JPH0791399B2 - ポリ弗化ビニリデンもしくは弗化ビニリデン共重合体からなるフイルムの製造法 - Google Patents

ポリ弗化ビニリデンもしくは弗化ビニリデン共重合体からなるフイルムの製造法

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JPH0791399B2 JP62076144A JP7614487A JPH0791399B2 JP H0791399 B2 JPH0791399 B2 JP H0791399B2 JP 62076144 A JP62076144 A JP 62076144A JP 7614487 A JP7614487 A JP 7614487A JP H0791399 B2 JPH0791399 B2 JP H0791399B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は電子材料として圧電性、焦電性に優れ、適切な
滑り性を有するポリ弗化ビニリデンもしくは弗化ビニリ
デン共重合体からなるフイルムの製造法に関するもので
ある。
(従来の技術) ポリ弗化ビニリデンもしくは弗化ビニリデン共重合体
(以下単にPVDFと称す)は比誘電率が大であり、またPV
DFを延伸してβ型結晶としたものは大なる圧電性、焦電
性に優れるのでコンデンサー素子、圧電素子および焦電
素子とし有望であり、コンデンサー素子としてはフイル
ム厚みに反比例して電気容量が増加すること、圧電素子
としてはより高い周波数の超音波への応用が可能になる
こと、焦電素子としてはフイルム厚みを薄くすることに
より感度、応答速度および分解能の向上が期待できるこ
となどの理由によりPVDF延伸フイルムは広く要望されて
いる。
このような要望に対し、特公昭60−6220号公報におい
て、ポリプロピレン樹脂フイルム等とPVDFフイルムとの
積層フイルムを延伸したのちポリプロピレン樹脂フイル
ムを剥離してPVDF延伸極薄フイルムを得ることが開示さ
れている。
しかしながら、この方法で得たPVDF延伸極薄フイルムの
表面は非常に平滑なため、たとえば金属蒸着フイルムコ
ンデンサー素子を製造する場合に、金属蒸着工程、細幅
スリット工程、コンデンサー素子への巻回工程等におい
て、フイルムとフイルムとの間、フイルムと接触する部
材との間における滑りがよすぎるために巻取りが困難と
なり、加工工程でしわが発生したり、あるいはフイルム
が切断してしまう等の不都合が発生し、コンデンサー素
子製造上歩留りが大幅に低下してしまう。
一般にフイルムに適切な滑り性を付与する方法として
は、フイルム原料樹脂に無機充填剤を添加してフイルム
表面に適当な凹凸を付与せしめる方法、サンドプラスト
等でフイルムの表面に凹凸を付与させる方法がある。
しかしながら前者の方法は、無機充填剤に含まれる微量
な金属類、分散剤が電気特性に好ましくない影響を与
え、またコンデンサー素子用フイルムとする場合には、
コンデンサーに巻回する工程等においてフイルムの縦方
向に作用する引張力等によってフイルムが伸び、しわが
発生し、さらに無機充填剤の回りにポイドが発生し、フ
イルムの絶縁破壊電圧を低下せしめる原因となる。
また後者の方法では、フイルム表面に多量の異物等が付
着するために洗滌等が必要となり、作業性に劣る。
これに対して特開昭61−123520号公報で開示されるよう
に、無機充填剤を含有する樹脂からなるフイルム状溶融
樹脂を所要原料樹脂からなるフイルム状溶融樹脂に積層
し、延伸して積層フイルムとし、一方の無機充填剤によ
り凹凸形成されたフイルム部を剥離し、他方のフイルム
表面に凹凸を転写させて、適切な滑り性を有するフイル
ムの製造方法が提案されている。
この方法によって得られたフイルムは、従来の無機充填
剤を添加する方法、サンドプラスト等で表面に凹凸を付
与する方法に比較して絶縁破壊電圧等において優れてい
るが、フイルムの厚さが数μ以下のように極薄くなれば
なる程、絶縁破壊電圧が大幅に低下するということが判
明した。
(発明が解決しようとする問題点) フイルムに適切な滑り性を付与する従来手段において
は、電子材料としての性能上、不都合を来たし、特に絶
縁破壊電圧において優れた特性を有せしめながら数μ以
下という極薄フイルムを得ることができなかったという
問題点があった。
(問題点を解決するための手段) 本発明は電子材料として好適であり、かつ極薄フイルム
となし得、適切な滑り性を有するPVDFフイルムを提供す
るものであって、ポリ弗化ビニリデンもしくは弗化ビニ
リデン共重合体からなる一方のフイルム状溶融樹脂に、
それぞれ結晶化温度を異にするとともに、マトリック
ス、ドメインを形成する2種以上の熱可塑性樹脂の混合
物からなる他方のフイルム状溶融樹脂を密着積層状に押
出し、冷却固化したのち延伸させたあと、他方のフイル
ム状溶融樹脂からなるフイルム部分を剥離させてなるポ
リ弗化ビニリデンもしくは弗化ビニリデン共重合体から
なるフイルムの製造法である。
(実施例) 本発明法の実施例を図面に示す装置の一例を参照して説
明する。
第1図および第2図に示すように、ポリ弗化ビニリデン
もしくは弗化ビニリデン共重合体を押出機1で可塑化混
練し、それぞれ結晶化温度を異にするポリオレフィン系
樹脂の混合物を押出機2で可塑化混練し、押出機1,2に
装着した三層構造のマルチマニホルド型のTダイ3よ
り、押出機1から供給された一方のフイルム状溶融樹脂
4と、押出機2から供給された他方のフイルム状溶融樹
脂5とを密着積層状に押出し、この密着積層物6を冷却
ロール7を回して冷却固化したのち、延伸ロール8,8,
8′,8′によって一軸延伸し、次いで熱処理したのち、
ポリオレフィン系樹脂からなる他方のフイルム状溶融樹
脂5よりなるフイルム部分9,9を剥離させて一方のフイ
ルム状溶融樹脂4、即ち、ポリ弗化ビニリデンもしくは
弗化ビニリデン共重合体からなり、電気材料として好適
な絶縁破壊電圧と、動摩擦係数とを有し厚さ数μのフイ
ルム10を得ることができた。
本発明におけるポリ弗化ビニリデンとしては、弗化ビニ
リデンの単独重合体若しくは弗化ビニリデン単量体と、
弗化ビニリデンと共重合し得る他の単量体、例えば弗化
ビニル、3弗化エチレン、4弗化エチレン、弗化塩化ビ
ニリデン、3弗化塩化エチレン、6弗化プロピレン等と
の共重合体を含むものであり、共重合体中の弗化ビニリ
デンは70モル%以上が好ましい。
また、これ等重合体と、ポリメチルメタアクリレート等
の他の重合体とのポリマーブレンド物を用いることもで
きる。
また、本発明において同一の結晶化温度を示さない2種
以上の熱可塑性樹脂成分の並用の仕方としては、結晶性
熱可塑性樹脂成分同志を併用する場合と、結晶性熱可塑
性樹脂成分と結晶化温度を有しない非結晶性熱可塑性樹
脂成分とを併用する場合とを含む。
このように結晶化温度を異にすることによって熱可塑性
樹脂層に形成された凹凸がPVDF延伸フイルム表面に転写
されて適切な絶縁破壊電圧、動摩擦係数を有する厚さ数
μのフイルムが得られる。
本発明にいう結晶化温度とは、Perkin Elmer社製DSCに
おいてサンプル量5mgを完全に溶融する温度まで320℃/m
inで昇温後3分間保持したのち、10℃/minで降温して得
た結晶化カーブの開始温度を採用する。
さらに併用される熱可塑性樹脂成分間の相溶性は、小さ
いものが好ましい。
さらにまた、熱可塑性樹脂成分のうち少くとも一成分は
ポリオレフィン系樹脂にあることが好ましく、殊に熱可
塑性樹脂成分の混合物において、マトリックス(海)、
ドメイン(島)が形成される本発明においては、マトリ
ックスを構成する成分がポリオレフィンであることが好
ましい。
これは、PVDFフイルムの表面に前記混合物を溶融状態で
密着積層した後、延伸する際にポリオレフィンとPVDFと
の延伸挙動が近似することから延伸後のフイルムが均質
に形成できるためである。
なお、マトリックスとドメインとが形成されているか否
かは、位相差顕微鏡、微分干渉顕微鏡、偏光顕微鏡、走
査型電子顕微鏡または透過型電子顕微鏡により判別する
ことができる。必要に応じて適宜、サンプルに表面エッ
チング、染色を施すとよい。
本発明のブレンド割合は、結晶化温度を有する熱可塑性
樹脂としてのポリオレフィン95〜55重量%と該ポリオレ
フィンとは異なる熱可塑性樹脂5〜45重量%が好ましい
が、より望ましいブレンド割合は、ポリオレフィン90〜
60重量%と異なる熱可塑性樹脂10〜40重量%である。
ポリオレフィンのブレンド割合が95重量%より多くなる
と、凹凸密度が粗くなり延伸薄膜フイルムへの滑り性付
与の効果がなくなり、ポリオレフィンのブレンド割合が
55重量%より少なくなると均一な凹凸が得られなくなり
滑り性付与の効果がなくなるのでそれぞれ好ましくな
い。
なお、ポリオレフィン系樹脂としては低密度ポリエチレ
ン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン等の重合体お
よび共重合体であって、結晶化温度を有する樹脂であ
り、特に、高密度ポリエチレン、ポリプロピレンが好適
である。
望ましい高密度ポリエチレンとしては、JIS K6760で測
定したMFR(メルトフローレイト)が6〜0.01g/10分、
好ましくは2〜0.05g/10分である。
望ましいポリプロピレンとしては、JIS K6758で測定し
たMFRが12〜0.5g/10分、好ましくは8〜1g/10分であ
る。
高密度ポリエチレンのMFRが6g/10分を、ポリプロピレン
のMFRが12g/10分をそれぞれ越えるとどちらの場合に
も、積層状態の延伸フイルムが裂け易くなるため生産性
を低下させるとともに、PVDF延伸極薄フイルムへの転写
凹凸の程度が好ましくなく、動摩擦係数の点においても
好ましくない。
また、MFRがそれぞれ0.01g/10分あるいは0.5g/10分より
小となると、均一な厚みを有するフイルムが得られな
い。
本発明において、所望の結晶化温度を有する熱可塑性樹
脂成分と混合する他の熱可塑性樹脂成分の態様について
説明する。
PVDFからなるフイルム状溶融樹脂の少なくとも片面に密
着積層する他のフイルム状溶融樹脂の成分にポリプロピ
レンがあり、このポリプロピレンと同一の結晶化温度を
有しない他の熱可塑性樹脂としては、高密度ポリエチレ
ン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン等の重合体お
よび共重合体、あるいはポリスチレン、ポリエステルポ
リアミド等の重合体および共重合体、あるいはPVDF以外
のフッ素樹脂の重合体および共重合体があり、他の熱可
塑性樹脂成分としては、結晶性熱可塑性樹脂または非結
晶性熱可塑性樹脂のいずれでもよい。
望ましい樹脂成分の組合せはポリプロピレンと高密度ポ
リエチレンであり、それぞれのMFRは前記の高密度ポリ
エチレン、ポリプロピレンの範囲が好ましい。
またかかる組合せの場合は、混合割合の大なるポリオレ
フィン系樹脂のMFRが、混合割合の小なるポリオレフィ
ン系樹脂のMFRより大なることが望ましい。
混合方法としては、それぞれの樹脂を所定割合で押出機
に投入し溶融混合させてもよいし、あるいはそれぞれの
樹脂を所定割合でスーパーミキサー等で混合するドライ
ブレンドでもよい。
本発明における密着積層とは、蒸着工程前後、スリット
工程後等の剥離等にPVDFフイルム部の一部が熱可塑性樹
脂フイルム部によって剥がされ、あるいは逆に熱可塑性
樹脂フイルム部の一部がPVDFフイルム部に残存したりし
ない程度の状態をいう。
熱可塑性樹脂成分からなる一方のフイルム状溶融状態は
少なくともPVDFがフイルム状溶融樹脂の片面に積層しな
ければならないが、PVDFからなるフイルム状溶融樹脂の
両面に積層することにより凹凸を転写することができよ
り好適であり、両面に積層する場合には両面の混合熱可
塑性樹脂の種類は同一のもの、異なるものであってもよ
く、異なる場合には両面に異なった凹凸状態を転写する
ことができる。
さらに、熱可塑性樹脂/PVDF/熱可塑性樹脂/PVDF/熱可塑
性樹脂のように多層にすることにより、PVDF極薄延伸フ
イルムを1度に多数製造することができる。
本発明における延伸は少なくとも一軸方向に3〜7倍、
好ましくは4〜6倍の延伸倍率の範囲で延伸するとよ
く、延伸倍率が3倍より小なる範囲では延伸極薄フイル
ムの厚み精度に劣り、延伸倍率が7倍以上であるとフイ
ルムの伸びが非常に小となり裂けやすくなるとともに凹
凸が粗く、滑り性の改善効果がなくなる。
延伸温度はポリオレフィンの融点より低く50℃以上と
し、好ましくはポリオレフィンの融点より5℃以上低く
60℃以上であり、延伸されたフイルムは一般的に熱的に
不安定で経時的に収縮するために熱処理を施すのが普通
であり、熱処理によって単に熱的な安定性を増すだけで
なく圧電性や焦電性を高める効果があり、熱処理温度は
PVDFの融点より70℃より以上は低くない温度で行うのが
望ましい。
PVDF延伸極薄フイルムの剥離は熱処理後剥離してもよい
し、蒸着工程後あるいはスリット後剥離して得てもよ
く、また需要者が使用する際に剥離してもよい。
以下、本発明の実施例を挙げる この場合滑り性はASTM D1894に準拠した動摩擦係数とし
て測定し、また絶縁破壊電圧はJIS C2319に準拠して測
定した。
ポリプロピレン(三菱ポリプロ、MFR=5.5g/10分、密度
0.90g/cm3、融点168℃、結晶化温度114℃)と高密度ポ
リエチレン(三菱ポリエチ、MFR=0.8g/10分、密度0.95
2g/cm3、融点136℃、結晶化温度124℃)とを表1に示す
割合で混合し、230℃、50φ押出機で可塑化し、PVDF
(ペンウオルト社製KYNAR、MFR=5.5g/10分〔JIS K6758
に準拠〕密度1.78g/10分、融点171℃)を230℃、20φ押
出機で可塑化し、三層構造のマルチマニホルドタイプの
Tダイより混合物/PVDF/混合物の三層状で押出し、70℃
とした冷却ロールに接触させ冷却固化した後、120℃で
縦方向に5倍一軸延伸し、引続き140℃で熱処理した
後、混合物からなるフイルム部分を剥離し0.9μのPVDF
延伸極薄フイルムを製造した場合を例1、例2、例3と
して示し、評価結果を表1に示す。
なお、本例において使用したポリプロピレンを用いて、
ポリプロピレン/PVDF/ポリプロピレンとして押出した以
外は本例と同じ条件で延伸および熱処理し、0.9μのPVD
F延伸極薄フイルムとした場合を比較例1として表1に
示すとともに、本例で使用したポリプロピレンとして平
均粒数1.2μの白石カルシウム製炭酸カルシウムホワイ
トンSSBを3重量%添加した無機充填剤添加ポリプロピ
レンを使用して、添加ポリプロピレン/PVDF/添加ポリプ
ロピレンのように押出し、本例と同じ条件で延伸および
熱処理して0.9μのPVDF延伸極薄フイルムを得た場合を
比較例2として表1に示す。
(発明の効果) 本発明はそれぞれ結晶化温度を異にする熱可塑性樹脂混
合物からなるフイルム状溶融樹脂をポリ弗化ビニリデ
ン、弗化ビニリデン共重合体のフイルム状溶融樹脂に密
着積層状とし、冷却固化したのち、結晶化温度を異にす
る熱可塑性樹脂の混合物からなるフイルム部分を剥離し
て微細な凹凸をポリ弗化ビニリデンフイルムまたは弗化
ビニリデン共重合体フイルムに転写させることができ適
切な滑り性を有し、圧電性、焦電性に優れ、絶縁破壊電
圧大なる電子材料としての性能を有し、しかも極薄フイ
ルムを能率的に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を適用する装置の一例を示す説明図、第
2図は結晶化温度の異なる熱可塑性樹脂混合物を密着積
層状から剥離する状態の説明図である。 1,2…押出機、3…Tダイ、4,5…フイルム状溶融樹脂、
6…密着積層物、7…冷却ロール、8,8…延伸ロール、
9…フイルム部分、10…フイルム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 27:12 B29L 9:00 C08L 27:12

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリ弗化ビニリデンもしくは弗化ビニリデ
    ン共重合体からなる一方のフイルム状溶融樹脂に、それ
    ぞれ結晶化温度を異にするとともに、マトリックス、ド
    メインを形成する2種以上の熱可塑性樹脂の混合物から
    なる他方のフイルム状溶融樹脂を密着積層状に押出し、
    冷却固化したのち延伸させたあと、他方のフイルム状溶
    融樹脂からなるフイルム部分を剥離させてなるポリ弗化
    ビニリデンもしくは弗化ビニリデン共重合体からなるフ
    イルムの製造法。
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