JPH08111612A - 発振器 - Google Patents
発振器Info
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- JPH08111612A JPH08111612A JP11259195A JP11259195A JPH08111612A JP H08111612 A JPH08111612 A JP H08111612A JP 11259195 A JP11259195 A JP 11259195A JP 11259195 A JP11259195 A JP 11259195A JP H08111612 A JPH08111612 A JP H08111612A
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Landscapes
- Inductance-Capacitance Distribution Constants And Capacitance-Resistance Oscillators (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 集積回路として形成することが容易で、か
つ、発振周波数を大幅に調整することが可能で、安定に
動作する発振器を得ること。 【構成】 FETのソースおよびドレインに発生する同
相および逆相の信号をキャパシタあるいは抵抗を介して
合成することにより所定の位相シフトを行う2つの移相
回路10、30と、後段の移相回路30の出力信号の位相を変
えずに増幅する非反転回路50と、非反転回路50から出力
される信号を前段の移相回路10の入力側に帰還させる帰
還抵抗70とを含んで構成されている。移相回路10、30内
のキャパシタと抵抗からなる直列回路の時定数を変化さ
せて発振周波数を調整する。
つ、発振周波数を大幅に調整することが可能で、安定に
動作する発振器を得ること。 【構成】 FETのソースおよびドレインに発生する同
相および逆相の信号をキャパシタあるいは抵抗を介して
合成することにより所定の位相シフトを行う2つの移相
回路10、30と、後段の移相回路30の出力信号の位相を変
えずに増幅する非反転回路50と、非反転回路50から出力
される信号を前段の移相回路10の入力側に帰還させる帰
還抵抗70とを含んで構成されている。移相回路10、30内
のキャパシタと抵抗からなる直列回路の時定数を変化さ
せて発振周波数を調整する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、集積回路として形成
することが容易で、かつ、発振周波数を大幅に調整する
ことが可能な発振器に関する。
することが容易で、かつ、発振周波数を大幅に調整する
ことが可能な発振器に関する。
【0002】
【従来の技術】正弦波発振器として従来より能動素子お
よびリアクタンス素子を使用した各種の発振回路が提案
され実用化されている。
よびリアクタンス素子を使用した各種の発振回路が提案
され実用化されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】正弦波発振器として、
図21に示すウィーン・ブリッジ型発振器、図22に示
すブリッジT型発振器が従来より知られている。
図21に示すウィーン・ブリッジ型発振器、図22に示
すブリッジT型発振器が従来より知られている。
【0004】図21より明らかなように、ウィーン・ブ
リッジ型発振器においては、周波数を変化させるために
キャパシタCと可変抵抗Rsとの直列回路の可変抵抗Rs
の抵抗値と、キャパシタCと可変抵抗Rpとの並列回路
の可変抵抗Rpの抵抗値とを連動して変化させなければ
ならないが、直列回路の可変抵抗Rsの抵抗値と並列回
路の可変抵抗Rpの抵抗値に連動誤差が生じると、増幅
器Aに入力される電圧が増減するので、その結果、発振
出力が変動する。そして、発振出力が小さくなれば発振
が停止し、大きくなれば発振出力に著しい歪みを生じる
ことになる。
リッジ型発振器においては、周波数を変化させるために
キャパシタCと可変抵抗Rsとの直列回路の可変抵抗Rs
の抵抗値と、キャパシタCと可変抵抗Rpとの並列回路
の可変抵抗Rpの抵抗値とを連動して変化させなければ
ならないが、直列回路の可変抵抗Rsの抵抗値と並列回
路の可変抵抗Rpの抵抗値に連動誤差が生じると、増幅
器Aに入力される電圧が増減するので、その結果、発振
出力が変動する。そして、発振出力が小さくなれば発振
が停止し、大きくなれば発振出力に著しい歪みを生じる
ことになる。
【0005】通常、正弦波発振器の出力変動を少なくす
るように安定化することは難しく、その安定化手段は増
幅器の振幅特性に非線形を付加すること、すなわち、出
力の大きさによってその増幅度が変化するような特性を
付加することになる。
るように安定化することは難しく、その安定化手段は増
幅器の振幅特性に非線形を付加すること、すなわち、出
力の大きさによってその増幅度が変化するような特性を
付加することになる。
【0006】このように特性を付加することは増幅器の
直線性を悪化させることになるから、出力波形の歪率を
悪化させることになり、出力電圧の安定性と歪率とは二
率背反の関係にある。
直線性を悪化させることになるから、出力波形の歪率を
悪化させることになり、出力電圧の安定性と歪率とは二
率背反の関係にある。
【0007】直列回路の抵抗Rs と並列回路の可変抵
抗Rp の比を一定に保って変化させることは、回路を
集積回路化して、外部から電圧制御の手法で可変抵抗を
変化させる場合には特に困難である。
抗Rp の比を一定に保って変化させることは、回路を
集積回路化して、外部から電圧制御の手法で可変抵抗を
変化させる場合には特に困難である。
【0008】ウィーン・ブリッジ型発振器に限らず、図
22に示すブリッジT型発振器や移相型発振器でも同様
のことがいえる。
22に示すブリッジT型発振器や移相型発振器でも同様
のことがいえる。
【0009】さらに、発振周波数を大幅に調整し得る可
変周波数発振器を集積回路によって形成することも困難
である。
変周波数発振器を集積回路によって形成することも困難
である。
【0010】そこで、この発明は、このような課題を解
決するために考えられたものである。
決するために考えられたものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、この発明の発振器は、入力された交流信号を同
相および逆相の交流信号に変換して出力する変換手段
と、前記変換手段によって変換された一方の交流信号を
キャパシタを介して他方の交流信号を抵抗を介して合成
する合成手段とを含む2つの移相回路と、入力される交
流信号の位相を変えずに所定の増幅度で増幅して出力す
る非反転回路と、を備え、前記2つの移相回路および前
記非反転回路のそれぞれを縦続接続し、これら縦続接続
された複数の回路の中の最終段の出力を初段の入力側に
帰還させるとともに、これら複数の回路のいずれかから
正弦波発振出力を取り出すことを特徴とする。
ために、この発明の発振器は、入力された交流信号を同
相および逆相の交流信号に変換して出力する変換手段
と、前記変換手段によって変換された一方の交流信号を
キャパシタを介して他方の交流信号を抵抗を介して合成
する合成手段とを含む2つの移相回路と、入力される交
流信号の位相を変えずに所定の増幅度で増幅して出力す
る非反転回路と、を備え、前記2つの移相回路および前
記非反転回路のそれぞれを縦続接続し、これら縦続接続
された複数の回路の中の最終段の出力を初段の入力側に
帰還させるとともに、これら複数の回路のいずれかから
正弦波発振出力を取り出すことを特徴とする。
【0012】また、この発明の発振器は、入力された交
流信号を同相および逆相の交流信号に変換して出力する
変換手段と、変換された前記2つの交流信号を第1のキ
ャパシタおよび第2の抵抗を介して合成して移相する手
段とよりなる第1の移相回路と、入力された交流信号を
同相および逆相の交流信号に変換して出力する変換手段
と、変換された前記2つの交流信号を第2の抵抗および
第2のキャパシタを介して合成して、前記第1の移相回
路とは反対方向に移相する手段とよりなる第2の移相回
路と、前記第2の移相回路の出力を前記第1の移相回路
の入力へ帰還する回路と、を備えることを特徴とする。
流信号を同相および逆相の交流信号に変換して出力する
変換手段と、変換された前記2つの交流信号を第1のキ
ャパシタおよび第2の抵抗を介して合成して移相する手
段とよりなる第1の移相回路と、入力された交流信号を
同相および逆相の交流信号に変換して出力する変換手段
と、変換された前記2つの交流信号を第2の抵抗および
第2のキャパシタを介して合成して、前記第1の移相回
路とは反対方向に移相する手段とよりなる第2の移相回
路と、前記第2の移相回路の出力を前記第1の移相回路
の入力へ帰還する回路と、を備えることを特徴とする。
【0013】
【実施例】以下、この発明を適用した一実施例の発振器
について、図面を参照しながら具体的に説明する。
について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0014】この実施例の発振器の特徴は、交流信号の
位相をシフトさせる前段の移相回路と、前段の移相回路
と入出力電圧間の位相関係が反対となるように交流信号
をシフトさせる後段の移相回路と、後段の移相回路の出
力を位相を変えずに所定の増幅度で増幅して出力する非
反転回路とによって閉回路を形成して、この閉回路の利
得を1より大きく設定し、閉回路の位相差の総和が0°
となる周波数で発振動作をさせることにある。
位相をシフトさせる前段の移相回路と、前段の移相回路
と入出力電圧間の位相関係が反対となるように交流信号
をシフトさせる後段の移相回路と、後段の移相回路の出
力を位相を変えずに所定の増幅度で増幅して出力する非
反転回路とによって閉回路を形成して、この閉回路の利
得を1より大きく設定し、閉回路の位相差の総和が0°
となる周波数で発振動作をさせることにある。
【0015】図1は、この発明を適用した一実施例の発
振器の構成を示す回路図である。同図に示す発振器1
は、それぞれが入力信号の位相を所定量シフトさせるこ
とにより所定の周波数において合計で0°の位相シフト
を行う2つの移相回路10、30と、移相回路30の出力信号
の位相を変えずに所定の増幅度で増幅して出力する非反
転回路50と、非反転回路50の出力を前段の移相回路10の
入力側に帰還させる帰還抵抗70とを含んで構成されてい
る。この帰還抵抗70は0Ωから有限の抵抗値を有してい
る。
振器の構成を示す回路図である。同図に示す発振器1
は、それぞれが入力信号の位相を所定量シフトさせるこ
とにより所定の周波数において合計で0°の位相シフト
を行う2つの移相回路10、30と、移相回路30の出力信号
の位相を変えずに所定の増幅度で増幅して出力する非反
転回路50と、非反転回路50の出力を前段の移相回路10の
入力側に帰還させる帰還抵抗70とを含んで構成されてい
る。この帰還抵抗70は0Ωから有限の抵抗値を有してい
る。
【0016】図2は、図1に示した前段の移相回路10の
構成を抜き出して示したものである。同図に示す前段の
移相回路10は、ゲートが入力端22に接続されたFET12
と、このFET12のソース・ドレイン間に直列に接続さ
れた可変抵抗14およびキャパシタ16と、FET12のドレ
インと正電源との間に接続された抵抗18と、FET12の
ソースと負電源との間に接続された抵抗20とを含んで構
成されている。
構成を抜き出して示したものである。同図に示す前段の
移相回路10は、ゲートが入力端22に接続されたFET12
と、このFET12のソース・ドレイン間に直列に接続さ
れた可変抵抗14およびキャパシタ16と、FET12のドレ
インと正電源との間に接続された抵抗18と、FET12の
ソースと負電源との間に接続された抵抗20とを含んで構
成されている。
【0017】ここで、上述したFET12のソースおよび
ドレインに接続された2つの抵抗20、18の抵抗値はほぼ
等しく設定されており、入力端22に印加される入力電圧
の交流成分に着目すると、位相が一致した信号がFET
12のソースから、位相が反転した信号がFET12のドレ
インからそれぞれ出力されるようになっている。
ドレインに接続された2つの抵抗20、18の抵抗値はほぼ
等しく設定されており、入力端22に印加される入力電圧
の交流成分に着目すると、位相が一致した信号がFET
12のソースから、位相が反転した信号がFET12のドレ
インからそれぞれ出力されるようになっている。
【0018】なお、図1に示した移相回路10の前段に設
けられたキャパシタ72は、直流電流を阻止するためのも
のであり、そのインピーダンスは動作周波数において極
めて小さく、すなわち大きな静電容量を有している。ま
た、直列接続された2つの抵抗25、26は、電源電圧を分
圧してFET12に適切なバイアス電圧を印加するための
ものである。
けられたキャパシタ72は、直流電流を阻止するためのも
のであり、そのインピーダンスは動作周波数において極
めて小さく、すなわち大きな静電容量を有している。ま
た、直列接続された2つの抵抗25、26は、電源電圧を分
圧してFET12に適切なバイアス電圧を印加するための
ものである。
【0019】また、本実施例では、正電源と負電源によ
って電源電圧を印加しているが、負電源側をアースに置
き換えて単一電源で動作させてもよい。さらに、FET
12はセルフバイアスとすることができることから、抵抗
25を省略して抵抗26のみによってFET12のバイアス電
圧を印加するようにしてもよい。
って電源電圧を印加しているが、負電源側をアースに置
き換えて単一電源で動作させてもよい。さらに、FET
12はセルフバイアスとすることができることから、抵抗
25を省略して抵抗26のみによってFET12のバイアス電
圧を印加するようにしてもよい。
【0020】このような構成を有する移相回路10におい
て、所定の交流信号が入力端22に入力されると、すなわ
ちFET12のゲートに所定の交流電圧(入力電圧)が印
加されると、FET12のソースにはこの入力電圧と同相
の交流電圧が現れ、反対にFET12のドレインにはこの
入力電圧と逆相であってソースに現れる電圧と振幅が等
しい交流電圧が現れる。このソースおよびドレインに現
れる交流電圧の振幅をともにEiとする。
て、所定の交流信号が入力端22に入力されると、すなわ
ちFET12のゲートに所定の交流電圧(入力電圧)が印
加されると、FET12のソースにはこの入力電圧と同相
の交流電圧が現れ、反対にFET12のドレインにはこの
入力電圧と逆相であってソースに現れる電圧と振幅が等
しい交流電圧が現れる。このソースおよびドレインに現
れる交流電圧の振幅をともにEiとする。
【0021】このFET12のソース・ドレイン間には可
変抵抗14とキャパシタ16とにより構成される直列回路が
接続されている。したがって、FET12のソースおよび
ドレインに現れる電圧のそれぞれをキャパシタ16あるい
は可変抵抗14を介して合成した信号が出力端24から出力
される。
変抵抗14とキャパシタ16とにより構成される直列回路が
接続されている。したがって、FET12のソースおよび
ドレインに現れる電圧のそれぞれをキャパシタ16あるい
は可変抵抗14を介して合成した信号が出力端24から出力
される。
【0022】図3は、移相回路10の入出力電圧とキャパ
シタ等に現れる電圧との関係を示すベクトル図である。
シタ等に現れる電圧との関係を示すベクトル図である。
【0023】FET12のソースとドレインにはそれぞれ
入力電圧と同相および逆相であって電圧振幅がEiの交
流電圧が現れるため、ソース・ドレイン間の電位差(交
流成分)は2Eiとなる。また、可変抵抗14の両端に現
れる電圧VR1とキャパシタ16の両端に現れる電圧VC1と
は互いに90°位相がずれており、これらをベクトル的
に合成(加算)したものが、FET12のソース・ドレイ
ン間の電位差2Eiに等しくなる。
入力電圧と同相および逆相であって電圧振幅がEiの交
流電圧が現れるため、ソース・ドレイン間の電位差(交
流成分)は2Eiとなる。また、可変抵抗14の両端に現
れる電圧VR1とキャパシタ16の両端に現れる電圧VC1と
は互いに90°位相がずれており、これらをベクトル的
に合成(加算)したものが、FET12のソース・ドレイ
ン間の電位差2Eiに等しくなる。
【0024】したがって、図3に示すように、電圧Ei
の2倍を斜辺とし、可変抵抗14の両端電圧VR1とキャ
パシタ16の両端電圧VC1とが直交する2辺を構成する直
角三角形を形成することになる。このため、入力信号の
振幅が一定で周波数のみが変化した場合には、図3に示
す半円の円周に沿って可変抵抗14の両端電圧VR1とキャ
パシタ16の両端電圧VC1とが変化する。
の2倍を斜辺とし、可変抵抗14の両端電圧VR1とキャ
パシタ16の両端電圧VC1とが直交する2辺を構成する直
角三角形を形成することになる。このため、入力信号の
振幅が一定で周波数のみが変化した場合には、図3に示
す半円の円周に沿って可変抵抗14の両端電圧VR1とキャ
パシタ16の両端電圧VC1とが変化する。
【0025】ところで、可変抵抗14とキャパシタ16の接
続点と負電源との電位差を出力電圧Eo として取り出
すものとすると、この出力電圧Eo は、図3に示した
半円においてその中心点を始点とし、電圧VR1と電圧V
C1とが交差する円周上の一点を終点とするベクトルで表
すことができ、その大きさは半円の半径Ei に等しく
なる。しかも、入力信号の周波数が変化しても、このベ
クトルの終点は円周上を移動するだけであるため、周波
数に応じて出力振幅が変化しない安定した出力を得るこ
とができる。
続点と負電源との電位差を出力電圧Eo として取り出
すものとすると、この出力電圧Eo は、図3に示した
半円においてその中心点を始点とし、電圧VR1と電圧V
C1とが交差する円周上の一点を終点とするベクトルで表
すことができ、その大きさは半円の半径Ei に等しく
なる。しかも、入力信号の周波数が変化しても、このベ
クトルの終点は円周上を移動するだけであるため、周波
数に応じて出力振幅が変化しない安定した出力を得るこ
とができる。
【0026】また、図3から明らかなように、電圧VR1
と電圧VC1とは円周上で直角に交わるため、理論的には
FET12のゲートに印加される入力電圧と電圧VR1との
位相差は、周波数ωが0から∞まで変化するに従って9
0°から0°まで変化する。そして、移相回路10全体の
位相シフト量φ1はその2倍であり、周波数に応じて1
80°から0°まで変化する。
と電圧VC1とは円周上で直角に交わるため、理論的には
FET12のゲートに印加される入力電圧と電圧VR1との
位相差は、周波数ωが0から∞まで変化するに従って9
0°から0°まで変化する。そして、移相回路10全体の
位相シフト量φ1はその2倍であり、周波数に応じて1
80°から0°まで変化する。
【0027】次に、上述した入出力電圧間の関係を定量
的に検証する。図4は、上述した移相回路10を等価的に
表した図である。
的に検証する。図4は、上述した移相回路10を等価的に
表した図である。
【0028】FET12のソースおよびドレインには、F
ET12のゲートに印加される入力電圧と同相あるいは逆
相の電圧がそれぞれ発生するため、これら2つの電圧を
発生する2つの電圧源27、28に置き換えて考えることが
できる。このとき、図4に示す等価回路の閉ループに流
れる電流Iは、可変抵抗14の抵抗値をR、キャパシタ16
の静電容量をCとすると、
ET12のゲートに印加される入力電圧と同相あるいは逆
相の電圧がそれぞれ発生するため、これら2つの電圧を
発生する2つの電圧源27、28に置き換えて考えることが
できる。このとき、図4に示す等価回路の閉ループに流
れる電流Iは、可変抵抗14の抵抗値をR、キャパシタ16
の静電容量をCとすると、
【数1】 となる。また、図4に示す出力端24と負電源との電位差
を出力電圧Eo として取り出すものとすると、電圧Ei
と出力電圧Eo を加算した電圧が可変抵抗14の両端
電圧に等しいことから、
を出力電圧Eo として取り出すものとすると、電圧Ei
と出力電圧Eo を加算した電圧が可変抵抗14の両端
電圧に等しいことから、
【数2】 の関係が成立する。上述した(2)式に(1)式を代入して計
算すると、
算すると、
【数3】 となる。ここで、CR回路の時定数をT(=CR)とし
た。
た。
【0029】この(3)式においてs=jωを代入して変
形すると、
形すると、
【数4】 となる。(4)式から出力電圧Eo の絶対値を求めると、
【数5】 となる。すなわち、(5)式は、本実施例の移相回路10は
入出力間の位相がどのように回転しても、その出力信号
の振幅は一定であることを表している。
入出力間の位相がどのように回転しても、その出力信号
の振幅は一定であることを表している。
【0030】また、(4)式から出力電圧Eo の入力電圧
に対する位相シフト量φ1を求めると、
に対する位相シフト量φ1を求めると、
【数6】 となる。この(6)式から、例えば、ωがほぼ1/T(=
1/(CR))となるような周波数における位相シフト
量φ1はほぼ90°となる。しかも、可変抵抗14の抵抗
値Rを可変することにより、位相シフト量φ1がほぼ9
0°となる周波数ωを変化させることができる。
1/(CR))となるような周波数における位相シフト
量φ1はほぼ90°となる。しかも、可変抵抗14の抵抗
値Rを可変することにより、位相シフト量φ1がほぼ9
0°となる周波数ωを変化させることができる。
【0031】図5は、図1に示した後段の移相回路30の
構成を抜き出して示したものである。同図に示す後段の
移相回路30は、ゲートが入力端42に接続されたFET32
と、このFET32のソース・ドレイン間に直列に接続さ
れたキャパシタ36および可変抵抗34と、FET32のドレ
インと正電源との間に接続された抵抗38と、FET32の
ソースと負電源との間に接続された抵抗40とを含んで構
成されている。
構成を抜き出して示したものである。同図に示す後段の
移相回路30は、ゲートが入力端42に接続されたFET32
と、このFET32のソース・ドレイン間に直列に接続さ
れたキャパシタ36および可変抵抗34と、FET32のドレ
インと正電源との間に接続された抵抗38と、FET32の
ソースと負電源との間に接続された抵抗40とを含んで構
成されている。
【0032】移相回路10と同様に、図5に示したFET
32のソースおよびドレインに接続された2つの抵抗40、
38の抵抗値はほぼ等しく設定されており、入力端42に印
加される入力電圧の交流成分に着目すると、位相が一致
した信号がFET32のソースから、位相が反転した信号
がFET32のドレインからそれぞれ出力されるようにな
っている。
32のソースおよびドレインに接続された2つの抵抗40、
38の抵抗値はほぼ等しく設定されており、入力端42に印
加される入力電圧の交流成分に着目すると、位相が一致
した信号がFET32のソースから、位相が反転した信号
がFET32のドレインからそれぞれ出力されるようにな
っている。
【0033】なお、図1に示した移相回路30の前段に設
けられた抵抗46はFET32に適切なバイアス電圧を印加
するためのものである。また、移相回路30と10との間に
設けられたキャパシタ48は、移相回路10の出力から直流
成分を取り除く直流電流阻止用であり、交流成分のみが
移相回路30に入力される。
けられた抵抗46はFET32に適切なバイアス電圧を印加
するためのものである。また、移相回路30と10との間に
設けられたキャパシタ48は、移相回路10の出力から直流
成分を取り除く直流電流阻止用であり、交流成分のみが
移相回路30に入力される。
【0034】このような構成を有する移相回路30におい
て、所定の交流信号が入力端42に入力されると、すなわ
ちFET32のゲートに所定の交流電圧(入力電圧)が印
加されると、FET32のソースにはこの入力電圧と同相
の交流電圧が現れ、反対にFET32のドレインにはこの
入力電圧と逆相であってソースに現れる電圧と振幅が等
しい交流電圧が現れる。このソースおよびドレインに現
れる交流電圧の振幅をともにEi とする。
て、所定の交流信号が入力端42に入力されると、すなわ
ちFET32のゲートに所定の交流電圧(入力電圧)が印
加されると、FET32のソースにはこの入力電圧と同相
の交流電圧が現れ、反対にFET32のドレインにはこの
入力電圧と逆相であってソースに現れる電圧と振幅が等
しい交流電圧が現れる。このソースおよびドレインに現
れる交流電圧の振幅をともにEi とする。
【0035】このFET32のソース・ドレイン間にはキ
ャパシタ36と可変抵抗34とにより構成される直列回路が
接続されている。したがって、FET32のソースおよび
ドレインに現れる電圧のそれぞれを可変抵抗34あるいは
キャパシタ36を介して合成した信号が出力端44から出力
される。
ャパシタ36と可変抵抗34とにより構成される直列回路が
接続されている。したがって、FET32のソースおよび
ドレインに現れる電圧のそれぞれを可変抵抗34あるいは
キャパシタ36を介して合成した信号が出力端44から出力
される。
【0036】FET32のソースとドレインにはそれぞれ
入力電圧と同相および逆相であって電圧振幅がEi の
交流電圧が現れるため、ソース・ドレイン間の電位差は
2Eiとなる。また、キャパシタ36の両端に現れる電圧
VC2と可変抵抗34の両端に現れる電圧VR2とは互いに9
0°位相がずれており、これらをベクトル的に加算した
ものが、FET32のソース・ドレイン間の電位差2Ei
に等しくなる。
入力電圧と同相および逆相であって電圧振幅がEi の
交流電圧が現れるため、ソース・ドレイン間の電位差は
2Eiとなる。また、キャパシタ36の両端に現れる電圧
VC2と可変抵抗34の両端に現れる電圧VR2とは互いに9
0°位相がずれており、これらをベクトル的に加算した
ものが、FET32のソース・ドレイン間の電位差2Ei
に等しくなる。
【0037】したがって、図6に示すように、電圧Ei
の2倍を斜辺とし、キャパシタ36の両端電圧VC2と可
変抵抗34の両端電圧VR2とが直交する2辺を構成する直
角三角形を形成することになる。このため、入力信号の
振幅が一定で周波数のみが変化した場合には、図6に示
す半円の円周に沿ってキャパシタ36の両端電圧VC2と可
変抵抗34の両端電圧VR2とが変化する。
の2倍を斜辺とし、キャパシタ36の両端電圧VC2と可
変抵抗34の両端電圧VR2とが直交する2辺を構成する直
角三角形を形成することになる。このため、入力信号の
振幅が一定で周波数のみが変化した場合には、図6に示
す半円の円周に沿ってキャパシタ36の両端電圧VC2と可
変抵抗34の両端電圧VR2とが変化する。
【0038】可変抵抗34とキャパシタ36の接続点と負電
源との電位差を出力電圧Eo として取り出すものとす
ると、この出力電圧Eo は、図6に示した半円におい
てその中心点を始点とし、電圧VC2と電圧VR2とが交差
する円周上の一点を終点とするベクトルで表すことがで
き、その大きさは半円の半径Ei に等しくなる。しか
も、入力信号の周波数が変化しても、このベクトルの終
点は円周上を移動するだけであるため、周波数に応じて
出力振幅が変化しない安定した出力を得ることができ
る。
源との電位差を出力電圧Eo として取り出すものとす
ると、この出力電圧Eo は、図6に示した半円におい
てその中心点を始点とし、電圧VC2と電圧VR2とが交差
する円周上の一点を終点とするベクトルで表すことがで
き、その大きさは半円の半径Ei に等しくなる。しか
も、入力信号の周波数が変化しても、このベクトルの終
点は円周上を移動するだけであるため、周波数に応じて
出力振幅が変化しない安定した出力を得ることができ
る。
【0039】また、図6から明らかなように、電圧VC2
と電圧VR2とは円周上で直角に交わるため、理論的には
FET32のゲートに印加される入力電圧と電圧VC2との
位相差は、周波数ωが0から∞まで変化するに従って0
°から90°まで変化する。そして、移相回路30全体の
位相シフト量φ2はその2倍であり、周波数に応じて0
°から180°まで変化する。
と電圧VR2とは円周上で直角に交わるため、理論的には
FET32のゲートに印加される入力電圧と電圧VC2との
位相差は、周波数ωが0から∞まで変化するに従って0
°から90°まで変化する。そして、移相回路30全体の
位相シフト量φ2はその2倍であり、周波数に応じて0
°から180°まで変化する。
【0040】次に、上述した入出力電圧間の関係を定量
的に検証する。図7は、上述した移相回路30を等価的に
表した図である。
的に検証する。図7は、上述した移相回路30を等価的に
表した図である。
【0041】FET32のソースおよびドレインには、ゲ
ートに印加される入力電圧と同相あるいは逆相の電圧が
それぞれ発生するため、上述した移相回路10の場合と同
様に、これら2つの電圧を発生する2つの電圧源27、28
に置き換えて考えることができる。このとき、図7に示
す等価回路の閉ループに流れる電流Iは、キャパシタ36
の静電容量をC、可変抵抗34の抵抗値をRとすると、上
述した(1)式で表すことができる。したがって、図7に
示す出力端44と負電源との電位差を出力電圧Eo とし
て取り出すものとすると、電圧Eiと出力電圧Eoを加算
した電圧がキャパシタ36の両端電圧に等しいことから、
ートに印加される入力電圧と同相あるいは逆相の電圧が
それぞれ発生するため、上述した移相回路10の場合と同
様に、これら2つの電圧を発生する2つの電圧源27、28
に置き換えて考えることができる。このとき、図7に示
す等価回路の閉ループに流れる電流Iは、キャパシタ36
の静電容量をC、可変抵抗34の抵抗値をRとすると、上
述した(1)式で表すことができる。したがって、図7に
示す出力端44と負電源との電位差を出力電圧Eo とし
て取り出すものとすると、電圧Eiと出力電圧Eoを加算
した電圧がキャパシタ36の両端電圧に等しいことから、
【数7】 の関係が成立する。上述した(7)式に(1)式を代入して計
算すると、
算すると、
【数8】 となる。ここで、移相回路10の場合と同様にCR回路の
時定数をTとした。
時定数をTとした。
【0042】この(8)式においてs=jωを代入して変
形すると、
形すると、
【数9】 となる。
【0043】上述した(8)式および(9)式は、移相回路10
について計算した(3)式および(4)式と符号のみ異なって
いる。したがって、出力電圧Eoの絶対値は(5)式をその
まま適用することができ、移相回路30は、入出力間の位
相がどのように回転しても、その出力信号の振幅は一定
であることを表している。
について計算した(3)式および(4)式と符号のみ異なって
いる。したがって、出力電圧Eoの絶対値は(5)式をその
まま適用することができ、移相回路30は、入出力間の位
相がどのように回転しても、その出力信号の振幅は一定
であることを表している。
【0044】また、(9)式から出力電圧Eoの入力電圧に
対する位相シフト量φ2を求めると、
対する位相シフト量φ2を求めると、
【数10】 となる。この(10)式から、例えば、ωがほぼ1/T(=
1/(CR))となるような周波数における位相シフト
量φ2はほぼ90°となる。しかも、可変抵抗34の抵抗
値Rを可変することにより、位相シフト量φ2がほぼ9
0°となる周波数ωを変化させることができる。
1/(CR))となるような周波数における位相シフト
量φ2はほぼ90°となる。しかも、可変抵抗34の抵抗
値Rを可変することにより、位相シフト量φ2がほぼ9
0°となる周波数ωを変化させることができる。
【0045】このようにして、2つの移相回路10、30の
それぞれにおいて位相が所定量シフトされる。しかも、
図3および図6に示すように、各移相回路10、30におけ
る入出力電圧の相対的な位相関係は反対方向であって、
ある周波数において2つの移相回路10、30の全体により
位相シフト量が0°の信号が出力される。
それぞれにおいて位相が所定量シフトされる。しかも、
図3および図6に示すように、各移相回路10、30におけ
る入出力電圧の相対的な位相関係は反対方向であって、
ある周波数において2つの移相回路10、30の全体により
位相シフト量が0°の信号が出力される。
【0046】また、図1に示した非反転回路50は、ドレ
インと正電源との間に抵抗54が、ソースと負電源との間
に抵抗56がそれぞれ接続されたFET52と、ベースがF
ET52のドレインに接続されているとともにコレクタが
抵抗60を介してソースに接続されたトランジスタ58とを
含んで構成されている。なお、非反転回路50の前段に設
けられた抵抗62はFET52に適切なバイアス電圧を印加
するためのものであり、キャパシタ64は移相回路30の出
力から直流成分を取り除く直流電流阻止用であって交流
成分のみが非反転回路50に入力される。
インと正電源との間に抵抗54が、ソースと負電源との間
に抵抗56がそれぞれ接続されたFET52と、ベースがF
ET52のドレインに接続されているとともにコレクタが
抵抗60を介してソースに接続されたトランジスタ58とを
含んで構成されている。なお、非反転回路50の前段に設
けられた抵抗62はFET52に適切なバイアス電圧を印加
するためのものであり、キャパシタ64は移相回路30の出
力から直流成分を取り除く直流電流阻止用であって交流
成分のみが非反転回路50に入力される。
【0047】FET52は、ゲートに交流信号が入力され
ると、逆相の信号をドレインから出力する。また、トラ
ンジスタ58は、ベースにこの逆相の信号が入力される
と、さらに位相を反転した信号、すなわちFET52のゲ
ートに入力された信号の位相を基準に考えると同相の信
号をコレクタから出力し、この同相の信号が非反転回路
50から出力される。この非反転回路50の出力は、出力端
子92から発振器1の出力として取り出されるとともに、
帰還抵抗70を介して前段の移相回路10の入力側に帰還さ
れている。
ると、逆相の信号をドレインから出力する。また、トラ
ンジスタ58は、ベースにこの逆相の信号が入力される
と、さらに位相を反転した信号、すなわちFET52のゲ
ートに入力された信号の位相を基準に考えると同相の信
号をコレクタから出力し、この同相の信号が非反転回路
50から出力される。この非反転回路50の出力は、出力端
子92から発振器1の出力として取り出されるとともに、
帰還抵抗70を介して前段の移相回路10の入力側に帰還さ
れている。
【0048】また、上述した非反転回路50の増幅度は、
上述した抵抗54、56、60の各抵抗値によって決まり、こ
れら各抵抗の抵抗値を調整することにより、図1に構成
を示す発振器1のループゲインが1以上に設定されてい
る。すなわち、実際には信号振幅の減衰が生じてループ
ゲインが1よりかなり小さくなるため、この減衰分を非
反転回路50による増幅で補うことにより、ループゲイン
を1以上に設定することが可能となる。このようにルー
プゲインを1以上に設定することにより、閉ループを一
巡したときに位相シフト量が0°となるような周波数で
正弦波発振が行われる。
上述した抵抗54、56、60の各抵抗値によって決まり、こ
れら各抵抗の抵抗値を調整することにより、図1に構成
を示す発振器1のループゲインが1以上に設定されてい
る。すなわち、実際には信号振幅の減衰が生じてループ
ゲインが1よりかなり小さくなるため、この減衰分を非
反転回路50による増幅で補うことにより、ループゲイン
を1以上に設定することが可能となる。このようにルー
プゲインを1以上に設定することにより、閉ループを一
巡したときに位相シフト量が0°となるような周波数で
正弦波発振が行われる。
【0049】図8は、上述した構成を有する2つの移相
回路10、30と非反転回路50の全体を伝達関数K1を有す
る回路に置き換えたシステム図であり、伝達関数K1を
有する回路と抵抗値R0の帰還抵抗70とによって閉ルー
プが形成されている。図9は、図8に示すシステムをミ
ラーの定理によって変換したシステム図であり、同図に
示すように抵抗値R0を有する帰還抵抗70を入力シャン
ト抵抗に変換すると、その抵抗値Rsは、
回路10、30と非反転回路50の全体を伝達関数K1を有す
る回路に置き換えたシステム図であり、伝達関数K1を
有する回路と抵抗値R0の帰還抵抗70とによって閉ルー
プが形成されている。図9は、図8に示すシステムをミ
ラーの定理によって変換したシステム図であり、同図に
示すように抵抗値R0を有する帰還抵抗70を入力シャン
ト抵抗に変換すると、その抵抗値Rsは、
【数11】 で表すことができる。
【0050】この式において、K1が1より大きい場合
を考えると、入力シャント抵抗Rsは負性抵抗となるこ
とがわかる。
を考えると、入力シャント抵抗Rsは負性抵抗となるこ
とがわかる。
【0051】伝達関数K1を有する理想的な移相回路
(オール・パス・ネットワーク)で任意の有限な周波数
において位相シフト量が0°である条件を満たすものと
すれば、この周波数において、選択的に負性抵抗を実現
することになり、発振が可能となる。実際には入力シャ
ント抵抗は移相回路の入力インピーダンスと並列接続さ
れた形となり、これらを合成したものが負性抵抗となる
必要があるが、帰還抵抗70の抵抗値R0を低く設定した
り、移相回路の入力インピーダンスを高く設定すること
は設計上極めて容易であるため、理論上は移相回路の入
力インピーダンスの影響を無視して考えることができ
る。
(オール・パス・ネットワーク)で任意の有限な周波数
において位相シフト量が0°である条件を満たすものと
すれば、この周波数において、選択的に負性抵抗を実現
することになり、発振が可能となる。実際には入力シャ
ント抵抗は移相回路の入力インピーダンスと並列接続さ
れた形となり、これらを合成したものが負性抵抗となる
必要があるが、帰還抵抗70の抵抗値R0を低く設定した
り、移相回路の入力インピーダンスを高く設定すること
は設計上極めて容易であるため、理論上は移相回路の入
力インピーダンスの影響を無視して考えることができ
る。
【0052】ところで、(3)式から明らかなように、前
段の移相回路10の伝達関数K2は、
段の移相回路10の伝達関数K2は、
【数12】 であり、(8)式から明らかなように、後段の移相回路30
の伝達関数K3は、
の伝達関数K3は、
【数13】 である。但し、移相回路10および30内の各CR回路の時
定数は異なる場合も想定し、それぞれをT1、T2とし
た。
定数は異なる場合も想定し、それぞれをT1、T2とし
た。
【0053】したがって、移相回路10と30を2段縦続接
続した場合の全体の伝達関数K1は、
続した場合の全体の伝達関数K1は、
【数14】 となる。なお、上述したように実際には2つの移相回路
10、30の後段に非反転回路50を接続してループゲインを
1以上に設定しているが、(12)式および(13)式によって
表される伝達関数K2、K3は各移相回路において信号振
幅の減衰が生じないものとして求めたものであり、(14)
式により求めた伝達関数K1は、実際に2つの移相回路1
0、30に非反転回路50を接続した全体の伝達関数と同じ
になる。
10、30の後段に非反転回路50を接続してループゲインを
1以上に設定しているが、(12)式および(13)式によって
表される伝達関数K2、K3は各移相回路において信号振
幅の減衰が生じないものとして求めたものであり、(14)
式により求めた伝達関数K1は、実際に2つの移相回路1
0、30に非反転回路50を接続した全体の伝達関数と同じ
になる。
【0054】ここで、計算を簡単にするために、s=j
ω、s2=−ω2、A=1+T1・T2・s2=1−T1・T
2・ω2、B=T1+T2とおくと、
ω、s2=−ω2、A=1+T1・T2・s2=1−T1・T
2・ω2、B=T1+T2とおくと、
【数15】 となる。この(15)式において、移相回路10、30を2段接
続した全体の入出力間の位相差が0°となるには、(15)
式の右辺の虚数項が0にならなければならないので、次
の式が成立する。
続した全体の入出力間の位相差が0°となるには、(15)
式の右辺の虚数項が0にならなければならないので、次
の式が成立する。
【数16】 したがって、1−T1・T2・ω2=0またはω=0とな
る。ここで、ω=0の場合は入力信号が直流の場合であ
って位相差が180°となるので、結局他方の条件(1
−T1・T2・ω2=0)を満たすω=1/√(T1・T2)
のときに位相差が0°となる。この周波数において入力
シャント抵抗Rsは負性抵抗となって、発振電圧条件と
周波数条件を同時に満たすことになる。
る。ここで、ω=0の場合は入力信号が直流の場合であ
って位相差が180°となるので、結局他方の条件(1
−T1・T2・ω2=0)を満たすω=1/√(T1・T2)
のときに位相差が0°となる。この周波数において入力
シャント抵抗Rsは負性抵抗となって、発振電圧条件と
周波数条件を同時に満たすことになる。
【0055】このように、2つの移相回路10、30を組み
合わせることにより、閉ループを一巡する信号の位相シ
フト量をある周波数において0°とすることができ、こ
のときのループゲインを1より大きくすることにより正
弦波発振が持続される。また、位相シフト量が0°とな
る周波数は、各移相回路10、30内の可変抵抗14あるいは
34の抵抗値を変えることにより変化させることができる
ため、容易に周波数可変型の発振器を実現することがで
きる。
合わせることにより、閉ループを一巡する信号の位相シ
フト量をある周波数において0°とすることができ、こ
のときのループゲインを1より大きくすることにより正
弦波発振が持続される。また、位相シフト量が0°とな
る周波数は、各移相回路10、30内の可変抵抗14あるいは
34の抵抗値を変えることにより変化させることができる
ため、容易に周波数可変型の発振器を実現することがで
きる。
【0056】また、この実施例の発振器1は、FETや
キャパシタあるいは抵抗を組み合わせて構成しており、
どの構成素子も半導体基板上に形成することができるこ
とから、電圧制御型の発振器1の全体を半導体基板上に
形成して集積回路とすることも容易である。
キャパシタあるいは抵抗を組み合わせて構成しており、
どの構成素子も半導体基板上に形成することができるこ
とから、電圧制御型の発振器1の全体を半導体基板上に
形成して集積回路とすることも容易である。
【0057】なお、上述したこの実施例の発振器1で
は、前段に移相回路10を、後段に移相回路30をそれぞれ
配置したが、これらの全体によって入出力信号間の位相
シフト量が0°となればよいことから、図10に示すよ
うに、これらの前後を入れ換えて前段に移相回路30を、
後段に移相回路10をそれぞれ配置して発振器1aを構成
するようにしてもよい。
は、前段に移相回路10を、後段に移相回路30をそれぞれ
配置したが、これらの全体によって入出力信号間の位相
シフト量が0°となればよいことから、図10に示すよ
うに、これらの前後を入れ換えて前段に移相回路30を、
後段に移相回路10をそれぞれ配置して発振器1aを構成
するようにしてもよい。
【0058】また、上述した本実施例の発振器1に含ま
れる非反転回路50は、バイポーラトランジスタ58を含ん
で構成したが、これをFETに置き換えて、2段のソー
ス接地回路によって構成するようにしてもよい。この場
合には、発振器1に使用されるトランジスタの全てがF
ETで統一されるため、製造プロセスの簡略化が可能と
なる。
れる非反転回路50は、バイポーラトランジスタ58を含ん
で構成したが、これをFETに置き換えて、2段のソー
ス接地回路によって構成するようにしてもよい。この場
合には、発振器1に使用されるトランジスタの全てがF
ETで統一されるため、製造プロセスの簡略化が可能と
なる。
【0059】ところで、上述したこの実施例の発振器
は、2つの移相回路と非反転回路によって構成されてお
り、接続された3つの回路の全体によって所定の周波数
において合計の位相シフト量を0°にすることにより所
定の発振を行うようになっている。したがって、位相シ
フト量だけに着目すると、3つの回路をどのような順番
で接続するかはある程度の自由度があり、必要に応じて
接続順番を決めることができる。
は、2つの移相回路と非反転回路によって構成されてお
り、接続された3つの回路の全体によって所定の周波数
において合計の位相シフト量を0°にすることにより所
定の発振を行うようになっている。したがって、位相シ
フト量だけに着目すると、3つの回路をどのような順番
で接続するかはある程度の自由度があり、必要に応じて
接続順番を決めることができる。
【0060】図11および図12は、2つの移相回路1
0、30と非反転回路50の接続状態を示す図である。な
お、これらの図において、帰還側インピーダンス素子70
aは、最も一般的には図1等に示すように帰還抵抗70を
使用する。但し、帰還側インピーダンス素子70aをキャ
パシタあるいはインダクタにより形成したり、抵抗やキ
ャパシタあるいはインダクタを組み合わせて形成しても
よい。
0、30と非反転回路50の接続状態を示す図である。な
お、これらの図において、帰還側インピーダンス素子70
aは、最も一般的には図1等に示すように帰還抵抗70を
使用する。但し、帰還側インピーダンス素子70aをキャ
パシタあるいはインダクタにより形成したり、抵抗やキ
ャパシタあるいはインダクタを組み合わせて形成しても
よい。
【0061】図11(A)には2つの移相回路10、30の後
段に非反転回路50を配置した構成が示されており、図1
に示した発振器1に対応している。図11(B)には2つ
の移相回路30、10の後段に非反転回路50を配置した構成
が示されており、図10に示した発振器1aに対応して
いる。このように、後段に非反転回路50を配置した場合
には、この非反転回路50に出力バッファの機能を持たせ
ることにより、大きな出力電流を取り出すこともでき
る。
段に非反転回路50を配置した構成が示されており、図1
に示した発振器1に対応している。図11(B)には2つ
の移相回路30、10の後段に非反転回路50を配置した構成
が示されており、図10に示した発振器1aに対応して
いる。このように、後段に非反転回路50を配置した場合
には、この非反転回路50に出力バッファの機能を持たせ
ることにより、大きな出力電流を取り出すこともでき
る。
【0062】図11(C)には2つの移相回路10、30の中
間に非反転回路50を配置した構成が、図11(D)には2
つの移相回路30、10の中間に非反転回路50を配置した構
成がそれぞれ示されている。このように、中間に非反転
回路50を配置した場合には、前段の移相回路10あるいは
30と後段の移相回路30あるいは10の相互干渉を完全に防
止することができる。
間に非反転回路50を配置した構成が、図11(D)には2
つの移相回路30、10の中間に非反転回路50を配置した構
成がそれぞれ示されている。このように、中間に非反転
回路50を配置した場合には、前段の移相回路10あるいは
30と後段の移相回路30あるいは10の相互干渉を完全に防
止することができる。
【0063】図12(A)には2つの移相回路10、30の前
段に非反転回路50を配置した構成が、図12(B)には2
つの移相回路30、10の前段に非反転回路50を配置した構
成がそれぞれ示されている。このように、前段に非反転
回路50を配置した場合には、前段の移相回路10あるいは
30に対する帰還側インピーダンス素子70aの影響を最小
限に抑えることができる。
段に非反転回路50を配置した構成が、図12(B)には2
つの移相回路30、10の前段に非反転回路50を配置した構
成がそれぞれ示されている。このように、前段に非反転
回路50を配置した場合には、前段の移相回路10あるいは
30に対する帰還側インピーダンス素子70aの影響を最小
限に抑えることができる。
【0064】また、上述した実施例において示した移相
回路10、30には可変抵抗14あるいは34が含まれている。
これらの可変抵抗14、34は、具体的には接合型あるいは
MOS型のFETを用いて実現することができる。
回路10、30には可変抵抗14あるいは34が含まれている。
これらの可変抵抗14、34は、具体的には接合型あるいは
MOS型のFETを用いて実現することができる。
【0065】図13は、この実施例において示した2種
類の移相回路内の可変抵抗14あるいは34をFETに置き
換えた場合の移相回路の構成を示す図である。
類の移相回路内の可変抵抗14あるいは34をFETに置き
換えた場合の移相回路の構成を示す図である。
【0066】同図(A)には、図1等に示した一方の移相
回路10において、可変抵抗14をFETに置き換えた構成
が示されている。同図(B)には、図1等に示した他方の
移相回路30において、可変抵抗34をFETに置き換えた
構成が示されている。
回路10において、可変抵抗14をFETに置き換えた構成
が示されている。同図(B)には、図1等に示した他方の
移相回路30において、可変抵抗34をFETに置き換えた
構成が示されている。
【0067】このように、FETのソース・ドレイン間
に形成されるチャネルを抵抗体として利用して可変抵抗
14あるいは34の代わりに使用すると、ゲート電圧を可変
に制御してこのチャネル抵抗をある範囲で任意に変化さ
せて各移相回路における位相シフト量を変えることがで
きる。したがって、各発振器において一巡する信号の位
相シフト量が0°となる周波数を変えることができた
め、発振周波数を任意に変更することができる。
に形成されるチャネルを抵抗体として利用して可変抵抗
14あるいは34の代わりに使用すると、ゲート電圧を可変
に制御してこのチャネル抵抗をある範囲で任意に変化さ
せて各移相回路における位相シフト量を変えることがで
きる。したがって、各発振器において一巡する信号の位
相シフト量が0°となる周波数を変えることができた
め、発振周波数を任意に変更することができる。
【0068】なお、図13に示した各移相回路は、可変
抵抗を1つのFET、すなわちpチャネルあるいはnチ
ャネルのFETによって構成したが、pチャネルのFE
TとnチャネルのFETとを並列接続して1つの可変抵
抗を構成し、各FETのゲートとサブストレート間に大
きさが等しく極性が異なるゲート電圧を印加するように
してもよい。抵抗値を可変する場合にはこのゲート電圧
の大きさを変えればよい。このように、2つのFETを
組み合わせて可変抵抗を構成することにより、FETの
非線形領域の改善を行うことができるため、発振出力の
歪みを少なくすることができる。
抵抗を1つのFET、すなわちpチャネルあるいはnチ
ャネルのFETによって構成したが、pチャネルのFE
TとnチャネルのFETとを並列接続して1つの可変抵
抗を構成し、各FETのゲートとサブストレート間に大
きさが等しく極性が異なるゲート電圧を印加するように
してもよい。抵抗値を可変する場合にはこのゲート電圧
の大きさを変えればよい。このように、2つのFETを
組み合わせて可変抵抗を構成することにより、FETの
非線形領域の改善を行うことができるため、発振出力の
歪みを少なくすることができる。
【0069】また、上述した各実施例において示した移
相回路10あるいは30は、キャパシタ16、36と直列に接続
された可変抵抗14あるいは34の抵抗値を変化させて位相
シフト量を変化させることにより全体の発振周波数を変
えるようにしたが、キャパシタ16、36を可変容量素子に
よって形成し、その静電容量を変化させることにより全
体の発振周波数を変えるようにしてもよい。
相回路10あるいは30は、キャパシタ16、36と直列に接続
された可変抵抗14あるいは34の抵抗値を変化させて位相
シフト量を変化させることにより全体の発振周波数を変
えるようにしたが、キャパシタ16、36を可変容量素子に
よって形成し、その静電容量を変化させることにより全
体の発振周波数を変えるようにしてもよい。
【0070】図14は、この実施例において示した2種
類の移相回路内のキャパシタ16あるいは36を可変容量ダ
イオードに置き換えた場合の移相回路の構成を示す図で
ある。
類の移相回路内のキャパシタ16あるいは36を可変容量ダ
イオードに置き換えた場合の移相回路の構成を示す図で
ある。
【0071】同図(A)には、図1等に示した一方の移相
回路10において、可変抵抗14を固定抵抗に置き換えると
ともにキャパシタ16を可変容量ダイオードに置き換えた
構成が示されている。同図(B)には、図1等に示した他
方の移相回路30において、可変抵抗34を固定抵抗に置き
換えるとともにキャパシタ36を可変容量ダイオードに置
き換えた構成が示されている。
回路10において、可変抵抗14を固定抵抗に置き換えると
ともにキャパシタ16を可変容量ダイオードに置き換えた
構成が示されている。同図(B)には、図1等に示した他
方の移相回路30において、可変抵抗34を固定抵抗に置き
換えるとともにキャパシタ36を可変容量ダイオードに置
き換えた構成が示されている。
【0072】なお、図14(A)、(B)において、可変容
量ダイオードに直列に接続されたキャパシタは、可変容
量ダイオードのアノード・カソード間に逆バイアス電圧
を印加する際にその直流電流を阻止するためのものであ
り、そのインピーダンスは動作周波数において極めて小
さく、すなわち大きな静電容量を有している。また、図
14(A)、(B)に示したキャパシタの両端の電位は直流
成分をみると一定であるため、交流成分の振幅より大き
な逆バイアス電圧をアノード・カソード間に印加するこ
とにより、各可変容量ダイオードを容量可変のキャパシ
タとして機能させることができる。
量ダイオードに直列に接続されたキャパシタは、可変容
量ダイオードのアノード・カソード間に逆バイアス電圧
を印加する際にその直流電流を阻止するためのものであ
り、そのインピーダンスは動作周波数において極めて小
さく、すなわち大きな静電容量を有している。また、図
14(A)、(B)に示したキャパシタの両端の電位は直流
成分をみると一定であるため、交流成分の振幅より大き
な逆バイアス電圧をアノード・カソード間に印加するこ
とにより、各可変容量ダイオードを容量可変のキャパシ
タとして機能させることができる。
【0073】このように、キャパシタ16あるいは36を可
変容量ダイオードで構成し、そのアノード・カソード間
に印加する逆バイアス電圧の大きさを可変に制御してこ
の可変容量ダイオードの静電容量をある範囲で任意に変
化させて各移相回路における位相シフト量を変えること
ができる。したがって、各発振器において一巡する信号
の位相シフト量が0°となる周波数を変えることがで
き、発振周波数を任意に変更することができる。
変容量ダイオードで構成し、そのアノード・カソード間
に印加する逆バイアス電圧の大きさを可変に制御してこ
の可変容量ダイオードの静電容量をある範囲で任意に変
化させて各移相回路における位相シフト量を変えること
ができる。したがって、各発振器において一巡する信号
の位相シフト量が0°となる周波数を変えることがで
き、発振周波数を任意に変更することができる。
【0074】ところで、上述した図14(A)、(B)では
可変容量素子として可変容量ダイオードを用いたが、ソ
ースおよびドレインを直流的に固定電位に接続するとと
もにゲートに可変電圧を印加したFETを用いるように
してもよい。上述したように、図14(A)、(B)に示し
た可変容量ダイオードの両端電位は直流的に固定されて
いるため、これらの可変容量ダイオードを上述したFE
Tに置き換えるだけでよく、ゲートに印加する電圧を可
変することによりゲート容量、すなわちFETが有する
静電容量を変えることができる。
可変容量素子として可変容量ダイオードを用いたが、ソ
ースおよびドレインを直流的に固定電位に接続するとと
もにゲートに可変電圧を印加したFETを用いるように
してもよい。上述したように、図14(A)、(B)に示し
た可変容量ダイオードの両端電位は直流的に固定されて
いるため、これらの可変容量ダイオードを上述したFE
Tに置き換えるだけでよく、ゲートに印加する電圧を可
変することによりゲート容量、すなわちFETが有する
静電容量を変えることができる。
【0075】また、上述した図14(A)、(B)では可変
容量ダイオードの静電容量のみを可変したが、同時に可
変抵抗14あるいは34の抵抗値を可変するようにしてもよ
い。図14(C)には、図1等に示した一方の移相回路10
において、可変抵抗14を用いるとともにキャパシタ16を
可変容量ダイオードに置き換えた構成が示されている。
同図(D)には、図1等に示した他方の移相回路30におい
て、可変抵抗34を用いるとともにキャパシタ36を可変容
量ダイオードに置き換えた構成が示されている。これら
において可変容量ダイオードをゲート容量可変のFET
に置き換えてもよいことは当然である。
容量ダイオードの静電容量のみを可変したが、同時に可
変抵抗14あるいは34の抵抗値を可変するようにしてもよ
い。図14(C)には、図1等に示した一方の移相回路10
において、可変抵抗14を用いるとともにキャパシタ16を
可変容量ダイオードに置き換えた構成が示されている。
同図(D)には、図1等に示した他方の移相回路30におい
て、可変抵抗34を用いるとともにキャパシタ36を可変容
量ダイオードに置き換えた構成が示されている。これら
において可変容量ダイオードをゲート容量可変のFET
に置き換えてもよいことは当然である。
【0076】また、図14(C)、(D)に示した可変抵抗
を図13に示したようにFETのチャネル抵抗を利用し
て形成することができることはいうまでもない。特に、
pチャネルのFETとnチャネルのFETとを並列接続
して1つの可変抵抗を構成し、各FETのベースとサブ
ストレート間に大きさが等しく極性が異なるゲート電圧
を印加した場合には、FETの非線形領域の改善を行う
ことができるため、発振出力の歪みを少なくすることが
できる。
を図13に示したようにFETのチャネル抵抗を利用し
て形成することができることはいうまでもない。特に、
pチャネルのFETとnチャネルのFETとを並列接続
して1つの可変抵抗を構成し、各FETのベースとサブ
ストレート間に大きさが等しく極性が異なるゲート電圧
を印加した場合には、FETの非線形領域の改善を行う
ことができるため、発振出力の歪みを少なくすることが
できる。
【0077】このように、可変抵抗と可変容量素子を組
み合わせて移相回路を構成した場合であっても、可変抵
抗の抵抗値および可変容量素子の静電容量をある範囲で
任意に変化させて各移相回路における位相シフト量を変
えることができる。したがって、各発振器において一巡
する信号の位相シフト量が0°となる周波数を変えるこ
とができ、発振周波数を任意に変更することができる。
み合わせて移相回路を構成した場合であっても、可変抵
抗の抵抗値および可変容量素子の静電容量をある範囲で
任意に変化させて各移相回路における位相シフト量を変
えることができる。したがって、各発振器において一巡
する信号の位相シフト量が0°となる周波数を変えるこ
とができ、発振周波数を任意に変更することができる。
【0078】また、上述したように可変抵抗や可変容量
素子を用いる場合の他、素子定数が異なる複数の抵抗あ
るいはキャパシタを用意しておいて、スイッチを切り換
えることにより、これら複数の素子の中から1つあるい
は複数を選ぶようにしてもよい。この場合にはスイッチ
切り換えにより接続する素子の個数および接続方法(直
列接続、並列接続あるいはこれらの組み合わせ)によっ
て、素子定数を不連続に切り換えることができる。例え
ば、可変抵抗の代わりに抵抗値がR、2R、4R、…と
いった2のn乗の系列の複数の抵抗を用意しておいて、
1つあるいは任意の複数を選択して直列接続することに
より、等間隔の抵抗値の切り換えをより少ない素子で容
易に実現することができる。同様に、キャパシタの代わ
りに静電容量がC、2C、4C、…といった2のn乗の
系列の複数のキャパシタを用意しておいて、1つあるい
は任意の複数を選択して並列接続することにより、等間
隔の静電容量の切り換えをより少ない素子で容易に実現
することができる。
素子を用いる場合の他、素子定数が異なる複数の抵抗あ
るいはキャパシタを用意しておいて、スイッチを切り換
えることにより、これら複数の素子の中から1つあるい
は複数を選ぶようにしてもよい。この場合にはスイッチ
切り換えにより接続する素子の個数および接続方法(直
列接続、並列接続あるいはこれらの組み合わせ)によっ
て、素子定数を不連続に切り換えることができる。例え
ば、可変抵抗の代わりに抵抗値がR、2R、4R、…と
いった2のn乗の系列の複数の抵抗を用意しておいて、
1つあるいは任意の複数を選択して直列接続することに
より、等間隔の抵抗値の切り換えをより少ない素子で容
易に実現することができる。同様に、キャパシタの代わ
りに静電容量がC、2C、4C、…といった2のn乗の
系列の複数のキャパシタを用意しておいて、1つあるい
は任意の複数を選択して並列接続することにより、等間
隔の静電容量の切り換えをより少ない素子で容易に実現
することができる。
【0079】また、上述した各実施例の発振器1等を半
導体基板上に形成した場合には、実用上キャパシタ16あ
るいは36としてあまり大きな静電容量を設定することが
できない。したがって、半導体基板上に実際に形成した
キャパシタの小さな静電容量の回路を工夫することによ
り、見かけ上大きくすることができれば時定数Tを大き
な値に設定して発振周波数の低周波数化を図る際に都合
がよい。
導体基板上に形成した場合には、実用上キャパシタ16あ
るいは36としてあまり大きな静電容量を設定することが
できない。したがって、半導体基板上に実際に形成した
キャパシタの小さな静電容量の回路を工夫することによ
り、見かけ上大きくすることができれば時定数Tを大き
な値に設定して発振周波数の低周波数化を図る際に都合
がよい。
【0080】図15は、図1等に示した移相回路10、30
に用いたキャパシタ16あるいは36を素子単体ではなく回
路によって構成した変形例を示す図であり、実際に半導
体基板上に形成されるキャパシタの静電容量を見かけ上
大きくみせる静電容量変換回路として機能する。なお、
図15に示した回路全体が移相回路10、30に含まれるキ
ャパシタ16あるいは36に対応している。
に用いたキャパシタ16あるいは36を素子単体ではなく回
路によって構成した変形例を示す図であり、実際に半導
体基板上に形成されるキャパシタの静電容量を見かけ上
大きくみせる静電容量変換回路として機能する。なお、
図15に示した回路全体が移相回路10、30に含まれるキ
ャパシタ16あるいは36に対応している。
【0081】図15に示す静電容量変換回路16aは、所
定の静電容量C0を有するキャパシタ210と、2つのオペ
アンプ212、214と、4つの抵抗216、218、220、222とを
含んで構成されている。
定の静電容量C0を有するキャパシタ210と、2つのオペ
アンプ212、214と、4つの抵抗216、218、220、222とを
含んで構成されている。
【0082】1段目のオペアンプ212は、出力端子と反
転入力端子との間に抵抗218(この抵抗値をR18とす
る)が接続されており、さらにこの反転入力端子が抵抗
216(この抵抗値をR16とする)を介して接地されてい
る。
転入力端子との間に抵抗218(この抵抗値をR18とす
る)が接続されており、さらにこの反転入力端子が抵抗
216(この抵抗値をR16とする)を介して接地されてい
る。
【0083】1段目のオペアンプ212の非反転入力端子
に印加される電圧E1と出力端子に現れる電圧E2との間
には、
に印加される電圧E1と出力端子に現れる電圧E2との間
には、
【数17】 の関係がある。この1段目のオペアンプ212は、主にイ
ンピーダンス変換を行うバッファとして機能するもので
あり、利得は1であってもよい。利得1の場合とはR18
/R16=0のとき、すなわちR16を無限大(抵抗216を
除去すればよい)、あるいはR18を0Ω(直結すればよ
い)に設定する。
ンピーダンス変換を行うバッファとして機能するもので
あり、利得は1であってもよい。利得1の場合とはR18
/R16=0のとき、すなわちR16を無限大(抵抗216を
除去すればよい)、あるいはR18を0Ω(直結すればよ
い)に設定する。
【0084】また、2段目のオペアンプ214は、出力端
子と反転入力端子との間に抵抗222(この抵抗値をR22
とする)が接続されているとともに反転入力端子と上述
したオペアンプ212の出力端子との間に抵抗220(この抵
抗値をR20とする)が接続されており、さらに非反転入
力端子が接地されている。
子と反転入力端子との間に抵抗222(この抵抗値をR22
とする)が接続されているとともに反転入力端子と上述
したオペアンプ212の出力端子との間に抵抗220(この抵
抗値をR20とする)が接続されており、さらに非反転入
力端子が接地されている。
【0085】2段目のオペアンプ214の出力端子に現れ
る電圧をE3とすると、この電圧E3と1段目のオペアン
プ212の出力端子に現れる電圧E2との間には、
る電圧をE3とすると、この電圧E3と1段目のオペアン
プ212の出力端子に現れる電圧E2との間には、
【数18】 の関係がある。このように2段目のオペアンプ214は反
転増幅器として機能するものであり、その入力側を高イ
ンピーダンスに設定するために1段目のオペアンプ212
が使用されている。
転増幅器として機能するものであり、その入力側を高イ
ンピーダンスに設定するために1段目のオペアンプ212
が使用されている。
【0086】また、このような接続がなされた1段目の
オペアンプ212の非反転入力端子と2段目のオペアンプ2
14の出力端子との間には、上述したように所定の静電容
量を有するキャパシタ210が接続されている。
オペアンプ212の非反転入力端子と2段目のオペアンプ2
14の出力端子との間には、上述したように所定の静電容
量を有するキャパシタ210が接続されている。
【0087】図15に示した静電容量変換回路16aにお
いて、キャパシタ210を除く回路全体の伝達関数をK4と
すると、静電容量変換回路16aは図16に示すシステム
図で表すことができる。図17は、これをミラーの定理
によって変換したシステム図である。
いて、キャパシタ210を除く回路全体の伝達関数をK4と
すると、静電容量変換回路16aは図16に示すシステム
図で表すことができる。図17は、これをミラーの定理
によって変換したシステム図である。
【0088】図16に示したインピーダンスZ0を用い
て図17に示したインピーダンスZ1を表すと、
て図17に示したインピーダンスZ1を表すと、
【数19】 となる。ここで、図15に示した静電容量変換回路16a
の場合には、インピーダンスZ0=1/(jωC0)であ
り、これを(19)式に代入して、
の場合には、インピーダンスZ0=1/(jωC0)であ
り、これを(19)式に代入して、
【数20】
【数21】 となる。この(21)式は、静電容量変換回路16aにおいて
キャパシタ210が有する静電容量C0が見掛け上は(1−
K4)倍になったことを示している。
キャパシタ210が有する静電容量C0が見掛け上は(1−
K4)倍になったことを示している。
【0089】したがって、利得K4が負の場合には常に
(1−K4)は1より大きくなるため、静電容量C0を大
きいほうに変化させることができる。
(1−K4)は1より大きくなるため、静電容量C0を大
きいほうに変化させることができる。
【0090】ところで、図15に示した静電容量変換回
路16aにおける増幅器の利得、すなわちオペアンプ212
と214の全体により構成される増幅器の利得K4は、(17)
式および(18)式から、
路16aにおける増幅器の利得、すなわちオペアンプ212
と214の全体により構成される増幅器の利得K4は、(17)
式および(18)式から、
【数22】 となる。この(22)式を(21)式に代入すると、
【数23】 となる。したがって、4つの抵抗216、218、220、222の
抵抗値を所定の値に設定することにより、2つの端子22
4、226間の見掛け上の静電容量Cを大きくすることがで
きる。
抵抗値を所定の値に設定することにより、2つの端子22
4、226間の見掛け上の静電容量Cを大きくすることがで
きる。
【0091】また、1段目のオペアンプ212による増幅
器の利得が1の場合、すなわち上述したようにR16を無
限大(抵抗216を除去)、あるいはR18を0Ωに設定し
たときであってR18/R16=0の場合には、上述した(2
3)式は簡略化されて、
器の利得が1の場合、すなわち上述したようにR16を無
限大(抵抗216を除去)、あるいはR18を0Ωに設定し
たときであってR18/R16=0の場合には、上述した(2
3)式は簡略化されて、
【数24】 となる。
【0092】図18は、図15に示した第1のオペアン
プ212の反転入力端子に接続されている抵抗216を除去し
た静電容量変換回路16bの構成を示す図である。この場
合には、端子224、226間に現れる静電容量Cは(24)式に
より表されるため、R22とR20の比を変化させるだけで
C0を大きいほうに変化させることができる。
プ212の反転入力端子に接続されている抵抗216を除去し
た静電容量変換回路16bの構成を示す図である。この場
合には、端子224、226間に現れる静電容量Cは(24)式に
より表されるため、R22とR20の比を変化させるだけで
C0を大きいほうに変化させることができる。
【0093】このように、上述した静電容量変換回路16
aあるいは16bは、抵抗220と抵抗222との抵抗比R22/
R20あるいは抵抗216と抵抗218との抵抗比R18/R16を
変えることにより、実際に半導体基板上に形成するキャ
パシタ210の静電容量C0を見掛け上大きい方に変換する
ことができる。そのため、半導体基板上に図1等に示し
た発振器1等の全体を形成するような場合には、半導体
基板上に小さな静電容量C0を有するキャパシタ210を形
成しておいて、図15あるいは図18に示した回路によ
って大きな静電容量Cに変換することができ、集積化に
際して好都合となる。特に、このようにして大きな静電
容量を確保することができれば、図1に示した発振器1
等の全体の実装面積を小型化して、材料コスト等の低減
も可能となる。
aあるいは16bは、抵抗220と抵抗222との抵抗比R22/
R20あるいは抵抗216と抵抗218との抵抗比R18/R16を
変えることにより、実際に半導体基板上に形成するキャ
パシタ210の静電容量C0を見掛け上大きい方に変換する
ことができる。そのため、半導体基板上に図1等に示し
た発振器1等の全体を形成するような場合には、半導体
基板上に小さな静電容量C0を有するキャパシタ210を形
成しておいて、図15あるいは図18に示した回路によ
って大きな静電容量Cに変換することができ、集積化に
際して好都合となる。特に、このようにして大きな静電
容量を確保することができれば、図1に示した発振器1
等の全体の実装面積を小型化して、材料コスト等の低減
も可能となる。
【0094】また、抵抗216、218、220、222の中の少な
くとも1つ(図18に示した静電容量変換回路16bの場
合は抵抗220、222の少なくとも1つ)を可変抵抗により
形成することにより、具体的には接合型やMOS型のF
ETあるいはpチャネルFETとnチャネルFETとを
並列に接続して可変抵抗を形成することにより、容易に
静電容量が可変のキャパシタを形成することができる。
したがって、このキャパシタを図14に示した可変容量
ダイオードの代わりに使用することにより、位相シフト
量をある範囲で任意に変化させることができる。このた
め、発振器において一巡する信号の位相シフト量が0°
となる周波数を変えることができ、上述した発振器の発
振周波数を任意に変更することができる。
くとも1つ(図18に示した静電容量変換回路16bの場
合は抵抗220、222の少なくとも1つ)を可変抵抗により
形成することにより、具体的には接合型やMOS型のF
ETあるいはpチャネルFETとnチャネルFETとを
並列に接続して可変抵抗を形成することにより、容易に
静電容量が可変のキャパシタを形成することができる。
したがって、このキャパシタを図14に示した可変容量
ダイオードの代わりに使用することにより、位相シフト
量をある範囲で任意に変化させることができる。このた
め、発振器において一巡する信号の位相シフト量が0°
となる周波数を変えることができ、上述した発振器の発
振周波数を任意に変更することができる。
【0095】なお、上述したように第1段目のオペアン
プ212は入力インピーダンスを高くするためのバッファ
として用いているため、このオペアンプ212をエミッタ
ホロワ回路あるいはソースホロワ回路に置き換えるよう
にしてもよい。
プ212は入力インピーダンスを高くするためのバッファ
として用いているため、このオペアンプ212をエミッタ
ホロワ回路あるいはソースホロワ回路に置き換えるよう
にしてもよい。
【0096】図19は、1段目にエミッタホロワ回路を
用いた静電容量変換回路16cの構成を示す図である。同
図に示す静電容量変換回路16cは、図15に示した1段
目のオペアンプ212および2つの抵抗216、218をバイポ
ーラトランジスタと抵抗からなるエミッタホロワ回路22
8に置き換えた構成を有している。
用いた静電容量変換回路16cの構成を示す図である。同
図に示す静電容量変換回路16cは、図15に示した1段
目のオペアンプ212および2つの抵抗216、218をバイポ
ーラトランジスタと抵抗からなるエミッタホロワ回路22
8に置き換えた構成を有している。
【0097】図20は、1段目にソースホロワ回路を用
いた静電容量変換回路16dの構成を示す図である。同図
に示す静電容量変換回路16dは、図15に示した1段目
のオペアンプ212および2つの抵抗216、218をFETと
抵抗からなるソースホロワ回路230に置き換えた構成を
有している。
いた静電容量変換回路16dの構成を示す図である。同図
に示す静電容量変換回路16dは、図15に示した1段目
のオペアンプ212および2つの抵抗216、218をFETと
抵抗からなるソースホロワ回路230に置き換えた構成を
有している。
【0098】また、上述した静電容量変換回路16c、16
dのそれぞれは、オペアンプ214に接続されている抵抗2
20、222の抵抗比を変えることにより端子224、226間の
見掛け上の静電容量Cを任意に変化させることができる
点は図15等に示した静電容量変換回路16a等と同じで
ある。したがって、抵抗220、222の少なくとも一方を、
接合型やMOS型のFETあるいはpチャネルFETと
nチャネルFETとを並列に接続した可変抵抗に置き換
えることにより、静電容量可変のキャパシタを構成する
ことができ、このキャパシタを図14に示した可変容量
ダイオードの代わりに使用することにより、位相シフト
量をある範囲で任意に変化させることができる。このた
め、各発振器において一巡する信号の位相シフト量が0
°となる周波数を変えることができ、発振周波数を任意
に変更することができる。
dのそれぞれは、オペアンプ214に接続されている抵抗2
20、222の抵抗比を変えることにより端子224、226間の
見掛け上の静電容量Cを任意に変化させることができる
点は図15等に示した静電容量変換回路16a等と同じで
ある。したがって、抵抗220、222の少なくとも一方を、
接合型やMOS型のFETあるいはpチャネルFETと
nチャネルFETとを並列に接続した可変抵抗に置き換
えることにより、静電容量可変のキャパシタを構成する
ことができ、このキャパシタを図14に示した可変容量
ダイオードの代わりに使用することにより、位相シフト
量をある範囲で任意に変化させることができる。このた
め、各発振器において一巡する信号の位相シフト量が0
°となる周波数を変えることができ、発振周波数を任意
に変更することができる。
【0099】なお、この発明は上記実施例に限定される
ものではなく、この発明の要旨の範囲内で種々の変形実
施が可能である。
ものではなく、この発明の要旨の範囲内で種々の変形実
施が可能である。
【0100】例えば、上述した実施例の発振器1等には
2つの移相回路が含まれているが、発振周波数を可変す
る場合には、両方の移相回路に含まれるCR回路を構成
する抵抗とキャパシタの少なくとも一方の素子定数を変
える場合の他、一方の移相回路に含まれるCR回路を構
成する抵抗とキャパシタの少なくとも一方の素子定数を
変える場合が考えられる。あるいは、各移相回路内の可
変抵抗14、34を抵抗値が固定の抵抗に置き換えて、発振
周波数が固定の発振器を構成するようにしてもよい。
2つの移相回路が含まれているが、発振周波数を可変す
る場合には、両方の移相回路に含まれるCR回路を構成
する抵抗とキャパシタの少なくとも一方の素子定数を変
える場合の他、一方の移相回路に含まれるCR回路を構
成する抵抗とキャパシタの少なくとも一方の素子定数を
変える場合が考えられる。あるいは、各移相回路内の可
変抵抗14、34を抵抗値が固定の抵抗に置き換えて、発振
周波数が固定の発振器を構成するようにしてもよい。
【0101】また、上述した実施例の発振器を半導体基
板上に集積化する際には、例えばシリコン酸化膜等の絶
縁膜を挟んで電極を形成したり、上述したようにFET
のゲート容量を利用して移相回路内のキャパシタを形成
することができる。
板上に集積化する際には、例えばシリコン酸化膜等の絶
縁膜を挟んで電極を形成したり、上述したようにFET
のゲート容量を利用して移相回路内のキャパシタを形成
することができる。
【0102】また、上述した図1等においては、接合型
のFET12あるいはFET32を用いて移相回路10等を構
成する場合を図示したが、MOS型のFETにより、あ
るいはバイポーラトランジスタによって移相回路を構成
するようにしてもよい。
のFET12あるいはFET32を用いて移相回路10等を構
成する場合を図示したが、MOS型のFETにより、あ
るいはバイポーラトランジスタによって移相回路を構成
するようにしてもよい。
【0103】FETをバイポーラトランジスタに置き換
えた移相回路においては、入力信号がベースに入力され
たときにベース・エミッタ間で電流が流れるため、エミ
ッタに現れる電圧(交流電圧)とコレクタに現れる電圧
(交流電圧)とは正確には同じにはならない。但し、電
流増幅度が数十倍から百倍程度である場合には、その差
は1%から数%であり、事実上無視することができる。
あるいは、エミッタ抵抗よりコレクタ抵抗を若干大きく
設定することにより、この差を補正するようにしてもよ
い。
えた移相回路においては、入力信号がベースに入力され
たときにベース・エミッタ間で電流が流れるため、エミ
ッタに現れる電圧(交流電圧)とコレクタに現れる電圧
(交流電圧)とは正確には同じにはならない。但し、電
流増幅度が数十倍から百倍程度である場合には、その差
は1%から数%であり、事実上無視することができる。
あるいは、エミッタ抵抗よりコレクタ抵抗を若干大きく
設定することにより、この差を補正するようにしてもよ
い。
【0104】特に、バイポーラトランジスタを用いて移
相回路を構成した場合には、動作周波数の上限を高くす
ることができ、また、ベース・エミッタ間の電位差がF
ETのゲート・ソース間の電位差よりも小さいため移相
回路に入出力される信号振幅の減衰を少なくすることが
できる。したがって、少なくとも1段目の移相回路10あ
るいは30をバイポーラトランジスタを用いて構成するこ
とが好ましい。但し、2段目の移相回路は高入力インピ
ーダンスにする必要があるため、FETを用いて構成す
ることが好ましい。
相回路を構成した場合には、動作周波数の上限を高くす
ることができ、また、ベース・エミッタ間の電位差がF
ETのゲート・ソース間の電位差よりも小さいため移相
回路に入出力される信号振幅の減衰を少なくすることが
できる。したがって、少なくとも1段目の移相回路10あ
るいは30をバイポーラトランジスタを用いて構成するこ
とが好ましい。但し、2段目の移相回路は高入力インピ
ーダンスにする必要があるため、FETを用いて構成す
ることが好ましい。
【0105】また、上述した実施例の発振器は、発振器
を構成する2つの移相回路10、30と非反転回路50の中の
1つの回路から正弦波信号を取り出すようにしたが、3
つの回路の中の2つあるいは全部から正弦波信号を取り
出すようにしてもよい。特に、発振器を構成する2つの
移相回路10および30の各時定数を同じに設定した場合に
は、各移相回路における位相シフト量が90°となるた
め、互いに位相が90°ずれた2相出力を取り出すこと
ができる。
を構成する2つの移相回路10、30と非反転回路50の中の
1つの回路から正弦波信号を取り出すようにしたが、3
つの回路の中の2つあるいは全部から正弦波信号を取り
出すようにしてもよい。特に、発振器を構成する2つの
移相回路10および30の各時定数を同じに設定した場合に
は、各移相回路における位相シフト量が90°となるた
め、互いに位相が90°ずれた2相出力を取り出すこと
ができる。
【0106】
【発明の効果】以上の各実施例に基づく説明から明らか
なように、この発明の発振器を構成する各素子は集積回
路の製法によって形成することが可能であるから、発振
器を半導体ウエハ上に集積回路として小型に形成でき、
大量生産によって安価に作ることができる。
なように、この発明の発振器を構成する各素子は集積回
路の製法によって形成することが可能であるから、発振
器を半導体ウエハ上に集積回路として小型に形成でき、
大量生産によって安価に作ることができる。
【0107】特に、各移相回路におけるCR回路の可変
抵抗としてFETのソース・ドレイン間のチャネルを使
用し、このFETのゲートに印加する制御電圧を変化さ
せてチャネルの抵抗を変化させるように構成すると、制
御電圧を印加する配線のインダクタンスや静電容量の影
響を回避することができ、ほぼ設計どおりの理想的な特
性を備えた発振器を得ることができる。
抵抗としてFETのソース・ドレイン間のチャネルを使
用し、このFETのゲートに印加する制御電圧を変化さ
せてチャネルの抵抗を変化させるように構成すると、制
御電圧を印加する配線のインダクタンスや静電容量の影
響を回避することができ、ほぼ設計どおりの理想的な特
性を備えた発振器を得ることができる。
【0108】また、従来のLC共振を利用した発振器に
おいては、発振周波数ωが1/√LCであるから、発振
周波数を調整するために静電容量Cまたはインダクタン
スLを変化させると、発振周波数はその変化量の平方根
に比例して変化するが、この発明の発振器では発振周波
数ωが例えば1/(CR)であって、発振周波数は抵抗
値Rあるいは静電容量Cに比例して変化させることがで
きるので、発振周波数の大幅な変更および調整が可能と
なる。
おいては、発振周波数ωが1/√LCであるから、発振
周波数を調整するために静電容量Cまたはインダクタン
スLを変化させると、発振周波数はその変化量の平方根
に比例して変化するが、この発明の発振器では発振周波
数ωが例えば1/(CR)であって、発振周波数は抵抗
値Rあるいは静電容量Cに比例して変化させることがで
きるので、発振周波数の大幅な変更および調整が可能と
なる。
【図1】この発明を適用した一実施例の発振器の構成を
示す回路図、
示す回路図、
【図2】図1に示した前段の移相回路の構成を抜き出し
て示した図、
て示した図、
【図3】前段の移相回路の入出力電圧とキャパシタ等に
現れる電圧との関係を示すベクトル図、
現れる電圧との関係を示すベクトル図、
【図4】図2に示した移相回路を等価的に表した図、
【図5】図1に示した後段の移相回路の構成を抜き出し
て示した図、
て示した図、
【図6】後段の移相回路の入出力電圧とキャパシタ等に
現れる電圧との関係を示すベクトル図、
現れる電圧との関係を示すベクトル図、
【図7】図5に示した移相回路を等価的に表した図、
【図8】2つの移相回路の全体を伝達関数K1を有する
回路に置き換えたシステム図、
回路に置き換えたシステム図、
【図9】図8に示すシステムをミラーの定理によって変
換したシステム図、
換したシステム図、
【図10】この実施例の発振器の変形例を示す図、
【図11】移相回路と非反転回路との接続形態を示す
図、
図、
【図12】移相回路と非反転回路との接続形態を示す
図、
図、
【図13】移相回路の可変抵抗をFETに置き換えた移
相回路の構成を示す図、
相回路の構成を示す図、
【図14】移相回路のキャパシタを可変容量ダイオード
に置き換えた移相回路の構成を示す図、
に置き換えた移相回路の構成を示す図、
【図15】キャパシタが実際に有する静電容量を見かけ
上大きくする静電容量変換回路の構成を示す図、
上大きくする静電容量変換回路の構成を示す図、
【図16】図15に示した回路を伝達関数を用いて表し
た図、
た図、
【図17】図16に示す構成をミラーの定理によって変
換した図、
換した図、
【図18】図15の回路を簡略化した静電容量変換回路
の構成を示す図、
の構成を示す図、
【図19】1段目にエミッタホロワ回路を用いた静電容
量変換回路の構成を示す図、
量変換回路の構成を示す図、
【図20】1段目にソースホロワ回路を用いた静電容量
変換回路の構成を示す図、
変換回路の構成を示す図、
【図21】従来の正弦波発振器の一例を示す回路図、
【図22】従来の正弦波発振器の一例を示す回路図であ
る。
る。
1 発振器 10、30 移相回路 12、32 電界効果トランジスタ(FET) 14、34 可変抵抗 16、36 キャパシタ 18、20、38、40 抵抗 50 非反転回路 70 帰還抵抗 92 出力端子
Claims (16)
- 【請求項1】 入力された交流信号を同相および逆相の
交流信号に変換して出力する変換手段と、前記変換手段
によって変換された一方の交流信号をキャパシタを介し
て他方の交流信号を抵抗を介して合成する合成手段とを
含む2つの移相回路と、 入力される交流信号の位相を変えずに所定の増幅度で増
幅して出力する非反転回路と、 を備え、前記2つの移相回路および前記非反転回路のそ
れぞれを縦続接続し、これら縦続接続された複数の回路
の中の最終段の出力を初段の入力側に帰還させるととも
に、これら複数の回路のいずれかから正弦波発振出力を
取り出すことを特徴とする発振器。 - 【請求項2】 請求項1において、 前記移相回路に含まれる前記変換手段は、ソースおよび
ドレインのそれぞれにあるいはエミッタおよびコレクタ
のそれぞれに抵抗値がほぼ等しい抵抗が接続されている
とともに、ゲートあるいはベースに入力信号が入力され
るトランジスタによって構成されており、前記トランジ
スタのソース・ドレイン間あるいはエミッタ・コレクタ
間に前記合成手段を構成する前記キャパシタおよび前記
抵抗からなる直列回路を接続し、これらの前記キャパシ
タおよび前記抵抗の接続の仕方を前記2つの移相回路に
おいて反対にしたことを特徴とする発振器。 - 【請求項3】 請求項1または2において、 前記2つの移相回路および前記非反転回路から2相出力
を取り出すことを特徴とする発振器。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかにおいて、 前記2つの移相回路の少なくとも一方に含まれる前記合
成手段の抵抗を可変抵抗により形成し、この抵抗値を変
えることにより、発振周波数を変化させることを特徴と
する発振器。 - 【請求項5】 請求項4において、 前記可変抵抗をFETのチャネルによって形成し、ゲー
ト電圧を変えてチャネル抵抗を変えることを特徴とする
発振器。 - 【請求項6】 請求項4において、 前記可変抵抗をpチャネル型のFETとnチャネル型の
FETとを並列接続することにより形成し、極性が異な
る各FETのゲート電圧の大きさを変えてチャネル抵抗
を変えることを特徴とする発振器。 - 【請求項7】 請求項1〜3のいずれかにおいて、 前記2つの移相回路の少なくとも一方に含まれる前記合
成手段のキャパシタを可変容量素子により形成し、この
静電容量を変えることにより、発振周波数を変化させる
ことを特徴とする発振器。 - 【請求項8】 請求項7において、 前記可変容量素子を逆バイアス電圧が変更可能な可変容
量ダイオード、あるいはゲート電圧可変によってゲート
容量が変更可能なFETによって形成することを特徴と
する発振器。 - 【請求項9】 請求項1〜3のいずれかにおいて、 前記2つの移相回路の少なくとも一方に含まれる前記合
成手段の抵抗として抵抗値が固定の複数の抵抗を有して
おり、スイッチ切り換えにより選択的に接続することに
より、発振周波数を変化させることを特徴とする発振
器。 - 【請求項10】 請求項1〜3のいずれかにおいて、 前記2つの移相回路の少なくとも一方に含まれる前記合
成手段のキャパシタとして静電容量が固定の複数のキャ
パシタを有しており、スイッチ切り換えにより選択的に
接続することにより、発振周波数を変化させることを特
徴とする発振器。 - 【請求項11】 請求項1〜3のいずれかにおいて、 前記2つの移相回路の少なくとも一方に含まれる前記合
成手段のキャパシタを、利得が負の値を有する増幅器
と、前記増幅器の入出力間に並列接続されたキャパシタ
素子に置き換えることにより、前記増幅器の入力側から
みた静電容量を実際に前記キャパシタ素子が有する静電
容量よりも大きくすることを特徴とする発振器。 - 【請求項12】 請求項11において、 前記増幅器の利得を可変して前記増幅器の入力側からみ
た静電容量を変えることにより、発振周波数を変化させ
ることを特徴とする発振器。 - 【請求項13】 入力された交流信号を同相および逆相
の交流信号に変換して出力する変換手段と、変換された
前記2つの交流信号を第1のキャパシタおよび第1の抵
抗を介して合成して移相する手段とよりなる第1の移相
回路と、 入力された交流信号を同相および逆相の交流信号に変換
して出力する変換手段と、変換された前記2つの交流信
号を第2の抵抗および第2のキャパシタを介して合成し
て、前記第1の移相回路とは反対方向に移相する手段と
よりなる第2の移相回路と、 前記第2の移相回路の出力を前記第1の移相回路の入力
へ帰還する回路と、 を備えることを特徴とする発振器。 - 【請求項14】 請求項13において、 前記第1の移相回路の第1の抵抗および/または第2の
移相回路の第2の抵抗を変化させて発振周波数を変化さ
せることを特徴とする発振器。 - 【請求項15】 請求項13において、 前記第1および第2の移相回路の各抵抗をFETのチャ
ネルで形成することを特徴とする発振器。 - 【請求項16】 請求項1〜15において、 半導体集積回路として形成することを特徴とする発振
器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11259195A JPH08111612A (ja) | 1994-08-17 | 1995-04-14 | 発振器 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6-214304 | 1994-08-17 | ||
| JP21430494 | 1994-08-17 | ||
| JP11259195A JPH08111612A (ja) | 1994-08-17 | 1995-04-14 | 発振器 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08111612A true JPH08111612A (ja) | 1996-04-30 |
Family
ID=26451720
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11259195A Pending JPH08111612A (ja) | 1994-08-17 | 1995-04-14 | 発振器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08111612A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN113193465A (zh) * | 2020-01-14 | 2021-07-30 | 中国科学院半导体研究所 | 太赫兹波辐射源 |
-
1995
- 1995-04-14 JP JP11259195A patent/JPH08111612A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN113193465A (zh) * | 2020-01-14 | 2021-07-30 | 中国科学院半导体研究所 | 太赫兹波辐射源 |
| CN113193465B (zh) * | 2020-01-14 | 2022-11-08 | 中国科学院半导体研究所 | 太赫兹波辐射源 |
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