIは水溶液中でカリウムイ
オン(K+)とヨウ素イオン(I-)に電離し、下記(1)
〜(4)式のように両方の塩素と等量のヨウ素イオン
(I2)を遊離する。
遊離塩素Cl2+2I-→I2+2Cl- …(1) 結合塩素(クロラミン) NH2Cl+2I-+2H+→I2+NH4Cl …(2) NHCl2+4I-+3H+→2I2+NH4Cl+Cl- …(3) NCl3+6I-+4H+→3I2+NH4Cl+2Cl …(4) 上記反応後の試料水中で微小白金電極を回転させ、これ
を検知極として用い、比較的面積の大きな白金を静止対
極として両極間にに外部から直通電圧を加えると、滴下
水銀電極と類似した電圧−電流曲線(ポーラログラフ)
が得られるものである。
〔考案が解決しようとする課題〕
上述した残留塩素計は、試料水中の残留塩素をヨウ素に
置換し、検知極でヨウ素の還元、対極でヨウ素の生成を
行ない、流れる電流から間接的に残留塩素濃度を求める
ものであるため、対極はヨウ素電極となっている。
しかし、このI2置換式の残留塩素計は、測定存在するこ
とが原理的に必要であり、残留塩素が殆ど存在しない試
料水に長時間さらされると、対極表面のヨウ素が洗い流
されて対極がヨウ素電極として作用しなくなり、単極電
位がずれるという問題がある。即ち、残留塩素を含む試
料水を測定する場合、通常下記式(5) 2I-→I2+2- …(5) で示される反応が対極で起きており、従って対極はI2
極として作用しているものであるが、上記(5)式の反
応は試料水中に予めI2がある程度存在していないと進行
せず、従って試料水である下水の放流水中にI2に置換さ
れる残留塩素が殆ど存在しない状態が長時間続くと、対
極のI2が流出して安定なとして作用しなくなるものであ
る。そして、このような対極がI2電極として作用しなく
なると、第2図に示すような電圧電流曲線のずれが生
じ、下水放流水の管理上重要なゼロ点付近の低濃度領域
でゼロ点のドリフトが起こり、低濃度の残留塩素を正確
に測定できなくなる。即ち、第2図においてaは5mg/lC
l2の特性、bは2.5mg/lCl2の特性、cは5mg/lCl2を測定
した後の0mg/lCl2の特性、dは0mg/lCl2を長時間測定し
た後の0mg/lCl2の特性であり、この図からわかるように
印加電圧を−0.4Vに設定しておけば流れる電流からCl2
濃度を求めることができるが、dの状態ではゼロ点の誤
差が大きくなる。
また、下水の放流水中の残留塩素を残留塩素計で測定す
る場合、放流水に含まれる糸状菌、藻類、プランクトン
などが電極系、試料水ライン、ポンプ等に付着して繁殖
し、測定不能になったり、保守工数が増大したりすると
いう問題もある。
本考案は、上記事情に鑑みなされたもので、残留塩素が
殆ど存在しない試料水の測定を行なった後でも試料水中
の残留塩素、特に低濃度の残留塩素を正確に測定するこ
とができると共に、電極系に試料水中の菌類や藻類が付
着して繁殖するのを良好に防止することができる残留塩
素測定装置を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本考案は、上記目的を達成するため、試料水に試薬とし
てヨウ化カリウムを加え、このとき試料水中の残留塩素
とヨウ素イオンとの反応によって遊離するヨウ素を一定
電圧が印加された検知極と対極を用いて検出することに
より試料水中の残留塩素濃度を連続的に測定する残留塩
素計と、この残留塩素計の検知極及び対極の近傍のヨウ
化カリウムが加えられた試料水に定期的にオゾンを供給
するオゾン供給機構とを具備することを特徴とする残留
塩素測定装置を提供する。
〔作用〕
本考案の装置においては、試料水中の残留塩素濃度を残
留塩素計で測定すると共に(上記(1)〜(4)式参
照)、この残留塩素計の電極近傍の試料水に定期的にオ
ゾンを供給する。
この場合、オゾンはCl2と同様にヨウ化カリウム(KI)
が添加された試料水中のヨウ素イオン(I-)と反応しヨ
ウ素(I2)を遊離する(上記(5)式参照)。従って、
本考案においては、対極が残留塩素の殆ど無い試料水に
長時間さらされた場合でも定期的に対極にヨウ素が補給
され、対極が常時安定にヨウ素電極として作用する。
また、検知極及び対極に定期的にオゾンが供給されるの
で、菌類や藻類等はオゾンの殺菌作用によって死滅し、
これら菌類や藻類が電極に付着して繁殖することが防止
される。
なお、対極へのヨウ素の補給及び菌類、藻類の殺菌は次
亜塩素酸ソーダの供給によっても行なうことができる。
しかし、オゾンは空気が供給源であるため簡便に供給で
きるが、次亜塩素酸は試薬(溶液)として供給しなけれ
ばならず、このため装置の機構が複雑になる上、オゾン
はすみやかに分解するので安全性が高いが、次亜塩素酸
ソーダは分解しにくいため、安全性に問題がある。しか
も、残留塩素計はもともと環境上の観点から塩素の排出
をチェックするための装置であるので、塩素を流出させ
るような手段は好ましくない。従って、本考案において
はオゾンを使用するものである。
次に、実施例を示し、本考案を具体的に説明するが、本
考案は下記実施例に限定されるものではない。
〔実施例〕
第1図は本考案の一実施例に係る残留塩素測定装置を示
すもので、図中1は試料水導入管、2はバルブ、3はオ
ーバーフロー槽、4はオーバーフロー管、5は試料水流
通管、6は送液ポンプ、7〜17は残留塩素計を構成する
もので、7は電極セル、8は白金からなる回転検知極、
9は検知極回転モータ、10は白金からなる対極、11は加
電圧回路、12は電流計、13は排水管、14は試薬槽、15は
試薬(ヨウ化カリウム)、16は試薬導入管、17は液送ポ
ンプ、18はオゾン発生器、19はオゾン導入管、20は電磁
バルブ、21は洗浄水導入管、22は電磁バルブ、23は第1
洗浄水流通管、24は第2洗浄水流通管をそれぞれ示す。
本装置によって試料水中の残留塩素濃度を測定する場
合、ポンプ6の作動によって試料水流通管5を通して50
ml/min程度の流量で試料水を電極セル7に流すと共に、
ポンプ17の作動によって実施例試料水中に試薬15を2ml/
min程度の流量で導入し、前記(1)〜(4)式の測定
原理に従って検知極8及び対極10で試料水中の残留塩素
濃度を測定する。
また、本装置においては、所定時間毎にオゾン発生器18
でオゾンを発生させ、このオゾンをバルブ20の操作によ
って試料水流通管5内を流れる試料水に導入する。これ
により、オゾンの殺菌作用によって試料水流通管5の内
壁、ポンプ6の内部、電極セル7の内壁、検知極8及び
対極10の表面などに付着した菌類、藻類等が死滅すると
共に、オゾンと試料水中のヨウ素イオン(I-)との反応
によってヨウ素(I2)が遊離し、このI2が対極10に供給
される。なお、試料水へのオゾンの供給周期は、試料水
の汚れの程度によって異なるが、4〜12時間毎に行なう
ことが好ましい。
更に、本装置においては、上記オゾンの導入後に洗浄水
による装置の洗浄を行なう。即ち、ポンプ6及びバルブ
22の作動によって洗浄水導入管21に3l/min程度の流量で
洗浄水を導入する。すると、この洗浄水は第1洗浄水流
通管23と第2洗浄水流通管24とに分流し、第1洗浄水流
通管23を通った洗浄水は水ジェット状態となって試料水
流通管5の上流側及び下流側に分流し(試料水流通管5
の内径は3mm程度であるため、この流通管5に大流量の
洗浄水を導入すると水ジェット状態となって両方向に分
流する)、この水ジェット状態の洗浄水によって試料水
導入管1、オーバーフロー槽3、試料水流通管5、ポン
プ6、セル7、検知極8、対極10などが水ジェット洗浄
され、オゾンの作用で死滅した菌類や藻類も洗い流され
て排出される。一方、第2洗浄水流通管24を通った洗浄
水も水ジェット状態でセル7内に噴き出され、この洗浄
水によってセル7の内壁や検知極8、対極10の表面が直
接水ジェット洗浄され、これらの箇所に付着した汚れが
確実に除去される。また、上記洗浄水による洗浄によっ
てオゾン導入で生じたI2の余剰分が排出される。
なお、オゾンの導入及び洗浄水による洗浄が終了した後
は、前記と同様に試料水中の残留塩素濃度の測定を行な
うものである。
従って、本装置によれば、定期的に対極10にI2が供給さ
れるので、残留塩素が存在しない試料水に対極10が長時
間さらされた場合でも対極10がヨウ素電極として安定に
作用し、第2図dで示したようなゼロ点のドリフトが生
じることがないため、試料水中の残留塩素濃度、特にゼ
ロ点付近の低濃度の残留塩素を常時正確に測定すること
ができる。また、オゾンの殺菌作用によって配管系、電
極系に付着した菌類や藻類が死滅すると共に、洗浄水に
よる洗浄によってオゾンの作用で死滅した菌類、藻類等
やオゾンの作用で発生したI2の余剰分が洗い流されてた
排出されるため、装置を常時安定な状態に保持すること
ができる。それ故、本例の装置によれば、残留塩素濃度
が極めて低く、かつ菌類や藻類が多く含まれる下水の放
流水中中の残留塩素濃度を、長時間にわたって応答性良
く安定に、しかも殆ど保守を要することなく自動測定す
ることができるものである。
なお、本考案装置の配管系は上記実施例に限られず、他
の適宜な流路に構成することができる。また、オゾンの
供給手段やその他の構成についても本考案の要旨を逸脱
しないで範囲で種々変更して差支えない。
〔考案の効果〕
以上説明したように、本考案の残留塩素測定装置は、対
極にI2が定期的に供給され、従って試料中に残留塩素が
殆ど存在しない状態が長時間続いた場合でもゼロ点のド
リフトが起こることがなく、電極性能が安定に保持さ
れ、このため試料水中の残留塩素、特に低濃度の残留塩
素を常に正確に測定することができる。また、試料水中
に菌類や藻類が含まれている場合でもこれらが電極系に
付着して繁殖することを良好に防止することができ、装
置を常に安定な状態に保持することができる。従って、
本考案装置は、下水や海水の放流水のように残留塩素濃
度が来編めて低く、しかも菌類や藻類を含む試料水中の
残留塩素濃度を連続測定するのに特に好適に使用される
ものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例に係る残留塩素測定装置を示
す概略図、第2図はゼロ点のドリフトを示すグラフであ
る。 5…試料水流通管、8…検知極 10…対極、15…試薬 18…オゾン発生器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 木村 克己 東京都新宿区上落合1丁目2番10号 落合 公舎204 (72)考案者 本山 行雄 東京都板橋区新河岸3丁目2番5号 新河 岸公舎B―202

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料水に試薬としてヨウ化カリウムを加
    え、このとき試料水中の残留塩素とヨウ素イオンとの反
    応によって遊離するヨウ素を一定電圧が印加された検知
    極と対極を用いて検出することにより試料水中の残留塩
    素濃度を連続的に測定する残留塩素計と、この残留塩素
    計の検知極及び対極の近傍のヨウ化カリウムが加えられ
    た試料水に定期的にオゾンを供給するオゾン供給機構と
    を具備することを特徴とする残留塩素測定装置。
JP7412590U 1990-07-12 1990-07-12 残留塩素測定装置 Expired - Lifetime JPH079084Y2 (ja)

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