JPH0799138B2 - メカノケミカル材料の駆動方法 - Google Patents
メカノケミカル材料の駆動方法Info
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- JPH0799138B2 JPH0799138B2 JP19632487A JP19632487A JPH0799138B2 JP H0799138 B2 JPH0799138 B2 JP H0799138B2 JP 19632487 A JP19632487 A JP 19632487A JP 19632487 A JP19632487 A JP 19632487A JP H0799138 B2 JPH0799138 B2 JP H0799138B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、イオン濃度の変化に応じて可逆的に膨潤、収
縮するメカノケミカル材料の駆動方法に関し、更に詳し
くは、その材料を電気的手段により膨潤、収縮させる駆
動方法に関する。
縮するメカノケミカル材料の駆動方法に関し、更に詳し
くは、その材料を電気的手段により膨潤、収縮させる駆
動方法に関する。
架橋高分子材料の膨潤、収縮は、化学的環境により制御
し得ることが知られており、このような架橋高分子材料
より成るメカノケミカル材料を用いて化学エネルギーを
機械的エネルギーに直接変換することが試みられてき
た。例えばアルカリと酸により膨潤、収縮する架橋高分
子材料の粒子をシリンダーに充填し、荷重を押し上げる
方法が、松島、森により報告されている〔松島、森;生
産研究,15,96(1963)〕。更に、酸、アルカリを液体
として供給することなく、架橋高分子材料の周囲に電気
的操作により生じせしめる先駆的研究が米国ゼネラルエ
レクトリック社にて行なわれている〔R.P.Hamlen,C.E.K
ent,S.N.Shafer;Nature,206,1149(1965)〕。更には、
カチオン交換膜とアニオン交換膜とを用いて電流を通じ
ることにより水溶液のpHを変化させるセルを形成し、こ
の中でメカノケミカル材料を伸縮させることが試みられ
ている〔A.Fragala et al;Electrochimica Acta,17,150
7(1972)〕。また、田中は、溶媒に浸漬したゲルがこ
れをはさむ同種の材料より成る一対の電極に電圧を印加
することにより収縮し、その収縮量が、印加電圧により
制御されることを報告している〔T.Tanaka et al;Scien
ce,218,467(1982)〕。このように、架橋高分子材料を
作動物質とするアクチュエータ等が、低比重、軽量で筋
肉類似の力学特性を示す等の理由から研究されてきてい
る。
し得ることが知られており、このような架橋高分子材料
より成るメカノケミカル材料を用いて化学エネルギーを
機械的エネルギーに直接変換することが試みられてき
た。例えばアルカリと酸により膨潤、収縮する架橋高分
子材料の粒子をシリンダーに充填し、荷重を押し上げる
方法が、松島、森により報告されている〔松島、森;生
産研究,15,96(1963)〕。更に、酸、アルカリを液体
として供給することなく、架橋高分子材料の周囲に電気
的操作により生じせしめる先駆的研究が米国ゼネラルエ
レクトリック社にて行なわれている〔R.P.Hamlen,C.E.K
ent,S.N.Shafer;Nature,206,1149(1965)〕。更には、
カチオン交換膜とアニオン交換膜とを用いて電流を通じ
ることにより水溶液のpHを変化させるセルを形成し、こ
の中でメカノケミカル材料を伸縮させることが試みられ
ている〔A.Fragala et al;Electrochimica Acta,17,150
7(1972)〕。また、田中は、溶媒に浸漬したゲルがこ
れをはさむ同種の材料より成る一対の電極に電圧を印加
することにより収縮し、その収縮量が、印加電圧により
制御されることを報告している〔T.Tanaka et al;Scien
ce,218,467(1982)〕。このように、架橋高分子材料を
作動物質とするアクチュエータ等が、低比重、軽量で筋
肉類似の力学特性を示す等の理由から研究されてきてい
る。
また、一方、特定のイオンと相互作用して膨潤、収縮す
るようなタイプのメカノケミカル材料が見い出されてお
り、これら材料の駆動は先に述べたような方法により行
なわれていた。
るようなタイプのメカノケミカル材料が見い出されてお
り、これら材料の駆動は先に述べたような方法により行
なわれていた。
すなわち、例えば水素イオンと相互作用するメカノケミ
カル材料を水溶液中に浸漬し、その水溶液に酸性溶液ま
たはアルカリ性溶液を添加して、その水溶液中の水素イ
オン濃度を変化させる方法などが知られている。
カル材料を水溶液中に浸漬し、その水溶液に酸性溶液ま
たはアルカリ性溶液を添加して、その水溶液中の水素イ
オン濃度を変化させる方法などが知られている。
また、例えば銅イオンと相互作用するメカノケミカル材
料を水溶液中に浸漬し、銅イオン含有溶液を添加して、
その水溶液の銅イオン濃度を変化させる方法などが知ら
れている。
料を水溶液中に浸漬し、銅イオン含有溶液を添加して、
その水溶液の銅イオン濃度を変化させる方法などが知ら
れている。
しかしながら、以上説明した従来の方法は、各々問題点
を有する。
を有する。
電気的手段を用いずに駆動する方法、すなわちイオンを
外部より直接添加する方法等は、材料の駆動を迅速に行
なう点、また駆動装置を簡略な機構にする点などにおい
て劣っている。
外部より直接添加する方法等は、材料の駆動を迅速に行
なう点、また駆動装置を簡略な機構にする点などにおい
て劣っている。
したがって上記観点から判断すれば、メカノケミカル材
料の駆動方法には電気的手段を用いることが好ましい
が、メカノケミカル材料に電圧を印加することによって
その材料を駆動する先に述べた従来の方法にも例えば以
下のような問題点がある。
料の駆動方法には電気的手段を用いることが好ましい
が、メカノケミカル材料に電圧を印加することによって
その材料を駆動する先に述べた従来の方法にも例えば以
下のような問題点がある。
メカニカル材料が電気的作用を受けることによって膨
潤、収縮するという現象のメカニズムは、今日でもなお
不明確な部分が残っているものの、電流を流さないとそ
のような膨潤、収縮は起こらず、またそのような電流を
流すと、電極上に気体や低伝導性堆積膜が発生すること
が明らかになってきた。
潤、収縮するという現象のメカニズムは、今日でもなお
不明確な部分が残っているものの、電流を流さないとそ
のような膨潤、収縮は起こらず、またそのような電流を
流すと、電極上に気体や低伝導性堆積膜が発生すること
が明らかになってきた。
例えば、従来の報告例によるならば、これらの架橋高分
子材料を電気的に駆動するために電極に印加している電
圧は1ボルト以上、30V程度までの値である。架橋高分
子材料が浸漬される液体は、主に、水を主成分とするも
のが用いられている。したがって、このような液体に水
の理論分解電圧である1.23ボルト以上の電圧を印加する
ならば、水の分解により、系より気体が発生することが
避けられない。例えば、アクチュエータが駆動時に気体
を発生することが不可避であるならば、アクチュエータ
全体を密閉することができず、使用環境が限定される。
また、繰り返し使用時には、分解して失われる水の定期
的補給を必要とするので、アクチュエータの寿命、保守
性に問題がある。更に、駆動時に水から酸・水素混合ガ
ス(爆鳴気)を発生するアクチュエータは、安全性にも
問題がある。液体として、充分脱水した非水溶媒系を用
いるならば、上述の爆鳴気等の発生の問題は避けられる
ものの、印加電圧によっては、溶媒や溶質の電気分解が
起こる。その分解生成物が気体であるならば、上述の水
の電気分解と同様の問題を生じる。また分解生成物が固
体や液体の場合でも、それらが電極表面を覆い、低導電
性の膜を形成する等の、好ましくない現象が起こり得
る。
子材料を電気的に駆動するために電極に印加している電
圧は1ボルト以上、30V程度までの値である。架橋高分
子材料が浸漬される液体は、主に、水を主成分とするも
のが用いられている。したがって、このような液体に水
の理論分解電圧である1.23ボルト以上の電圧を印加する
ならば、水の分解により、系より気体が発生することが
避けられない。例えば、アクチュエータが駆動時に気体
を発生することが不可避であるならば、アクチュエータ
全体を密閉することができず、使用環境が限定される。
また、繰り返し使用時には、分解して失われる水の定期
的補給を必要とするので、アクチュエータの寿命、保守
性に問題がある。更に、駆動時に水から酸・水素混合ガ
ス(爆鳴気)を発生するアクチュエータは、安全性にも
問題がある。液体として、充分脱水した非水溶媒系を用
いるならば、上述の爆鳴気等の発生の問題は避けられる
ものの、印加電圧によっては、溶媒や溶質の電気分解が
起こる。その分解生成物が気体であるならば、上述の水
の電気分解と同様の問題を生じる。また分解生成物が固
体や液体の場合でも、それらが電極表面を覆い、低導電
性の膜を形成する等の、好ましくない現象が起こり得
る。
本発明の上記問題点に鑑み成されたものであり、その目
的は、電極における化学反応による気体の発生が無く、
また電極の電気的作用を妨害するような電極上の堆積物
の発生も無く、更に可逆的駆動が安定して、迅速かつ容
易に行なえるメカノケミカル材料の駆動方法を提供する
ことにある。
的は、電極における化学反応による気体の発生が無く、
また電極の電気的作用を妨害するような電極上の堆積物
の発生も無く、更に可逆的駆動が安定して、迅速かつ容
易に行なえるメカノケミカル材料の駆動方法を提供する
ことにある。
本発明の上記目的は、含有する液体中の特定イオンの濃
度の変化に応じて可逆的に膨潤、収縮する高分子を有す
るメカノケミカル材料の駆動方法において、該特定イオ
ンを含む電解液および複数の電極により電池を構成し、
該メカノケミカル材料と該電解液とを共存させ、該電極
を介して該電池を充電または放電することにより該電解
液中の該特定イオンの濃度を可逆的に変化させて、該メ
カノケミカル材料を膨潤、収縮させることを特徴とする
メカノケミカル材料の駆動方法により達成される。
度の変化に応じて可逆的に膨潤、収縮する高分子を有す
るメカノケミカル材料の駆動方法において、該特定イオ
ンを含む電解液および複数の電極により電池を構成し、
該メカノケミカル材料と該電解液とを共存させ、該電極
を介して該電池を充電または放電することにより該電解
液中の該特定イオンの濃度を可逆的に変化させて、該メ
カノケミカル材料を膨潤、収縮させることを特徴とする
メカノケミカル材料の駆動方法により達成される。
本発明の方法により駆動できるメカノケミカル材料は、
含有する液体中の特定イオンの濃度の変化に応じて可逆
的に膨潤、収縮する高分子を有するメカノケミカル材料
である。
含有する液体中の特定イオンの濃度の変化に応じて可逆
的に膨潤、収縮する高分子を有するメカノケミカル材料
である。
メカノケミカル材料がイオン濃度変化に伴い膨潤、収縮
する機構は、従来よりいくつか述べられているが、例え
ば、弱酸性あるいは弱塩基性官能基を有する高分子より
構成されたメカノケミカル材料は、水素イオン濃度の変
化により、高分子鎖上の荷電密度の増減を生じるため高
分子鎖間の相互作用の大きさが主に変化してメカノケミ
カル材料全体の膨潤度が変化する。また、例えばカルボ
キシル基のような金属イオン等とイオン結合,配位結合
などの比較的強い相互作用をし得る官能基を有する高分
子材料より構成されたメカノケミカル材料は、それらの
イオンと相互作用することにより、官能基の溶媒和の状
態に変化を生じたり、それらのイオンを介して高分子内
に新たな架橋点を形成するため、それらのイオン濃度の
変化に従いやはり膨潤度が変化する。また、特にイオン
と強し相互作用をもつ官能基を有さない高分子材料より
構成されたメカノケミカル材料でも、イオン濃度の変化
に伴い、例えば材料内外の液の浸透圧に差を生じたり、
高分子構造中の比較的極性の高い官能基に対して溶媒和
する溶媒分子の数に変化を生じるなどの影響を受けて膨
潤度は変化する。
する機構は、従来よりいくつか述べられているが、例え
ば、弱酸性あるいは弱塩基性官能基を有する高分子より
構成されたメカノケミカル材料は、水素イオン濃度の変
化により、高分子鎖上の荷電密度の増減を生じるため高
分子鎖間の相互作用の大きさが主に変化してメカノケミ
カル材料全体の膨潤度が変化する。また、例えばカルボ
キシル基のような金属イオン等とイオン結合,配位結合
などの比較的強い相互作用をし得る官能基を有する高分
子材料より構成されたメカノケミカル材料は、それらの
イオンと相互作用することにより、官能基の溶媒和の状
態に変化を生じたり、それらのイオンを介して高分子内
に新たな架橋点を形成するため、それらのイオン濃度の
変化に従いやはり膨潤度が変化する。また、特にイオン
と強し相互作用をもつ官能基を有さない高分子材料より
構成されたメカノケミカル材料でも、イオン濃度の変化
に伴い、例えば材料内外の液の浸透圧に差を生じたり、
高分子構造中の比較的極性の高い官能基に対して溶媒和
する溶媒分子の数に変化を生じるなどの影響を受けて膨
潤度は変化する。
すなわち、本発明の方法により駆動できるメカノケミカ
ル材料としては、用いる電解液中の特定イオンと相互作
用し、イオン結合、配位結合等の結合を形成できる官能
基を主鎖もしくは側鎖上に有する高分子を挙げることが
できる。かかる高分子としては、例えばその構成単位の
一部に、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、ヒド
ロキシル基、アミノ基、イミノ基、カルボニル基などの
極性基を一種以上有する高分子等を用いることができ
る。なお、これらの極性基の存在量は、メカノケミカル
材料の乾燥重量1gに対して50マイクロ当量以上、50ミリ
当量以下の範囲であることが望ましい。すなわち、極性
基存在量がその範囲未満においては、極性基と前述の特
定イオンとの結合が生成しても、高分子全体に対する存
在比が小さいため、高分子の性質を充分に変化させるこ
とができず、メカノケミカル材料として電解液中で有効
な変形を起こすことができない。また、極性基存在量が
前記範囲を越えるならば、高分子の性質を充分に変化さ
せるに必要となる前述の特定イオンの量が大きくなるた
め、このイオン量を実用的手段により電気的に制御する
ことが難しくなる。
ル材料としては、用いる電解液中の特定イオンと相互作
用し、イオン結合、配位結合等の結合を形成できる官能
基を主鎖もしくは側鎖上に有する高分子を挙げることが
できる。かかる高分子としては、例えばその構成単位の
一部に、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、ヒド
ロキシル基、アミノ基、イミノ基、カルボニル基などの
極性基を一種以上有する高分子等を用いることができ
る。なお、これらの極性基の存在量は、メカノケミカル
材料の乾燥重量1gに対して50マイクロ当量以上、50ミリ
当量以下の範囲であることが望ましい。すなわち、極性
基存在量がその範囲未満においては、極性基と前述の特
定イオンとの結合が生成しても、高分子全体に対する存
在比が小さいため、高分子の性質を充分に変化させるこ
とができず、メカノケミカル材料として電解液中で有効
な変形を起こすことができない。また、極性基存在量が
前記範囲を越えるならば、高分子の性質を充分に変化さ
せるに必要となる前述の特定イオンの量が大きくなるた
め、このイオン量を実用的手段により電気的に制御する
ことが難しくなる。
一方、前述のようなメカノケミカル材料を膨潤、収縮す
るために濃度を制御されるイオン種は、カチオン種、ア
ニオン種あるいは無機イオン種、有機イオン種などいず
れも用い得るものであるが、もちろん、前述のメカノケ
ミカル材料がその分子構造中に有する極性基と相互作用
し、イオン結合、配位結合等の結合を形成し得るもので
ある必要がある。更には、これらの結合平衡が、外的イ
オン種濃度の制御に伴い、大きく位通し得るものが望ま
しい。
るために濃度を制御されるイオン種は、カチオン種、ア
ニオン種あるいは無機イオン種、有機イオン種などいず
れも用い得るものであるが、もちろん、前述のメカノケ
ミカル材料がその分子構造中に有する極性基と相互作用
し、イオン結合、配位結合等の結合を形成し得るもので
ある必要がある。更には、これらの結合平衡が、外的イ
オン種濃度の制御に伴い、大きく位通し得るものが望ま
しい。
具体例を挙げるならば、例えばイオン種として水素イオ
ンを用いた場合、極性基と水素イオンとの結合の平衡に
ついては、その極性基あるいはその極性基の共役酸の酸
解離定数として知られる値により評価することができ
る。
ンを用いた場合、極性基と水素イオンとの結合の平衡に
ついては、その極性基あるいはその極性基の共役酸の酸
解離定数として知られる値により評価することができ
る。
本発明の駆動方法を実施するにあたり用いることのでき
る電解液の溶媒は、先に述べたようなイオン種を溶媒和
することのできる極性溶媒であれば特に限定されるもの
ではないが、例えば水、または水を主とする混合溶媒を
用いることが好ましい。水または水を主とする混合溶媒
を用いる場合、通常実現し得る水素イオン濃度は1モル
/以下、10-4モル/以上の範囲であり、制御の容易
さを考慮するならば10-1モル/以下、10-3モル/以
上の範囲である。したがって、この範囲の水素イオン濃
度変化により、メカノケミカル材料を構成する高分子が
有する極性基のあるいはその極性基の共役酸の酸解離平
衡が大きく変化することが望ましいので、これらの基の
酸解離定数は10-2モル/以下、10-12モル/以上で
あるべきであり、特に好適には、10-3モル/以下、10
-11モル/以上の範囲が望ましい。電解液の溶媒とし
て水、または水を主とする混合溶媒を用いる場合には、
水素イオンの代わりに溶媒に対して共役塩基である水酸
イオンを考えても、同様の理由により、メカノケミカル
材料を構成する高分子が有する極性基あるいはその極性
基の共役酸の酸解離定数として適当な範囲は、上記のも
のと同様であることが明らかである。
る電解液の溶媒は、先に述べたようなイオン種を溶媒和
することのできる極性溶媒であれば特に限定されるもの
ではないが、例えば水、または水を主とする混合溶媒を
用いることが好ましい。水または水を主とする混合溶媒
を用いる場合、通常実現し得る水素イオン濃度は1モル
/以下、10-4モル/以上の範囲であり、制御の容易
さを考慮するならば10-1モル/以下、10-3モル/以
上の範囲である。したがって、この範囲の水素イオン濃
度変化により、メカノケミカル材料を構成する高分子が
有する極性基のあるいはその極性基の共役酸の酸解離平
衡が大きく変化することが望ましいので、これらの基の
酸解離定数は10-2モル/以下、10-12モル/以上で
あるべきであり、特に好適には、10-3モル/以下、10
-11モル/以上の範囲が望ましい。電解液の溶媒とし
て水、または水を主とする混合溶媒を用いる場合には、
水素イオンの代わりに溶媒に対して共役塩基である水酸
イオンを考えても、同様の理由により、メカノケミカル
材料を構成する高分子が有する極性基あるいはその極性
基の共役酸の酸解離定数として適当な範囲は、上記のも
のと同様であることが明らかである。
また、本発明に用いる電解液の溶媒として水を全くある
いはほとんど含まないものを用いた場合も、それぞれの
溶媒に応じて、それぞれ至適の酸解離定数の範囲が存在
する。
いはほとんど含まないものを用いた場合も、それぞれの
溶媒に応じて、それぞれ至適の酸解離定数の範囲が存在
する。
水素イオンの場合と同様に、他のイオン種を用いても、
用いたイオンがメカノケミカル材料を構成する高分子が
有する極性基とイオン結合、配位結合を形成し得るなら
ば、本発明によりメカノケミカル材料の駆動が可能であ
るが、その場合、前記極性基と、前記イオン種との間
の、錯解離定数が適当な値である必要がある。何故なら
ば、本発明の電気化学的方法によりイオン種濃度を制御
する場合、用いるその濃度範囲としては10-1モル/以
下、10-7モル/以上が通常実用的である。これ位上の
濃度域においては、有意な濃度変化を得るために大きな
電気量を必要とするため、電流密度あるいは通電時間を
大きくせねばメカノケミカル材料の十分な変形は得られ
ない。また、10-7モル/以下の微量のイオンを制御し
ようとするならば、共存する他のイオン種の影響を避け
ることが難しいという欠点がある。(前述の水素イオン
に関して10-7モル/以下のレベルで制御可能なのは、
水酸イオンのような共役塩基濃度を比較的高濃度におい
て制御することにより等価的に水素イオン濃度を制御で
きるためである)このことより、メカノケミカル材料の
構成する高分子が有する極性基と上述のイオンとの錯解
離定数は一定の範囲内とするこが望ましく、その範囲
は、本発明者らの知見によれば10-1モル/以下、10
-11モル/以上が好ましい。
用いたイオンがメカノケミカル材料を構成する高分子が
有する極性基とイオン結合、配位結合を形成し得るなら
ば、本発明によりメカノケミカル材料の駆動が可能であ
るが、その場合、前記極性基と、前記イオン種との間
の、錯解離定数が適当な値である必要がある。何故なら
ば、本発明の電気化学的方法によりイオン種濃度を制御
する場合、用いるその濃度範囲としては10-1モル/以
下、10-7モル/以上が通常実用的である。これ位上の
濃度域においては、有意な濃度変化を得るために大きな
電気量を必要とするため、電流密度あるいは通電時間を
大きくせねばメカノケミカル材料の十分な変形は得られ
ない。また、10-7モル/以下の微量のイオンを制御し
ようとするならば、共存する他のイオン種の影響を避け
ることが難しいという欠点がある。(前述の水素イオン
に関して10-7モル/以下のレベルで制御可能なのは、
水酸イオンのような共役塩基濃度を比較的高濃度におい
て制御することにより等価的に水素イオン濃度を制御で
きるためである)このことより、メカノケミカル材料の
構成する高分子が有する極性基と上述のイオンとの錯解
離定数は一定の範囲内とするこが望ましく、その範囲
は、本発明者らの知見によれば10-1モル/以下、10
-11モル/以上が好ましい。
なお、錯生成反応は一般には複数段階を至って進むもの
であるが、ここに言う錯解離定数とは、それらの各段階
に対する逐次錯解離定数を言うものである。
であるが、ここに言う錯解離定数とは、それらの各段階
に対する逐次錯解離定数を言うものである。
本発明において用いることのできる電極は、上記のよう
なイオンの電解液中の濃度を電気化学的に可逆的に変化
させることのできるものであり、この性質を有するもの
であれば、限定されるものではない。しかしながら、電
極上の反応により、例えば水素、酸素などの気体が発生
しないことが望ましいので、用いる電解液中において、
水素、酸素などの発生電位を超えない電位においてイオ
ン濃度の制御を行ない得るイオンと電極の組み合わせを
用いることが望ましい。更に、系に電流を通じるために
は、少なくとも一対の電極を用いるのであるが、このと
き、全ての電極が同じ材料より成るものでは無いことが
必要である。何故ならば、電極の一方をアノード、他方
をカソードとして単一電源から電流を通じた場合、一方
の電極からは電解液にそのイオンが供給されるが、他方
の電極ではその同一種のイオンが原理的に等量消費さ
れ、結果としてイオン濃度を変化させる目的が達成され
ないからである。したがって、本発明のメカノケミカル
材料の駆動方法に用いるべき電極の対は、一方の電極電
位を支配している電極反応により電解液中に放出あるい
は電解液より供給されるイオン種が、同時に他方の電極
上で等量消費されるような電極反応に関与しないという
条件を満足しなければならない。このことは、より具体
的には、以下の条件を満足することにより達成できる。
(1)電極として、電極反応に電解液中のアニオンが関
与するものと、カチオンが関与するものとを選んで用
い、それらの間に電流を通じる。(2)前記アニオンが
反対側の電極上で酸化される電位がその電極上で前記カ
チオンの関与する電極反応の電位よりも正であるように
材料を選択する。(3)同様に前記カチオンが反対側の
電極上で還元される電位が、その電極上で前記アニオン
の関与する電極反応の電位よりも負であるように材料を
選択する。
なイオンの電解液中の濃度を電気化学的に可逆的に変化
させることのできるものであり、この性質を有するもの
であれば、限定されるものではない。しかしながら、電
極上の反応により、例えば水素、酸素などの気体が発生
しないことが望ましいので、用いる電解液中において、
水素、酸素などの発生電位を超えない電位においてイオ
ン濃度の制御を行ない得るイオンと電極の組み合わせを
用いることが望ましい。更に、系に電流を通じるために
は、少なくとも一対の電極を用いるのであるが、このと
き、全ての電極が同じ材料より成るものでは無いことが
必要である。何故ならば、電極の一方をアノード、他方
をカソードとして単一電源から電流を通じた場合、一方
の電極からは電解液にそのイオンが供給されるが、他方
の電極ではその同一種のイオンが原理的に等量消費さ
れ、結果としてイオン濃度を変化させる目的が達成され
ないからである。したがって、本発明のメカノケミカル
材料の駆動方法に用いるべき電極の対は、一方の電極電
位を支配している電極反応により電解液中に放出あるい
は電解液より供給されるイオン種が、同時に他方の電極
上で等量消費されるような電極反応に関与しないという
条件を満足しなければならない。このことは、より具体
的には、以下の条件を満足することにより達成できる。
(1)電極として、電極反応に電解液中のアニオンが関
与するものと、カチオンが関与するものとを選んで用
い、それらの間に電流を通じる。(2)前記アニオンが
反対側の電極上で酸化される電位がその電極上で前記カ
チオンの関与する電極反応の電位よりも正であるように
材料を選択する。(3)同様に前記カチオンが反対側の
電極上で還元される電位が、その電極上で前記アニオン
の関与する電極反応の電位よりも負であるように材料を
選択する。
なお、電流を通じることによって前記イオンの濃度が十
分に変化することが必要であるから、前記アニオンとカ
チオンはそれらの間で、あるいは電解液中にあらかじめ
溶存したイオンとの間で生成する塩が、電解液に使用し
た溶媒中に十分な濃度で溶解できるものでなければなら
ない。
分に変化することが必要であるから、前記アニオンとカ
チオンはそれらの間で、あるいは電解液中にあらかじめ
溶存したイオンとの間で生成する塩が、電解液に使用し
た溶媒中に十分な濃度で溶解できるものでなければなら
ない。
上述の点に留意して選んだ一対の電極を、電極に対応す
るイオンを含む適当な電解液中に浸漬するならば、電池
が形成され、電極間には電位差が生じる(もちろん特別
な場合に電位差はゼロにもなり得る)。このような電池
を充電あるいは逆に放電することにより、それぞれの電
極上で電気化学反応が進み、電解液中の特定イオンの濃
度が変化する。そこで、その電解液中に前記イオンの濃
度の変化に従い膨潤、収縮する性質を有するメカノケミ
カル材料を存在させておくならば、これを伸縮させるこ
とができる。
るイオンを含む適当な電解液中に浸漬するならば、電池
が形成され、電極間には電位差が生じる(もちろん特別
な場合に電位差はゼロにもなり得る)。このような電池
を充電あるいは逆に放電することにより、それぞれの電
極上で電気化学反応が進み、電解液中の特定イオンの濃
度が変化する。そこで、その電解液中に前記イオンの濃
度の変化に従い膨潤、収縮する性質を有するメカノケミ
カル材料を存在させておくならば、これを伸縮させるこ
とができる。
以上のような各種のイオン濃度を電気化学的に制御する
ために本発明に用いる電極としては、従来公知のものを
用いればよい。すなわち、特定のカチオンを電解液中に
放出あるいは、電解液中から回収する電極としては、例
えばそのカチオンに対応する金属電極を用いることがで
きる。電解液の溶媒としてプロトン性溶媒を用いる場合
は、電極として用いる金属の、その溶媒中におけるイオ
ン化傾向が水素よりも小さいことが必要である。この金
属電極がアノードとして働くならば、その金属のカチオ
ンが電解液中に放出され、逆にカソードとして働くなら
ば、電解液中の金属のカチオンが、金属電極上に析出す
る。また、アニオンを共通とする2種の金属の難溶性塩
の混合物と第1の金属より構成された電極を用いるなら
ば、電流を通じることにより、電解液中の第2の金属の
イオン濃度を増減できるころが知られており、この電極
は第2の金属のイオン傾向が水素よりも大きい場合にも
用いることが可能である。
ために本発明に用いる電極としては、従来公知のものを
用いればよい。すなわち、特定のカチオンを電解液中に
放出あるいは、電解液中から回収する電極としては、例
えばそのカチオンに対応する金属電極を用いることがで
きる。電解液の溶媒としてプロトン性溶媒を用いる場合
は、電極として用いる金属の、その溶媒中におけるイオ
ン化傾向が水素よりも小さいことが必要である。この金
属電極がアノードとして働くならば、その金属のカチオ
ンが電解液中に放出され、逆にカソードとして働くなら
ば、電解液中の金属のカチオンが、金属電極上に析出す
る。また、アニオンを共通とする2種の金属の難溶性塩
の混合物と第1の金属より構成された電極を用いるなら
ば、電流を通じることにより、電解液中の第2の金属の
イオン濃度を増減できるころが知られており、この電極
は第2の金属のイオン傾向が水素よりも大きい場合にも
用いることが可能である。
また、電解液中の特定のアニオン濃度を制御する電極と
しては、用いる溶媒に対して難溶性の塩をそのアニオン
と共に形成する金属を選択し、この金属の表面に前記難
溶性の塩を担持させたものを用いればよい。この種の電
極は、カソードとして働くならば塩が分解し、アニオン
が電解液中に放出され、逆にアノードとして働くなら
ば、電解液中のアニオンは塩となって電極上に析出す
る。
しては、用いる溶媒に対して難溶性の塩をそのアニオン
と共に形成する金属を選択し、この金属の表面に前記難
溶性の塩を担持させたものを用いればよい。この種の電
極は、カソードとして働くならば塩が分解し、アニオン
が電解液中に放出され、逆にアノードとして働くなら
ば、電解液中のアニオンは塩となって電極上に析出す
る。
また、電解液中で酸化または還元反応により新たなイオ
ンを生成するイオンが存在する場合は、電極としてそれ
自身は電気化学的に不活性である材料より成るものを用
い、前記イオンに電子を授受するのみで、その濃度を制
御することができる。
ンを生成するイオンが存在する場合は、電極としてそれ
自身は電気化学的に不活性である材料より成るものを用
い、前記イオンに電子を授受するのみで、その濃度を制
御することができる。
また、電極として有機材料を用いることができる。すな
わち、導電性高分子材料として知られるポリアニリン,
ポリピロール,ポリチオフェン,ポリフェニレン,ポリ
アズレン,ポリアセチレン等の高分子は、高分子鎖の酸
化還元反応に伴い、アニオンあるいはカチオンを可逆的
に放出、吸収することが知られているが、これらの材料
をそのまま電極としたり、または他の電極材料を基体と
し、その表面をこれらの導電性高分子材料で被覆して電
極とすることができ、電解液中にて通電することにより
アニオンあるいはカチオンの濃度を制御することができ
る。
わち、導電性高分子材料として知られるポリアニリン,
ポリピロール,ポリチオフェン,ポリフェニレン,ポリ
アズレン,ポリアセチレン等の高分子は、高分子鎖の酸
化還元反応に伴い、アニオンあるいはカチオンを可逆的
に放出、吸収することが知られているが、これらの材料
をそのまま電極としたり、または他の電極材料を基体と
し、その表面をこれらの導電性高分子材料で被覆して電
極とすることができ、電解液中にて通電することにより
アニオンあるいはカチオンの濃度を制御することができ
る。
また、キノン類やフェノチアジン類等の酸化還元反応を
行ない得る物質を電気化学的に不活性な電極表面に担持
させた、いわゆる表面修飾型の電極も、電流を通じるこ
とにより、例えば水素イオンの放出・とり込みを可逆的
に行なうので、用いることができる。
行ない得る物質を電気化学的に不活性な電極表面に担持
させた、いわゆる表面修飾型の電極も、電流を通じるこ
とにより、例えば水素イオンの放出・とり込みを可逆的
に行なうので、用いることができる。
このようにして、一対の電極に電流を通じて、電解液中
のイオン濃度を制御することによりメカノケミカル材料
の駆動が可能であり、電気化学的に可逆な系を選べば、
メカノケミカル材料の可逆な駆動ができる。この方法が
新規なアクチュエータ等へ利用できることは明らかであ
る。なお、電解液中のイオン濃度変化を迅速、均等に行
なうなどの目的で電極を多数個使用することも本発明の
好ましい実施形態の一つである。
のイオン濃度を制御することによりメカノケミカル材料
の駆動が可能であり、電気化学的に可逆な系を選べば、
メカノケミカル材料の可逆な駆動ができる。この方法が
新規なアクチュエータ等へ利用できることは明らかであ
る。なお、電解液中のイオン濃度変化を迅速、均等に行
なうなどの目的で電極を多数個使用することも本発明の
好ましい実施形態の一つである。
以上説明したように本発明によれば、まず簡易な電気的
操作(電池の充電、放電)によってメカノケミカル材料
の駆動を実施できるので、その材料の駆動を迅速、簡易
に行なうことができる。更に電解液中のイオン濃度を容
易に変化できるような材料より成る電極を用いることに
よって、少ない使用電流によって効果的なメカノケミカ
ル材料の駆動が可能であり、電気化学反応による気体
(水素など)または電極上の低電導性堆積物などが発生
することなく、溶液中のイオン濃度を可逆的に制御でき
る。
操作(電池の充電、放電)によってメカノケミカル材料
の駆動を実施できるので、その材料の駆動を迅速、簡易
に行なうことができる。更に電解液中のイオン濃度を容
易に変化できるような材料より成る電極を用いることに
よって、少ない使用電流によって効果的なメカノケミカ
ル材料の駆動が可能であり、電気化学反応による気体
(水素など)または電極上の低電導性堆積物などが発生
することなく、溶液中のイオン濃度を可逆的に制御でき
る。
また、気体の発生が無いことにより、その駆動機構を完
全に密閉することができ、例えばアクチュター等に利用
する場合、メカノケミカル材料および電解液中の揮発性
物質の揮発を防止でき、長期に渡りそれら揮発性物質の
補給が不要となり、また使用環境を拡大することもでき
る。
全に密閉することができ、例えばアクチュター等に利用
する場合、メカノケミカル材料および電解液中の揮発性
物質の揮発を防止でき、長期に渡りそれら揮発性物質の
補給が不要となり、また使用環境を拡大することもでき
る。
また、電極上に低電導性堆積物などが発生しないことに
より、適時十分な電流を電極から電解液に供給すること
ができ、メカノケミカル材料の迅速な駆動ができる。
より、適時十分な電流を電極から電解液に供給すること
ができ、メカノケミカル材料の迅速な駆動ができる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。
実施例1 第1図は、本発明のメカノケミカル物質の駆動方法に用
いる装置の一例を示す断面図である。
いる装置の一例を示す断面図である。
1は電極,2は1と異なる材料より構成された電極、3は
メカノケミカル材料、4は電解液である。
メカノケミカル材料、4は電解液である。
電極1には、銅板を用いた。電極2には硫酸イオンを対
アニオンとして20分間、25℃、6mAの電解重合により作
成したポリアニリン層を表面に有する白金板を用いた。
電解液4には、硫酸ナトリウムの0.02モル/水溶液に
硫酸を添加し、pH値を約5.8に調整した水溶液を脱気し
て用いた。
アニオンとして20分間、25℃、6mAの電解重合により作
成したポリアニリン層を表面に有する白金板を用いた。
電解液4には、硫酸ナトリウムの0.02モル/水溶液に
硫酸を添加し、pH値を約5.8に調整した水溶液を脱気し
て用いた。
アクリルアミド0.6モル/,N−メチロールアクリルア
ミド0.12モル/,アクリル酸ナトリウム0.12モル/
のモノマー水溶液を30ml調整し、テトラメチルエチレン
ジアミン12μと過硫酸アンモニウム5mgを開始剤とし
て加えて90分3℃にてラジカル重合し、ポリマー溶液を
得た。この溶液を濾過、脱泡後、直径0.4mmのノズルよ
り飽和硫酸ナトリウム水溶液中に押し出して凝固させ、
糸状とした。この糸状ポリマーを150℃にて3時間真空
乾燥してから、電解液4と同組成の液にて充分洗浄し
て、糸状ポリマーを50本集合させ、長さ12mm、直径約0.
7mmの円筒状のメカノケミカル材料3とした。
ミド0.12モル/,アクリル酸ナトリウム0.12モル/
のモノマー水溶液を30ml調整し、テトラメチルエチレン
ジアミン12μと過硫酸アンモニウム5mgを開始剤とし
て加えて90分3℃にてラジカル重合し、ポリマー溶液を
得た。この溶液を濾過、脱泡後、直径0.4mmのノズルよ
り飽和硫酸ナトリウム水溶液中に押し出して凝固させ、
糸状とした。この糸状ポリマーを150℃にて3時間真空
乾燥してから、電解液4と同組成の液にて充分洗浄し
て、糸状ポリマーを50本集合させ、長さ12mm、直径約0.
7mmの円筒状のメカノケミカル材料3とした。
以上の材料を第1図に示すように配置して絶縁性の容器
5に納め、メカノケミカル材料3の自由端に接続具7を
接着したあと、シリコーン性の可撓性フィルム6に2容
器を閉じた。
5に納め、メカノケミカル材料3の自由端に接続具7を
接着したあと、シリコーン性の可撓性フィルム6に2容
器を閉じた。
こうして作成した装置に、電極1を陽極、電極2を陰極
として所定電気量0.72Cを通じると、電解液中の銅イオ
ン濃度が増加し、メカノケミカル材料3が初めの長さの
約70%にまで収縮し、接続具7が引き上げられることが
観測された。次に逆方向に先ほどと同じ電気量を通じる
と、銅イオン濃度が減少し、メカノケミカル材料3の長
さは初めの長さの約98%にまで回復した。このように通
電、逆方向の通電を5回繰り返し、メカノケミカル材料
の可逆的伸縮が生じることと、この間容器中には気泡の
発生が目視によっては認められないことを確認した。
として所定電気量0.72Cを通じると、電解液中の銅イオ
ン濃度が増加し、メカノケミカル材料3が初めの長さの
約70%にまで収縮し、接続具7が引き上げられることが
観測された。次に逆方向に先ほどと同じ電気量を通じる
と、銅イオン濃度が減少し、メカノケミカル材料3の長
さは初めの長さの約98%にまで回復した。このように通
電、逆方向の通電を5回繰り返し、メカノケミカル材料
の可逆的伸縮が生じることと、この間容器中には気泡の
発生が目視によっては認められないことを確認した。
実施例2 塩化銀のペーストを銀板上に塗布し、90分、120℃にて
乾燥してたものを電極1とした。また、シュウ酸鉛とシ
ュウ酸カルシウムの等量混合物のペーストを鉛板上に塗
布し、60分、120℃にて焼成したものを電極2とした。
乾燥してたものを電極1とした。また、シュウ酸鉛とシ
ュウ酸カルシウムの等量混合物のペーストを鉛板上に塗
布し、60分、120℃にて焼成したものを電極2とした。
脱気した塩化カリウム0.033モル/水溶液を電解液4
とし、メカノケミカル材料3は実施例1で用いたものと
同様の材料を0.033モル/塩化カリウム水溶液にて充
分洗浄して用いた。以上を、実施例1と同様にして第1
図に示した形態の装置とし、電極1と2の間に所定量の
電気量1.2Cを通じると、電解液中のCa2+イオン濃度が増
加し、メカノケミカル材料3の収縮が実施例1とほぼ同
様に観測された。本実施例の装置においても、メカノケ
ミカル材料は電流の方向に応じて可逆に伸縮し、このと
き装置内に気泡の発生は認められなかった。
とし、メカノケミカル材料3は実施例1で用いたものと
同様の材料を0.033モル/塩化カリウム水溶液にて充
分洗浄して用いた。以上を、実施例1と同様にして第1
図に示した形態の装置とし、電極1と2の間に所定量の
電気量1.2Cを通じると、電解液中のCa2+イオン濃度が増
加し、メカノケミカル材料3の収縮が実施例1とほぼ同
様に観測された。本実施例の装置においても、メカノケ
ミカル材料は電流の方向に応じて可逆に伸縮し、このと
き装置内に気泡の発生は認められなかった。
実施例3 白金フィルム2枚をアルミナ粉の懸濁液中で超音波照射
し、表面を粗面化した。一枚は、塩素イオンの存在下に
ピロールを30分間、25℃、4mAで電解重合し、表面に塩
素イオンのドープされたポリピロール膜を形成した。他
の一枚は平均分子量約7万のポリスチレンスルホン酸カ
リウムの存在下にピロールを40分間、25℃、5mAで電解
重合し、表面にポリスチレンスルホン酸とポリピロール
の混合膜を形成し、次に、同じ溶液中にて電解重合に要
した電器量の8%に相当する電気量を逆方向に通じて混
合膜を一部還元した。このようにして作成した2つの電
極をそれぞれ電極1,電極2とした。
し、表面を粗面化した。一枚は、塩素イオンの存在下に
ピロールを30分間、25℃、4mAで電解重合し、表面に塩
素イオンのドープされたポリピロール膜を形成した。他
の一枚は平均分子量約7万のポリスチレンスルホン酸カ
リウムの存在下にピロールを40分間、25℃、5mAで電解
重合し、表面にポリスチレンスルホン酸とポリピロール
の混合膜を形成し、次に、同じ溶液中にて電解重合に要
した電器量の8%に相当する電気量を逆方向に通じて混
合膜を一部還元した。このようにして作成した2つの電
極をそれぞれ電極1,電極2とした。
また、3×10-3モルの塩化カリウム水溶液を電解液4と
した。
した。
N−イソプロピルアクリルアミド0.6モル/,N−メチ
ロールアクリルアミド0.12モル/,アクリル酸ナトリ
ウム0.08モル/のモノマー水溶液30mlを調整し、実施
例1と同様の手順で重合、凝固、加熱、真空乾燥を行な
い、最後に3×10-3モル/の塩化カリウム水溶液で洗
浄してメカノケミカル材料3とした。
ロールアクリルアミド0.12モル/,アクリル酸ナトリ
ウム0.08モル/のモノマー水溶液30mlを調整し、実施
例1と同様の手順で重合、凝固、加熱、真空乾燥を行な
い、最後に3×10-3モル/の塩化カリウム水溶液で洗
浄してメカノケミカル材料3とした。
以上の材料を用いて、その他は実施例1と同様にして、
第1図に示した形態の装置とした。本装置を32.7℃の空
気恒温槽中において、電極1と2の間に電流を通じる
と、電解液中の塩化カリウムの濃度が変化し、メカノケ
ミカル材料3の最も収縮していると考えられる状態の長
さが初めの長さの78%である以外は実施例1と同様の駆
動結果が得られた。また、装置内に気泡の発生は認めら
れなかった。
第1図に示した形態の装置とした。本装置を32.7℃の空
気恒温槽中において、電極1と2の間に電流を通じる
と、電解液中の塩化カリウムの濃度が変化し、メカノケ
ミカル材料3の最も収縮していると考えられる状態の長
さが初めの長さの78%である以外は実施例1と同様の駆
動結果が得られた。また、装置内に気泡の発生は認めら
れなかった。
第1図は、本発明によるメカノケミカル材料の駆動方法
に用いる装置の一例を示す断面図である。 1、2……電極 3……メカノケミカル材料 4……電解液 5……容器 6……可撓性フィルム 7……接続具
に用いる装置の一例を示す断面図である。 1、2……電極 3……メカノケミカル材料 4……電解液 5……容器 6……可撓性フィルム 7……接続具
Claims (5)
- 【請求項1】含有する液体中の特定イオンの濃度の変化
に応じて可逆的に膨潤、収縮する高分子を有するメカノ
ケミカル材料の駆動方法において、該特定イオンを含む
電解液および複数の電極により電池を構成し、該メカノ
ケミカル材料と該電解液とを共存させ、該電極を介して
該電池を充電または放電することにより該電解液中の該
特定イオンの濃度を可逆的に変化させて、該メカノケミ
カル材料を膨潤、収縮させることを特徴とするメカノケ
ミカル材料の駆動方法。 - 【請求項2】前記複数の電極の少なくとも一つが導電性
高分子を含み、前記電池を充電および放電することによ
り前記特定イオンを該導電性高分子中に可逆的にドープ
および脱ドープさせ、前記電解液中の該特定イオンのイ
オン濃度を可逆的に変化させる特許請求の範囲第1項に
記載のメカノケミカル材料の駆動方法。 - 【請求項3】前記特定イオンが金属イオンであり、前記
複数の電極の少なくとも一つが、該金属イオンを構成す
る金属を含み、前記電池を充電および放電することによ
り該金属を酸化および還元し、該金属イオンの前記電解
液中の濃度を可逆的に変化させる特許請求の範囲第1項
に記載のメカノケミカル材料の駆動方法。 - 【請求項4】前記特定イオンがアニオンであり、前記複
数の電極の少なくとも一つが金属および該金属と該アニ
オンより成る塩を含み、該塩が前記電解液に対し難溶性
であり、前記電池を充電および放電することにより、前
記電解液中の該アニオンの濃度を可逆的に変化させる特
許請求の範囲第1項に記載のメカノケミカル材料の駆動
方法。 - 【請求項5】前記特定イオンが金属イオンであり、前記
複数の電極の少なくとも一つがアニオンを共通とする第
1の金属および第2の金属の前記電解液に対する難溶性
塩の混合物を有する第1の金属により構成され、かつ第
2の金属が前記金属イオンを構成する金属であり、前記
電池を充電および放電することにより、前記電解液中の
前記金属イオンの濃度を可逆的に変化させる特許請求の
範囲第1項に記載のメカノケミカル材料の駆動方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19632487A JPH0799138B2 (ja) | 1987-08-07 | 1987-08-07 | メカノケミカル材料の駆動方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19632487A JPH0799138B2 (ja) | 1987-08-07 | 1987-08-07 | メカノケミカル材料の駆動方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6441673A JPS6441673A (en) | 1989-02-13 |
| JPH0799138B2 true JPH0799138B2 (ja) | 1995-10-25 |
Family
ID=16355925
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19632487A Expired - Lifetime JPH0799138B2 (ja) | 1987-08-07 | 1987-08-07 | メカノケミカル材料の駆動方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0799138B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| FR2672281B1 (fr) † | 1991-02-04 | 1993-04-16 | Rhone Poulenc Chimie | Phosphate mixte de lanthane, terbium et cerium, procede de fabrication de celui-ci. |
| FR2679242A1 (fr) * | 1991-07-19 | 1993-01-22 | Rhone Poulenc Chimie | Phosphate mixte de lanthane, terbium et cerium, procede de fabrication de ceux-ci a partir de sels insolubles de terres rares. |
-
1987
- 1987-08-07 JP JP19632487A patent/JPH0799138B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
| Title |
|---|
| 特開昭62−113869JP,A) |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6441673A (en) | 1989-02-13 |
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|---|---|---|---|
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