JPH0791616B2 - 半還元クロムペレットを用いたステンレス鋼の溶製方法 - Google Patents

半還元クロムペレットを用いたステンレス鋼の溶製方法

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JPH0791616B2
JPH0791616B2 JP62113681A JP11368187A JPH0791616B2 JP H0791616 B2 JPH0791616 B2 JP H0791616B2 JP 62113681 A JP62113681 A JP 62113681A JP 11368187 A JP11368187 A JP 11368187A JP H0791616 B2 JPH0791616 B2 JP H0791616B2
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reduced
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は,クロム源として半還元クロムペレットを用い
た電気炉法によるステンレス鋼(ステンレス鋼の粗溶
鋼)の溶製方法に関する。
〔従来の技術〕
従来,ステンレス鋼を製造するには,クロム鉱石をいっ
たん固相還元炉で予備還元して半還元クロムペレットを
製造し、この半還元クロムペレットをフェロアロイ用電
気炉(例えば,ELKEM炉)で還元して炭素飽和の高炭素フ
ェロクロムを製造し,これを他の製鋼原料とともに製鋼
炉で再度溶解,脱炭して製造されるのが最も通常の方法
である。
したがって,この製造方法では,クロム酸化物の還元に
要する多量のエネルギーとして高価な電力を用い,しか
も,溶融物として製造された高炭素フェロクロムをいっ
たん凝固し,固型原料として製鋼炉内で再度溶解される
ため,エネルギー損失が大きいという問題がある。
そこで,高炭素フェロクロムの製造工程を省き,予備還
元された半還元クロムペレットを製鋼用電気炉に直接に
装入すれば,工程が簡潔となりエネルギー損失が小さく
なるという考えが,例えば特開昭55−79817号公報に開
示されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
電気炉に半還元クロムペレットを直接装入する場合に
は,次のような問題が付随する。
(a).半還元クロムペレットは溶融物に対し濡れ性が
悪く,また,電気伝導性が低いため,電気炉内に多量の
半還元クロムペレットを装入すると未溶解および通電不
足の原因となる。
(b).十分な還元を行うためには,溶銑の炭素濃度を
飽和状態まで高める必要がある。このため脱炭精錬の負
荷を増大させる。
(c).半還元クロムペレットの還元には多くの還元エ
ネルギーを必要とするため,多量に半還元クロムペレッ
トを使用すると,溶解時間が増大する。
(d).半還元クロムペレットは嵩比量が小さいので多
量に装入する場合,炉容の拡大または装入回数の増が必
要となる。
前記の特開昭55−79817号公報では、電気炉内の中央部
に空間が形成されるように先ず鋼屑を炉底や炉周壁に敷
き詰めたうえ,この中央部の空間に半還元クロムペレッ
ト,コークスおよび石灰を装入してから通電を開始して
溶解するという固形材料の炉内への敷き詰め方を改善す
ることによって前記のような問題を解決しようとしたも
のであるが,溶解性や通電性になお解決されるべき問題
が残されている。
本発明は,かような半還元クロムペレットの一括装入と
いう方法では溶解性や還元性に問題があり,多量の半還
元クロムペレットを使用するには限界があることに鑑
み,これに代わる半還元クロムペレットの電気炉での溶
解・還元を有利に促進する方法の提供を目的としたもの
である。
〔問題点を解決する手段〕
本発明は,半還元クロムペレットをクロム源の一部また
は全部に使用して電気炉によりステンレス鋼(例えばC
レベルが1〜3%程度の粗溶鋼)を溶製するさいに,先
ず該電気炉にスクラップおよび造滓材からなる製鋼原料
を装入してこれらを実質上溶解し,次いで前記の半還元
クロムペレットを該電気炉内の電極近傍のスラグ層に少
量づつ回分式にまたは連続式に装入すると共に還元材を
該スラグ層に装入することを特徴とする。
本発明者らは,上記した本発明の目的を達成すべく長年
の研究と実験を重ねてきたが,電気炉により半還元クロ
ムペレットを効率よく溶融還元するためには,次のこと
が重要であることを見出して本発明をなすに至ったもの
である。
(1)半還元クロムペレットの還元場所は,還元が吸熱
反応であるため,高温かつ滓化の容易な電気炉内の電極
下端近傍のスラグ層内が適している。
(2)嵩比重の小さい半還元クロムペレットを多量に装
入するには,一括投入ではなく少量づつを回分式または
連続的に装入する方式が適している。
(3)半還元クロムペレットが団塊状となり炉壁および
炉床に未溶解付着物として残留することを防ぐには,電
気炉内に半還元クロムペレットを一度に装入せず,少量
づつ装入するのが好ましい。
(4)通電不良を防止するには,電気炉内に半還元クロ
ムペレットの層やかたまりを作らないようにする必要が
ある。
(5)脱炭精錬の負荷を減じるためには,炭材をスラグ
層内に浮遊させ,スラグ−炭材間にて還元反応を進行さ
せることが有利である。これによって溶銑〔%C〕を高
める必要がなくなり,脱炭負荷を軽減できる。
本発明はこのような知見を具現化する方法として,電気
炉に半還元クロムペレットほかの連続装入設備(送原設
備)を設け,この送原設備から炉内溶融物における通電
中の電極下端近傍(スラグ層内)に半還元クロムペレッ
トを少量づつ回分式または連続式に装入するものであ
る。すなわち,まず鋼屑や造滓材などの製鋼原料を実質
上溶解し造滓した後,半還元クロムペレットを電気炉内
の電極下端近傍のスラグ層内に所要の時間をかけながら
その全装入量を少量づつ回分して装入するか連続流れに
して所要の時間をかけて少しづつに装入してその全量の
溶解・還元を経時的に進行させることに特徴がある。そ
のさい,半還元クロムペレットと共に還元材としての炭
材及び造滓材もスラグ層内に必要量を少量づつ装入する
ことができる。この場合には半還元クロムペレットの還
元反応を一層有利に進行させることができる。また,本
発明法で使用する半還元クロムペレットとしては,固相
還元炉にて予備還元した高温状態(例えば1000〜1200℃
の高温状態)のままの半還元クロムホットペレットをそ
の熱を実質上保有したままの状態で用いることができ,
これによって半還元クロムペレットの溶解と還元反応を
さらに有利に進行させることができる。この場合に半還
元クロムペレットの装入設備は耐火性の内張りを施した
ものを使用するのがよい。
第1図は,本発明の方法を実施するのに用いる装置例を
示したものである。図示のように,電気炉としては,複
数の電極1をもつエルー式のアーク炉2が用いられ,こ
のアーク炉2の炉蓋3を貫通したシュート4が設置され
ている。このシュート4からの物質投入口となる炉内の
装入開口端5は複数の電極1の間(炉の中央部)に位置
しており,シュート4から物質を炉内に投入すれば,電
極1の近傍に落下するようにしてある。シュート4の上
部には送原設備であるバンカー6,7,8が接続されてい
る。図示の例ではバンカー6には半還元クロムペレット
9が,バンカー7にはコークス10が,そしてバンカー8
には造滓材11が装入されており,これらバンカー内の各
材料をそれらの投入量を調整しながらシュート4に送り
込めるようになっている。既述のように高温のままの半
還元クロムホットペレットを使用する場合には,バンカ
ー6を耐火物で内張りしておく。
操業にあたっては,まず,前段階として鋼屑,造滓材を
中心とした製鋼原料を通常のバスケット(図示していな
い)によりアーク炉2内に装入して通電を開始して溶解
する。次いで,アーク炉2内に溶銑12及びスラグ層13が
実質上生成したならば,バンカー6内の半還元クロムペ
レット9をシュート4を経て装入開口端5から電極近傍
のスラグ層13に少量づつ回分式または連続式に装入す
る。電極近傍の溶融スラグ層13に落下した半還元クロム
ペレットは直ちに電極下端のアーク放電位置に自然に移
動して溶解・還元が直ちに進行する。
また,この半還元クロムペレットの連続装入と共に,必
要に応じて,バンカー7のコークス10および/またバン
カー8の造滓材11(例えば石灰)を同じシュート4を通
じて装入する。これにより半還元クロムペレットは電極
下端近傍で高温状態にあるスラグ層13内において速やか
に溶解,還元および滓化が進行する。
本発明法においては,半還元クロムペレット9の還元反
応はスラグ層13に浮遊する炭材表面にて実質上進行す
る。したがって,溶銑12に溶解している炭素を還元に利
用することは殆どなく,このため溶銑12の炭素濃度を飽
和状態まで高めておく必要はとくにない。また,本発明
では半還元クロムペレット,コークス,造滓材のシュー
ト4を通じての装入速度(単位時間当りの投入量)を適
宜調整することができるので,例えばこれらが溶解して
いることが支配的であるような溶解律速の時点ではその
装入速度を遅くする等の調整ができ,これによって,半
還元クロムペレットが団塊状未溶解物となることを防止
でき,ひいては溶解不良及び通電不良を防止できる。
一般にクロム酸化物の還元完了までの反応速度を比較す
ると,還元反応よりも溶解反応が律速である。したがっ
て,半還元クロムペレットを効率良く還元するには速や
かに溶解する必要がある。本発明においては,半還元ク
ロムペレットの溶解場所として,電気炉内で最も高温か
つアークフレームによる撹拌効果の期待できる電極下端
近傍を利用し,且つその投入を少量づつ行うので効果的
な溶解が行われる。
また,クロム酸化物の還元反応は吸熱反応である。この
場合,溶解したスラグ中の酸化クロムがその近傍に存在
する炭素(固体状態にあるコークス粉)によって還元さ
れる次式で表される反応が本発明では支配的となる。
(Cr2O3)+C→(Cr7C3またはCr24C7)+CO この反応は吸熱反応であるから,還元場所としては高温
である程好ましく,本発明では常に高温が維持されてい
る場所でこの反応が起こり、したがって還元反応も有利
に進行することができる。なお,スラグ中の酸化クロム
が溶銑中の固溶炭素と反応して次式に従う還元反応がス
ラグと溶銑の界面でも生じることが考えられる。
(Cr2O3)+3〔C〕→2〔Cr〕+3CO しかし,このスラグー溶銑の界面反応は本発明では支配
的とはならないので,溶銑の炭素濃度を飽和状態まで高
めておく必要はない。
以上のようにして本発明によると,電気炉内の最も高温
状態となる電極下端近傍のスラグ層内を半還元クロムペ
レットの溶解及び還元場所として利用し,かつこの場所
に半還元クロムペレットを少量づつ回分式または連続式
に装入するようにしたので,従来の一括装入とは異なっ
て半還元クロムペレットの還元が効率よく行われると共
に作業性もよくなり,炭材や造滓材も随時この場所に装
入することによって一層有利に溶解・還元を進行させる
ことができる。また,表面状態がポーラスであって濡れ
性が悪い半還元クロムペレット(固相還元した半還元ク
ロムペレットは通常のような性質を有する)であって
も,回分式または連続式に投入するさいの装入速度の調
整によって団塊状となるのが防止され,その溶解を効果
的に進行させることができる等の優れた効果を発揮する
ものである。
そして炭材及び造滓材の種類,装入量を適当に選択する
ことにより,還元の促進,溶解及び滓化の促進,スラグ
組成のコントロール等が可能である。例えば,蛍石等ハ
ロゲン化物を装入すれば溶解及び滓化が促進し、半還元
クロムペレットの含有するSiO2を補償する量のCaOを連
続に装入することによりスラグ塩基度を一定に保つこと
ができる。したがって,本発明の方法によると半還元ク
ロムペレットを用いて効率的にかつ経済的にステンレス
鋼を溶製可能であり,そのクロム収率も後記の実施例で
示すように高くなる。
以下,本発明の具体的操業例を挙げて比較例とその効果
を具体的に対比する。
操業は,第1図に示したような能力40トンのエルー式ア
ーク炉を用いて行ったものである。また使用した半還元
クロムペレットは第1表に示す化学組成を有するもので
ある。
〔比較例1〕 溶製対象鋼種は18%Cr鋼とし,電気炉に普通鋼屑27300k
g,半還元クロムペレット24000kg,コークス2300kg,CaO 2
530kg,FeSi 130kgを装入したうえ,通常操業にて溶製し
た。ただし半還元クロムペレットは嵩比重が小さく原料
容積大なるため,各原料を3等分して3回にわけて一括
装入した。
溶製結果を第2表に示した。溶銑重量は40.1トンであ
り,スラグ重量は10.5トンであった。この時のクロム収
率は93.2%であった。
溶製時,非常に溶解性が悪く,特に炉壁近傍には半還元
クロムペレットが団塊状の未溶解物として付着した。ま
た,各装入後の送電開始時には,通電不良となり電極直
下に普通鋼屑を敷く必要があった。
〔実施例1〕 溶製対象鋼種は18%Cr鋼とし,電気炉に普通鋼屑27500k
g,CaO 1020kg,FeSi 130kg,ケイ砂980kgをバスケットに
より装入し,溶解し造滓した。次いで,溶銑及びスラグ
が形成した後,第1図に示したようにバンカー及びシュ
ートを用いて,電極下端近傍のスラグ層内に半還元クロ
ムペレット24100kg,コークス2200kg,CaO2500kgを連続的
に装入した。装入速度は500kg/分とした。
溶製結果を第3表に示した。溶銑重量は40.8トン,スラ
グ重量は12.1トンであった。この時のクロム収率は97.6
%であった。溶製時に未溶解及び通電不良は発生しなか
った。
上記の比較例1及び実施例1を同じ条件にて各々5チャ
ージ溶製した結果を第4表に示した。
これらの結果に見られるように,本発明法によると,従
来法による比較例に比較して,クロム収率は,約4%向
上した。
〔実施例2〕 半還元クロムホットペレットの溶解電力への効果を把握
するために,半還元クロムペレットと半還元クロムホッ
トペレットの比率を種々変えた以外は前記実施例1と同
様の操業条件で18%Cr鋼を溶製し,溶解電力の消費傾向
を調査した。その結果を第2図に示した。第2図は,半
還元クロムホットペレット比率と溶解電力消費指数の関
係で表示したものである。溶解電力消費指数は,実施例
1に示した5チャージの溶解電力原単位の平均値を100
とした。第2図より,全量を半還元クロムホットペレッ
トとすることにより,溶解電力が約25%低減できる効果
が認められる。
【図面の簡単な説明】 第1図は,本発明法を実施する装置の一例を示した略断
面図,第2図は本発明の実施例2の結果を示す半還元ク
ロムホットペレット比率と溶解電力消費指数の関係を示
す図である。 1……電極、2……アーク式電気炉,3……炉蓋,4……シ
ュート,5……装入開口端,6……バンカー(半還元クロム
ペレット用),7……バンカー(炭材用),8……バンカー
(造滓材用)。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半還元クロムペレットをクロム源の一部ま
    たは全部に使用して電気炉によりステンレス鋼を溶製す
    るさいに,先ず該電気炉にスクラップおよび造滓材から
    なる製鋼原料を装入してこれらを実質上溶解し,次いで
    前記の半還元クロムペレットを該電気炉内の電極近傍の
    スラグ層に少量づつ回分式にまたは連続式に装入すると
    共に還元材を該スラグ層に装入することを特徴とする半
    還元クロムペレットを用いたステンレス鋼の溶製方法。
  2. 【請求項2】半還元クロムペレットは,固相還元炉によ
    り予備還元して得られた高温状態の半還元クロムホット
    ペレットである特許請求の範囲第1項記載の溶製方法。
  3. 【請求項3】半還元クロムペレットおよび還元材を装入
    するスラグ層には,さらに造滓材が装入される特許請求
    の範囲第1項または第2項記載の溶製方法。
JP62113681A 1987-05-12 1987-05-12 半還元クロムペレットを用いたステンレス鋼の溶製方法 Expired - Lifetime JPH0791616B2 (ja)

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AU552070B2 (en) * 1981-10-19 1986-05-22 Council For Mineral Technology Producing and treating ferro chrome by arc thermal plasma

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