JPH08102546A - 半導体薄膜の製造方法 - Google Patents
半導体薄膜の製造方法Info
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Abstract
物半導体薄膜のキャリア濃度を制御し、効率よく光電流
が得られるキャリア濃度分布を形成し、太陽電池のエネ
ルギー変換効率の向上を図る。 【構成】 アルミナあるいは金属基板6上に Ia族とVI
a族元素からなる化合物薄膜10を堆積し、その上に、
Ib族と IIIa族とVIa族元素からなる化合物半導体薄
膜9を形成する。前記化合物半導体薄膜を堆積する時の
基板温度を500℃以上の高温に保持するか、または前
記化合物半導体薄膜を基板温度500℃以下の低温で堆
積した後に500℃以上の高温で熱処理することにより
前記化合物半導体薄膜中に Ia族元素を拡散させ、前記
半導体薄膜中のキャリア濃度を増加させる。前記半導体
薄膜は太陽電池の光吸収層に用いるのが有用である。
Description
造方法に関する。さらに詳しくは、エネルギー変換効率
の高い太陽電池の光吸収層などに有用な半導体薄膜の製
造方法に関する。
化合物半導体薄膜(カルコパイライト構造半導体薄膜)
であるCuInSe2 を光吸収層に用いた薄膜太陽電池
は高いエネルギー変換効率を示し、光照射等による効率
の劣化がないという利点を有していることが報告されて
いる。これらのCuInSe2 薄膜太陽電池は基板とし
て一般にソーダライムガラスを使用している。このソー
ダライムガラス中の Ia族元素Naが、CuInSe2
膜の膜質やキャリア濃度に影響を与えているという報告
がある。例えば、アムステルダムでの1994年4月1
1日〜15日の第12回ヨーロッパ光起電力太陽エネル
ギー会議(12th E.C. Photovoltaic SolarEnergy Confer
ence) において、ボーデガード(M. Bodegard)等
は、”ザ インフリューエンス オブ ソディウム オ
ン ザ グレイン ストラクチュア オブ CuInS
e2 フィルムズ フォア フォトボルタイック アプ
リケイションズ (THE INFLUENCE OF SODIUM ON THE G
RAIN STRUCTURE OF CuInSe2 FILMS FOR PHOTOVOLTAIC
APPLICATIONS)”という題で作製したCuInSe2 膜
中にソーダライムガラスのNaが拡散し、粒が成長する
ことを報告している。さらに、Naが拡散したCuIn
Se2 膜を用いた太陽電池の方がエネルギー変換効率が
高いという結果を示している。また、同会議において、
ホルツ(J. Holtz)等は、”ザ エフェクト オブ サ
ブストレイト イムピュリティズ オン ザエレクトロ
ニック コンダクティビティ イン CIS シン フ
ィルムズ(THE EFFECT OF SUBSTRATE IMPURITIES ON TH
E ELRCTRONIC CONDUCTIVITY IN CIS THIN FILMS)”と
いう題でサファイア基板上のCuInSe2 膜にNaを
イオン注入すると導電率が3桁増加することを報告して
いる。以上の報告からわかるように、CuInSe2 膜
の成長の促進と導電率の制御にはNaの拡散が有効であ
る。しかし、太陽電池に用いる場合、従来はソーダライ
ムガラス中のNaの自然拡散を利用しており、CuIn
Se2 膜の作製過程において積極的にNaの混入を制御
するという方法は報告されていない。
らのNaの拡散は、CuInSe2 の成膜温度によって
制御できると考えられる。しかしながら、制御可能な温
度範囲の問題がある。結晶性の良好なCuInSe2 を
作製するには500℃以上の成膜温度を必要とする。一
方、ソーダライムガラスの軟化温度は570℃であり、
600℃以上となると亀裂が生じる場合がある。従っ
て、制御可能な温度範囲は500〜600℃の範囲内で
あることから、成膜温度によってNaの拡散量を精密に
制御することは困難である。また、太陽電池に使用する
場合、ガラス上に電極(主にMo膜)を形成する必要が
ある。この電極膜が障害となり、Naの拡散量を減少さ
せる。また、電極膜の厚みによりNaの拡散量が異なる
ため、再現性や膜面内の不均一性が問題となる。以上よ
り、ソーダライムガラス中のNaをCuInSe2 成膜
中に自然拡散させる方法では、制御性が劣り、高品質で
太陽電池に適した導電率を有するCuInSe2 膜を再
現性よく均一に作製することは困難である。
たカルコパイライト薄膜を形成し、より高い変換効率が
得られる太陽電池を作製するためにはアルミナや金属フ
ィルムを基板として用いる必要がある。また、使用範囲
の広い柔軟性のある太陽電池を作製するためにはポリイ
ミド等の有機フィルムを基板として用いる必要がある。
これらの基板上に作製したカルコパイライト薄膜に Ia
族元素を注入することは、太陽電池の効率向上のために
は有効である。ソーダライムガラス以外の基板を用いる
場合、Na等の Ia族元素をカルコパイライト薄膜に添
加する方法としては前記したホルツ等のNaのイオン注
入以外には報告されていない。イオン注入法には膜面内
の注入元素の分布やイオンによる膜の損傷等の問題があ
る。従って、 Ia族元素を有効にかつ制御良く添加する
方法が必要となる。
め、本発明は、 Ib族と IIIa族とVIa族元素からなる
化合物半導体薄膜に Ia族とVIa族元素からなる化合物
を混入させる半導体薄膜の製造方法を提供する。
化合物を混入させる方法として4つの方法がある。第1
の発明は、基体上に Ib族と IIIa族とVIa族元素から
なる化合物半導体薄膜を堆積する際に、 Ia族とVIa族
元素からなる化合物を同時に堆積する方法である。
とVIa族元素からなる化合物半導体薄膜を堆積した後
に、前記薄膜上に Ia族とVIa族元素からなる化合物薄
膜を堆積する方法である。
らなる化合物薄膜を堆積した後に、前記薄膜上に Ib族
と IIIa族とVIa族元素からなる化合物半導体薄膜を堆
積する方法である。
元素からなる化合物半導体薄膜と Ia族とVIa族元素か
らなる化合物薄膜を交互に少なくとも2層以上堆積する
方法である。
処理することが好ましく、さらには、VIa族元素を含む
雰囲気中で熱処理することが好ましい。また、 Ia族と
VIa族元素からなる化合物としては、Li2 S、Li2
Se、Na2 S、Na2 Seからなる群の内の少なくと
も一つから構成されることが好ましい。
光吸収層に用いた太陽電池を提供する。
ルカリ金属は、水分や酸素と激しく反応するため取り扱
いに注意を要する。従って、カルコパイライト構造半導
体薄膜に Ia族元素を添加する場合は、取扱が比較的簡
単な Ia族とVIa族の化合物(以下 Ia−VIa化合物と
記す)を用いることが有効である。ここで、化合物のVI
a族元素はカルコパイライト構造半導体薄膜の構成元素
の一つであるため、膜中に混入しても格子欠陥や不純物
欠陥が生じるといった問題はない。
イト構造半導体薄膜を堆積する際に、同時に Ia−VIa
化合物を堆積する方法では、 Ia族元素を膜中に均一に
分布させることが可能とある。この時、 Ia−VIa化合
物の蒸発量あるいは蒸着速度により膜中のIa族の量を
制御することができる。
ト構造半導体薄膜の断面方向に Ia族元素を任意に分布
させる方法である。太陽電池の光吸収層内でpn接合面
から離れるにつれキャリア濃度が増加する分布を与える
と、キャリア濃度差による内部電界が生じる。光励起さ
れた少数キャリアはこの内部電界により移動しpn接合
面へと収集され外部へ取り出される。このような電界に
よるキャリアの移動では、拡散による移動に比べ、光吸
収層内での再結合確率が大幅に減少するため多くの光電
流が得られることになる。キャリア濃度の分布は、ほぼ
不純物の分布に対応する。従って、カルコパイライト薄
膜中に不純物である Ia族元素を分布させることによ
り、キャリア濃度分布による内部電界を誘起させること
が可能となる。
形成した後と形成する前に、キャリア濃度分布を与える
方法として有効である。具体的には、第2の方法は、透
明電極上のn形窓層にp形のカルコパイライト構造半導
体薄膜を形成して構成されるスーパストレイト形太陽電
池に対して有効であり、第3の発明は、基板上の金属電
極上にp形カルコパイライト構造半導体薄膜を形成した
後にn形窓層を形成して構成されるサブストレイト形太
陽電池に対して有効である。また、第4の発明は、スー
パストレイト形及びサブストレイト形に関わらずカルコ
パイライト構造半導体薄膜中に任意のキャリア濃度分布
を形成することが可能である。
−VIa化合物を含むカルコパイライト構造半導体薄膜を
堆積した後に熱処理することにより、カルコパイライト
構造半導体薄膜中の Ib族元素の欠損箇所に Ia族元素
が埋まり、格子欠陥によるキャリアの捕獲を減少させる
ことになる。従って、キャリア濃度が増加する。さら
に、第2と第3の発明においては、 Ia−VIa化合物膜
のカルコパイライト構造半導体薄膜中への拡散を生じさ
せるために熱処理が必要となる。以上の熱処理において
カルコパイライト構造半導体薄膜からのVIa族元素の脱
離を防ぐためにはVIa族元素を含む雰囲気中で行う方法
が有効である。
する Ia族元素としては、イオン半径が小さく拡散速度
が速いLiあるいはNaが特に有効である。従って、本
発明においてはLi及びNaの硫化物またはセレン化物
であるLi2 S、Li2 Se、Na2 S、Na2 Seが
適当である。特に、Li2 S及びNa2 Sは毒性がな
く、取り扱いが容易である。
キャリア濃度及び分布を制御することが可能となるた
め、光励起されたキャリアを効率よく取り出すことがで
き太陽電池の変換効率が向上する。
て説明する。 (実施例1)図1は本発明の1実施例を示すカルコパイ
ライト構造半導体薄膜の製造に用いる装置の模式図であ
る。ここで、カルコパイライト構造半導体薄膜としてC
uInSe2 膜を作製した。真空容器1の中にある蒸着
源2、3、4にはそれぞれCuInSe2 の構成元素で
あるCu、In、Seを入れ同時に蒸発させた。各蒸着
源の典型的温度は、Cu、In、Seに対し、それぞれ
1200℃、870℃、180℃である。また、蒸着源
5には Ia−VIa化合物であるNa2 Seを入れ蒸発さ
せた。基板6としてはアルミナ板を用いた。また、蒸着
中はヒータ7により基板を750℃に保持した。今回、
Na2 Seの蒸着源の温度を変えた5種類の膜を作製し
た。蒸着源の温度が高いほどNa2 Seの蒸発速度が速
くなり、膜中に含まれるNa量が増加することになる。
図2にNa2 Seの蒸着源の温度に対する導電率の変化
を示す。図の左端に白丸印でNa2 Seを蒸着せず同様
な条件で作製した膜の導電率を表わす。図2からNa2
Seの蒸着源の温度の上昇に従い導電率が増加している
ことがわかる。つまり、膜中のNa量の増加により低抵
抗化することがわかる。蒸着源の温度1000℃で作製
した膜は、Naが混入していない膜より約2桁導電率が
上昇している。この膜の膜中のNaの分布を2次イオン
質量分析法(SIMS)で測定した。結果を図3に示
す。ここで、実線が本実施例で作製した膜のNaの分布
を表わしている。点線、破線、一点鎖線については後述
する。参照のためInの分布も示している。実線で示す
Naの結果とInの分布の比較からNaが膜中に均一に
分布していることがわかる。
aが膜中に均一に分布し、Na2 Seの蒸着源の温度
(蒸発速度)によりCuInSe2 膜の導電率の制御が
可能となる。
導体薄膜であるCuInSe2 を形成する方法として、
構成元素であるCu、In、Seの3元同時蒸着を用い
たが、2元化合物であるCu2 SeとIn2 Se3 の同
時蒸着やCuInSe2 化合物の蒸着を用いても同様な
結果が得られている。
示すカルコパイライト構造半導体薄膜の製造工程の一部
の略示断面図である。ここで、基板6としてアルカリ金
属を含まないガラスを用いた。このガラス上に太陽電池
のn形窓層8となるCdS膜を堆積した後に、カルコパ
イライト構造半導体薄膜9であるCuInSe2 膜を形
成した。その上に Ia−VIa化合物膜10であるNa2
Sを堆積した。その後、空気中において300℃で1時
間熱処理を行い、Na2 SをCuInSe2 膜中に拡散
させた。CdSとCuInSe2 膜の膜厚はそれぞれ
0.05、2.0μmである。ここで、Na2 Sの膜厚を
0.01〜0.10μmまで変化させた試料を作製した。
図5にNa2 Sの膜厚に対するCuInSe2 膜の導電
率の変化を示す。図5にはNa2 S膜を堆積していない
膜の導電率を白丸印で示している。Na2 Sの膜厚の増
加に従い導電率が増加していることがわかる。Na2 S
の膜厚が0.05μmの試料のNaのSIMS分布を図
3の点線に示す。膜表面にNaが高濃度に存在し、膜厚
0.5μmから急に減少している。これから、膜表面の
導電率が膜中より高くなっていることが推測される。導
電率の変化に対しキャリア濃度がほぼ対応することか
ら、膜表面近傍と膜中とのキャリア濃度の違いによる内
部電界が生じていると考えられる。
CdS膜の間に電極となる透明導電膜ITO/ZnO積
層膜を挿入し、膜厚0.05μmのNa2 S膜を前記と
同様な条件で拡散した後に電極となるAu膜を形成した
構成のスーパーストレイト形太陽電池を作製した。比較
のために同様な構成でNa2 S膜を堆積していない太陽
電池も作製した。AM1.5の100mW/cm2 の光を
照射して電圧−電流特性を測定した結果、短絡光電流が
Na2 Sを堆積していない太陽電池では32.2mA/
cm2 であったのに対し、本実施例の素子では38.7
mA/cm2 であった。Na2 S膜の拡散により電流が
約2割増加したことがわかる。これは、SIMS結果か
ら考えられるキャリア濃度の分布によって生じた内部電
界によりAu電極付近(SIMS分布ではCuInSe
2 表面付近)で励起された光キャリアを有効に取り出せ
るためと考えられる。
膜厚によりカルコパイライト構造半導体薄膜の導電率制
御ができ、膜表面から膜中へと Ia族元素が減少する分
布を形成することが可能である。このような Ia族元素
の分布によるキャリア濃度の変化はスーパーストレイト
形太陽電池の効率向上に有効である。
示す太陽電池の製造工程の一部の略示断面図である。基
板6としてアルミナを用いた。アルミナ上に Ia−VIa
化合物膜10としてLi2 Seを堆積し、その上にカル
コパイライト構造半導体薄膜9であるCu(In0.8 G
a0.2 )Se2 を堆積した。ここで、Cu(In0.8 G
a0.2 )Se2 の成膜温度は550℃である。なお、C
u(In0.8 Ga0.2 )Se2 化合物中、InとGaの
組成比は、Inx Ga1-x (ただし0≦x≦1の範囲)
が可能であるので、以下Cu(In、Ga)Se2 と表
す。
e2 の膜厚は3μm一定として、Li2 Seの膜厚を変
えた試料を作製した。図7にLi2 Se膜の膜厚に対す
るCu(In、Ga)Se2 膜の導電率の変化を示す。
図7にはLi2 Se膜のないCu(In、Ga)Se2
膜の導電率を白丸印で示している。Li2 Seの膜厚に
対し導電率が増加することがわかる。図3の破線にLi
2 Seの膜厚0.1μmのCu(In、Ga)Se2 の
Liの膜中の分布を示す。膜表面から膜中へとLi濃度
が増加していることがわかる。この場合は、前記実施例
とは反対に基板から膜表面へと内部電界が生じているこ
とが考えられる。
を形成し、その上にLi2 Seを0.1μm堆積した。
Li2 Se膜上に前記と同様な条件でCu(In,G
a)Se2 膜を堆積した後に、CdS膜を0.05μ
m、ZnOとZnO:Al膜をそれぞれ0.1μmと1.
0μm順次形成し、サブストレイト形太陽電池を作製し
た。比較のために同様な構成でLi2 Se膜を堆積して
いない太陽電池も作製した。実施例2と同様な条件の光
を照射し電圧−電流特性を測定した。Li2 Se膜のな
い素子では短絡電流が30.3mA/cm2 であったの
に対し、Li2 Se膜を堆積した素子では37.4mA
/cm2 であった。Li2 Se膜を堆積することにより
短絡光電流が2割以上増加した。これは、実施例2と同
様にLi分布によって生じた内部電界によりpn接合面
から離れたMo膜近傍で励起された光キャリアを効率よ
く取り出せるためと考えられる。
膜の膜厚によりカルコパイライト構造半導体薄膜の導電
率が制御でき、基板から膜表面へと Ia族元素の濃度を
減少させることができる。このような Ia族元素の分布
によるキャリア濃度の変化はサブストレイト形太陽電池
の効率向上に有効である。
a族元素からなる化合物半導体膜を堆積する時の基板温
度を550℃に保持して Ia族元素を拡散したカルコパ
イライト構造半導体薄膜を作製しているが、前記化合物
薄膜を500℃以下の低温でIa−VIa化合物膜上に堆
積した後に、VIa族元素であるSeを蒸発させた雰囲気
中で500℃以上の熱処理を行った場合でも同様な Ia
族元素が拡散したカルコパイライト構造半導体薄膜が得
られる。
示す太陽電池の製造工程の一部の略示断面図である。基
板6として透明高分子材であるポリイミドを用いた。こ
の上に透明導電膜層11であるITO/ZnO膜とn形
窓層8となるCdS膜を形成した。CdS膜上にカルコ
パイライト構造半導体8であるCuInSe2 と Ia−
VIa族化合物9であるNa2 S膜を交互に積層する。こ
の際、一層のCuInSe2 膜の膜厚を0.2μmで一
定とし、Na2 S膜の膜厚を第1層目は2nmとし、2
nmずつ徐々に膜厚を増加させ、最終の第10層目の膜
厚を20nmとしてCuInSe2 膜を形成した。Na
2 Sの総膜厚は0.11μm(110nm)であった。
積層膜の堆積温度は350℃に保持した。この積層膜上
にAu膜を蒸着して太陽電池を作製した。
2 Seの積層膜中のNaの分布を表わしている。点線で
示す実施例2の方法で作製したCuInSe2 膜のNa
の分布と比較すると、ほぼ直線的に膜表面から膜中へと
減少していることがわかる。従って、膜中全体に内部電
界が生じていると考えられる。この積層膜の周期並びに
各層の膜厚を変えることにより分布を制御できる。
光を照射して電圧−電流特性を測定した結果、短絡光電
流39.1mA/cm2 が得られた。基板は異なるが、
実施例2の素子より高い値が得られた。これはNaの直
線的な分布により膜中に広がった内部電界分布に起因し
ていると考えられる。
薄膜としてNa2 Sを用いたが、 Ia族元素の分布を精
密に制御するためには、拡散速度が小さい原子量の大き
な元素がより有効である。従って、 Ia−VIa族化合物
としては、K2 S、K2 Se、Cs2 S、Cs2 Se等
が有効である。
の反応によりカルコパイライト構造半導体薄膜を形成す
る際にも本発明が有効であることについて述べる。基板
としてはMoシート板を用いた。Mo上に Ia−VIa化
合物であるLi2 S膜を約0.05μm堆積した後、 I
b金属であるCu膜と IIIa族金属であるIn膜をそれ
ぞれ膜厚が0.25μmと0.58μmとなるように順
次堆積した。この膜を10vol.%のH2 Sを含むA
r雰囲気中で650℃で1分間熱処理してCuInS2
膜を作製した。CuInS2 膜上に窓層となるn形半導
体CdSと透明電極となるZnO:Al膜を堆積し、太
陽電池を作製した。また、比較のために同様な方法でL
i2 Sを堆積しない太陽電池も作製した。この太陽電池
に印加する電圧を変えて電気容量を測定し、p形半導体
のキャリアであるホール濃度を測定した。その結果、L
i2 Sを用いない素子のホール濃度約1014/cm3 に
対し、Li2 Sを堆積した素子では約1016/cm3 に
増加していた。これから、Li2 Sを混入することによ
り、ホール濃度(キャリア濃度)が増加することがわか
る。2つの太陽電池を前記実施例と同様な光を照射して
電圧−電流特性を測定した結果、Li2 Sを用いない素
子では変換効率が6%であったのに対し、Li2 Sを堆
積した素子では約10%となった。以上の結果から、L
i2 Sの混入によるホール濃度の増加が変換効率の向上
に寄与していると考えられる。
半導体薄膜のキャリア濃度を制御することが可能とな
り、太陽電池に適した、効率よく光電流を取り出すキャ
リア濃度分布を形成することができる。また、 Ia族元
素を含まない多くの基板上に形成した太陽電池の高効率
化を図ることが可能となる。
置の模式図。
2 膜の導電率の変化を示す図。
体膜中の Ia族元素の分布を示す図。
半導体薄膜の製造工程の一部を示す図。
導電率の変化を示す図。
半導体薄膜の製造工程の一部を示す図。
a)Se2 膜の導電率の変化を示す図。
一部を示す図。
体薄膜(カルコパイライト構造半導体薄膜) 10 I a族とVIa族元素からなる化合物薄膜 11 透明導電膜
Claims (8)
- 【請求項1】 Ib族と IIIa族とVIa族元素からなる
化合物半導体薄膜を堆積する際に、 Ia族とVIa族元素
からなる化合物を同時に堆積する半導体薄膜の製造方
法。 - 【請求項2】 基体上に Ib族と IIIa族とVIa族元素
からなる化合物半導体薄膜を堆積した後に、前記薄膜上
に Ia族とVIa族元素からなる化合物薄膜を堆積する半
導体薄膜の製造方法。 - 【請求項3】 基体上に Ia族とVIa族からなる化合物
薄膜を堆積した後に、前記薄膜上にIb族とIIIa族とVI
a族元素からなる化合物半導体薄膜を堆積する半導体薄
膜の製造方法。 - 【請求項4】 Ib族とIIIa族とVIa族元素からなる化
合物半導体薄膜と Ia族とVIa族元素からなる化合物薄
膜を交互に少なくとも2層以上堆積する半導体薄膜の製
造方法。 - 【請求項5】 半導体薄膜製造後に熱処理する工程を含
む請求項1〜4記載の半導体薄膜の製造方法。 - 【請求項6】 VIa族元素を含む雰囲気中で熱処理する
工程を含む請求項5記載の半導体薄膜の製造方法。 - 【請求項7】 Ia族とVIa族元素からなる化合物がL
i2 S、Li2 Se、Na2 S、Na2 Seからなる群
の内の少なくとも一つから構成される請求項1〜4記載
の半導体薄膜の製造方法。 - 【請求項8】 半導体薄膜が、太陽電池の光吸収層であ
る請求項1〜4記載の半導体薄膜の製造方法。
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|---|---|---|---|
| JP23633394A JP3311873B2 (ja) | 1994-09-30 | 1994-09-30 | 半導体薄膜の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23633394A JP3311873B2 (ja) | 1994-09-30 | 1994-09-30 | 半導体薄膜の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
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| JP3311873B2 JP3311873B2 (ja) | 2002-08-05 |
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ID=16999258
Family Applications (1)
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|---|---|---|---|
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| JP (1) | JP3311873B2 (ja) |
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