JPH08117635A - 鉄粉または弱磁性粉の除去用具および除去装置 - Google Patents

鉄粉または弱磁性粉の除去用具および除去装置

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JPH08117635A
JPH08117635A JP6284070A JP28407094A JPH08117635A JP H08117635 A JPH08117635 A JP H08117635A JP 6284070 A JP6284070 A JP 6284070A JP 28407094 A JP28407094 A JP 28407094A JP H08117635 A JPH08117635 A JP H08117635A
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powder
iron
pipe
iron powder
rod
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JP6284070A
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Masayuki Hashimoto
公幸 橋本
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NUC Corp
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Nippon Unicar Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】左端が閉鎖された非磁性体製パイプ2と、その
中に挿入され得る棒状磁性体3と、パイプ2右端に結合
され、磁性体3を収納し得る非磁性体製円筒状ケーシン
グ6と、磁性体3右端に結合され、磁性体3をパイプ2
からケーシング6へ、またはその逆方向に移動させ得る
棒7と、該棒を支持する穴8を有し、ケーシング6右端
を密閉するストッパー8からなる鉄粉または弱磁性粉の
除去用具1。該除去用具を間隔をおいて並列した除去装
置。該除去装置を複数段積み重ねた装置。上記除去用具
または装置の表面に粉粒体、穀物または流動体中の鉄粉
等を吸着・除去する方法。吸着した鉄粉等を清掃する方
法。 【効果】粉粒体、穀物または流動体の形態にあるプラス
チック原料、食品、石油製品等の中の鉄粉等をほぼ完全
に吸着・除去でき、かつ、吸着した鉄粉等を簡単な操作
で完全に清掃できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鉄粉または弱磁性粉の除
去用具および除去装置に関する。より詳しくは、本発明
は、粉粒体、穀物または流動体中の鉄粉または弱磁性体
をほぼ完全に吸着でき、かつ、吸着した鉄粉または弱磁
性体を簡単な操作で完全に除去できる除去用具および除
去装置、ならびに該除去用具または除去装置を用いる鉄
粉または弱磁性粉の除去方法および吸着させた鉄粉また
は弱磁性粉の清掃方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリエチレン、ポリプロピレン等
のペレット、ナイロン、ポリエステル等のチップ、フェ
ノール樹脂、メラミン樹脂等の粉体、米、麦、大豆等の
穀物、水酸化マグネシウム、食塩、炭酸カルシウム等の
粉体、ステソウダラ、グチ等の練肉、牛肉、豚肉等の挽
き肉、チーズ、バター等の流動性食品、灯油、軽油、ガ
ソリン、重油等の石油製品等の表面または内部に磁性粉
または弱磁性粉が存在すると、それから作られる製品の
品質を悪化させ、事故を起こしたり、人体に有害であっ
たり、商品価値を失ったり、生産性を低下させたり、製
造装置を破壊したりするので、前記磁性粉等を磁石の性
質を利用して取り除くための種々の除去装置および除去
方法が開発され、市販されている。
【0003】例えば、図6に示すようにステンレス鋼製
パイプ15中にフェライト磁石16および鉄環17を交
互に充填し全体が磁性を帯びるように設計された除鉄用
棒磁石55がある。この防鉄用棒磁石55において、フ
ェライト磁石をより除鉄力の高いサマリウム磁石、ネオ
ジウム磁石等に置換すれば除鉄力は十分に高まるが、パ
イプ15表面に吸着された鉄粉を除去する、いわゆる清
掃のためには、アイボルト19を除去し、フタ18を開
き、中のフェライト磁石16および鉄環17を取り出
し、パイプ15表面を除磁状態にした後に、布または紙
等のワイパーで拭き取らなければならなかった。しかし
ながら、この作業は大変人手を要し、かつパイプ15か
ら取り出された磁石が周囲から磁性粉や非磁性粉等のゴ
ミを吸着してしまい、清掃にさらに人手がかかり、また
取り出された磁性棒が複数ある場合、それらが急激に大
きな吸着力で合体し、その際に指、手、足、腕等が挟ま
れ人身事故を起こしたり、磁性棒自体を破損する弊害が
ある。
【0004】一方、図6に示す除鉄用棒磁石55は1個
のみで使用されることは稀で、通常多数個を並べた除鉄
装置として市販されている。一例としては、図7に示す
ような、除鉄用棒磁石55を多数個並列した除鉄用棒磁
石体66がある。(a)はその平面図であり、(b)は
その正面図である。該除鉄用棒磁石体66を水平または
垂直に設置し、その磁石体に直角にペレット、粉体、流
動体を流通させ、その中の鉄粉または弱磁性粉を吸着さ
せて除去するものであるが、各除鉄用棒磁石55間の間
隔を狭めると、吸着量は増大するが、隙間の中央部を通
過するペレット等の鉄粉または弱磁性粉はそのまま通過
してしまい、除去率は十分ではない。
【0005】図7に示した除鉄用棒磁石体の除去率を向
上させるために開発された除鉄装置は図8に示すよう
に、上段と下段の除鉄用棒磁石体から構成され、各棒磁
石体の棒磁石を上段と下段とでずれるように配置してな
る。しかし、図8に示す除鉄装置は図7のものに比べ除
去率は向上するものの、依然として不十分である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来
の除鉄用棒磁石(図6参照)は、ステンレス鋼製パイプ
から内部の棒磁石(フェライト磁石と鉄環とからなる
棒)を抜き出す作業が危険で手間がかかり、かつ周囲の
汚染物質をも吸着してしまい、また上記棒磁石を複数個
並列させた棒磁石体(図7参照)やその棒磁石体を特定
配置したもの(図8参照)は除鉄効果を上昇させるもの
の、未だ不十分であるだけでなく、吸着させた鉄粉等の
清掃時の問題を何ら解決していない。このような状況に
鑑み、本発明は、これら従来技術の欠点を解決し、除鉄
作業が簡単かつ安全で、周囲の汚染物質を巻き込まず、
しかも除鉄効果を高めた除去用具および除去装置、なら
びに該除去用具または除去装置を用いる鉄粉または弱磁
性粉の除去方法および吸着させた鉄粉または弱磁性粉の
清掃方法の提供を課題としてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、従来の棒磁
石の場合、内部のフェライト磁石と鉄環を外部に取り出
すので、作業が危険であり、しかも手間がかかり、外部
の汚染物質を吸着することに注目し、閉鎖構造とすれば
上記の欠点が解消できることに想到し、また、その閉鎖
構造とした磁石体を複数並列することにより、そしてそ
の並列体をさらに積み重ねることにより、より除鉄効果
を高め得ることを見出し、さらに検討を加え本発明を完
成させた。
【0008】すなわち、本発明は、左端部が閉鎖され右
端部が開口されている非磁性体製パイプと、該パイプ内
に挿入可能な直径と長さを有する棒状磁性体と、該棒状
磁性体を収納可能な直径と長さを有し、かつその左端部
が開口されている非磁性体製円筒状ケーシングと、前記
棒状磁性体を前記パイプ内から前記円筒状ケーシング内
に、またはその逆方向に移動させる移動用棒と、該移動
用棒を支持・移動させる穴部を有し、かつ前記円筒状ケ
ーシングの右端部を閉鎖するストッパーからなり、前記
パイプの右端部と前記円筒状ケーシングの左端部はそれ
ぞれ開口端部が接続されており、前記移動用棒の左端部
は前記棒状磁性体の右端部に接続されており、前記移動
用棒の右端部は前記ストッパーの穴部を貫通するように
して支持され、かつその右端部先端は前記ストッパーよ
り外部に突出していることを特徴とする鉄粉または弱磁
性粉の除去用具に関する。
【0009】また、本発明は、上記鉄粉または弱磁性粉
の除去用具を複数個用いて構成される以下の除去装置に
関する。 ・本発明の除去用具を2個以上間隔をおいて並列に配置
してなる鉄粉または弱磁性粉の除去装置(除去装置
A)。 ・本発明の除去装置Aを間隔をおいて積み重ね複数段に
配置されてなる鉄粉または弱磁性粉の除去装置(除去装
置B)。 ・本発明の除去装置Bにおいて、ある段の除去装置の除
去用具と次の段の除去装置の除去用具とがずれて配置さ
れてなる鉄粉または弱磁性粉の除去装置(除去装置
C)。 ・本発明の除去装置A、Bおよび/またはCを間隔をお
いて井桁状に積み重ねてなる鉄粉または弱磁性粉の除去
装置(除去装置D)。 なお、ある除去装置中の除去用具間の間隔、およびn段
めの除去用具と(n+1)段めの除去用具との間隔は、
用いる棒状磁性体、通過させる物体の性状、該物体中に
含まれる鉄粉または弱磁性粉の量等に応じて適宜決定さ
れる。
【0010】さらに、本発明は、鉄粉または弱磁性粉を
表面または内部に保有する粉粒体、穀物または流動体を
上記本発明の鉄粉または弱磁性粉の除去用具または除去
装置に通し、該除去用具または除去装置の除去用具の非
磁性体製パイプ表面に前記粉粒体、穀物または流動体中
の鉄粉または弱磁性粉を吸着させることを特徴とする鉄
粉または弱磁性粉の除去方法に関する。
【0011】本発明はまた、上記本発明の鉄粉または弱
磁性粉の除去方法において除去用具の非磁性体製パイプ
表面に吸着させた鉄粉または弱磁性粉を、該パイプ内部
の棒状磁性体を移動用棒を右方向に移動させることによ
り前記パイプの右方にある円筒状ケーシング内に移動さ
せ、前記ハイプ表面を除磁し、前記吸着した鉄粉または
弱磁性粉を除去することを特徴とする除去用具または除
去装置の清掃方法に関する。
【0012】なお、本発明において「左端部」および
「右端部」と表現したのは、本発明を理解しやすくする
ためであって、「左端部」とあるのを「右端部」、「右
端部」とあるのを「左端部」と表現した発明も、本発明
の左右対称の構造物となり実質的に同一であるので、本
発明の範囲内に包含されるものである。
【0013】本発明において非磁性体とは、ステンレス
鋼、銅、チタン、アルミニウム、ポリ塩化ビニル、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステ
ル、ポリアセタール、ポリスルホン、ポリカーボネー
ト、ポリフェニレンオキサイド等が挙げられ、中でもス
テンレス鋼が加工性、機械的特性にすぐれており、好適
である。
【0014】本発明において磁性体とはアルニコ系磁
石、フェライト系磁石、サマリウム・コバルト系磁石、
サマリウム・鉄系磁石、ネオジム・鉄系磁石等を意味す
る。
【0015】本発明において鉄粉または弱磁性粉とは、
粉粒体、穀物および流動体からなる群から選択される物
体、例えばポリエチレンペレット、ポリプロピレンペレ
ット、ナイロンチップ、フェノール樹脂粉末、米、麦、
大豆、水酸化マグネシウム粉末、スケソウダラ練肉、挽
き肉、チーズ、石油製品等の表面および/または内部に
存在するものであり、弱磁性粉としてはセリウム、マン
ガン、パラジウム、クロム、ウラン、ランタン、モズナ
石、電気石、マラカイト、黄鉄鉱、ルチル等を挙げるこ
とができる。これら鉄粉または弱磁性粉はいずれか単独
であっても、両者の混合であってもよいことはいうまで
もない。なお、以下の記載において鉄粉または弱磁性粉
を略して鉄粉等と記載することもある。
【0016】本発明において、非磁性体製パイプは、そ
の内部に棒状磁性体を挿入し、磁力を前記パイプの表面
および外部に及ぼし、外部に存在する鉄粉等をパイプ表
面に吸着させるものであり、その左端は外部からの汚染
物質の混入を防止するために閉鎖されている。
【0017】また、棒状磁性体は磁力を前記パイプの表
面および外部に及ぼすものであれば、いかなる構造であ
ってもよいが、通常、コストや性能面より円板状磁石と
円板状鉄(鉄環)とを交互に並べて、それぞれを接着ま
たは熔着により棒状とするか、または円板状磁石と円板
状鉄(鉄環)とを交互に並べ、パイプ内に充填し、該パ
イプ両端を封鎖することにより棒状としてもよい。
【0018】本発明において、棒状磁性体の右端は、移
動用棒と結合されており、該移動用棒を右方に移動させ
ることにより、棒状磁性体を前記パイプ内より円筒状ケ
ーシング内に移動させ、該パイプ表面の吸着鉄粉に磁力
が及ばないようにして鉄粉を取り除くものである。
【0019】円筒状ケーシングは、前記パイプ内から移
動してきた棒状磁性体を収納する場所であり、外部から
汚染物質が入らないように、その右端はストッパーでシ
ールされ、その左端は前記パイプ右端に接合されてい
る。該ストッパーには、移動用棒の右端を外部に突出さ
せるための移動用棒の横断面とほぼ同形または該横断面
よりわずかに大きい形の穴が穿たれている。ストッパー
より外部に出ている移動用棒を把持し、これを右方に引
くことにより、前記パイプ内の棒状磁性体を円筒状ケー
シング内に移動させることができる。移動用棒は棒状磁
性体右端のほぼ中央部に相当する部分に結合され、そし
てストッパーのほぼ中央部に設けた穴を介して外部に突
出するようにすれば、除去用具の操作性が向上し好まし
い。
【0020】上記のことから、前記非磁性体製パイプの
長さは棒状磁性体の長さとほぼ等しい長さであり、円筒
状ケーシングもまた棒状磁性体を収納するものであるか
ら、その長さは棒状磁性体の長さとほぼ等しい長さであ
ることが好ましい。また、前記パイプの内径と円筒状ケ
ーシングの内径は多少相違してもよいが、製造および操
作の点から同一であることが望ましい。前記パイプの内
径と棒状磁性体の外径は、両方が円滑に移動できる範囲
であれば、クリアランス部を考慮に入れて、ほぼ同一と
することが望ましい。
【0021】上記したような鉄粉等の除去用具の構造と
することにより、製造コストが低く、組付けが容易で、
しかも除鉄作業を容易かつ安全に行い得、外部からの汚
染物質の侵入もなく、従来の除去用具より非常にすぐれ
たものとすることができる。
【0022】本発明の鉄粉等の除去用具(以下、除鉄用
具とも記載する)の一例を図1に示す。この除鉄用具1
は、左端部が閉鎖部cにより閉鎖された非磁性体製パイ
プ2と、該パイプの内径とぼぼ同じ外径および該パイプ
よりわずかに短い長さを有する棒状磁性体3と、前記パ
イプ2の右端開口部に連結し、該パイプとほぼ同一の内
径を有する円筒状ケーシング6、該ケーシング6の右端
開口部に取り付けられたストッパー8中央部の穴9から
その右端部が突出し、その左端部が前記磁性体3の右端
中央に結合された移動用棒7とから概略構成される。ま
た、棒状磁性体3は磁石部4と鉄環5とが交互に配列さ
れて構成されている。
【0023】上記した本発明の除鉄用具は1個のみで使
用しても十分にその効果を発揮するが、さらに除鉄効率
を高めるために、複数の前記除鉄用具を並列に配置した
除去装置(以下、除鉄装置とも記載する)としてもよ
い。本発明における除鉄装置の一例を図2に示す。この
除鉄装置11の各除鉄用具1は、それらに対して直角方
向に並ぶ少なくとも2本(図では2本)の横棒10によ
り一体化されている。除鉄用具1と横棒10との結合は
溶接、接着、仮着、ネジ、ファスナー等により行うこと
ができる。
【0024】本発明において、上記除鉄装置を上下2段
またはさらに多く重ねることにより、より除鉄効率を高
めることができる。このような複数段の除鉄装置の一例
を図3に示す。この除鉄装置22において、上段の除鉄
用具1と下段の除鉄用具1とは互いにある距離離れて重
なり合っている。
【0025】複数段の除鉄装置の別の一例を図4に示
す。この除鉄装置33では、上中下3段に除鉄装置を配
置したもので、上段、中段および下段の除鉄用具1は互
いにある距離離れ、かつずれて配置されている。すなわ
ち、ある段の除鉄用具1間の間隙に相当する位置に次の
段の除鉄用具1が配置されている。図3に示す除鉄装置
22では、各除鉄用具1の間隙を通る流体中の鉄粉等
は、下方の除鉄用具1に接触せずにそのまま通過してし
まう恐れがあるが、図4に示す構造の場合、ある段の除
鉄用具1と次の段の除鉄用具1が互いにずれているの
で、流体中の鉄粉等は必ずいずれかの除鉄用具1に接触
することになる。なお、図4では3段の例を示したが、
4段、5段とさらに段数を増加すれば、より除鉄効率は
向上することはいうまでもない。
【0026】図2ないし4を参照したこれまでの説明で
は、複数の除鉄用具1からなる各除鉄装置11は互いに
同じ方向に並べられていたが、これら除鉄装置11はこ
れに限らず、各段の除鉄装置11を前の段の除鉄装置に
対して任意に配置してもよい。図5には、2段からなる
各除鉄装置(上段の除鉄用具と下段の除鉄用具とはずら
して配置されている)を、n段めの除鉄用具と(n+
1)段めの除鉄用具とのなす角度が約90°になるよう
に、すなわち井桁状に7段並べた例を示す。流体は除鉄
装置44上部に設けた投入口13から導入され、各除鉄
装置を通過して、下部の排出口14から排出される。そ
の際に流体中の鉄粉等は除鉄用具表面に吸着される。こ
のように多段階に除鉄装置を配置することにより、除鉄
効率が非常に向上するものである。各除鉄用具を複数個
並べた除鉄装置を複数個配置してなる除鉄装置は、それ
を載せるハウジング12を作成し、これに各除鉄装置を
ボルト、ナット、ファスナー、バンド等で結合すること
により組み立てることができる。なお、該ハウジング1
2は外部から汚染物質が混入しないように密閉構造とな
っていることが好ましい。
【0027】なお、これまで、除鉄用具または除鉄装置
への鉄粉等を除去すべき流体物等の接触は、該除鉄用具
または除鉄装置を水平に設置し、その上方から下方へ向
けての方向に行われる場合について説明したが、これ以
外に、上記除鉄装置を垂直に設置し、これに流体物を水
平方向に流しても、同じような高い除鉄効率は達成され
る。また、必要であるならば、水平に設置した上記除鉄
用具または装置に下方から上方に向けて鉄粉等を除去す
べき流体物等を通すこともできる。要するに、上記流体
物等と除去用具とが接触すれば、その方式は何ら制限さ
れない。さらに、これまでの図面を参照した説明では、
1つの除去装置における全ての除去用具が同じ径および
同じ長さであったが、これらは互いに異なっていてもよ
い。
【0028】次に、除鉄用具表面に吸着された鉄粉等の
清掃方法について説明する。まず、非磁性体製パイプ内
部の棒状磁性体を、移動用棒を右方向に移動させること
により前記パイプの右方にある円筒状ケーシング内に移
動させ、前記ハイプ表面から鉄粉等を離れやすくし、
紙、織布、不織布等で該表面を拭き取るか、または清浄
な水、空気等を前記パイプ表面に流し、鉄粉等を除去す
る。また、上記の清掃操作を併用することもできる。こ
れらの清掃操作は手動で行われても、機械的に自動で行
われてもよい。
【0029】
【実施例】次に実施例によって本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はなく、本発明の技術的思想を体現するものであれば全
て本発明の範囲に含まれる。 実施例1 除鉄用具の製作 以下の各部品: 非磁性体製パイプ:内径24cm、外径25cm、長さ
320cmのステンレス鋼製パイプ 棒状磁性体:外径23cm、幅10cmの円板状フェラ
イト系磁石と外径23cm、幅5cmの鉄環とを交互に
内径23.1cm、外径23.9cm、長さ310cm
のステンレス鋼製パイプに充填し、両端開口部を閉鎖し
たフェライト系棒状磁性体(表面磁力3000ガウス) 移動用棒:直径8cm、長さ420cm ストッパー:内径8cmの穴を中心に有するステンレス
鋼製ストッパーを準備し、図1に示す除鉄用具に組み立
てる。
【0030】鉄粉の除去 入口および出口をそれぞれ上面および底面に有するステ
ンレス箱の内壁との間隔12cmで前記除鉄用具を配置
する。直径3mm、長さ3mmの円柱状ポリエチレンペ
レット100kgに平均粒径3μmの鉄粉100gを十
分に混合した粒体を上記入口から投入し、出口から流出
させ、上記除鉄用具表面を通過させた。この後、非磁性
体製パイプを除磁し、鉄粉を不織布で拭き取り、計量し
たところ、鉄粉の除去率は87%であった。
【0031】実施例2 実施例1で製作した除鉄用具を図2に示すように間隔3
cmで5本並列した除鉄装置を、ステンレス箱に内壁と
の間隙3cmで設置し、灯油100kg中に平均粒径1
μmの鉄粉10gを混合した流体物を5回流通したとこ
ろ、鉄粉の除去率は94%であった。
【0032】実施例3 実施例1で製作した除鉄用具を図3に示すように間隔5
cmで5本並列した除鉄装置2段からなる除鉄装置を、
ステンレス箱に内壁との間隙5cmで設置し、米粒10
0kg中に平均粒径10μmの鉄粉50gを混合した流
体物を10回流通したところ、鉄粉の除去率は99.8
%であった。
【0033】実施例4 実施例1で製作した除鉄用具を図4に示すように間隔2
cmで5本、4本および5本並列した除鉄装置を上中下
3段に配置した除鉄装置を、ステンレス箱に内壁との間
隙2cmで設置し、スケソウダラ練物100kg中に平
均粒径30μmの鉄粉5gを混合した流体物を7回流通
したところ、鉄粉の除去率は99.8%であった。
【0034】実施例5 除鉄用具の製作 実施例1におけるフェライト系磁石に代えてネオジム系
磁石を使用した以外は実施例1と同様の操作により除鉄
用具を製作した。なお、棒状磁性体の表面磁力は120
00ガウスであった。この除鉄用具を図5に示すように
ハウジング内に井桁状に配置した。各防除用具の間隔は
12cmとした。
【0035】鉄粉の除去 密度0.922g/ml、メルトインデックス3.2g
/10分の高圧法低密度ポリエチレン(日本ユニカー
製,超高圧CVケーブル用スーパークリーンコンパウン
ド,直径3mm,長さ3mmのペレット,水トリーを発
生させる鉄粉は含有していない)100kgに粒径50
μm、30μm、10μmまたは3μmの鉄粉をそれぞ
れ10個ずつ混合し、上で構築した図5に示す除鉄装置
の投入口より投入し、1回通過させた後、除鉄された上
記高圧法低密度ポリエチレンの電気トリーおよび水トリ
ー試験を行ったところ、電気トリーおよび水トリーの発
生は全く認められなかった。従って、鉄粉は完全に除去
されたことがわかる。
【0036】比較例1 実施例5で使用した鉄粉混入の高圧法低密度ポリエチレ
ンを除鉄せずに、そのまま電気トリーおよび水トリーの
発生試験を行ったところ、多数の電気トリーおよび水ト
リーが発生し、実用に耐え得るものではなかった。
【0037】比較例2 実施例1において、円筒状ケーシング、移動用棒、スト
ッパー等を使用せず、すなわち、棒状磁性体とそれを囲
む非磁性体製パイプのみから除鉄用具を製作した。非磁
性体製パイプの表面に鉄粉を吸着させた後、棒状磁性体
を引き出したところ、その表面に周囲の埃、塵、金属粉
等が吸着した。また、複数の除鉄用具を用いて作業した
場合、棒状磁性体同士が強力な磁力で引き合い合体する
ため危険であり、しかもそれらを分離するのに相当な労
力を要した。
【0038】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の鉄
粉または弱磁性粉の除去用具は、密閉構造となっている
ため、外部から異物の混入がなく、安全で容易に、除磁
作業および吸着後の鉄粉等の清掃作業を行うことができ
る。また、上記本発明の除去用具を並列した除去装置、
該除去装置を複数個並べた多段の除去装置はさらに高い
除鉄効果を示すものである。従って、本発明によれば、
除鉄する流動体の鉄粉等の混入レベルに応じて、低レベ
ルの除鉄率から高レベルの除鉄率まで幅広い除鉄装置が
構築でき、しかも除鉄作業および除去用具または除去装
置表面の清掃作業を非常に容易で安全に行うことができ
る。特に、単位時間あたりの多い処理量および高レベル
の除鉄率が要求される場合、従来の除鉄装置では対応で
きなかったが、本発明の除去用具および除去装置によれ
ば、初めて大量処理および高レベルの除鉄率が可能とな
り、しかも安全に操作できるものである。また、本発明
の多段構造をとる除去装置は、各段毎の重箱構造とする
ことにより、組立てや分解清掃をより安全かつ容易に行
うことができ、しかも、構造が単純で可動部分がないの
で、汚染物質の侵入がない。また、各段の除去装置を横
断面が正方形の重箱式とすることもできるので、必要段
数の増減が容易であり、取り付け方向が制限されること
がない。特に、各段の除去装置を井桁状に組み合わせた
場合はショートパスの防止を図ることができる。さら
に、将来、磁石の磁力がより強力なものが開発された場
合には、磁石本体のみの交換で、性能を向上できる利点
がある。特に、本発明の除去用具および除去装置は、従
来極めて困難であった高電圧CVケーブル用のポリエチ
レン中の微量の金属粉をも除去できるものであり、電気
トリー、水トリーの発生のないポリエチレンの提供が可
能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る除鉄用具の一実施例を示す縦断面
である。
【図2】本発明に係る単段構造の除鉄装置の一実施例を
示す図面であり、(a)はその平面図、(b)はその正
面図である。
【図3】本発明に係る2段構造の除鉄装置の一実施例を
示す正面図である。
【図4】本発明に係る3段構造の除鉄装置の一実施例を
示す正面図である。
【図5】本発明に係るハウジング内に収納された多段構
造の除鉄装置の一実施例を示す正面図である。
【図6】従来の除鉄用棒磁石を示す縦断面図である。
【図7】図6の除鉄用棒磁石を複数個並列した除鉄棒磁
石体からなる除鉄装置を示し、(a)はその平面図、
(b)はその正面図である。
【図8】図7の除鉄用棒磁石体を2段構造にした除鉄装
置を示す正面図である。
【符号の説明】
1 除鉄用具 2 非磁性体製パイプ 3 棒状磁性体 6 非磁性体製円筒状ケーシング 7 移動用棒 8 ストッパー 9 穴 11,22,33,44 除鉄装置 c 非磁性体製パイプ閉鎖部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左端部が閉鎖され右端部が開口されてい
    る非磁性体製パイプと、該パイプ内に挿入可能な直径と
    長さを有する棒状磁性体と、該棒状磁性体を収納可能な
    直径と長さを有し、かつその左端部が開口されている非
    磁性体製円筒状ケーシングと、前記棒状磁性体を前記パ
    イプ内から前記円筒状ケーシング内に、またはその逆方
    向に移動させる移動用棒と、該移動用棒を支持・移動さ
    せる穴部を有し、かつ前記円筒状ケーシングの右端部を
    閉鎖するストッパーからなり、前記パイプの右端部と前
    記円筒状ケーシングの左端部はそれぞれ開口端部が接続
    されており、前記移動用棒の左端部は前記棒状磁性体の
    右端部に接続されており、前記移動用棒の右端部は前記
    ストッパーの穴部を貫通するようにして支持され、かつ
    その右端部先端は前記ストッパーより外部に突出してい
    ることを特徴とする鉄粉または弱磁性粉の除去用具。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の鉄粉または弱磁性粉の除
    去用具を2個以上間隔をおいて並列に配置してなる鉄粉
    または弱磁性粉の除去装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の鉄粉または弱磁性粉の除
    去装置を2個以上間隔をおいて積み重ね複数段に配置さ
    れてなる鉄粉または弱磁性粉の除去装置。
  4. 【請求項4】 ある段の除去装置の除去用具と次の段の
    除去装置の除去用具とがずれて配置されてなる請求項3
    記載の鉄粉または弱磁性粉の除去装置。
  5. 【請求項5】 請求項2ないし4のいずれか1項に記載
    の鉄粉または弱磁性粉の除去装置を2個以上間隔をおい
    て井桁状に積み重ね複数段に配置されてなる鉄粉または
    弱磁性粉の除去装置。
  6. 【請求項6】 鉄粉または弱磁性粉を表面または内部に
    保有する粉粒体、穀物または流動体を請求項1ないし5
    のいずれか1項に記載の鉄粉または弱磁性粉の除去用具
    または除去装置に通し、該除去用具または除去装置の除
    去用具の非磁性体製パイプ表面に前記粉粒体、穀物また
    は流動体中の鉄粉または弱磁性粉を吸着させることを特
    徴とする鉄粉または弱磁性粉の除去方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の鉄粉または弱磁性粉の除
    去方法において除去用具の非磁性体製パイプ表面に吸着
    させた鉄粉または弱磁性粉を、該パイプ内部の棒状磁性
    体を移動用棒を右方向に移動させることにより前記パイ
    プの右方にある円筒状ケーシング内に移動させ、前記ハ
    イプ表面を除磁し、前記吸着した鉄粉または弱磁性粉を
    除去することを特徴とする除去用具または除去装置の清
    掃方法。
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