JPH08106870A - X線管の回転対陰極組立体 - Google Patents

X線管の回転対陰極組立体

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JPH08106870A
JPH08106870A JP25983094A JP25983094A JPH08106870A JP H08106870 A JPH08106870 A JP H08106870A JP 25983094 A JP25983094 A JP 25983094A JP 25983094 A JP25983094 A JP 25983094A JP H08106870 A JPH08106870 A JP H08106870A
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JP
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anticathode
casing
rotating
refrigerant
brush
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JP25983094A
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English (en)
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Ichiro Matsubara
一郎 松原
Osamu Hirashima
修 平嶋
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Rigaku Denki Co Ltd
Rigaku Corp
Original Assignee
Rigaku Denki Co Ltd
Rigaku Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 転がり軸受を電気絶縁材料で構成することに
より、回転対陰極組立体の軸方向の寸法を増加させずに
転がり軸受の電蝕現象を防止する。 【構成】 対陰極16に流れ込んだ管電流は、外筒18
を通り、ブラシ装置36と、導電性の冷却水シール装置
38とを介して、アースに接続されたケーシング10へ
と流れていく。玉軸受34、35の玉は、電気絶縁性の
セラミックスすなわち窒化ケイ素で形成されている。玉
軸受34、35には電流が流れないので、ブラシ装置3
6のブラシユニットは軸方向には1列で済み、これで十
分に玉軸受の電蝕現象を防ぐことができる。また、ブラ
シ装置36を省略しても、冷却水シール装置38がブラ
シの役割を果たす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
【0002】この発明はX線管の回転対陰極組立体に関
し、特に、対陰極を回転可能に支持するための転がり軸
受を改善した回転対陰極組立体に関する。
【0003】
【従来の技術】回転対陰極型のX線管は、固定対陰極型
のX線管と比較して、大電力を投入することができるの
で、大きなX線強度を得るのに適している。この回転対
陰極は、その内部を冷媒(通常は冷却水)で冷却しなが
ら、数千〜数万rpmの高速で回転させている。そし
て、円筒状の対陰極の外周面に電子ビームを照射して、
そこからX線を発生させている。フィラメント(陰極)
と対陰極との間には数十kVの高電圧(管電圧)を印加
し、この高電圧回路には数百mAの電流(管電流)が流
れる。18kWの電力を投入する一例を示すと、管電圧
が60kVで、管電流が300mAである。この管電流
は、X線管内の真空中では、負の高電圧が印加されたフ
ィラメントから対陰極に向かう電子ビームの形となり、
対陰極に流れ込んだ管電流は、対陰極から、回転対陰極
組立体のケーシングに流れて、アースに落ちて行く。し
たがって、回転対陰極組立体において、回転する対陰極
と、静止するケーシングとの間の電流経路を確保する必
要がある。そのために、通常は、対陰極の支持軸とケー
シングとの間にブラシを配置している。
【0004】ところで、回転対陰極組立体の内部には、
対陰極の支持軸とケーシングとの間に転がり軸受があ
り、この転がり軸受を通して管電流の一部が流れること
もある。転がり軸受として一般に使われているのは、ラ
ジアル式の玉軸受であるが、この場合、対陰極の支持軸
から、玉軸受の内輪、玉、外輪を経て、ケーシングにつ
ながるような電流経路が存在する。ただし、玉と外輪の
間、及び、玉と内輪の間には、潤滑用の油膜(電気絶縁
物である)が形成されているので、この玉軸受が電流経
路となる場合には、油膜の絶縁破壊を起こしながら、断
続的に電流が流れることになる。あるいは、油膜の途切
れた部分を通して、断続的に電流が流れることになる。
このような断続的な通電によって、玉や内輪、外輪の接
触表面に、うろこ状の凹凸が形成されてしまう。いわゆ
る電蝕現象である。この電蝕現象を抑制するためにも、
ブラシ装置によって十分な電流経路を確保する必要があ
る。
【0005】一方で、転がり軸受の構成要素を電気絶縁
性のセラミックスで形成して電蝕現象等を防止すること
が、特開昭58−113628号公報、実開昭61−4
2221号公報、実開平4−106517号公報、実開
平5−33658号公報に開示されている。ただし、X
線管の回転対陰極組立体において、この種の転がり軸受
を使用することは知られていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の回転対
陰極組立体においては、対陰極の支持軸の軸方向に沿っ
て複数列のブラシユニットを設けることによって、十分
な電流経路を確保している。しかし、このブラシ装置の
ために、回転対陰極組立体の軸方向の寸法が長くなる。
この寸法が長くなると、次のような問題が生じる。
【0007】(a)特に回転対陰極の回転軸線を水平に
配置した場合に、回転対陰極の回転バランスが不安定に
なり易く、振動を生じ易い。振動が大きくなると、回転
対陰極の支持軸とケーシングとの間を真空封止している
磁性流体シール装置や、冷却水シール装置の寿命が短く
なる。
【0008】(b)対陰極の支持軸の内部には冷却水が
流れているが、この冷却水の通路が長くなって、冷却水
の流れ抵抗が大きくなり、冷却水の流量を確保するのが
困難になる。流量を確保するために冷却水の供給圧力を
大きくすれば、冷却水シール装置に大きな負荷がかか
り、シール上の問題が生じる。
【0009】この発明は上述の問題点を解決するために
なされたものであり、その目的は、回転対陰極組立体の
軸方向の寸法を増加させずに転がり軸受の電蝕現象を防
止することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用】この発明の回転
対陰極組立体は、主として、対陰極の支持軸を回転支持
するための転がり軸受に特徴がある。この転がり軸受
は、外輪と内輪と転動体のうちの少なくとも一つを電気
絶縁材料で形成してある。典型的には、転動体を電気絶
縁材料で形成する。転がり軸受の転動体としては、玉ま
たはころを使うことができる。電気絶縁材料としては、
電気絶縁性のセラミックスを使うことができ、窒化ケイ
素セラミックスが最適である。それ以外のセラミックス
としては、アルミナ、ジルコニア、フォルステライト、
ステアタイト、ムライトなどを用いてもよい。転動体の
代わりに、外輪や内輪を電気絶縁材料で形成してもよ
い。
【0011】転がり軸受の構成要素を電気絶縁材料で形
成する代わりに、転がり軸受とケーシングの間に電気絶
縁性のブッシュを配置したり、転がり軸受と対陰極の支
持軸と間に電気絶縁性のブッシュを配置したりしてもよ
い。
【0012】このように、転がり軸受の構成要素を電気
絶縁材料で形成したり、転がり軸受のブッシュを電気絶
縁材料で形成したりすることによって、対陰極に流れ込
んだ管電流の一部が転がり軸受を通ることが阻止され、
転がり軸受の電蝕現象を防止することができる。その結
果、転がり軸受の寿命が延びる。
【0013】上述のように転がり軸受またはブッシュを
電気絶縁性とした場合に、対陰極とケーシングとの間の
電流経路はブラシ装置で確保することができる。このブ
ラシ装置は、単一の接触片と板バネとからなるブラシユ
ニットを備えており、このブラシユニットを対陰極の支
持軸の軸方向に1列だけ配置する。このようにブラシ装
置を1列だけにしても、転がり軸受を通る電流経路が遮
断されているので、転がり軸受の電蝕現象を防ぐことが
できる。ブラシユニットを軸方向に1列だけにして、か
つ、ブラシユニットを増加させたい場合には、ブラシユ
ニットを周方向に複数配置すればよい。転がり軸受を電
気絶縁性にすると、ブラシ装置の軸方向の寸法を短くで
きるので、その分、回転対陰極組立体の軸方向の全長を
短くできる。
【0014】また、冷媒シール装置を導電性にすること
によってケーシングと対陰極の支持軸との間の電流経路
を確保することができる。この冷媒シール装置は、スラ
スト方向の荷重を受けるようなシール接触面を有する導
電性のメカニカルシールとするのが好ましい。導電性の
冷媒シール装置を用いる場合には、上述のブラシ装置と
併用することによって電流経路を確保することができ、
あるいは、ブラシ装置を省略して、この導電性の冷媒シ
ール装置だけで電流経路を確保することもできる。
【0015】本発明は、ケーシングの内部に電動機を内
蔵した形式の回転対陰極組立体に特に有効である。この
形式では、電動機の固定子と回転子を収容するために回
転対陰極組立体の軸方向の全長は長くなりがちである。
従来技術の項で説明したように、回転対陰極組立体の全
長はできるだけ短くしたいが、所定の回転トルクを確保
するためには、固定子や回転子の軸方向の寸法を短くす
るにも限界がある。そこで、上述のように転がり軸受を
電気絶縁性にすることによって、ブラシ装置の占める軸
方向寸法をできるだけ短くすることが効果的であり、も
って回転対陰極組立体の全長を短くできる。
【0016】
【実施例】図1は、この発明の第1実施例の縦断面図で
ある。この回転対陰極組立体のケーシング10は、X線
管の管壁(チューブシールド)12に取り付けるための
フランジ14を備えている。図において、管壁12の左
側がX線管の内部すなわち真空側であり、管壁12の右
側がX線管の外部すなわち大気側である。円筒状の対陰
極16は、中空の支持軸すなわち外筒18に固定されて
おり、この外筒18と一体に回転する。外筒18の内部
には中空の内筒20があり、この内筒20の一端(図の
右端)はケーシング10に固定されている。すなわち、
外筒18は回転するが、内筒20は静止している。内筒
20の他端(図の左端)には仕切板22が固定され、こ
の仕切板22は対陰極16の内部空間において冷却水通
路を形成している。対陰極16を冷却するための冷媒と
しては冷却水が用いられ、この冷却水は矢印24の方向
からケーシング10の内部に供給され、外筒18と内筒
20の間を通って、対陰極16の内部に入る。対陰極1
6の裏面を流れた冷却水は、内筒20の内部を流れて、
矢印26の方向に出て行く。
【0017】ケーシング10の内部には、対陰極16を
回転させるための電動機が内蔵されている。すなわち、
ケーシング10の内壁面には電動機の固定子28が固定
され、一方で、外筒18の外周面には電動機の回転子3
0が固定されている。
【0018】静止するケーシング10と、回転する外筒
18との間には、真空を封止する磁性流体シール装置3
2と、外筒18を回転可能に支持する1対の玉軸受3
4、35と、電流経路を確保するためのブラシ装置36
と、冷却水シール装置38とが配置されている。
【0019】この回転対陰極組立体の基本的な動作を説
明すると、固定子28と回転子30とからなる電動機に
よって対陰極16は数千〜1万数千rpmで回転駆動さ
れる。フィラメント40に負の高電圧を印加すると、フ
ィラメント40から放出された熱電子は加速されて、電
子ビーム42となる。この電子ビーム42が対陰極16
の外周面に衝突して、そこからX線が発生する。電子ビ
ーム42の衝突で温度上昇した対陰極16は、その裏側
を通る冷却水によって冷却される。対陰極16に流れ込
んだ管電流は、外筒18を通り、ブラシ装置36と導電
性の冷却水シール装置38とを介して、アースに接続さ
れたケーシング10へと流れていく。
【0020】図2は、磁性流体シール装置に近い方の玉
軸受34の近傍を拡大して示した縦断面図である。玉軸
受34の外輪44はケーシング10の内壁面に固定さ
れ、内輪46は外筒18の外周面に固定されている。玉
軸受の転動体すなわち玉48は、電気絶縁性のセラミッ
クスで形成されている。この実施例では、玉48の材質
は窒化ケイ素である。もう一方の玉軸受35(図1を参
照)も玉軸受34と全く同じ構成である。
【0021】玉軸受34の隣にはブラシ装置36が配置
されている。図3は図2のIII−III線断面図であり、ブ
ラシ装置36の横断面を示している。このブラシ装置3
6は支持リング50を備えており、この支持リング50
はケーシングの内壁面に固定されている。この支持リン
グ50には3個のブラシユニット52が取り付けられて
いる。これらのブラシユニット52は、支持リング50
の内壁面に3等配で固定されている。各ブラシユニット
52は板バネ54を有し、この板バネ54の先端に接触
片56が固定されている。板バネ54の基端はリベット
58で支持リング50に固定されている。接触片56
は、板バネ54の弾性復元力によって、回転する外筒1
8の外周面に押し付けられる。図2に戻って、外筒18
に流れ込んだ管電流は、このブラシ装置36を通ってケ
ーシング10に流れて行く。電気絶縁性の玉48を備え
る玉軸受34は、全体として電気抵抗が非常に高いの
で、この玉軸受34を介して電流が流れることはなくな
り、玉軸受34の電蝕を防ぐことができる。したがっ
て、玉軸受34の寿命が長くなる。鋼球を用いた従来の
玉軸受を用いた場合には、電蝕現象の影響により、玉軸
受の寿命は3千時間程度であったが、本実施例の場合に
は、玉軸受の寿命は5千〜1万時間に延びた。
【0022】ブラシ装置36が占める軸方向の寸法W
は、本実施例では8mmであり、従来のブラシ装置と比
較して、非常に短くなった。ところで、従来のブラシ装
置では、玉軸受に流れる電流をできるだけ少なくするた
めに、ブラシユニットを多く設ける必要があったので、
ブラシユニットを周方向に複数個設けるとともに、軸方
向にも複数列設けるようにしていた。例えば、軸方向に
3列、周方向に2等配の場合には、合計6個のブラシユ
ニットとなる。これに対して、本実施例では、軸方向に
はブラシユニットは1列で済み、これで十分に玉軸受の
電蝕現象を防ぐことができる。
【0023】上述のように、電気絶縁性の玉軸受を採用
したことにより、ブラシ装置の軸方向の寸法が非常に短
くて済むようになったので、図1に示す回転対陰極組立
体の軸方向長さLは従来のものより短くなった。本実施
例では、全長L=約170mmである。
【0024】上述の実施例では、1対の玉軸受34、3
5を用いているが、一方の軸受を玉軸受とし、他方の軸
受をころ軸受とすることもできる。ころ軸受の場合は、
転動体としてのころを電気絶縁材料にする。
【0025】図4は冷却水シール装置の近傍を拡大した
縦断面図である。ケーシング10の大気側端部の近傍の
内部には、冷却水の漏れを防止するための冷却水シール
装置38が設けられている。この冷却水シール装置38
は、スラスト荷重によって面接触が維持される形式のメ
カニカルシールで構成されている。この冷却水シール装
置38は、リング状のストッパ60と、従動リング62
と、シートリング64とを備えている。ストッパ60の
内部には環状の溝66が形成され、従動リング62はそ
の溝66の中に挿入されている。この従動リング62
は、溝66の内部で、外筒18の軸線方向に並進移動で
きる。
【0026】ストッパ60は外筒18の外周面に固定さ
れていて、外筒18と一体に回転するようになってい
る。シートリング64は、ケーシング10の大気側端部
に固定されていて、さらにピン68によって回転できな
いように保持されている。従動リング62はストッパ6
0に対して、回り止め機構としての2本のピン70によ
って連結され、これにより、従動リング62がストッパ
60に対して相対的に回転するのを防いでいる。また、
従動リング62の溝66の内壁面とストッパ60との間
には、押し付け部材としての4個の圧縮コイルバネ72
が配置されている。よって、従動リング62の端面は、
バネ72の復元力によりシートリング64の端面に押し
付けられ、シートリング64と面接触する。
【0027】図5は、冷却水シール装置の要部の分解斜
視図である。従動リング62と、シートリング64と、
シートリング64の回り止め防止のための1本のピン6
8と、従動リング62の回転駆動のための2本のピン7
0と、従動リング62をシートリング64に押し付ける
ための4個の圧縮コイルバネ72とが明瞭に示されてい
る。従動リング62はカーボンによって形成され、シー
トリング64は炭化ケイ素セラミックスによって形成さ
れている。
【0028】図4に戻って、従動リング62とストッパ
60との間にはOリング76が設けられている。シート
リング64とケーシング10との間にも別のOリング7
4が設けられている。これらのOリングは、いずれも、
水漏れ防止のために設けられる。冷却水は矢印24の方
向からケーシング10の内部に入り、外筒18と内筒2
0の間の冷却水通路を通って対陰極の内部に入り、内筒
20の内部を戻ってきて矢印26の方向に出て行く。
【0029】外筒18が回転するとき、冷却水シール装
置内のストッパ60と従動リング62は外筒18と一体
になって回転する。したがって、回転する従動リング6
2と、静止するシートリング64とは、互いに押し付け
られた状態で滑り接触し、これによって冷却水をシール
している。炭化ケイ素セラミックスは非常に硬く、一方
でカーボンは比較的軟らかいので、このような硬い材質
と軟らかい材質の組み合わせによって滑り接触時のシー
ル性能を向上させている。従動リング62とシートリン
グ64の間は面接触状態であり、さらに、従動リング6
2とシートリング64との間に働く接触圧力は、外筒1
8のラジアル方向ではなくてスラスト方向に作用するの
で、接触圧力が接触面全面にわたって均一になる。その
結果、冷却水の漏れをほぼ完全に防止できる。また、従
動リング62とシートリング64との接触圧力はバネ7
2の復元力によって長期間にわたって確実に維持される
ので、冷却水シール装置の寿命が長くなる。
【0030】この冷却水シール装置38は導電性であ
る。すなわち、従動リング62を構成する炭化ケイ素
と、シートリング64を構成するカーボンは、いずれも
導電性であって、外筒18に流れ込んだ管電流の一部
は、金属製のストッパ60やバネ72やピン70を介し
て、従動リング62に流れ、さらにシートリング64を
経て、ケーシング10に流れて行く。したがって、外筒
18に流れ込んだ管電流は、上述のブラシ装置36と、
この冷却水シール装置38とを経由して、ケーシング1
0に流れて行くことになる。これにより、玉軸受の電蝕
現象を、より効果的に防止できるとともに、ブラシ装置
の負担を軽くできる。この冷却シール装置38を導電性
にするためには、従動リング62とシートリング64の
材質の組み合わせは、上述の炭化ケイ素とカーボンに限
定する必要はない。例えば、従動リング62を硬い金属
材料で作り、シートリング64をカーボン製とすること
もできる。
【0031】図6は本発明の第2実施例の縦断面図であ
る。この実施例では、ブラシ装置を省略して、その分、
回転対陰極組立体の全長Lをさらに短くしたものであ
る。ブラシ装置を省略した以外は、図1に示した実施例
と同じである。この実施例では、外筒18に流れ込んだ
管電流は、導電性の冷却水シール装置38を通ってケー
シング10に流れて行く。1対の玉軸受34、35は電
気絶縁性の玉を備えているので、ブラシ装置を省略して
も、この玉軸受34、35を通して電流が流れることは
ほとんどなく、玉軸受の電蝕現象は生じない。玉軸受3
4、35の玉を構成する窒化ケイ素の電気抵抗(体積抵
抗)が、1013Ω・cmであるのに対して、冷却水シー
ル装置38の従動リングを構成する炭化ケイ素の電気抵
抗は102Ω・cmでなので、両者の電気抵抗は極端に
異なり、電流のほとんどは、玉軸受34、35を通るこ
となく冷却水シール装置38を流れる。なお、冷却水シ
ール装置38のシートリングを構成するカーボンは電気
の良導体(電気抵抗は10-3Ω・cmのオーダー)であ
るから、冷却水シール装置38の全体の電気抵抗は従動
リングの電気抵抗で決まる。
【0032】図7は本発明の第3実施例における玉軸受
の近傍を拡大して示した縦断面図である。この実施例で
は、玉軸受34aの外輪44aが窒化ケイ素セラミック
スで形成されており、内輪46aと玉48aは金属製で
ある。このようにしても、玉軸受34aは電気絶縁性と
なり、玉軸受34aの電蝕現象を防止できる。また、外
輪44aを通常の金属製にして、内輪46aの方を窒化
ケイ素セラミックスで形成してもよい。あるいは、外輪
44aと内輪46aの両方を窒化ケイ素セラミックスで
形成してもよい。さらには、外輪44aと内輪46aと
玉48aのすべてを窒化ケイ素セラミックスで形成する
ことも可能である。いずれの場合も、玉軸受34aは電
気絶縁性となる。
【0033】図8は本発明の第4実施例における玉軸受
の近傍を拡大して示した縦断面図である。この実施例で
は、玉軸受34b自体は通常の金属製であるが、この玉
軸受34bとケーシング10との間に窒化ケイ素セラミ
ックス製のブッシュ78が配置されている。すなわち、
玉軸受34bの外輪44bはブッシュ78の内壁面に固
定され、ブッシュ78の外周面はケーシング10の内壁
面に固定されている。また、玉軸受34bとブラシ装置
36の間には窒化ケイ素セラミックス製の絶縁リング8
0が配置されている。これにより、玉軸受34bを通る
電流経路は電気絶縁性のブッシュ78と絶縁リング80
で遮断され、玉軸受34bの電蝕現象を防ぐことができ
る。また、ブッシュ78を配置する代わりに、玉軸受3
4bの内輪46bと外筒18との間に電気絶縁性のブッ
シュを配置してもよい。あるいは、外輪44bとケーシ
ング10の間、及び、内輪46bと外筒18の間の両方
に、電気絶縁性のブッシュを配置してもよい。この第4
実施例のようにしても、玉軸受34aを通る電流を遮断
することができ、玉軸受34aの電蝕現象を防止でき
る。
【0034】
【発明の効果】この発明の回転対陰極組立体は、転がり
軸受を電気絶縁性にしたので、ブラシ装置を十分に確保
しなくても、管電流の一部が転がり軸受を通過すること
がなくなり、転がり軸受の電蝕現象を防止できる。した
がって、ブラシ装置を配置するための軸方向のスペース
を節約でき、回転対陰極組立体の軸方向の寸法を短くで
きる。また、転がり軸受を電気絶縁性にして、かつ、冷
却シール装置を導電性にすることにより、より効果的
に、転がり軸受の電蝕現象を防止できるし、ブラシ装置
を省略することも可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例の縦断面図である。
【図2】玉軸受の近傍を拡大して示した縦断面図であ
る。
【図3】図2のIII−III線断面図である。
【図4】冷却水シール装置の近傍を拡大した縦断面図で
ある。
【図5】冷却水シール装置の要部の分解斜視図である。
【図6】本発明の第2実施例の縦断面図である。
【図7】本発明の第3実施例における玉軸受の近傍を拡
大して示した縦断面図である。
【図8】本発明の第4実施例における玉軸受の近傍を拡
大して示した縦断面図である。
【符号の説明】
10 ケーシング 14 フランジ 16 対陰極 18 外筒 20 内筒 22 仕切板 28 固定子 30 回転子 32 磁性流体シール装置 34、35 玉軸受 36 ブラシ装置 38 冷却水シール装置 44 外輪 46 内輪 48 玉 50 支持リング 52 ブラシユニット 54 板バネ 56 接触片 60 ストッパ 62 従動リング 64 シートリング 78 ブッシュ

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線管への取付部を有するケーシング
    と、回転可能な対陰極と、ケーシングに対して対陰極の
    支持軸を回転可能に支持する転がり軸受と、ケーシング
    と対陰極の支持軸との間を回転可能に真空封止する真空
    シール装置と、対陰極を冷却するための冷媒を通す冷媒
    通路と、ケーシングと対陰極の支持軸との間で回転可能
    に冷媒を封止する冷媒シール装置とを備える、X線管の
    回転対陰極組立体において、 前記転がり軸受の外輪と内輪と転動体のうちの少なくと
    も一つが電気絶縁材料で形成されていることを特徴とす
    る回転対陰極組立体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の回転対陰極組立体におい
    て、前記転動体が電気絶縁材料で形成されていることを
    特徴とする回転対陰極組立体。
  3. 【請求項3】 X線管への取付部を有するケーシング
    と、回転可能な対陰極と、ケーシングに対して対陰極の
    支持軸を回転可能に支持する転がり軸受と、ケーシング
    と対陰極の支持軸との間を回転可能に真空封止する真空
    シール装置と、対陰極を冷却するための冷媒を通す冷媒
    通路と、ケーシングと対陰極の支持軸との間で回転可能
    に冷媒を封止する冷媒シール装置とを備える、X線管の
    回転対陰極組立体において、 前記転がり軸受とケーシングの間に電気絶縁材料から成
    るブッシュが配置されていることを特徴とする回転対陰
    極組立体。
  4. 【請求項4】 X線管への取付部を有するケーシング
    と、回転可能な対陰極と、ケーシングに対して対陰極の
    支持軸を回転可能に支持する転がり軸受と、ケーシング
    と対陰極の支持軸との間を回転可能に真空封止する真空
    シール装置と、対陰極を冷却するための冷媒を通す冷媒
    通路と、ケーシングと対陰極の支持軸との間で回転可能
    に冷媒を封止する冷媒シール装置とを備える、X線管の
    回転対陰極組立体において、 前記転がり軸受と対陰極の支持軸との間に電気絶縁材料
    から成るブッシュが配置されていることを特徴とする回
    転対陰極組立体。
  5. 【請求項5】 請求項1から4までのいずれか1項に記
    載の回転対陰極組立体において、前記電気絶縁材料がセ
    ラミックスであることを特徴とする回転対陰極組立体。
  6. 【請求項6】 請求項1から4までのいずれか1項に記
    載の回転対陰極組立体において、ケーシングと対陰極の
    支持軸との間にブラシ装置が配置されていることを特徴
    とする回転対陰極組立体。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の回転対陰極組立体におい
    て、前記ブラシ装置は、単一の接触片と板バネとからな
    るブラシユニットを備え、このブラシユニットが対陰極
    の支持軸の軸方向に1列だけ配置されていることを特徴
    とする回転対陰極組立体。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の回転対陰極組立体におい
    て、前記ブラシユニットが、対陰極の支持軸の周方向
    に、複数個配置されていることを特徴とする回転対陰極
    組立体。
  9. 【請求項9】 請求項1から4までのいずれか1項に記
    載の回転対陰極組立体において、前記冷媒シール装置を
    導電性にすることによってケーシングと対陰極の支持軸
    との間の電流経路を確保することを特徴とする回転対陰
    極組立体。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の回転対陰極組立体にお
    いて、前記冷媒シール装置が、スラスト方向の荷重を受
    けるシール接触面を有する導電性のメカニカルシールで
    あることを特徴とする回転対陰極組立体。
  11. 【請求項11】 請求項9記載の回転対陰極組立体にお
    いて、ケーシングと対陰極の支持軸との間にブラシ装置
    が配置されていないことを特徴とする回転対陰極組立
    体。
  12. 【請求項12】 請求項1から4までのいずれか1項に
    記載の回転対陰極組立体において、ケーシングの内壁面
    に電動機の固定子が固定され、対陰極の支持軸には電動
    機の回転子が固定されていることを特徴とする回転対陰
    極組立体。
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