JPH0799360B2 - 一酸化炭素の検出方法 - Google Patents

一酸化炭素の検出方法

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JPH0799360B2 JP26891186A JP26891186A JPH0799360B2 JP H0799360 B2 JPH0799360 B2 JP H0799360B2 JP 26891186 A JP26891186 A JP 26891186A JP 26891186 A JP26891186 A JP 26891186A JP H0799360 B2 JPH0799360 B2 JP H0799360B2
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【発明の詳細な説明】 [発明の利用分野] この発明は、一酸化炭素の検出方法に関する。
[従来技術] 金属酸化物半導体の抵抗値の変化を利用したガスセンサ
を、高温域と低温域とに交互に加熱し、低温域でのセン
サ出力から一酸化炭素を検出することが知られている
(例えば特開昭53−43,320号)。また特開昭61−17,943
号は、センサ1個当たり1g程度の活性炭フィルターによ
り、NOxを吸着して除去することを提案している。そし
てこのセンサは“TGS203"として既に実用化されてい
る。
しかし活性炭の使用は、一酸化炭素へのセンサの応答を
遅らせる。これは活性炭フィルターの通気抵抗によるも
のである。即ち高温域ではセンサの酸化活性のため、セ
ンサのハウジグ内での一酸化炭素の濃度は極く低い。こ
こでセンサ温度を低下させると、活性炭を介して一酸化
炭素がハウジング内に拡散するが、拡散はフィルターに
より妨げられる。このため一酸化炭素へのセンサの応答
は遅れ、検出も遅れることになる。
このような現象は、低温側でのヒータ電力を0とし、低
温側でセンサを自然放冷させる場合に特に著しい。この
場合、ハウジング内に充分一酸化炭素が拡散しない間
に、センサは一酸化炭素への最大感度が得られる温度を
通過してしまうためである。
[発明の課題] この発明は、活性炭フィルターに代わるNOxの影響の軽
減方法を提供することを課題とする。
[発明の構成] この発明では、NOxの還元触媒により一酸化炭素とNOxと
を反応させ、NOxを除去する。この反応には例えば、 NO+CO→1/2N2+CO2 NO2+2CO→1/2N2+2CO2 を用いる。このようにして一酸化炭素の一部をNOxの除
去に使用し、NOxによる検出誤差を抑制する。
NOxの還元触媒には、RuO2,Rh,Pd,Pt等の貴金属系のも
の、あるいはMn2O3,Fe2O3、Cr2O3等の遷移金属酸化物系
のもの等の、任意のものを用いることができる。しかし
実験によれば、貴金属系触媒ではNOx還元反応の活性序
列は、RuO2≧Rh>Pd≧Ptで有ることが判明し、RuO2やRh
とPdやPtとの間にはかなりの差が有ることが判った。ま
た遷移金属酸化物の場合も単独では活性が低く、貴金属
触媒を担持させることが好ましい。そしてこの場合も担
持させる貴金属触媒の効果は、RuO2≧Rh>Pd≧Ptの順と
なる。従って還元触媒には、RuO2やRhを用いるのが好ま
しい。
NOxの還元触媒は、センサに用いる金属酸化物半導体中
に均一に混合することも考えられる。しかしこの場合は
半導体への触媒の影響、特に半導体の被毒、センサの経
時変化や温度特性、ガス感度特性等のセンサ特性への触
媒の影響を考慮せねばならない。これに対して、センサ
の表面をNOxの還元触媒で被覆すれば、検出に用いる金
属酸化物半導体と触媒とを分離でき、これらの問題を避
けることができる。以下特定の実施例に付いて説明する
が、これに限るものではない。
[実施例] 第1図、第2図において、(2)はガスセンサ、
(4),(6)は一対のヒータ兼用電極でその一方、あ
るいは双方をヒータとして兼用する。(8)はSnO2、Fe
2O3、In2O3、NiO等の金属酸化物半導体で、その抵抗値
の変化から一酸化炭素を検出する。ここではSnCl4をア
ンモニアで加水分解し、600℃で1時間空気中で焼成し
たSnO2を用いた。なおSnO2には一酸化炭素への応答を促
進するためのパラディウム触媒を添加した。パラディウ
ム触媒の存在状態は主として酸化パラディウムPdOで、
添加量は金属換算で0.3重量%である。(10)はNOxの還
元触媒で、例えば厚さ0.1〜0.5mm程度とし、SnO2にRuO2
やRh等の貴金属触媒を担持させたもの、あるいはアルミ
ナやシリカ等の担体にこれらの貴金属触媒を担持させた
もの、さらには遷移金属酸化物触媒を用いたもの等の、
任意のNOx還元触媒を用い得る。なお遷移金属酸化物触
媒を用いる場合も、活性を高めるため貴金属触媒を担持
させるのが好ましい。SnO2に貴金属触媒を担持させたも
のを用いる場合、半導体(8)とは別に触媒を添加した
SnO2を用意し、これを半導体(8)の表面に塗布しても
良く、また半導体(8)の表面から貴金属触媒の溶液を
含浸させ、半導体(8)の表層部を還元触媒(10)とし
ても良い。そしてこのセンサ(2)を適宜のハウジング
に収容して用いる。
第3図に他のガスセンサ(12)を示す。図において、
(14)はアルミナ等の絶縁基体、(16)、(18)は一対
の櫛状電極、(20)はヒータ、(22),(24)は電極に
接続したリード線、(26)は半導体、(28)はNOxの還
元触媒である。
検出回路の例を第4図に示す。図において、(30)は検
出用電源、(32)はヒータ電源、(34)は3〜4KΩ程度
の負荷抵抗、(36)は温度補償用の負特性サーミスタ、
(38)は差動増幅器である。(40)は発振回路を内蔵し
た制御回路で、その構成自体は周知であり、最初の10秒
間スイッチ(42)を用いてヒータ(6)に電圧を印加
し、次の10秒間はスイッチ(42)を開放してヒータ電力
を0とする。ヒータ(6)をオフした後、10秒経過直前
にスイッチ(44)を閉じ、その時点でのセンサ出力をAD
コンバータ(46)でAD変換してメモリーし、LEDやメー
タ等の表示手段(48)を動作させる。表示手段(48)は
ブザー等の警報手段としても良い。
第5図センサ(2)の特性を示す。時刻0までセンサは
ヒータ(6)により300℃に加熱され、時刻0でヒータ
(6)をオフし、センサを自然放冷したものとする。縦
軸は負荷抵抗(34)への出力を現し、検出用電源(30)
の出力は5V、横軸は低温域への以降後の時間を現す。雰
囲気は20℃、相対温度RH65%とし、被検出ガスを代表す
るものとして100ppmの一酸化炭素を用いる。またNOxの
影響は50ppmのNOで代表させる。更に他の妨害ガスとし
て300ppmのH2を用いる。
図の実線は、SnO2に金属換算で1重量%のRuO2を加えた
NOx還元触媒(10)を0.2mmの厚さで被覆した際の結果を
示す。破線はNOx還元触媒を用いず、センサ1個当たり1
gの活性炭フィルターを用いた際の結果を示す。活性炭
を用いない実施例では、10秒目付近にCOへの出力のピー
クが見られ、これを利用してCOを検出できる。ピークの
温度はほぼ100℃弱に相当し、COへの最大感度が得られ
る温度に対応する。実施例でもNOxの影響は残存してい
るが、NOx還元触媒(10)を用いない場合に比べるとは
るかに小さく、またNOxの影響はピークからの時間の経
過と共に増大する。またNOx還元触媒(10)の有無はCO
への感度には余り影響しない。活性炭フィルターを用い
た比較例では、COへのピークは極く小さく、出力も小さ
い。これは活性炭によりCOの拡散が妨げられ、COが充分
拡散しない間にセンサがCOへの最大感度が得られる温度
を通過してしまうためである。
今ここで、低温側でのセンサの最終温度を80℃とし、30
0℃から30秒かけてセンサを80℃に冷却した場合の、CO1
00ppmへの出力を表1に示す。測定条件や用いたセンサ
は第5図の場合と同様である。またこの場合では、低温
側でもヒータ(6)に電力を印加し、温度の低下速度を
抑制して測定する。
活性炭フィルターを用いると、センサ出力は低く、COへ
の応答も遅れている。これは活性炭の通気抵抗のため
で、低温側の時間を90秒に延長すると、実施例も比較例
も出力はほぼ同等となった。一酸化炭素への検出感度の
向上、あるいは一酸化炭素への応答速度の改善には、活
性炭フィルターを用いないことが好ましい。
表 1 センサ 実施例 活性炭フィルタ付き 出力(V) 10秒目 2.2 1.2 20秒目 2.7 1.7 30秒目 2.8 2.0 第5図に戻り、水素の影響に付いて検討する。図ではNO
x還元触媒(10)を用いた際の応答のみを示したが、実
際には水素への応答は活性炭フィルターを用いた場合も
ほとんど変わらなかった。これは水素の拡散定数が大き
く、活性炭フィルターの通気抵抗の影響を受けないため
である。水素への応答速度が活性炭フィルターの影響を
受けず、一酸化炭素への応答速度が活性炭フィルターに
より低下することは、活性炭フィルターにより一酸化炭
素と水素との相対感度が低下することを意味する。例え
ば図の10秒目では、活性炭フィルターを用いると300ppm
の水素と100ppmの一酸化炭素とを区別できない。しかし
活性炭フィルターを除くと、10秒目で大きな出力の差が
生じている。
上記の実施例では、NOx還元触媒(10)として、0.3mmの
厚さの1重量%RuO2添加SnO2触媒を検討した。ここで重
要なことは、NOxとCOとを反応させ除去することであ
り、半導体(8)の種類は問題とならない。また還元触
媒(10)の組成も、NOx還元活性が重要である。表2で
は還元触媒(10)と半導体(8)との組成を変えたもの
のみを示したが、半導体(8)もNOxへの還元活性を有
している。そこで還元触媒(10)の厚さを充分大きくす
れば、還元触媒(10)と半導体(8)とは同じ材質でも
良い。
第2に他の還元触媒の例を示す。半導体(8)は実施例
と同じSnO2、測定条件は第5図の場合と同様で、低温側
への以降後10秒目の出力を用いた。表中、*は還元触媒
を用いない比較例を示し、半導体(8)はコイル
(4),(6)をちょうど覆う程度の厚さとした。また
“活性炭”は還元触媒に代え活性炭フィルターを用いた
ものを示す。触媒の添加量の表示は重量%単位である。
また遷移金属酸化物系触媒としてMn2O3を担体とし、こ
れにRuO2やPtを加えたものを示す。組成はMn2O337wt%,
RuO2またはPt3wt%(いずれも金属換算)、Mn2O3−RuO2
等の触媒の骨材としてγ−Al2O360wt%である。表2の
Δδは、一酸化炭素100ppmに対するセンサの電気伝導度
が、共存するNOにより低下する割合を示し、NO濃度は50
ppmと30ppmである。Δδが0でNOの影響は全く無く、Δ
δが小さいほどNOの影響は小さい。またNOxを代表させ
るものとしてNOを用いた。活性炭フィルターもNOx還元
触媒も無い比較例(*印)では、50ppmのNOにより一酸
化炭素100ppmに対する出力は60%低下し、30ppmのNOに
より出力は40%低下する。これに対してNOx還元触媒を
設けた実施例では、50ppmのNOに対してΔδは20〜40
%、30ppmのNOxに対してΔδは15〜30%で、NOx還元触
媒を設けない場合の60%や40%に対して、NOの影響は1/
2程度に減少する。
NOxの還元触媒ではNOxを一酸化炭素で還元しN2とCO2と
するため、NOxとの反応で一酸化炭素が消費され、一酸
化炭素感度(一酸化炭素中でのセンサの電気伝導度と空
気中での電気伝導度の比)は減少する。表2のRuO2/SnO
2触媒や、Rh/SnO2の触媒では、50ppmのNO中でΔδは25
%、30ppmのNO中でΔδは20%となり、これはNOと100pp
mの一酸化炭素が反応して一酸化炭素濃度が50ppm70ppm
に低下した場合の出力変化と等しい。このためRuO2/SnO
2触媒やRh/SnO2触媒では、NOxはほぼ完全に一酸化炭素
と応答したものと考えられる。
この発明では、NOxを還元触媒(10)で一酸化炭素と反
応させて除くため一酸化炭素濃度の低下が生じ、一酸化
炭素感度が低下するが、それでも一酸化炭素感度の低下
はNOx還元触媒を用いない場合に比べて小さく、NOxの影
響、即ちNOxによる一酸化炭素感度の減少を小さくでき
る。なおNOx還元触媒(10)を用いず1gの活性炭フィル
ターを用いた比較例では、NO 50ppmや30ppmに対するΔ
δは15%と小さいが、その応答波形は第5図の破線のよ
うになり、応答が遅い。これは活性炭フィルターの通気
抵抗のために、ガスセンサへの一酸化炭素の拡散が遅れ
るためである。なお通気性を改善するため、活性炭フィ
ルターを用いないことが好ましいが、通気性を著しく損
ねない範囲で、NOx還元触媒と併用しても良い。
なお明細書では、活性炭フィルターの通気抵抗の影響
が、低温側でのヒータ電力を0とする場合に、特に著し
いことを述べた。これは低温側でもヒータによる加熱を
続行する場合、単に応答が遅れるだけで、いずれは充分
な一酸化炭素感度が得られるからである。これに対して
低温側でヒータによる加熱を打ち切ると、センサの冷却
速度は自然放冷の速度で定まり、一酸化炭素にセンサが
応答しない間に最大感度が得られる温度を通過してしま
うためである。
[発明の効果] この発明では、NOxの影響を軽減し、一酸化炭素の検出
精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例に用いるガスセンサの平面図、第2図
はその断面図、第3図は他のガスセンサの部分断面図付
き平面図、第4図は実施例の回路図、第5図は実施例の
特性図である。 図において(2),(12)ガスセンサ、 (10),(28)NOx還元触媒。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属酸化物半導体の抵抗値の変化を利用し
    たガスセンサを、高温域と低温域とに交互に加熱し、低
    温域でのガスセンサ出力から一酸化炭素を検出する方法
    において、 ガスセンサの表面をNOxの還元触媒で被覆し、NOxを一酸
    化炭素と反応させて除去することを特徴とする、一酸化
    炭素の検出方法。
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