JPH0797290A - 多結晶薄膜結晶粒成長過程解析方法 - Google Patents

多結晶薄膜結晶粒成長過程解析方法

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JPH0797290A
JPH0797290A JP26652993A JP26652993A JPH0797290A JP H0797290 A JPH0797290 A JP H0797290A JP 26652993 A JP26652993 A JP 26652993A JP 26652993 A JP26652993 A JP 26652993A JP H0797290 A JPH0797290 A JP H0797290A
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JP
Japan
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crystal grain
thin film
vertices
grain growth
polycrystalline thin
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JP26652993A
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English (en)
Inventor
Eiko Suzuki
栄子 鈴木
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多結晶薄膜の結晶粒の成長過程を簡便にシミ
ュレートする方法を提供する。 【構成】 多結晶薄膜結晶粒成長過程解析方法におい
て、結晶粒の3重点POと該3重点POを結ぶ結晶粒界B
1〜B3を直線で近似し、一定時間毎の該3重点POの移
動のみを追跡することにより、結晶粒成長の時間変化を
数値計算によりシミュレートする。また、前記3重点P
Oの移動方向(移動ベクトルVO)を、結晶粒界が、該結
晶粒界の該線方向に移動すると仮定したときのベクトル
の和(V1+V2+V3)により決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、多結晶薄膜結晶粒成長過程解析
方法に関し、より詳細には、多結晶薄膜の結晶粒の成長
過程を簡便にシミュレートするようにした多結晶薄膜結
晶粒成長過程解析方法に関する。
【0002】
【従来技術】スパッタリングやCVD(Chemical Vapor
Deposition;化学蒸着法)等により形成した金属等の
多結晶薄膜を加熱処理すると、結晶粒界が移動し、結晶
粒の成長が起る。結晶粒組織は材料の特性を支配する重
要な要因の一つであり、結晶粒径の分布にも材料強度や
配線のエレクトロマイグレーション耐性等の観点から関
心が持たれており、前記公知文献に提案されているよう
に、数値計算により結晶粒の成長の様子をシミュレート
する試みもなされている。しかし、アルゴリズムが複雑
であったり、計算に時間がかかるなどの問題点があっ
た。
【0003】本発明に係る従来技術を記載した公知文献
としては、 .H.J.Frost et al.,A two-dimensional computer si
mulation of capillarity-driven grain growth:prelim
inary results.Scripa Metallurgica vol.22,65(1988) .D.J.Srolovits,Grain growth phenomena in films:
A monte carlo approach,J.Vac.Sci.Technol.A4,2925(1
986) .「2次元正常結晶粒成長の電算機シミュレーショ
ン」(佐藤知敏、外1名、日本金属学会誌、第55巻、
739(1991)) などがあり、多結晶薄膜の結晶粒成長のコンピュータシ
ミュレーションについて記載されている。
【0004】しかし、前記のものは、詳細な手順につ
いては記されていないが、粒界を点の列で表してり、3
重点を結晶粒が120°ずつに分割されるように移動さ
せるなど、アルゴリズムが複雑であるという問題点があ
る。また、前記のものは、全体を3角格子に分割し、
乱数により各格子点が属する結晶粒を決めているため、
計算に時間がかかるという問題点がある。更に、前記
のものは、隣接する2つだけの結晶粒の関係から粒界の
位置を求めているため、粒界移動順位により結晶粒の形
が異なるという問題点がある。
【0005】
【目的】本発明は、上述のごとき実情に鑑みなされたも
ので、多結晶薄膜の結晶粒の成長過程を簡便にシミュレ
ートするようにした多結晶薄膜結晶粒成長過程解析方法
を提供することを目的としてなされたものである。
【0006】
【構成】本発明は、上記目的を達成するために、(1)
結晶粒の頂点と頂点を結ぶ結晶粒界を直線で近似し、所
定時間Δt毎の前記頂点の移動のみを追跡することによ
り、結晶粒成長の時間変化を数値計算でシミュレートす
ること、更には、(2)前記(1)において、前記頂点
の移動方向を、結晶粒界が、該結晶粒界の法線方向に移
動すると仮定したときのベクトルの和により決定するこ
と、更には、(3)前記(2)において、周期境界条件
を用いること、更には、(4)前記所定時間Δt後に前
記頂点が交差した場合、交差した2つの頂点は削除し、
交点を新たな頂点とし、該交点と交点を結ぶ直線を新た
に結晶粒界とすること、更には、(5)前記(4)にお
いて、前記頂点が交差したかどうかの判断は、個々の結
晶粒を構成する結晶粒界の組合せについてのみ交点が生
じたかどうかを調べることにより行うこと、更には、
(6)前記結晶粒の面積があらかじめ設定した値より小
さくなった時、該結晶粒と隣接する最大の結晶粒との結
晶粒界を削除し、該結晶粒界に接する頂点を削除して該
頂点と隣り合う頂点の間を直線で結び直すこと、或い
は、(7)結晶粒の頂点と頂点を結ぶ結晶粒界を直線で
近似し、頂点の移動のみを追跡することにより、結晶粒
成長の時間変化を数値計算でシュミレートする多結晶薄
膜結晶粒成長過程解析方法において、所定時間Δt間の
粒界の移動距離が結晶粒の面積等価半径を越えないよう
に所定時間Δtを決めること、更には、(8)前記
(7)において、前記結晶粒界の移動距離が結晶粒の面
積等価半径を越えないように決めた所定時間Δtと、予
め設定した一定時間Δtcを比較し、小さい方の値に対
して結晶粒成長を求めること、更には、(9)前記
(8)において、前記所定時間Δtが前記一定時間Δt
cより小さい場合には、前記所定時間Δt後の結晶粒成
長を求めた後、該所定時間Δt後の結晶粒組織に対して
同様に結晶粒界の移動距離が結晶粒の面積等価半径を越
えないように新たに決めた設定時間Δt′と(Δtc−
Δt)を比較し、小さい方の値に対して結晶粒成長を求
め、(Δtc−Δt−Δt′…)=0になるまで繰り返
すこと、更には、(10)前記(9)において、前記
(Δtc−Δt−Δt′…)=0になったときのみ、結
果を出力すること、或いは、(11)結晶粒の頂点と頂
点を結ぶ結晶粒界を直線で近似し、頂点の移動のみを追
跡することにより、結晶粒成長の時間変化を数値計算で
シュミレートする多結晶薄膜結晶粒成長過程解析方法に
おいて、3重点で結晶粒界が120゜になろうとする力
を加えること、更には、(12)前記(11)におい
て、前記3重点P0を構成する3本の結晶粒界の3重点
ではない方の頂点P1〜P3を固定したときに粒界が12
0°になる点P0′と前記3重点P0の差に比例する力を
前記3重点P0に加えること、或いは、(13)結晶粒
の頂点と頂点を結ぶ結晶粒界を直線で近似し、頂点の移
動のみを追跡することにより、結晶粒成長の時間変化を
数値計算でシュミレートする多結晶薄膜結晶粒成長過程
解析方法において、結晶粒界の両端の頂点のうち少なく
とも一方が膜の端部に位置するとき、膜の端部に位置す
る頂点をP0、もう一方の頂点をP1とすると、P0の所
定時間Δt後の位置P0nは、他の頂点と同様にして求
めた時間t後の位置P0′、P1′を通る直線と膜の端部
との交点に決めること、或いは、(14)結晶粒の頂点
と頂点を結ぶ結晶粒界を直線で近似し、頂点の移動のみ
を追跡することにより、結晶粒成長の時間変化を数値計
算でシュミレートする多結晶薄膜結晶粒成長過程解析方
法において、結晶粒界の両端の頂点のうち少なくとも一
方が膜の端部に位置するとき膜の端部に位置する頂点に
は、粒界が端部の接線に垂直になろうとする力を加える
こと、更には、(15)前記(14)において、前記両
端の頂点のうち少なくとも一方が膜の端部に位置する結
晶粒界の、膜の端部に位置する頂点P0、もう一方の頂
点をP1とすると、該頂点P1を固定したときに粒界が端
部の接線に垂直になる点P0′とP0の差に比例する力を
0に加えることを特徴としたものである。以下、本発
明の実施例に基づいて説明する。
【0007】図1は、本発明による多結晶薄膜結晶粒成
長過程解析方法の一実施例を説明するための説明図で、
初期の結晶粒組織をボロノイ分割等により生成し、点と
直線で表した図である。図中、PiおよびP0は3重
点、BiおよびB1〜B3は結晶粒界(B1〜B3は3重点
0で接している結晶粒界)、v1〜v3は結晶粒界B1
3の各々の移動速度ベクトル、V0は3重点P0の移動
速度ベクトルである。
【0008】図2は、本発明による多結晶薄膜結晶粒成
長過程解析方法を説明するためのフローチャートであ
る。以下、各ステップに従って順に説明する。step1 :結晶粒界Biの移動速度ベクトルviを求め
る。移動速度は、例えば、前記公知文献の「2次元正
常結晶成長の電算機シミュレーション」によると、粒界
の法線方向に次式で与えられる。 vi=Kμγ(1/R1−1/R2) …(1) ここで、Kは幾何学的定数、μは移動度、γは表面張
力、R1とR2は隣接する2つの結晶粒と同じ面積の円の
半径である面積等価半径である。step2 :次に、3重点P0で接している3本の結晶粒界
1〜B3の各々の移動速度ベクトルv1〜v3の和として
3重点P0の移動の速度ベクトルV0を求める。 V0=v1+v2+v3 step3 :次に、所定時間Δt後の3重点P0の位置を求
める。
【0009】
【数1】
【0010】前記 step1〜step3の操作を全ての結晶
粒に対して行い、時間Δt毎の結晶粒成長の様子をシミ
ュレートする。しかし、全ての結晶粒に対して同様に求
めると、端にある結晶粒の粒界は必ず、外向きに成長す
るので全体の質量が保存されずに増加してしまう。そこ
で、周期境界条件を用いて移動速度を求め、質量が保存
されるようにする。また、数値計算では時間Δt毎の離
散的な形状変化しか求めることができないので、時間
(t+Δt)の形状が3重点で交差した物理的には有り
えない結果になってしまうことがある。
【0011】図3(a),(b)は、本発明による多結晶
薄膜結晶粒成長過程解析方法の他の実施例(請求項4,
5)を説明するための図である。図(a)は、数値計算
で得られた3重点が交差した物理的には有りえない結果
を示す図で、図中、G1〜G4は各結晶粒、P1およびP2
は時間tにおける3重点、B11,B12,B0は3重点P1
で接している結晶粒界、B21,B22,B0は3重点P2
接している結晶粒界、P1′およびP2′は時間Δt後の
1およびP2を示し、B11′,B12′,B0′は3重点
1′で接している結晶粒界、B21′,B22′,B0′は
3重点P2′で接している結晶粒界、Q1はB11′と
22′の交点、Q2はB11′とB21′の交点である。
【0012】実際には、時間tにおいては存在しなかっ
た結晶粒G1とG3の間の粒界が、時間Δtの間に形成さ
れたと考えられる。そこで、時間(t+Δt)に、前記
3重点P1とP2が交差したときは、時間Δt後のP1
2、すなわち、P1′とP2′を削除し、前記交点Q1
2を新たに3重点とすることにより、G1とG3の間に
結晶粒界を作る。
【0013】図(b)は、時間(t+Δt)において、
前記3重点P1とP2が交差したとき、前記交点Q1,Q2
を新たに3重点とすることにより、G1とG3の間に結晶
粒界を作ったことを示す図である。時間(t+Δt)に
3重点が交差したかどうかの判断は、粒界が交点を持つ
かどうかを調べれば良いが、全ての結晶粒界の組合せに
対して調べるのは時間がかかる。しかし、交差する場合
には、一つの結晶粒を構成する結晶粒界が交差している
ことに注目し、各結晶粒毎に、その結晶粒を構成する結
晶粒界の組合せに対してのみ調べれば良い。
【0014】結晶粒成長に従い、消滅する結晶粒もある
が、結晶粒が小さくなりすぎると、3重点の交差が頻繁
に起こり、また、2重3重に交差してしまう場合も有る
ため、上記の方法だけでは対処できなくなる。そこで、
ある臨界面積Acを与え、Ac以下になったならその結
晶粒は消滅し、隣接する結晶粒のうち最大の結晶粒に吸
収されるものとみなし、その消滅する結晶粒と該結晶粒
に隣接する最大の結晶粒との結晶粒界と該結晶粒界が接
する3重点を削除し、新たな結晶粒界を結び直す。
【0015】図4(a),(b)は、本発明による多結晶
薄膜結晶粒成長解析方法の更に他の実施例(請求項6)
を説明するための図である。図(a)は、結晶粒成長に
従い、ある結晶粒が前記臨界面積Ac以下になる直前を
示した図で、GSは消滅する結晶粒、GLは、該消滅する
結晶粒を吸収する隣接する最大の結晶粒、Bは削除する
結晶粒界である。図(b)は、結晶粒成長に従いある結
晶粒が前記臨界面積Ac以下になり該結晶粒が消滅した
直後を示す図で、BN1およびBN2は新たな結晶粒界を示
す。
【0016】以上に説明した実施例は、頂点のみを追跡
することにより結晶粒成長をシュミレーションする方法
で、結晶粒が消滅する場合や頂点が交差してしまう場合
の処理方法について記載されている。しかし、このよう
な多結晶薄膜の結晶粒の成長過程を簡便にシュミレート
する新規な方法は、△tの値によっては計算が発散して
しまったり、結晶粒の形状が実際の形状よりも扁平にな
りやすい場合がある。このような場合には、以下に説明
するような実施例に基づくとよい。
【0017】前述したような方法は、過去の情報のみか
ら△t後の形状を予測するため、頂点が交差してしまう
ことがあり、その場合には、前述したような処理を施し
て交差を削除する。しかし、△tの値が大きすぎると、
図5に示したように複雑に交差してしまい、この方法で
は、対処しきれずに発散してしまう。そこで△tの値を
十分に小さく取る必要があるが、これまでは試行錯誤に
よって△tの値を決めていた。
【0018】以下に示す実施例では、 まず、前記(1)式と△tの積により決まる粒界の移
動距離が、全ての粒界B1〜Bnに対して、粒界が移動す
る側にある結晶粒(隣合った結晶粒の小さい方)の面積
等価半径と等しくなるような△t1〜△tnを求め、この
中から最小の値△tminを選び、 △tmin以下になるように△tを決める。ことによ
り、試行錯誤によらず、適切な△tを選ぶことができ
る。また、通常はある一定の値△tc毎の結晶粒成長の
様子を知りたいので、の代りに ′−1.△tmin ≧ △tcの場合には、△t=△tcと
し、時間間隔が△tcを越えないようにする。 ′−2.△tmin < △tcの場合には、△t≦△tmi
nとする。
【0019】′−2の場合には、△t後の結晶粒組織
に対して、により△tminを求め、この値を(△tc−
△t)と比較し、次の時間ステップ△t′を決める。こ
れを(△tc−△t−△t′…)=0になるまで繰返
し、△tc後の粒成長を求める。このようにして△tを
決めながら行った結果を図6に示す。図5と同一時間後
の結果であるが、発散せずに計算することができた。ま
た、途中の△t、△t′、…での計算を行っている間は
結果を出力せずに、△tc毎の結果のみを出力すれば、
△tcの大小にわずらわされることなく一定時間△tc毎
の結晶粒成長の様子を知ることができる。
【0020】また、結晶粒は表面エネルギーが低くなる
ような形状に成長するので、結晶粒界は3重点では12
0゜で平衡になろうとすることが知られているが、上述
の方法では考慮されていないため、実際よりも扁平な結
晶粒が多く存在する。そこで本発明では、前記(1)式
に加えて、重点には粒界の角度が120゜になろうとす
る力が働くものとした。この力は、例えば、ある時間t
0において、図7に示したような、3重点P0があった場
合、頂点P1〜P3を固定したときに120゜になる位置
0′との差が駆動力になって働くと考え、△t後の頂
点P0の位置は(2)′式で表す。
【0021】
【数2】
【0022】μは粒界の移動度、Xp0、Yp0はP0
x座標、y座標、Xp0′、Yp0′はP0′のx座標、
y座標を示す。
【0023】次に、図8に示した結晶粒界Beのよう
に、両端の頂点P0、P1のうち少なくとも一方頂点が膜
の端部に位置する(図8ではP0)場合の計算方法を示
す。このような場合にも、前述のstep1〜step3の手順
で頂点の移動を行うと、P0は初期の膜の端部の位置か
らずれてしまい、膜形状が変化することになる。実際の
膜の形状はアニールによる結晶粒成長ではほとんど変化
しないので、P0のような頂点は、初期膜の端部に沿っ
て移動するものと考えられる。
【0024】従って、本発明では次のようなステップ△
t後の位置を求める。膜内部に位置するP1の△t後の
位置P1nは前述の方法で求め、P0に関しては、以下の
step1′〜step3′で求める。step1 ′:前記(1)式から結晶粒界Beの移動速度ベ
クトルveを求める。step2 ′:頂点P0の仮の移動速度ベクトルV0をveか
ら決める V0=vestep3 ′:P0の△t後の仮の移動点PAの座標を次式で
与える。 xA=x0+V0X・△t yA=y0+V0Y・△t PAとP1nを通る直線と、膜の端部との交点を△t後の
0の位置P0nとする。
【0025】また、頂点P0には、粒界Beが膜の端部
の接線に垂直になろうとする力が働くものとした。図8
に示したように膜の端が直線状である場合には、粒界は
端部に対して90°で平衡になる。3重点の場合と同様
に、P1を固定したときに粒界Beが膜の端部の接線に
垂直になる点の座標をxp0,yp0とすると、△t後の頂
点P0の位置は3重点の場合と同様に(2)′式で表さ
れる。
【0026】
【効果】以上の説明から明らかなように、本発明による
と、以下のような効果がある。 (1)請求項1,2に対応する効果:結晶粒の頂点と頂
点を結ぶ結晶粒界を直線で近似し、所定時間Δt毎の前
記頂点の移動のみを追跡することにより、結晶粒成長の
時間変化を数値計算でシミュレートし、前記頂点の移動
方向を、結晶粒界が、該結晶粒界の法線方向に移動する
と仮定したときのベクトルの和により決定するように
し、頂点の移動のみを追跡するので、簡便に結晶粒成長
過程が解析できる。 (2)請求項3に対応する効果:周期境界条件を用いた
ので質量保存を満たしながら、結晶粒成長をシミュレー
トできる。 (3)請求項4に対応する効果:所定時間Δt後に前記
頂点が交差した場合、交差した2つの頂点は削除し、交
点を新たな頂点とし、該交点と交点を結ぶ直線を新たに
結晶粒界とするようにしたので物理的に矛盾がないよう
な解析が可能である。 (4)請求項5に対応する効果:頂点が交差したかどう
かの判断は、個々の結晶粒を構成する結晶粒界の組合せ
についてのみ交点が生じたかどうかを調べることにより
行うようにしたので頂点が交差したかどうかの判断を短
時間に行なえる。 (5)請求項6に対応する効果:結晶粒の面積があらか
じめ設定した値より小さくなった時、該結晶粒と隣接す
る最大の結晶粒との結晶粒界を削除し、該結晶粒界に接
する頂点を削除して該頂点と隣り合う頂点の間を直線で
結び直すようにしたので小さな結晶粒の消滅が起こって
も解析を続行できる。 (6)請求項7に対応する効果:Δt間の粒界の移動距
離が結晶粒の面積等価半径を超えないようにΔtを決め
るので、計算が発散しないΔtを試行錯誤によらずに決
定することができる。 (7)請求項8〜10に対応する効果:Δtcの大小に
かかわらず、計算が発散することなく一定時間Δtc毎
の結晶粒成長の様子を知ることができる。 (8)請求項11、12、14、15に対応する効果:
成長に従い、結晶粒の表面エネルギーが小さくなるよう
な形状に変化していく様子をシュミレートできる。 (9)請求項13に対応する効果:結晶粒の両端の頂点
のうち少なくとも一方が膜の端部に位置するとき膜の端
部に位置する頂点をP0、もう一方の頂点をP1とする
と、P0のある時間t後の位置P0nは、他の頂点と同様
にして求めた時間t後の位置P0′、P1′を通直線と膜
の端部との交点に決めるので,初期の膜形状が変化しな
いように計算を進めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による多結晶薄膜結晶粒成長過程解析
方法の一実施例を説明するための説明図である。
【図2】 本発明による多結晶薄膜結晶粒成長解析方法
を説明するためのフローチャートである。
【図3】 本発明による多結晶薄膜結晶粒成長解析方法
の他の実施例(請求項4,5)を説明するための構成図
である。
【図4】 本発明による多結晶薄膜結晶粒成長解析方法
の更に他の実施例(請求項6)を説明するための構成図
である。
【図5】 本発明による多結晶薄膜結晶粒成長解析方法
の更に他の実施例(請求項7〜10)を説明するための
構成図である。
【図6】 本発明による多結晶薄膜結晶粒成長解析方法
の更に他の実施例(請求項7〜10)を説明するための
構成図である。
【図7】 本発明による多結晶薄膜結晶粒成長解析方法
の更に他の実施例(請求項11〜12)を説明するため
の構成図である。
【図8】 本発明による多結晶薄膜結晶粒成長解析方法
の更に他の実施例(請求項13〜15)を説明するため
の構成図である。
【符号の説明】
PiおよびP0…3重点、BiおよびB1〜B3…結晶粒
界(B1〜B3…3重点P0で接している結晶粒界)、v1
〜v3…結晶粒界B1〜B3の各々の移動ベクトル、V0
3重点P0の移動ベクトル。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶粒の頂点と頂点を結ぶ結晶粒界を直
    線で近似し、所定時間Δt毎の前記頂点の移動のみを追
    跡することにより、結晶粒成長の時間変化を数値計算で
    シミュレートすることを特徴とする多結晶薄膜結晶粒成
    長過程解析方法。
  2. 【請求項2】 前記頂点の移動方向を、結晶粒界が、該
    結晶粒界の法線方向に移動すると仮定したときのベクト
    ルの和により決定することを特徴とする請求項1記載の
    多結晶薄膜結晶粒成長過程解析方法。
  3. 【請求項3】 周期境界条件を用いることを特徴とする
    請求項2記載の多結晶薄膜結晶粒成長過程解析方法。
  4. 【請求項4】 前記所定時間Δt後に前記頂点が交差し
    た場合、交差した2つの頂点は削除し、交点を新たな頂
    点とし、該交点と交点を結ぶ直線を新たに結晶粒界とす
    ることを特徴とする請求項1記載の多結晶薄膜結晶粒成
    長過程解析方法。
  5. 【請求項5】 前記頂点が交差したかどうかの判断は、
    個々の結晶粒を構成する結晶粒界の組合せについてのみ
    交点が生じたかどうかを調べることにより行うことを特
    徴とする請求項4記載の多結晶薄膜結晶粒成長過程解析
    方法。
  6. 【請求項6】 前記結晶粒の面積があらかじめ設定した
    値より小さくなった時、該結晶粒と隣接する最大の結晶
    粒との結晶粒界を削除し、該結晶粒界に接する頂点を削
    除して該頂点と隣り合う頂点の間を直線で結び直すこと
    を特徴とする請求項1記載の多結晶薄膜結晶粒成長過程
    解析方法。
  7. 【請求項7】 結晶粒の頂点と頂点を結ぶ結晶粒界を直
    線で近似し、頂点の移動のみを追跡することにより、結
    晶粒成長の時間変化を数値計算でシュミレートする多結
    晶薄膜結晶粒成長過程解析方法において、所定時間Δt
    間の粒界の移動距離が結晶粒の面積等価半径を越えない
    ように該所定時間Δtを決めることを特徴とする多結晶
    薄膜結晶粒成長過程解析方法。
  8. 【請求項8】 前記結晶粒界の移動距離が結晶粒の面積
    等価半径を越えないように決めた所定時間Δtと、予め
    設定した一定時間Δtcを比較し、小さい方の値に対し
    て結晶粒成長を求めることを特徴とする請求項7記載の
    多結晶薄膜結晶粒成長過程解析方法。
  9. 【請求項9】 前記所定時間Δtが前記一定時間Δtc
    より小さい場合には、前記所定時間Δt後の結晶粒成長
    を求めた後、該所定時間Δt後の結晶粒組織に対して同
    様に結晶粒界の移動距離が結晶粒の面積等価半径を越え
    ないように新たに決めた設定時間Δt′と(Δtc−Δ
    t)とを比較し、小さい方の値に対して結晶粒成長を求
    め、(Δtc−Δt−Δt′…)=0になるまで繰り返
    すことを特徴とする請求項8記載の多結晶薄膜結晶粒成
    長過程解析方法。
  10. 【請求項10】 前記(Δtc−Δt−Δt′…)=0
    になったときのみ、結果を出力することを特徴とする請
    求項9記載の多結晶薄膜結晶粒成長過程解析方法。
  11. 【請求項11】 結晶粒の頂点と頂点を結ぶ結晶粒界を
    直線で近似し、頂点の移動のみを追跡することにより、
    結晶粒成長の時間変化を数値計算でシュミレートする多
    結晶薄膜結晶粒成長過程解析方法において、3重点で結
    晶粒界が120゜になろうとする力を加えることを特徴
    とする多結晶薄膜結晶粒成長過程解析方法。
  12. 【請求項12】 前記3重点P0を構成する3本の結晶
    粒界の3重点ではない方の頂点P1〜P3を固定したとき
    に粒界が120°になる点P0′と前記3重点P0の差に
    比例する力を前記3重点P0に加えることを特徴とする
    請求項11記載の多結晶薄膜結晶粒成長過程解析方法。
  13. 【請求項13】 結晶粒の頂点と頂点を結ぶ結晶粒界を
    直線で近似し、頂点の移動のみを追跡することにより、
    結晶粒成長の時間変化を数値計算でシュミレートする多
    結晶薄膜結晶粒成長過程解析方法において、結晶粒界の
    両端の頂点のうち少なくとも一方が膜の端部に位置する
    とき、膜の端部に位置する頂点をP0、もう一方の頂点
    をP1とすると、P0の所定時間Δt後の位置P0nは、
    他の頂点と同様にして求めた時間t後の位置P0′、
    1′を通る直線と膜の端部との交点に決めることを特
    徴とする多結晶薄膜結晶粒成長過程解析方法。
  14. 【請求項14】 結晶粒の頂点と頂点を結ぶ結晶粒界を
    直線で近似し、頂点の移動のみを追跡することにより、
    結晶粒成長の時間変化を数値計算でシュミレートする多
    結晶薄膜結晶粒成長過程解析方法において、結晶粒界の
    両端の頂点のうち少なくとも一方が膜の端部に位置する
    とき膜の端部に位置する頂点には、粒界が端部の接線に
    垂直になろうとする力を加えることを特徴とする多結晶
    薄膜結晶粒成長過程解析方法。
  15. 【請求項15】 前記両端の頂点のうち少なくとも一方
    が膜の端部に位置する結晶粒界の、膜の端部に位置する
    頂点P0、もう一方の頂点をP1とすると、該頂点P1
    固定したときに粒界が端部の接線に垂直になる点P0
    とP0の差に比例する力をP0に加えることを特徴とする
    請求項14記載の多結晶薄膜結晶粒成長過程解析方法。
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