JPH0811223A - 光学素子及びその成形方法 - Google Patents

光学素子及びその成形方法

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JPH0811223A
JPH0811223A JP14942594A JP14942594A JPH0811223A JP H0811223 A JPH0811223 A JP H0811223A JP 14942594 A JP14942594 A JP 14942594A JP 14942594 A JP14942594 A JP 14942594A JP H0811223 A JPH0811223 A JP H0811223A
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裕一 三好
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Abstract

(57)【要約】 【目的】成形用型部材のコストを低減でき、レンズの有
効使用領域部分を均一に加工でき、更に、接したレンズ
同士の稜線位置についても、任意の位置で加工が可能と
なり、非対称非球面加工が可能となる光学素子及びその
成形方法を提供する。 【構成】光学素子1の素材に、成形用型部材の光学機能
面であるところの表面形状を転写することにより、光学
素子1の同一面に複数の光学機能面11を転写形成する
光学素子1の成形方法であって、成形用型部材の表面形
状は、所定の曲率半径を有するダイヤモンドバイトの刃
先を外周方向に向け、バイトを回転して前記成形用型部
材を彫り込むように加工し、刃先の曲率半径は略3ミリ
以下で、その真円度が略1ミクロン以下に設定され、刃
先の回転半径を略3ミリ以下に設定して回転させること
を特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成形用型部材を用いて
成形される光学素子及びその成形方法に関し、例えば、
カメラの焦点検出装置のための2次結像レンズ等の光学
素子及びその成形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、カメラ等の焦点検出装置に用いら
れる2次結像レンズの成形加工は、以下の2つの手法に
より行われていた。 (第1の従来例)第1の従来例の方法は、成型用型部材
として、棒状の鏡面駒の先端部を研削研磨方式又は切削
方式により所定のレンズ形状に加工したものを複数個製
作し、それらとは別に製作した枠駒内に研磨した鏡面駒
を組み込んでユニットとし、それを成型用金型内に組み
入れてレンズを成形するものである。この第1の従来例
の手法を図17に示す。図17において、棒状の鏡面駒
23の先端部25を研削研磨方式又は切削方式により所
定のレンズ光学面の形状に加工し、これらとは別に製作
された枠駒24に設けられた穴に棒状の鏡面駒23を組
み込むことにより2次結像レンズ等を成形していた。
【0003】(第2の従来例)第2の従来例の方法は、
一体的な構成の成型用型部材(鏡面駒)を精密加工用旋
盤装置の主軸部分に固定し、この主軸上で複数設けられ
るレンズの光学機能面の光軸と主軸の回転軸とを一致さ
せ、鏡面駒の各レンズ転写面をダイヤモンドバイトで旋
盤加工により製作し、この加工された鏡面駒を成型用金
型内に組み込んでレンズを成形するものである。この第
2の従来例の手法を図18に示す。図18(a)におい
て、鏡面駒15が精密加工用旋盤装置の主軸13に取付
けられ、この鏡面駒15を回転させることによって、レ
ンズ転写面を加工する。加工する際には、旋盤の回転動
作と共に、回転主軸13を回転軸に沿うZ方向に移動さ
せ、ダイヤモンドバイト26のZ方向に直交する方向X
の送り動作を制御することにより鏡面駒の加工を行う方
法が採られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記各
従来例では、以下に記載のような欠点があった。 (第1の従来例での問題点)図1を参考にして第1の従
来技術の問題点を説明する。図1に本実施例に係わる光
学素子として8眼の2次結像レンズの成形品の一例を示
す。図1において、互いに接していないレンズ11同士
の隙間Cについて観察すると、第1の従来例の手法によ
り光学素子の成形加工を行った場合、成形用金型の枠駒
の強度を所定値以上に保持するために、その厚みを一定
値以上に設定する必要があった。この結果、枠駒の厚み
が障害となって、2次結像レンズを小型化することがで
きず、更に、2次結像レンズを含めた焦点検出光学系、
被写体の像を光電変換するセンサの小型化ができず、2
次結像レンズを搭載するカメラ自体の大型化とコスト高
が避けられない問題となっていた。
【0005】また、図17のように、棒状の鏡面駒23
を枠駒24に組み込む場合、この鏡面駒と枠駒との誤差
により完成品の精度的な保証ができないという欠点があ
った。また、図22は、2次結像レンズとセンサとの相
対的な位置精度が正しい状態となっている場合の焦点検
出光学系の様子を示す図である。図22において、2次
結像レンズ40を挟んで一方側には、2次結像面に並列
に配置される光電変換センサ41、42が設けられ、他
方側には、光電変換センサ41、42の2次結像レンズ
40を介して見られる1次結像面上の視野43が再現さ
れる。ここで、左右1対で構成される2次結像レンズ4
0が正しい位置に配置されている場合、図22に示すよ
うに、各光電変換センサ41、42の各画素の光電変換
された結果に対して焦点の検出が正常に行われる。
【0006】一方、図23は、左右一対の2次結像レン
ズ40に相対的に図面上から見ると上下方向の誤差が生
じた場合の焦点検出光学系の様子を示した図である。図
23において、図22と同様に、2次結像レンズ40を
挟んで一方側には、2次結像面に並列に配置される光電
変換センサ41、42が設けられ、他方側には、光電変
換センサ41、42の2次結像レンズ40を介して見ら
れる1次結像面上の視野43が再現される。また、図2
3では、光電変換センサ41の2次結像レンズ40を介
して見られる1次結像面上の視野44と、光電変換セン
サ42の2次結像レンズ40を介して見られる1次結像
面上の視野45とが再現される。即ち、左右一対の2次
結像レンズ40に相対的に上下方向の誤差が生じた場
合、各光電変換センサ41、42は、1次結像面上にお
いて、夫々異なった視野44、45を見ていることにな
り、正しい焦点検出動作は保証されなくなる。このよう
に、第1の従来例では、棒状の鏡面駒を枠駒に組み込む
場合の精度を安定させることができず、良品としての成
形用金型の歩留まりが悪くなり、量産に不向きとなる問
題点もあった。
【0007】更なる問題点は、接したレンズ同士の稜線
位置が枠駒の加工能力により制限されてしまう点であ
る。図24は、2次結像レンズの有効使用領域部分が中
心部から外れた場合を示す図であり、レンズの有効使用
領域部分を図中のハッチングで示している。この図24
の場合では、有効使用領域部分がレンズの中心部より図
中の右側に外れている。これは、広域の視野の測距領
域、多点測距等の撮影画面の中心部以外の視野の焦点検
出を行う場合に発生するレンズの状態であるが、第1の
従来例の手法では、この場合の2次結像レンズを成形す
るための成形用金型を製作することができないのであ
る。この理由を図20を用いて説明すると、図20に示
すように、枠駒24をグラインダ用砥石27で研削加工
する場合、グラインダ用砥石27は、ある所定の回転半
径を有する工具であるため、領域29の部分の加工が不
可能であり、結果として図24に示す右側のレンズのた
めの棒状の鏡面駒を枠駒24に組み込むことができなく
なるからである。即ち、第1の従来例の手法おいて枠駒
を製作する場合に有効なレンズ形状とは、図25で示す
ように、稜線がなめらかにつながる場合のみであり、有
効使用領域部分が中心部から外れる場合には、図25の
ハッチング部分から分かるように有効使用領域部分が狭
められてしまうことになり不都合が生じる。
【0008】(第2の従来例の問題点)次に、図21を
参考にして第2の従来技術の問題点を説明する。図21
に第2の従来例の手法を用いた場合の2次結像レンズに
発生する旋盤加工痕の一例を示す。図21から分かるよ
うに、有効使用領域部分30内では、切削加工痕32は
対照性を有さない。この結果、光電変換センサ面上の結
像性能も対照性を持たないため、この加工痕32の非対
称性が焦点検出時の誤差となって現われてしまう。
【0009】また、旋盤加工時には、図21に示すよう
に、やむ終えずレンズ中心部分にへそと呼ばれる切削残
31ができてしまう。この切削残31によって光電変換
センサ面上の結像性能に悪影響を及ぼし、焦点検出時の
誤差となるという問題が生じる。更なる欠点としては、
第1の従来例の場合と同様に、接したレンズ同士の稜線
位置が枠駒の加工能力により制限されてしまい、任意の
位置に設定できない点である。即ち、第2の従来例の手
法を採用したとしても、図24に示すような形状の2次
結像レンズを製作することができず、結果的に、図25
のように、有効使用領域部分が狭められることになる。
【0010】また、精密加工用旋盤装置の主軸と、2次
結像レンズの成型用金型との光軸合わせの精度が安定し
ないという問題がある。この問題によって、第1の従来
例での図23のように、左右の光電変換センサが見てい
る視野に差が生じてしまう。加えて、第2の従来例の手
法では、レンズの非対称非球面加工が不可能であった
り、有効使用領域部分以外の部分も加工を施す必要があ
り、加工用工具としてのバイトの寿命が短くなる等の問
題や、生産上、機能上少なからず問題が生じていた。
【0011】従って、本発明は、上述した課題に鑑みて
なされたものであり、その目的とするところは、枠駒の
強度不足による変形を防止し、鏡面駒のコストを低減で
きる光学素子及びその成形方法を提供することにある。
また、レンズの有効使用領域部分を均一に加工でき、更
に、接したレンズ同士の稜線位置についても、任意の位
置で加工が可能となり、非対称非球面加工が可能となる
光学素子及びその成形方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決し、目
的を達成するために、本発明の光学素子の成形方法は、
光学素子の素材に、成形用型部材の光学機能面であると
ころの表面形状を転写することにより、該光学素子の同
一面に複数の光学機能面を転写形成する光学素子の成形
方法であって、前記成形用型部材の表面形状は、所定の
曲率半径を有するダイヤモンドバイトの刃先を外周方向
に向け、該バイトを回転して前記成形用型部材を彫り込
むように加工されることを特徴としている。
【0013】また、好ましくは、前記刃先の曲率半径は
略3ミリ以下で、その真円度が略1ミクロン以下に設定
され、前記刃先の回転半径を略3ミリ以下に設定して回
転させることを特徴としている。また、好ましくは、本
発明に係わる光学素子は、請求項1又は請求項2に記載
の光学素子の成形方法により成形されたことを特徴とし
ている。
【0014】また、好ましくは、前記光学素子は、カメ
ラに搭載される焦点検出装置のための2次結像レンズで
あることを特徴としている。また、好ましくは、前記光
学素子の複数の光学機能面が、更に複数のレンズから形
成されていることを特徴としている。また、好ましく
は、前記複数のレンズが接することにより形成される稜
線が、不連続な形状をなすことを特徴としている。
【0015】また、好ましくは、前記光学素子の複数の
光学機能面の全部又は一部が非対称非球面な形状をなす
ことを特徴としている。また、好ましくは、前記光学素
子の複数の光学機能面の全部又は一部は、その有効使用
領域部分のみからなることを特徴としている。また、好
ましくは、前記光学素子の複数の光学機能面の間隔を
0.6ミリ以下に設定することを特徴としている。
【0016】
【作用】以上のように、この発明は構成されており、所
定の曲率半径を有するダイヤモンドバイトの刃先を外周
方向に向け、バイトを回転して成形用型部材を彫り込む
ように加工するフライカット方式により、成型用型部材
としての鏡面駒と枠駒とを一体化でき、複数の光学機能
面であるところの表面形状を加工することによって、枠
駒の強度不足による変形を防止し、鏡面駒のコストを低
減できる。
【0017】また、切削目のレンズ有効使用領域部分を
均一に加工でき、接したレンズ同士の稜線位置について
も、任意の位置で加工が可能となり、非対称非球面加工
が可能となる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例について添付図
面を参照して詳細に説明する。図1(a)は、本発明に
基づく実施例のカメラの焦点検出装置に用いられる2次
結像レンズの成形品を示す図であり、図1(b)は、図
1(a)のA−A矢視断面図である。図2(a)は、図
1の2次結像レンズを成形するための成型用型部材とし
ての鏡面駒を示す図であり、図2(b)は、図2(a)
のB−B矢視断面図である。図1において、2次結像レ
ンズ1は、複数のレンズ部11を有する複合レンズであ
り、アクリル(PMMA)樹脂等のプラスチック素材を
用いて成形され、図1(b)にレンズ部11の断面を示
すように凸面を形成している。また、図2において、2
次結像レンズ1を成形するための成型用型部材としての
鏡面駒15は、複数のレンズ部11を転写成形するため
に、図2(b)にその断面を示すようにレンズ部11に
対応した凹面11’を形成している。
【0019】図3は、2次結像レンズ1を転写成形する
ための鏡面駒15に切削加工等を施すための工作機械と
その加工状態を示す図である。また、図4は、図3のS
1部分の詳細を示す拡大図である。図3、図4におい
て、工作機械5は、超精密NC加工機である。このNC
加工機5は、X軸、Y軸、Z軸の3軸方向にスライド可
能なテーブル3、4、5を有し、図3に示すZ軸の進行
方向Zの先端部に主軸13を有する加工機である。ま
た、この加工機5は、各軸(X、Y、Z)をレーザ干渉
計で位置検出し、精密に位置決めができるような構成
(例えば、分解能が0.01ミクロン以下)である。主
軸13は、静圧軸受であり、非常に回転精度が高いもの
である(例えば、回転再現性が、0.05ミクロン以
下)。この主軸13の先端部にバイトホルダ19が取付
けられ、バイトホルダ19にダイヤモンドバイト17の
ダイヤモンド刃先18が外周方向に向くように取付けら
れて、刃先18がZ軸回り14の方向に回転する。図4
(a)に示すように、ダイヤモンドバイトの先端部のダ
イヤモンド刃先18は、外周方向にその刃先が向くよう
に取付けられ、鏡面駒15のレンズ転写面となる図中1
2で示される部分を取り除くべく3軸方向に移動しなが
ら回転し、鏡面駒に3次元加工を施す。図4(b)は、
図4(a)の矢視S2方向から見た断面図である。図4
(b)に示すように、ダイヤモンドバイト刃先18は、
平らな板状の形状を有している。
【0020】図5は、ダイヤモンドバイトホルダ17に
刃先18を装着した状態でのバイトの形状を示す図であ
る。図5において、先端部の刃先18の形状fは、表面
の曲率半径Rが3ミリ以下で真円度が1ミクロン以下で
あり、刃先の回転半径eは3ミリ以下に設定される。ま
た、刃先からホルダ17に延びるシャンク部は、2段に
形成されており、シャンク部先端径hは、直径φ2.6
ミリ以下で、長さgは、10ミリ以下になるように各寸
法が決定されている。
【0021】図6、図7は、いずれも図3で示したNC
加工機によって鏡面駒に切削加工を施した後の加工表面
を示す図であり、特に、図6はX軸方向に残る加工痕を
示し、図7はZ軸方向に残る加工痕を示している。図
6、図7に示すように、本実施例の図5に示す形状のダ
イヤモンドバイトを回転させることにより表面加工を行
うフライカット方式では、鏡面駒の加工表面は、筋状の
細分化された加工痕21が残る。この加工痕21の間隔
は、Y軸方向(図面に対して法線方向)の表面粗さが所
定の精度許容範囲以下を保持するように設定される。具
体的には、表面粗さの精度を上げたい場合、加工時間を
今までより長く取り、加工痕の形状が更に細分化される
ようにNC加工機の数値制御を行う。加工の際には、加
工痕21に垂直な方向22に沿うように連続的に加工を
行って、方向22に沿う1つのラインの加工が終了する
と、次に隣接するラインを同じように加工し、レンズ転
写面全体を仕上げるのである。尚、図6、図7に1ライ
ンの加工幅20を示す。 (鏡面駒の加工手順)次に、図8を参照して鏡面駒の加
工手順を説明する。
【0022】図8は、鏡面駒の加工手順を説明する図で
ある。図8において、中心101を有するレンズ転写面
に着目すると、先ず、中心101を通るX軸に平行な断
面に直交するX軸方向に細分化するための加工ライン
(図中、矢視110、111、112…)を設定する。
この加工ラインの間隔は、X軸方向にその表面粗さが所
定の許容範囲となるように設定される。例えば、本実施
例では、許容範囲は、0.08ミクロン以下に設定され
ている。この加工ラインの加工開始ライン110から加
工を行うわけであるが、バイト先端部がこの加工ライン
110を通過するように加工ラインに対し工具先端部R
の当接点の変化を考慮に入れて、各加工点座標を計算し
て加工データを作成する。この作成されたデータに基づ
いて、NC加工機のX軸、Y軸、Z軸の各方向の移動を
NC制御し、1つのラインの加工を行う。この1ライン
の加工が終了すると、次のライン111へ移動して同様
に加工を行う。このように順次ライン110からライン
111、112…とX軸方向に細分化した全てのライン
の加工を終了することにより、中心101を有する1つ
のレンズ転写面を形成することができる。続いて、中心
102を有するレンズ転写面の加工位置にバイトが移動
し、上述の手順に従って加工する。同様に、中心103
〜108を夫々有するレンズ転写面を順次加工すること
によって、本実施例の2次結像レンズを成形するための
鏡面駒が完成する。
【0023】以上のような加工手順で、複数のレンズに
ついて1つの鏡面駒にレンズ転写面の加工を行い、複合
レンズとして2次結像レンズ成型用の鏡面駒を製作し、
この鏡面駒を後述する成形用金型51、56としてレン
ズの成形を行い、2次結像レンズを成形する。このよう
に、フライカット方式によって鏡面駒を製作することに
より、近接するレンズ同士の稜線位置を任意に設定可能
となり、更に非対称非球面な形状のレンズを成形するこ
ともできる。尚、鏡面駒の材質としては、ダイヤモンド
バイトで切削加工が可能であり、所定の成形強度にたえ
うる材料が最適であり、例えば、リン青銅、純銅、無電
解ニッケルメッキ、真鍮等である。また、加工時には、
レンズの有効使用領域のみを加工すれば、ダイヤモンド
バイト自体の寿命を延ばすことができる。また、図1に
示すレンズ間距離Cが0.6ミリ以下という非常に間隔
が狭いレンズの加工も可能になる。
【0024】以上の手順により製作された鏡面駒を用い
ることにより、図9、図10に示すような射出成形用金
型51から成形することも可能であり、図11〜図13
に示すような圧縮成形用金型56から成形することも可
能である。図9、図10は、射出成形法によるレンズの
成形法を示す図である。射出成形の場合には、レンズの
素材を金型に注入するための射出ユニット53と型締め
ユニット54とから構成される射出成形装置52を用い
て、金型51にライナ・スプル55を介して素材を流し
込み、図10に示すようなレンズ1が成形される。ま
た、図11〜図13は、圧縮成形法によるレンズの成形
法を示す図である。圧縮成形の場合には、加熱した圧縮
成型用ブランク58を突き出しユニット59の圧縮成形
用金型56に装着し、圧縮成形装置の受けとなるユニッ
トの圧縮したときに当接する部分に鏡面駒15を設置し
て、図12のように圧縮してレンズ1が成形される。
【0025】以上説明したレンズ成形法により、図14
〜図16に示すような、従来の技術では成形が不可能な
レンズを製作することができる。尚、図14は、互いに
接したレンズの稜線間隔を従来の加工方法では不可能な
位置に設定した場合の2次結像レンズの一例を示す図で
ある。また、図15は、第2の従来例での手法では不可
能な非対称非球面形状に設定した場合の2次結像レンズ
の一例を示す図である。また、図16は、第2の従来例
の手法では不可能なレンズの有効使用領域部分のみを加
工する場合の2次結像レンズの一例を示す図である。
【0026】尚、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲
で上記実施例を修正又は変形したものに適用可能であ
る。例えば、上記実施例では焦点検出装置に用いられる
2次結像レンズについて説明したが、軸対称レンズ、ミ
ラーやプリズム等の光学面が平面なレンズにも適用可能
である。
【0027】また、アクリル(PMMA)樹脂について
も同様で、その他の光学用樹脂(ポリカーボネイト系樹
脂、オレフィン系樹脂、ノルボルネン系樹脂、スチレン
系樹脂、あるいは該樹脂の共重合体、ブレンド系樹脂
等)にも適用できる。
【0028】
【発明の効果】以上のように、本発明に基づくフライカ
ット方式で製作された鏡面駒を用いて光学素子を成形す
ることにより、以下に記載のような効果がある。 複合レンズの互いに隣り合うレンズ間の隙間が任意の
寸法で加工可能となる。
【0029】成形するレンズの平行度や直角度の精度
が工作機械の性能に基づいて保証可能になる。 成型用型部材としての鏡面駒の部品点数が減少でき、
コストの低減を図ることができる。 互いに接したレンズの稜線位置が任意の位置で加工可
能となる。
【0030】鏡面性において、鏡面駒の均一な加工が
可能となり、レンズの光学特性を向上できる。 レンズの非対称非球面加工が可能となる。 レンズの有効使用領域部分のみの加工が可能となり、
結果的に切削面積が減少し、工具の寿命を従来より延長
する効果をもたらす。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例によるカメラの焦点検出装置に用いる
2次結像レンズの成形品を示す図である。
【図2】本実施例によるカメラの焦点検出装置に用いる
2次結像レンズを成形する鏡面駒を示す図である。
【図3】図2に示す鏡面駒の加工機械とその加工状態を
示す図である。
【図4】図2に示す鏡面駒の加工機械とその加工状態を
示す図である。
【図5】本実施例に示す鏡面駒の加工用工具の外観を示
す図である。
【図6】図5の加工用工具を用いて加工した鏡面駒のレ
ンズ転写面の状態を示す図である。
【図7】図5の加工用工具を用いて加工した鏡面駒のレ
ンズ転写面の状態を示す図である。
【図8】図2の鏡面駒の加工手順を示す図である。
【図9】本発明に基づく実施例の2次結像レンズの射出
成形による成形方法を示す図である。
【図10】本発明に基づく実施例の2次結像レンズの射
出成形による成形方法を示す図である。
【図11】本発明に基づく実施例の2次結像レンズの圧
縮成形による成形方法を示す図である。
【図12】本発明に基づく実施例の2次結像レンズの圧
縮成形による成形方法を示す図である。
【図13】本発明に基づく実施例の2次結像レンズの圧
縮成形による成形方法を示す図である。
【図14】本発明に基づく実施例の成形品としてのレン
ズであって、稜線が不連続の場合の2次結像レンズを示
す図である。
【図15】本発明に基づく実施例の成形品としてのレン
ズであって、非対称非球面形状の2次結像レンズを示す
図である。
【図16】本発明に基づく実施例の成形品としてのレン
ズであって、有効使用領域部分のみを加工した場合の2
次結像レンズを示す図である。
【図17】第1の従来例に基づく手法を説明する図であ
る。
【図18】第2の従来例に基づく手法を説明する図であ
る。
【図19】第1の従来例に基づく手法を説明する図であ
る。
【図20】第1の従来例に基づく手法を説明する図であ
る。
【図21】第2の従来例に基づく手法を用いて加工した
鏡面駒のレンズ転写面の状態を示す図である。
【図22】焦点検出の原理を説明するための焦点検出光
学系を示す図である。
【図23】誤差を含む場合の焦点検出の原理を説明する
ための焦点検出光学系を示す図である。
【図24】稜線が不連続の場合の2次結像レンズを示す
図である。
【図25】稜線が連続の場合の2次結像レンズを示す図
である。
【符号の説明】
1…2次結像レンズ、2…NC旋盤工作機械、11…レ
ンズ部、12…レンズ部取り代、13…主軸、14…主
軸回転方向、15…鏡面駒、16…x−y軸の移動台、
17…ダイヤモンドバイト、18…ダイヤモンドバイト
先端部、20…加工ライン幅、21…連続加工切削目、
22…加工ライン移動方向、23…レンズ鏡面駒、24
…枠駒、25…レンズ部、26…旋削加工用ダイヤモン
ドバイト、27…グラインダ用砥石、29…未加工部、
30…レンズ有効使用領域部分、31…中心へそ残り、
32…旋削加工の切削目、51…射出成形用金型、52
…射出成形装置、53…射出ユニット、54…型締めユ
ニット、55…ライナ・スプル、56…圧縮成形用金
型、57…圧縮成形装置、58…圧縮成型用ブランク、
59…突き出しユニット、C…レンズ間隙間、e…ダイ
ヤモンドバイトの回転半径、R…ダイヤモンドバイトの
刃先の曲率半径、f…ダイヤモンドバイトの刃先、g…
シャンク部長さ、h…シャンク部径

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学素子の素材に、成形用型部材の光学
    機能面であるところの表面形状を転写することにより、
    該光学素子の同一面に複数の光学機能面を転写形成する
    光学素子の成形方法であって、 前記成形用型部材の表面形状は、所定の曲率半径を有す
    るダイヤモンドバイトの刃先を外周方向に向け、該バイ
    トを回転して前記成形用型部材を彫り込むように加工さ
    れ、該成型用型部材を使用して成形することを特徴とす
    る光学素子の成形方法。
  2. 【請求項2】 前記刃先の曲率半径は略3ミリ以下で、
    その真円度が略1ミクロン以下に設定され、前記刃先の
    回転半径を略3ミリ以下に設定して回転させることを特
    徴とする請求項1に記載の光学素子の成形方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の光学素子
    の成形方法により成形されたことを特徴とする光学素
    子。
  4. 【請求項4】 前記光学素子は、カメラに搭載される焦
    点検出装置のための2次結像レンズであることを特徴と
    する請求項3に記載の光学素子。
  5. 【請求項5】 前記光学素子の複数の光学機能面が、更
    に複数のレンズから形成されていることを特徴とする請
    求項4に記載の光学素子。
  6. 【請求項6】 前記複数のレンズが接することにより形
    成される稜線が、不連続な形状をなすことを特徴とする
    請求項5に記載の光学素子。
  7. 【請求項7】 前記光学素子の複数の光学機能面の全部
    又は一部が非対称非球面な形状をなすことを特徴とする
    請求項5に記載の光学素子。
  8. 【請求項8】 前記光学素子の複数の光学機能面の全部
    又は一部は、その有効使用領域部分のみからなることを
    特徴とする請求項5に記載の光学素子。
  9. 【請求項9】 前記光学素子の複数の光学機能面の間隔
    を0.6ミリ以下に設定することを特徴とする請求項5
    に記載の光学素子。
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