JPH08108210A - 薄スケール熱延フェライト系ステンレス鋼帯の製造方法 - Google Patents
薄スケール熱延フェライト系ステンレス鋼帯の製造方法Info
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- JPH08108210A JPH08108210A JP24281694A JP24281694A JPH08108210A JP H08108210 A JPH08108210 A JP H08108210A JP 24281694 A JP24281694 A JP 24281694A JP 24281694 A JP24281694 A JP 24281694A JP H08108210 A JPH08108210 A JP H08108210A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】鋼帯の表面に薄スケールを有するフェライト系
ステンレスの熱延鋼帯の製造方法の提供。 【構成】熱間仕上げ圧延終了後卷取りまでの間に、鋼帯
の表面に下記式を満足する条件で高圧水を噴射してデ
スケーリングを行う。 E≧−6.00×10-2T+8.60×10 ・・・ 但し、Eは下記式で定義される衝突エネルギー(kJ/
m2)、Tはデスケーリング直前の鋼帯温度(℃)であ
る。 E=(P×Q)/(W×V×103 ) ・・・ ここで、E:衝突エネルギー(kJ/m2)、P:ノズル吐
出圧力(Pa)、Q:ノズル1本当たりの流量(m3/sec
)、W:ノズル1本当たりの噴射幅(m)、V:鋼帯の
走行速度(m /sec ) 【効果】鋼帯表面のスケール厚を薄くすることが可能
で、酸洗処理の前に行うショットブラストを簡略化し、
あるいは省略することができ、表面粗度の小さい熱延鋼
帯を容易に製造することができる。
ステンレスの熱延鋼帯の製造方法の提供。 【構成】熱間仕上げ圧延終了後卷取りまでの間に、鋼帯
の表面に下記式を満足する条件で高圧水を噴射してデ
スケーリングを行う。 E≧−6.00×10-2T+8.60×10 ・・・ 但し、Eは下記式で定義される衝突エネルギー(kJ/
m2)、Tはデスケーリング直前の鋼帯温度(℃)であ
る。 E=(P×Q)/(W×V×103 ) ・・・ ここで、E:衝突エネルギー(kJ/m2)、P:ノズル吐
出圧力(Pa)、Q:ノズル1本当たりの流量(m3/sec
)、W:ノズル1本当たりの噴射幅(m)、V:鋼帯の
走行速度(m /sec ) 【効果】鋼帯表面のスケール厚を薄くすることが可能
で、酸洗処理の前に行うショットブラストを簡略化し、
あるいは省略することができ、表面粗度の小さい熱延鋼
帯を容易に製造することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面の付着スケールが
薄く酸洗性に優れたフェライト系ステンレスの熱延鋼帯
を製造する方法に関する。
薄く酸洗性に優れたフェライト系ステンレスの熱延鋼帯
を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱間圧延ラインによりステンレス鋼帯を
製造する場合、通常、素材スラブを加熱炉に装入して燃
焼雰囲気下で加熱し、粗圧延および仕上げ圧延を施した
後、コイル状に巻き取る。
製造する場合、通常、素材スラブを加熱炉に装入して燃
焼雰囲気下で加熱し、粗圧延および仕上げ圧延を施した
後、コイル状に巻き取る。
【0003】この間に、鋼帯の表面にはスケールが生成
し、コイルに卷き取られた後もそのまま残存するので、
熱間圧延後のステンレス鋼帯を冷間圧延に供する場合
は、連続焼鈍酸洗ライン(APライン)で連続的に焼鈍
ならびに酸洗処理を施し、あるいはバッチ式の焼鈍炉を
使用して焼鈍した後、酸洗処理を行う。しかし、焼鈍後
のステンレス鋼帯の酸化スケールは緻密で、そのデスケ
ーリングは極めて困難であるため、焼鈍を終えた鋼帯に
対して、あらかじめショットブラスト等によって酸化ス
ケールを機械的に破壊、除去し、または、酸化スケール
にひび割れを発生させて後続の酸洗を容易にする処理を
施した後、硫酸槽、硝酸と弗酸との混酸槽等を通過さ
せ、化学的作用により完全にデスケーリングする。
し、コイルに卷き取られた後もそのまま残存するので、
熱間圧延後のステンレス鋼帯を冷間圧延に供する場合
は、連続焼鈍酸洗ライン(APライン)で連続的に焼鈍
ならびに酸洗処理を施し、あるいはバッチ式の焼鈍炉を
使用して焼鈍した後、酸洗処理を行う。しかし、焼鈍後
のステンレス鋼帯の酸化スケールは緻密で、そのデスケ
ーリングは極めて困難であるため、焼鈍を終えた鋼帯に
対して、あらかじめショットブラスト等によって酸化ス
ケールを機械的に破壊、除去し、または、酸化スケール
にひび割れを発生させて後続の酸洗を容易にする処理を
施した後、硫酸槽、硝酸と弗酸との混酸槽等を通過さ
せ、化学的作用により完全にデスケーリングする。
【0004】しかしながら、従来のデスケーリング方法
には、焼鈍処理後のステンレス鋼帯に対してショットブ
ラストを行うと、ショット粒の衝突により鋼帯の表面に
凹凸の打痕(ショット目)が形成されて鋼帯の表面粗度
が大きくなるという問題があった。
には、焼鈍処理後のステンレス鋼帯に対してショットブ
ラストを行うと、ショット粒の衝突により鋼帯の表面に
凹凸の打痕(ショット目)が形成されて鋼帯の表面粗度
が大きくなるという問題があった。
【0005】この問題の解決手段として、鋼帯表面の薄
スケール化が検討されてきた。すなわち、素材スラブの
加熱から粗圧延および仕上げ圧延を経てコイルに巻き取
られるまでの熱間圧延ライン内で鋼帯表面に形成される
スケール厚を薄くするように、すなわち、ステンレス鋼
帯の薄スケール化を行えば、熱間圧延後の焼鈍工程でさ
らにスケールが生成しても、従来材に比べてスケール厚
は薄くなり、従って、酸洗を効率よく行うためのショッ
トブラスト等の機械的デスケーリングを簡略化すること
が可能になる。
スケール化が検討されてきた。すなわち、素材スラブの
加熱から粗圧延および仕上げ圧延を経てコイルに巻き取
られるまでの熱間圧延ライン内で鋼帯表面に形成される
スケール厚を薄くするように、すなわち、ステンレス鋼
帯の薄スケール化を行えば、熱間圧延後の焼鈍工程でさ
らにスケールが生成しても、従来材に比べてスケール厚
は薄くなり、従って、酸洗を効率よく行うためのショッ
トブラスト等の機械的デスケーリングを簡略化すること
が可能になる。
【0006】熱延鋼帯を薄スケール化する方法として、
例えば、特開昭53−23827 号公報では、熱間圧延後、そ
の圧延材を冷却し、次いで圧延材の表面に研掃材を混入
した高圧液体を吹き付けて脱スケールした後、不活性ガ
ス雰囲気中でスケールの発生を防ぎつつ巻き取る熱間圧
延材の処理方法およびそのための装置が提案されてい
る。
例えば、特開昭53−23827 号公報では、熱間圧延後、そ
の圧延材を冷却し、次いで圧延材の表面に研掃材を混入
した高圧液体を吹き付けて脱スケールした後、不活性ガ
ス雰囲気中でスケールの発生を防ぎつつ巻き取る熱間圧
延材の処理方法およびそのための装置が提案されてい
る。
【0007】この方法は、仕上げ圧延後の冷却に引き続
き、熱延鋼帯をデスケーリングするとともに、スケール
が再び生成するのを防止することにより、冷間圧延前の
酸洗を不要とし、従来の酸洗処理を行う場合に比べて高
い生産性を得ようとするものである。しかし、この方法
には、脱スケールに研掃材を使用するので、研掃材が高
温の熱延鋼帯の表面に埋め込まれ、表面疵が発生すると
いう問題がある。
き、熱延鋼帯をデスケーリングするとともに、スケール
が再び生成するのを防止することにより、冷間圧延前の
酸洗を不要とし、従来の酸洗処理を行う場合に比べて高
い生産性を得ようとするものである。しかし、この方法
には、脱スケールに研掃材を使用するので、研掃材が高
温の熱延鋼帯の表面に埋め込まれ、表面疵が発生すると
いう問題がある。
【0008】本出願人は、先に、熱間仕上げ圧延終了後
卷取りまでの間に、鋼帯の表面に所定の条件で高圧水を
噴射してデスケーリングを行う熱延鋼帯の製造方法を提
案した(特開平6−99214 号公報)。この方法によりス
ケール厚が薄い(1 〜2 μm)鋼帯を製造することが可
能で、熱延鋼帯の酸洗性を向上させ、酸洗設備の生産性
を高めることができる。しかし、この方法は主として普
通鋼を対象とするもので、ステンレス鋼の熱延鋼帯に適
用することはできない。
卷取りまでの間に、鋼帯の表面に所定の条件で高圧水を
噴射してデスケーリングを行う熱延鋼帯の製造方法を提
案した(特開平6−99214 号公報)。この方法によりス
ケール厚が薄い(1 〜2 μm)鋼帯を製造することが可
能で、熱延鋼帯の酸洗性を向上させ、酸洗設備の生産性
を高めることができる。しかし、この方法は主として普
通鋼を対象とするもので、ステンレス鋼の熱延鋼帯に適
用することはできない。
【0009】また、特開平4−238620号公報には、スケ
ール疵の発生を未然に防止することを目的として、仕上
げ圧延前に単位面積当たりの衝突圧と流量を規定した高
圧水を鋼帯表面に噴射するデスケーリング方法が提案さ
れている。しかし、この方法をステンレス鋼帯に適用
し、仕上げ圧延前にデスケーリングを行って薄スケール
化すると、仕上げ圧延中にロールとステンレス鋼帯の地
金との金属どうしの接触による焼付きが発生しやすいと
いう問題が生じる。
ール疵の発生を未然に防止することを目的として、仕上
げ圧延前に単位面積当たりの衝突圧と流量を規定した高
圧水を鋼帯表面に噴射するデスケーリング方法が提案さ
れている。しかし、この方法をステンレス鋼帯に適用
し、仕上げ圧延前にデスケーリングを行って薄スケール
化すると、仕上げ圧延中にロールとステンレス鋼帯の地
金との金属どうしの接触による焼付きが発生しやすいと
いう問題が生じる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、デスケーリ
ングの極めて困難なステンレス鋼帯のうち、フェライト
系ステンレスの熱延鋼帯を対象として、熱間圧延ライン
内で鋼帯表面に形成されるスケールが薄く酸洗性に優
れ、従って、酸洗前に行うショットブラストを簡略化、
あるいは省略して、表面粗度の良好な熱延鋼帯を製造す
る方法を提供することを課題としてなされたものであ
る。
ングの極めて困難なステンレス鋼帯のうち、フェライト
系ステンレスの熱延鋼帯を対象として、熱間圧延ライン
内で鋼帯表面に形成されるスケールが薄く酸洗性に優
れ、従って、酸洗前に行うショットブラストを簡略化、
あるいは省略して、表面粗度の良好な熱延鋼帯を製造す
る方法を提供することを課題としてなされたものであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、下記の
フェライト系ステンレス鋼帯の製造方法にある。
フェライト系ステンレス鋼帯の製造方法にある。
【0012】熱間仕上げ圧延終了後卷取りまでの間に、
卷き取られる鋼帯の表面に下記式を満足する条件で高
圧水を噴射してデスケーリングすることを特徴とする薄
スケール熱延フェライト系ステンレス鋼帯の製造方法。
卷き取られる鋼帯の表面に下記式を満足する条件で高
圧水を噴射してデスケーリングすることを特徴とする薄
スケール熱延フェライト系ステンレス鋼帯の製造方法。
【0013】 E≧−6.00×10-2T+8.60×10 ・・・ 但し、Eは下記式で定義される衝突エネルギー(kJ/
m2)であり、Tはデスケーリング直前の鋼帯温度(℃)
である。
m2)であり、Tはデスケーリング直前の鋼帯温度(℃)
である。
【0014】 E=(P×Q)/(W×V×103 ) ・・・ ここで、E:衝突エネルギー(kJ/m2) P:ノズル吐出圧力(Pa) Q:ノズル1本当たりの流量(m3/sec ) W:ノズル1本当たりの噴射幅(m ) V:鋼帯の走行速度(m /sec ) なお、ここでいう熱延鋼帯の表面とは、ライン上を走行
する鋼帯の外見上の表面のみでなく、裏面も含んだ、鋼
帯の上面および下面を意味する。
する鋼帯の外見上の表面のみでなく、裏面も含んだ、鋼
帯の上面および下面を意味する。
【0015】図1は本発明方法を実施するための熱間圧
延ラインの仕上げ圧延機出側から卷取り機までの部分の
概略図である。仕上げ圧延機列1と卷取り機3の間に高
圧水デスケーリング装置2が取り付けられており、熱間
仕上げ圧延を終了したステンレス鋼帯Sはデスケーリン
グ装置2で所定の条件でデスケーリングされた後卷取り
機3で巻き取られる。
延ラインの仕上げ圧延機出側から卷取り機までの部分の
概略図である。仕上げ圧延機列1と卷取り機3の間に高
圧水デスケーリング装置2が取り付けられており、熱間
仕上げ圧延を終了したステンレス鋼帯Sはデスケーリン
グ装置2で所定の条件でデスケーリングされた後卷取り
機3で巻き取られる。
【0016】
【作用】本発明方法の特徴は、フェライト系ステンレス
鋼を熱間圧延するに際して、熱間仕上げ圧延を終了した
後卷取りまでの間に鋼帯表面に所定の条件で高圧水を噴
射してデスケーリング(以下、これを高圧水デスケーリ
ングという)することにある。
鋼を熱間圧延するに際して、熱間仕上げ圧延を終了した
後卷取りまでの間に鋼帯表面に所定の条件で高圧水を噴
射してデスケーリング(以下、これを高圧水デスケーリ
ングという)することにある。
【0017】フェライト系ステンレス鋼を対象とするの
は、オーステナイト系のステンレス鋼に対して本発明方
法を適用しても良好なデスケーリングを行うことが困難
だからである。
は、オーステナイト系のステンレス鋼に対して本発明方
法を適用しても良好なデスケーリングを行うことが困難
だからである。
【0018】本発明方法において、熱間仕上げ圧延を終
了した後卷取りまでの間に鋼帯表面の高圧水デスケーリ
ングを行うのは、以下の理由によるものである。
了した後卷取りまでの間に鋼帯表面の高圧水デスケーリ
ングを行うのは、以下の理由によるものである。
【0019】図2はフェライト系ステンレス鋼帯(SUS4
30)の温度とスケール増加量の関係を示す図である。ス
テンレス鋼帯を熱間圧延する場合、熱間仕上げ圧延の終
了後巻取りまでの間における鋼帯の温度は600 〜1000℃
であるが、図2に示すように、 1000℃以下ではスケール
増加量は極めて少ない。従って、仕上げ圧延終了後、卷
取りまでの間に高圧水デスケーリングを行い、その後ス
テンレス鋼帯を固く卷き取れば、長時間空冷されてもス
ケールがそれ以上に成長するのが抑制される。
30)の温度とスケール増加量の関係を示す図である。ス
テンレス鋼帯を熱間圧延する場合、熱間仕上げ圧延の終
了後巻取りまでの間における鋼帯の温度は600 〜1000℃
であるが、図2に示すように、 1000℃以下ではスケール
増加量は極めて少ない。従って、仕上げ圧延終了後、卷
取りまでの間に高圧水デスケーリングを行い、その後ス
テンレス鋼帯を固く卷き取れば、長時間空冷されてもス
ケールがそれ以上に成長するのが抑制される。
【0020】本発明方法では、フェライト系ステンレス
の熱延鋼帯の単位面積当たりに加えられる高圧水の衝突
エネルギーE(kJ/m2)をデスケーリング前の熱延鋼帯
温度(℃)の一次関数として規定し、高圧水デスケーリ
ング能を評価する基準の一つとして採用している。
の熱延鋼帯の単位面積当たりに加えられる高圧水の衝突
エネルギーE(kJ/m2)をデスケーリング前の熱延鋼帯
温度(℃)の一次関数として規定し、高圧水デスケーリ
ング能を評価する基準の一つとして採用している。
【0021】これは図3に示すデスケーリングテストの
結果に基づくものである。ここで、高圧水の衝突エネル
ギーEは、前記の式で定義されるものである。この
式は、高圧水デスケーリングの強さを表すパラメータと
して衝突エネルギーを用いるのが妥当であるとの考えに
基づいて定めた式である。
結果に基づくものである。ここで、高圧水の衝突エネル
ギーEは、前記の式で定義されるものである。この
式は、高圧水デスケーリングの強さを表すパラメータと
して衝突エネルギーを用いるのが妥当であるとの考えに
基づいて定めた式である。
【0022】図3は、フェライト系ステンレスの熱延鋼
帯に対して高圧水噴射によるデスケーリングテストを行
い、デスケーリング前の熱延鋼帯温度(表面温度)Tと
高圧水の衝突エネルギーEが鋼帯の表面状態に及ぼす影
響を調査した結果を示す図である。この試験において
は、高圧水噴射ノズルとしてフラットノズルを使用し、
デスケーリング前の熱延鋼帯の温度Tを変化させるとと
もに、高圧水吐出圧力Pを30〜70MPa 、デスケーリング
幅を30〜80mm、鋼帯速度を2 〜20m /sec の範囲で変化
させることにより衝突エネルギーEを変化させ、そのと
きの高圧水のデスケーリング能を調査した。
帯に対して高圧水噴射によるデスケーリングテストを行
い、デスケーリング前の熱延鋼帯温度(表面温度)Tと
高圧水の衝突エネルギーEが鋼帯の表面状態に及ぼす影
響を調査した結果を示す図である。この試験において
は、高圧水噴射ノズルとしてフラットノズルを使用し、
デスケーリング前の熱延鋼帯の温度Tを変化させるとと
もに、高圧水吐出圧力Pを30〜70MPa 、デスケーリング
幅を30〜80mm、鋼帯速度を2 〜20m /sec の範囲で変化
させることにより衝突エネルギーEを変化させ、そのと
きの高圧水のデスケーリング能を調査した。
【0023】試験に用いたフェライト系ステンレス鋼は
SUS430相当材で、厚さ30mm×幅70mm×長さ200mm の板材
を3スタンドの圧延機で厚さ4.0mm まで圧延して表面に
スケールを生成させた後、高圧水デスケーリングを行
い、冷却後の表面状態を肉眼で観察した。図3中の○印
は表面状態が良好(スケール厚さが3 μm 未満)である
ことを、×印は不良(スケール厚さが3 μm 以上)であ
ることを意味する。また、図3に示す一次曲線(イ)
は、デスケーリングによって良好な表面状態を得ること
が可能となるデスケーリング前の熱延鋼帯温度Tと衝突
エネルギーEの関係を最小二乗法によって求めたもので
ある。この一次曲線は、 E=−6.00×10-2T+8.60×10 と表され、従って、熱延フェライト系ステンレス鋼帯に
対して良好な表面状態が得られるデスケーリングを行う
には、下記式の条件を満たす衝突エネルギーが必要と
いうことになる。
SUS430相当材で、厚さ30mm×幅70mm×長さ200mm の板材
を3スタンドの圧延機で厚さ4.0mm まで圧延して表面に
スケールを生成させた後、高圧水デスケーリングを行
い、冷却後の表面状態を肉眼で観察した。図3中の○印
は表面状態が良好(スケール厚さが3 μm 未満)である
ことを、×印は不良(スケール厚さが3 μm 以上)であ
ることを意味する。また、図3に示す一次曲線(イ)
は、デスケーリングによって良好な表面状態を得ること
が可能となるデスケーリング前の熱延鋼帯温度Tと衝突
エネルギーEの関係を最小二乗法によって求めたもので
ある。この一次曲線は、 E=−6.00×10-2T+8.60×10 と表され、従って、熱延フェライト系ステンレス鋼帯に
対して良好な表面状態が得られるデスケーリングを行う
には、下記式の条件を満たす衝突エネルギーが必要と
いうことになる。
【0024】 E≧−6.00×10-2T+8.60×10 ・・・ 但し、T:デスケーリング直前の鋼帯温度(℃) フェライト系ステンレス鋼を熱間圧延するに際して本発
明方法を適用すれば、熱間仕上げ圧延を終了して卷き取
った後、長時間空冷されても、鋼帯表面におけるスケー
ルの成長は抑制されるので、通常、酸洗前に実施される
ショットブラスト等の機械的なスケール除去の必要性は
なくなる。
明方法を適用すれば、熱間仕上げ圧延を終了して卷き取
った後、長時間空冷されても、鋼帯表面におけるスケー
ルの成長は抑制されるので、通常、酸洗前に実施される
ショットブラスト等の機械的なスケール除去の必要性は
なくなる。
【0025】また、近年、省エネルギーならびに生産性
を向上させ、製造コストを減少させることを目的とし
て、一部の鋼種において熱延鋼帯の焼鈍処理を省略する
場合があるが、このような場合に本発明方法を適用すれ
ば、鋼帯の巻き取りから酸洗直前までの間はスケールが
成長せず、酸洗が容易に行われるので、特に有効であ
る。
を向上させ、製造コストを減少させることを目的とし
て、一部の鋼種において熱延鋼帯の焼鈍処理を省略する
場合があるが、このような場合に本発明方法を適用すれ
ば、鋼帯の巻き取りから酸洗直前までの間はスケールが
成長せず、酸洗が容易に行われるので、特に有効であ
る。
【0026】また、熱間圧延後の鋼帯に軟質化あるいは
機械的性質の均一化等を目的として焼鈍処理を施す場合
においても、あらかじめ高圧水によりデスケーリングを
行って薄スケール化した後焼鈍したときの鋼帯表面のス
ケール厚は、薄スケール化せずに焼鈍したときのスケー
ル厚に比べて約半分となる。従って、ショットブラスト
等を簡略化することが可能となり、鋼帯の表面粗度が改
善される。
機械的性質の均一化等を目的として焼鈍処理を施す場合
においても、あらかじめ高圧水によりデスケーリングを
行って薄スケール化した後焼鈍したときの鋼帯表面のス
ケール厚は、薄スケール化せずに焼鈍したときのスケー
ル厚に比べて約半分となる。従って、ショットブラスト
等を簡略化することが可能となり、鋼帯の表面粗度が改
善される。
【0027】
【実施例】表1に示す材質および寸法のフェライト系ス
テンレス鋼帯を対象として、図1に示した実操業ライン
で本発明方法を適用してデスケーリングを行い、ショッ
トブラストを簡略化してハーフショットとし(焼鈍を省
略した場合はショットブラスト無しとし)、酸洗後の鋼
帯の表面状態ならびに表面粗度の調査を行った。なお、
比較例としてデスケーリング装置2による高圧水デスケ
ーリングを行わずにハーフショットのデスケーリングを
した場合、および従来例としてフルショットのショット
ブラストを行った場合についても同様の調査をした。
テンレス鋼帯を対象として、図1に示した実操業ライン
で本発明方法を適用してデスケーリングを行い、ショッ
トブラストを簡略化してハーフショットとし(焼鈍を省
略した場合はショットブラスト無しとし)、酸洗後の鋼
帯の表面状態ならびに表面粗度の調査を行った。なお、
比較例としてデスケーリング装置2による高圧水デスケ
ーリングを行わずにハーフショットのデスケーリングを
した場合、および従来例としてフルショットのショット
ブラストを行った場合についても同様の調査をした。
【0028】試験条件は表1に示すとおりである。酸洗
後の鋼帯の表面状態は肉眼により観察し、スケール厚さ
が3 μm 未満のときは良好、スケール厚さが3 μm 以上
の場合は不良とした。また、表面粗度の調査はJIS B 06
01に規定される中心線平均粗さRaで表し、 3.0μmRa 以
下であれば良好とした。
後の鋼帯の表面状態は肉眼により観察し、スケール厚さ
が3 μm 未満のときは良好、スケール厚さが3 μm 以上
の場合は不良とした。また、表面粗度の調査はJIS B 06
01に規定される中心線平均粗さRaで表し、 3.0μmRa 以
下であれば良好とした。
【0029】調査結果を表2に示す。ショットブラスト
は粒径0.4mm のショットを用いて行い、ハーフショット
では、投射密度を25kgf /mm2 、投射速度を10m /min
とし、フルショットでは、投射密度を同じく25kgf /mm
2 、投射速度を20m /min とした。
は粒径0.4mm のショットを用いて行い、ハーフショット
では、投射密度を25kgf /mm2 、投射速度を10m /min
とし、フルショットでは、投射密度を同じく25kgf /mm
2 、投射速度を20m /min とした。
【0030】表2の結果から明らかなように、本発明例
では酸洗後の鋼帯の表面状態ならびに表面粗度のいずれ
についても良好であったが、高圧水デスケーリングを行
わなかった比較例では酸洗後の表面状態が不良であり、
フルショットのショットブラストを行った従来例では、
酸洗後の表面状態は良好であったが表面粗度が増大し
た。
では酸洗後の鋼帯の表面状態ならびに表面粗度のいずれ
についても良好であったが、高圧水デスケーリングを行
わなかった比較例では酸洗後の表面状態が不良であり、
フルショットのショットブラストを行った従来例では、
酸洗後の表面状態は良好であったが表面粗度が増大し
た。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【発明の効果】フェライト系ステンレス鋼を熱間圧延す
るに際して本発明方法を適用すれば、鋼帯表面のスケー
ル厚を薄くし、酸洗性を向上させることが可能である。
その結果、酸洗処理の前に行うショットブラストを簡略
化し、あるいは省略することができ、表面粗度の良好な
熱延鋼帯を容易に製造することができる。
るに際して本発明方法を適用すれば、鋼帯表面のスケー
ル厚を薄くし、酸洗性を向上させることが可能である。
その結果、酸洗処理の前に行うショットブラストを簡略
化し、あるいは省略することができ、表面粗度の良好な
熱延鋼帯を容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施するための熱間圧延ラインの
仕上げ圧延機出側から卷取り機までの部分の概略図であ
る。
仕上げ圧延機出側から卷取り機までの部分の概略図であ
る。
【図2】鋼帯の表面温度とスケール増加量の関係を示す
図である。
図である。
【図3】鋼帯のデスケーリングの良否に及ぼす鋼帯の表
面温度と高圧水の衝突エネルギーの影響を示す図であ
る。
面温度と高圧水の衝突エネルギーの影響を示す図であ
る。
S:ステンレス鋼帯、1:仕上げ圧延機列、2:高圧水
デスケーリング装置、3:卷取り機
デスケーリング装置、3:卷取り機
Claims (1)
- 【請求項1】熱間仕上げ圧延終了後卷取りまでの間に、
卷き取られる鋼帯の表面に下記式を満足する条件で高
圧水を噴射してデスケーリングすることを特徴とする薄
スケール熱延フェライト系ステンレス鋼帯の製造方法。 E≧−6.00×10-2T+8.60×10 ・・・ 但し、Eは下記式で定義される衝突エネルギー(kJ/
m2)であり、Tはデスケーリング直前の鋼帯温度(℃)
である。 E=(P×Q)/(W×V×103 ) ・・・ ここで、E:衝突エネルギー(kJ/m2) P:ノズル吐出圧力(Pa) Q:ノズル1本当たりの流量(m3/sec ) W:ノズル1本当たりの噴射幅(m ) V:鋼帯の走行速度(m /sec )
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24281694A JPH08108210A (ja) | 1994-10-06 | 1994-10-06 | 薄スケール熱延フェライト系ステンレス鋼帯の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24281694A JPH08108210A (ja) | 1994-10-06 | 1994-10-06 | 薄スケール熱延フェライト系ステンレス鋼帯の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08108210A true JPH08108210A (ja) | 1996-04-30 |
Family
ID=17094722
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP24281694A Pending JPH08108210A (ja) | 1994-10-06 | 1994-10-06 | 薄スケール熱延フェライト系ステンレス鋼帯の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08108210A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0835698A3 (en) * | 1996-09-30 | 1999-01-27 | Kawasaki Steel Corporation | Hot-rolled stainless steel strip and method for producing the same |
| JP2007162087A (ja) * | 2005-12-15 | 2007-06-28 | Nippon Steel Corp | 酸洗ラインにおける鋼帯の清浄化方法 |
| JP2020121318A (ja) * | 2019-01-29 | 2020-08-13 | Jfeスチール株式会社 | デスケーリング装置、熱延鋼板の製造設備、及び熱延鋼板の製造方法 |
| CN112981069A (zh) * | 2021-02-04 | 2021-06-18 | 山西太钢不锈钢股份有限公司 | 一种低光泽度不锈钢面板材料的制备方法 |
-
1994
- 1994-10-06 JP JP24281694A patent/JPH08108210A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0835698A3 (en) * | 1996-09-30 | 1999-01-27 | Kawasaki Steel Corporation | Hot-rolled stainless steel strip and method for producing the same |
| US5948181A (en) * | 1996-09-30 | 1999-09-07 | Kawasaki Steel Corporation | Hot-rolled stainless steel strip and method for producing the same |
| JP2007162087A (ja) * | 2005-12-15 | 2007-06-28 | Nippon Steel Corp | 酸洗ラインにおける鋼帯の清浄化方法 |
| JP2020121318A (ja) * | 2019-01-29 | 2020-08-13 | Jfeスチール株式会社 | デスケーリング装置、熱延鋼板の製造設備、及び熱延鋼板の製造方法 |
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