JPH0791427B2 - ポリスチレン系樹脂組成物 - Google Patents

ポリスチレン系樹脂組成物

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JPH0791427B2
JPH0791427B2 JP26262887A JP26262887A JPH0791427B2 JP H0791427 B2 JPH0791427 B2 JP H0791427B2 JP 26262887 A JP26262887 A JP 26262887A JP 26262887 A JP26262887 A JP 26262887A JP H0791427 B2 JPH0791427 B2 JP H0791427B2
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浩嗣 山田
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はポリスチレン系樹脂組成物に関し、詳しくはシ
ンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体に特定
の粒子径の結晶核剤を配合してなる成形性にすぐれたポ
リスチレン系樹脂組成物に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする問題点〕
近年、シンジオタクチック構造を有するスチレン系重合
体が開発されたが、このスチレン系重合体は耐熱性,耐
溶剤性,機械的強度にすぐれたものであるが、低温下に
おける結晶化速度が遅いため、成形時に高温金型を使用
しても、成形サイクルが長く、バリが出やすいという成
形性に関する難点を有している。
そこで、本発明者らはシンジオタクチック構造を有する
スチレン系重合体の上述した欠点を克服し、各種成形性
の改善された実用的価値の高い樹脂組成物を開発すべく
鋭意研究を重ねた。
〔問題点を解決するための手段〕
その結果、シンジオタクチック構造を有するスチレン系
重合体に、平均粒子径50μm以下の無機化合物を一定割
合で配合することにより、上記課題を解決しうることを
見出した。本発明はかかる知見に基づいて完成したもの
である。
すなわち本発明は、(A)主としてシンジオタクチック
構造を有するスチレン系重合体100重量部および(B)
平均粒子径50μm以下の無機化合物0.01〜10重量部を主
成分とするポリスチレン系樹脂組成物を提供するもので
ある。
本発明の樹脂組成物は、上記の如く(A),(B)成分
を主成分とするものであるが、ここで(A)成分である
主としてシンジオタクチック構造を有するスチレン系重
合体とは、核磁気共鳴法(NMR法)により定量されるタ
クティシティーが、ダイアッドで85%以上もしくはペン
タッドで50%以上のシンジオタクティシティーを有する
ものを意味する。このようなスチレン系重合体の具体例
をあげれば、ポリスチレンをはじめ、ポリ(メチルスチ
レン),ポリ(ジメチルスチレン),ポリ(t−ブチル
スチレン)などのポリ(アルキルスチレン)、ポリ(ク
ロロスチレン),ポリ(ブロモスチレン),ポリ(フル
オロスチレン),ポリ(o−メチル−p−フルオロスチ
レン)などのポリ(ハロゲン化スチレン)、ポリ(クロ
ロメチルスチレン)などのポリ(ハロゲン置換アルキル
スチレン)、ポリ(メトキシスチレン)、ポリ(エトキ
シスチレン)などのポリ(アルコキシスチレン)、ポリ
(カルボキシメチルスチレン)などのポリ(カルボキシ
エステルスチレン)、ポリ(ビニルベンジルプロピルエ
ーテル)などのポリ(アルキルエーテルスチレン)、ポ
リ(トリメチルシリルスチレン)などのポリ(アルキル
シリルスチレン)、ポリ(ビニルベンゼンスルホン酸エ
チル)、ポリ(ビニルベンジルメトキシホスファイド)
などがあげられ、またこれらの混合物、さらにはこれら
を主成分とする共重合体などがある。
このように本発明における主としてシンジオタクチック
構造を有するスチレン系重合体とは、上述の如く必ずし
もそれが単一化合物である必要はない。シンジオタクテ
ィシティーが、上記範囲に存する限り、アイソタクチッ
クもしくはアタクチック構造のスチレン系重合体との混
合物や共重合体鎖中に組み込まれたものであってもよ
い。また、このスチレン系重合体は、分子量の異なるも
のの混合物であってもよく、重合度は少なくとも5以
上、好ましくは10以上のものである。
上記(A)主としてシンジオタクチック構造を有するス
チレン系重合体は、各種の方法により製造することがで
きるが、好ましくは特開昭62−187708号公報に記載され
た方法をあげることができる。
次に、本発明の樹脂組成物の(B)成分は、無機化合物
であるが、その平均粒子径は50μm以下、好ましくは10
〜0.1μmである。平均粒子径は50μmを越えるもので
は、スチレン系重合体の結晶化速度を向上させる効果が
得られない。また、この無機化合物の配合量は、前記
(A)成分100重量部に対して0.01〜10重量部、好まし
くは0.05〜5重量部、更に好ましくは0.1〜2重量部で
ある。ここで、(B)成分である無機化合物の配合量
が、0.01重量部未満では、得られる組成物の成形性の改
善効果はほとんど見られず、一方、10重量部を越える量
を配合しても、結晶化速度をさらに向上することはでき
ず、配合量の増加に伴ってスチレン系樹脂本来の性質が
次第に失われることになる。
このような(B)成分である無機化合物は、(A)成分
であるスチレン系重合体の結晶化を促す結晶核剤のごと
き作用を呈するものであり、その種類は特に制限はない
が、好適な具体例としては、カーボンブラック、グラフ
ァイト、二酸化チタン,シリカ,タルク,マイカ,アス
ベスト,亜鉛華,クレー,炭酸カルシウム,硫酸カルシ
ウム,炭酸バリウム,硫酸バリウム,炭酸マグネシウ
ム,酸化スズ,酸化アンチモン,石英,ドロマイト,ア
ルミナおよびカオリンをあげることができ、これらを単
独であるいは二種以上を混合して用いてもよい。これら
のうち、特にマイカ,二酸化チタン,シリカ,タルク,
炭酸カルシウム,アルミナ,クレーおよびカオリンを最
適なものとしてあげることができる。
本発明の樹脂組成物は、上記(A)成分および(B)成
分を主成分とするものであるが、さらに必要に応じて各
種の添加材、例えば酸化防止剤,繊維状強化材(ガラス
繊維,炭素繊維など)を適宜配合することもできる。
本発明の樹脂組成物は、上記(A)成分および(B)成
分、さらに必要に応じて加える各種添加材を、ニーダ
ー,ミキシングロールあるいは押出機などにより混練す
ることによって得られる。
〔実施例〕
次に、本発明を実施例および比較例により更に詳しく説
明する。
合成例1 反応容器に、溶媒としてトルエン32と、触媒成分であ
るメチルアルミノキサンをアルミニウム原子として1335
ミリモル、およびテトラエトキシチタン13.4ミリモルを
加え、次いでこれにスチレン15kgを加えた。
次いで、55℃に昇温して2時間重合反応を行った。反応
終了後、得られた生成物を水酸化ナトリウム−メタノー
ル混合溶液で洗浄し、触媒成分を分解除去した。次に、
これを乾燥して重合体2.1kgを得た。
更に、この重合体をメチレエチレケトンを溶媒としてソ
ックスレー抽出し、抽出残分95重量%を得た。このよう
にして得られた重合体は重合平均分子量が400,000であ
り、融点270℃であった。また、この重合体は同位体炭
素の核磁気共鳴(13C−NMR)による分析からシンジオタ
クチック構造に基因する145.35ppmに吸収が認められ、
そのピーク面積から算出したペンタッドでのシンジオタ
クティシティーは98%のものであった。
合成例2 重合反応温度を60℃としたほかは、合成例1と同様にし
て、重合平均分子量が350,000の重合体2.3kgを得た。こ
の重合体のペンタッドでのシンジオタクティシティーは
98%であった。
実施例1 合成例1で得た重量平均分子量400,000のシンジオタク
チックポリスチレン69重量部、平均粒子径0.5μmのタ
ルク1重量部、長さ3mmのガラスチョップドストランド3
0重量部および酸化防止剤としてビス(2,4−ジ−t−ブ
チルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト0.
1重量部を回転式ブレンダーで混合した。
次いで、内径30mmの二軸押出機のホッパーに投入し、バ
レル温度270℃−285℃−285℃で溶融混合後、ペレット
にした。得られたペレットを70℃で一昼夜乾燥後、バレ
ル温度265℃−275℃−280℃、金型温度100〜160℃、射
出圧力1600〜2000kg/cm2の条件で、直径90mm,厚さ10mm,
歯数25の歯車を成形した。
得られた成形品の離型性を、連続10回の射出成形が可能
となる最小冷却時間により評価した。結果を第1表に示
す。
また、上述のペレットを用い、シリンダー温度280℃,
金型温度160℃にて射出成形を行い、曲げ試験片を得
た。得られた曲げ試験片を用いて、曲げ試験及び熱変形
温度の測定を行った。更に、得られた試験片の中心部を
削り取り、DSC(Differential Scanning Calorimeter)
測定により結晶化度を測定した。結果を第2表に示す。
実施例2 実施例1において、ガラスチョップドストランドの配合
量を30.8重量部とし、またタルクの配合量を0.2重量部
としたこと以外は、実施例1と同様にして成形品を得、
離型性の評価を行った。結果を第1表に示す。
また、実施例1と同様に曲げ試験,熱変形温度の測定及
び結晶化度の測定を行った。結果を第2表に示す。
実施例3 実施例1において、平均粒子径5μmのタルクを用いた
こと以外は、実施例1と同様にして成形品を得、離型性
の評価を行った。結果を第1表に示す。
また、実施例1と同様に曲げ試験,熱変形温度の測定及
び結晶化度の測定を行った。結果を第2表に示す。
実施例4 実施例2において、平均粒子径5μmのタルクを用いた
こと以外は、実施例2と同様にして成形品を得、離型性
の評価を行った。結果を第1表に示す。
また、実施例1と同様に曲げ試験,熱変形温度の測定及
び結晶化度の測定を行った。結果を第2表に示す。
実施例5 実施例1において、平均粒子径0.5μmのタルクに代え
て、平均粒子径5μmのマイカを用いたこと以外は、実
施例1と同様にして成形品を得、離型性の評価を行っ
た。結果を第1表に示す。
また、実施例1と同様に曲げ試験,熱変形温度の測定及
び結晶化度の測定を行った。結果を第2表に示す。
比較例1 実施例1において、シンジオタクチックポリスチレンの
配合量を70重量部としたこと、およびタルクを用いなか
ったこと以外は、実施例1と同様にして成形品を得、離
型性の評価を行った。結果を第1表に示す。
また、実施例1と同様に曲げ試験,熱変形温度の測定及
び結晶化度の測定を行った。結果を第2表に示す。
比較例2 実施例1において、平均粒子径60μmのタルクを用いた
こと以外は、実施例1と同様にして成形品を得、離型性
の評価を行った。結果を第1表に示す。
また、実施例1と同様に曲げ試験,熱変形温度の測定及
び結晶化度の測定を行った。結果を第2表に示す。
実施例6 合成例2で得られた重量平均分子量350,000のシンジオ
タクチックポリスチレン68重量部、平均粒子径0.3μm
のタルク2重量部、長さ3mmのガラスチョップドストラ
ンド30重量部および酸化防止剤としてテトラキス〔メチ
レン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシハイドロ
シンナメート)〕メタン0.7重量部を配合し、実施例1
と同様にしてペレットを製造した。
次いで、このペレットを70℃で一昼夜乾燥後、バレル温
度265℃−275℃−275℃、金型温度120℃、射出圧力700
〜900kg/cm2の条件で、ASTM1号ダンベルを成形した。金
型に彫り込んである深さ30μm,幅3mmのガス抜き溝に流
れ固まった薄片の流さでバリの出やすさを評価した。そ
の結果、薄片の長さは0.05mmと極めて小さかった。
また、実施例1と同様に曲げ試験,熱変形温度の測定及
び結晶化度の測定を行った。結果を第2表に示す。
比較例3 実施例6において、シンジオタクチックポリスチレンの
配合量を70重量部としたこと、およびタルクを用いなか
ったこと以外は、実施例6と同様の操作を行って、バリ
の出やすさを評価した。その結果、薄片の長さは0.47mm
であった。
実施例7 実施例1において、タルクの配合量を6重量部とし、合
成例1のシンジオタクチックポリスチレンを63重量部と
したこと以外は、実施例1と同様にして成形品を得、離
型性の評価を行った。結果を第3表に示す。また、実施
例1と同様に曲げ試験,熱変形温度の測定及び結晶化度
の測定をも行った。結果を第2表に示す。
実施例8 実施例1において、用いるタルクの平均粒子径を20μm
としたこと以外は、実施例1と同様にして成形品を得、
離型性の評価を行った。結果を第3表に示す。また、実
施例1と同様に曲げ試験,熱変形温度の測定及び結晶化
度の測定をも行った。結果を第2表に示す。
〔発明の効果〕 以上のように、本発明のポリスチレン系樹脂組成物は、
耐熱性,耐薬品性,耐溶剤性さらには各種機械的強度の
すぐれたシンジオタクチック構造を有するスチレン系共
重合体をベースとし、これに結晶核剤の如く作用する50
μm以下の無機化合物を配合したものであるため、上記
スチレン系重合体の特製を維持しつつ、成形時の成形サ
イクルの向上,離型性の向上,金型温度の低下が可能と
なり、しかも成形に際してバリが著しく低減するなど様
々な面で成形性の改善されたものとなる。したがって、
本発明のポリスチレン型樹脂組成物は、成形性、特に射
出成形や押出成形に適したものであるとともに、得られ
た成形品は耐熱性,耐薬品性,耐溶剤性さらには各種機
械的強度のすぐれたものとなる。
それ故、本発明のポリスチレン系樹脂組成物は、極めて
実用的価値の高いものとして、各種産業用資材に有効か
つ幅広い利用が期待される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−257950(JP,A) 特開 昭62−104818(JP,A) 特開 平1−92205(JP,A) 特開 昭62−257948(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)主としてシンジオタクチック構造を
    有するスチレン系重合体100重量部および(B)平均粒
    子径50μm以下の無機化合物0.01〜10重量部を主成分と
    するポリスチレン系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】(B)無機化合物が、カーボンブラック,
    グラファイト,二酸化チタン,シリカ,タルク,マイ
    カ,アスベスト,亜鉛華,クレー,炭酸カルシウム、硫
    酸カルシウム,炭酸バリウム,硫酸バリウム,炭酸マグ
    ネシウム,酸化スズ,酸化アンチモン,石英,ドロマイ
    ト,アルミナおよびカオリンよりなる群から選ばれた一
    種または二種以上の化合物である特許請求の範囲第1項
    記載のポリスチレン系樹脂組成物。
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