JPH08105498A - 歯車変速装置 - Google Patents

歯車変速装置

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JPH08105498A
JPH08105498A JP6263201A JP26320194A JPH08105498A JP H08105498 A JPH08105498 A JP H08105498A JP 6263201 A JP6263201 A JP 6263201A JP 26320194 A JP26320194 A JP 26320194A JP H08105498 A JPH08105498 A JP H08105498A
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planetary gear
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隆次 茨木
Kunio Morisawa
邦夫 森沢
Jiro Yoshizumi
治郎 吉住
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 変速比同士のステップ幅を全体に亘って均等
化し、かつ小型軽量な歯車変速装置を提供する。 【構成】 CR−CR結合の一対のシングルピニオン型
遊星歯車機構G1 ,G2からなる主変速部に対して、ダ
ブルピニオン型の第3遊星歯車機構G3 を同一軸線上に
配列し、その第3遊星歯車機構G3 のキャリヤC3 を選
択的に固定するブレーキB3 を設け、前進5段もしくは
前進6段を設定可能に構成した。ダブルピニオン型遊星
歯車機構を使用することにより、変速比のステップ幅が
均等化され、変速ショックの低減に有利である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両用の歯車変速装
置に関し、特にキャリヤとリングギヤとを相互に連結し
た一対のシングルピニオン型遊星歯車機構からなる主変
速部分を備えた自動変速機用の歯車変速装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】車両用自動変速機の歯車変速装置に複数
組の遊星歯車機構が用いられていることは周知のとおり
である。この遊星歯車機構の使用の仕方、具体的にはそ
の数や各回転要素の連結関係を異ならせることにより、
設定可能な変速段数や変速比などをより多様に変化させ
ることができ、またその配列の仕方によっては、歯車変
速装置の全体としての外径や長さが大小に変化する。
【0003】自動変速機あるいはこれに使用される歯車
変速装置は、基本的には小型軽量であることが望まし
く、そこで例えば2組のシングルピニオン型遊星歯車機
構を使用する場合、それらのキャリヤとリングギヤとを
相互に連結するいわゆる“CR−CR”結合の構成が従
来、多用されている。これは、それぞれの遊星歯車機構
を互いに接近させて配置することができ、また実用に適
した変速比の前進4段を設定することが可能であるなど
の利点を備えているからである。また一方、車両の全体
としての動力性能を向上させるために、自動変速機での
設定可能な変速段をより多くすることが求められる場合
もあり、そこで例えば特開平3−56746号公報に記
載された発明では、“CR−CR”結合の2組のシング
ルピニオン型遊星歯車機構に対して、更にシングルピニ
オン型の第3の遊星歯車機構を付加し、全体として前進
6段・後進2段を設定可能なように構成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで複数組の遊星
歯車機構を使用した歯車変速装置で設定される変速比
は、変速に関与した遊星歯車機構のギヤ比(サンギヤの
歯数とリングギヤの歯数との比)によって定まり、一般
的には、車両全体としての動力性能を良好にし、かつ変
速制御を容易にするなどのために、各変速比が等比級数
に近い関係になることが望まれる。一方、その遊星歯車
機構におけるギヤ比は、製造可能な内外径差や許容され
る外径などによって制約を受ける。
【0005】しかるに、上述した従来の歯車変速装置で
は、前進6段の各変速段の変速比を実用に供し得る程度
の等比級数に近い関係となるように設定するとすれば、
それに基づいて定まる各遊星歯車機構のギヤ比のうちい
ずれかのギヤ比が、通常、使用しない程度に小さい値に
なる。遊星歯車機構のギヤ比を小さくするためには、サ
ンギヤを小径にするか、リングギヤを大径にする必要が
あるが、サンギヤの内径は、その内周側に入力軸あるい
は中間軸などの回転軸を配置する関係上、ある程度以上
には小さくすることができず、したがってギヤ比を小さ
くするにはリングギヤの外径を大きくせざるを得ないの
が実情であり、そのため上記従来の歯車変速装置では、
好適な変速比を得るためには、いずれかの遊星歯車機構
が大径化し、歯車変速装置全体として大型化する不都合
があった。
【0006】このような不都合を避けるために、外径が
小さく、したがってギヤ比が一般に使用されている程度
の遊星歯車機構を使用するとすれば、いずれかの変速段
での変速比が、想定した値から大きくずれてしまい、換
言すれば、変速比のステップ幅(変速比同士の比率)
が、いずれかの変速段での間で他のステップ幅とは大き
く相違してしまい、その結果、変速ショックが増大し、
あるいは変速制御が難しくなるなどのおそれがある。
【0007】この発明は、上記の事情を背景としてなさ
れたもので、“CR−CR”結合の利点を生かして小型
軽量であり、しかも変速ショックを低減し、あるいは動
力性能を向上させることのできる歯車変速装置を提供す
ることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、“CR−CR”結合の一対のシング
ルピニオン型遊星歯車機構からなる主変速部に対して、
ダブルピニオン型遊星歯車機構を第3遊星歯車機構とし
て同一軸線上に配置し、全体として前進6段を設定可能
なように構成したものである。すなわちこの発明は、キ
ャリヤとリングギヤとが相互に連結された一対の遊星歯
車機構が同一軸線上に配置されてなる主変速部を備えた
歯車変速装置であって、第3サンギヤとこの第3サンギ
ヤに対して同心円状に配置された第3リングギヤとこれ
らの第3サンギヤおよび第3リングギヤの間に配置され
かつ互いに噛合する少なくとも一対のピニオンを回転自
在に保持する第3キャリヤとを備えたダブルピニオン型
第3遊星歯車機構が前記主変速部と同一軸線上に配置さ
れ、主変速部における一方の遊星歯車機構のキャリヤが
前記第3リングギヤに連結されるとともに、これらのキ
ャリヤと第3リングギヤとが出力要素に連結され、また
前記主変速部における一方の遊星歯車機構のサンギヤが
前記第3サンギヤに連結され、さらに前記第3キャリヤ
を選択的に固定するブレーキが設けられていることを特
徴するものである。
【0009】
【作用】この発明の歯車変速装置では、主変速部のみに
よって4つの前進段を設定することができ、また第3キ
ャリヤをブレーキによって固定した状態でそのサンギヤ
に入力することにより、第3遊星歯車機構のみで変速段
を設定でき、その変速比は、ダブルピニオン型の第3の
遊星歯車機構のギヤ比によって決まるが、シングルピニ
オン型遊星歯車機構に比較して小さいギヤ比を選択でき
るので、ステップ幅が他のステップ幅と特には異なるこ
とのない第2速が設定される。そして主変速部で最高速
段を設定している状態の固定要素を、第3遊星歯車機構
のキャリヤを固定することにより、逆回転させれば、出
力要素が更に高速で正回転し、その結果、全体として
は、前進6段を設定することができる。またそれらの前
進段の変速比のステップ幅が近似した値になる。
【0010】
【実施例】つぎにこの発明を実施例に基づいてより具体
的に説明する。図1において、それぞれシングルピニオ
ン型の遊星歯車機構である第1遊星歯車機構G1 と第2
遊星歯車機構G2 とが同一軸線上に互いに隣接して配置
され、さらにダブルピニオン型の第3遊星歯車機構G3
がこれら第1および第2の遊星歯車機構G1 ,G2に対
して同一軸線上に配置されている。これらの遊星歯車機
構G1 ,G2 ,G3の配列順序は、ロックアップクラッ
チ付きトルクコンバータTC 側から、第3遊星歯車機構
G3 、第1遊星歯車機構G1 、第2遊星歯車機構G2 の
順序である。
【0011】第1遊星歯車機構G1 は、サンギヤS1 と
このサンギヤS1 に対して同心円状に配置したリングギ
ヤR1 とこれらのサンギヤS1 およびリングギヤR1 に
噛合するピニオンP1 を回転自在に保持したキャリヤC
1 とを主たる回転要素とするものである。また、第2遊
星歯車機構G2 は、同様に、サンギヤS2 とこのサンギ
ヤS2 に対して同心円状に配置したリングギヤR2 とこ
れらのサンギヤS2 およびリングギヤR2 に噛合するピ
ニオンP2 を回転自在に保持したキャリヤC2とを主た
る回転要素とするものである。そして第1遊星歯車機構
G1 のキャリヤC1 と第2遊星歯車機構G2 のリングギ
ヤR2 とが連結され、また第1遊星歯車機構G1 のリン
グギヤR1 と第2遊星歯車機構G2 のキャリヤC2 とが
連結されており、これら第1および第2の遊星歯車機構
G1 ,G2 が主変速部を構成している。
【0012】また、第3遊星歯車機構G3 は、サンギヤ
S3 とリングギヤR3 とこれらの間に配置された少なく
とも一対のピニオンP3 を回転自在に保持するキャリヤ
C3とを主たる回転要素とするものである。そのリング
ギヤR3 が第1遊星歯車機構G1 のキャリヤC1 に連結
されるとともに、これらリングギヤR3 とキャリヤC1
とが出力要素である出力ギヤ(カウンタギヤ)GO に連
結され、さらにサンギヤS3 が第1遊星歯車機構G1 の
サンギヤS1 に連結されている。
【0013】つぎにクラッチ手段およびブレーキ手段に
ついて説明すると、前記トルクコンバータTC のタービ
ンランナーから動力の伝達される入力軸1が、各遊星歯
車機構G1 ,G2 ,G3 の中心軸線に沿って配置されて
おり、この入力軸1と第3遊星歯車機構G3 のサンギヤ
S3 との間に、多板クラッチである第1クラッチK1が
配置され、また、入力軸1と第2遊星歯車機構G2 にお
けるキャリヤC2 との間に、多板クラッチである第2ク
ラッチK2 が配置されている。さらに、入力軸1と第1
遊星歯車機構G1 のサンギヤS1 との間に多板クラッチ
である第3クラッチK3 が配置されている。
【0014】ブレーキ手段として、第2遊星歯車機構G
2 におけるサンギヤS2 を選択的に固定する第1ブレー
キB1 と、第1遊星歯車機構G1 のリングギヤR1 およ
び第2遊星歯車機構G2 のキャリヤC2 を選択的に固定
する第2ブレーキB2 と、第3遊星歯車機構G3 のキャ
リヤC3 を選択的に固定する第3ブレーキB3 とが設け
られている。
【0015】上述した歯車変速装置においては、前記の
クラッチやブレーキを図2に示すように係合させること
により、前進6段・後進1段の変速段を設定することが
できる。なお、図2において○印は係合状態、空欄は解
放状態をそれぞれ示す。また図2において、変速比の具
体値は、第1遊星歯車機構G1 のギヤ比ρ1 を“0.4
8”、第2遊星歯車機構G2 のギヤ比ρ2 を“0.3
7”、第3遊星歯車機構G3 のギヤ比ρ3 を“0.4
7”とした場合の値である。さらに図1に示す構成の歯
車変速装置についての共線図を図3に示す。以下、各変
速段について簡単に説明する。
【0016】前進第1速は、第1クラッチK1 および第
2ブレーキB2 を係合させることにより設定する。すな
わち第1のサンギヤS1 に入力するとともに、そのリン
グギヤR1 を固定することにより設定する。したがって
第1遊星歯車機構1においては、リングギヤR1 を固定
した状態でサンギヤS3 を入力軸1と共に回転させるこ
とになるから、キャリヤC1 およびこれと一体の出力ギ
ヤGO が入力軸1に対して大きく減速されて正回転(入
力軸1と同方向の回転)し、前進段で最も変速比の大き
い第1速となる。したがってこの第1速は主変速部の第
1遊星歯車機構G1 のみによって設定されることにな
る。
【0017】第2速は、上記の第1速の状態から、第2
ブレーキB2 に替えて第3ブレーキB3 を係合させるこ
とにより設定する。すなわち第3遊星歯車機構G3 のサ
ンギヤS3 に入力するとともに、第3遊星歯車機構G3
のキャリヤC3 を固定する。したがって第3遊星歯車機
構G3 では、キャリヤC3 を固定した状態でサンギヤS
3 が入力軸1と共に回転するので、リングギヤR3 およ
びこれと一体の出力ギギヤGO が第3遊星歯車機構G3
のギヤ比ρ3 に応じて減速されて正回転し、第1速より
も変速比が若干小さい第2速となる。すなわちこの第2
速は第3遊星歯車機構G3 のみによって設定される。
【0018】第3速は、第2速の状態から第3ブレーキ
B3 に替えて第1ブレーキB1 を係合させることにより
設定する。すなわち第1遊星歯車機構G1 のサンギヤS
1 に入力するとともに、第2遊星歯車機構G2 のサンギ
ヤS2 を固定する。したがって第1遊星歯車機構G1 で
は、キャリヤC1 に出力ギヤGO からの負荷が掛かって
いるので、リングギヤR1 が逆回転(入力軸1とは反対
方向の回転)しようとし、それに伴って第2遊星歯車機
構G2 では、リングギヤR2 に出力ギヤGO からの負荷
が掛かった状態でキャリヤC2 が逆回転しようとするの
で、サンギヤS2 が逆回転しようとする。しかしこのサ
ンギヤS2 が第1ブレーキB1 で固定されているため
に、結局、キャリヤC2 は正回転し、またリングギヤR
2 およびこれと一体の出力ギヤGO が第1速の場合より
も高速で正回転する。すなわち第3速が設定される。し
たがってこの第3速は主変速部のみによって設定され
る。
【0019】第4速は、第1クラッチK1 および第2ク
ラッチK2 を係合させる。その結果、第1遊星歯車機構
G1 では、サンギヤS1 とリングギヤR1 とが入力軸1
と共に回転することになるので、その全体が一体となっ
て回転し、出力ギヤGO が入力軸1と等速度で回転す
る。すなわち直結段である第4速となる。この場合も主
変速部のみによって第4速が設定される。
【0020】第5速は、第2クラッチK2 と第1ブレー
キB1 とを係合させることにより設定する。すなわち第
2遊星歯車機構G2 のキャリヤC2 に入力するととも
に、そのサンギヤS2 を固定する。その結果、キャリヤ
C2 およびこれに連結してある出力ギヤGO は、キャリ
ヤC2 および入力軸1よりも高速で正回転し、オーバー
ドライブ段である第5速となる。したがってこの第5速
も主変速部のみによって設定される。
【0021】第6速は、第5速の状態から第1ブレーキ
B1 に替えて第3ブレーキB3 を係合させることにより
設定する。すなわち第5速の状態では、第3遊星歯車機
構G3 においてリングギヤR3 が出力ギヤGO と共に高
速で正回転し、それに伴ってサンギヤS3 が更に高速で
正回転し、これに対してキャリヤC3 が入力軸1よりも
低速で正回転している。したがってこの状態からキャリ
ヤC3 を第3ブレーキB3 で固定すれば、リングギヤR
3 およびサンギヤS3 が更に増速され、その結果、第2
のオーバードライブ段である第6速が設定される。
【0022】さらに後進段について説明すると、後進段
は第3クラッチK3 および第2ブレーキB2 を係合させ
ることにより設定する。すなわち、第2遊星歯車機構G
2 におけるサンギヤS2 を入力軸1に連結する一方、そ
のキャリヤC2 を固定する。その結果、リングギヤR2
およびこれと一体の出力ギヤGO が入力軸1に対して反
転させられて回転し、後進段となる。
【0023】上述した図1に示す歯車変速装置において
も、変速制御を容易にするために、一方向クラッチを適
宜に付加することが可能であり、その一例を図4に示し
てある。すなわち第1ブレーキB1 と直列に第4クラッ
チK4 が配置されおり、またこの第1ブレーキB1 と第
2遊星歯車機構G2 におけるキャリヤC2 との間に第1
一方向クラッチF1 が直列に配列されている。さらに第
1ブレーキB1 に対して第2一方向クラッチF2 が並列
に配置されている。すなわち第1一方向クラッチF1 と
第2一方向クラッチF2 とが第2遊星歯車機構G2 にお
けるキャリヤC2 と所定の固定部との間に直列に配列さ
れている。
【0024】図4に示す歯車変速装置についての係合作
動表を図5に示してある。なお、図5において◎印は、
エンジンブレーキ時に係合させることを示す。前述した
ように第1速は、第1遊星歯車機構G1 のリングギヤR
1 およびこれと一体の第2遊星歯車機構G2 のキャリヤ
C2 を固定して設定するが、図4に示す構成において
は、第1一方向クラッチF1 と第2一方向クラッチF2
とが係合して、これらリングギヤR1 とキャリヤC2 と
を固定する。そのためエンジンブレーキ時にはトルク伝
達の方向性のない多板ブレーキである第2ブレーキB2
を係合させることになる。また第3速においては、第2
遊星歯車機構G2 のサンギヤS2 を固定して設定するの
で、第4クラッチK4 を係合させることに伴って第2一
方向クラッチF2 を係合させ、サンギヤS2 を固定す
る。この場合、第2一方向クラッチF2 に作用するトル
クの方向が反転すると、この一方向クラッチF2 が解放
させられてしまうため、エンジンブレーキ時には第2一
方向クラッチF2 と並列の関係にある第1ブレーキB1
を係合させる。さらに第4速は第1クラッチK1 と第2
クラッチK2 とを係合させて第1遊星歯車機構G1 の全
体を一体回転させればよいのであるが、この状態で第4
クラッチK4 を係合させることに伴って第2遊星歯車機
構G2 の全体が一体回転し、そのリングギヤR2 から出
力ギヤGO にトルクが伝達されることになる。したがっ
て第1遊星歯車機構G1 に掛かるトルクを減少させるこ
とができる。なお、他の変速段については、図1に示す
歯車変速装置と同様にして設定することができる。
【0025】図4に示す歯車変速装置をより具体化した
一例を図6に示してある。図6において、ケーシング2
の軸線方向におけるほぼ中間部には、その内部を左右に
二分するように円環状のセンターサポート部3が、中心
部に向けて突設されている。このセンターサポート部3
に対して図6の左側(トルクコンバータとは反対側)に
主変速部が配置され、またセンターサポート部3の右側
(トルクコンバータ側)に出力ギヤGO と第3遊星歯車
機構G3 とが配置されている。すなわちセンターサポー
ト部3の左側に隣接して第1遊星歯車機構G1 が配置さ
れており、さらにこれに隣接して第2遊星歯車機構G2
が配置されている。第1遊星歯車機構G1 におけるリン
グギヤR1 の円筒部分が、第2遊星歯車機構G2 の外周
側に延びており、その先端部分が第2遊星歯車機構G2
のキャリヤC2 に一体回転するよう連結されている。ま
た第2遊星歯車機構G2 のリングギヤR2 は、第1遊星
歯車機構G1 におけるリングギヤR1 の円筒部分の内周
側にあり、その端部が第1遊星歯車機構G1 のキャリヤ
C1 に一体回転するよう連結されている。
【0026】中心軸線に沿って配置した入力軸(インタ
ーミーディエットシャフト)1の外周側には、サンギヤ
軸4と第1の連結軸5とが回転自在に配置されている。
第1の連結軸5は、サンギヤ軸4よりも図6の左側(軸
端部側)に配置されており、その一端部に第2遊星歯車
機構G2 におけるキャリヤC2 がスプライン嵌合すると
ともに、この第1の連結軸5の他方の端部は、第2クラ
ッチK2 に連結されている。またこの第1の連結軸5の
外周側に第2の連結軸6が回転自在に配置されており、
この第2の連結軸6の一方の端部には第2遊星歯車機構
G2 におけるサンギヤS2 が形成され、またその第2の
連結軸6の他方の端部は、第3クラッチK3 および第4
クラッチK4 に連結されている。
【0027】前記サンギヤ軸4の一端部には、第3遊星
歯車機構G3 におけるサンギヤS3が形成されるととも
に、そのサンギヤ軸4の他方の端部には第1遊星歯車機
構G1 におけるサンギヤS1 がスプライン嵌合してい
る。このサンギヤ軸4の外周側には、第1遊星歯車機構
G1 におけるキャリヤC1 の円筒軸部が回転自在に嵌合
しており、そのキャリヤC1 の円筒軸部の外周側に出力
ギヤGO の円筒軸部がスプライン嵌合している。そして
これら出力ギヤGO の円筒軸部およびキャリヤC1 の円
筒軸部は、前記センターサポート部3の内周部に配置し
た一対のテーパーローラベアリング7によって回転自在
に支持されている。
【0028】前記第1遊星歯車機構G1 におけるリング
ギヤR1 の外周面に複数の摩擦板がスプライン嵌合され
ており、これらの摩擦板と交互に配置した他の摩擦板
が、ケーシング2の内周面にスプライン嵌合しており、
ここに第2ブレーキB2 が形成されている。この第2ブ
レーキB2 における摩擦板を押圧するピストン8は、前
記センターサポート部3の側面に形成されたシリンダ部
に前後動自在に収容されている。また前記第3遊星歯車
機構G3 におけるキャリヤC3 には、円筒状のブレーキ
ハブ9が一体的に連結されており、そのブレーキハブ9
の外周面に複数の摩擦板がスプライン嵌合されるととも
に、これらの摩擦板に対して交互に配置した他の摩擦板
がケーシング2の内周面にスプライン嵌合しており、こ
こに第3ブレーキB3 が形成されている。そしてこの第
3ブレーキB3 における摩擦板を押圧するピストン10
は、前記センターサポート部3の側面に形成したシリン
ダ部に前後動自在に収容されている。
【0029】さらに前記サンギヤ軸4のトルクコンバー
タ側の端部は、半径方向で外側に延びてクラッチハブ1
1を形成しており、このクラッチハブ11と同心円状に
配置したクラッチドラム12が前記入力軸1にスプライ
ン嵌合している。そして軸線方向に互いに交互に配置し
た複数の摩擦板のうちの一方がクラッチハブ11の外周
面にスプライン嵌合し、また他方がクラッチドラム12
の内周面にスプライン嵌合しており、ここに第1クラッ
チK1 が形成されている。この第1クラッチK1 におけ
る摩擦板を押圧するピストン13は、クラッチドラム1
2によって形成されたシリンダ部に前後動自在に収容さ
れている。
【0030】図7は、図1に示す歯車変速装置を改良し
て各遊星歯車機構G1 、G2 、G3の配列を替えるとと
もに隣接する変速段の間での変速で一方向クラッチを作
用させるように構成した歯車変速装置を示している。す
なわちトルクコンバータTC側から、第2遊星歯車機構
G2 、第1遊星歯車機構G1 、第3遊星歯車機構G3の
順に配列されており、その第2遊星歯車機構G2 のキャ
リヤC2 を選択的に固定する第2ブレーキB2 と並列に
一方向クラッチF3 が配置されており、またこのキャリ
ヤC2 と第1遊星歯車機構G1 のリングギヤR1 との間
には、多板クラッチである第5クラッチK5 と一方向ク
ラッチF4 とが直列に配列されている。さらにこれら第
5クラッチK5 および一方向クラッチF4 に対して、多
板クラッチである第6クラッチK6 が並列に配置されて
いる。また一方、第3遊星歯車機構G3 のキャリヤC3
を選択的に固定する第3ブレーキB3 に対して、互いに
直列に配列した多板ブレーキである第4ブレーキB4 と
一方向クラッチF5 とが、並列に配列されている。そし
て第1遊星歯車機構G1 のサンギヤS1 と第3遊星歯車
機構G3 のサンギヤS3 とが、入力軸1に直接連結され
ている。他の構成は、図1に示す構成と同様であるか
ら、図7に図1と同一の符号を付してその説明を省略す
る。
【0031】図7に示す歯車変速装置では、前進5段・
後進1段の変速段を設定することができ、その共線図を
図8に示し、また係合作動表を図9に示してある。な
お、図9の係合作動表において、△印は係合させてもト
ルクの伝達に関与しないことを示す。
【0032】これらの図から知られるように、前進第1
速は、第5クラッチK5 を係合させることに伴ってこれ
と直列の一方向クラッチF4 が係合して、第1遊星歯車
機構G1 と第2遊星歯車機構G2 との“CR−CR”結
合が成立し、この状態で第3一方向クラッチF3 が係合
して第1遊星歯車機構G1 のリングギヤR1 と第2遊星
歯車機構G2 のキャリヤC2 とが固定される。すなわち
第1遊星歯車機構G1においてそのリングギヤR1 を固
定した状態でサンギヤS1 を入力要素として回転させる
から、前述した図1に示す歯車変速装置と同様に第1速
が設定される。
【0033】この第1速の状態から第4ブレーキB4 を
係合させることに伴ってこれと直列に配列した第5一方
向クラッチF5 が係合して第3遊星歯車機構G3 におけ
るキャリヤC3 が固定され、それに伴い第1遊星歯車機
構G1 のリングギヤR1 と第2遊星歯車機構G2 のキャ
リヤC2 とが正回転することにより、これらを固定して
いた第3一方向クラッチF3 が解放される。この状態に
おいても第4一方向クラッチF4 が係合していて第1遊
星歯車機構G1 と第2遊星歯車機構G2 との“CR−C
R”結合が成立している。したがって第3遊星歯車機構
G3 においては、キャリヤC3 を固定した状態でサンギ
ヤS3 が入力要素して回転するために、前述した図1に
示す歯車変速装置と同様に前進第2速が達成される。す
なわち第1速から第2速へのアップシフトが、第4ブレ
ーキB4 を係合させることにより達成される。
【0034】第3速は第2速の状態から第1ブレーキB
1 を係合させて第2遊星歯車機構G2 におけるサンギヤ
S2 を固定することにより達成される。この場合も第1
遊星歯車機構G1 と第2遊星歯車機構G2 との“CR−
CR”結合が成立しており、第1ブレーキB1 を係合さ
せることにより第3遊星歯車機構G3 におけるキャリヤ
C3 が正回転し始めるために、これを固定していた一方
向クラッチF5 が解放し、その結果、第1遊星歯車機構
G1 のサンギヤS1 を入力要素とし、かつ第2遊星歯車
機構G2 のサンギヤS2 を固定した状態が成立し、前述
した図1に示す歯車変速装置におけると同様に前進第3
速が設定される。
【0035】第4速はいわゆる直結段であって、第3速
の状態から第1ブレーキB1 を解放するとともに、第2
クラッチK2 を係合させることにより設定される。この
場合においても、第1遊星歯車機構G1 と第2遊星歯車
機構G2 との“CR−CR”結合が成立しており、した
がって第1遊星歯車機構G1 においてはそのサンギヤS
1 とリングギヤR1 とが入力軸1に連結されることにな
り、その結果、各遊星歯車機構G1 ,G2 ,G3 が一体
となって入力軸1と共に回転し、直結段となる。
【0036】前進第5速は、第4速の状態において第1
ブレーキB1 を係合させることにより設定される。した
がって第2遊星歯車機構G2 においては、サンギヤS2
を固定した状態でキャリヤC2 が入力要素となって入力
軸1と共に回転し、したがってそのリングギヤR2 が入
力軸1に対して増速されて正回転する。このリングギヤ
R2 は第1遊星歯車機構G1 のキャリヤC1 に連結され
ているため、第1遊星歯車機構G1 においてはそのサン
ギヤS1 が入力軸1と共に回転し、かつキャリヤC1 が
入力軸1よりも増速されて正回転するから、そのリング
ギヤR1 はキャリヤC2 よりも更に高速で正回転し、そ
の結果、第4一方向クラッチF4 が解放してリングギヤ
R1 とキャリヤC2 との連結が解かれる。したがって第
1遊星歯車機構G1 のキャリヤC1 および第2遊星歯車
機構G2 のリングギヤR2 と連結されている出力ギヤG
0 が入力軸1よりも増速されて正回転し、オーバードラ
イブ段である第5速が設定される。
【0037】後進段は、第3クラッチK3 と第2ブレー
キB2 とを係合させて設定する。したがって第2遊星歯
車機構G2 においてはキャリヤC2 を固定した状態でサ
ンギヤS2 を入力軸1と共に回転させることになるか
ら、そのリングギヤR2 およびこれに連結されている出
力ギヤG0 が入力軸1とは反対方向に回転し、後進段が
設定される。その場合、第1遊星歯車機構G1 において
はリングギヤR1 が出力ギヤG0 よりも更に高速で逆回
転するが、第5クラッチK5 が解放されて第2遊星歯車
機構G2 との連結が解かれている。
【0038】上述した図7に示す歯車変速装置では、第
3速と第4速との間の変速の際に第2クラッチK2 と第
1ブレーキB1 との係合解放状態を共に変更する必要が
あるが、これを解消するよう構成することもでき、その
一例を図10に示してある。すなわち図10に示す例
は、第1ブレーキB1 に対して、多板ブレーキである第
5ブレーキB5 とこれに直列に配列した一方向クラッチ
F6 とを、並列に配列し、さらにいわゆるFR車(前置
きエンジン後輪駆動車)に適するよう配列を替えたもの
である。したがってトルクコンバータTC が、各遊星歯
車機構G1 ,G2G3 の中心軸線と平行な軸線上に配置
されており、そのタービンランナと入力軸1とがサイレ
ントチェーンなどの伝動機構TF によって連結されてい
る。他の構成は、図7に示す歯車変速装置と同様なの
で、図10に図7と同一の符号を付してその説明を省略
する。
【0039】この図10に示す歯車変速装置についての
共線図は、前掲の図8と同様となり、またその係合作動
表を図11に示してある。この図11から知られるよう
に図10に示す歯車変速装置においては、第5ブレーキ
B5 および一方向クラッチF6 が第1ブレーキB1 と並
列に配置されているので、第3速を設定する場合、パワ
ーオン状態であれば、第5ブレーキB5 を係合させるこ
とに伴って一方向クラッチF6 が係合して第2遊星歯車
機構G2 のサンギヤS2 を固定することができる。そし
てこの状態から第2クラッチK2 を係合させれば、第2
遊星歯車機構G2 のサンギヤS2 が正回転するために、
一方向クラッチF6 が解放される。すなわち第3速から
第4速へアップシフトする場合、第2クラッチK2 を係
合させればよく、その結果、第1速から第5速の全ての
変速段において一方向クラッチを作用させて変速を実行
することができる。なお、他の変速段を設定する場合の
摩擦係合装置の係合・解放の制御は前述した図7に示す
歯車変速装置と同様である。
【0040】なお、この発明は上述した実施例に限定さ
れるものではないのであって、一方向クラッチあるいは
多板式の摩擦係合装置を更に追加することもでき、また
各遊星歯車機構は上述した実施例以外の順序に配列して
もよく、例えばトルクコンバータTC 側から、第2遊星
歯車機構G2 、第3遊星歯車機構G3 、第1遊星歯車機
構G1 の順序に配列してもよい。
【0041】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
いわゆる“CR−CR”係合した一対のシングルピニオ
ン型遊星歯車機構からなる主変速部に対してダブルピニ
オン型の第3の遊星歯車機構を追加し、そのリングギヤ
を出力要素および主変速部における一方のキャリヤに連
結し、かつサンギヤを主変速部における一方のサンギヤ
に連結し、そして第3遊星歯車機構のキャリヤをブレー
キによって選択的に固定するように構成したので、各遊
星歯車機構のギヤ比を一般に使用されるギヤ比の範囲に
設定したとしても、各変速段での変速比のステップ幅が
近似した値になり、その結果、この発明によれば、変速
ショックが少なく、あるいは変速制御が容易であり、し
かも小型軽量な歯車変速装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示すスケルトン図であ
る。
【図2】その係合作動表を示す図表である。
【図3】その共線図である。
【図4】一方向クラッチを追加設置した他の実施例を示
すスケルトン図である。
【図5】その係合作動表を示す図表である。
【図6】図4に示す歯車変速装置をより具体的に示す部
分断面図である。
【図7】第1遊星歯車機構のリングギヤと第2遊星歯車
機構のキャリヤとの連結を選択的に解除できるよう構成
した例のスケルトン図である。
【図8】図7に示す歯車変速装置についての共線図であ
る。
【図9】その係合作動表を示す図表である。
【図10】隣接する変速段の間での全ての変速で一方向
クラッチを作用させるように構成した例を示すスケルト
ン図である。
【図11】その係合作動表を示す図表である。
【符号の説明】
G1 第1遊星歯車機構 G2 第2遊星歯車機構 G3 第3遊星歯車機構 S1 ,S2 ,S3 サンギヤ C1 ,C2 ,C3 キャリヤ R1 ,R2 ,R3 リングギヤ GO 出力ギヤ B3 第3ブレーキ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャリヤとリングギヤとが相互に連結さ
    れた一対の遊星歯車機構が同一軸線上に配置されてなる
    主変速部を備えた歯車変速装置において、 第3サンギヤとこの第3サンギヤに対して同心円状に配
    置された第3リングギヤとこれらの第3サンギヤおよび
    第3リングギヤの間に配置されかつ互いに噛合する少な
    くとも一対のピニオンを回転自在に保持する第3キャリ
    ヤとを備えたダブルピニオン型第3遊星歯車機構が前記
    主変速部と同一軸線上に配置され、 主変速部における一方の遊星歯車機構のキャリヤが前記
    第3リングギヤに連結されるとともに、これらのキャリ
    ヤと第3リングギヤとが出力要素に連結され、また前記
    主変速部における一方の遊星歯車機構のサンギヤが前記
    第3サンギヤに連結され、 さらに前記第3キャリヤを選択的に固定するブレーキが
    設けられていることを特徴する歯車変速装置。
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