JPH0791137B2 - 耐酸化性炭素繊維強化炭素材 - Google Patents
耐酸化性炭素繊維強化炭素材Info
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- JPH0791137B2 JPH0791137B2 JP3025643A JP2564391A JPH0791137B2 JP H0791137 B2 JPH0791137 B2 JP H0791137B2 JP 3025643 A JP3025643 A JP 3025643A JP 2564391 A JP2564391 A JP 2564391A JP H0791137 B2 JPH0791137 B2 JP H0791137B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高温酸化雰囲気下にお
いて高度の酸化抵抗性を示す組織の炭素繊維強化炭素材
(以下「C/C材」という。)に関する。
いて高度の酸化抵抗性を示す組織の炭素繊維強化炭素材
(以下「C/C材」という。)に関する。
【0002】
【従来の技術】C/C材は、卓越した比強度、比弾性率
を有するうえに優れた耐熱性および化学的安定性を備え
ているため、航空宇宙用をはじめ多くの分野で構造材料
として有用されているが、この材料には易酸化性という
炭素材固有の材質的な欠点があり、これが汎用性を阻害
する最大のネックとなっている。このため、C/C材の
表面に耐酸化性の被覆を施して改質化する試みが従来か
らおこなわれており、例えばZrO2 、Al2 O3 、S
iC、Si3 N4 等のセラミックス系物質によって被覆
処理する方法が提案されている。しかし、SiC被覆層
を除いては、使用時の熱サイクルで被覆界面に層間剥離
や亀裂が生じ、酸化の進行を十分に阻止する機能が発揮
されない。
を有するうえに優れた耐熱性および化学的安定性を備え
ているため、航空宇宙用をはじめ多くの分野で構造材料
として有用されているが、この材料には易酸化性という
炭素材固有の材質的な欠点があり、これが汎用性を阻害
する最大のネックとなっている。このため、C/C材の
表面に耐酸化性の被覆を施して改質化する試みが従来か
らおこなわれており、例えばZrO2 、Al2 O3 、S
iC、Si3 N4 等のセラミックス系物質によって被覆
処理する方法が提案されている。しかし、SiC被覆層
を除いては、使用時の熱サイクルで被覆界面に層間剥離
や亀裂が生じ、酸化の進行を十分に阻止する機能が発揮
されない。
【0003】従来、C/C基材の表面にSiCの被覆を
施す方法として、気相反応により生成するSiCを直接
沈着させるCVD法(化学的気相蒸着法)と、基材の炭
素を反応源に利用して珪素成分と反応させることにより
SiCに転化させるコンバージョン法が知られている。
ところが、前者のCVD法を適用して形成したSiC被
覆層は、基材との界面が明確に分離している関係で、熱
衝撃を与えると相互の熱膨張差によって層間剥離現象が
起こり易い。このため、高温域での十分な耐酸化性は望
めない。これに対し、後者のコンバージョン法による場
合には基材の表層部が連続組織としてSiC層を形成す
る傾斜機能材質となるため界面剥離を生じることはない
が、CVD法に比べて緻密性に劣るうえ、反応時、被覆
層に微小なクラックが発生する問題がある。
施す方法として、気相反応により生成するSiCを直接
沈着させるCVD法(化学的気相蒸着法)と、基材の炭
素を反応源に利用して珪素成分と反応させることにより
SiCに転化させるコンバージョン法が知られている。
ところが、前者のCVD法を適用して形成したSiC被
覆層は、基材との界面が明確に分離している関係で、熱
衝撃を与えると相互の熱膨張差によって層間剥離現象が
起こり易い。このため、高温域での十分な耐酸化性は望
めない。これに対し、後者のコンバージョン法による場
合には基材の表層部が連続組織としてSiC層を形成す
る傾斜機能材質となるため界面剥離を生じることはない
が、CVD法に比べて緻密性に劣るうえ、反応時、被覆
層に微小なクラックが発生する問題がある。
【0004】このような問題点の解消を図るため、本発
明者らは既にC/C基材面にSiO接触によるコンバー
ジョン法で第1のSiC被膜を形成し、さらにその表面
をアモルファスSiCが析出するような条件でCVD法
による第2のSiC被覆層を形成する耐酸化処理法(特
願平2−114872号) 、更にこれを改良して第2の被覆層
を減圧加熱下でハロゲン化有機珪素化合物を基材組織に
間欠的に充填して還元熱分解させるパルスCVI法を用
いて形成する耐酸化処理法(特願平2−150640号) を開
発した。
明者らは既にC/C基材面にSiO接触によるコンバー
ジョン法で第1のSiC被膜を形成し、さらにその表面
をアモルファスSiCが析出するような条件でCVD法
による第2のSiC被覆層を形成する耐酸化処理法(特
願平2−114872号) 、更にこれを改良して第2の被覆層
を減圧加熱下でハロゲン化有機珪素化合物を基材組織に
間欠的に充填して還元熱分解させるパルスCVI法を用
いて形成する耐酸化処理法(特願平2−150640号) を開
発した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記の耐酸化処理法の
うち、特に後者の方法を施すと各パルス毎に飽和度の高
い反応ガスが基材の任意部位へ侵入するため、第1層に
発生した微細クラックの内部にアモルファス質または微
細多結晶質のSiCを円滑に析出することができ、よっ
てC/C材の耐酸化性を大幅に向上させることができ
る。しかしながら、詳細に組織調査をおこなうと第1被
覆層面に析出させた第2被覆層のSiCにも微小な亀裂
が発生しており、完全な耐酸化性を付与するためにはこ
の亀裂を目詰めした組織とする必要が認められた。
うち、特に後者の方法を施すと各パルス毎に飽和度の高
い反応ガスが基材の任意部位へ侵入するため、第1層に
発生した微細クラックの内部にアモルファス質または微
細多結晶質のSiCを円滑に析出することができ、よっ
てC/C材の耐酸化性を大幅に向上させることができ
る。しかしながら、詳細に組織調査をおこなうと第1被
覆層面に析出させた第2被覆層のSiCにも微小な亀裂
が発生しており、完全な耐酸化性を付与するためにはこ
の亀裂を目詰めした組織とする必要が認められた。
【0006】したがって、本発明の目的は、先行技術を
更に改良を加えて一層高度な耐酸化性を具備した被覆組
織性状のC/C材を提供することにある。
更に改良を加えて一層高度な耐酸化性を具備した被覆組
織性状のC/C材を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明による耐酸化性C/C材は、炭素繊維強化炭
素材の基材面に、傾斜機能を有する多結晶質のSiC被
膜からなる第1被覆層、アモルファス質または微細多結
晶質のSiC被膜からなる第2被覆層、およびB2 O3
−SiO2 ガラス被膜からなる第3被覆層が積層形成さ
れてなることを構成上の特徴としている。
めの本発明による耐酸化性C/C材は、炭素繊維強化炭
素材の基材面に、傾斜機能を有する多結晶質のSiC被
膜からなる第1被覆層、アモルファス質または微細多結
晶質のSiC被膜からなる第2被覆層、およびB2 O3
−SiO2 ガラス被膜からなる第3被覆層が積層形成さ
れてなることを構成上の特徴としている。
【0008】基材となるC/Cは、炭素繊維の織布、フ
エルト、トウなどの強化繊維に炭化残留率の高いマトリ
ックス樹脂液を含浸または塗布して積層成形したのち、
硬化および焼成炭化処理する常用の方法で製造されたも
のが使用され、特に材料の限定はない。したがって、通
常、強化材の炭素繊維にはポリアクリロニトリル系、レ
ーヨン系、ピッチ系など各種のものが、またマトリック
ス樹脂としてフェノール系、フラン系その他炭化性の良
好な液状熱硬化性樹脂を用いたものが対象となる。
エルト、トウなどの強化繊維に炭化残留率の高いマトリ
ックス樹脂液を含浸または塗布して積層成形したのち、
硬化および焼成炭化処理する常用の方法で製造されたも
のが使用され、特に材料の限定はない。したがって、通
常、強化材の炭素繊維にはポリアクリロニトリル系、レ
ーヨン系、ピッチ系など各種のものが、またマトリック
ス樹脂としてフェノール系、フラン系その他炭化性の良
好な液状熱硬化性樹脂を用いたものが対象となる。
【0009】第1被覆層は、C/C基材の表層部が外面
に向かうに従って次第にSiCの組織化が進む傾斜機能
性状の多結晶質SiC被膜で、適切な膜厚は 100〜300
μm の範囲である。膜厚が 100μm 未満では良好な傾斜
機能組織が形成されず、300 μm を越える層形成は最早
不要である。
に向かうに従って次第にSiCの組織化が進む傾斜機能
性状の多結晶質SiC被膜で、適切な膜厚は 100〜300
μm の範囲である。膜厚が 100μm 未満では良好な傾斜
機能組織が形成されず、300 μm を越える層形成は最早
不要である。
【0010】第2被覆層は、第1被覆層におけるSiC
組織の微細なクラックや空隙を充填封止するためのアモ
ルファス質または微細多結晶質のSiC被膜で、好適な
膜厚は10〜50μm の範囲である。10μm を下廻る膜厚で
は前記の充填封止効果が不十分となり、50μm を越える
膜厚は不要となる。
組織の微細なクラックや空隙を充填封止するためのアモ
ルファス質または微細多結晶質のSiC被膜で、好適な
膜厚は10〜50μm の範囲である。10μm を下廻る膜厚で
は前記の充填封止効果が不十分となり、50μm を越える
膜厚は不要となる。
【0011】第3被覆層は、第2被覆層の生じる微小な
亀裂を目詰めするために形成されるもので、B2 O3 と
SiO2 の複合ガラス質の被膜で構成される。好適な膜
厚は5〜20μm の範囲で、これを下廻ると耐酸化性改善
効果が有効に達成されず、20μm を越える膜厚は不要で
ある。
亀裂を目詰めするために形成されるもので、B2 O3 と
SiO2 の複合ガラス質の被膜で構成される。好適な膜
厚は5〜20μm の範囲で、これを下廻ると耐酸化性改善
効果が有効に達成されず、20μm を越える膜厚は不要で
ある。
【0012】上記の積層構成を備える耐酸化性C/C材
は、下記にようにして製造することができる。第1被覆
層は、SiO2 粉末とSiもしくはC粉末を混合して密
閉加熱系に収納し、系内にC/C基材をセットして加熱
処理する工程により形成される。加熱段階でSiO2 が
還元され、生成したSiOガスがC/C基材を構成する
炭素と反応して表層部をSiCに転化する。この際、S
iOガスの濃度、反応温度、反応時間等を制御すること
によって基材のC層と被覆層のSiCが界面で連続的に
変化する傾斜機能を備える組織状態が形成される。
は、下記にようにして製造することができる。第1被覆
層は、SiO2 粉末とSiもしくはC粉末を混合して密
閉加熱系に収納し、系内にC/C基材をセットして加熱
処理する工程により形成される。加熱段階でSiO2 が
還元され、生成したSiOガスがC/C基材を構成する
炭素と反応して表層部をSiCに転化する。この際、S
iOガスの濃度、反応温度、反応時間等を制御すること
によって基材のC層と被覆層のSiCが界面で連続的に
変化する傾斜機能を備える組織状態が形成される。
【0013】第2被覆層の形成は、ハロゲン化有機珪素
化合物を水素ガスに同伴させながら石英反応室内で加熱
されているC/C基材にガス状態で接触させる操作を短
周期で間欠的に反復するパルスCVI工程によっておこ
なわれる。適切な反応条件は、ハロゲン化有機珪素化合
物としてトリクロロメチルシラン(CH3SiCl3)を用い、水
素ガスとのモル比(CH3SiCl3)が0.01〜0.05になるように
混合して 900〜1100℃に加熱されたC/C基材がセット
されている減圧状態の反応室に秒間隔で間欠的な導入・
停止を繰り返すことである。
化合物を水素ガスに同伴させながら石英反応室内で加熱
されているC/C基材にガス状態で接触させる操作を短
周期で間欠的に反復するパルスCVI工程によっておこ
なわれる。適切な反応条件は、ハロゲン化有機珪素化合
物としてトリクロロメチルシラン(CH3SiCl3)を用い、水
素ガスとのモル比(CH3SiCl3)が0.01〜0.05になるように
混合して 900〜1100℃に加熱されたC/C基材がセット
されている減圧状態の反応室に秒間隔で間欠的な導入・
停止を繰り返すことである。
【0014】第3被覆層のB2 O3 −SiO2 ガラス被
膜は、B(OC12H27)3およびSi(OC2 H5)4 を第
2被覆層面に真空含浸し、500 ℃熱処理する方法によっ
て形成される。この際、B2 O3 ガラスはB(OC12H
27)3を直接に真空含浸することにより形成することがで
きるが、SiO2 ガラスはSi(OC2 H5)4 を予めp
H1〜2に調整して加水分解重合したから真空含浸する
ことが好ましい。また、被覆順序として先にSiO2 ガ
ラスを被覆してからB2 O3 ガラスを被覆することが好
結果を与える。
膜は、B(OC12H27)3およびSi(OC2 H5)4 を第
2被覆層面に真空含浸し、500 ℃熱処理する方法によっ
て形成される。この際、B2 O3 ガラスはB(OC12H
27)3を直接に真空含浸することにより形成することがで
きるが、SiO2 ガラスはSi(OC2 H5)4 を予めp
H1〜2に調整して加水分解重合したから真空含浸する
ことが好ましい。また、被覆順序として先にSiO2 ガ
ラスを被覆してからB2 O3 ガラスを被覆することが好
結果を与える。
【0015】
【作用】本発明において、傾斜機能を有する多結晶質の
SiC被膜からなる第1被覆層はC/C基材の表面に緻
密で密着性の高い厚膜として形成され、アモルファス質
または微細多結晶質のSiC被膜からなる第2被覆層は
前記第1被覆層の微小な空隙(ピンホール)やクラック
等を充填封止するとともに、全表面を薄膜状の緻密層と
して被覆する。そして、B2 O3 −SiO2 ガラス被膜
からなる第3被覆層は、第2被覆層に発生した微細なク
ラックを目詰めして被覆層の無孔構造化を確実なものと
する。このような3段階における積層被覆の各機能が総
合的に作用して、C/C基材の全表面に酸化雰囲気下で
の高温使用に耐える高耐酸化性能が付与される。
SiC被膜からなる第1被覆層はC/C基材の表面に緻
密で密着性の高い厚膜として形成され、アモルファス質
または微細多結晶質のSiC被膜からなる第2被覆層は
前記第1被覆層の微小な空隙(ピンホール)やクラック
等を充填封止するとともに、全表面を薄膜状の緻密層と
して被覆する。そして、B2 O3 −SiO2 ガラス被膜
からなる第3被覆層は、第2被覆層に発生した微細なク
ラックを目詰めして被覆層の無孔構造化を確実なものと
する。このような3段階における積層被覆の各機能が総
合的に作用して、C/C基材の全表面に酸化雰囲気下で
の高温使用に耐える高耐酸化性能が付与される。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と対比して説
明する。 実施例 (1) C/C基材の作製 ポリアクリロニトリル系高弾性タイプの平織炭素繊維布
をフェノール樹脂初期縮合物からなるマトリックス樹脂
液に浸漬して含浸処理したのち、14枚積層してモール
ドに入れ、加熱温度110 ℃、適用圧力20kg/cm2の条件で
複合成形した。成形体を250 ℃の温度に加熱して完全に
硬化したのち、窒素雰囲気に保持された焼成炉に移し、
5℃/hr の昇温速度で2000℃まで上昇し5時間保持して
焼成炭化した。ついで、得られたC/C材にフェノール
樹脂液を真空加圧下に含浸し、前記と同様の2000℃焼成
処理を3回反復して二次元配向型のC/C基材を作製し
た。
明する。 実施例 (1) C/C基材の作製 ポリアクリロニトリル系高弾性タイプの平織炭素繊維布
をフェノール樹脂初期縮合物からなるマトリックス樹脂
液に浸漬して含浸処理したのち、14枚積層してモール
ドに入れ、加熱温度110 ℃、適用圧力20kg/cm2の条件で
複合成形した。成形体を250 ℃の温度に加熱して完全に
硬化したのち、窒素雰囲気に保持された焼成炉に移し、
5℃/hr の昇温速度で2000℃まで上昇し5時間保持して
焼成炭化した。ついで、得られたC/C材にフェノール
樹脂液を真空加圧下に含浸し、前記と同様の2000℃焼成
処理を3回反復して二次元配向型のC/C基材を作製し
た。
【0017】(2) 第1被覆層の形成 SiO2 粉末とSi粉末をモル比2:1の配合比率にな
るように混合し、混合粉末を黒鉛ルツボに入れ上部にC
/C基材(幅30mm、長さ50mm、厚さ5mm) をセットし
た。この黒鉛ルツボを電気炉に移し、内部をArガスで
十分に置換したのち50℃/hr の速度で1850℃まで昇温さ
せ、2 時間保持してC/C基材の表層部に傾斜機能を有
するSiCの第1被覆層を形成した。形成されたSiC
被覆層の厚さは約 200μm であったが、その表面に幅10
μm 程度の亀裂が所々に発生していることが認められ
た。
るように混合し、混合粉末を黒鉛ルツボに入れ上部にC
/C基材(幅30mm、長さ50mm、厚さ5mm) をセットし
た。この黒鉛ルツボを電気炉に移し、内部をArガスで
十分に置換したのち50℃/hr の速度で1850℃まで昇温さ
せ、2 時間保持してC/C基材の表層部に傾斜機能を有
するSiCの第1被覆層を形成した。形成されたSiC
被覆層の厚さは約 200μm であったが、その表面に幅10
μm 程度の亀裂が所々に発生していることが認められ
た。
【0018】(3) 第2被覆層の形成 第1被覆層を形成したC/C基材をパルスCVI装置の
石英反応管内に設置し管内をArガスで十分に置換した
のち高周波誘導加熱によりC/C基材の温度を1000℃に
上昇した。ついで、真空ポンプにより反応管内を2秒で
2Torr以下に減圧し、直ちにトリクロロメチルシラン(C
H3SiCl3)とH2 の混合ガス(モル比5:100)を1秒間で
720Torr になるように導入し1秒間保持した。この管内
減圧、反応ガス導入および保持の操作を3000回繰り返
し、厚さ20μm のアモルファス質または微細多結晶質S
iCの第二被覆層を形成した。形成した第2被覆層に
は、幅 0.5〜1.0 μm の微細なクラックが新たに発生し
た。
石英反応管内に設置し管内をArガスで十分に置換した
のち高周波誘導加熱によりC/C基材の温度を1000℃に
上昇した。ついで、真空ポンプにより反応管内を2秒で
2Torr以下に減圧し、直ちにトリクロロメチルシラン(C
H3SiCl3)とH2 の混合ガス(モル比5:100)を1秒間で
720Torr になるように導入し1秒間保持した。この管内
減圧、反応ガス導入および保持の操作を3000回繰り返
し、厚さ20μm のアモルファス質または微細多結晶質S
iCの第二被覆層を形成した。形成した第2被覆層に
は、幅 0.5〜1.0 μm の微細なクラックが新たに発生し
た。
【0019】(4) 第3被覆層の形成 第2被覆層を形成したC/C基材を真空デシケータに入
れ、真空ポンプで1Torr以下に減圧したのち、Si(O
C2 H5)4 1モルに対し7モル量のエタノールを加え、
11モルの水と0.03モルのHClを混合してpH1.5 で加
水分解重合させた液を2Torrの減圧下に注入した。C/
C基材が完全に浸漬するまで液を注入し1時間保持し
た。ついで、C/C基材をデシケータから取り出し、空
気雰囲気の電気炉に移して10℃/min. の昇温速度で500
℃まで加熱し、この温度に30分間保持してSiO2 ガラ
スの被膜を形成した。
れ、真空ポンプで1Torr以下に減圧したのち、Si(O
C2 H5)4 1モルに対し7モル量のエタノールを加え、
11モルの水と0.03モルのHClを混合してpH1.5 で加
水分解重合させた液を2Torrの減圧下に注入した。C/
C基材が完全に浸漬するまで液を注入し1時間保持し
た。ついで、C/C基材をデシケータから取り出し、空
気雰囲気の電気炉に移して10℃/min. の昇温速度で500
℃まで加熱し、この温度に30分間保持してSiO2 ガラ
スの被膜を形成した。
【0020】SiO2 ガラス被覆を形成したC/C基材
を真空デシケータに入れ、1Torr以下に減圧したのち、
B(OC12H27)3を2Torr以下の減圧下に注入しC/C
基材が浸漬した状態で1時間保持した。C/C基材をデ
シケータから取り出し、室温空気中で2時間風乾したの
ち、空気雰囲気に保持された電気炉に移し500 ℃で30分
間加熱してB2 O3 ガラスの被膜を形成した。このよう
にして全面にB2 O3 −SiO2 ガラス被膜からなる第
3被覆層を形成した。
を真空デシケータに入れ、1Torr以下に減圧したのち、
B(OC12H27)3を2Torr以下の減圧下に注入しC/C
基材が浸漬した状態で1時間保持した。C/C基材をデ
シケータから取り出し、室温空気中で2時間風乾したの
ち、空気雰囲気に保持された電気炉に移し500 ℃で30分
間加熱してB2 O3 ガラスの被膜を形成した。このよう
にして全面にB2 O3 −SiO2 ガラス被膜からなる第
3被覆層を形成した。
【0021】(5) 耐酸化性の評価 上記の3段階被覆を施したC/C基材を空気雰囲気に保
持された電気炉に入れ、500 ℃の温度に30分保持したの
ち常温まで自然冷却した。この工程を 500〜1500℃まで
の 100℃毎におこない、最終的なC/C基材の酸化によ
る重量減少率を測定した。その結果を表1に示した。
持された電気炉に入れ、500 ℃の温度に30分保持したの
ち常温まで自然冷却した。この工程を 500〜1500℃まで
の 100℃毎におこない、最終的なC/C基材の酸化によ
る重量減少率を測定した。その結果を表1に示した。
【0022】比較例1 実施例の第1被覆層のみを形成したC/C基材につき、
同一条件による耐酸化性の評価をおこない、結果を表1
に併載した。
同一条件による耐酸化性の評価をおこない、結果を表1
に併載した。
【0023】比較例2 実施例の第2被覆層までのSiC被膜を形成したC/C
基材につき、同一条件による耐酸化性の評価をおこな
い、結果を表1に示した。
基材につき、同一条件による耐酸化性の評価をおこな
い、結果を表1に示した。
【0024】比較例3 実施例の同一条件で第1被覆層を形成し、これを常圧に
保持された反応管に設置して1000℃に加熱したのちトリ
クロロメチルシラン(CH3SiCl3)とH2 の混合反応ガス(
モル比5:100)を導入する通常のCVD処理により膜厚
20μm のSiC被膜を形成した。このようにして2段階
被覆形成したC/C基材につき実施例と同一条件による
耐酸化性の評価をおこない、結果を表1に併載した。
保持された反応管に設置して1000℃に加熱したのちトリ
クロロメチルシラン(CH3SiCl3)とH2 の混合反応ガス(
モル比5:100)を導入する通常のCVD処理により膜厚
20μm のSiC被膜を形成した。このようにして2段階
被覆形成したC/C基材につき実施例と同一条件による
耐酸化性の評価をおこない、結果を表1に併載した。
【0025】
【0026】表1の結果から、本発明の実施例によるC
/C基材は高度の耐酸化性を備えることが認められる。
これに対し、第1被覆層のみの比較例1では高い酸化消
耗が発生する。第2被覆層までを形成した比較例2では
かなり耐酸化性は改善されているが、第2被覆層に微小
なクラックが存在するため実施例に比べて耐酸化性は減
少している。また、第2被覆工程を通常のCVD法でお
こなった比較例3では第1被覆層のクラック目詰め機能
が不十分となるため、耐酸化性の改善効果は少ない。
/C基材は高度の耐酸化性を備えることが認められる。
これに対し、第1被覆層のみの比較例1では高い酸化消
耗が発生する。第2被覆層までを形成した比較例2では
かなり耐酸化性は改善されているが、第2被覆層に微小
なクラックが存在するため実施例に比べて耐酸化性は減
少している。また、第2被覆工程を通常のCVD法でお
こなった比較例3では第1被覆層のクラック目詰め機能
が不十分となるため、耐酸化性の改善効果は少ない。
【0027】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば表面に傾
斜機能を有する多結晶質のSiC第1被覆層、アモルフ
ァス質または微細多結晶質のSiC第2被覆層、および
B2 O3 −SiO2 ガラス被膜の第3被覆層が積層形成
された高度の耐酸化性を備えるC/C基材を提供するこ
とが可能となる。したがって、高温酸化雰囲気の過酷な
条件に晒される構造部材用途に適用して安定性能の確
保、耐久寿命の延長化などの効果が発揮される。
斜機能を有する多結晶質のSiC第1被覆層、アモルフ
ァス質または微細多結晶質のSiC第2被覆層、および
B2 O3 −SiO2 ガラス被膜の第3被覆層が積層形成
された高度の耐酸化性を備えるC/C基材を提供するこ
とが可能となる。したがって、高温酸化雰囲気の過酷な
条件に晒される構造部材用途に適用して安定性能の確
保、耐久寿命の延長化などの効果が発揮される。
Claims (2)
- 【請求項1】 炭素繊維強化炭素材の基材面に、傾斜機
能を有する多結晶質のSiC被膜からなる第1被覆層、
アモルファス質または微細多結晶質のSiC被膜からな
る第2被覆層、およびB2 O3 −SiO2 ガラス被膜か
らなる第3被覆層が積層形成されてなることを特徴とす
る耐酸化性炭素繊維強化炭素材。 - 【請求項2】 第1被覆層の膜厚が 100〜300 μm 、第
2被覆層の膜厚が10〜50μm 、第3被覆層の膜厚が5〜
20μm である請求項1記載の耐酸化性炭素繊維強化炭素
材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3025643A JPH0791137B2 (ja) | 1991-01-25 | 1991-01-25 | 耐酸化性炭素繊維強化炭素材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3025643A JPH0791137B2 (ja) | 1991-01-25 | 1991-01-25 | 耐酸化性炭素繊維強化炭素材 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04243989A JPH04243989A (ja) | 1992-09-01 |
| JPH0791137B2 true JPH0791137B2 (ja) | 1995-10-04 |
Family
ID=12171517
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3025643A Expired - Fee Related JPH0791137B2 (ja) | 1991-01-25 | 1991-01-25 | 耐酸化性炭素繊維強化炭素材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0791137B2 (ja) |
-
1991
- 1991-01-25 JP JP3025643A patent/JPH0791137B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04243989A (ja) | 1992-09-01 |
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