JPH0797228B2 - 電子写真装置およびその媒体 - Google Patents

電子写真装置およびその媒体

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JPH0797228B2
JPH0797228B2 JP61199887A JP19988786A JPH0797228B2 JP H0797228 B2 JPH0797228 B2 JP H0797228B2 JP 61199887 A JP61199887 A JP 61199887A JP 19988786 A JP19988786 A JP 19988786A JP H0797228 B2 JPH0797228 B2 JP H0797228B2
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    • G03G5/00Recording-members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat or to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/02Charge-receiving layers
    • G03G5/04Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor
    • G03G5/08Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor characterised by the photoconductive material being inorganic
    • G03G5/082Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor characterised by the photoconductive material being inorganic and not being incorporated in a bonding material, e.g. vacuum deposited
    • G03G5/08214Silicon-based
    • G03G5/08235Silicon-based comprising three or four silicon-based layers

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は一般に電子写真装置およびその媒体に係る。よ
り詳細には深い中間ギャップ状態(ギャップ中央の深い
状態)への荷電キャリアの捕捉を実質的に減少させるべ
く、意図的に乃至強くドープした(intentionally dope
d)半導体合金材料からエンハンスメント層を形成する
ことによって、電子写真用光受容体の荷電疲労を実質的
に無くすように構成した改良エンハンスメント層を有す
る電子写真装置用媒体およびそのような媒体を備えた電
子写真装置に係る。
発明の背景 本発明は電子写真撮像乃至像形成プロセスに用いる改良
エンハンスメント層を有する電子写真装置用媒体および
そのような媒体を備えた電子写真装置に係る。本発明の
改良エンハンスメント層は半導体合金から形成され、そ
の半導体合金は荷電キャリアを捕捉する深いギャップ中
央の欠陥個所の数を少なくしていることを特徴とする。
深いトラップの数を減少することによって、トラップか
らの荷電キャリア放出速度が増し、従来の電子写真媒体
において一般的であった荷電疲労の問題が事実上無くな
る。
一般にゼログラフィーとも呼ばれている電子写真技術
は、光導電材料による静電荷の蓄積と放出によりその動
作を行なう撮像方法である。光導電性材料とは、照明、
すなわち入射光の吸収に応答して導電性になって、該光
導電性材料の内部に電子と正孔の対(「荷電キャリア」
とも呼ばれる)を生成する材料である。電流をその材料
中に通して静電荷(標準的電子写真法では電子写真媒体
の外表面に電荷が蓄積される)を放電させるのがこの荷
電キャリアである。
標準的な光受容体は、一般にアルミニウム等の金属で形
成された円筒形状の導電性基板部材を含む。基板の形態
はこの他にも平面状シート、湾曲シート、金属処理した
可撓性ベルト等にすることができる。光受容体はさらに
光導電層も含む。光導電層は前述のように、暗所におい
ては導電率が比較的低く、照明下で導電率の高くなる光
導電性材料で形成される。光導電層と基板部材との間に
配置されるのが障壁層であり、この層は基板部材上に自
然に発生する酸化物かまたは半導体合金を堆積した層か
ら形成される。後に詳述するように、障壁層は基板部材
から不要な荷電キャリアが光導電層の中に流入するのを
防止する働きをする。荷電キャリアが光導電層に入った
場合、光受容体の表面に蓄積された電荷を中和してしま
う怖れがある。
標準的光受容体はこの他一般に表面保護層も含んでお
り、表面保護層は光導電層の上に配置されて、吸着した
化学種による変化に対して静電荷の受入れを安定させる
と共に、光受容体の耐久性を向上させる。最後に、光受
容体は光導電層と表面保護層との間にエンハンスメント
層を動作配置して含むことがある。エンハンスメント層
は荷電キャリアが深いトラップに捕らえられるのを実質
的に防止し、結果的に光受容体の荷電疲労を防止するよ
うに構成されたものである。
解像度の高い複写を獲得するためには、電子写真用光受
容体が暗所において高い静電荷を受入れて保持すること
が望ましい。また、照明下において光受容体各部から接
地基板へ、または基板から光受容体の荷電各部へとその
電荷を形成する荷電キャリアが流れないよう手段を講じ
る必要がある。そして初期電荷を非照明部分において実
質的に減衰することなく適当な期間その実質的に全部を
保持する必要がある。光受容体の像どおりの放電は前述
の光導電プロセスによって行なわれる。しかし最上面ま
たは底面での電荷注入および/または光導電性材料にお
ける内部熱による荷電キャリア生成を介して不用な放電
を生じる場合がある。
電荷注入の主なソースは金属基板と半導体合金の界面に
ある。金属基板が実質上電子の海となりこの電子を用い
て電子注入した後光受容体表面の例えば正の静電荷を中
和することができる。
何ら障害が無ければこれらの電子は直ちに光導電層に流
入することになるため、実際の電子写真媒体は全て基板
と光導電部材との間に底部障壁層を設けている。
従来の電子写真媒体の動作上生じる問題のうち、特に重
要なものの1つとして、従来構造の層を形成する半導体
合金を示す固有の特性、例えば荷電キャリアが光導電層
と表面保護層の間の界面に達すると、荷電キャリアがそ
の合金材料のエネルギーギャップの深い個所に閉じ込め
られると言った固有の特性から来る問題があった。
このような状態は荷電疲労として知られており、荷電キ
ャリアがトラップから早急に脱出できず、その結果表面
保護層の遮蔽機能が破壊された時に生じる。表面保護層
が破壊されると、荷電キャリアの流れはその中を自由に
移動して、電子写真媒体の表面にある静電荷を中和しよ
うとする。この問題と合わせて本発明者の解決方法につ
いても次の項で詳細に説明することにする。
標準的な電子写真プロセスの動作中は正のコロナ電荷が
電子写真媒体の外表面(表面保護層の露出面)に存在す
る。この正電荷の電子写真媒体の上表面への付与に対し
て電子写真媒体光導電層は、最初の反応として内部から
の自由電子を全て媒体上表面に向かって一掃してその上
にある正電荷を中和しようとする。しかし、光導電層の
内部から表面保護層の外表面(その上に正の荷電キャリ
アが蓄積されている)に向かってこの様な電子が移動す
る際、電子は中間ギャップ欠陥状態のような深いトラッ
プに遭遇する。このようなトラップの個所は光導電層の
内部全体に亘って存在しており、光導電層と表面保護層
との界面近くにトラップがある場合は特に重要となる。
それは表面保護層を横切って十分な強さの電界がある
と、遮蔽機能(表面保護層の周辺に静電的に配置された
正の荷電キャリアが表面保護層に入り込めないようにす
ること)の有効性が無くなる(「破壊する」)からであ
る。表面保護層と光導電層との前述の界面近くに一定密
度の負の荷電キャリアが閉じ込められていると、破壊を
生じるのに十分な強さの電界が表面保護層を横切って生
成されるのは明らかである。これに対し、同じ数の負の
荷電キャリアが光導電層の内部に閉じ込められていて
も、このようなことは生じない。
さらに、半導体合金のエネルギーギャップの深い所にあ
る捕捉サイトは、伝導帯および価電子帯の何れかに近接
して存在する捕捉サイトに比べて捕捉した荷電キャリア
を放出する速度が遅い。これは例えば伝導帯に向かうエ
ネルギーギャップの中間付近に存在する深い個所から捕
捉電子を再び励起する場合、伝導帯により近接して存在
する浅い個所から電子を再励起するより多くの熱エネル
ギーを要するためである。深いトラップからの放出速度
が遅いために、平衡トラップ占有率、ひいては電界分布
が高くなる。
正のコロナ電荷をその外表面に付与して動作する典型的
な電子写真用光受容体の製造においては、その光導電層
を「pi(π)形」のシリコン・フッ素・水素・ホウ素合
金で形成することに注目する必要がある。ここで用いる
「pi形」という用語は、そのフェルミ準位を伝導帯に近
い方のドープしていない場所からほぼ「中間ギャップ」
の場所まで変位した半導体合金を指す。また、ここに用
いる「中間ギャップ」乃至「ギャップの中央」という用
語は、半導体合金のエネルギーギャップ中の点であっ
て、価電子帯と伝導帯の半程に位置する点を指す(1.8e
Vの非晶質シリコン・フッ素・水素・ホウ素合金の場
合、この点はそれぞれの帯から約0.9eVにある)。光受
容体の光導電層をpi形にする必要があるのは、グロー放
電分解法で堆積した標準的な「真性」非晶質シリコン・
水素・フッ素合金はわずかに「nu(μ)形」(材料のフ
ェルミ準位が価電子帯より伝導帯にわずかに近くなって
いる)となり、正のコロナ電荷による電子写真プロセス
において、照明下で光導電層を通る荷電キャリアの動き
を最大化すると同時に、荷電キャリアの熱生成を最小化
せねばならないためである。
フェルミ準位を中間ギャップに置いた時(シリコン・フ
ッ素・水素合金材料にp形ドーパントを添加した後な
ど)、前記p形材料を通って動く電子が、容易に脱出で
きないような深いトラップに遭遇することに注目を要す
る。これは、半導体合金材料の層にある最も深い電子捕
捉サイトがフェルミ準位またはその近辺にあり、このよ
うなpi形材料ではこのエネルギーが中間ギャップと一致
するためである。深いトラップから電子を解放するのに
要する熱エネルギーはそのトラップの深さによって決ま
る。より詳細に言うと、閉じ込められた電子があるトラ
ップから熱放出されるまでの平均時間は、ν0を1秒間
に逃げようとする電子の数、ΔEをフェルミ準位から伝
導帯縁部まで電子を移動するのに要するエネルギー、kT
を絶対温度にボルツマン定数を掛けた積とする時、 t=[ν0EXP(−ΔE/kT)] の式で与えられている。ほとんどの固体においてν0
値はほぼ1012個/秒となると推定できる。従ってフェル
ミ準位の位置を0.9eV(中間ギャップ)とした場合、室
温での放出時間は4×103となる。このように脱出時間
が長いということは、電子がトラップを出るのにほぼ1.
2時間かかることを意味する。もちろん電子写真用光受
容体においてこのように遅い電子放出速度を許容するこ
とはできない。電子が一旦捕らえられるとこのように長
時間捕捉されたままになった場合、光導電層と表面保護
層の界面に捕捉される電子の濃度が高くなり、この空間
の電荷と表面保護層の表面に累積される正の電荷とで前
記表面保護層を横切る非常に高い電界歪みを生み出すこ
とになる。そしてこの電界が表面保護層の「破壊」の原
因となるのである。ここで用いる「破壊」という用語
は、表面保護層がそれを通る荷電キャリアの流れを阻止
できなくなることを指す。
発明者は、深い荷電キャリアトラップの原因となる欠陥
状態の数を減少することによって、この破壊減少を無く
せることを発見した。1984年2月14日付けの本発明者の
米国特許出願第580,081号(対応特許出願昭60-28161
号)「光導電部材の改良形成方法およびそれによって形
成される改良光導電部材」の中に開示したとうり、表面
保護層と光導電層との間に「エンハンスメント層」を動
作配置することによって、その層を組入れた電子写真装
置の性能を良くすることができる。前記第580,081号出
願を提出した当時はエンハンスメント層の物理的挙動が
明らかでなかったが、最近になって出願人の確認したと
ころでは、エンハンストメント層(前記特許出願に開示
の方法で形成したもの)は該エンハンスメント層を形成
した材料中の全体的な欠陥密度を低減することによっ
て、荷電キャリアが光導電層の界面において遭遇した深
いトラップに捕らえられてから脱出するまでの時間を短
かくする働きをする。但し上述の係属出願に記載したエ
ンハンスメント層は、マイクロ波グロー放電ではなく
(マイクロ波堆積は欠陥状態を増加する傾向があるた
め)無線周波数(高周波)グロー放電によって真性半導
体合金材料を堆積して、全体的欠陥密度を低下する方法
をとっていた。従って、前記出願のエンハンスメント層
はドープしていない半導体合金材料に存在する全体的欠
陥密度の低減に頼って、荷電キャリアを捕える怖れのあ
る深いトラップの数を減らし、荷電疲労を少なくするの
を助けていたのであり、さらに進んで荷電キャリアが中
間ギャップの深いトラップに捕えられないようにエンハ
ンスメント層の化学組成を最適化することについては前
記出願において全く論じられていないし、そのような試
みもなされていない。
本発明の開示によって獲得される主な利点は、エンハン
スメント層を最適化することにより、荷電キャリア疲労
を防止し、この最適化したエンハンスメント層を組込ん
だ電子写真装置の動作周期乃至繰返時間を改善できるこ
とにある。さらに、本発明の開示事項を用いることによ
って、荷電キャリアが中間ギャップの深いトラップに落
ちることを実質的に防止できる。比較的厚い欠陥状態の
みが残ってその中に荷電キャリアが閉じ込められ得る
が、浅いトラップからの荷電キャリアの放出速度は日単
位でなく秒単位で測定できる程度のものである。従っ
て、最も広い形で言うと、本出願はエンハンスメント層
を形成する半導体合金材料のフェルミ準位を中間ギャッ
プ以上の位置に配置することに関するものである。
こうする結果、深い中間ギャップ状態は電子で占有され
るため、電子トラップとしての効果は無くなる。こうし
てエンハンスメント層を通って働く電子は有効な深い中
間ギャップトラップのある領域を通過しなくても良くな
る。換言すると、1.8eVのシリコン・水素・フッ素・ホ
スフィン合金でそのフェルミ準位が伝導帯から0.75〜0.
65eVという最も望ましい範囲に置かれているものの場
合、電子脱出時間が約1秒以下になるということであ
る。解放時間が短かいため、この領域に閉じ込められた
電荷が蓄積することは実質的に無くなり、高い電界の歪
みも無くなる。負の電荷を用いる場合もこれと同様にエ
ンハンスメント層のフェルミ準位を価電子帯から0.75〜
0.65eVに配置することによって、閉じ込められたキャリ
ヤーを同様に迅速に解放することができるようになる。
本発明の発明者は、電子写真用光受容体の動作層の1つ
を形成する非晶質半導体合金材料のフェルミナ準位を固
定するという概念を発明したと主張しているのでないこ
とに注目されたい。発明者が主張しているのは、エンハ
ンスメント層を形成する半導体合金材料のフェルミ準位
を伝導帯または価電子帯の何れかからほぼ0.8〜0.5eVの
地点に固定することによって、荷電キャリアが深い中間
ギャップトラップに捕えらえられるのを実質的に防止す
ることが可能であることを初めて確認した、という点で
ある。
発明者の発見は、1984年4月16日発行の「ジャーナル・
オブ・アプライド・フィジックス」(Journal of Appli
ed Physics)3197頁に発表されたモート他(Mort et a
l)の論文、「水素化した非晶質シリコン光受容体にお
ける電界効果現象」に記載の技術と明確な対比を成すも
のである。この論文においてモート他は、光受容体にお
ける電界効果を無くす方法を記載しており、その方法は
a−Si:Hと絶縁体の界面を適宜ドープすることによって
達成される。モート他は電子写真用光受容体のコロナ帯
電によって生成される電界の影響下でのフェルミ準位の
働きに着目して、その有害効果に対してドーピングで対
抗することを提案している。より詳細に言うと、モート
他は、光導電層の上表面と絶縁層(表面保護層)との間
にホウ素をドープしたトラップ層を配置することによ
り、電界効果をなくして、「電界によるぶれ」(一般に
「像の流れ(image-flow)」と呼ばれる)の効果を除去
することを提案したのである。この方法で「像の流れ」
の問題に対抗することには成功したと言える。
ところがモート他は、それと同時に存在する「荷電疲
労」の問題には関心を払っていない。そればかりかホウ
素ドーパントを加えることによって半導体合金材料のフ
ェルミ準位が価電子帯に向かって移行する。半導体合金
材料のフェルミ準位がそのように移行することによっ
て、伝導帯に向かって移動しようとする電子に深い中間
ギャップ状態の中を通過させる結果となっているが、こ
れが荷電疲労の問題の原因であり、これこそ本出願が回
避しようとする問題である。モート他は、燐のドーピン
グを用いてエンハンスメント層のフェルミ準位を伝導帯
に向かって移動させるのはその半導体合金の伝導性を高
め、それによって彼らの防止しようとする側方電子流を
生じるとして、燐ドーピングの使用を特に禁じているこ
とが注目される。
それと反対に発明者は、光導電層と表面保護層の間に配
置されるエンハンスメント層の半導体合金材料をまず燐
で強くドープして、その材料のフェルミ準位を伝導帯に
向かって移動させた。半導体合金材料のフェルミ準位を
このように移動させることによって、電子はエネルギー
ギャップを存在する深い中間ギャップ状態の中を通って
それに捕えられる必要が無くなる。こうして電子を深い
中間ギャップ状態の外に保っておくことで、荷電疲労の
問題を実質的に無くすことができる。次にホウ素ドーパ
ントと燐ドーパントの両方を導入してフェルミ準位の両
側に欠陥状態を付加することによりフェルミ準位をエネ
ルギーギャップの所定位置に固定する。この時に付加す
る欠陥状態は浅いため、荷電疲労の問題を解決できるだ
けでなく、数も十分にあるので側方電子流を阻止し、電
界効果をケンチングし、従って同時に像の流れの問題も
解決する。
以上の論考から明らかなように、モート他は電子写真媒
体における像の流れの問題に対する解決策を提案してい
るが、その像の流れに対する解決策の引き起こす荷電疲
労の問題については考慮していない。これに対して本発
明は新たに付加したエンハンスメント層の半導体合金材
料のフェルミ準位をまず適当に移動した後固定すること
によって両方の問題を解決することができる。
各種の化学文献および特許文献において「非晶質」およ
び「微結晶性」という用語に関して用いられる定義に照
らして、ここで使用するこれらの用語の定義を明確にし
ておくのが良かろう。ここで使用する「非晶質」という
用語は、例えば短距離または中距離の秩序を呈していて
も、あるいは例え結晶質含有物を含んでいたとしても長
距離の秩序を有さない合金または材料を含むと定義され
る。ここで用いる「微結晶性」という用語は、前記非晶
質材料の一部類に入る材料で、結晶質含有物の体積割合
が、導電率、バンドギャップ、吸収定数等ある種のキー
パラメータにおける実質的な変化が始まる閾値より大き
いことを特徴とするものとして定義される。以上の定義
によると、本発明の実施に用いる材料は上に定義した
「非晶質」という総称の中に入ることに注目すべきであ
る。
本発明の以上のような目的と利点及びその他の目的と利
点について、以下の発明の詳細な説明と図面の簡単な説
明および冒頭の特許請求の範囲から明らかとなろう。
発明の要約 ここに開示する電子写真媒体は、導電性基板と、基板の
上に重ねられて基板からの荷電キャリアの自由流を遮断
するように構成された底部障壁層と底部障壁層の上に重
ねられて静電荷を放出するように構成された光導電層
と、光導電層の上に重ねられて深い中間ギャップトラッ
プに捕えられる荷電キャリアの数を実質的に減少させる
ように構成されており、意図的に乃至強くドープした半
導体合金材料で形成されている半導体層、すなわち、エ
ンハンスメント層と、このエンハンスメント層の上に重
ねられて光導電層を環境条件から保護すると共に、照明
下での荷電キャリアの輸送を助けるように構成されてい
る表面保護層とを含んで成る。底部障壁層はカルコゲン
と非晶質シリコン合金と非晶質ゲルマニウム合金と非晶
質シリコン・ゲルマニウム合金と光導電性有機ポリマー
とそれらの組合せとから本質的に成る群から選択したド
ープ微結晶性半導体合金材料で形成するのが望ましい。
エンハンスメント層は、非晶質シリコン合金と非晶質ゲ
ルマニウム合金と非晶質シリコン・ゲルマニウム合金と
から本質的に成る群から選択した材料で形成するのが望
ましい。またエンハンスメント層は非晶質シリコン合金
で形成して、そのフェルミ準位を伝導帯または価電子帯
の0.5〜0.8eVの範囲内に移動させるとなお望ましい。さ
らに好適な実施態様では、エンハンスメント層のフェル
ミ準位を伝導帯または価電子帯から0.65〜0.75eVの範囲
内に移動させる。このように、エンハンスメント層と表
面保護層との界面にあるトラップからの荷電キャリアの
熱放出が1秒またはそれ以下になるように特に構成した
材料からエンハンスメント層を形成する。エンハンスメ
ント層の厚さはほぼ2,500〜10,000オングストローム、
望ましくは5,000オングストロームとする。エンハンス
メント層のフェルミ準位を伝導帯から一定の個所に固定
しても良い。フェルミ準位の固定は、半導体合金の母体
の中に燐とホウ素の両方を添加して、半導体合金母体の
エネルギーギャップに浅い状態を付加することにより前
記フェルミ準位を所定位置に固定する方法で達成するこ
とができる。
本明細書にはさらに、電導性基板と底部電荷注入障壁層
と光導電層と表面保護層とを含む形式の電子写真媒体に
おける荷電疲労を防止する方法も開示される。この方法
は、強くドープした半導体合金材料からエンハンスメン
ト層を形成して光導電層と表面保護層の間に前記エンハ
ンスメント層を動作配置することにより、前記エンハン
スメント層と表面保護層との間の界面に接近するに伴な
って深い中間ギャップトラップの中に捕えられる荷電キ
ャリアの数を実質的に低減するようにエンハンスメント
層を構成する段階を含む。該方法はさらに、底部障壁層
をホウ素でドープした微晶質シリコン・水素・フッ素合
金から形成し、ホウ素ドーピングの程度を該材料を縮退
させる程度とする段階と、エンハンスメント層を非晶質
シリコン合金と、非晶質ゲルマニウム合金と非晶質シリ
コン・ゲルマニウム合金とから本質的に成る群から選択
した材料で形成する段階とを含む。好適実施態様におい
ては、エンハンスメント層のエルミ準位を伝導帯または
価電子帯の0.5〜0.8eVの範囲、望ましくは0.65〜0.75eV
の範囲内に移動する段階がさらに含まれる。このように
してエンハンスメント層を形成する材料を前記トラップ
からの荷電キャリア放出がほぼ1秒またはそれ以下で行
なわれるように構成する。該方法はさらに、エンハンス
メント層の厚さが(ほぼ2,500〜10,000オングストロー
ム、望ましくはほぼ5,000オングストロームとなるよう
に形成する段階を含んで良い。最も好適な実施態様で
は、エンハンスメント層を形成する半導体合金材料の親
半導体の母体の中にホウ素と燐の両方を導入して、その
エネルギーギャップにおいてフェルミ準位両側に浅い状
態を付加することによって前記半導体合金材料のフェル
ミ準位を固定する。
図面に基づく具体例の説明 第1図の部分断面図を参照すると、本発明の明細書に開
示した革新的原理を全て組入れた、全体として円筒形の
電子写真用光受容体10が示されている。光受容装置10
は、全体として円筒形の基板12を含み、基板12はこの実
施態様ではアルミニウムで形成されているが、好適実施
態様としてステンレス鋼等の非変形金属も使用すること
ができる。アルミニウム基板12の周辺は、ダイヤモンド
加工および/または研磨等の周知技術によって平滑で実
質的に欠陥の無い表面とする。基板12の堆積表面の真上
に微晶質半導体合金のドープ層14が堆積される。この層
は、前記光受容体10の底部障壁層として作用するように
構成したものである。同様に譲渡された米国特許第4,58
2,773号に開示の技術によると、障壁層14は高度にドー
プした導電率の高い微晶質半導体合金で形成する。底部
障壁層14の真上に光導電層16が設けられる。光導電層16
は広範囲の光導電性材料から選択して形成することがで
きる。好適な材質をいくつか挙げると、ドープした真性
非晶質シリコン合金、非晶質ゲルマニウム合金、非晶質
シリコン・ゲルマニウム合金、カルコゲン化物、有機光
導電性ポリマー等がある。光導電層16の真上に設けられ
るのが、本発明の改良エンハンスメント層18であり、エ
ンハンスメント層18は本発明「発明の背景」の項に記載
したような荷電疲労の問題を実質的に軽減するように構
成されている。光受容体10はこの他に、エンハンスメン
ト層18の上に配置されている表面保護層19を含んでい
る。保護層19は(1)光導電層表面を環境条件から保護
し、(2)光受容体10の表面に蓄積される電荷を光導電
層16の中で生まれるキャリヤーから分離する働きをす
る。
本発明の第1実施態様の原理によると、改良エンハンス
メント層18は強くドープした半導体合金材料で形成す
る。エンハンスメント層18を強くドープする目的は、前
記層を形成する半導体合金の伝導帯の近くにフェルミ準
位を移動させる(コロナ荷電が正の場合)ことにある。
表面の荷電が負の場合はエンハンスメント層18を強くド
ープして、エンハンスメント層形成用の半導体合金のフ
ェルミ準位を価電子帯に近付けるようにするのが望まし
いことは明らかである。広範囲の半導体合金材料をエン
ハンスメント層18の形成に用いることができる。好適な
材料をいくつか挙げると、シリコン・水素合金、シリコ
ン・水素・ハロゲン合金、ゲルマニウム・水素合金、ゲ
ルマニウム・水素・ハロゲン合金、シリコン・ゲルマニ
ウム・水素合金、シリコン・水素・ハロゲン合金等があ
る。ハロゲン化材料の中でも、フッ素化合物が特に望ま
しい。
半導体合金材料のドーピングは、当該技術に通常の知識
を有する者に周知の技術によって、またそのような材料
を用いて行なうことができる。本発明者が先に形成した
エンハンスメント層は、前記米国特許出願第580,081号
に記載の様に、欠陥密度を低くして作成したため、光導
電層16からエンハンスメント層を通って移動して表面保
護層19の表面にある電荷を中和する荷電キャリアが多く
の深い中間ギャップトラップに捕えられなかった。その
結果前述のように深いトラップから放出するのに長時間
を要する荷電キャリアの数が減少した。この特許出願で
提案した原理とエンハンスメント層18を用いると、エン
ハンスメント層18のフェルミ準位を所望の場合に移動し
て固定し、荷電キャリアに対して、層を形成するシリコ
ン合金中に存在する深い中間ギャップ状態を避けさせる
ことができるため、荷電キャリアを閉じ込めることがで
きるのは浅いトラップのみとなり、キャリヤーのトラッ
プ内滞留時間が担当短縮される。深く閉じ込められたキ
ャリヤーが無いために、表面保護層20の破壊が防止され
るだけでなく、電子写真媒体10が失った表面電荷を回復
して次のコピー作成の準備をするサイクル時間が相当長
くなる。
広範囲の半導体材料から選択して光導電層16を作成する
ことができるが、非晶質シリコン合金、非晶ゲルマニウ
ム合金、非晶質シリコン・ゲルマニウム合金が特に有利
であるということが分かっている。このような合金とそ
の製法については以下に参照して組入れた特許および特
許出願の中に開示されている。
障壁層14と光導電層16を作成する各材料の導電形は、そ
れらの間にブロッキング接触を設けるように選択して、
光導電層16の内部に不要の荷電キャリアが注入しないよ
うにする。光受容体10が正の電荷で静電帯電するように
構成されている場合は、底部障壁層14を強くpドープし
た合金で形成し、光導電層16を真性半導体層、またはn
ドープした半導体層または軽くpドープした半導体層で
形成するのが望ましい。これらの導電形を組合せる結
果、基板12から光導電層16の内部に入る電子の流れが実
質的に阻止される。一般的に言って、真性半導体層また
は軽くドープした半導体層が光導電層16の形成に適する
のは、その材料をもっと強くドープした場合より熱荷電
キャリア生成率が低い場合に限ることに注意する必要が
ある。真性半導体合金層は、単位体積あたりの欠陥数が
最小で放電特性が最も良好であることから、最も好適で
あると言える。
光受容体10が負に荷電されるように構成されている場
合、光導電層16内部に正孔が流入しないようにすること
が望まれる。この時は以上で述べた半導体合金の各層の
導電形が反対になるが、この場合もやはり真性材料が有
効であることは明らかである。
光受容体10の耐え得る最大静電圧力(Vsat)は、障壁層
14の効率の他、光導電層16の厚さによっても決まる。障
壁層の効率を一定とした場合、光導電層16が厚いほど光
受容体10の耐電圧量も大きくなる。このため荷電容量ま
たは荷電受容量は一般に光導電層16の厚さ1ミクロンあ
たりのボルト値で表わす。製造の経済性を高め応力を減
少するために、光導電層16の厚さは全体で25ミクロンま
たはそれ以下とするのが望ましい。また、その上にでき
るだけ高い静電荷を維持しておくことが望ましい。従っ
てミクロンあたりのボルト値の荷電容量において障壁層
の効率を増大することは、とりも直さず光受容体の性能
の向上を意味する。本発明の原理により構成した光受容
体は、1ミクロンあたり50ボルト以上、半導体合金の絶
縁破壊点近くまでの圧力に耐え得ることが分かってい
る。
本発明のエンハンスメント層を形成する強くドープした
半導体合金は、全ての当業者に周知の広範囲の堆積技術
によって作成することができる。これらの技術の例を限
定的な意味ではなく説明的な意味で挙げると、化学蒸着
技術、光補助式化学蒸着技術スパッタリング、蒸着、電
気めっき、プラズマ溶射技術、自由基溶射技術、グロー
放電堆積技術等がある。
現時点で本発明のエンハンスメント層の作成に特に有効
なのは、グロー放電堆積技術であることが分かってい
る。グロー放電堆積法では、基板を大気圧以下に維持し
た室の中に配置する。堆積しようとする半導体合金の先
駆物質(およびドーパント)を含む混合処理ガスを室内
に導入して電磁エネルギーで付勢する。電磁エネルギー
が先駆物質の混合ガスを活性化してその物質のイオンお
よび/または基および/またはその他の活性種を形成
し、この活性種が基板上に半導体材料層の堆積を行な
う。使用する電磁エネルギーとしては、無線周波数エネ
ルギーまたはマイクロ波エネルギー等の直流エネルギー
または交流エネルギー等で良い。
マイクロ波エネルギーは高品質の半導体合金の層を高速
にしかも経済的に連続して形成できるため、電子写真用
光受容体の製造に特に有利であることが分かっている。
次に第2図を参照すると、半導体層を複数の円筒形ドラ
ムまたは基部材12の上にマイクロ波付勢して堆積するべ
く構成された装置の断面図が示されている。このような
形式の装置において、第1図の電子写真用光受容体10を
有利に製造することができる。
装置20は堆積室22を含み、堆積室22は真空ポンプに適宜
接続された室内から反応生成物を除去すると共に室内部
の圧力を適正に維持して堆積を容易にするように構成さ
れている排気口24を備えている。室22はさらに複数の混
合反応ガス導入26,28,30も備えており、これらの導入口
から混合反応ガスが堆積環境内に導入される。
室22の内部に複数の円筒形ドラムまたは基板部材12が支
持されている。ドラム12はそれぞれの縦軸を実質的に平
行にして近接して配置されており、隣接するドラムの外
表面の間に内部室領域32を形成するようにそれぞれ近接
して間隔をあけて配置されている。ドラム12をこのよう
に支持するために、室12は1対の直立壁を含んでいる。
第2図ではこのうちの一方が34として示されている。各
ドラム12は1対のディスク形スペーサ42によってそれぞ
れの主軸38に回転自在に装着されておりスペーサ42の外
寸はドラム12の内寸に対応させて両者を摩擦係合させて
いる。スペーサ42の駆動は不図示のモータと鎖伝導によ
って行ない、被覆処理中円筒状ドラム12を回転させるこ
とによってその外表面全体に材料を均一に堆積するのを
容易にする。
先に述べたように、ドラム12はその外表面と外表面に密
な間隔をあけて配置して内部室32を形成する。第2図か
ら分かるように、堆積プラズマの形成源となる反応ガス
は1対の隣接ドラム12の間に形成される複数の狭い通路
52の少なくとも1つを通って内部室32に導入される。こ
の時、狭い通路52を1つおきに通って内部室32に導入さ
れるのが望ましい。
第2図から分かるように、隣接するドラム1対毎にガス
シュラウド54が設けられており、各シュラウド毎に導管
56によって導入口26,28,30の1つと接続されている。各
シュラウド54は導入される反応ガスの通る狭い通路に隣
接して反応ガス貯留部58を形成している。シュラウド54
はこの他にも貯留部58の両側からドラム12の円周に沿っ
て伸びる側方延長部60も含んでおり、シュラウド延長部
60とドラム12の外表面の間に狭いチャネル62が形成され
ている。シュラウド54を上述のような形状とすることに
よって、反応ガスの大部分が内部室32に流入し、ドラム
12の横の拡がり全体に均一なガスの流れを維持すること
が可能となっている。
図から分かるように、内部室32への反応ガスの導入に使
用されない狭い通路66は、内部室32から反応生成物を除
去するのに使用される。排気口24に連結したポンプを付
勢すると、室22および内部室32の内部から狭い通路66を
介して排気される。このようにして反応生成物を室22か
ら抜き出すと共に、内部室32を堆積に適当な圧力に維持
しておくことができる。
混合処理ガスから先駆物質の自由基、および/またはイ
オン、および/またはその他の活性種を生成するのを容
易にするために、装置はさらに導波管アセンブリまたは
アンテナによるマグネトロン等のマイクロ波エネルギー
源を含んでおり、内部室32に対してマイクロ波エネルギ
ーを与えるように配置している。第2図に示したよう
に、装置20はガラスまたは石英等のマイクロ波透過材料
で形成した窓96を備えている。この窓96は内部室32を取
囲んでおり、室22の外側にマグネトロンその他のマイク
ロ波エネルギー源を配置して、それを混合処理ガス環境
から隔離することを可能にしている。
堆積処理を行なう間、ドラム12は高温に維持するのが望
ましい。そのため、装置20に不図示の加熱素子を複数個
設けてドラム12を加熱するようにしても良い。非晶質半
導体合金を堆積する場合、一般にはドラムを20〜400℃
に加熱し、望ましくは約225℃とする。
実施例 この実施例では、第2図を参照して説明したのと概ね同
様のマイクロ波付勢式グロー放電システムにおいて電子
写真用光受容体を製造した。まず清浄なアルミニウム基
板を堆積装置内に配置した後、室を減圧して水素中に1
0.8%のBF3を混合したもの0.15SCCM(標準立法センチメ
ートル/分)と、水素中に1000ppmのSiH4を混合したも
の75SCCMと、水素45SCCMとを含んで成る混合ガスを導入
した。吸入排出速度を一定に調節して、室内の総圧力を
ほぼ100ミクロンに維持する一方、基板温度をほぼ300℃
に維持した。プラズマ領域に荷電ワイヤを配置すること
によって、+80ボルトのバイアスを設定した。2.45GHz
のマイクロ波エネルギーを堆積領域に導入した。この様
な条件の結果、ホウ素でドープした微晶質シリコン・水
素・フッ素合金材料の底部障壁層が形成された。堆積速
度はほぼ20オングストローム/秒で、ホウ素をドープし
た微晶質障壁層の全厚さがほぼ7500オングストロームに
達するまで堆積を続けた。
この時点でマイクロ波エネルギーを停止し、室内に流す
混合反応ガスを水素中に0.18%のBF3を混合したもの0.5
SCCMと、SiH4を30SCCMとSiF4を4SCCMと水素40SCCMとか
ら成る混合物に変えた。圧力を50ミクロンに維持し、2.
45GHzのマイクロ波エネルギーを装置内に導入した。こ
の結果、軽くpドープした非晶質シリコン・水素・フッ
素合金材料の層が堆積された。この合金材料(電気写真
媒体の光導電層を形成する)の堆積はほぼ100オングス
トローム/秒の速度で、非晶質シリコン合金をほぼ20ミ
クロン堆積するまで継続した。
本発明の改良エンハンスメント層を作成する非晶質シリ
コン合金の堆積を行なうには、ホスフィンガスから獲得
した燐を充分量加えて、堆積される合金のフェルミ準位
をその伝導帯からほぼ0.75〜0.65eVまで移動させること
が必要である。このようにフェルミ準位を移動させるこ
とと、照明時にこのフェルミ準位が二分しないようにこ
の位置にフェルミ準位を固定することの両方を達成する
ために、フェルミ準位を0.75〜0.65eVの範囲に移動させ
た後、ほぼ等量のホスフィンガスと三フッ化ホウ素ガス
を先駆物質混合ガスの中に導入する。この他の堆積パラ
メータは前項と同じままとする。
改良エンハンスメント層の上に非晶質シリコン・炭素・
水素・フッ素合金の表面保護層を堆積する。2SCCMのSiH
4と、30SCCMのCH4と2SCCMのSiF4とを含んで成る混合ガ
スを堆積装置内に導入して表面保護層を堆積する。次に
マイクロ波エネルギー源を付勢すると、非晶質シリコン
・水素・フッ素・炭素の層がほぼ40オングストローム/
秒の速度で堆積された。ほぼ5000オングストロームの保
護層を堆積するまで堆積を継続し、その厚さに達した時
点でマイクロ波エネルギーを停止して、基板を、100℃
まで冷却し、装置の圧力を大気圧まで上昇させた。こう
して作成した電子写真用光受容体を取出して試験した。
以上の方法を変更できることは明らかであり、ほぼ等モ
ル量の反対のドーパントに変えるだけで負に荷電するよ
うに構成された光受容体を製造することもできる。つま
り、最下部の障壁層を燐ドープ層、光導電層を真性また
は軽く燐ドープした層、エンハンスメント層のフェルミ
準位を価電子帯の0.65〜0.75eVの範囲に位置決め固定し
たものとなる。
本発明の範囲の中で、以上に記載の構成に対して多くの
変更、改変を行なえると理解されるべきである。上に挙
げた例は非晶質シリコン合金で形成した電子写真用光受
容体を対象としたものであるが、本発明はもちろんそれ
に限定されるものではなく、カルコゲン化光導電性材料
や有機光導電性材料など多様な光導電性材料を含む各種
光受容体の製造と関連して利用することができる。ここ
で述べた障壁層は本発明の精神において広範囲の微晶質
半導体合金から選択して作成することができる。
以上の図面、記載、説明、例は全て本発明の説明をする
ためのものであり、本発明の実施にあたっての限定を意
図したものではない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の改良エンハンスメント層を含む電子写
真用光受容体の部分断面図、第2図は第1図に示したよ
うな電子写真用光受容体を製造するべく構成されたマイ
クロ波グロー放電堆積装置の略断面図である。 10……光受容体、12……基板、14……底部障壁層、16…
…光導電層、18……エンハンスメント層、19……表面保
護層、20……光受容体製造装置、22……堆積室。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ステイーヴン・ジエイ・ハドジエンス アメリカ合衆国、ミシガン・48075、サウ スフイールド、アリグザーンドリア・タウ ン・2 (56)参考文献 特開 昭60−83957(JP,A) 特開 昭60−112048(JP,A) 特開 昭60−59367(JP,A) 特開 昭57−115552(JP,A)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性基板の上に底部障壁層と光導電層と
    表面保護層とを有する媒体に第1導電型の電荷を付与す
    る電子写真装置用の媒体において、 前記光導電層と前記表面保護層との間に、シリコンを含
    む非晶質材料からなる半導体層を設け、該半導体層のフ
    ェルミ準位を移動させうるドーパントと該半導体層が前
    記第1導電型とは反対の導電型にドープされていること
    を特徴とする電子写真装置用の媒体。
  2. 【請求項2】前記電子写真装置は正の電荷を付与する装
    置であり、前記ドーパントとしての燐により前記半導体
    層のフェルミ準位が伝導帯から0.5ないし0.8eVの範囲内
    にある特許請求の範囲第1項に記載の電子写真装置用の
    媒体。
  3. 【請求項3】前記電子写真装置は正の電荷を付与する装
    置であり、前記ドーパントとしての燐により前記半導体
    層のフェルミ準位が伝導帯から0.65ないし0.75eVの範囲
    内にある特許請求の範囲第1項に記載の電子写真装置用
    の媒体。
  4. 【請求項4】前記電子写真装置は負の電荷を付与する装
    置であり、前記ドーパントとしてのホウ素により前記半
    導体層のフェルミ準位が価電子帯から0.5ないし0.8eV範
    囲内にある特許請求の範囲第1項に記載の電子写真装置
    用の媒体。
  5. 【請求項5】前記電子写真装置は負の電荷を付与する装
    置であり、前記ドーパントとしてのホウ素により前記半
    導体層のフェルミ準位が価電子帯から0.65ないし0.75eV
    の範囲内にある特許請求の範囲第1項に記載の電子写真
    装置用の媒体。
  6. 【請求項6】導電性基板の上に底部障壁層と光導電層と
    表面保護層とを有する媒体に第1導電型の電荷を付与す
    る電子写真装置において、 前記媒体は、前記光導電層と前記表面保護層との間にシ
    リコンを含む非晶質材料からなる半導体層が設けられ、
    該半導体層のフェルミ準位を移動させうるドーパントで
    該半導体層が前記第1導電型とは反対の導電型にドープ
    されている媒体であることを特徴とする電子写真装置。
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EP0212581A3 (en) 1988-09-28
EP0212581B1 (en) 1993-07-21
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