JPH08113647A - ポリアミドイミド樹脂組成物及びそのワニス並びに該ワニスの製造法 - Google Patents

ポリアミドイミド樹脂組成物及びそのワニス並びに該ワニスの製造法

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JPH08113647A
JPH08113647A JP24955894A JP24955894A JPH08113647A JP H08113647 A JPH08113647 A JP H08113647A JP 24955894 A JP24955894 A JP 24955894A JP 24955894 A JP24955894 A JP 24955894A JP H08113647 A JPH08113647 A JP H08113647A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱転写リボンや磁気テープ等のバックコート
剤に好適な耐熱性に優れ、耐久性のある滑り性を付与す
るポリアミドイミド樹脂組成物及びそのワニス並びに該
ワニスの製造法を提供する。 【構成】 ガラス転移温度が120℃以上、対数粘度が
0.1dl/g以上および乾燥塗膜の表面張力が35d
yn/cm以下の、シクロヘキサンジカルボン酸を必須
成分とするアルコール系溶剤に可溶なポリアミドイミド
樹脂組成物及びそのワニス並びに該ワニスの製造法。 【効果】 本発明のポリアミドイミド樹脂は耐熱性や滑
り性に優れ、かつ、低沸点のアルコール系溶剤に溶解す
るため、熱転写リボン、磁気テープのバックコート材、
サーマル記録材のトップコート等、各種プラスチック加
工品へのコーティング剤などとして巾広く使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なポリアミドイミド
樹脂組成物に関する。更に詳しくは、耐熱性、滑り性に
優れ、低沸点溶剤に可溶なため高温下の摺動部材の潤滑
材、磁気テープ、フロッピーデイスク、熱転写リボン等
のバックコート材に有用なポリアミドイミド樹脂組成物
及びそのワニスを提供する。
【0002】
【従来の技術】従来のポリアミドイミド樹脂は耐熱性、
耐摩耗性、溶解性に優れているため、成型材料や絶縁塗
料、潤滑塗料等に応用されているが、特に滑り性が要求
される場合にはシリコンや高級脂肪酸、フッソ樹脂など
の有機滑剤やグラファイト、二硫化モリブデン等の無機
滑剤を配合して用いられていたが、有機滑剤の場合は滑
剤のしみ出しによる耐久性の不足、無機滑剤の場合には
分散などの煩雑な工程を必要とするためコストが高くな
ったり、透明性が損なわれる等の問題があった。更に、
従来のポリアミドイミド樹脂は高沸点の極性溶剤にしか
溶解しないため、ポリエステルフィルム等のプラスチッ
クへのコーテイング剤には応用できないという問題があ
った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ポリ
エステルフィルム等のプラスチックへのコーテイング剤
にも応用できるような、本来の耐熱性を損なわずに、耐
久性に優れた滑り性を付与して、且つ低沸点溶剤に可溶
なポリアミドイミド樹脂を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】これらの目的を達成する
ために、本発明者らは鋭意研究した結果、本発明に到達
した。即ち本発明は、ガラス転移温度が120℃以上、
対数粘度が0.1dl/g以上および乾燥塗膜の表面張
力が35dyn/cm以下の、シクロヘキサンジカルボ
ン酸を必須成分とするアルコール系溶剤に可溶なポリア
ミドイミド樹脂組成物及びそのワニスであり、その好ま
しい態様としてはポリアミドイミド樹脂が水酸基、カル
ボキシル基、エポキシ基、アミノ基、酸無水物基、不飽
和基から選ばれる少なくとも一種を含有する多官能性シ
リコン化合物で共重合または変成されているポリアミド
イミド樹脂組成物及びそのワニスであり、又、シクロヘ
キサンジカルボン酸が20モル%以上含まれる該ポリア
ミドイミド樹脂組成物及びそのワニスであり、又、アミ
ン残基が4、4’ジシクロヘキシルメタンおよび/また
はイソホロンである該ポリアミドイミド樹脂組成物及び
そのワニスであって、又、アルコール系溶剤がアルコー
ルとテトラヒドロフランの混合溶剤である該ポリアミド
イミド樹脂組成物およびそのワニスに関するものであ
る。更に本発明は又、溶剤の一部に沸点が150℃以上
のエーテル系溶剤、エステル系溶剤、ケトン系溶剤、炭
化水素系溶剤から選ばれた少なくとも一種を用いて合成
されたポリアミドイミド樹脂溶液を、非溶剤中で再沈澱
した後、乾燥し、アルコールとテトラヒドロフランの混
合溶剤に溶解するポリアミドイミドワニスの製造法に関
する。
【0005】本発明で用いられるポリアミドイミド樹脂
は、酸成分とイソシアネート(アミン)成分から、イソ
シアネート法或は酸クロリド法など通常の方法で高沸点
の極性溶剤中で合成される。
【0006】本発明で用いられるポリアミドイミドの合
成に用いられる酸成分として、シクロヘキサンジカルボ
ン酸は必須成分であるが、その一部を以下に示す多価カ
ルボン酸、酸クロリド、或は酸無水物で置き換えること
ができる。ただし必ずしもこれらに限定されるものでは
ない。酸無水物としては、トリメリット酸無水物、エチ
レングリコールビスアンヒドロトリメリテート、プロピ
レングリコールビスアンヒドロトリメリテート、1、4
ブタンジオールビスアンヒドロトリメリテート、ヘキサ
メチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、ポ
リエチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、
ポリプロピレングリコールビスアンヒドロトリメリテー
ト等のアルキレングリコールビスアンヒドロトリメリテ
ート、ピロメリット酸無水物、ベンゾフェノンテトラカ
ルボン酸無水物、3、3’、4、4’ジフェニルスルホ
ンテトラカルボン酸無水物、3、3’、4、4’ジフェ
ニルテトラカルボン酸無水物、4、4’オキシフタル酸
無水物等が挙げられる。
【0007】また、多価カルボン酸としては、テレフタ
ル酸、イソフタル酸、4、4’ビフェニルジカルボン
酸、4、4’ビフェニルエーテルジカルボン酸、4、
4’ベンゾフェノンジカルボン酸、ピロメリット酸、
3、3’4、4’ベンゾフェノンテトラカルボン酸、
3、3’、4、4’ビフェニルスルホンテトラカルボン
酸、3、3’、4、4’ビフェニルテトラカルボン酸、
アジピン酸、セバチン酸、マレインサン、フマール酸、
ダイマー酸、スチルベンジカルボン酸等が、酸クロリド
としては前記多価カルボン酸の酸クロリドが挙げられ
る。これらの酸成分としては反応性、耐熱性、コストな
どからトリメリット酸無水物が好ましく、その共重合量
は耐熱性と透明性、溶解性から80モル%以下、シクロ
ヘキサンジカルボン酸の含有量が20モル%以上が好ま
しい。トリメリット酸無水物の含有量が80モル%を超
えると、アルコール系溶剤に対する溶解性が低下してジ
メチルホルムアミドやジメチルアセトアミド、Nメチル
2ピロリドンのようなアミド系溶剤、γブチロラクトン
のような高沸点溶剤を併用しないと溶解しなくなるから
である。
【0008】また、イソシアネート成分としては、ジシ
クロヘキシル4、4’ジイソシアネート、1、3ビス
(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、2、4トリレ
ンジイソシアネート、2、6トリレンジイソシアネー
ト、ジフェニルメタン4、4’ジイソシアネート、3、
3’ジメチルジフェニルメタン4、4’ジイソシアネー
ト、3、3’ジエチルジフェニルメタン4、4’ジイソ
シアネート、3、3’ジクロロジフェニルメタン4、
4’ジイソシアネート、3、3’ジクロロジフェニル
4、4’ジイソシアネート、4、4’ジイソシアネート
3、3’ジメチルビフェニル、ヘキサメチレンジイソシ
アネート、イソホロンジイソシアネート、p−フェニレ
ンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート
等が挙げられる。これらのイソシアネート成分の中で
は、溶解性、耐熱性の点からジシクロヘキシルメタン
4、4’ジイソシアネート及び/またはイソホロンジイ
ソシアネートが好ましい。
【0009】また、アミン成分としては、4、4’ジア
ミノジシクロヘキシルメタン、1、3シクロヘキサンビ
ス(メチルアミン)、o−クロロパラフェニレンジアミ
ン、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミ
ン、4、4’ジアミノジフェニルエーテル、3、4’ジ
アミノジフェニルエーテル、4、4’ジアミノジフェニ
ルメタン、4、4’ジアミノジフェニルスルホン、3、
4’ジアミノジフェニルスルホン、4、4’ジアミノベ
ンゾフェノン、3、4’ジアミノベンゾフェノン、2、
2’ビス(アミノフェニル)プロパン、2、4トリレン
ジアミン、2、6トリレンジアミン、p−キシレリンジ
アミン、イソホロンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン
等が挙げられる。
【0010】本発明目的の一つである、耐久性に優れた
滑り性を付与するには、塗膜の表面張力を35dyn/
cm以下に恒久的に保つ必要がある。表面張力が35d
yn/cmを越えると、例えば熱転写リボンのバックコ
ート剤に応用した場合、サーマルヘッドとの摩擦係数が
大きくなり、ステイック現象が現れる。
【0011】本発明では、末端または分子鎖中に水酸
基、カルボキシル基、エポキシ基、アミノ基、酸無水物
基、不飽和基から選ばれる少なくとも一種を含有する多
官能シリコン化合物を共重合または変成することにより
裏移りやブロッキングを起こさずに恒久的に表面張力を
低下させることができる。
【0012】該シリコン化合物の共重合または変成量は
0.1〜50重量%、好ましくは1〜30重量%であ
る。シリコン化合物が0.1重量%以下では表面張力が
十分改良されず結果として摩擦係数が高くステイッキン
グを起こしやすい。また50重量%以上では耐熱性や膜
の強度が低下して摩擦摩耗時の削れ、粉落ちの原因とな
る。該シリコン化合物の共重合または変成はポリアミド
イミドの合成と同時に行ってもよく、ポリアミドイミド
の合成が終わってから行っても構わない。
【0013】本発明のポリアミドイミド樹脂の対数粘度
は0.1dl/g以上、好ましくは0.2dl/g以上
が必要である。対数粘度が0.1dl/g以下では塗膜
が脆く耐摩耗性が十分発揮されない。
【0014】本発明で使用されるポリアミドイミドの合
成に使用される溶剤としては、ジメチルホルムアミド、
ジメチルアセトアミド、Nメチル2ピロリドン、ジメチ
ルイミダゾリジノン等のアミド系溶剤、ニトロベンゼン
等のニトロ系溶剤、ジメチル尿素などの尿素系溶剤、ジ
メチルスルホオキシドのようなイオウ系溶剤、γブチロ
ラクトン等のようなエステル系溶剤等が挙げられるが、
副反応が少ないなどの点からジメチルイミダゾリジノン
とγブチロラクトンの単独または混合溶剤が好ましい。
【0015】本発明のポリアミドイミド樹脂は、上記溶
剤中、50〜230℃、好ましくは80〜200℃で攪
拌することにより合成されるが、反応を促進するために
トリエチルアミン、ルチジン、ピコリン、ウンデセン、
トリエチルジアミン等のアミン類、リチウムメチラー
ト、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カ
リウムブトキサイド、フッ化カリウム、フッ化ナトリウ
ム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属化合物あるいは
コバルト、スズ、亜鉛などの金属、半金属化合物などの
触媒の存在下に行ってもよい。
【0016】このようにして合成されたポリアミドイミ
ドと高沸点溶剤からなる反応溶液(樹脂組成物)をポリ
アミドイミドの非溶剤で、高沸点極性溶剤とは混和する
溶剤(凝固浴)中に投入して再沈澱させる。
【0017】該樹脂組成物から効果的に高沸点極性溶剤
を溶出させるため、および溶出速度を調節させるため
に、エチレングリコール、トリエチレングリコール等の
アルコール系溶剤、トルエン、キシレン等の炭化水素系
溶剤、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶
剤、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル
等のエーテル系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル等のエス
テル系溶剤などを樹脂組成物及び凝固浴に加えてもよ
い。
【0018】更に、樹脂組成物のポリマー濃度を低くす
るとか、凝固浴の温度を高くすることで、高沸点極性溶
剤の溶出を更に速めることもできる。尚、本発明で用い
られる凝固浴は水が最も好ましい。
【0019】樹脂組成物を凝固浴に投入する方法は特に
限定されないが、連続的に効率よく製造するには、細孔
ノズルから吐出させるのが好ましい。
【0020】再沈澱したポリマーは濾過し、遠心脱水機
などで溶剤を除去した後、乾燥される。乾燥は熱風乾燥
や真空乾燥などの通常の方法で行うことができる。
【0021】本発明で再溶解に用いられる主たる溶剤は
アルコールであり、メチルアルコール、エチルアルコー
ル、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコー
ル、tert−ブチルアルコール、ペンチルアルコー
ル、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチ
ルアルコール等の一価の脂肪族アルコール、エチレング
リコール、プロピレングリコール、トリメチロールプロ
パン、グリセリン、ペンタエリスリトール等の多価アル
コール、ベンジルアルコール等の芳香族アルコールなど
が挙げられ、ワニスの使用目的に応じて選択できるが、
塗膜の乾燥のしやすさなどからメチルアルコール、エチ
ルアルコール、プロピルアルコール等の低沸点アルコー
ルが好ましい。
【0022】更に、アルコール以外の溶剤を混合して用
いることができる。アルコール以外の溶剤としては、ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、酢酸メチル、
酢酸エチル、セロソルブアセテート等のエステル系溶
剤、ベンゼン、トルエン、キシレン、ソルベッソ等の炭
化水素系溶剤、テトラヒドロフラン、1、4ジオキサ
ン、ジグライム等のエーテル系溶剤などが挙げられる
が、溶解性、塗膜の乾燥性などからテトラヒドロフラン
が好ましい。
【0023】再溶解の手段に特に制限はなく、通常の方
法で溶解できる。例えば、容器に溶剤をいれ、攪拌しな
がら、室温または加温下に乾燥ポリマーを少量ずつ加え
ていく。
【0024】本発明のポリアミドイミド樹脂は耐熱性、
滑り性、低沸点溶剤に対する溶解性に優れているが、更
に滑り性をよくするために有機または無機の滑剤を加え
たり、本発明のポリアミドイミド樹脂本来の特性を損な
わない範囲でポリエステルジュシ、ポリアミド樹脂、ポ
リウレタン樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、フェノ
ール樹脂、エポキシ樹脂、多官能イソシアネート等の他
の樹脂や硬化剤、シリコン油、界面活性剤、金属粒子、
着色剤等を配合しても構わない。
【0025】
【発明の効果】本発明は、耐熱性、恒久的滑り性に優
れ、低沸点アルコールに溶解するため熱転写リボンや磁
気テープのバックコート材、ダイレクトサーマル記録材
のトップコート材に適した新規なポリアミドイミド樹脂
を提供するものである。
【0026】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例によって制限される
ものではない。
【0027】実施例中で示される特性は以下の方法で評
価測定したものである。 1、対数粘度:0.5gのポリマーを100mlのNメ
チル2ピロリドンに溶解した溶液をウベローデ型粘度管
を用いて25℃で測定した。
【0028】2、ガラス転移温度:示差熱分析器を用い
て10℃/分の昇温速度で測定した。
【0029】3、動摩擦係数:表面測定機タイプHEI
DONー14Sに先端のRが1mmの半田コテをとりつ
け、かじゅう200g,250℃での動摩擦係数を測定
した。
【0030】4、表面張力:水とヨウ化メチレンによる
塗膜の接触角を測定して、計算により求めた。
【0031】5、スクラッチ性:200gの荷重をのせ
た5mm□のヘッドの先端にスチールウールを巻き付
け、シート状ヒーターで200℃に加熱したサンプルを
繰り返し摩耗したときに塗膜が剥離する回数を測定し
た。
【0032】
【実施例1】反応容器にトリメリット酸無水物0.5モ
ル、シクロヘキサンジカルボン酸0.5モル、イソホロ
ンジイソシアネート1モル、ナトリウムメトキサイド
0.02モルをγブチロラクトンと共に仕込み、モノマ
ー濃度を50重量%とした。この溶液を攪拌しながら1
00℃で2時間反応させた後BYK370(BYK−C
HEMIE社製水酸基含有ポリエステル変成ジメチルポ
リシロキサン:25%)がポリマーに対して1重量%と
なるように加えて、1時間反応させた後、180℃で更
に3時間反応させた。この溶液をNメチル2ピロリドン
で約20%に希釈しながら室温まで冷却した後、水中に
攪拌しながら投入して再沈澱、濾過を行い、60℃の熱
風で乾燥した。得られたポリマーの対数粘度は0.28
dl/g、ガラス転移温度が259℃であった。容器
に、このポリマー5g、メチルアルコール47.5g,
テトラヒドロフラン47.5gを入れ、50℃で溶解し
た溶液を、厚みが4.5μの二軸延伸ポリエステルフィ
ルムに膜厚が0.5μとなるように塗布して120℃で
1分間乾燥した。このフィルムのコート面の表面張力は
26dyn/cm,動摩擦係数は0.06と低く、スク
ラッチ性は100回以上で熱転写リボンのバックコート
剤として有望であった。
【0033】
【実施例2】BYK370をKF8012(信越化学社
製、末端アミノ基ジメチルポリシロキサン)に変えた以
外は実施例1と同じ方法でポリマーを合成、沈澱、乾
燥、再溶解して塗布フィルムを得た。ポリマーの対数粘
度は0.32dl/g,ガラス転移温度は258℃であ
った。このフィルムのコート面の表面張力は22dyn
/cm,動摩擦係数は0.08と低く、スクラッチ性は
100回以上で熱転写リボンのバックコート剤として有
望であった。
【0034】
【実施例3】BYK370をX−22−163A(信越
化学社製末端エポキシ基ジメチルポリシロキサン)に変
えた以外は実施例1と同じ方法でポリマーを合成、沈
澱、乾燥、再溶解して塗布フィルムを得た。ポリマーの
対数粘度は0.35dl/g、ガラス転移温度は258
℃であった。このフィルムのコート面の表面張力は27
dyn/cm,動摩擦係数は0.10と低く、スクラッ
チ性は100回以上で熱転写リボンのバックコート剤と
して有望であった。
【0035】
【実施例4】BYK370をX−22−162C(信越
化学社製末端カルボキシル基ジメチルポリシロキサン)
に変えた以外は実施例1と同じ方法でポリマーを合成、
沈澱、乾燥、再溶解して塗布フィルムを得た。ポリマー
の対数粘度は0.27dl/g,ガラス転移温度は25
6℃であった。このフィルムのコート面の表面張力は2
5dyn/cm,動摩擦係数は0.08と低く、スクラ
ッチ性は100回以上で熱転写リボンのバックコート剤
として有望であった。
【0036】
【実施例5】KF8012の量を0.1重量%とした以
外は実施例2と同じ方法でポリマーを合成、沈澱、乾燥
再溶解して塗布フィルムを得た。ポリマーの対数粘度は
0.38dl/g,ガラス転移温度は260℃であっ
た。このフィルムのコート面の表面張力は32dyn/
cm,動摩擦係数は0.10と低く、スクラッチ性は5
6回で熱転写リボンのバックコート剤として有望であっ
た。
【0037】
【実施例6】KF8012の量を50重量%とし、KF
8012は同じ量のジエチレングリコールジエチルエー
テル(沸点188℃)で希釈した溶液を加えた以外は実
施例2と同じ方法でポリマーを合成、沈澱、乾燥、再溶
解して塗布フィルムを得た。ポリマーの対数粘度は0.
23dl/g,ガラス転移温度は226℃であった。こ
のフィルムのコート面の表面張力は17dyn/cm,
動摩擦係数は0.05と低く、スクラッチ性は100回
以上で熱転写リボンのバックコート剤として有望であっ
た。
【0038】
【実施例7】トリメリット酸無水物0.8モル、シクロ
ヘキサンジカルボン酸0.2モル、イソホロンジイソシ
アネート0.8モル、ジシクロヘキシル4、4’ジイソ
シアネート0.2モル、ナトリウムメトキサイド0.0
2モルをジメチルイミダゾリジノンと共に仕込んだ以外
は実施例1と同じ方法でポリマーを合成、沈澱、乾燥、
再溶解して塗布フィルムを得た。ポリマーの対数粘度は
0.41dl/g,ガラス転移温度は248℃であっ
た。このフィルムのコート面の表面張力は26dyn/
cm,動摩擦係数は0.07と低く、スクラッチ性は1
00回以上で熱転写リボンのバックコート剤として有望
であった。
【0039】
【比較例1】反応容器にトリメリット酸無水物1モル、
ジフェニルメタン4、4’ジイソシアネート1モルをN
メチル2ピロリドンと共に仕込み、モノマー濃度を40
%とした以外は実施例1と同じ方法でポリマーを合成、
沈澱、乾燥したがこのポリマーはアルコール/テトラヒ
ドロフラン系溶剤には溶解しなかった。
【0040】
【比較例2】BYK370の量を0.05%とした以外
は実施例1と同じ方法でポリマーを合成、沈澱、乾燥、
溶解して塗布フィルムを得た。ポリマーの対数粘度は
0.33dl/g,ガラス転移温度は260℃であった
が、表面張力は38dyn/cm、動摩擦係数は0.1
5と高く、スクラッチ性は5〜10回で熱転写リボンの
バックコート剤としては不十分であった。
【0041】
【比較例3】KF8012の量を60重量%とした以外
は実施例2と同じ方法でポリマーを合成、沈澱、乾燥、
溶解して塗布フィルムを得た。ポリマーの対数粘度は
0.08dl/g,表面張力は0.15dyn/cmと
低かったが、塗膜が脆く、スクラッチ性は5回以下で摩
擦係数の測定時に簡単に剥離した。
【0042】
【比較例4】反応容器にトリメリット酸無水物0.9モ
ル、シクロヘキサンジカルボン酸0.1モル、イソホロ
ンジイソシアネート1モル、ナトリウムメチラート0.
02モルとした以外は実施例1と同じ方法でポリマーを
合成、沈澱、乾燥、溶解したがこのポリマーはアルコー
ル/テトラヒドロフラン系溶剤には溶解しなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇野 敬一 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス転移温度が120℃以上、対数粘
    度が0.1dl/g以上および乾燥塗膜の表面張力が3
    5dyn/cm以下の、シクロヘキサンジカルボン酸を
    必須成分とするアルコール系溶剤に可溶なポリアミドイ
    ミド樹脂組成物及びそのワニス。
  2. 【請求項2】 ポリアミドイミド樹脂が水酸基、カルボ
    キシル基、エポキシ基、アミノ基、酸無水物基、不飽和
    基から選ばれる少なくとも1種を含有する多官能シリコ
    ン化合物で共重合または変成されていることを特徴とす
    る請求項1記載のポリアミドイミド樹脂組成物及びその
    ワニス。
  3. 【請求項3】 シクロヘキサンジカルボン酸が20モル
    %以上含まれている請求項1および/または2に記載の
    ポリアミドイミド樹脂組成物及びそのワニス。
  4. 【請求項4】 アミン残基が4、4’ジシクロヘキシル
    メタンおよび/またはイソホロンである請求項1〜3の
    いずれかに記載のポリアミドイミド樹脂組成物及びその
    ワニス。
  5. 【請求項5】 アルコール系溶剤がアルコールとテトラ
    ヒドロフランの混合溶剤である請求項1〜4のいずれか
    に記載のポリアミドイミド樹脂組成物及びそのワニス。
  6. 【請求項6】 溶剤の一部に沸点が150℃以上のエー
    テル系溶剤、エステル系溶剤、ケトン系溶剤、炭化水素
    系溶剤から選ばれる少なくとも一種を用いて合成したポ
    リアミドイミド樹脂溶液を、非溶剤中で再沈澱した後、
    乾燥し、アルコールとテトラヒドロフランの混合溶剤に
    溶解することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記
    載のポリアミドイミドワニスの製造法。
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