JPH0791377B2 - 水溶性を改良したポリアミド樹脂 - Google Patents

水溶性を改良したポリアミド樹脂

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JPH0791377B2
JPH0791377B2 JP61224065A JP22406586A JPH0791377B2 JP H0791377 B2 JPH0791377 B2 JP H0791377B2 JP 61224065 A JP61224065 A JP 61224065A JP 22406586 A JP22406586 A JP 22406586A JP H0791377 B2 JPH0791377 B2 JP H0791377B2
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ポール・ディー・ホワイツミュージズ
ジョン・エム・メンク
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ヘンケル・コ−ポレイシヨン
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本出願は1985年2月15日に提出したアメリカ合衆国出願
通し番号第701,903号の一部継続出願である。
本発明はフレキソ印刷/グラビアインキバインダー(fl
exographic/gravure ink binder)に有用で水溶性の改
良されたポリアミド樹脂に関する。さらに詳しくは、本
発明は本質的に二量体およびそれより高分子量の脂肪酸
が存在しないポリアミド樹脂に関する。
従来技術 グレイサー(Glaser)とロバルド(Lovald)に属するア
メリカ合衆国特許3,776,865号は高分子量脂肪酸および
もう一つのジカルボン酸を含有する酸成分とイソフォロ
ンジアミンおよびアルキレンジアミンあるいはそれらの
混合物を含有するアミン成分とを反応させることにより
得られるポリアミド樹脂を開示している。高分子量脂肪
酸の少なくとも12.5カルボキシル当量パーセントを使用
している。上記特許は係る樹脂が水性系、特に水減少
(water reducibility)が望まれるフレキソ印刷/グラ
ビアインキに使用されるバインダーとして有用であると
いうことを開示する。スコッギング(Scogging)らに属
するアメリカ合衆国特許4,051,087号には熱溶融型接着
剤、成形用樹脂、塗料あるいはフィルムとして有用な共
重合アミド樹脂が記載されている。係る樹脂はカルボキ
シルとアミンを実質的に等しい量、即ち1:1の比で使用
することにより得られ、本質的に中性の樹脂である。カ
ルボキシルあるいはアミンの5モルパーセントまでのほ
んの僅かの量であれば過剰であってもよい。実施例I、
II、IIIおよびVでは高分子量(二量体)脂肪酸が使用
され、実施例IVでは二量体酸を使用せずアゼライン酸が
使用されている。実施例IVの生成物は二量体脂肪酸を使
用したポリアミドより劣っていると示されている。
ドロワート(Drawert)らに属するアメリカ合衆国特許
第3,781,234号にも熱溶融型接着剤として有用な高分子
量脂肪酸ポリアミドについて記載がある。アミン(エチ
レンジアミン)およびカルボキシルのほぼ化学量論量を
使用し、本質的に中性のポリアミドを得ており、酸価あ
るいはアミン価は実質的に他の価を越えない。共重合す
るC19酸、ヘプタデカンジカルボン酸が二量化脂肪酸と
ともに要求されている。
チェングに属するアメリカ合衆国特許第4,055,525号に
も熱溶融型接着剤として有用なポリアミドの記載があ
る。実質的に等しい量のアミン(ヘキサメチレンジアミ
ン)とカルボキシルを使用しており、中性のポリマーが
得られる。酸成分はC19二酸、5−10の炭素数を有する
脂肪族ジカルボン酸の混合物よりなる。
フレキソ印刷/グラビアインキに使用するための二量体
および/またはより高分子量脂肪酸から調製されるポリ
アミド樹脂は低級アルカノールのような揮発性有機溶に
溶解する。大気中における揮発性有機溶媒の量が環境的
に懸念されているため、揮発性有機溶剤を殆ど含まない
水溶性溶液を使用することが望まれている。揮発性有機
溶剤を低減した濃度に調整するために、フレキソ印刷/
グラビアインキにバインダーとして使用するポリアミド
樹脂は水溶性が増加したものでなくてはならず、しかも
高分子量脂肪酸に基づくポリアミド樹脂の他の望ましい
特性を維持するものでなければならない。
発明の構成 本発明は酸を末端基とするポリアミド樹脂、すなわち30
より大きな酸価を与えるために、当量で表して、ジアミ
ンよりも酸を過剰に使用したポリアミド樹脂を提供す
る。係る樹脂は理想的には全く高分子量脂肪酸(二量体
または二量体以上の重合体酸:(例)ヘンケル社製「ヴ
ァーサダイム204」(商品名))を含有していないが、
本発明の生成物の有益な特性、特に水溶性の増加したイ
ンキ用バインダーとしての特性を甚だしく犠牲にしなけ
れば、5カルボキシル当量パーセントまでの少量であれ
ば許容できる。ポリアミド樹脂は中鎖(medium chain)
(12−26炭素)ジカルボン酸と短鎖(short chain)
(2−10炭素)ジカルボン酸の混合物から調製される。
短鎖(2−6炭素)モノカルボン酸は主として連鎖停止
剤として使用されるが、それは必ずしも存在させる必要
はなく、省略してもよい。酸は2−12の炭素原子を有す
るジアミンと反応する。
最も広い範囲において、本発明は、12−26の炭素原子を
有する中鎖ジカルボン酸よりなる酸成分と2−12の炭素
原子を有する脂肪族ジアミンよりなるアミン成分を反応
させることにより得られ、30より大きな酸価を有する樹
脂を与えるためジアミンのアミン当量が酸成分のカルボ
キシル当量よりも小さく、かつ酸価がアミン価より少な
くとも20単位(units)大きいポリアミド樹脂に関す
る。
酸成分が共重合する(polymerizing)短鎖ジカルボン酸
を含有する場合、本発明の生成物は (A)(1)12−26の脂肪族炭素原子を有する中鎖ジカ
ルボン酸の約X当量パーセント; (2)2−10の脂肪族炭素原子を有する短鎖非環式脂肪
族ジカルボン酸の約Y当量パーセント; を含有する酸成分 および (B)2−12の脂肪族炭素原子を有するジアミンあるい
はそれらの混合物の約Z当量パーセント; を含有するアミン成分をアミド化(amidification)、
すなわち縮合反応で得られ、または形成され、XとYの
合計量に対するZの比が1より小さく、30よりも大きな
酸価を与えるポリアミド樹脂組成物として記述してもよ
い。
好ましいポリアミドはXとYと合計に対するZの比が約
0.9より小さいのものであり、より好ましくは約0.50か
ら約0.85の範囲のもの、最も好ましくは約0.65から約0.
85の範囲のものである。
酸成分にモノカルボン酸を使用するときは、酸成分は: (a)12−26の脂肪族炭素原子を有する中鎖ジカルボン
酸の約X当量パーセント; (b)2−10の脂肪族炭素原子を有する短鎖非環式脂肪
族ジカルボン酸の約Y当量パーセント;および (c)3−5の脂肪族炭素原子を有する短鎖脂肪族モノ
カルボン酸のY′当量パーセント; の混合物として定義することができる。
このような場合、X、YおよびY′の合計に対するZの
比は1より小さい。モノカルボン酸を全く使用しない場
合は明らかなように、Y′はゼロとなる。
本発明はまたそのような樹脂を含有するバインダー組成
物フレキソ印刷/グラビアインキ組成物を提供する。
本発明のポリアミド樹脂は、高分子量脂肪酸に基づくポ
リアミド樹脂を含有するフレキソ/グラビアインキ組成
物よりも、より多くの水そしてより少ない揮発性有機溶
媒を含有するフレキソ印刷/グラビアインキ組成物によ
く溶解しするということが別った。
このように水溶性が増加したにも拘わらず、ポリアミド
樹脂は、満足な耐水性およびその他の望ましい特性を有
するインキ塗料を与える。
本発明のポリアミド樹脂は、少なくとも二種類のカルボ
ン酸を含有する酸成分と少なくとも一種類のジアミンを
含有するアミン成分との混合物を反応させるか、重合さ
せることにより調製される。係る樹脂は、30より大きな
酸価を与えるために、当量で表して、ジアミンよりもジ
カルボン酸を過剰に使用するという点で、酸を末端基と
する樹脂である。そのように過剰に使用すると、アミン
価は低くなり、酸価はアミン価より少なくとも20大きい
ものとなる。従ってアミン価は10あるいはそれより低い
ものとなる。一塩基酸もまた連鎖停止剤として酸成分中
に使用できる。それ故、少なくとも30の酸価を達成する
ために、酸のカルボキシル当量に対するジアミンのアミ
ン当量の比は1より小さく、0.9より小さいのが好まし
く、さらに好ましくは約0.50から約0.85の範囲であり、
最も好ましくは約0.65から約0.85の範囲である。
本発明のポリアミドは; (A)(1)12−26の炭素原子を有する中鎖脂肪族ジカ
ルボン酸の約Xカルボキシル当量パーセント; (2)2−8の炭素原子を有する短鎖非環式脂肪族カル
ボン酸の約Yカルボキシル当量パーセント; を含有する酸成分;および (B)2−12炭素原子を有する脂肪族ジアミンのZアミ
ン当量パーセント を含有するアミン成分; を反応させることにより得られる樹脂あるいはポリマー
として定義できる。XとYの合計に対するZの当量比は
30よりも大きな酸価を得るために1より小さい。そのよ
うな酸価を与えると、酸価はアミン価より約20大きいも
のとなる。
モノカルボン酸を使用するときは、酸成分は: (1)上記の中鎖脂肪族ジカルボン酸のXカルボキシル
当量パーセント; (2)上記の短鎖ジカルボン酸のYカルボキシル当量パ
ーセント; (3)2−6の炭素原子を有する短鎖脂肪族モノカルボ
ン酸のY′カルボキシル当量パーセント; の混合物からなる。
上記のような酸成分を使用するときは、30より大きな酸
価を与えるためにX、YおよびY′の合計に対するZの
比は1より小さい。
従って、本発明に有用なカルボン酸は鎖長を基本にして
2つのグループに分割することができる。1つのグルー
プの酸は中鎖長を有するものであり、他のグループの酸
は短鎖長を有するものである。中鎖脂肪族ジカルボン酸
は本発明のポリアミド樹脂に総てに存在する。酸のもう
一方のグループ、すなわち本発明のポリアミド樹脂を調
製するのに使用する短鎖カルボン酸は、さらに機能を基
本として2つのグループに細分することができる。一般
的には、特にジアミンにイソホロンジアミンを選択した
とき、短鎖脂肪族モノカルボン酸を除外して、短鎖非環
式脂肪族ジカルボン酸を使用(この場合Y′はゼロであ
る)し、特にジアミンにエチレンジアミンを選択したと
き、短鎖非環式脂肪族ジカルボン酸を除外して、短鎖脂
肪族モノカルボン酸を使用(この場合Y′はゼロであ
る)することが好ましい。
本発明に必要な中鎖脂肪族ジカルボン酸(以下、中鎖二
酸という)は12−26、好ましくは16−22の炭素原子を有
する。ジカルボン酸としては、ドデカン二酸から24炭素
二酸までの同族列だけでなく、分子中に枝分かれアルキ
ル鎖および脂環式構造を有するジカルボン酸をも包含す
る。
係る中鎖ジカルボン酸は式: HOOC−R1−COOH (式中Rは10から24の炭素原子を含有する2価脂肪族炭
化水素基であり、直鎖あるいは枝分かれ鎖、非環式ある
いは脂環式であってもよい) 表される。Rは14ないし20の炭素原子を含有するものが
好ましい。
中鎖二酸はカルボキシル環(carboxylic ring)および
3つの置換基を有するものが好ましく、3つの置換基の
うち、一つはカルボキシル基、二つ目の置換基は3個以
上の脂肪族炭素原子を有するアルキル基、三つ目の置換
基はカルボキシル基で末端基が置換されているアルキル
基である。この好ましい中鎖二酸は例えば、アクリル酸
と2つの共役エチレン性(ethylenic)不飽和を有する
脂肪酸とのディールス−アルダー反応生成物として得ら
れる。中鎖二酸は例えば、ウェストヴァコ・ジアシッド
(Westvaco DiAcid)としてウェストヴァコ(チャーレ
ストン・ハイツ・サウス・キャロライナ(Charleston h
eights South Carolina))から入手可能なC21酸である
2−n−ヘキシル−5−(7−カルボキシル−n−ヘプ
チル)−シクロヘクス−3−エン カルボン酸(2−n
−hexyl−5−(7−carboxyl−n−heptyl)−cyclohe
x−3−ene carboxylic acid)が好ましい。
短鎖非環式ジカルボン酸(本発明に有用であり、以下短
鎖二酸という)は枝分かれのない炭化水素鎖に2から10
の炭素原子を有する。短鎖二酸はシュウ酸からデカンジ
カルボン酸までのジカルボン酸の同族体として特徴付け
ることがき、それらの中間のものを包含する。短鎖二酸
はまた式: HOOC−(R2)−COOH (式中R2は2価で、2−8の炭素原子を有する直鎖アル
キレン基を表し、nは0または1である) で表してもよい。nが0のとき、酸はシュウ酸、HOOCCO
OHである。nが1のときは、酸はプロパンジカルボン酸
(マロン酸)からデカンジカルボン酸(セバシン酸)ま
でのジカルボン酸を包含する。
短鎖二酸はアゼライン酸およびアジピン酸が好ましい。
本発明のポリアミドに使用される短鎖二酸および中鎖二
酸の量は、中鎖二酸の当量に対する短鎖二酸の当量の比
が約4:1から約0.66:1の範囲、より好ましくは約3:1から
約0.8:1、最も好ましくは約1:1から約2:1の範囲となる
ように選択するのが好ましい。
本発明に有用な短鎖脂肪族モノカルボン酸(以下、短鎖
一酸という)は、2ないし6の炭素原子を有する。係る
モノカルボン酸は式; R3−COOH (式中、R3は1−5の炭素原子を有する直鎖あるいは枝
分かれ鎖アルキル基である) で表せる。短鎖酸は酢酸、プロピオン酸、n−ブタン
酸、イソブタン酸等が例示される。短鎖酸はプロピオン
酸が好ましい。
本発明のポリアミドに使用される短鎖一酸および中鎖二
酸の量は、短鎖一酸の当量に対する中鎖二酸の当量の比
が約1:1ないし約5:1、より好ましくは約2:1ないし約4:1
の範囲、最も好ましくは約3:1となるように選択するの
が好ましい。
従って、本発明の酸成分は次のように構成される:酸成分−100当量 当量%Eq.% 中鎖ジカルボン酸 20−100 短鎖ジカルボン酸 0−80 短鎖モノ塩基酸 0-35 カルボキシル当量パーセント 100 本発明のポリアミドは実質的に高分子量脂肪酸の存在し
ない混合物から調製される。高分子量脂肪酸は、長鎖多
塩基酸として特徴付けることができ、アメリカ合衆国特
許第3,776,865号に記載されている。係る高分子量脂肪
酸は飽和あるいは不飽和脂肪酸を重合することにより誘
導される。本発明のポリアミドに使用する高分子量脂肪
酸の量は、ポリアミド樹脂の水溶性を改良するため、最
小にすべきである。本発明の樹脂が調製される混合物は
実質的に高分子量脂肪酸が存在しない、すなわち混合物
はポリアミド反応混合物の5当量パーセント程度に等し
い量の高分子量脂肪酸を含有してもよいが、5当量パー
セントより少ないことが好ましく、ゼロ当量パーセント
であることが最も好ましい。約10当量パーセントの量、
すなわち高分子量脂肪酸の12.5当量パーセントを使用す
ると、特性が生成物が不溶性あるいはゲル状となり、フ
レキソ印刷インキに使用するには不適当になるという点
で不利益を受ける。
本発明のポリアミド樹脂を形成するのに使用するジアミ
ンは2ないし12の脂肪族炭素原子を有する脂肪族ジアミ
ンを少なくとも1つ包含する。好ましいジアミンは2つ
のグループに分けることができる。1つのグループは8
−12の脂肪族炭素原子を有する環状脂肪族ジアミン、例
えばイソホロンジアミンからなる。もう一方のグループ
は式; H2N−R−NH2 (式中Rは2−8の炭素原子を有するアルキレン基であ
る) で表される短鎖アルキレンジアミンからなる。Rは枝分
かれ鎖でも直鎖でもよいが、直鎖基が好ましい。短鎖ア
ルキレンジアミンとしては特にエチレンジアミン、ジア
ミノ−プロパン、ジアミノ−ブタン、およびヘキサメチ
レンジアミンが例示される。
本発明のポリアミド樹脂は、構造単位 (式中、RおよびR1は前記と同じ) を含有する。短鎖ジカルボン酸も使用する場合、樹脂は
また構造単位 (式中R2は前記と同じ) を含有する。短鎖モノカルボン酸は、それを含めて、前
記の酸とアミン比となるように使用し、混合物の重合
度、繰り返し構造単位の数、およびアミン価と酸価を制
御する連鎖停止剤として使用される。
樹脂は二酸とジアミンを重合してポリアミドを形成する
既知の重合方法でジカルボン酸成分およびジアミン成分
を含有する混合物から調製される。一般的に、二酸成分
とジアミン成分の混合物は、ポリアミド化反応で形成さ
れる副生成物の水を除去できるものを装備した容器、例
えば反応域から水を除去するために蒸留塔と冷却器の取
り付けられた容器中で約100℃から250℃の温度に加熱さ
れる。
典型的には、反応混合物は、揮発を避け、場合により使
用する短鎖モノカルボン酸の損失を避けるため、最初は
低い温度に加熱し、その後、温度を高い反応温度まで加
熱する。従って、約1時間約140℃で加熱し、続いて約2
50℃まで温度を上げて、約1.5−3時間反応するのが普
通である。
同様に、中鎖二酸の装入量の1つの部分を反応物の最初
の装入量物から取って置くこともできる。最初の反応混
合物をまず反応させ、確実に短鎖一酸の実質的に総てが
樹脂中に取り込ませることができる。次に、取って置い
た中鎖二酸を装入し、その混合物を反応させ、酸を末端
基とする生成物を得る。例えば、装入する中鎖二酸の約
25%から約50%を初期装入量から取って置いて、約140
℃で1時間加熱する。次に中鎖二酸の取って置いた分を
反応混合物に添加し、温度を約250℃に上げて、約1.5時
間ないし3時間反応し、酸を末端基とする生成物を得
る。
二酸に対するジアミンの比を選択することによっても、
混合物の重合度を制御し、高い酸価(30より大きい)を
有するポリアミドを得る。ポリアミドの酸価は50より大
きいことが好ましく、通常、生成物は30から約100まで
の酸価を有している。このような酸価を有すると、アミ
ン価は低くなり、10より小さく、約1−5の値になる。
それ故、酸価はアミン価より約20、普通はもっと大きい
ものとなる。
本発明のポリアミド樹脂は、有機アミンを含有する水溶
性溶媒に溶解すると、本発明のバインダー組成物を形成
する。樹脂は溶媒の重量に基づいて約30%ないし約40%
樹脂固形分の量で溶媒に添加される。有機アミンは例え
ば、塩基として作用し酸を末端基とするポリアミドと塩
を形成する第1、第2および第3アミンが適している。
特に、2−(N,N−ジメチルアミノ)エタノールおよび
2−(N,N−ジメチルアミノ)エタノールのようなジア
ルキルアミノアルカノールが好ましい。
有機アミンは選択されたポリアミド樹脂を溶解するのに
十分な量水溶液中に存在する。通常、有機アミンは理論
的にポリアミドの酸基を中和するのに十分な量水溶液中
に存在する。すなわち有機アミンの量はポリアミドの酸
価にたいして化学量論的に当量かそれよりも大きい。例
えば、ジメチルアミノメタノールの7.4%溶液を、約70
の酸価を有するポリアミド樹脂で40%樹脂固形分の濃度
で使用したものに化学量論的に当量である。有機アミン
を過剰に用いることは、硬化したバインダー中に有機ア
ミンが保持され、バインダーの保水性が不利な影響を受
けるので、避けるべきである。
係るバインダーはフレキソ印刷/グラビアインキ組成物
に特に有用である。
本発明のフレキソ印刷/グラビアインキ組成物は本発明
のバインダー組成物中にフレキソ印刷/グラビアインキ
顔料を分散させることにより調製することが好ましい。
本発明のフレキソ印刷/グラビアインキ組成物を作製す
るのに使用するバインダー組成物中の樹脂を溶解するた
めに必要な揮発性有機溶媒は、アメリカ合衆国特許第3,
776,865号の二量体酸樹脂を溶解するの必要な揮発性有
機溶媒より少なくてよいということが本発明の利点であ
る。通常、本発明のフレキソ印刷/グラビアインキ組成
物は揮発性有機溶媒を約25容量%より少ない量含有して
いる。本発明の樹脂は、それよりも少ない有機溶媒、例
えば5%ないし20%を含有するだけでよく、その上さら
に良好な耐水性を有するフレキソ印刷/グラビアインキ
塗料を生ぜしめるバインダーを調製するのに使用するの
に好ましい。
実施例 次の実施例に本発明のポリアミド樹脂を代表するポリア
ミド樹脂の調製と特性および比較のポリアミド樹脂の調
製と特性を示す。アラビア数字は本発明のポリアミド樹
脂を示し、英文字は比較のポリアミド樹脂を示す。
定義 実施例中において、次の用語、略語および記号の意味は
以下の通りである。
MCD:2−n−ヘキシル−5−(7−カルボキシル−n−
ヘプチル)−シクロヘクス−3−エン カルボン酸;ウ
ェストヴァコジアシッドとしてウェストヴァコより入手
可能。
ADA:アジピン酸 AZA:アゼライン酸 PRA:ピロピオン酸 IDP:イソフォロン ジアミン EDA:エチレンジアミン PFA:ヘンケル社から入手可能な高分子量脂肪酸(商品名
「ヴァーサダイム 204」) 樹脂調製 以下の実施例に記述した樹脂は、触媒として85%リン酸
溶液約1%とともに表中に示した酸およびアミン反応物
を反応容器に装入することにより調製した。実施例5に
おいては、MCDの一部を最初の装入量から取って置い
て、PRAがほとんど反応した後に添加した。反応混合物
は250℃に加熱し、該温度で2時間保持した。得られた
樹脂の軟化点、および酸価を以下の表Iに示した。軟化
点は環球試験により決定し、酸価は試料1グラム当たり
のKOHのミリグラムで表した。
比較例A、BおよびCの樹脂は、以下に示す分析値を有
する商標名ヴァーサダイム 204(VERSADYME 204)と
してヘンケル社(Henkel Corporation)から入手可能な
高分子量脂肪酸を使用して調製した。
鹸化価(S.V.) 198.5 酸価(A.V.) 189.2 サーモゾル(Thermosel)粘度 (25℃) 54.4ポイズ カラー(ガードナー;溶媒なし)) 7+ Fe 3.7ppm P 25ppm S 44ppm ヨウ素価 99.9 %モノマー(M) 10.9 %中間体(I) 5.3 %二量体(D) 71.1 %三量体(T) 12.6 表Iに記載した樹脂の次の2種類の溶媒中への溶解性を
決定した。
溶媒#1は92.6%脱イオン水と7.4%ジメチルアミノエ
タノールの混合物である。溶媒#2は77.1%脱イオン
水、21.8%ジエチルアミノエタノール、および1.1%ジ
メチルアミノエタノールの混合物である。
溶媒への樹脂の溶解性を次の記号を使用して表中に示し
た。
+ 可溶性/液体−非常に高い粘度 − 不溶性液体 −G 不溶性/ゲル BG 境界ゲル(borderline gel) +G 可溶性/ゲル 表中の他の記号は樹脂および示した溶媒を混合して得ら
れた溶液のガードナー−ホルト(Gardner−Holdt)粘度
を示す。
表IIに示した結果より本発明の代表的な樹脂は、高分子
量脂肪酸から調製される比較のポリアミドより良好な溶
解性、特に有機顔料(organics)の濃度が非常に低い溶
媒への良好な溶解性を有することがわかる。
表Iに示したポリアミド樹脂の試料をn−プロパノール
および二酸化チタンと混合し、二酸化チタン33.3重量
%、樹脂20重量%およびn−プロパノール46.7重量%を
含有する白インキを調製した。これらのインキをガラス
上に1−1/2mlの量を引きのばして湿潤させ、表IIIに示
した光沢を有するインキを生ぜしめた。インキの試料
は、またポリエチレン上に引きのばし、乾燥させた。そ
のポリエチレン試料は24時間、25℃で水中に浸した。次
に試料を結め綿(cotton wadding)を使用して、手で50
回こすった。試験でインキの皮膜が全く影響を受けなか
ったという結果を10で表わし、1−10の等級で試料を評
価した。
得られたインキの光沢および湿潤摩擦(wet rub)試験
の結果を以下の表IIIに示した。
表IIIより本発明の樹脂から良好な光沢と優れた耐水性
を有するインキが得られるということがわかる。
実施例6 本実施例では、12.5当量パーセントの濃度で、グレイサ
ーらに属するアメリカ合衆国特許第3,776,865号に示さ
れている最も低い濃度であるが、高分子量脂肪酸を含有
させてポリアミドを調製した。また、ポリアミド樹脂
を、高分子量脂肪酸を全く含有しない酸成分から調製し
たが、ポリアミド樹脂は16.5の低い酸価を有する。得ら
れた樹脂を評価し、35.1の酸価を有する本発明の実施例
3の樹脂と比較した。5つの比較樹脂を前記した樹脂調
製の手順を使用して調製した。高分子量脂肪酸を使用し
たそれらの樹脂においては、前記した典型的な分析値と
同じ値を有する高分子量脂肪酸を使用した。反応物の
量、生成物の酸価および生成物の溶解性の結果を以下の
表IVに示した。
前記から分かるように、本発明の樹脂は重合タル油(po
lymelized tall)脂肪酸の12.5当量を使用して調製され
た比較樹脂D、E、GおよびHそして樹脂F(高分子量
脂肪酸を全く使用していない)よりも良好な溶解性を有
する。樹脂DからFはすべて実測で30よりも小さい酸価
を有する。

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)式;HOOC−R1−COOH (式中、R1は10−24の炭素原子を含有する2価の脂肪族
    炭化水素基を表す) で表される中鎖ジカルボン酸を包含し、二量体以上の重
    合脂肪酸を実質的に含まない酸成分;および (B)式;H2N−R−NH2 (式中、Rは2−12の炭素原子を有する2価の脂肪族炭
    化水素基を表す) で表されるジアミンを包含するアミン成分; を反応してポリアミド樹脂を得るに際して、30よりも大
    きな酸価を有し、該酸価がアミン価より少なくとも20大
    きい樹脂を与えるために、該酸成分のカルボキシル当量
    に対する該アミン成分のアミン当量の比を1より小さく
    することを特徴とするポリアミド樹脂。
  2. 【請求項2】カルボキシル当量に対するアミン当量の比
    が約0.9よりも小さい第1項記載のポリアミド樹脂。
  3. 【請求項3】カルボキシル当量に対するアミン当量の比
    が約0.50ないし約0.85の範囲である第1項記載のポリア
    ミド樹脂。
  4. 【請求項4】酸成分が; (A)酸およびアミンの全量に対し、そのカルボキシル
    当量が約Xパーセントを占める中鎖ジカルボン酸;およ
    び (B)式; HOOC−(R2n−COOH (式中、R2は2−8の炭素原子を有する2価の脂肪族炭
    化水素基であり、nは0あるいは1の整数を表す) で表される、酸およびアミンの全量に対しそのカルボキ
    シル当量がYパーセントを占める短鎖ジカルボン酸; を含有し、Y:Xの比が約4:1ないし約0.66:1の範囲であ
    る; ことを特徴とする第1項記載のポリアミド樹脂。
  5. 【請求項5】Y:Xの比が3:1ないし0.8:1の範囲である第
    4項記載のポリアミド樹脂。
  6. 【請求項6】中鎖ジカルボン酸が2−n−ヘキシル−5
    −(7−カルボキシル−n−ヘプチル)−シクロヘクス
    −3−エン カルボン酸であり、短鎖ジカルボン酸が、
    nが1でR2が4−8の炭素原子を含有するものの一種で
    あり、かつジアミンがイソホロンジアミンおよびRが2
    −8の炭素原子を有するアルキレンジアミンよりなるグ
    ループから選択される第4項記載のポリアミド樹脂。
  7. 【請求項7】アルキレンジアミンがエチレンジアミンで
    ある第6項記載のポリアミド樹脂。
  8. 【請求項8】(A)(1)式; HOOC−R1−COOH (式中、R1は10−24の炭素原子を含有する2価の炭化水
    素基を示す) で表される中鎖ジカルボン酸; (2)式; R3COOH (式中、R3は1−5の炭素原子を有するアルキル基を示
    す) で表わされるモノカルボン酸; を含有する酸成分および (B)式; H2N−R−NH2 (式中、Rは2−12の炭素原子を有する2価の脂肪族炭
    化水素基を示す) で表されるジアミンを含有するアミン成分; とを反応してポリアミド樹脂を得るに際して、 30よりも大きな酸価を有し、該酸価がアミン価より少な
    くとも20大きい樹脂を与えるために、該酸成分のカルボ
    キシル当量に対する該アミン成分のアミン当量の比が1
    より小さいことを特徴とするポリアミド樹脂。
  9. 【請求項9】ジアミンがエチレンジアミンであり、 (a)中鎖ジカルボン酸が2−n−ヘキシル−5−
    (7′−カルボキシル−n−ヘプチル)−シクロヘクス
    −3−エンカルボン酸であり、 (b)モノカルボン酸がプロピオン酸である 混合物の縮合に基づいてポリアミド樹脂を得るに際し
    て、カルボキシル当量に対するアミン当量の比が約0.50
    −0.85の範囲であり、酸(b)に対する酸(a)の当量
    比が約3:1である第8項記載のポリアミド樹脂。
  10. 【請求項10】酸成分がさらに式: HOOC−(R2n−COOH (式中、R2は、2〜8の炭素原子を有する2価の脂肪族
    炭化水素基であり、nは0あるいは1の整数を表わす) で表わされる短鎖ジカルボン酸を含み、酸およびアミン
    全量に対する中鎖ジカルボン酸、短鎖ジカルボン酸およ
    びモノカルボン酸のカルボキシル当量をそれぞれ、X、
    YおよびY′としたときのY:Xの比が約4:1から約0.66:
    1、X:Y′の比が約1:1から約5:1である第8項記載のポリ
    アミド樹脂。
  11. 【請求項11】カルボキシル当量に対するアミン当量の
    比が約0.9よりも小さい第8項記載のポリアミド樹脂。
  12. 【請求項12】カルボキシル当量に対するアミン当量の
    比が約0.50−0.85である第8項記載のポリアミド樹脂。
  13. 【請求項13】中鎖ジカルボン酸が2−n−ヘキシル−
    5−(7′−カルボキシル−n−ヘプチル)−シクロヘ
    クス−3−エンカルボン酸である第12項記載のポリアミ
    ド樹脂。
  14. 【請求項14】ジアミンがイソホロンジアミンである第
    12項記載のポリアミド樹脂。
  15. 【請求項15】ジアミンがエチレンジアミンである第12
    項記載のポリアミド樹脂。
  16. 【請求項16】(a)中鎖ジカルボン酸が2−n−ヘキ
    シル−5−(7′−カルボキシル−n−ヘプチル)−シ
    クロヘクス−3−エン カルボン酸であり;更に (b)アジピン酸およびアゼライン酸からなるグループ
    から選択される短鎖ジカルボン酸を含み、 カルボキシル当量に対するアミン当量の比が約0.50−0.
    85の範囲である第1項記載のポリアミド樹脂。
  17. 【請求項17】酸(a)に対する短鎖ジカルボン酸
    (b)の当量比が1:1ないし3:1である第16項記載のポリ
    アミド樹脂。
  18. 【請求項18】(A)式;HOOC−R1−COOH (式中、R1は10−24の炭素原子を含有する2価の脂肪族
    炭化水素基を表す) で表される中鎖ジカルボン酸を包含し、二量体以上の重
    合脂肪酸を実質的に含まない酸成分;および (B)式;H2N−R−NH2 (式中、Rは2−12の炭素原子を有する2価の脂肪族炭
    化水素基を表す) で表されるジアミンを包含するアミン成分; を反応してポリアミド樹脂を得るに際して、30よりも大
    きな酸価を有し、該酸価がアミン価より少なくとも20大
    きい樹脂を与えるために、該酸成分のカルボキシル当量
    に対する該アミン成分のアミン当量の比が1より小さく
    することを特徴とするポリアミド樹脂を、有機アミンを
    含有する水性溶媒に溶解したポリアミド樹脂溶液。
  19. 【請求項19】水性溶媒が水性溶媒の約5%よりも大き
    な量の有機アミンを含有する第18項記載の溶液。
  20. 【請求項20】(A)式;HOOC−R1−COOH (式中、R1は10−24の炭素原子を含有する2価の脂肪族
    炭化水素基を表す) で表される中鎖ジカルボン酸を包含し、二量体以上の重
    合脂肪酸を実質的に含まない酸成分;および (B)式;H2N−R−NH2 (式中、Rは2−12の炭素原子を有する2価の脂肪族炭
    化水素基を表す) で表されるジアミンを包含するアミン成分; を反応してポリアミド樹脂を得るに際して、30よりも大
    きな酸価を有し、該酸価がアミン価より少なくとも20大
    きい樹脂を与えるために、該酸成分のカルボキシル当量
    に対する該アミン成分のアミン当量の比が1より小さく
    することを特徴とするポリアミド樹脂を、有機アミンを
    含有する水性溶媒に溶解したポリアミド樹脂溶液、およ
    びフレキソ印刷/グラビアインキ顔料を含有するフレキ
    ソ印刷/グラビアインキ組成物。
  21. 【請求項21】水性溶媒が水溶媒の約5重量%よりも多
    い量の有機アミンを含有する第20項記載のフレキソ印刷
    /グラビアインキ組成物。
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