JPH08111023A - 磁気ディスク用基板およびその製造方法 - Google Patents
磁気ディスク用基板およびその製造方法Info
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- JPH08111023A JPH08111023A JP24629294A JP24629294A JPH08111023A JP H08111023 A JPH08111023 A JP H08111023A JP 24629294 A JP24629294 A JP 24629294A JP 24629294 A JP24629294 A JP 24629294A JP H08111023 A JPH08111023 A JP H08111023A
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Landscapes
- Magnetic Record Carriers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】多結晶セラミックス、ガラスセラミックス、非
晶質ガラス等の非金属材料製の磁気ディスク用基板にお
いて、ヘッドスティックや磁気ヘッドと磁気ディスクと
の磨耗による磁気特性の劣化を防止するための新たな方
法を提供する。リードライトゾーンとランディングゾー
ンとの間の領域において、磁気ヘッドの浮上安定性の低
下、出力の変動を防止する。 【構成】非金属材料製の素体10の少なくとも磁気記録
面側のうちランディングゾーンの形成領域8をリードラ
イトゾーンの形成領域12に比べて凹んだ状態とする。
次いで領域8と領域12とを砥粒によって精密研磨し、
ランディングゾーンとリードライトゾーンとに共通の精
密研磨面を形成し、リードライトゾーン2の中心線平均
表面粗さ(Ra)を3nm以下とし、かつランディング
ゾーン3において精密研磨面よりも低い凹部を残留させ
る。
晶質ガラス等の非金属材料製の磁気ディスク用基板にお
いて、ヘッドスティックや磁気ヘッドと磁気ディスクと
の磨耗による磁気特性の劣化を防止するための新たな方
法を提供する。リードライトゾーンとランディングゾー
ンとの間の領域において、磁気ヘッドの浮上安定性の低
下、出力の変動を防止する。 【構成】非金属材料製の素体10の少なくとも磁気記録
面側のうちランディングゾーンの形成領域8をリードラ
イトゾーンの形成領域12に比べて凹んだ状態とする。
次いで領域8と領域12とを砥粒によって精密研磨し、
ランディングゾーンとリードライトゾーンとに共通の精
密研磨面を形成し、リードライトゾーン2の中心線平均
表面粗さ(Ra)を3nm以下とし、かつランディング
ゾーン3において精密研磨面よりも低い凹部を残留させ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非金属材料製の磁気デ
ィスク用基板およびその製造方法に関するものである。
ィスク用基板およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンピューター等の磁気記憶装置の主要
構成要素は、磁気記録媒体と磁気記録再生用の磁気ヘッ
ドである。磁気記録媒体としてはフレキシブルディスク
とハードディスクとが知られているが、このうちハード
ディスク用の基板の材料としては、主としてアルミニウ
ム合金が使用されてきている。しかし、最近、ハードデ
ィスクドライブの小型化に伴って、磁気ヘッドの浮上量
が顕著に減少してきている。これに伴い、磁気ディスク
の表面の平滑性について、きわめて高い精度が要求され
てきている。
構成要素は、磁気記録媒体と磁気記録再生用の磁気ヘッ
ドである。磁気記録媒体としてはフレキシブルディスク
とハードディスクとが知られているが、このうちハード
ディスク用の基板の材料としては、主としてアルミニウ
ム合金が使用されてきている。しかし、最近、ハードデ
ィスクドライブの小型化に伴って、磁気ヘッドの浮上量
が顕著に減少してきている。これに伴い、磁気ディスク
の表面の平滑性について、きわめて高い精度が要求され
てきている。
【0003】一般に、磁気ディスクの表面の凹凸の最大
高さは、磁気ヘッドの浮上量の半分以下とする必要があ
る。例えば、浮上量が75nmのハードディスクドライ
ブでは、ディスクの表面の凹凸の最大高さは38nm以
下でなければならない。しかし、アルミニウム合金基板
の場合には、硬度が低いことから、高精度の砥粒および
工作機械を使用して研磨加工を行っても、この研磨面が
塑性変形するので、ある程度以上高精度の平坦面を製造
することは困難である。たとえ、アルミニウム合金基板
の表面にニッケル─リンめっきを施しても、38nm以
下の上記値を得ることは困難である。
高さは、磁気ヘッドの浮上量の半分以下とする必要があ
る。例えば、浮上量が75nmのハードディスクドライ
ブでは、ディスクの表面の凹凸の最大高さは38nm以
下でなければならない。しかし、アルミニウム合金基板
の場合には、硬度が低いことから、高精度の砥粒および
工作機械を使用して研磨加工を行っても、この研磨面が
塑性変形するので、ある程度以上高精度の平坦面を製造
することは困難である。たとえ、アルミニウム合金基板
の表面にニッケル─リンめっきを施しても、38nm以
下の上記値を得ることは困難である。
【0004】更に、ハードディスクドライブの小型化が
進展するのにつれて、ディスクの厚さを小さくすること
も、要求が強くなっている。しかし、アルミニウム合金
は、強度が低いので、ハードディスクドライブの仕様か
ら要求される所定の強度を保持しつつ、ディスクを薄く
することは困難である。
進展するのにつれて、ディスクの厚さを小さくすること
も、要求が強くなっている。しかし、アルミニウム合金
は、強度が低いので、ハードディスクドライブの仕様か
ら要求される所定の強度を保持しつつ、ディスクを薄く
することは困難である。
【0005】更に、最近、磁気抵抗効果型ヘッド(MR
ヘッド)が使用され始めてから、磁気ディスクのノイズ
の低減に対する要求が強くなっている。このノイズを低
減する方法としては、磁性膜をスパッタリングするとき
に、またはスパッタリング後に、磁性膜を熱処理するこ
とが有効であることが知られている。熱処理によってデ
ィスクのノイズを有効に低減させるためには、この熱処
理を280℃以上の温度で実施する必要がある。しか
し、アルミニウム合金基板では、この熱処理温度を28
0℃以上に上昇させることができない。
ヘッド)が使用され始めてから、磁気ディスクのノイズ
の低減に対する要求が強くなっている。このノイズを低
減する方法としては、磁性膜をスパッタリングするとき
に、またはスパッタリング後に、磁性膜を熱処理するこ
とが有効であることが知られている。熱処理によってデ
ィスクのノイズを有効に低減させるためには、この熱処
理を280℃以上の温度で実施する必要がある。しか
し、アルミニウム合金基板では、この熱処理温度を28
0℃以上に上昇させることができない。
【0006】上記の問題を解決するために、磁気ディス
ク用基板の材料として、ガラス、カーボン、アルミナ等
のセラミックスといった、非金属材料材料が注目されて
きており、ガラス製の磁気ディスク用基板が一部では実
用化されている。これらの材料は、現状のアルミニウム
合金よりも強度が大きく、280℃を越える高温にも耐
えるし、また塑性変形しないので高精度の平面加工を容
易に実施することができる。例えば、ガラス基板の場合
には、磁気ディスク表面の凹凸の最大高さを38nm以
下とし、中心線平均表面粗さ(Ra)を2nmとするこ
とが可能である。
ク用基板の材料として、ガラス、カーボン、アルミナ等
のセラミックスといった、非金属材料材料が注目されて
きており、ガラス製の磁気ディスク用基板が一部では実
用化されている。これらの材料は、現状のアルミニウム
合金よりも強度が大きく、280℃を越える高温にも耐
えるし、また塑性変形しないので高精度の平面加工を容
易に実施することができる。例えば、ガラス基板の場合
には、磁気ディスク表面の凹凸の最大高さを38nm以
下とし、中心線平均表面粗さ(Ra)を2nmとするこ
とが可能である。
【0007】しかし、磁気ディスク表面の平滑性が高い
ディスクにおいては、いわゆるヘッドスティックという
問題がある。即ち、ハードディスクドライブでは、装置
の起動時および停止時に、磁気ヘッドと磁気ディスクと
の間で接触摩擦力が発生するが、これが、磁気ヘッドと
磁気ディスクとを磨耗させ、磁気特性の劣化の原因とな
っている。この方式をコンタクト・スタート・ストップ
(CSS)と称している。特に、磁気ディスクの表面に
水分が吸着している状態では、ヘッドとディスクとの間
に水が入り込み、凝着現象を引き起こすことがある。こ
の状態で起動すると、磁気ヘッドとディスクとの双方に
対して大きな抵抗力が生じ、磁気ヘッドの損傷や磁気デ
ィスクの破壊を引き起こしかねない。この問題を、ヘッ
ドスティックと呼んでいる。そして、鏡面研磨したガラ
ス基板やセラミックス基板のように、平滑性のきわめて
高い基板を使用すると、この磁気ヘッドと磁気ディスク
との摩擦力が非常に大きくなりやすく、ヘッドスティッ
クが起こり易くなるので、対策が必要てある。
ディスクにおいては、いわゆるヘッドスティックという
問題がある。即ち、ハードディスクドライブでは、装置
の起動時および停止時に、磁気ヘッドと磁気ディスクと
の間で接触摩擦力が発生するが、これが、磁気ヘッドと
磁気ディスクとを磨耗させ、磁気特性の劣化の原因とな
っている。この方式をコンタクト・スタート・ストップ
(CSS)と称している。特に、磁気ディスクの表面に
水分が吸着している状態では、ヘッドとディスクとの間
に水が入り込み、凝着現象を引き起こすことがある。こ
の状態で起動すると、磁気ヘッドとディスクとの双方に
対して大きな抵抗力が生じ、磁気ヘッドの損傷や磁気デ
ィスクの破壊を引き起こしかねない。この問題を、ヘッ
ドスティックと呼んでいる。そして、鏡面研磨したガラ
ス基板やセラミックス基板のように、平滑性のきわめて
高い基板を使用すると、この磁気ヘッドと磁気ディスク
との摩擦力が非常に大きくなりやすく、ヘッドスティッ
クが起こり易くなるので、対策が必要てある。
【0008】アルミニウム合金基板の場合にも、ヘッド
スティックを防止するために基板の表面を荒らす方法が
知られており、テクスチャリング加工と呼ばれている。
そして、特開昭63─112826号公報においては、
セラミックス基板の磁気記録面にグレーズ層を形成し、
このグレーズ層に、砥粒によって線状の溝を形成するこ
とによって、ヘッドスティックを防止する方法が開示さ
れている。これも、砥粒を用いたテクスチャリング加工
の一種である。また、特開昭63─160010号公報
や特開平3─245322号公報においては、ガラス基
板の表面を平滑化した後に、この平滑面に対して化学的
エッチング処理を施すことによって、所定形状のテクス
チャーを形成している。更に、特開平4─255909
号公報においては、ガラス基板の表面を研磨した後、こ
のガラス基板上に、低表面エネルギー性の膜を形成し、
この上に、スパッタリング法によって凹凸を形成してい
る。
スティックを防止するために基板の表面を荒らす方法が
知られており、テクスチャリング加工と呼ばれている。
そして、特開昭63─112826号公報においては、
セラミックス基板の磁気記録面にグレーズ層を形成し、
このグレーズ層に、砥粒によって線状の溝を形成するこ
とによって、ヘッドスティックを防止する方法が開示さ
れている。これも、砥粒を用いたテクスチャリング加工
の一種である。また、特開昭63─160010号公報
や特開平3─245322号公報においては、ガラス基
板の表面を平滑化した後に、この平滑面に対して化学的
エッチング処理を施すことによって、所定形状のテクス
チャーを形成している。更に、特開平4─255909
号公報においては、ガラス基板の表面を研磨した後、こ
のガラス基板上に、低表面エネルギー性の膜を形成し、
この上に、スパッタリング法によって凹凸を形成してい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、セラミックス
基板の磁気記録面にグレーズ層を形成し、このグレーズ
層に、砥粒によって線状の溝を形成する方法において
は、生成したテクスチャーの周辺に微細なマイクロクラ
ックが発生するので、ディスクの信頼性に問題がある。
また、基板表面の加工跡の底の方に、ゴミや汚れが残留
し易く、このゴミや汚れが磁気特性劣化の原因となる。
基板の磁気記録面にグレーズ層を形成し、このグレーズ
層に、砥粒によって線状の溝を形成する方法において
は、生成したテクスチャーの周辺に微細なマイクロクラ
ックが発生するので、ディスクの信頼性に問題がある。
また、基板表面の加工跡の底の方に、ゴミや汚れが残留
し易く、このゴミや汚れが磁気特性劣化の原因となる。
【0010】また、本発明者の研究によれば、ガラス基
板の表面に化学的エッチング処理を施す方法は、主とし
て多結晶粒子からなるセラミックスに対しては、適用が
困難なことが判明してきた。即ち、セラミックスからな
る磁気ディスク用基板の表面を化学的エッチング処理す
ると、多結晶粒子の間にある粒界の露出部分のみが優先
的にエッチングされてしまい、各多結晶粒子の表面は平
滑なままで残る。このように化学的エッチング処理の後
にも、粒子の表面が平滑なままで残留すると共に、磁気
ヘッドが実際には主として多結晶粒子の表面に接触する
ために、ヘッドスティックを防止する効果は乏しいこと
が判明してきた。
板の表面に化学的エッチング処理を施す方法は、主とし
て多結晶粒子からなるセラミックスに対しては、適用が
困難なことが判明してきた。即ち、セラミックスからな
る磁気ディスク用基板の表面を化学的エッチング処理す
ると、多結晶粒子の間にある粒界の露出部分のみが優先
的にエッチングされてしまい、各多結晶粒子の表面は平
滑なままで残る。このように化学的エッチング処理の後
にも、粒子の表面が平滑なままで残留すると共に、磁気
ヘッドが実際には主として多結晶粒子の表面に接触する
ために、ヘッドスティックを防止する効果は乏しいこと
が判明してきた。
【0011】また、スパッタリング法や化学的気相成長
法、物理的気相成長法のような気相法を採用すると、大
がかりな製造設備が必要となるので、工業的に実施する
には製造コストが高くなりすぎる。このように、従来の
テクスチャリング加工は、いずれも問題を抱えていた。
法、物理的気相成長法のような気相法を採用すると、大
がかりな製造設備が必要となるので、工業的に実施する
には製造コストが高くなりすぎる。このように、従来の
テクスチャリング加工は、いずれも問題を抱えていた。
【0012】更に、次の問題もあった。即ち、図8に示
すように、磁気ディスク用基板25においては、通常、
リードライトゾーン27、ランディングゾーン28およ
びスペーサー積み重ね部29が設けられており、スペー
サー積み重ね部29の内側に貫通孔5が形成されてい
る。しかし、リードライトゾーン27とランディングゾ
ーン28との境界付近には段差が生じており、このた
め、磁気ヘッドスライダーの浮上安定性が極端に低下
し、出力が大きく変動してしまう。
すように、磁気ディスク用基板25においては、通常、
リードライトゾーン27、ランディングゾーン28およ
びスペーサー積み重ね部29が設けられており、スペー
サー積み重ね部29の内側に貫通孔5が形成されてい
る。しかし、リードライトゾーン27とランディングゾ
ーン28との境界付近には段差が生じており、このた
め、磁気ヘッドスライダーの浮上安定性が極端に低下
し、出力が大きく変動してしまう。
【0013】このため、現実には、リードライトゾーン
27とランディングゾーン28との間に、データの記録
再生には使用しない領域26を設けている。この幅は2
mm程度に達するので、磁気ディスクの記録容量の点か
ら大きな損失である。特に、最近磁気ディスクの直径が
ますます小さくなっていることから、重大な問題となっ
ている。
27とランディングゾーン28との間に、データの記録
再生には使用しない領域26を設けている。この幅は2
mm程度に達するので、磁気ディスクの記録容量の点か
ら大きな損失である。特に、最近磁気ディスクの直径が
ますます小さくなっていることから、重大な問題となっ
ている。
【0014】本発明の課題は、非金属材料製の磁気ディ
スク用基板において、ヘッドスティックや磁気ヘッドと
磁気ディスクとの磨耗による磁気特性の劣化を防止する
ための新たな方法を提供することである。
スク用基板において、ヘッドスティックや磁気ヘッドと
磁気ディスクとの磨耗による磁気特性の劣化を防止する
ための新たな方法を提供することである。
【0015】また、本発明の課題は、リードライトゾー
ンとランディングゾーンとの間の領域において、磁気ヘ
ッドの浮上安定性の低下、出力の変動を防止できるよう
にすることである。
ンとランディングゾーンとの間の領域において、磁気ヘ
ッドの浮上安定性の低下、出力の変動を防止できるよう
にすることである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明に係る磁気ディス
ク用基板は、非金属材料製であり、この磁気ディスク用
基板に少なくともリードライトゾーンとランディングゾ
ーンとが設けられており、リードライトゾーンとランデ
ィングゾーンとにおいて共通の精密研磨面が形成されて
おり、リードライトゾーンにおける精密研磨面の中心線
平均表面粗さ(Ra)が3nm以下であり、ランディン
グゾーンにおいて共通の精密研磨面よりも低い凹部が残
留していることを特徴とする。
ク用基板は、非金属材料製であり、この磁気ディスク用
基板に少なくともリードライトゾーンとランディングゾ
ーンとが設けられており、リードライトゾーンとランデ
ィングゾーンとにおいて共通の精密研磨面が形成されて
おり、リードライトゾーンにおける精密研磨面の中心線
平均表面粗さ(Ra)が3nm以下であり、ランディン
グゾーンにおいて共通の精密研磨面よりも低い凹部が残
留していることを特徴とする。
【0017】また、本発明は、少なくともリードライト
ゾーンとランディングゾーンとを備えている、非金属材
料製の磁気ディスク用基板を製造する方法であって、非
金属材料製の素体の少なくとも磁気記録面側のうちラン
ディングゾーンの形成領域をリードライトゾーンの形成
領域に比べて凹んだ状態とし、次いでリードライトゾー
ンの形成領域とランディングゾーンの形成領域とを砥粒
によって精密研磨してリードライトゾーンとランディン
グゾーンとに共通の精密研磨面を形成し、リードライト
ゾーンの中心線平均表面粗さ(Ra)を3nm以下と
し、かつランディングゾーンにおいて共通の精密研磨面
よりも低い凹部を残留させることを特徴とする。
ゾーンとランディングゾーンとを備えている、非金属材
料製の磁気ディスク用基板を製造する方法であって、非
金属材料製の素体の少なくとも磁気記録面側のうちラン
ディングゾーンの形成領域をリードライトゾーンの形成
領域に比べて凹んだ状態とし、次いでリードライトゾー
ンの形成領域とランディングゾーンの形成領域とを砥粒
によって精密研磨してリードライトゾーンとランディン
グゾーンとに共通の精密研磨面を形成し、リードライト
ゾーンの中心線平均表面粗さ(Ra)を3nm以下と
し、かつランディングゾーンにおいて共通の精密研磨面
よりも低い凹部を残留させることを特徴とする。
【0018】本発明者は、多結晶セラミックスやガラス
セラミックス等の非金属材料製の磁気ディスク用基板に
おいて、ヘッドスティックを効率的に防止できるような
テクスチャーを形成する方法について、研究を重ねてい
た。
セラミックス等の非金属材料製の磁気ディスク用基板に
おいて、ヘッドスティックを効率的に防止できるような
テクスチャーを形成する方法について、研究を重ねてい
た。
【0019】図1は、磁気ディスク用基板の好適例を示
す平面図である。磁気ディスク用基板1は全体として円
環形状である。その外周側にデータを読み書きする領域
(リードライトゾーン)2が設けられており、リードラ
イトゾーン2の内側にランディングゾーン3が設けられ
ており、この内側にスペーサー積み重ね部4が設けられ
ており、その中に円形孔5が形成されている。
す平面図である。磁気ディスク用基板1は全体として円
環形状である。その外周側にデータを読み書きする領域
(リードライトゾーン)2が設けられており、リードラ
イトゾーン2の内側にランディングゾーン3が設けられ
ており、この内側にスペーサー積み重ね部4が設けられ
ており、その中に円形孔5が形成されている。
【0020】本発明者は、このような磁気ディスク用基
板を製造するのに際して、まず、素材として多結晶セラ
ミックスを使用して、図2(a)に示すような形状の焼
成体6を製造した。この焼成体6においては、リードラ
イトゾーンの形成領域9およびスペーサー積み重ね部の
形成領域7に比べて、中央部のランディングゾーンの形
成領域8を薄く形成した。従って、形成領域7の表面7
a、形成領域8の表面8a、形成領域9の表面9aは、
いずれも焼成面(アズファイアー)であり、表面8aは
表面7a、9aよりも凹んでいる。
板を製造するのに際して、まず、素材として多結晶セラ
ミックスを使用して、図2(a)に示すような形状の焼
成体6を製造した。この焼成体6においては、リードラ
イトゾーンの形成領域9およびスペーサー積み重ね部の
形成領域7に比べて、中央部のランディングゾーンの形
成領域8を薄く形成した。従って、形成領域7の表面7
a、形成領域8の表面8a、形成領域9の表面9aは、
いずれも焼成面(アズファイアー)であり、表面8aは
表面7a、9aよりも凹んでいる。
【0021】次いで、リードライトゾーンの形成領域9
を研削加工すると共に、ランディングゾーンの形成領域
8の焼成面8aを保存して、図2(b)に示す素体10
を製造した。この結果、リードライトゾーンの形成領域
12では研削面12aが形成され、スペーサー積み重ね
部の形成領域11でも研削面11aが形成される。
を研削加工すると共に、ランディングゾーンの形成領域
8の焼成面8aを保存して、図2(b)に示す素体10
を製造した。この結果、リードライトゾーンの形成領域
12では研削面12aが形成され、スペーサー積み重ね
部の形成領域11でも研削面11aが形成される。
【0022】次いでリードライトゾーンの研削面12a
とランディングゾーンの焼成面8aとを砥粒によって精
密研磨して、多結晶セラミックスを構成する多結晶粒子
に精密研磨面を形成し、図2(c)に示す磁気ディスク
用基板1を得た。この際、リードライトゾーン2の中心
線平均表面粗さ(Ra)が3nm以下となるまで、研磨
を続けた。しかし、同時に、ランディングゾーン3につ
いては、研磨を完全には行わず、多結晶粒子の粒界近傍
に溝を残留させた。
とランディングゾーンの焼成面8aとを砥粒によって精
密研磨して、多結晶セラミックスを構成する多結晶粒子
に精密研磨面を形成し、図2(c)に示す磁気ディスク
用基板1を得た。この際、リードライトゾーン2の中心
線平均表面粗さ(Ra)が3nm以下となるまで、研磨
を続けた。しかし、同時に、ランディングゾーン3につ
いては、研磨を完全には行わず、多結晶粒子の粒界近傍
に溝を残留させた。
【0023】ランディングゾーン3における表面の微構
造について、更に説明する。図2(a)、(b)に示す
ように、焼成面8aが研磨される前の状態では、図3
(a)に示すように、多結晶粒子13がそのまま表面に
露出し、多結晶粒子13の間の粒界15の部分に凹部1
4が現れる。
造について、更に説明する。図2(a)、(b)に示す
ように、焼成面8aが研磨される前の状態では、図3
(a)に示すように、多結晶粒子13がそのまま表面に
露出し、多結晶粒子13の間の粒界15の部分に凹部1
4が現れる。
【0024】次いで、図2(c)に示すように、焼成面
8aを研磨加工するときに、ほぼ矢印Aの高さまで研磨
を行い、図3(b)に示すように、各多結晶粒子16に
精密研磨面17を形成した。これと共に、表面9aと比
べると、精密研磨が完了しないうちに終了することによ
って、多結晶粒子16の粒界部分に、溝ないし凹部18
を残留させた。
8aを研磨加工するときに、ほぼ矢印Aの高さまで研磨
を行い、図3(b)に示すように、各多結晶粒子16に
精密研磨面17を形成した。これと共に、表面9aと比
べると、精密研磨が完了しないうちに終了することによ
って、多結晶粒子16の粒界部分に、溝ないし凹部18
を残留させた。
【0025】この結果、ランディングゾーン3上におい
て、多結晶粒子16間に凹部18が残留している微構造
を有するテクスチャーを形成することに成功した。そし
て、この面の中心線平均表面粗さを適度に設定すれば、
磁気ヘッドと磁気ディスクとの摩擦の低減、ヘッドステ
ィックの防止効果が得られることを確認した。
て、多結晶粒子16間に凹部18が残留している微構造
を有するテクスチャーを形成することに成功した。そし
て、この面の中心線平均表面粗さを適度に設定すれば、
磁気ヘッドと磁気ディスクとの摩擦の低減、ヘッドステ
ィックの防止効果が得られることを確認した。
【0026】そして、こうした方法においては、単に当
初からランディングゾーンの形成領域をリードライトゾ
ーンの形成領域から凹ませ、精密研磨加工を行うことに
よって、特別なテクスチャリング加工を行うことなし
に、有効なテクスチャーを形成することができる。従っ
て、従来のテクスチャリング加工に伴う問題点を、一掃
することができる。
初からランディングゾーンの形成領域をリードライトゾ
ーンの形成領域から凹ませ、精密研磨加工を行うことに
よって、特別なテクスチャリング加工を行うことなし
に、有効なテクスチャーを形成することができる。従っ
て、従来のテクスチャリング加工に伴う問題点を、一掃
することができる。
【0027】更に、図3(b)に示すように、各多結晶
粒子16の精密研磨面17が、リードライトゾーン2に
おける精密研磨面と共通に形成されており、テクスチャ
ーを構成する凹部が、この精密研磨面17の下側に残留
するという構造が得られた。従って、磁気ヘッドの浮上
量は、リードライトゾーン2とランディングゾーン3と
の間で、変動しない。この結果、リードライトゾーン2
とランディングゾーン3との境界領域でも磁気ヘッドの
浮上安定性が保持され、出力の変動も生じない。これに
よって、この境界領域も記録再生領域として有効に利用
できるようになった。
粒子16の精密研磨面17が、リードライトゾーン2に
おける精密研磨面と共通に形成されており、テクスチャ
ーを構成する凹部が、この精密研磨面17の下側に残留
するという構造が得られた。従って、磁気ヘッドの浮上
量は、リードライトゾーン2とランディングゾーン3と
の間で、変動しない。この結果、リードライトゾーン2
とランディングゾーン3との境界領域でも磁気ヘッドの
浮上安定性が保持され、出力の変動も生じない。これに
よって、この境界領域も記録再生領域として有効に利用
できるようになった。
【0028】なお、従来のテクスチャリング加工によっ
て得られた種々のテクスチャーについても検討したが、
やはりランディングゾーンとリードライトゾーンとの境
界部分で磁気ヘッドの浮上量を安定に保持することはで
きなかった。この理由についても検討した。機械的なテ
クスチャリング加工の場合には、まず図4(a)に示す
ように素体30の全体を砥粒で精密研磨加工して精密研
磨面30aを形成する。次いで、この精密研磨面のう
ち、ランディングゾーンの形成領域のみを、少し粗い砥
粒で機械的にテクスチャリング加工する。この場合に
は、図4(b)に示すように,リードライトゾーン27
の表面は平坦になり、ランディングゾーン28の方には
機械加工によるテクスチャーが形成される。
て得られた種々のテクスチャーについても検討したが、
やはりランディングゾーンとリードライトゾーンとの境
界部分で磁気ヘッドの浮上量を安定に保持することはで
きなかった。この理由についても検討した。機械的なテ
クスチャリング加工の場合には、まず図4(a)に示す
ように素体30の全体を砥粒で精密研磨加工して精密研
磨面30aを形成する。次いで、この精密研磨面のう
ち、ランディングゾーンの形成領域のみを、少し粗い砥
粒で機械的にテクスチャリング加工する。この場合に
は、図4(b)に示すように,リードライトゾーン27
の表面は平坦になり、ランディングゾーン28の方には
機械加工によるテクスチャーが形成される。
【0029】多結晶粒子31の表面の全体にわたって、
多数の突起32がほぼ均等に形成されている。各突起3
2の高さは0〜100nmにわたっている。各突起32
の幅L1 、L2 等は、微細であり、かつ様々に変化す
る。そして、重要なことには、テクスチャーが機械的研
磨加工によって形成されているので、このテクスチャー
上での平均の高さBと、リードライトゾーンの平均の高
さとの間には、段差d1 が生ずる。
多数の突起32がほぼ均等に形成されている。各突起3
2の高さは0〜100nmにわたっている。各突起32
の幅L1 、L2 等は、微細であり、かつ様々に変化す
る。そして、重要なことには、テクスチャーが機械的研
磨加工によって形成されているので、このテクスチャー
上での平均の高さBと、リードライトゾーンの平均の高
さとの間には、段差d1 が生ずる。
【0030】図5は、スパッタリングによって形成した
テクスチャーを、模式的に示している。リードライトゾ
ーン26の表面は精密研磨面である。この精密研磨面の
上に、スパッタリングによってテクスチャーを形成して
おり、具体的には、平坦な精密研磨面34の上に、薄膜
形状の突起33を多数形成している。各突起33の幅L
1 L2 等は、50〜300nm程度であり、各突起33
間の間隔Pは50〜1000nm程度である。精密研磨
面から見た突起33の高さは、5〜150nmである。
テクスチャーを、模式的に示している。リードライトゾ
ーン26の表面は精密研磨面である。この精密研磨面の
上に、スパッタリングによってテクスチャーを形成して
おり、具体的には、平坦な精密研磨面34の上に、薄膜
形状の突起33を多数形成している。各突起33の幅L
1 L2 等は、50〜300nm程度であり、各突起33
間の間隔Pは50〜1000nm程度である。精密研磨
面から見た突起33の高さは、5〜150nmである。
【0031】そして、精密研磨面の上に、薄膜形状の突
起33が多数形成されているので、このテクスチャー上
での平均の高さCと、リードライトゾーンの平均の高さ
との間には、段差d2 が生ずる。
起33が多数形成されているので、このテクスチャー上
での平均の高さCと、リードライトゾーンの平均の高さ
との間には、段差d2 が生ずる。
【0032】これらの段差d1 、d2 は、4〜50nm
程度になるため、リードライトゾーンとランディングゾ
ーンとの境界領域で磁気ヘッドの浮上安定性に影響す
る。従って、この境界領域に、図8に示すように、デー
タの記録再生には使用しない領域26を設ける必要があ
る。
程度になるため、リードライトゾーンとランディングゾ
ーンとの境界領域で磁気ヘッドの浮上安定性に影響す
る。従って、この境界領域に、図8に示すように、デー
タの記録再生には使用しない領域26を設ける必要があ
る。
【0033】本発明者は、更にガラスセラミックスから
なる素体についても、上記の図2に示すような処理を行
い、やはりランディングゾーンとリードライトゾーンと
に共通の精密研磨面を形成すると共に、ランディングゾ
ーンにおいて結晶粒子の粒界部分に精密研磨面から凹ん
だ凹部を形成することに成功した。
なる素体についても、上記の図2に示すような処理を行
い、やはりランディングゾーンとリードライトゾーンと
に共通の精密研磨面を形成すると共に、ランディングゾ
ーンにおいて結晶粒子の粒界部分に精密研磨面から凹ん
だ凹部を形成することに成功した。
【0034】また、上記の図2に示すプロセスでは、焼
結体のうちランディングゾーンの形成領域を予め凹ませ
ておいたが、他の方法によっても、ランディングゾーン
の形成領域をリードライトゾーンの形成領域よりも凹ま
せることができる。例えば、化学エッチング、イオンミ
リング、ブラスト、砥石による研削、砥粒による研磨、
熱間プレスによる型転写等の方法を例示できる。
結体のうちランディングゾーンの形成領域を予め凹ませ
ておいたが、他の方法によっても、ランディングゾーン
の形成領域をリードライトゾーンの形成領域よりも凹ま
せることができる。例えば、化学エッチング、イオンミ
リング、ブラスト、砥石による研削、砥粒による研磨、
熱間プレスによる型転写等の方法を例示できる。
【0035】また、ランディングゾーンの形成領域をリ
ードライトゾーンの形成領域よりも凹ませる工程は、最
終の精密研磨工程の直前の工程として実施するのが好ま
しい。これによって、ランディングゾーンのRaを、一
層正確に制御することができるようになる。
ードライトゾーンの形成領域よりも凹ませる工程は、最
終の精密研磨工程の直前の工程として実施するのが好ま
しい。これによって、ランディングゾーンのRaを、一
層正確に制御することができるようになる。
【0036】非晶質のガラス製の基板の場合には、その
表面には、図3(a)に示すような多結晶構造が存在し
ない。従って、仮に図2(a)〜(c)に示すような加
工を行ったものと仮定したとしても、精密研磨面と粒界
部分に残留する溝ないし凹部とを備えた微構造は、形成
されない。しかし、上記したような方法でランディング
ゾーンの形成領域をリードライトゾーンの形成領域より
も凹ませ、この際にランディングゾーンの形成領域に多
数の凹部を形成することによって、やはり共通の精密研
磨面から凹んだ凹部を形成することに成功した。
表面には、図3(a)に示すような多結晶構造が存在し
ない。従って、仮に図2(a)〜(c)に示すような加
工を行ったものと仮定したとしても、精密研磨面と粒界
部分に残留する溝ないし凹部とを備えた微構造は、形成
されない。しかし、上記したような方法でランディング
ゾーンの形成領域をリードライトゾーンの形成領域より
も凹ませ、この際にランディングゾーンの形成領域に多
数の凹部を形成することによって、やはり共通の精密研
磨面から凹んだ凹部を形成することに成功した。
【0037】
【実施例】磁気ディスク用基板が、多結晶セラミックス
およびガラスセラミックスからなる群より選ばれた材料
からなる場合には、精密研磨面の粒界に凹部が残留する
が、この場合は特に好ましい。なぜなら、精密研磨面の
面積と比較して、粒界の面積は非常に小さいので、凹部
の浮上特性への影響が見られないからである。
およびガラスセラミックスからなる群より選ばれた材料
からなる場合には、精密研磨面の粒界に凹部が残留する
が、この場合は特に好ましい。なぜなら、精密研磨面の
面積と比較して、粒界の面積は非常に小さいので、凹部
の浮上特性への影響が見られないからである。
【0038】この点、非晶質のガラスからなる素体を使
用した場合には、リードライトゾーンとランディングゾ
ーンとの間での浮上量の変化はほとんど見られないが、
精密研磨面の面積に対する凹部の面積の比率が、多結晶
材料を使用した場合よりも、大きくなる。従って、多結
晶材料を使用すると、Raが同程度であったとしても、
凹部の浮上量への影響が一層少ないので、浮上特性がよ
り一層安定する。
用した場合には、リードライトゾーンとランディングゾ
ーンとの間での浮上量の変化はほとんど見られないが、
精密研磨面の面積に対する凹部の面積の比率が、多結晶
材料を使用した場合よりも、大きくなる。従って、多結
晶材料を使用すると、Raが同程度であったとしても、
凹部の浮上量への影響が一層少ないので、浮上特性がよ
り一層安定する。
【0039】ランディングゾーンの中心線平均表面粗さ
(Ra)は、3nm〜50nmとすることが好ましい。
これを3nm以上とすることによって、ヘッドスティッ
クの防止や磁気ヘッドと磁気ディスクとの摩擦低減の作
用が顕著になる。また、これが50nmを越えると、磁
気ヘッドスライダーの浮上量が安定せず、信号のノイズ
が増大してくる。
(Ra)は、3nm〜50nmとすることが好ましい。
これを3nm以上とすることによって、ヘッドスティッ
クの防止や磁気ヘッドと磁気ディスクとの摩擦低減の作
用が顕著になる。また、これが50nmを越えると、磁
気ヘッドスライダーの浮上量が安定せず、信号のノイズ
が増大してくる。
【0040】ランディングゾーンにおいて精密研磨面か
ら見た凹部の深さは100nm以下とすることが好まし
い。
ら見た凹部の深さは100nm以下とすることが好まし
い。
【0041】リードライトゾーンの精密研磨面の平均高
さから見て、ランディングゾーンの突起の最大高さを3
0nm以下とすることが好ましい。リードライトゾーン
の精密研磨面の平均高さから見て30nmを越える高さ
の突起が、ランディングゾーンに存在していると、リー
ドライトゾーンからランディングゾーンへと磁気ヘッド
が移動するときに、ヘッドクラッシュを起こす可能性も
ある。
さから見て、ランディングゾーンの突起の最大高さを3
0nm以下とすることが好ましい。リードライトゾーン
の精密研磨面の平均高さから見て30nmを越える高さ
の突起が、ランディングゾーンに存在していると、リー
ドライトゾーンからランディングゾーンへと磁気ヘッド
が移動するときに、ヘッドクラッシュを起こす可能性も
ある。
【0042】本発明においては、多結晶セラミックス製
の素体の少なくとも磁気記録面側のうちランディングゾ
ーンの形成領域を、リードライトゾーンの形成領域に比
べて凹んだ状態とする。リードライトゾーンの形成領域
とランディングゾーンの形成領域とを砥粒によって精密
研磨して、多結晶セラミックスを構成する多結晶粒子に
精密研磨面を形成し、リードライトゾーンの中心線平均
表面粗さ(Ra)を3nm以下とし、ランディングゾー
ンにおいて多結晶粒子の粒界近傍に溝を残留させる。
の素体の少なくとも磁気記録面側のうちランディングゾ
ーンの形成領域を、リードライトゾーンの形成領域に比
べて凹んだ状態とする。リードライトゾーンの形成領域
とランディングゾーンの形成領域とを砥粒によって精密
研磨して、多結晶セラミックスを構成する多結晶粒子に
精密研磨面を形成し、リードライトゾーンの中心線平均
表面粗さ(Ra)を3nm以下とし、ランディングゾー
ンにおいて多結晶粒子の粒界近傍に溝を残留させる。
【0043】好ましくは、図2(a)〜(c)に示すよ
うにして素体を製造する。即ち、ディスク形状の多結晶
セラミックス焼結体6の少なくとも磁気記録面側のう
ち、ランディングゾーンの形成領域8をリードライトゾ
ーンの形成領域9に比べて凹んだ状態とし、次いでリー
ドライトゾーンの形成領域9を研削加工すると共にラン
ディングゾーンの形成領域8の焼成面8aを保存して素
体10を製造する。これによって、きわめて容易に素体
を製造することができる。
うにして素体を製造する。即ち、ディスク形状の多結晶
セラミックス焼結体6の少なくとも磁気記録面側のう
ち、ランディングゾーンの形成領域8をリードライトゾ
ーンの形成領域9に比べて凹んだ状態とし、次いでリー
ドライトゾーンの形成領域9を研削加工すると共にラン
ディングゾーンの形成領域8の焼成面8aを保存して素
体10を製造する。これによって、きわめて容易に素体
を製造することができる。
【0044】この焼結体を製造するには、多結晶セラミ
ックスの焼成前のプレス成形体を製造する段階で、焼成
後の収縮率と研磨量とを考慮して設計した金型を使用す
る方法が、最も望ましい。
ックスの焼成前のプレス成形体を製造する段階で、焼成
後の収縮率と研磨量とを考慮して設計した金型を使用す
る方法が、最も望ましい。
【0045】また、ランディングゾーンの内側にスペー
サー積み重ね部を設けると共に、このスペーサー積み重
ね部の中心線平均表面粗さを3nm以下とすることが好
ましい。スペーサー積み重ね部の中心線平均表面粗さが
3nm以下を越えると、このスペーサー積み重ね部をチ
ャックによって保持するときに、局所的な応力によって
クラックが発生し、このクラックが進展する可能性があ
る。この問題は、多結晶セラミックスに特有の問題であ
る。
サー積み重ね部を設けると共に、このスペーサー積み重
ね部の中心線平均表面粗さを3nm以下とすることが好
ましい。スペーサー積み重ね部の中心線平均表面粗さが
3nm以下を越えると、このスペーサー積み重ね部をチ
ャックによって保持するときに、局所的な応力によって
クラックが発生し、このクラックが進展する可能性があ
る。この問題は、多結晶セラミックスに特有の問題であ
る。
【0046】このようにスペーサー積み重ね部の中心線
平均表面粗さを3nm以下とするためには、以下の製造
方法を採用することが好ましい。即ち、図2(a)に示
すように、焼成体6にスペーサー積み重ね部の形成領域
7を設けておく。7aはアズファイアーの焼成面であ
る。次いで、図2(b)に示すように、リードライトゾ
ーンの形成領域12を研削するのと同時に、スペーサー
積み重ね部の形成領域11も研削加工する。11aは研
削面である。これによって、ランディングゾーンの形成
領域8をスペーサー積み重ね部の形成領域11に比べて
凹んだ状態とする。
平均表面粗さを3nm以下とするためには、以下の製造
方法を採用することが好ましい。即ち、図2(a)に示
すように、焼成体6にスペーサー積み重ね部の形成領域
7を設けておく。7aはアズファイアーの焼成面であ
る。次いで、図2(b)に示すように、リードライトゾ
ーンの形成領域12を研削するのと同時に、スペーサー
積み重ね部の形成領域11も研削加工する。11aは研
削面である。これによって、ランディングゾーンの形成
領域8をスペーサー積み重ね部の形成領域11に比べて
凹んだ状態とする。
【0047】次いで、リードライトゾーンを精密研磨す
る際に、同時に、スペーサー積み重ね部を砥粒によって
精密研磨することによって、図2(c)に示すように、
スペーサー積み重ね部4の中心線平均表面粗さ(Ra)
を3nm以下とする。
る際に、同時に、スペーサー積み重ね部を砥粒によって
精密研磨することによって、図2(c)に示すように、
スペーサー積み重ね部4の中心線平均表面粗さ(Ra)
を3nm以下とする。
【0048】多結晶粒子の平均粒子径は、50μm以下
が好ましい。これが50μmを越えると、セラミックス
内の気孔率が増大し、磁気ディスク用基板として使用し
たときに、磁性膜内部に欠陥が発生し、データエラーの
原因となる。また、多結晶粒子の平均粒子径の増大によ
って、セラミックスの強度も低下してくるので、ハード
ディスクドライブの信頼性を保持することが困難になっ
てくる。また、粒子径が50μmを越えると、スティク
ションの防止効果が乏しい。
が好ましい。これが50μmを越えると、セラミックス
内の気孔率が増大し、磁気ディスク用基板として使用し
たときに、磁性膜内部に欠陥が発生し、データエラーの
原因となる。また、多結晶粒子の平均粒子径の増大によ
って、セラミックスの強度も低下してくるので、ハード
ディスクドライブの信頼性を保持することが困難になっ
てくる。また、粒子径が50μmを越えると、スティク
ションの防止効果が乏しい。
【0049】こうした観点から、多結晶粒子の平均粒子
径は30μm以下とすることが一層好ましい。また、粒
子径は、細かければ細かいほど好ましいが、テクスチャ
ーの形成に結晶粒界を使用する場合には、平均粒子径が
0.5μm未満になると、多結晶粒子の平坦部分に対し
て凹部の占める割合が多くなり、リードライトゾーンと
ランディングゾーンとの境界付近での磁気ヘッドスライ
ダーの浮上安定性が低下する。従って、この場合には、
平均粒子径は0.5μm以上であることが望ましい。
径は30μm以下とすることが一層好ましい。また、粒
子径は、細かければ細かいほど好ましいが、テクスチャ
ーの形成に結晶粒界を使用する場合には、平均粒子径が
0.5μm未満になると、多結晶粒子の平坦部分に対し
て凹部の占める割合が多くなり、リードライトゾーンと
ランディングゾーンとの境界付近での磁気ヘッドスライ
ダーの浮上安定性が低下する。従って、この場合には、
平均粒子径は0.5μm以上であることが望ましい。
【0050】素材となる多結晶セラミックスとしては、
アルミナ、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、サ
イアロン、ジルコニア等から選択することができる。そ
の気孔率、強度、剛性、比重、耐衝撃性、耐熱性、加工
しやすさ等の観点から材料を選択する。また、素材とし
ては、ガラスセラミックスや非晶質のガラスを使用する
ことができる。
アルミナ、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、サ
イアロン、ジルコニア等から選択することができる。そ
の気孔率、強度、剛性、比重、耐衝撃性、耐熱性、加工
しやすさ等の観点から材料を選択する。また、素材とし
ては、ガラスセラミックスや非晶質のガラスを使用する
ことができる。
【0051】また、現在の加工技術では、リードライト
ゾーンおよびスペーサー積み重ね部の中心線平均表面粗
さ(Ra)の下限は約0.1nmである。
ゾーンおよびスペーサー積み重ね部の中心線平均表面粗
さ(Ra)の下限は約0.1nmである。
【0052】セラミックス等からなる素材を砥粒によっ
て精密研磨加工する工程では、いわゆるラッピング、ポ
リッシング等、公知の精密研磨加工方法を採用できる。
また、本発明の磁気ディスク用基板の主面上には、下地
処理層、磁性膜、保護膜等を形成することができ、更に
保護膜上に潤滑剤を塗布することができる。
て精密研磨加工する工程では、いわゆるラッピング、ポ
リッシング等、公知の精密研磨加工方法を採用できる。
また、本発明の磁気ディスク用基板の主面上には、下地
処理層、磁性膜、保護膜等を形成することができ、更に
保護膜上に潤滑剤を塗布することができる。
【0053】また、図6(a)〜(c)に示すような製
造方法を採用することも可能である。まず、図6(a)
に示すような形状の焼成体21を製造する。この焼成体
21においては、リードライトゾーンの形成領域9に比
べて、スペーサー積み重ね部の形成領域20およびラン
ディングゾーンの形成領域8を薄く形成する。この段階
では、表面8a、9a、20aは、いずれも焼成面(ア
ズファイアー)であり、表面8a、20aは表面9aよ
りも凹んでいる。
造方法を採用することも可能である。まず、図6(a)
に示すような形状の焼成体21を製造する。この焼成体
21においては、リードライトゾーンの形成領域9に比
べて、スペーサー積み重ね部の形成領域20およびラン
ディングゾーンの形成領域8を薄く形成する。この段階
では、表面8a、9a、20aは、いずれも焼成面(ア
ズファイアー)であり、表面8a、20aは表面9aよ
りも凹んでいる。
【0054】次いで、リードライトゾーンの形成領域9
を研削加工すると共に、領域8、20の焼成面8a、2
0aを保存して、図6(b)に示す素体22を製造す
る。この結果、リードライトゾーンの形成領域12では
研削面12aが形成される。
を研削加工すると共に、領域8、20の焼成面8a、2
0aを保存して、図6(b)に示す素体22を製造す
る。この結果、リードライトゾーンの形成領域12では
研削面12aが形成される。
【0055】次いでリードライトゾーンの研削面12a
と、焼成面8a、20aとを砥粒によって精密研磨し
て、多結晶セラミックスを構成する多結晶粒子に精密研
磨面を形成し、図6(c)に示す磁気ディスク用基板2
3を得る。この際、リードライトゾーン2の中心線平均
表面粗さ(Ra)が3nm以下となるまで、精密研磨加
工を続ける。同時に、ランディングゾーン3およびスペ
ーサー積み重ね部24においては、精密研磨が完全には
終了しない高さまで研磨したところで研磨を終了させ、
これによって、多結晶粒子の粒界近傍に溝を残留させ
る。
と、焼成面8a、20aとを砥粒によって精密研磨し
て、多結晶セラミックスを構成する多結晶粒子に精密研
磨面を形成し、図6(c)に示す磁気ディスク用基板2
3を得る。この際、リードライトゾーン2の中心線平均
表面粗さ(Ra)が3nm以下となるまで、精密研磨加
工を続ける。同時に、ランディングゾーン3およびスペ
ーサー積み重ね部24においては、精密研磨が完全には
終了しない高さまで研磨したところで研磨を終了させ、
これによって、多結晶粒子の粒界近傍に溝を残留させ
る。
【0056】以下、更に具体的な実験結果について述べ
る。 (本発明の製造例1)図2(a)〜(c)に記載した方
法に従って、磁気ディスク用基板を製造した。一次平均
粒子径0.6μm、純度99.8%の高純度アルミナ粉
末に、酸化マグネシウム等の焼結助剤の粉末を添加し、
混合し、混合粉末を仮焼し、この仮焼体を粉砕し、粉砕
によって得られた粉末を造粒した。この造粒粉末を、油
圧プレス機を使用して、2.5トン/cm2 の圧力下で
成形し、ドーナツ状の成形体を得た。この成形体を17
00℃で4時間焼成し、図1に示すような平面形状と、
図2(a)に示す断面形状を有する、アルミナ多結晶体
からなる焼結体を得た。
る。 (本発明の製造例1)図2(a)〜(c)に記載した方
法に従って、磁気ディスク用基板を製造した。一次平均
粒子径0.6μm、純度99.8%の高純度アルミナ粉
末に、酸化マグネシウム等の焼結助剤の粉末を添加し、
混合し、混合粉末を仮焼し、この仮焼体を粉砕し、粉砕
によって得られた粉末を造粒した。この造粒粉末を、油
圧プレス機を使用して、2.5トン/cm2 の圧力下で
成形し、ドーナツ状の成形体を得た。この成形体を17
00℃で4時間焼成し、図1に示すような平面形状と、
図2(a)に示す断面形状を有する、アルミナ多結晶体
からなる焼結体を得た。
【0057】ただし、この焼結体の外径は65mmであ
り、ランディングゾーンの外径は28mmであり、スペ
ーサー積み重ね部の外径は24mmであり、貫通孔の外
径は20mmであり、リードライトゾーンの厚さは1m
mであり、ランディングゾーンの厚さは0.64mmで
ある。
り、ランディングゾーンの外径は28mmであり、スペ
ーサー積み重ね部の外径は24mmであり、貫通孔の外
径は20mmであり、リードライトゾーンの厚さは1m
mであり、ランディングゾーンの厚さは0.64mmで
ある。
【0058】この焼結体の両側の主面を、ダイヤモンド
砥石を使用して、平面度8μmになるまで研削加工し
た。次いで、両側の研削面を、ダイヤモンド砥粒を使用
してラッピング加工し、厚さ0.638mmの精密研磨
体を得た。リードライトゾーンのRaは1.5nmとな
るようにし、ランディングゾーンのRaは15nmとし
た。
砥石を使用して、平面度8μmになるまで研削加工し
た。次いで、両側の研削面を、ダイヤモンド砥粒を使用
してラッピング加工し、厚さ0.638mmの精密研磨
体を得た。リードライトゾーンのRaは1.5nmとな
るようにし、ランディングゾーンのRaは15nmとし
た。
【0059】図3(a)に示すように、焼結体において
は、多結晶粒子13の粒界15との段差H2 は0.5μ
m〜1μmであり、多結晶粒子13の平均粒径は15μ
mであった。ラッピング加工による研磨量H1 は0.5
〜1μmであった。
は、多結晶粒子13の粒界15との段差H2 は0.5μ
m〜1μmであり、多結晶粒子13の平均粒径は15μ
mであった。ラッピング加工による研磨量H1 は0.5
〜1μmであった。
【0060】ラッピング加工後においては、図3(b)
に示すように、多結晶粒子16の研磨面17の粒界15
との段差H3 は、0〜50nmであった。多結晶粒子1
6の粒界15近傍の傾斜19の角度は、ラッピング加工
後においては、多少緩やかになっていた。そして、ラン
ディングゾーンとリードライトゾーンとの間では、段差
は計測できなかった。
に示すように、多結晶粒子16の研磨面17の粒界15
との段差H3 は、0〜50nmであった。多結晶粒子1
6の粒界15近傍の傾斜19の角度は、ラッピング加工
後においては、多少緩やかになっていた。そして、ラン
ディングゾーンとリードライトゾーンとの間では、段差
は計測できなかった。
【0061】(比較用の製造例1)一次平均粒子径0.
6μm、純度99.8%の高純度アルミナ粉末に、酸化
マグネシウム等の焼結助剤の粉末を添加し、混合し、混
合粉末を仮焼し、この仮焼体を粉砕し、粉砕によって得
られた粉末を造粒した。この造粒粉末を、油圧プレス機
を使用して、2.5トン/cm2 の圧力下で成形し、ド
ーナツ状の成形体を得た。この成形体の厚さは、全面で
一定である。この成形体を1700℃で4時間焼成し、
図1に示すような平面形状を有する、アルミナ多結晶体
からなる焼結体を得た。
6μm、純度99.8%の高純度アルミナ粉末に、酸化
マグネシウム等の焼結助剤の粉末を添加し、混合し、混
合粉末を仮焼し、この仮焼体を粉砕し、粉砕によって得
られた粉末を造粒した。この造粒粉末を、油圧プレス機
を使用して、2.5トン/cm2 の圧力下で成形し、ド
ーナツ状の成形体を得た。この成形体の厚さは、全面で
一定である。この成形体を1700℃で4時間焼成し、
図1に示すような平面形状を有する、アルミナ多結晶体
からなる焼結体を得た。
【0062】ただし、この焼結体の外径は65mmであ
り、ランディングゾーンの外径は28mmであり、スペ
ーサー積み重ね部の外径は24mmであり、貫通孔の外
径は20mmであり、全面で厚さが1mmであった。
り、ランディングゾーンの外径は28mmであり、スペ
ーサー積み重ね部の外径は24mmであり、貫通孔の外
径は20mmであり、全面で厚さが1mmであった。
【0063】この焼結体の両側の主面を、ダイヤモンド
砥石を使用して、平面度8μmになるまで研削加工し、
次いで、両側の研削面を、ダイヤモンド砥粒を使用して
ラッピング加工し、厚さ0.638mmの精密研磨体を
得た。この表面のRaは1.5nmであった。
砥石を使用して、平面度8μmになるまで研削加工し、
次いで、両側の研削面を、ダイヤモンド砥粒を使用して
ラッピング加工し、厚さ0.638mmの精密研磨体を
得た。この表面のRaは1.5nmであった。
【0064】次いで、ダイヤモンド砥粒を含む研磨液を
介在させて、回転するパッドを使用して、ランディング
ゾーンのみについて、機械的にテクスチャリング加工を
行った。これにより、リードライトゾーンおよびスペー
サー積み重ね部のRaを1.5nmとし、ランディング
ゾーンのRaを10nmとした。このランディングゾー
ンとリードライトゾーンとの間では、約20nmの段差
が生じていた。
介在させて、回転するパッドを使用して、ランディング
ゾーンのみについて、機械的にテクスチャリング加工を
行った。これにより、リードライトゾーンおよびスペー
サー積み重ね部のRaを1.5nmとし、ランディング
ゾーンのRaを10nmとした。このランディングゾー
ンとリードライトゾーンとの間では、約20nmの段差
が生じていた。
【0065】(CSS試験)本発明の製造例1および比
較用の製造例1で製造した各磁気ディスク用基板につい
て、それぞれCSS試験を実施した。即ち、各磁気ディ
スク用基板上に、下地層として、厚さ150nmのクロ
ム膜をスパッタリングによって形成し、次いで、厚さ6
0nmのCoCrPt磁性膜を形成し、更にこの磁性膜
の上に、厚さ30nmのカーボン膜を、スパッタリング
によって形成し、CSS試験用の磁気ディスクを製造し
た。
較用の製造例1で製造した各磁気ディスク用基板につい
て、それぞれCSS試験を実施した。即ち、各磁気ディ
スク用基板上に、下地層として、厚さ150nmのクロ
ム膜をスパッタリングによって形成し、次いで、厚さ6
0nmのCoCrPt磁性膜を形成し、更にこの磁性膜
の上に、厚さ30nmのカーボン膜を、スパッタリング
によって形成し、CSS試験用の磁気ディスクを製造し
た。
【0066】両方の磁気ディスク上に、それぞれ潤滑剤
を塗布し、CSS試験を実施した。ただし、CSS試験
に際しては、磁気ヘッドスライダーとして薄膜ヘッド5
0%サイズを使用し、グラムロードを3.5gとし、回
転数を4500rpmとした。
を塗布し、CSS試験を実施した。ただし、CSS試験
に際しては、磁気ヘッドスライダーとして薄膜ヘッド5
0%サイズを使用し、グラムロードを3.5gとし、回
転数を4500rpmとした。
【0067】この結果、本発明の磁気ディスク用基板を
使用した場合にも、比較例の磁気ディスク用基板を使用
した場合にも、5万回のCSS試験後にも、磁気ヘッド
と磁気ディスクとの摩擦係数は0.4以下であった。こ
のように、本発明の磁気ディスク用基板には、好適なテ
クスチャーが形成されていることが分かる。
使用した場合にも、比較例の磁気ディスク用基板を使用
した場合にも、5万回のCSS試験後にも、磁気ヘッド
と磁気ディスクとの摩擦係数は0.4以下であった。こ
のように、本発明の磁気ディスク用基板には、好適なテ
クスチャーが形成されていることが分かる。
【0068】(出力変動試験)上記したCSS試験とま
ったく同様に、本発明および比較例の磁気ディスクを製
造した。そして、同じ磁気ヘッドスライダーを使用し
て、上記した動作条件下において、磁気ディスクの中心
から見て、14.0mm〜16.5mmの範囲内で、信
号出力を測定した。記録周波数を7.7MHzとした。
ただし、ランディングゾーンの外径は28.0mmであ
るから、中心から14.0mmの位置が、ランディング
ゾーンとリードライトゾーンとの境界となる。この測定
結果を、図7に示す。
ったく同様に、本発明および比較例の磁気ディスクを製
造した。そして、同じ磁気ヘッドスライダーを使用し
て、上記した動作条件下において、磁気ディスクの中心
から見て、14.0mm〜16.5mmの範囲内で、信
号出力を測定した。記録周波数を7.7MHzとした。
ただし、ランディングゾーンの外径は28.0mmであ
るから、中心から14.0mmの位置が、ランディング
ゾーンとリードライトゾーンとの境界となる。この測定
結果を、図7に示す。
【0069】中心から16.0mm以上の範囲では、両
者共にほぼ同じ出力である。しかし、比較例1の磁気デ
ィスク用基板を使用した場合には、中心から15.5m
mよりも内側では、出力が急激に上昇し、14.5mm
の位置では50%以上も出力が変動している。これは、
比較例1の磁気ディスク用基板では、ランディングゾー
ンとリードライトゾーンとの間で約20nmの段差があ
ることから、磁気ヘッドスライダーの浮上量が影響を受
けて変動するからである。このような顕著な出力変動が
あると、データエラーの原因となるため、この領域内
は、記録再生のために使用することができない。
者共にほぼ同じ出力である。しかし、比較例1の磁気デ
ィスク用基板を使用した場合には、中心から15.5m
mよりも内側では、出力が急激に上昇し、14.5mm
の位置では50%以上も出力が変動している。これは、
比較例1の磁気ディスク用基板では、ランディングゾー
ンとリードライトゾーンとの間で約20nmの段差があ
ることから、磁気ヘッドスライダーの浮上量が影響を受
けて変動するからである。このような顕著な出力変動が
あると、データエラーの原因となるため、この領域内
は、記録再生のために使用することができない。
【0070】一方、本発明の製造例1の磁気ディスク用
基板を使用した場合には、中心から16.0〜14.0
mmの範囲内でも、出力がほぼ一定である。従って、こ
の境界領域内も、記録再生のために使用することができ
る。
基板を使用した場合には、中心から16.0〜14.0
mmの範囲内でも、出力がほぼ一定である。従って、こ
の境界領域内も、記録再生のために使用することができ
る。
【0071】また、本発明者は、ガラスセラミックスか
らなる素体を使用して、図2(a)〜(c)のプロセス
に従って、上記のようにして磁気ディスク用基板を製造
したが、上記とほぼ同様の結果が得られた。
らなる素体を使用して、図2(a)〜(c)のプロセス
に従って、上記のようにして磁気ディスク用基板を製造
したが、上記とほぼ同様の結果が得られた。
【0072】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、非
金属材料製の磁気ディスク用基板において、ヘッドステ
ィックや磁気ヘッドと磁気ディスクとの磨耗による磁気
特性の劣化を防止するための新たな方法を提供できる。
そして、本発明の方法では、いわゆるテクスチャリング
加工を必要としないので、マイクロクラック等の問題は
発生せず、しかも製造コストを低減できる。
金属材料製の磁気ディスク用基板において、ヘッドステ
ィックや磁気ヘッドと磁気ディスクとの磨耗による磁気
特性の劣化を防止するための新たな方法を提供できる。
そして、本発明の方法では、いわゆるテクスチャリング
加工を必要としないので、マイクロクラック等の問題は
発生せず、しかも製造コストを低減できる。
【0073】また、本発明によれば、リードライトゾー
ンとランディングゾーンとの間の領域において、磁気ヘ
ッドの浮上安定性の低下、出力の変動を防止でき、この
領域内も記録再生のために有効に使用できる。
ンとランディングゾーンとの間の領域において、磁気ヘ
ッドの浮上安定性の低下、出力の変動を防止でき、この
領域内も記録再生のために有効に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気ディスク用基板の一例を模式
的に示す平面図である。
的に示す平面図である。
【図2】(a)は、焼結体6を示す断面図であり、
(b)は、(a)の焼結体を研削加工して得た素体10
を示す断面図であり、(c)は、(b)の素体を精密研
磨加工して得た磁気ディスク用基板を示す断面図であ
る。
(b)は、(a)の焼結体を研削加工して得た素体10
を示す断面図であり、(c)は、(b)の素体を精密研
磨加工して得た磁気ディスク用基板を示す断面図であ
る。
【図3】(a)は、精密研磨加工する前のランディング
ゾーンの形成領域の焼成面8aの状態を拡大して示す断
面図であり、(b)は、この焼成面を精密研磨加工して
形成した表面の状態を示す断面図である。
ゾーンの形成領域の焼成面8aの状態を拡大して示す断
面図であり、(b)は、この焼成面を精密研磨加工して
形成した表面の状態を示す断面図である。
【図4】(a)は、機械的なテクスチャリング加工を行
う前の精密研磨面の状態を模式的に示す断面図であり、
(b)は、機械的なテクスチャリング加工によって形成
したテクスチャーの状態を模式的に示すための断面図で
ある。
う前の精密研磨面の状態を模式的に示す断面図であり、
(b)は、機械的なテクスチャリング加工によって形成
したテクスチャーの状態を模式的に示すための断面図で
ある。
【図5】スパッタリング法によって、磁気ディスク用基
板の表面に形成されたテクスチャーの微構造を模式的に
示すための断面図である。
板の表面に形成されたテクスチャーの微構造を模式的に
示すための断面図である。
【図6】(a)は、焼結体21を示す断面図であり、
(b)は、(a)の焼結体21を研削加工して得た素体
22を示す断面図であり、(c)は、(b)の素体22
を精密研磨加工して得た磁気ディスク用基板23を示す
断面図である。
(b)は、(a)の焼結体21を研削加工して得た素体
22を示す断面図であり、(c)は、(b)の素体22
を精密研磨加工して得た磁気ディスク用基板23を示す
断面図である。
【図7】磁気ディスクにおける中心からの距離と、信号
出力との関係を示すグラフである。
出力との関係を示すグラフである。
【図8】従来の磁気ディスク用基板25を示す平面図で
ある。
ある。
1 磁気ディスク用基板 2、27 リードライトゾ
ーン 3、28 ランディングゾーン 4、24、29 ス
ペーサー積み重ね部 5 貫通孔 6、21 焼結体 7、11、20
スペーサー積み重ね部の形成領域 7a、8a、9
a、20a 焼成面 8 ランディングゾーンの形成
領域 9、12 リードライトゾーンの形成領域
10、22 素体 12a 研削面 13 精密研磨加工前の多結晶粒子
14 精密研磨加工前の多結晶粒子の粒界近傍の凹
部 15 粒界 16 精密研磨加工後の多結晶粒
子 17 精密研磨面 32 機械的に形成された
突起 33スパッタリングによって形成された突起
ーン 3、28 ランディングゾーン 4、24、29 ス
ペーサー積み重ね部 5 貫通孔 6、21 焼結体 7、11、20
スペーサー積み重ね部の形成領域 7a、8a、9
a、20a 焼成面 8 ランディングゾーンの形成
領域 9、12 リードライトゾーンの形成領域
10、22 素体 12a 研削面 13 精密研磨加工前の多結晶粒子
14 精密研磨加工前の多結晶粒子の粒界近傍の凹
部 15 粒界 16 精密研磨加工後の多結晶粒
子 17 精密研磨面 32 機械的に形成された
突起 33スパッタリングによって形成された突起
Claims (12)
- 【請求項1】非金属材料製の磁気ディスク用基板であっ
て、この磁気ディスク用基板に少なくともリードライト
ゾーンとランディングゾーンとが設けられており、前記
リードライトゾーンと前記ランディングゾーンとにおい
て共通の精密研磨面が形成されており、前記リードライ
トゾーンにおける前記精密研磨面の中心線平均表面粗さ
(Ra)が3nm以下であり、前記ランディングゾーン
において前記共通の精密研磨面よりも低い凹部が残留し
ていることを特徴とする、磁気ディスク用基板。 - 【請求項2】前記非金属材料が多結晶セラミックスおよ
びガラスセラミックスからなる群より選ばれた一種以上
の非金属材料であることを特徴とする、請求項1記載の
磁気ディスク用基板。 - 【請求項3】前記非金属材料が非晶質のガラスであるこ
とを特徴とする、請求項1記載の磁気ディスク用基板。 - 【請求項4】前記ランディングゾーンの中心線平均表面
粗さ(Ra)が3nm〜50nmであることを特徴とす
る、請求項1〜3のいずれか一つの請求項に記載の磁気
ディスク用基板。 - 【請求項5】前記ランディングゾーンにおいて前記精密
研磨面から見た前記溝の深さが100nm以下であるこ
とを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一つの請求項
に記載の磁気ディスク用基板。 - 【請求項6】前記リードライトゾーンの前記精密研磨面
の平均高さから見て前記ランディングゾーンの突起の最
大高さが30nm以下であることを特徴とする、請求項
1〜5のいずれか一つの請求項に記載の磁気ディスク用
基板。 - 【請求項7】前記リードライトゾーンの前記ランディン
グゾーンとの境界の近傍にも磁気記録領域が設けられる
ことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一つの請求
項に記載の磁気ディスク用基板。 - 【請求項8】前記ランディングゾーンの内側にスペーサ
ー積み重ね部が設けられており、このスペーサー積み重
ね部の中心線平均表面粗さ(Ra)が3nm以下である
ことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一つの請求
項に記載の磁気ディスク用基板。 - 【請求項9】少なくともリードライトゾーンとランディ
ングゾーンとを備えている、非金属材料製の磁気ディス
ク用基板を製造する方法であって、非金属材料製の素体
の少なくとも磁気記録面側のうちランディングゾーンの
形成領域をリードライトゾーンの形成領域に比べて凹ん
だ状態とし、次いで前記リードライトゾーンの形成領域
と前記ランディングゾーンの形成領域とを砥粒によって
精密研磨してリードライトゾーンとランディングゾーン
とに共通の精密研磨面を形成し、前記リードライトゾー
ンの中心線平均表面粗さ(Ra)を3nm以下とし、か
つ前記ランディングゾーンにおいて前記共通の精密研磨
面よりも低い凹部を残留させることを特徴とする、磁気
ディスク用基板の製造方法。 - 【請求項10】前記研磨後の前記ランディングゾーンの
中心線平均表面粗さ(Ra)を3nm〜50nmとする
ことを特徴とする、請求項9記載の磁気ディスク用基板
の製造方法。 - 【請求項11】ディスク形状の非金属材料成形体の少な
くとも磁気記録面側のうち前記ランディングゾーンの形
成領域をリードライトゾーンの形成領域に比べて凹んだ
状態とし、次いで前記リードライトゾーンの形成領域を
研削加工すると共に前記ランディングゾーンの形成領域
の成形面を保存して前記素体を製造し、次いで前記リー
ドライトゾーンの形成領域の研削面と前記ランディング
ゾーンの形成領域の成形面とを精密研磨することを特徴
とする、請求項9または10記載の磁気ディスク用基板
の製造方法。 - 【請求項12】前記ランディングゾーンの内側にスペー
サー積み重ね部を形成するのに際して、前記素体の少な
くとも磁気記録面側のうちランディングゾーンの形成領
域を前記リードライトゾーンの形成領域および前記スペ
ーサー積み重ね部の形成領域に比べて凹んだ状態とし、
次いでスペーサー積み重ね部を砥粒によって精密研磨す
ることによって、前記スペーサー積み重ね部の中心線平
均表面粗さ(Ra)を3nm以下とすることを特徴とす
る、請求項9〜11のいずれか一つの請求項に記載の磁
気ディスク用基板の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24629294A JPH08111023A (ja) | 1994-10-12 | 1994-10-12 | 磁気ディスク用基板およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24629294A JPH08111023A (ja) | 1994-10-12 | 1994-10-12 | 磁気ディスク用基板およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08111023A true JPH08111023A (ja) | 1996-04-30 |
Family
ID=17146385
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP24629294A Withdrawn JPH08111023A (ja) | 1994-10-12 | 1994-10-12 | 磁気ディスク用基板およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08111023A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007263209A (ja) * | 2006-03-28 | 2007-10-11 | Kyocera Corp | 動圧軸受およびこれを用いたモータ |
| JP2017532941A (ja) * | 2014-10-09 | 2017-11-02 | アットキューブ システムズ アーゲー | スティックスリップドライブ、特に圧電作動慣性ドライブ |
-
1994
- 1994-10-12 JP JP24629294A patent/JPH08111023A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007263209A (ja) * | 2006-03-28 | 2007-10-11 | Kyocera Corp | 動圧軸受およびこれを用いたモータ |
| JP2017532941A (ja) * | 2014-10-09 | 2017-11-02 | アットキューブ システムズ アーゲー | スティックスリップドライブ、特に圧電作動慣性ドライブ |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20020115 |