JPH08112746A - 径方向溝をもつ筒状ワークの加工方法及び装置 - Google Patents

径方向溝をもつ筒状ワークの加工方法及び装置

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JPH08112746A
JPH08112746A JP6250523A JP25052394A JPH08112746A JP H08112746 A JPH08112746 A JP H08112746A JP 6250523 A JP6250523 A JP 6250523A JP 25052394 A JP25052394 A JP 25052394A JP H08112746 A JPH08112746 A JP H08112746A
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work
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誠三 高村
Isao Hatano
功 波多野
Kichiji Saito
吉治 斉藤
Akiyasu Yonekawa
彰恭 米川
Hideaki Matsuhashi
英明 松橋
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  • Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)
  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 面倒なワークセット作業を行わずに、簡単な
構成で筒状ワークの径方向溝の内側面を高精度で良好に
加工する。 【構成】 砥石軸32を駆動する加工装置本体18の先
端部に、固定部36とアーム部38と軸受部40とを一
体に有する支持部材34を固定してその軸受部40によ
り上記砥石軸32の先端を回転可能に支持し、この状態
で上記支持部材34及び砥石軸32の双方を結合状態の
まま上記筒状ワーク66の内側に軸方向に挿入する。砥
石軸32を回転駆動しながら上記砥石軸32を上記径方
向溝70内に挿入してその外周面を上記径方向溝70の
内側面に接触させ、かつこの接触状態のままワーク径方
向に移動させて上記径方向溝70の内側面を研削する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、筒状ワークの内周面か
ら径方向外側に延びる径方向溝の内側面を研削加工する
ための方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】筒状ワークの中には、図7に示すワーク
90のように、その内周面92から径方向外側に径方向
溝94が切り込まれたものがある。この径方向溝94
は、例えばシングルベーン式ロータリコンプレッサのシ
リンダにおいてロータ外周面と接触するベーンを径方向
に移動可能に取付ける等の目的で形成される。
【0003】上記径方向溝94の内側面には、高い加工
精度が要求される場合がある。このような高精度加工を
実現する手段としては、上記径方向溝94に対してブロ
ーチをワーク軸方向に通し、このブローチで径方向溝9
4を上記軸方向に削るか、もしくは、上記図7に示すよ
うに薄肉円板状の砥石板96の砥石面を上記径方向溝9
4の内側面に接触させながら砥石板96を回転駆動し、
この砥石板96をワーク軸方向に移動させる加工が知ら
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記径方向溝94を例
えばロータリコンプレッサのベーン取付溝として用いる
場合、この径方向溝94に軸方向の傷(すなわちベーン
作動方向と直交する方向の傷)が入ると、ベーン作動の
抵抗となるため、ベーンを円滑に作動させるには、たと
え傷が生じたとしてもその方向が径方向となるような加
工が望ましい。ここで、上記ブローチ加工によれば上記
径方向溝94に軸方向の傷が入り、図7に示すように砥
石板96を用いる加工ではこの砥石板96の回転方向に
傷が入るので、いずれも好ましくない。
【0005】上記径方向溝94を径方向に加工する手段
としては、外周面に砥石を配した小径の砥石軸を径方向
溝94に軸方向に通し、この砥石軸を高速回転させた状
態で上記径方向溝94の内側面に接触させながら上記径
方向に移動させることが考えられるが、この場合、砥石
軸の軸長を上記ワークの軸方向寸法よりも大きくしなけ
ればならず、しかも、砥石軸の外径を上記径方向溝94
の幅よりも小径(一般には5mm以下)にしなければなら
ないため、砥石軸は非常に細長くなり、このため砥石軸
の十分な支持剛性が得られず、砥石軸の撓みにより加工
精度が著しく低下してしまう。
【0006】このような不都合を解消する手段として、
特開平3−35966号公報に示される内面研削盤を用
いることが考えられる。この内面研削盤は、フレームの
一端に、上記砥石軸を駆動する加工装置本体を前後方向
にスライド可能に設置し、他端に、上記砥石軸の先端を
回転可能に支持する流体軸受を設けて、上記砥石軸を両
端支持することにより、その支持剛性を高めるようにし
たものである。このような研削盤を用いれば、上記砥石
軸を径方向溝94内に挿入した状態で径方向溝94内側
面の研削が可能である。
【0007】しかし、この研削盤では、砥石軸の両端が
加工装置本体およびフレーム端部で支持されており、砥
石軸、加工装置本体、およびフレームによってループが
形成されているため、上記砥石軸を上記径方向溝94内
に挿入するには、上記フレームに対して上記加工装置本
体を後退させて上記砥石軸を一旦フレーム端部の軸受か
ら抜き、この砥石軸と上記軸受との間にワーク90をセ
ットした後、上記加工装置本体を前進させて砥石軸を再
び軸受内に挿入するといった面倒な作業が必要である。
また、この作業を可能にするため、上記フレームに対し
て加工装置本体を前後にスライドさせる機構が必要であ
るとともに、上記軸受として、上記砥石軸を容易に抜き
差しできる流体軸受を用いねばならず、装置自体のコス
トアップも免れ得ない。
【0008】本発明は、このような事情に鑑み、面倒な
ワークセット作業を伴わず、簡単な構成で、筒状ワーク
の径方向溝の内側面を高精度で良好に加工できる方法及
び装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、本発明は、内周面から径方向外側に径方
向溝が延びる筒状ワークの上記径方向溝内側面を加工す
るための方法であって、上記径方向溝の幅寸法よりも小
さい直径を有しかつ上記筒状ワークの軸寸法よりも大き
な長さ寸法をもつ砥石軸を加工装置本体に支持し、固定
部とこの固定部から上記砥石軸と略平行に延びるアーム
部とこのアーム部の先端に連なる軸受部とを一体に有す
る支持部材の上記固定部を上記加工装置本体の先端部に
固定してこの支持部材の軸受部により上記砥石軸の先端
を回転可能に支持し、この状態で上記支持部材及び砥石
軸の双方を結合状態のまま上記筒状ワークの内側に挿入
し、上記砥石軸を上記加工装置本体により回転駆動しな
がら上記径方向溝内に挿入してこの砥石軸の外面を上記
径方向溝内側面に接触させ、かつこの接触状態のままワ
ークに対して上記砥石軸、支持部材、及び加工装置本体
をワーク径方向に相対移動させることにより、上記径方
向溝内側面を研削するものである(請求項1)。
【0010】また本発明は、内周面から径方向外側に径
方向溝が切り込まれた筒状ワークの上記径方向溝内側面
を加工するための装置であって、上記径方向溝の幅寸法
よりも小さい直径をもつ砥石軸と、この砥石軸を支持し
て回転駆動する加工装置本体と、この加工装置本体の先
端部に固定される固定部とこの固定部から上記砥石軸と
略平行に延びるアーム部とこのアーム部の先端に連なっ
て上記砥石軸の先端を軸受を介して回転可能にかつ軸方
向に相対移動不能に支持する軸受部とを一体に有する支
持部材とを備え、上記砥石軸及びアーム部の長さ寸法を
上記筒状ワークの軸寸法よりも大きく設定し、上記支持
部材において上記アーム部及び軸受部からなる部分の半
径方向最大寸法を上記筒状ワークの内径よりも小さく設
定し、かつ、上記砥石軸とアーム部内壁面との離間寸法
を上記径方向溝の加工領域の径方向寸法よりも大きく設
定したものである(請求項2)。
【0011】この装置では、上記支持部材の内部に、上
記固定部から上記アーム部を経て上記軸受部の軸受に至
る軸受潤滑油供給通路を形成し、この軸受潤滑油供給通
路の入口を上記固定部外面に開口させることが、より好
ましい(請求項3)。この場合、上記軸受潤滑油供給通
路の入口を上記固定部が上記加工装置本体に取付けられ
る面に開口させ、この入口を上記加工装置本体側の潤滑
油供給通路に連通させれば、より効果的である(請求項
4)。
【0012】さらに、上記軸受部に砥石軸の軸方向の貫
通穴を設け、この貫通穴内に、上記軸受と、上記軸受潤
滑油供給通路の一部であって上記軸受に軸方向から潤滑
油を供給する油路が形成された油路ブロックとを嵌入
し、貫通穴の両端を塞ぐ蓋部材を上記軸受部の両面に着
脱可能に取付けることにより、さらに優れたものとなる
(請求項5)。
【0013】また、上記支持部材に、上記砥石軸とワー
クの径方向溝内側面との接触箇所に向けてクーラントを
噴射するクーラント噴射口を設けることにより、後述の
ようなより優れた効果が得られる(請求項6)。
【0014】
【作用】請求項1,2記載の方法及び装置によれば、加
工装置本体から延びる支持部材の軸受部で砥石軸の先端
部を回転可能に保持したまま(すなわち上記軸受部から
砥石軸先端部を抜くことなく)、支持部材と砥石軸の双
方をワーク内側に挿入し、砥石軸を回転駆動しながら径
方向溝の内側面に接触させ、かつこの砥石軸、支持部
材、及び加工装置本体をワークに対して径方向に相対移
動させることにより、径方向溝内側面を研削できる。こ
の時、径方向溝内側面に加工傷が入ってもこの傷は径方
向であり、軸方向の傷はほとんど生じない。
【0015】そして、請求項3記載の装置では、上記支
持部材の固定部外面に開口する軸受潤滑油供給通路の入
口から供給された潤滑油が、上記支持部材内に形成され
た軸受潤滑供給油路に沿い、アーム部及び軸受部を経て
上記軸受に供給される。
【0016】ここで、請求項4記載の装置では、加工装
置本体側で用いられている潤滑油が上記軸受潤滑油供給
通路に供給され、上記軸受の潤滑油として兼用される。
また、請求項5記載の装置では、上記軸受部まで到達し
た潤滑油が油路ブロックを通じて軸受に供給される。こ
の装置では、軸受部の両面に対して蓋部材を着脱するこ
とにより、上記軸受部に対して砥石軸先端部を着脱する
ことが可能である。
【0017】請求項6記載の装置では、上記支持部材の
アーム部に形成されたクーラント噴射口よりクーラント
が噴射され、上記砥石軸とワークの径方向溝内側面との
接触箇所に供給される。
【0018】
【実施例】本発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。
【0019】図4において、ベッド10上には、前方に
開口するケーシング12が前後にスライド可能に設置さ
れ、このケーシング12の背面には図略のナットが固定
され、このナットに前後方向の送りねじ軸16が螺合さ
れている。上記ベッド10上には、上記送りねじ軸16
を回転駆動することにより、上記ナットを介してケーシ
ング12を進退させるスライド駆動装置14が設置され
ている。
【0020】上記ケーシング12内には、加工装置本体
18が昇降可能に保持され、この加工装置本体18の上
面には図略のナットが固定され、このナットに上下方向
の送りねじ軸22が螺合されている。ケーシング12の
上面には、上記送りねじ軸22を回転駆動することによ
り、上記ナットを介して加工装置本体18を昇降させる
昇降駆動装置20が設置されている。
【0021】図1に示すように、上記加工装置本体18
の先端部には軸受24が設けられ、その外側にビス26
で蓋部材28が固定されている。上記軸受24によって
主軸30が回転可能に支持されており、この主軸30を
回転駆動するモータが加工装置本体18に内蔵されてい
る。そして、この主軸30のさらに先端に、これと同一
中心をもつ小径の砥石軸32が固定されている。この砥
石軸32の外周面には、研削用の砥石が配設されてい
る。
【0022】上記加工装置本体の先端部には、支持部材
34が固定されている。この支持部材34は、フランジ
状の固定部36と、アーム部38と、軸受部40とを一
体に有している。上記固定部36は、その中央に上記主
軸30が貫通可能な貫通穴41を有し、ボルト42によ
って上記加工装置本体18の先端部に固定されている。
アーム部38は、上記固定部36の上部から上記砥石軸
32と略平行に前方へ延びており、このアーム部38の
先端から下方に上記軸受部40が延びている。
【0023】この軸受部40には、軸方向の貫通穴40
aが形成されている。この貫通穴40a内には、砥石軸
32に近い側から順に、軸受44、油路ブロック46、
及び板ばね48が嵌入され、上記軸受44により上記砥
石軸32の先端部33が回転可能に支持されている。軸
受部40の前側面には、上記貫通穴40aを前方から塞
ぐ蓋部材50がビス等で着脱可能に取付けられ、軸受部
40の後端面には、上記砥石軸32先端部33を取り巻
くドーナツ板状の蓋部材52がビス等で着脱可能に取付
けられている。
【0024】図3に示すように、上記固定部36の側面
には、軸受潤滑油供給ポート54が側方に開口してお
り、この軸受潤滑油供給ポート54に軸受潤滑油供給通
路56が通じている。この軸受潤滑油供給通路56は、
アーム部36の内部に形成され、このアーム部36に沿
って延びており、この軸受潤滑油供給通路56の終端は
次の軸受潤滑油供給通路57に通じている。この軸受潤
滑油供給通路57は、上記軸受部40内において、上記
軸受潤滑油供給通路56から油路ブロック46に至って
いる。この油路ブロック46には、全周にわたる油溝5
8と、この油溝58から上記軸受44に対して軸方向に
潤滑油を供給する油路60とが形成され、上記油溝58
に上記軸受潤滑油供給通路57が通じている。
【0025】上記固定部36の側面には、クーラント供
給ポート62が開口し、このクーラント供給ポート62
はクーラント供給路63を通じてクーラント噴射口64
に通じている。このクーラント噴射口64は、上記アー
ム部38と固定部36との境界部分から上記砥石軸32
の略中間部へ向けて開口している。
【0026】一方、図略のチャック装置には、図1及び
図2に示すワーク66が保持されている。このワーク6
6は、図例ではシングルベーン式ロータリコンプレッサ
のシリンダであり、中央に貫通穴68をもつ筒状をな
し、その内周面から径方向外側に径方向溝70が切り込
まれ、この径方向溝70の終端に円穴部72が形成され
ている。上記径方向溝70は、ベーンを径方向に移動可
能に収容するために形成され、円穴部72は、上記ベー
ンを径方向内側に付勢するスプリングを収納するために
形成されている。このワーク66に対し、上記加工装置
側では次のような寸法設定がなされている。
【0027】上記砥石軸32及びアーム部38の長さ
寸法(前後寸法)を、ワーク66の軸寸法よりも大きく
する。
【0028】図2に示すように、上記アーム部36及
び軸受部38からなる部分の半径方向(図では上下方
向)最大寸法L1を、ワーク66の内径dよりも小さく
設定する。
【0029】図2に示すように、上記アーム部38の
内壁面と砥石軸32との離間距離(図ではアーム部38
下面から砥石軸32上面までの距離)L2を、径方向溝
70の加工領域の径方向寸法sよりも大きくする。
【0030】次に、この装置を用いた上記径方向溝70
内側面の加工方法を説明する。
【0031】チャック装置によりワーク66を保持した
状態で、昇降駆動装置20の作動により加工装置本体1
8の上下位置を適当に調節し、次いでスライド駆動装置
14を作動させて加工装置本体を前進させることによ
り、支持部材38及び砥石軸32を一体にワーク66の
貫通穴68内に後方から挿入する。
【0032】この状態で、加工装置本体18内蔵のモー
タにより主軸30及び砥石軸32を高速で回転駆動しな
がら、ワーク66を左右方向(図1では奥行き方向)に
変位させて砥石軸32の下降時に上記砥石軸32の外周
面が径方向溝70の内側面に接触する所定位置にワーク
66を割り出す。さらに、加工装置本体18を降下させ
て砥石軸32を径方向溝70内に上方から挿入する。そ
して、加工装置本体18、支持部材34、及び砥石軸3
2を一体に昇降させることにより、径方向溝70の内側
面を研削できる。
【0033】このような方法及び装置によれば、幅の狭
い径方向溝70であっても、その内側面を精度良く加工
できる。しかも、この内側面に生じる傷は径方向(図例
では上下方向)のみであり、軸方向には傷がほとんど生
じないので、この径方向溝70をベーン収納溝として用
いる場合、ベーンを良好に作動させることができる。ま
た、砥石軸32は両端で支持しているので、この砥石軸
32の内径が上記径方向溝70の幅より小さくても十分
な支持剛性が得られ、これにより高い加工精度を確保で
きる。
【0034】さらに、この実施例では次のような効果も
得られる。
【0035】支持部材34において上記アーム部38
及び軸受部40からなる部分の半径方向最大寸法L1
ワーク内径dよりも小さく設定しているので、支持部材
34を加工装置本体18に固定したまま、かつ、砥石軸
32の先端部33を支持部材34の軸受部40に保持し
たまま、砥石軸32とワーク66との相対位置をセット
できる。すなわち、このセットの際に、加工装置本体1
8と支持部材34とを相対的にスライドさせたり、軸受
44から砥石軸32を抜いたりする必要がないため、迅
速に加工を開始できるとともに、支持部材34と加工装
置本体18との連結構造を簡単にでき、軸受44にして
も、高価な流体軸受等を特に用いなくても転がり軸受等
の通常の安価な軸受を使用でき、その分コストを削減で
きる。しかも、アーム部38内壁面と砥石軸32との離
間寸法(アーム部38下面から砥石軸32上面までの寸
法)L2を径方向溝70の加工領域の径方向寸法sより
も大きく設定しているので、加工の際のアーム部38と
ワーク66内周面との干渉を回避できる。
【0036】軸受潤滑油供給ポート54を支持部材3
4において固定部36側(すなわち加工装置本体18に
近い側)に開口させ、この軸受潤滑油供給ポート54か
ら支持部材34先端の軸受44に至る軸受潤滑油供給通
路56,57を支持部材34内に形成しているので、支
持部材34先端の軸受部40に直接軸受潤滑油供給配管
を接続する場合と異なり、この配管が加工中にワーク6
6の近辺をぶらつくことがなく、加工を円滑に進めるこ
とができる。
【0037】さらに、この実施例では、軸受部40に軸
方向の貫通穴40aを設け、この貫通穴40a内に軸受
44及び油路ブロック46を嵌入し、その両側に蓋部材
50,52を着脱可能に装着するようにしているので、
これら蓋部材50,52を取外すことにより、砥石軸3
2を軸受部40から簡単に取外すことができ、砥石軸3
2を容易に交換することが可能になっている。
【0038】支持部材34に、砥石軸32とワーク6
6との接触部分に指向するクーラント噴射口64を設け
ているので、特別なクーラント噴射ノズルを設けること
なく、支持部材34を利用して適切な箇所にクーラント
を供給できる。
【0039】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、例として次のような態様をとることも可能
である。
【0040】(1) 上記実施例では、軸受潤滑油供給ポー
ト54を固定部36の側面に開口させているが、図5及
び図6に示すように、上記ポート54を加工装置本体1
8への固定部36の取付面37に開口させ(すなわち加
工装置本体18に向けて開口させ)、この潤滑油供給ポ
ート54を加工装置本体18内の潤滑油供給通路25に
連通させるようにすれば、上記潤滑油供給ポート54へ
の配管を全く不要にすることができ、かつ、加工装置本
体18用の潤滑油を上記軸受44の潤滑油として兼用で
きる利点がある。
【0041】(2) 上記実施例では、砥石軸32をワーク
66の貫通穴68内に挿入した後、この砥石軸32を上
方より径方向溝70内に挿入する時点からこの径方向溝
70の内側面と砥石軸32との接触を開始するようにし
ているが、これに代え、上記貫通穴68に挿入した砥石
軸32を径方向溝70の幅方向中央の位置に割り出して
おき、この位置から下降させて径方向溝70内に挿入し
た後、この径方向溝70内でワーク66を左右方向に変
位させて砥石軸32と径方向溝70内面とを接触させ、
この接触状態で砥石軸32を昇降させるようにしても、
研削が可能である。
【0042】(3) 上記実施例では、上下方向及び前後方
向に加工装置本体18を動かし、左右方向にワーク66
を動かすことにより加工を進めているが、本発明では、
互いに直交する3方向に加工装置本体及びワークを相対
移動させれば加工が可能であり、各方向についてワーク
側、加工装置本体側のいずれを移動させるようにしても
よい。
【0043】
【発明の効果】以上のように本発明は、砥石軸を駆動す
る加工装置本体の先端部に、固定部とアーム部と軸受部
とを一体に有する支持部材を固定してその軸受部により
上記砥石軸の先端を回転可能に支持し、この状態で上記
支持部材及び砥石軸の双方を結合状態のまま上記筒状ワ
ークの内側に挿入し、この砥石軸を上記加工装置本体に
より回転駆動しながら径方向溝内に挿入してこの砥石軸
の外周面を上記径方向溝内側面に接触させ、かつこの接
触状態のまま上記砥石軸、支持部材、及び加工装置本体
をワークに対してその径方向に相対移動させることによ
り、上記径方向溝内側面を研削するものであるので、上
記支持部材による砥石軸先端部の支持により、砥石軸が
小径であるにもかかわらず十分な支持剛性を確保しなが
ら、上記径方向溝の内側面を適正な方向に高い精度で研
削加工することができる効果がある。しかも、上記径方
向溝内への砥石軸の挿入の際に、上記加工装置本体と支
持部材とを相対的に前後にスライドさせたり、上記砥石
軸を上記軸受部から抜き取ったりする必要がないので、
ワークのセット作業が簡単にでき、かつ装置構造の簡略
化によりコストを削減できる効果がある。
【0044】ここで、請求項3記載の装置では、軸受潤
滑油供給通路の入口を支持部材の固定部外面に開口さ
せ、この軸受潤滑油供給通路の入口から支持部材先端の
軸受に至る軸受潤滑油供給通路を支持部材内に形成して
いるので、支持部材先端の軸受部に直接軸受潤滑油供給
配管を接続する場合と異なり、この配管が加工中にワー
クの近辺をぶらつくことがなく、よって加工を円滑に進
めることができる効果がある。
【0045】特に、請求項4記載の装置では、上記入口
を加工装置本体側に開口させてこの加工装置本体側の軸
受潤滑油供給通路に連通させているので、支持部材への
配管作業を全く不要にできるとともに、上記加工装置本
体用の潤滑油を支持部材側の軸受の潤滑油として兼用で
きる効果がある。
【0046】さらに、請求項5記載の装置では、軸受部
に軸方向の貫通穴を設け、この貫通穴内に、上記軸受
と、この軸受に対して軸方向から潤滑油を供給するため
の油路をもつ油路ブロックとを嵌入し、その両側に蓋部
材を着脱可能に装着しているので、上記砥石軸を軸受部
に対して簡単に着脱でき、砥石軸を容易に交換できる効
果がある。
【0047】また、請求項6記載の装置では、支持部材
に、砥石軸とワークとの接触部分に指向するクーラント
噴射口を設けているので、支持部材を有効に利用するこ
とにより、特別なクーラント噴射ノズルを設けずに簡単
な構造で適切な箇所にクーラントを供給できる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における加工装置の要部及び
ワークを示す断面側面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図1のB−B線断面図である。
【図4】上記加工装置の全体図である。
【図5】他の実施例における加工装置の要部及びワーク
を示す断面側面図である。
【図6】図5のC−C線断面図である。
【図7】従来のワーク加工方法の一例を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
18 加工装置本体 25 加工装置本体側の軸受潤滑油供給通路 32 砥石軸 34 支持部材 36 固定部 37 固定部取付面 38 アーム部 40 軸受部 44 軸受 46 油路ブロック 50,52 蓋部材 54 軸受潤滑油供給ポート(軸受潤滑油供給通路の入
口) 56,57 軸受潤滑油供給通路 64 クーラント噴射口 66 ワーク 70 径方向溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 吉治 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 米川 彰恭 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 松橋 英明 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内周面から径方向外側に径方向溝が延び
    る筒状ワークの上記径方向溝内側面を加工するための方
    法であって、上記径方向溝の幅寸法よりも小さい直径を
    有しかつ上記筒状ワークの軸寸法よりも大きな長さ寸法
    をもつ砥石軸を加工装置本体に支持し、固定部とこの固
    定部から上記砥石軸と略平行に延びるアーム部とこのア
    ーム部の先端に連なる軸受部とを一体に有する支持部材
    の上記固定部を上記加工装置本体の先端部に固定してこ
    の支持部材の軸受部により上記砥石軸の先端を回転可能
    に支持し、この状態で上記支持部材及び砥石軸の双方を
    結合状態のまま上記筒状ワークの内側に挿入し、上記砥
    石軸を上記加工装置本体により回転駆動しながら上記径
    方向溝内に挿入してこの砥石軸の外周面を上記径方向溝
    内側面に接触させ、かつこの接触状態のままワークに対
    して上記砥石軸、支持部材、及び加工装置本体をワーク
    径方向に相対移動させることにより、上記径方向溝内側
    面を研削することを特徴とする径方向溝をもつ筒状ワー
    クの加工方法。
  2. 【請求項2】 内周面から径方向外側に径方向溝が切り
    込まれた筒状ワークの上記径方向溝内側面を加工するた
    めの装置であって、上記径方向溝の幅寸法よりも小さい
    直径をもつ砥石軸と、この砥石軸を支持して回転駆動す
    る加工装置本体と、この加工装置本体の先端部に固定さ
    れる固定部とこの固定部から上記砥石軸と略平行に延び
    るアーム部とこのアーム部の先端に連なって上記砥石軸
    の先端を軸受を介して回転可能にかつ軸方向に相対移動
    不能に支持する軸受部とを一体に有する支持部材とを備
    え、上記砥石軸及びアーム部の長さ寸法を上記筒状ワー
    クの軸寸法よりも大きく設定し、上記支持部材において
    上記アーム部及び軸受部からなる部分の半径方向最大寸
    法を上記筒状ワークの内径よりも小さく設定し、かつ、
    上記砥石軸とアーム部内壁面との離間寸法を上記径方向
    溝の加工領域の径方向寸法よりも大きく設定したことを
    特徴とする径方向溝をもつ筒状ワークの加工装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の径方向溝をもつ筒状ワー
    クの加工装置において、上記支持部材の内部に、上記固
    定部から上記アーム部を経て上記軸受部の軸受に至る軸
    受潤滑油供給通路を形成し、この軸受潤滑油供給通路の
    入口を上記固定部外面に開口させたことを特徴とする径
    方向溝をもつ筒状ワークの加工装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の径方向溝をもつ筒状ワー
    クの加工装置において、上記軸受潤滑油貴供給通路の入
    口を上記固定部が上記加工装置本体に取付けられる面に
    開口させ、この入口を上記加工装置本体側の潤滑油供給
    通路に連通させたことを特徴とする径方向溝をもつ筒状
    ワークの加工装置。
  5. 【請求項5】 請求項3または4記載の径方向溝をもつ
    筒状ワークの加工装置において、上記軸受部に砥石軸の
    軸方向の貫通穴を設け、この貫通穴内に、上記軸受と、
    上記軸受潤滑油供給通路の一部であって上記軸受に軸方
    向から潤滑油を供給する油路が形成された油路ブロック
    とを嵌入し、貫通穴の両端を塞ぐ蓋部材を上記軸受部の
    両面に着脱可能に取付けたことを特徴とする径方向溝を
    もつ筒状ワークの加工装置。
  6. 【請求項6】 請求項2〜5のいずれかに記載の径方向
    溝をもつワークの加工装置において、上記支持部材に、
    上記砥石軸とワークの径方向溝内側面との接触箇所に向
    けてクーラントを噴射するクーラント噴射口を設けたこ
    とを特徴とする径方向溝をもつ筒状ワークの加工装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2020070893A1 (ja) * 2018-10-05 2020-04-09 三菱電機株式会社 加工工具およびバニシング加工装置
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JP2021133461A (ja) * 2020-02-27 2021-09-13 三菱電機株式会社 溝研磨装置、ワークの溝研磨方法、シリンダブロックの製造方法、およびロータリ圧縮機の製造方法

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