JPH0810950A - ジベルの溶接法 - Google Patents

ジベルの溶接法

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JPH0810950A
JPH0810950A JP17164694A JP17164694A JPH0810950A JP H0810950 A JPH0810950 A JP H0810950A JP 17164694 A JP17164694 A JP 17164694A JP 17164694 A JP17164694 A JP 17164694A JP H0810950 A JPH0810950 A JP H0810950A
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滋 宇佐美
Hideo Tanaka
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 鋼部とコンクリート部の複合体を形成する際
にその結合力を向上させるためのシベルを鋼材へ溶接す
る方法の提供。 【構成】 この溶接法は、平坦な底面10と貫通孔11
または凹陥部17を有する金属製の拡大ブロック体3を
被溶接体8の表面にその底面10を接触させて配置し、
軸部2と先端部4を有する金属製の溶接ジベル1をスタ
ッド溶接機12に着脱自在に把持し、その先端部4を貫
通孔11または凹陥部17内に挿入して先端を接触させ
る。次いでスタッド溶接機12を起動し溶接ジベル1を
被溶接体8と拡大ブロック3に一体的に溶接固定する。 【効果】 この方法によれば、簡単な形状の溶接ジベル
を使用するにも係わらず溶接部等の強度を向上させるこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鋼部分とコンクリート部
分の結合部材などに使用される金属製の溶接ジベルの溶
接法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、建物の鋼梁上にコンクリート
床を形成する場合や、アンカー装置をコンクリート基礎
に埋設する場合或いは、鋼材により作られた橋梁上にコ
ンクリートスラブを形成する場合などのように、鋼部分
とコンクリート部分を結合して鋼ーコンクリートの複合
構造を形成する際には、両者の結合部材として金属製の
溶接ジベルが使用されている。一般に使用されている溶
接ジベルは、棒状の軸部と、その一端側の溶接部と、反
対側の拡大された頭部とを有している。そして多数の溶
接ジベルを所定間隔で鋼部分にスタッド溶接により固着
立設し、その上からコンクリート部分を形成する。その
際、溶接ジベルの拡大された頭部がコンクリートの軸線
方向の引張応力に抵抗する作用を有し、その軸部がコン
クリートの剪断応力に抵抗する作用を有する。
【0003】しかしこのように軸部とその端に設けられ
た溶接部の断面積が同じ寸法とされた溶接ジベルは、剪
断応力に対する支持特性が充分でないという問題があっ
た。すなわち、溶接ジベルの剪断応力に対して要求され
る特性は、鋼部分との溶接部分が破壊されず、且つその
軸部の破壊変形量が充分に大きいことである。しかし上
記の溶接ジベルは、溶接部分の破壊耐力を高めるためそ
の軸部の断面積を大きくすると、軸部の剛性が高くなっ
て破壊変形量が不充分となり、コンクリート部分にひび
割れなどの破損を生じる原因になる。逆に破壊変形量を
大きくするために軸部の断面積を小さくすると、溶接部
分の破壊耐力が低下して鋼部分とコンクリート部分の結
合力を弱めることになる。このような問題を解決するも
のとして、軸部とそれより断面積の大きな溶接部(区
分)からなる溶接ジベルが提案されている。(特開平5
−156720号公報)
【0004】これは、図7に示すような軸部が先端まで
同一直径の一般の溶接ジベルの剪断破壊に比べて、図8
に示すような軸部先端が膨大したものの方が剪断破壊に
対する耐力が大きいことを実証したものである。すなわ
ち、図7に示すような軸部先端まで同一直径の溶接ジベ
ル1において、その先端を被溶接材8にスタッド溶接し
たものと、図8に示すような溶接ジベル1の先端部が膨
大したものを被溶接材8にスタッド溶接したものとを比
較している。そして両者の剪断破壊に対する耐力を測定
すると図6に示すような特性が顕れる。すなわち点線で
示す図7の溶接ジベルの特性と実線で示す図8の溶接ジ
ベルの特性とでは、図8の溶接ジベルの方が初期剛性が
大幅に大きくになると共に最大耐力も僅かに大きくな
り、さらに破断位置が軸部になる。それと共に剪断破壊
が引張破壊の形態となり、破壊モードが延性破壊にな
る。そして剪断破壊が引張破壊で且つ軸部における破壊
となるため、耐疲労性も向上する。なお破壊時のずれ変
形(変形能力)はおおむね同一であることが判ってい
る。また、剪断力が小さい範囲では図8の改良型溶接ジ
ベルの方が変形量が小さい特徴もある。そして図7の溶
接ジベルではその剪断破壊部分が溶接部に顕れる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記に提
案された溶接ジベルは、剪断応力に対する支持特性は改
善されているが、溶接ジベルを特殊な形状に構成しなけ
ればならないという新たな問題が発生する。すなわち、
溶接ジベルの軸の途中を拡大するための加工を必要と
し、そのために大幅なコストアップが避けられない欠点
があった。そこで本発明は、剪断応力に対する支持特性
が改善されると共に、このような溶接ジベルの構造上の
問題を解決できる溶接ジベルの溶接法を提供することを
課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明のジベル
の溶接法は、先ず平坦な底面と貫通孔を有する金属製の
拡大ブロック体を被溶接材のスタッド溶接部表面にその
底面を接触させて配置し、次に軸部と先端部を有する金
属製の溶接ジベルをスタッド溶接機に着脱自在に把持す
ると共に、先端部を貫通孔に挿入してその先端を被溶接
材の表面または貫通孔内面に接触する。次いでスタッド
溶接機を起動して溶接ジベルの先端と被溶接材との間に
放電を行わせることにより、溶接ジベルを被溶接材と拡
大ブロック体に一体的に溶接固定することを特徴とする
ものである。本発明の好ましい実施態様においては、上
記拡大ブロック体の貫通孔がその底面に向かって断面の
縮小するテーパ状とされると共に、溶接ジベルの先端部
が前記貫通孔のテーパ部分の内径に適合するように先端
に向かって断面の縮小する形状とされる。また本発明の
他の溶接法は、アークスタッド溶接中に完全に溶融して
貫通する程度の厚さの底部16が残存する凹陥部17を
有すると共に、その凹陥部17の形成側とは反対側面が
平坦な底面10となる金属製の拡大ブロック体3を被溶
接材8のスタッド溶接部の表面にその底面10を接触さ
せて配置し、軸部2と先端部4を有する金属製の溶接ジ
ベル1をスタッド溶接機12に着脱自在に把持すると共
に、前記先端部4を前記凹陥部17内に挿入してその先
端を前記底部16の表面に接触させ、次いでスタッド溶
接機12を起動し溶接ジベル1の先端と拡大ブロック体
3との間に放電を行わせることにより、溶接ジベル1を
被溶接材8と拡大ブロック体3に一体的に溶接固定する
ものである。
【0007】
【作用】本発明のジベルの溶接法によれば、簡単な溶接
ジベルの構造にも係わらず、前記特開平5−15672
0号公報に記載されたものと同様な効果、すなわち、予
定される最大剪断応力に対してその溶接部分が破壊され
ず、且つその軸部の破壊変形量を充分に大きくできると
いう効果を奏する。
【0008】
【実施例】次に図面により本発明の実施例を説明する。
図1は本発明のジベルの溶接法において使用される溶接
ジベルと拡大ブロック体、および被溶接材の斜視図であ
り、図2は図1の拡大ブロック体を使用し被溶接材に溶
接ジベルをスタッド溶接している状態を説明する図であ
る。これらの図において、先ず本発明のジベルの溶接法
に使用する各部品について説明すると、溶接ジベル1は
例えば鋼材などの金属材料を塑性加工して作られ、軸部
2と先端部4が軸線方向に順に一体的に形成されてい
る。さらに先端部4と反対側の軸部2の端部にそれより
断面積の大きい頭部5が一体的に形成されている。
【0009】拡大ブロック体3は溶接ジベル1と同じ鋼
材などの金属材料を切削加工して作ることができる。こ
の拡大ブロック体3はリング状に形成され、平坦な底面
10とそれに向かって断面が縮小するテーパ状の貫通孔
11を有している。なおこの貫通孔11の軸線断面は図
のような三角形状の他に円弧状であってもよい。溶接ジ
ベル1の先端部4は上記拡大ブロック体3の貫通孔11
のテーパ部分の内径より僅かに小さい外径を維持しつつ
先端に向かって断面の縮小する円錐台形状とされてい
る。なお、貫通孔11の内面をテーパ状とせず軸線方向
に断面積が一定な直線状の孔とすることもできる。その
場合は溶接ジベル1の先端部4の外形もその孔の形状に
適合するような円柱形とする。また、その場合に円柱形
の先端付近のみを先に向かって断面積の縮小する形状と
することもできる。上記先端部4の先端中央部には半球
状の凹部が形成され、その凹部に例えばアルミニウム製
で球状の電極兼用フラックス6が打ち込まれて固着され
ている。
【0010】溶接ジベル1の軸部2、先端部4および頭
部5は軸線に対して回転対称に形成されている。しか
し、これらの少なくとも一つの部分の断面を例えば正方
形のような矩形、または5角形や6角形のような多角形
とすることもできる。先端部4の断面を例えば多角形と
した場合は、拡大ブロック体3の貫通孔11の断面形状
もそれに応じた多角形にする必要がある。また頭部5の
みを矩形または多角形とすることもできる。軸部2の直
径と長さの比は1:3.5〜1:15程度であり、リン
グ状に形成された拡大ブロック体部3の直径と厚さとの
比は1:0.5〜1:3程度とすることが好ましい。ま
た、軸部2の直径と拡大ブロック3の直径の比は1:
1.2〜1:4程度である。なお先端部4の長さは拡大
ブロック体3の厚さと同じかまたはそれより僅かに長い
寸法とされる。
【0011】次に上記部品を使用して溶接ジベルを溶接
する方法について説明する。図2において、先ず被溶接
体8のスタッド溶接すべき場所の表面に、拡大ブロック
体3をその底面10を接触させて載置し、次いでその上
にセラミック材のような耐火性材料で作られたアークシ
ールド体9を載置する。なお、実施例ではアークシール
ド体9は上部が段差状に外径を縮小された筒体とされ、
下部周囲にガス抜き用の複数の貫通溝9aが放射状に設
けられている。
【0012】さらに、図示しないアークスタッド溶接機
本体に連結されると共にシールド保持体13を結合した
スタッド溶接機12のチャックに溶接ジベル1を着脱自
在に把持させる。そしてその溶接ジベル1の先端部4を
図示のように拡大ブロック体3の貫通孔内に挿入し、そ
の先端の電極兼用フラックス6を被溶接体8の表面に接
触させた後、スタッド溶接機12の引金を引くことによ
りそれを起動する。その際アークシールド体9は上方か
らシールド保持体13より押圧される。スタッド溶接機
12を起動すると、先ず溶接ジベル1の先端部4に設け
た電極兼用フラックス6と被溶接体8との間が通電し、
次いで溶接ジベル1が僅かに自動的に上昇され、先端部
4と被溶接体8との間に間隙が生じてそれらの間にアー
ク放電が開始される。すると先端部4と貫通孔11の孔
縁部に溶融池が形成されると共に、先端部4が溶融し、
その溶融材が放電に伴って被溶接体8および貫通孔11
の縁部に溶射される。次いで溶接ジベル1を下降させて
被溶接体8に押圧させることにより、溶接ジベル1と被
溶接体8および拡大ブロック体3の3者が一体的に接合
される。この溶接時間は通常1秒前後であり、極めて短
時間で終了する。
【0013】図3はこのようにして溶接された溶接ジベ
ル1と被溶接体8および拡大ブロック体3の結合状態を
部分的に切り欠いて示した正面図である。溶接ジベル1
の先端部4は溶融により消滅し、その結果溶接ジベル1
の軸部2と被溶接体8および拡大ブロック体3の3者が
完全に一体化され、下部を一体的に拡大した軸部2の溶
接ジベル1を被溶接体8に接合した場合と同じ状態が達
成されている。従って剪断応力に対する抵抗力は十分に
確保される。
【0014】図4は本発明に使用される溶接ジベルの他
の例を示す部分拡大図である。先端に向かって断面積が
縮小するテーパ状の先端部4とそれから延長する軸部2
の下部の外周面に、電極兼用フラックス6を形成してい
る材料と同様なフラックス材を用いて形成した薄いフラ
ックス層14が被覆されている。フラックス層14を被
覆するには、例えばフラックス材の溶融液に先端部4等
をデッピングするなどの方法がある。このフラックス層
14の被覆は、少なくとも拡大ブロック体3の貫通孔1
1内に挿入される部分に行われる。なお該挿入部分は先
端部4のみ、または先端部4とその上部の軸部2の一部
の場合とがある。このようなフラックス層14の被覆に
より、溶接の際にそれら表面からもフラックスが蒸発さ
れる。そのため電極兼用フラックス6のみでは蒸発フラ
ックス量が不足する場合に有効である。特に本発明の溶
接法において、溶接ジベル1の先端部4の容積が大きい
場合に好適である。
【0015】図5は図3のように溶接ジベル1と拡大ブ
ロック体3を一体的に被溶接体8に接合した所へコンク
リートを打設し、被溶接体8とコンクリート層15の複
合体を形成した状態を示す部分断面図である。次に、図
9は本発明の溶接法の他の実施例であり、この実施例は
図2の前記貫通孔11の代わりに凹陥部17を設け、薄
肉の底部16を残存させたものである。その底部の厚み
は、アーク溶接の際の放電によりそれが完全に溶融する
程度に形成されている。そして溶接後の状態は図3のそ
れと同一である。
【0016】
【発明の効果】本発明は以上のような構成としたので、
溶接ジベルを簡単な構造としたにも係わらず、予定され
る最大剪断応力に対してその溶接部分が破壊されず、初
期剛性が高く、破断位置が軸部となるため、多数回の繰
り返し荷重(108 のオーダ)に対し、大幅に耐疲労強
度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のジベルの溶接法に使用する溶接ジベ
ル、拡大ブロック体および被溶接材の斜視図。
【図2】図1の拡大ブロック体を使用し被溶接材に溶接
ジベルをスタッド溶接している状態の説明図。
【図3】図2のように溶接された溶接ジベルと被溶接体
および拡大ブロック体の状態を部分的に切り欠いて示し
た正面図。
【図4】本発明のジベルの溶接法に使用する溶接ジベル
の他の例を示す部分拡大図。
【図5】図3のように溶接ジベルと拡大ブロック体を一
体的に被溶接体に接合した所にコンクリートを打設した
状態を示す部分断面図。
【図6】図7に示す他の従来型の溶接ジベルと図8に示
す溶接ジベルとの剪断力とすべりとの破壊特性曲線。
【図7】他の従来型の溶接ジベルの断面説明図。
【図8】軸部の先端部が拡大した溶接ジベルの断面説明
図。
【図9】本溶接法の他の実施例で、図2と同様の説明
図。
【符号の説明】
1 溶接ジベル 2 軸部 3 拡大ブロック体 4 先端部 5 頭部 6 電極兼用フラックス 8 被溶接体 9 アークシールド体 9a 貫通溝 10 底面 11 貫通孔 12 スタッド溶接機 13 シールド保持体 14 フラックス層 15 コンクリート層 16 底部 17 凹陥部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平坦な底面10と貫通孔11を有する金
    属製の拡大ブロック体3を被溶接材8のスタッド溶接部
    の表面にその底面10を接触させて配置し、軸部2と先
    端部4を有する金属製の溶接ジベル1をスタッド溶接機
    12に着脱自在に把持すると共に、前記先端部4を前記
    貫通孔11内に挿入してその先端を被溶接材8の表面ま
    たは前記貫通孔11の内面接触させ、次いでスタッド溶
    接機12を起動し溶接ジベル1の先端と被溶接材8との
    間に放電を行わせることにより、溶接ジベル1を被溶接
    材8と拡大ブロック体3に一体的に溶接固定するジベル
    の溶接法。
  2. 【請求項2】 拡大ブロック体3の貫通孔11が底面1
    0に向かって断面の縮小するテーパ状とされると共に、
    溶接ジベル1の先端部4が前記貫通孔11のテーパ部分
    の内径に適合するように先端に向かって断面の縮小する
    形状とされた請求項1のジベルの溶接法。
  3. 【請求項3】 溶接ジベル1の少なくとも拡大ブロック
    体3の貫通孔11に挿入される部分の周囲がフラックス
    層14で被覆されている請求項1または2のジベルの溶
    接法。
  4. 【請求項4】 アークスタッド溶接中に完全に溶融して
    貫通する程度の厚さの底部16が残存する凹陥部17を
    有すると共に、その凹陥部17の形成側とは反対側面が
    平坦な底面10となる金属製の拡大ブロック体3を被溶
    接材8のスタッド溶接部の表面にその底面10を接触さ
    せて配置し、軸部2と先端部4を有する金属製の溶接ジ
    ベル1をスタッド溶接機12に着脱自在に把持すると共
    に、前記先端部4を前記凹陥部17内に挿入してその先
    端を前記底部16の表面に接触させ、次いでスタッド溶
    接機12を起動し溶接ジベル1の先端と拡大ブロック体
    3との間に放電を行わせることにより、溶接ジベル1を
    被溶接材8と拡大ブロック体3に一体的に溶接固定する
    ジベルの溶接法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05200557A (ja) * 1991-08-02 1993-08-10 Emhart Inc アーク溶接接合部

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH05200557A (ja) * 1991-08-02 1993-08-10 Emhart Inc アーク溶接接合部

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