JPH0798932B2 - 熱媒体油 - Google Patents

熱媒体油

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JPH0798932B2
JPH0798932B2 JP62042195A JP4219587A JPH0798932B2 JP H0798932 B2 JPH0798932 B2 JP H0798932B2 JP 62042195 A JP62042195 A JP 62042195A JP 4219587 A JP4219587 A JP 4219587A JP H0798932 B2 JPH0798932 B2 JP H0798932B2
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みどり 山中
悌二 中村
雅博 小久保
節夫 神山
千裕 今井
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東燃株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、新規な熱媒体油に関し、さらに詳しくは特定
の構造を有するジアリールブタンの1種または2種以上
からなる熱安定性、無臭性および生分解性に優れた熱媒
体油に関する。
発明の技術的背景ならびにその問題点 熱媒体油は、化学反応装置の加熱、蒸留塔リボイラーの
加熱、暖房用器具の加熱等の熱媒体として極めて広範囲
の分野で使用されている。
ところで上記のような熱媒体油としては、次のような要
件を満すことが求められている。
(a)沸点が高く不揮発性で、しかも引火性が少ないこ
と。
(b)低温流動性が良好なこと。
(c)熱安定性に優れていること。
(d)金属材料に対する腐食性がないこと。
(e)臭気が少ないこと。
(f)毒性がなく、生分解性に優れていること。
(g)安価であること。
このような熱媒体油としては、従来酸化防止剤を添加し
た精製鉱油をはじめ、フェニルエーテル類、アリールア
ルカン類あるいはメチル基、エチル基、プロピル基を有
するアルキルジフェニル類またはアルキルナフタレン類
などが広く用いられている。しかしこれらの熱媒体油
は、いずれも耐熱性に劣っているため酸化劣化および熱
分解による炭素生成があり、長時間にわたって使用する
ことはできないという問題点があった。
またジアリールアルカンを熱媒体油として使用すること
に関しても、従来種々の提案がなされている。たとえ
ば、特開昭48−18270号公報には、1,2−ジアリールエタ
ンが開示されており、また特開昭61−19685号公報に
は、2,2−フェニルナフチルプロパンが開示されてお
り、また特開昭48−16684号公報、同50−4048号公報、
同50−57082号公報および同57−115481号公報には1,1−
ジアリールエタンなどが開示されている。
しかしながら上記の公報に開示されている熱媒体油は低
粘度、低融点、高沸点という熱媒体油としての好ましい
条件を兼ね備えたものであるが、熱安定性に劣っていた
り、臭気が強かったり、あるいは生分解性に劣るなどの
問題点があった。
本発明者らは、このような問題を解決するため、種々の
ジアリールアルカンについての研究を進めた結果、上記
のようなジアリールエタン類、ジアリールプロパン類と
比較して、熱安定性に優れ、臭気が少なくかつ生分解性
に優れたジアリールブタンの1種または2種以上からな
る熱媒体油を見い出して、本発明を完成するに至った。
発明の目的 本発明は、上記のような従来技術に伴なう問題点と解決
しようとするものであって、熱媒体油として求められる
要件を満すとともに、とくに熱安定性に優れ、臭気が少
なくかつ生分解性にも優れているような熱媒体油を提供
することを目的としている。
発明の概要 本発明に係る熱媒体油は、下記の一般式で表わされるジ
アリールブタンの1種または2種以上からなることを特
徴としている。
式中、R1、R2、R3、R4およびR5はそれぞれ水素原子、フ
ェニル基、トリル基またはエチルフェニル基であり、
R1、R2、R3、R4およびR5のうち、フェニル基、トリル基
またはエチルフェニル基の合計置換基数は2であり、そ
のうちの少なくとも1つはフェニル基である。
発明の具体的説明 以下本発明に係る熱媒体油について具体的に説明する。
本発明に係る熱媒体油はジアリールブタンの1種または
2種以上からなっているが、ジアリールブタンの具体例
は次のとおりである。
1,1−ジフェニルブタン、1,2−ジフェニルブタン、1,3
−ジフェニルブタン、1,4−ジフェニルブタン、1−フ
ェニル−1−トリルブタン、1−フェニル−2−トリル
ブタン、1−フェニル−3−トリルブタン、1−フェニ
ル−4−トリルブタン、1−トリル−2−フェニルブタ
ン、1−トリル−3−フェニルブタン、2−トリル3−
フェニルブタン、1−フェニル−1−エチルフェニルブ
タン、1−フェニル−2−エチルフェニルブタン、1−
フェニル−3−エチルフェニルブタン、1−フェニル−
4−エチルフェニルブタン、1−エチルフェニル−2−
フェニルブタン、1−エチルフェニル−3−フェニルブ
タン、2−エチルフェニル−3−フェニルブタン。
熱媒体油を構成するジアリールブタンは、上記のような
ジアリールブタンが単独で用いられてもよく、また混合
物として用いられてもよい。
本発明に係るジアリールブタンは、たとえば、ハロゲン
化アルミニウム触媒存在下に、ベンゼン、トルエンまた
はエチルベンゼンと1−フェニル−2−ブテンとを反応
させることにより製造することができる。また、ベンゼ
ンと1−トリル−2−ブテンまたは1−エチルフェニル
−2−ブテンとを反応させることにより製造することも
できる。
触媒として用いられるハロゲン化アルミニウムとして
は、具体的には、AlCl3、AlBr3、AlI3、AlF3などが用い
られるが、このうちAlCl3が好ましい。
ハロンゲン化アルミニウムは、それ自体で使用しても良
いが、有機ニトロ化合物、エステル、エーテル、ケト
ン、メチルベンゼンなどと錯体化して使用することもで
きる。
また別法として既知の製造方法である、硫酸の存在下に
てベンゼンまたは/およびトルエンまたは/およびエチ
ルベンゼンとn−ブチルアルデヒドの縮合により製造す
ることもできる。
本発明に係るジアリールブタンからなる熱媒体油は、熱
安定性に優れ、臭気が少くかつ生分解性に優れている。
また本発明のジアリールブタンの1種または2種以上か
らなる熱媒体油は、そのままでも通常の熱媒体油に要求
される各種性状とともに熱安定性、無臭性および生分解
性にとくに優れた性状を兼ね備えているが、必要に応じ
て、さらに酸化防止剤、あわ消し剤、清浄分散剤、さび
止め剤あるいは流動点降下剤などの公知の添加剤を添加
することもできる。
さらに、本発明に係る熱媒体油に、アルキルナフタレ
ン、アルキルジフェニル、ダウサム、マロサムなどのジ
フェニルエーテルとジフェニル混合系などの公知の熱媒
体油を混合して使用することもできる。
発明の効果 本発明に係る熱媒体油は、熱安定性に優れ、臭気が少な
くかつ生分解性にも優れている。
そのうえ、高沸点であり、流動性が良好でありかつ低粘
度であるという優れた諸性質を有する。
以下本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら
実施例に限定されるものではない。
なお実施例中の%は重量%を示す。
実施例1 攪拌機付きの容量2のガラス反応器に、ベンゼン10モ
ルと無水塩化アルミニウム0.1モルを入れて攪拌しなが
ら内部温度を10℃に保った。ここへ1−フェニル−2−
ブテン0.5モルとベンゼン2モルの混合液を連続的に4
時間にわたり滴下して反応させた。混合液滴下終了後も
攪拌しながら20分間温度を10℃に保った。その後攪拌を
止め、反応生成物を分離回収しカセイソーダ水溶液で洗
浄中和し、硫酸ソーダ上で乾燥した後減圧蒸留すること
により、無色透明なジフェニルブタン368ミリモルを得
た。得られたジフェニルブタンの異性体組成は1,1−体2
4%、1,2−体25%、1,3−体51%であった。1−フェニ
ル−2−ブテンの転化率は100%であり、1−フェニル
−2−ブテン基準の収率は73.6%であった。
このようにして得られた熱媒体油の一般性状を調べるた
め、比重、沸点、流動点、粘度などの物性測定を行なっ
た。結果を表1に示す。
また得られた熱媒体油を用い、熱安定性を調べるためオ
ートクレーブ試験を行った。試験条件は温度340℃、窒
素圧15kg/cm2であり、300時間後の圧力上昇を測定し
た。結果を表1に示す。
また得られた熱媒体油の臭気試験を行うため、該熱媒体
油を30名の試験者にかがせて臭いを判定し、その結果を
表1に示した。
得られた熱媒体油の生分解性を調べるため、以下のよう
な生分解性試験を行った。容量500mlの振盪フラスコに
基礎培養基を100mlとり、この基礎培養基に熱媒体油を2
00ppmとなるように添加した。次に活性汚泥を懸濁物質
濃度が100ppmとなるように添加した。フラスコは綿栓
し、振盪培養器(三田村理研製)で25±1℃に保ちなが
ら2週間培養した。培養後、振盪フラスコより熱媒体油
を抽出し、ガスクロマトブラフで生分解率を求めた。結
果は表1に示す。
実施例2 実施例1において、ベンゼンに代えてトルエンを用いた
以外は、実施例1と同様にしてフェニルトリルブタン38
6ミリモルを得た。この異性体組成は1,1−体13%、1,2
−体45%、1,3−体42%であった。1−フェニル−2−
ブテンの転化率は100%であり、同基準の収率は77.2%
であった。
実施例1と同様にして、得られた熱媒体油の物性測定、
熱安定性試験、臭気試験および生分割性試験を行なっ
た。結果を表1に示す。
実施例3 実施例1において、ベンゼンに代えてエチルベンゼンを
用いた以外は、実施例1と同様にしてフェニルエチルフ
ェニルブタン395ミリモルを得た。この異性体組成は1,1
−体6%、1,2−体35%、1,3−体59%であった。1−フ
ェニル−2−ブテンの転化率は100%であり、同基準の
収率は79.0%であった。
実施例1と同様にして、得られた熱媒体油の物性測定、
熱安定性試験、臭気試験および生分解性試験を行なっ
た。結果を表1に示す。
実施例4 攪拌機付きの容量1のガラス反応器に94重量%硫酸2.
0モルを入れ、ベンゼン0.4モルおよびn−ブチルアルデ
ヒド0.07モルの混合物を15℃で3分間攪拌しながら連続
的に少しずつ入れた後、内容物の温度を−10℃に冷却し
て保持し、攪拌しながらn−ブチルアルデヒド0.63モル
とベンゼン3.60モルの混合液を4時間にわたり少量ずつ
連続して滴下して反応させた。この間、反応系のn−ブ
チルアルデヒドの濃度は0.5重量%以下であった。滴下
終了後も−10℃で30分間攪拌を続けた。その後、攪拌を
止め、反応器を静止し、反応生成物を分離回収し、炭酸
ソーダ水溶液で洗浄中和し、塩化マグネシウムで乾燥し
た後、減圧蒸留することにより1,1−ジフェニルブタン
を収率90%(n−ブチルアルデヒド基準)で得た。
実施例1と同様にして、得られた熱媒体油の物性測定、
熱安定性試験、臭気試験および生分解性試験を行なっ
た。結果を表1に示す。
比較例1 熱媒体油として1−フェニル−1−(3,4−ジメチルフ
ェニル)エタンを用いて、実施例1と同様にして物性測
定、熱安定性試験、臭気試験および生分解試験を行なっ
た。結果を実施例と比較して表1に示す。
比較例2 熱媒体油としてジイソプロピルナフタレンを用いて、実
施例1と同様にして物性測定、熱安定性試験、臭気試験
および生分解試験を行なった。結果を実施例と比較して
表1に示す。
この表1より、本発明に係る熱媒体油は、熱安定性に優
れ、臭気が少なくかつ生分解性にも優れていることがわ
かる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今井 千裕 神奈川県横浜市緑区美しが丘4丁目49番地 の5 (56)参考文献 特開 昭49−105781(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の一般式で表されるジアリールブタン
    の1種または2種以上からなる熱媒体油。 [式中、R1、R2、R3、R4およびR5は、それぞれ水素原
    子、フェニル基、トリル基またはエチルフェニル基であ
    り、R1、R2、R3、R4およびR5のうち、フェニル基、トリ
    ル基またはエチルフェニル基の合計置換基数は2であ
    り、かつそのうちの少なくとも1つはフェニル基であ
    る。]
  2. 【請求項2】前記ジアリールブタンが、ジフェニルブタ
    ンである特許請求の範囲第1項に記載の熱媒体油。
  3. 【請求項3】前記ジアリールブタンが、フェニルトリル
    ブタンである特許請求の範囲第1項に記載の熱媒体油。
  4. 【請求項4】前記ジアリールブタンが、フェニルエチル
    フェニルブタンである特許請求の範囲第1項に記載の熱
    媒体油。
JP62042195A 1987-02-25 1987-02-25 熱媒体油 Expired - Lifetime JPH0798932B2 (ja)

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