JPH079372Y2 - 高温用分子線セル - Google Patents
高温用分子線セルInfo
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- JPH079372Y2 JPH079372Y2 JP1990025833U JP2583390U JPH079372Y2 JP H079372 Y2 JPH079372 Y2 JP H079372Y2 JP 1990025833 U JP1990025833 U JP 1990025833U JP 2583390 U JP2583390 U JP 2583390U JP H079372 Y2 JPH079372 Y2 JP H079372Y2
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Description
この考案は融点の高い原料を分子線にすることのできる
高温用分子線セルに関する。
高温用分子線セルに関する。
分子線エピタキシャル成長法は、10-11Torr程度の超高
真空の中で原料を蒸発昇華させ分子線として基板に照射
し、基板上にエピタキシャル薄膜を成長させる方法であ
る。制御性が良く、多様な薄膜の成長、超格子構造の成
形など広い用途がある。 基板はマニプレータに下向きに取り付けられておりヒー
タによって加熱される。また軸回りに回転する。 基板を斜め上方に見込む位置に複数の分子線セルが設け
られる。これは幾つかの様式のものがあるが、基本的に
はるつぼ、これを囲むヒータ、反射板、熱電対よりな
る。 第1図は分子線セルの一例を示す。有底円筒形のるつぼ
1の周囲にヒータ2がある。ヒータ2とるつぼ1が接触
しないようにヒータ絶縁材3がこれらの間に設けられ
る。ヒータ2の外周と底部に耐熱金属よりなる複数枚の
反射板4が設けられる。さらに熱電対5がるつぼ1の底
部の温度をモニタしている。縦横の反射板4は、底板6
によって支持される。 従来の分子線セルのるつぼは必ずPBNが用いられた。ヒ
ータはTaまたはWである。反射板はTaであることが多
い。 PBNは反応性に乏しい安定した物質である。また真空中
で加熱されてもガスが出ない。原料と化合、反応せず優
れたるつぼ材料であった。 通常の用途であればPBNるつぼで差し支えない。 例えばIII-V族化合物半導体の分子線エピタキシーの場
合、基板はGaAs、またはInPで、るつぼに入れるべき原
料はGa、As、Al、In、P、Siなどである。但しここでSi
はドーパントであるので少量である。これらの原料は融
点が低いのでヒータの加熱温度もあまり高くない。 例えば、Gaでは分子線セルの加熱温度は約1000℃、Alで
は約1100℃である。このような比較的低温ではPBNは分
解せず安定である。 分子線エピタキシーの用途が現在のところ限られている
ので、るつぼはPBNが最適と考えられているようであ
る。
真空の中で原料を蒸発昇華させ分子線として基板に照射
し、基板上にエピタキシャル薄膜を成長させる方法であ
る。制御性が良く、多様な薄膜の成長、超格子構造の成
形など広い用途がある。 基板はマニプレータに下向きに取り付けられておりヒー
タによって加熱される。また軸回りに回転する。 基板を斜め上方に見込む位置に複数の分子線セルが設け
られる。これは幾つかの様式のものがあるが、基本的に
はるつぼ、これを囲むヒータ、反射板、熱電対よりな
る。 第1図は分子線セルの一例を示す。有底円筒形のるつぼ
1の周囲にヒータ2がある。ヒータ2とるつぼ1が接触
しないようにヒータ絶縁材3がこれらの間に設けられ
る。ヒータ2の外周と底部に耐熱金属よりなる複数枚の
反射板4が設けられる。さらに熱電対5がるつぼ1の底
部の温度をモニタしている。縦横の反射板4は、底板6
によって支持される。 従来の分子線セルのるつぼは必ずPBNが用いられた。ヒ
ータはTaまたはWである。反射板はTaであることが多
い。 PBNは反応性に乏しい安定した物質である。また真空中
で加熱されてもガスが出ない。原料と化合、反応せず優
れたるつぼ材料であった。 通常の用途であればPBNるつぼで差し支えない。 例えばIII-V族化合物半導体の分子線エピタキシーの場
合、基板はGaAs、またはInPで、るつぼに入れるべき原
料はGa、As、Al、In、P、Siなどである。但しここでSi
はドーパントであるので少量である。これらの原料は融
点が低いのでヒータの加熱温度もあまり高くない。 例えば、Gaでは分子線セルの加熱温度は約1000℃、Alで
は約1100℃である。このような比較的低温ではPBNは分
解せず安定である。 分子線エピタキシーの用途が現在のところ限られている
ので、るつぼはPBNが最適と考えられているようであ
る。
しかし分子線エピタキシー法は制御性の優れた広い用途
を持つ方法である。例えば金属のエピタキシャル成長
膜、金属超格子などを分子線エピタキシーによって行う
ことができるかもしれない。 ここで金属のエピタキシャル成長というのは、例えばSi
基板の上に金属の単結晶薄膜を成長させることをいう。
金属は多結晶で使われることが多く、多くの場合それで
充分なのである。しかし単結晶薄膜が簡単にできれば興
味深いし、用途もあるかもしれない。 半導体の超格子は既に研究が進んでいる。しかし金属の
超格子は良いものが未だ作られていない。もしも金属超
格子ができれば多くの興味深い性質が見い出されるかも
しれない。 エピタキシーも超格子も半導体の研究から生まれたもの
であるが、これを金属に応用するとすれば新しい展望が
開けるであろう。 この場合最も有望なのは分子線エピタキシーである。し
かし半導体材料に比べて金属は融点が高いので半導体技
術をそのまま応用できない。たとえばNi、Cu、Siを分子
線セルに入れて分子線として飛ばす必要がある。このよ
うな場合分子線セルの温度は1300℃以上必要になる。N
i、Cuは1400℃程度の温度が必要となる。 GaAsのエピタキシーでもSiは飛ばしていたのであるが、
それはドーパントであるから量的にわずかなものであ
る。分子線束も小さいから温度も低く、加熱量も小さ
い。 金属エピタキシー、金属超格子の場合は金属が主たる構
成元素になるので金属原料の量も多く、分子線束も大き
く、分子線セルの加熱温度も高くなる。 本考案者はこのような場合PBNるつぼに意外な弱点があ
ることを発見した。既に述べたようにPBNは高温でもガ
ス放出が少ないというところに他の材料にはない優れた
特徴があるといわれてきた。 しかしPBNるつぼを従来使用されていた温度よりも高い
温度に加熱すると大量のガス放出が起こるのである。ガ
スのために、分子線束の測定に狂いを生じ、基板が汚染
される可能性がある。このガスが何であるのかを本考案
者はQMS(4重極質量分析計)によって調べた。第2
図、第3図にその結果を示す。横軸は時間であるがヒー
タによって加熱してゆく時間であるので、実際には横軸
は温度上昇を示す。左縦軸が温度で温度上昇分は実線で
示してある。800℃に到達した時を時間軸の原点として
これからの時間を横軸に付してある。10分で1000℃、20
分で1200℃に達している。 右縦軸がQMS出力(任意目盛)である。第2図はm/e=28
のものの結果を示す。ここでmはガス成分の質量数で、
eは電荷素量を単位とした電荷である。m/e=28という
と、電荷が1で質量数が28のもの、電荷が2で質量数が
56のものなどを意味する。QMSであるのでm/eによってし
か、物質を区別できない。 m/e=28であると、N2 +、CO+の二つの可能性が考えられ
る。第2図の結果から1180℃位からm/e=28のガスの放
出が大きくなってくることが分かる。そして1200℃を過
ぎるとガス放出がより著しくなる。 るつぼやヒータに汚染物質が付着していることもあるの
でCO+が放出されるという可能性とPBNが分解してN2 +が
放出されるという可能性とがある。 第3図はm/e=14のガスのQMS測定結果である。これも12
50℃の付近からガス放出が大きくなって行く。これはN+
以外の物質である可能性は少ない。 これらの結果から、従来の分子線セルからは、N2 +、N+
等が放出されていることが分かる。これはるつぼとヒー
タ絶縁材ののPBNが分解してN2が放出されたためであろ
う。るつぼもPBNであるが、るつぼとヒータを絶縁する
ヒータ絶縁材もPBNで作る。るつぼよりヒータ絶縁材の
方がヒータに近いのでより強く加熱されガス放出も大き
い。つまりPBNは高温で安定な材質ではなかったのであ
る。 抵抗加熱方式に代えて、電子ビーム加熱をすればこのよ
うな難点を克服できると考えられるかも知れない。実
際、蒸着法では電子ビーム加熱が良く利用される。分子
線エピタキシーでもSiの分子線セルには電子ビーム加熱
を使ったものがある。 NiやCu等は電子ビームによって加熱し分子線とすること
が考えられる。電子ビーム加熱であれば原料の一部だけ
が加熱され、るつぼの温度はあまり上がらない。PBNる
つぼでも使用できると考えれられるかも知れない。 しかし電子ビーム加熱は制御性が悪い。材料が減少して
くると電子ビームの当たる部分の原料が薄くなり溶ける
量が変動する。このため分子線束の強度が変化してしま
い制御性が悪くなる。 この点原料の全体を一様な温度に加熱する抵抗加熱方式
が優れている。1300℃の温度でも±0.2℃の範囲に精密
に制御できる。全体を加熱するので分子線強度は温度に
よって規定される。 やはり抵抗加熱方式の分子線セルが望ましい。 しかし上述の理由により抵抗加熱の分子線セルを採用す
るためには、PBNに代わる材料を用いなければならな
い。 PBNを用いず、金属を蒸発させて分子線にすることがで
きるような高温においても安定な分子線セルを提供する
ことが本考案の目的である。
を持つ方法である。例えば金属のエピタキシャル成長
膜、金属超格子などを分子線エピタキシーによって行う
ことができるかもしれない。 ここで金属のエピタキシャル成長というのは、例えばSi
基板の上に金属の単結晶薄膜を成長させることをいう。
金属は多結晶で使われることが多く、多くの場合それで
充分なのである。しかし単結晶薄膜が簡単にできれば興
味深いし、用途もあるかもしれない。 半導体の超格子は既に研究が進んでいる。しかし金属の
超格子は良いものが未だ作られていない。もしも金属超
格子ができれば多くの興味深い性質が見い出されるかも
しれない。 エピタキシーも超格子も半導体の研究から生まれたもの
であるが、これを金属に応用するとすれば新しい展望が
開けるであろう。 この場合最も有望なのは分子線エピタキシーである。し
かし半導体材料に比べて金属は融点が高いので半導体技
術をそのまま応用できない。たとえばNi、Cu、Siを分子
線セルに入れて分子線として飛ばす必要がある。このよ
うな場合分子線セルの温度は1300℃以上必要になる。N
i、Cuは1400℃程度の温度が必要となる。 GaAsのエピタキシーでもSiは飛ばしていたのであるが、
それはドーパントであるから量的にわずかなものであ
る。分子線束も小さいから温度も低く、加熱量も小さ
い。 金属エピタキシー、金属超格子の場合は金属が主たる構
成元素になるので金属原料の量も多く、分子線束も大き
く、分子線セルの加熱温度も高くなる。 本考案者はこのような場合PBNるつぼに意外な弱点があ
ることを発見した。既に述べたようにPBNは高温でもガ
ス放出が少ないというところに他の材料にはない優れた
特徴があるといわれてきた。 しかしPBNるつぼを従来使用されていた温度よりも高い
温度に加熱すると大量のガス放出が起こるのである。ガ
スのために、分子線束の測定に狂いを生じ、基板が汚染
される可能性がある。このガスが何であるのかを本考案
者はQMS(4重極質量分析計)によって調べた。第2
図、第3図にその結果を示す。横軸は時間であるがヒー
タによって加熱してゆく時間であるので、実際には横軸
は温度上昇を示す。左縦軸が温度で温度上昇分は実線で
示してある。800℃に到達した時を時間軸の原点として
これからの時間を横軸に付してある。10分で1000℃、20
分で1200℃に達している。 右縦軸がQMS出力(任意目盛)である。第2図はm/e=28
のものの結果を示す。ここでmはガス成分の質量数で、
eは電荷素量を単位とした電荷である。m/e=28という
と、電荷が1で質量数が28のもの、電荷が2で質量数が
56のものなどを意味する。QMSであるのでm/eによってし
か、物質を区別できない。 m/e=28であると、N2 +、CO+の二つの可能性が考えられ
る。第2図の結果から1180℃位からm/e=28のガスの放
出が大きくなってくることが分かる。そして1200℃を過
ぎるとガス放出がより著しくなる。 るつぼやヒータに汚染物質が付着していることもあるの
でCO+が放出されるという可能性とPBNが分解してN2 +が
放出されるという可能性とがある。 第3図はm/e=14のガスのQMS測定結果である。これも12
50℃の付近からガス放出が大きくなって行く。これはN+
以外の物質である可能性は少ない。 これらの結果から、従来の分子線セルからは、N2 +、N+
等が放出されていることが分かる。これはるつぼとヒー
タ絶縁材ののPBNが分解してN2が放出されたためであろ
う。るつぼもPBNであるが、るつぼとヒータを絶縁する
ヒータ絶縁材もPBNで作る。るつぼよりヒータ絶縁材の
方がヒータに近いのでより強く加熱されガス放出も大き
い。つまりPBNは高温で安定な材質ではなかったのであ
る。 抵抗加熱方式に代えて、電子ビーム加熱をすればこのよ
うな難点を克服できると考えられるかも知れない。実
際、蒸着法では電子ビーム加熱が良く利用される。分子
線エピタキシーでもSiの分子線セルには電子ビーム加熱
を使ったものがある。 NiやCu等は電子ビームによって加熱し分子線とすること
が考えられる。電子ビーム加熱であれば原料の一部だけ
が加熱され、るつぼの温度はあまり上がらない。PBNる
つぼでも使用できると考えれられるかも知れない。 しかし電子ビーム加熱は制御性が悪い。材料が減少して
くると電子ビームの当たる部分の原料が薄くなり溶ける
量が変動する。このため分子線束の強度が変化してしま
い制御性が悪くなる。 この点原料の全体を一様な温度に加熱する抵抗加熱方式
が優れている。1300℃の温度でも±0.2℃の範囲に精密
に制御できる。全体を加熱するので分子線強度は温度に
よって規定される。 やはり抵抗加熱方式の分子線セルが望ましい。 しかし上述の理由により抵抗加熱の分子線セルを採用す
るためには、PBNに代わる材料を用いなければならな
い。 PBNを用いず、金属を蒸発させて分子線にすることがで
きるような高温においても安定な分子線セルを提供する
ことが本考案の目的である。
本考案の分子線セルは、ヒータ絶縁材にサファイアを、
ヒータにタングステン(W)を、るつぼには高純度アル
ミナ、サファイア、カーボンを用いたものである。 特にヒータ絶縁材にサファイアを使うことが重要であ
る。サファイアはアルミナを単結晶化したものである。
三方晶系で鋼玉ともいう。安定な物質で、極低温から融
点(2040℃)まで相転移がない。 PBNは高価な材料で、サファイアはさらに高価な材料で
ある。しかしサファイアはPBNよりも高温でガス放出が
ない。 ヒータ絶縁材にサファイアを使うだけでは不十分で、る
つぼにもPBNを使わず、サファイア、高純度アルミナ、
カーボンを使う。 さらにヒータ材料にも考慮が必要である。本考案者はサ
ファイアのるつぼと、Taヒータを使って実験をしたとこ
ろサファイアとTaとが反応するということが分かった。
Wをヒータ材料にするとこのようなことがなかった。そ
こで本考案ではWをヒータ材料とする。
ヒータにタングステン(W)を、るつぼには高純度アル
ミナ、サファイア、カーボンを用いたものである。 特にヒータ絶縁材にサファイアを使うことが重要であ
る。サファイアはアルミナを単結晶化したものである。
三方晶系で鋼玉ともいう。安定な物質で、極低温から融
点(2040℃)まで相転移がない。 PBNは高価な材料で、サファイアはさらに高価な材料で
ある。しかしサファイアはPBNよりも高温でガス放出が
ない。 ヒータ絶縁材にサファイアを使うだけでは不十分で、る
つぼにもPBNを使わず、サファイア、高純度アルミナ、
カーボンを使う。 さらにヒータ材料にも考慮が必要である。本考案者はサ
ファイアのるつぼと、Taヒータを使って実験をしたとこ
ろサファイアとTaとが反応するということが分かった。
Wをヒータ材料にするとこのようなことがなかった。そ
こで本考案ではWをヒータ材料とする。
ヒータ絶縁材にサファイアを用いているので高温にして
もガスが放出されない。またヒータとしてWを用いてい
るのでサファイアと反応せず消耗しない。 PBNを用いると1300℃以上に加熱するとガスが放出され
る。また分子線束の大きさは基板直前または側方に設け
られたビームモニタによって測定しこれが正確に分かる
ので優れた制御性が保証されるわけである。ところがガ
スが出るとガスによって圧力が上がるしビームモニタに
も掛かるので正確な分子線束の強さが分からなくなる。
すると所望の分子線エピタキシーが行えない。 ところが本考案ではヒータ絶縁材にサファイア、ヒータ
にタングステン、るつぼにPBN以外の材料を使い、高温
であってもガスが放出されない構造となっている。した
がって基板がガスで汚染されず、分子線束を正確にモニ
タできる。 例えばるつぼの温度を約1600℃にするためにはヒータ温
度を約1800〜1900℃にしなければならない。Wはこのよ
うな高温でもサファイアと反応しない。サファイアの融
点は2000℃以上でありこのような高温に耐えることがで
きる。
もガスが放出されない。またヒータとしてWを用いてい
るのでサファイアと反応せず消耗しない。 PBNを用いると1300℃以上に加熱するとガスが放出され
る。また分子線束の大きさは基板直前または側方に設け
られたビームモニタによって測定しこれが正確に分かる
ので優れた制御性が保証されるわけである。ところがガ
スが出るとガスによって圧力が上がるしビームモニタに
も掛かるので正確な分子線束の強さが分からなくなる。
すると所望の分子線エピタキシーが行えない。 ところが本考案ではヒータ絶縁材にサファイア、ヒータ
にタングステン、るつぼにPBN以外の材料を使い、高温
であってもガスが放出されない構造となっている。した
がって基板がガスで汚染されず、分子線束を正確にモニ
タできる。 例えばるつぼの温度を約1600℃にするためにはヒータ温
度を約1800〜1900℃にしなければならない。Wはこのよ
うな高温でもサファイアと反応しない。サファイアの融
点は2000℃以上でありこのような高温に耐えることがで
きる。
第1図に示すような分子線セルを作った。るつぼ1と、
ヒータ絶縁材3はサファイアとした。ヒータ2はタング
ステンである。構造は従来のものと変わらない。上方の
開口したるつぼ1の周囲にヒータ2があり、るつぼの中
にある原料を抵抗加熱する。反射板4がヒータ2の周囲
と底部にありヒータの熱を反射している。これらの部材
は底板6によって支持される。ヒータはコイル状のもの
でもリボン状のものでも良い。 第1図は省略された書き方である。実際にはヒータがコ
イル状のものと、リボン状のものではヒータの形状とヒ
ータ絶縁材の形状が異なる。第5図にコイルヒータの場
合のヒータとヒータ絶縁材の断面図を示す。第6図にリ
ボンヒータの場合の断面図を示す。第1図は両者を含め
て書いたものである。本考案は何れのヒータ構造でも適
用できる。 この分子線セルについてQMSで、放出ガス量を調べた。m
/e=28についての結果を第2図に従来例の結果と同じ尺
度で示す。下方の曲線が本考案の結果である。従来の分
子線セルに比較してガス放出が少ない。特に、1170℃以
上でガス放出が異常に増加するということがない。 m/e=14の結果を第3図に従来例のものと並べて示す。
これから従来の分子線セルに比べてN+ガス放出が少ない
ということが分かる。 窒素ガス以外のガスも含めて本考案の分子線セルのガス
放出を評価するためヒータに通電し温度を上昇させなが
ら真空チャンバ内の圧力変化を測定した。 第4図にその結果を示す。横軸は時間(分)である。左
縦軸は温度、右縦軸は真空度である。実線で示したのが
温度である。0℃から昇温し37分で1350℃に達する。こ
の温度にしばらく保持し127分後に降温する。PBNるつ
ぼ、ヒータ絶縁材を有する分子線セルを用いた装置では
温度が上がると共に真空度が悪くなり、5×10-9Torr程
度より下がらない。これに対して本考案のセルを用いた
ものでは3×10-10Torrにまで下げることができる。 これらの結果から本考案の分子線セルは高温に加熱され
てもN2 +、N+、その他のガスを放出しないということが
分かる。従って金属を原料としこれを分子線とするべき
分子線セルとして最適である。
ヒータ絶縁材3はサファイアとした。ヒータ2はタング
ステンである。構造は従来のものと変わらない。上方の
開口したるつぼ1の周囲にヒータ2があり、るつぼの中
にある原料を抵抗加熱する。反射板4がヒータ2の周囲
と底部にありヒータの熱を反射している。これらの部材
は底板6によって支持される。ヒータはコイル状のもの
でもリボン状のものでも良い。 第1図は省略された書き方である。実際にはヒータがコ
イル状のものと、リボン状のものではヒータの形状とヒ
ータ絶縁材の形状が異なる。第5図にコイルヒータの場
合のヒータとヒータ絶縁材の断面図を示す。第6図にリ
ボンヒータの場合の断面図を示す。第1図は両者を含め
て書いたものである。本考案は何れのヒータ構造でも適
用できる。 この分子線セルについてQMSで、放出ガス量を調べた。m
/e=28についての結果を第2図に従来例の結果と同じ尺
度で示す。下方の曲線が本考案の結果である。従来の分
子線セルに比較してガス放出が少ない。特に、1170℃以
上でガス放出が異常に増加するということがない。 m/e=14の結果を第3図に従来例のものと並べて示す。
これから従来の分子線セルに比べてN+ガス放出が少ない
ということが分かる。 窒素ガス以外のガスも含めて本考案の分子線セルのガス
放出を評価するためヒータに通電し温度を上昇させなが
ら真空チャンバ内の圧力変化を測定した。 第4図にその結果を示す。横軸は時間(分)である。左
縦軸は温度、右縦軸は真空度である。実線で示したのが
温度である。0℃から昇温し37分で1350℃に達する。こ
の温度にしばらく保持し127分後に降温する。PBNるつ
ぼ、ヒータ絶縁材を有する分子線セルを用いた装置では
温度が上がると共に真空度が悪くなり、5×10-9Torr程
度より下がらない。これに対して本考案のセルを用いた
ものでは3×10-10Torrにまで下げることができる。 これらの結果から本考案の分子線セルは高温に加熱され
てもN2 +、N+、その他のガスを放出しないということが
分かる。従って金属を原料としこれを分子線とするべき
分子線セルとして最適である。
本考案は、ヒータ絶縁材にサファイア、ヒータにタング
ステン、るつぼにサファイア、高純度アルミナ、カーボ
ンを用いるので、1200℃を越える高温にまで加熱できる
分子線セルを与えることができる。従来のPBNるつぼと
違い高温で窒素が分解しないからである。 特に従来の分子線セルでは使用できなかった1300〜1600
℃の温度領域に使用することができる。 実際に1350℃に加熱した場合従来のPBNるつぼでは10-9T
orrにしか引けないが、本考案の分子線セルでは10-10To
rrの超高真空に引くこことができる。 抵抗加熱ではなく、電子ビームを用いる方法に比べて制
御性が良い。例えばNiの場合約1350℃で10-8Torr台の分
子線強度が安定して得られる。この強度は分子線エピタ
キシーを行うには充分な強度である。より低い温度で従
来のPBNるつぼを使用した場合の分子線セルの分子線強
度と同じ程度である。 本考案の分子線セルは抵抗加熱式なので、従来の分子線
セルの電源をそのまま使うことができ、経済的に有利で
ある。また使い慣れた方式であるから、操作性において
も勝れる。優れた考案である。
ステン、るつぼにサファイア、高純度アルミナ、カーボ
ンを用いるので、1200℃を越える高温にまで加熱できる
分子線セルを与えることができる。従来のPBNるつぼと
違い高温で窒素が分解しないからである。 特に従来の分子線セルでは使用できなかった1300〜1600
℃の温度領域に使用することができる。 実際に1350℃に加熱した場合従来のPBNるつぼでは10-9T
orrにしか引けないが、本考案の分子線セルでは10-10To
rrの超高真空に引くこことができる。 抵抗加熱ではなく、電子ビームを用いる方法に比べて制
御性が良い。例えばNiの場合約1350℃で10-8Torr台の分
子線強度が安定して得られる。この強度は分子線エピタ
キシーを行うには充分な強度である。より低い温度で従
来のPBNるつぼを使用した場合の分子線セルの分子線強
度と同じ程度である。 本考案の分子線セルは抵抗加熱式なので、従来の分子線
セルの電源をそのまま使うことができ、経済的に有利で
ある。また使い慣れた方式であるから、操作性において
も勝れる。優れた考案である。
第1図は抵抗加熱方式の一般的な分子線セルの縦断面
図。 第2図は従来例のものと本考案の分子線セルについて温
度を上昇させつつm/e=28のガス放出量を四重極質量分
析計(QMS)により測定した結果を示すグラフ。横軸は
時間、左縦軸は温度、右縦軸はガス放出量。 第3図は従来例のものと本考案の分子線セルについて温
度を上昇させつつm/e=14のガス放出量を四重極質量分
析計(QMS)により測定した結果を示すグラフ。横軸は
時間、左縦軸は温度、右縦軸はガス放出量。 第4図は本考案と従来例の分子線セルを用いた分子線エ
ピタキシー装置において温度上昇時に放出されるガスに
よる圧力変化を測定した結果を示すグラフ。横軸は時
間、左縦軸は分子線セル温度、右縦軸は圧力。 第5図はコイル状ヒータを有する分子線セルのヒータと
ヒータ絶縁材の部分の断面図。 第6図はリボン状ヒータを有する分子線セルのヒータと
ヒータ絶縁材の部分の断面図。 1……るつぼ 2……ヒータ 3……ヒータ絶縁材 4……反射板 5……熱電対 6……底板
図。 第2図は従来例のものと本考案の分子線セルについて温
度を上昇させつつm/e=28のガス放出量を四重極質量分
析計(QMS)により測定した結果を示すグラフ。横軸は
時間、左縦軸は温度、右縦軸はガス放出量。 第3図は従来例のものと本考案の分子線セルについて温
度を上昇させつつm/e=14のガス放出量を四重極質量分
析計(QMS)により測定した結果を示すグラフ。横軸は
時間、左縦軸は温度、右縦軸はガス放出量。 第4図は本考案と従来例の分子線セルを用いた分子線エ
ピタキシー装置において温度上昇時に放出されるガスに
よる圧力変化を測定した結果を示すグラフ。横軸は時
間、左縦軸は分子線セル温度、右縦軸は圧力。 第5図はコイル状ヒータを有する分子線セルのヒータと
ヒータ絶縁材の部分の断面図。 第6図はリボン状ヒータを有する分子線セルのヒータと
ヒータ絶縁材の部分の断面図。 1……るつぼ 2……ヒータ 3……ヒータ絶縁材 4……反射板 5……熱電対 6……底板
Claims (1)
- 【請求項1】原料を収容するるつぼと、るつぼの周囲に
設けられ原料を抵抗加熱するヒータと、ヒータとるつぼ
を絶縁するヒータ絶縁材と、ヒータを囲む反射板とを含
む分子線セルにおいて、ヒータ絶縁材がサファイアであ
り、ヒータがタングステンで、るつぼがサファイア、高
純度アルミナまたはカーボンであることを特徴とする高
温用分子線セル。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1990025833U JPH079372Y2 (ja) | 1990-03-14 | 1990-03-14 | 高温用分子線セル |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1990025833U JPH079372Y2 (ja) | 1990-03-14 | 1990-03-14 | 高温用分子線セル |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03116027U JPH03116027U (ja) | 1991-12-02 |
| JPH079372Y2 true JPH079372Y2 (ja) | 1995-03-06 |
Family
ID=31528753
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1990025833U Expired - Fee Related JPH079372Y2 (ja) | 1990-03-14 | 1990-03-14 | 高温用分子線セル |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH079372Y2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20200145680A (ko) * | 2019-06-20 | 2020-12-30 | 아다만도 나미키 세이미츠 호오세키 가부시키가이샤 | 히터 서포트 및 히터 장치 |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4628340B2 (ja) * | 2006-10-31 | 2011-02-09 | 株式会社ソフイア | 遊技機 |
| JP2008161638A (ja) * | 2007-01-04 | 2008-07-17 | Daiichi Shokai Co Ltd | 遊技機 |
| JP2008228962A (ja) * | 2007-03-20 | 2008-10-02 | Samii Kk | 弾球遊技機用の遊技釘及びこの遊技釘を用いて構成された遊技盤 |
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|---|---|---|---|---|
| JPS5822228A (ja) * | 1981-07-29 | 1983-02-09 | Hitachi Ltd | 自動給紙装置 |
-
1990
- 1990-03-14 JP JP1990025833U patent/JPH079372Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20200145680A (ko) * | 2019-06-20 | 2020-12-30 | 아다만도 나미키 세이미츠 호오세키 가부시키가이샤 | 히터 서포트 및 히터 장치 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH03116027U (ja) | 1991-12-02 |
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|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |