JPH08118024A - ステンレス鋼のエレクトロガスアーク溶接装置 - Google Patents
ステンレス鋼のエレクトロガスアーク溶接装置Info
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- JPH08118024A JPH08118024A JP26710494A JP26710494A JPH08118024A JP H08118024 A JPH08118024 A JP H08118024A JP 26710494 A JP26710494 A JP 26710494A JP 26710494 A JP26710494 A JP 26710494A JP H08118024 A JPH08118024 A JP H08118024A
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- Arc Welding In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 大きな構造物の場合にもステンレス鋼厚板の
突合せ溶接部の容体化熱処理が可能な装置を実現する。 【構成】 突合せ溶接する2枚の被溶接母材1の間に形
成された上下方向の開先空間1aの裏側に固定された裏
当て金2と、上記開先空間1aの表側に設けられ上方に
スライドする表当て金3と、上記開先空間1aに設けら
れ溶接用ワイヤ5を溶融するノズル4と、上記表当て金
3の下部に設けられ同表当て金3の通過後の凝固した溶
接金属6の面に冷却水7を噴射する噴射出口を備えたこ
とによって、溶接直後の高温状態にある溶接金属6が噴
射された冷却水7により急冷されるため、2枚の被溶接
母材1の間の溶接部分の鋭敏化を防止することが可能と
なる。
突合せ溶接部の容体化熱処理が可能な装置を実現する。 【構成】 突合せ溶接する2枚の被溶接母材1の間に形
成された上下方向の開先空間1aの裏側に固定された裏
当て金2と、上記開先空間1aの表側に設けられ上方に
スライドする表当て金3と、上記開先空間1aに設けら
れ溶接用ワイヤ5を溶融するノズル4と、上記表当て金
3の下部に設けられ同表当て金3の通過後の凝固した溶
接金属6の面に冷却水7を噴射する噴射出口を備えたこ
とによって、溶接直後の高温状態にある溶接金属6が噴
射された冷却水7により急冷されるため、2枚の被溶接
母材1の間の溶接部分の鋭敏化を防止することが可能と
なる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大型構造物やガスタン
クなどのステンレス鋼厚板材の溶接に適用されるステン
レス鋼のエレクトロガスアーク溶接装置に関する。
クなどのステンレス鋼厚板材の溶接に適用されるステン
レス鋼のエレクトロガスアーク溶接装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ステンレス鋼厚板を大入熱で溶接し、溶
接熱影響部が徐々に冷やされると、そこに鋭敏化領域が
生じ、この部分が使用中に腐食や応力腐食割れを起こし
て損傷する。
接熱影響部が徐々に冷やされると、そこに鋭敏化領域が
生じ、この部分が使用中に腐食や応力腐食割れを起こし
て損傷する。
【0003】そのため、従来のステンレス鋼のエレクト
ロガスアーク溶接においては、溶接後に容体化熱処理を
施すなどしていた。なお、上記鋭敏化領域は、ステンレ
ス鋼が500〜900℃に加熱された場合で、その保持
時間が長いほど生じやすい。
ロガスアーク溶接においては、溶接後に容体化熱処理を
施すなどしていた。なお、上記鋭敏化領域は、ステンレ
ス鋼が500〜900℃に加熱された場合で、その保持
時間が長いほど生じやすい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のエレクトロガス
アーク溶接においては、オーステナイト系ステンレス鋼
(特にSUS304やSUS316などの18−8系ス
テンレス)を大入熱で溶接すると、前記のように溶接部
近傍の溶接熱影響部に鋭敏化(熱影響により金属の結晶
粒界にCrの炭化物が析出し、その周囲のCr濃度が低
下するため、腐食や応力腐食割れに敏感になる状況)領
域が生じ、構造物として使用中に腐食や応力腐食割れが
生じ、構造物が損傷する。
アーク溶接においては、オーステナイト系ステンレス鋼
(特にSUS304やSUS316などの18−8系ス
テンレス)を大入熱で溶接すると、前記のように溶接部
近傍の溶接熱影響部に鋭敏化(熱影響により金属の結晶
粒界にCrの炭化物が析出し、その周囲のCr濃度が低
下するため、腐食や応力腐食割れに敏感になる状況)領
域が生じ、構造物として使用中に腐食や応力腐食割れが
生じ、構造物が損傷する。
【0005】そのため、通常は溶接後に容体化熱処理を
施すが、大きな構造物の場合、全体を熱処理するのは難
しく、また、部分的に熱処理するとその周囲に鋭敏化領
域を生じることがあった。本発明は上記の課題を解決し
ようとするものである。
施すが、大きな構造物の場合、全体を熱処理するのは難
しく、また、部分的に熱処理するとその周囲に鋭敏化領
域を生じることがあった。本発明は上記の課題を解決し
ようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のステンレス鋼の
エレクトロガスアーク溶接装置は、2枚のステンレス鋼
の被溶接母材を突合せて形成された上下方向の開先空間
の裏側に固定された裏当て金、上記開先空間の表側に設
けられ上方にスライドする表当て金、上記開先空間に設
けられ同空間内に溶接用ワイヤを導入し溶融させるノズ
ル、および上記表当て金の下部に設けられ上記溶融金属
が凝固して形成された溶接金属の面に冷却水を直接噴射
する噴射出口を備えたことを特徴としている。
エレクトロガスアーク溶接装置は、2枚のステンレス鋼
の被溶接母材を突合せて形成された上下方向の開先空間
の裏側に固定された裏当て金、上記開先空間の表側に設
けられ上方にスライドする表当て金、上記開先空間に設
けられ同空間内に溶接用ワイヤを導入し溶融させるノズ
ル、および上記表当て金の下部に設けられ上記溶融金属
が凝固して形成された溶接金属の面に冷却水を直接噴射
する噴射出口を備えたことを特徴としている。
【0007】
【作用】上記において、上方にスライドする表当て金と
裏当て金の間の開先空間内では、ノズルにより形成され
るアーク放電により溶接用ワイヤが溶融されて溶融金属
が生成され、この開先空間を埋める。
裏当て金の間の開先空間内では、ノズルにより形成され
るアーク放電により溶接用ワイヤが溶融されて溶融金属
が生成され、この開先空間を埋める。
【0008】この溶融金属は、表当て金と裏当て金によ
り冷却されるため、表当て金が通過した後には、上記2
枚の被溶接母材の間に凝固した溶接金属が形成されてお
り、この溶接金属の面には、表当て金の下部に設けられ
た噴射出口からの冷却水が噴射される。
り冷却されるため、表当て金が通過した後には、上記2
枚の被溶接母材の間に凝固した溶接金属が形成されてお
り、この溶接金属の面には、表当て金の下部に設けられ
た噴射出口からの冷却水が噴射される。
【0009】そのため、高温状態にある溶接直後の溶接
金属は、直接噴射された冷却水により急速に冷却され、
2枚の被溶接母材の間の溶接部分は鋭敏化領域の生成が
防止される。
金属は、直接噴射された冷却水により急速に冷却され、
2枚の被溶接母材の間の溶接部分は鋭敏化領域の生成が
防止される。
【0010】
【実施例】本発明の一実施例に係る溶接装置を図1及び
図2に示す。図1及び図2に示す本実施例は、2枚のス
テンレス鋼厚板である被溶接母材1を突合せて形成され
た上下方向の開先空間1aの裏側に固定される水冷銅裏
当て金2、上記開先空間1aの表側に設けられ図示しな
い駆動装置により上方にスライドする水冷銅表当て金
3、上記開先空間1a内に溶接用ワイヤ5を導入するノ
ズル4、および上記水冷銅表当て金3の下面に設けられ
冷却水7を噴出する噴射出口12を備えている。
図2に示す。図1及び図2に示す本実施例は、2枚のス
テンレス鋼厚板である被溶接母材1を突合せて形成され
た上下方向の開先空間1aの裏側に固定される水冷銅裏
当て金2、上記開先空間1aの表側に設けられ図示しな
い駆動装置により上方にスライドする水冷銅表当て金
3、上記開先空間1a内に溶接用ワイヤ5を導入するノ
ズル4、および上記水冷銅表当て金3の下面に設けられ
冷却水7を噴出する噴射出口12を備えている。
【0011】なお、上記水冷銅表当て金3には、図2に
示すように上記冷却水7を噴出し入口11に接続された
噴射出口12の他に、両側面にそれぞれ設けられた入口
8と出口10に連通された冷却水路9が設けられてい
る。また、上記冷却水路9は水冷銅裏当て金2について
も同様に設けられている。
示すように上記冷却水7を噴出し入口11に接続された
噴射出口12の他に、両側面にそれぞれ設けられた入口
8と出口10に連通された冷却水路9が設けられてい
る。また、上記冷却水路9は水冷銅裏当て金2について
も同様に設けられている。
【0012】次に、上記装置を用いて行ったエレクトロ
ガスアーク溶接について説明する。まず、SUS304
を用い開先を取った板厚45mmの被溶接母材1を突合
せ、その開先空間1aの裏側に水冷銅裏当て金2を、ま
た、表側に水冷銅表当て金3を配した。
ガスアーク溶接について説明する。まず、SUS304
を用い開先を取った板厚45mmの被溶接母材1を突合
せ、その開先空間1aの裏側に水冷銅裏当て金2を、ま
た、表側に水冷銅表当て金3を配した。
【0013】次に、その開先空間1aへノズル4を介し
て溶接用ワイヤ5を送り込み、アーク熱によりワイヤ5
を溶融させ、ノズル4が表側と裏側方向へ常時移動する
ことにより開先空間1aを埋めて、溶接してゆく。この
とき溶融金属は裏及び表当て金2,3で冷却されて凝固
し、被溶接母材1を接合して溶接金属6となる。
て溶接用ワイヤ5を送り込み、アーク熱によりワイヤ5
を溶融させ、ノズル4が表側と裏側方向へ常時移動する
ことにより開先空間1aを埋めて、溶接してゆく。この
とき溶融金属は裏及び表当て金2,3で冷却されて凝固
し、被溶接母材1を接合して溶接金属6となる。
【0014】また、ノズル4は順次上方に移動して溶接
してゆくものであるが、この溶接は、厚肉にかかわらず
1回の工程で溶接するため、溶接量が大きく、大入熱と
なる。この入熱により上昇する溶融金属の温度は、オー
ステナイト系ステンレス鋼の場合には1500℃以上と
なり、被溶接母材1も溶接部に近いほど高温度となる。
してゆくものであるが、この溶接は、厚肉にかかわらず
1回の工程で溶接するため、溶接量が大きく、大入熱と
なる。この入熱により上昇する溶融金属の温度は、オー
ステナイト系ステンレス鋼の場合には1500℃以上と
なり、被溶接母材1も溶接部に近いほど高温度となる。
【0015】そのため、本実施例においては、図1に示
すように表当て金3用の冷却水とは別に、表当て金3の
下部より被溶接母材1を急冷するための冷却水7を母材
に直接噴射して冷却した。
すように表当て金3用の冷却水とは別に、表当て金3の
下部より被溶接母材1を急冷するための冷却水7を母材
に直接噴射して冷却した。
【0016】上記により得られた溶接部分については鋭
敏化試験を行ったが、鋭敏化領域は検出されなかった。
なお、上記における溶接条件は、電流380A、電圧3
8V、速度2.5cm、入熱量270KJ/cm 、ストローク
40mmであり、鋭敏化領域の検出は、JISG0571
ステンレス鋼の10%しゅう酸エッチ試験方法により行
った。
敏化試験を行ったが、鋭敏化領域は検出されなかった。
なお、上記における溶接条件は、電流380A、電圧3
8V、速度2.5cm、入熱量270KJ/cm 、ストローク
40mmであり、鋭敏化領域の検出は、JISG0571
ステンレス鋼の10%しゅう酸エッチ試験方法により行
った。
【0017】上記結果と比較のため、冷却水7による急
冷を行わず、上記と同一条件で溶接した被溶接母材1の
溶接部分について、上記鋭敏化試験を行ったところ、溶
接境界部より約12mm母材側で約7mmの幅の鋭敏化領域
が検出された。これにより、本実施例が鋭敏化対策とし
て有効であることを確認することができた。
冷を行わず、上記と同一条件で溶接した被溶接母材1の
溶接部分について、上記鋭敏化試験を行ったところ、溶
接境界部より約12mm母材側で約7mmの幅の鋭敏化領域
が検出された。これにより、本実施例が鋭敏化対策とし
て有効であることを確認することができた。
【0018】
【発明の効果】本発明のステンレス鋼のエレクトロガス
アーク溶接装置は、突合せ溶接する2枚の被溶接母材の
間に形成された上下方向の開先空間の裏側に固定された
裏当て金と、上記開先空間の表側に設けられ上方にスラ
イドする表当て金と、上記開先空間に設けられ溶接用ワ
イヤを溶融するノズルと、上記表当て金の下部に設けら
れ同表当て金の通過後の凝固した溶接金属の面に冷却水
を噴射する噴射出口を備えたことによって、溶接直後の
高温状態にある溶接金属が噴射された冷却水により急冷
されるため、2枚の被溶接母材の間の溶接部分の鋭敏化
を防止することが可能となる。
アーク溶接装置は、突合せ溶接する2枚の被溶接母材の
間に形成された上下方向の開先空間の裏側に固定された
裏当て金と、上記開先空間の表側に設けられ上方にスラ
イドする表当て金と、上記開先空間に設けられ溶接用ワ
イヤを溶融するノズルと、上記表当て金の下部に設けら
れ同表当て金の通過後の凝固した溶接金属の面に冷却水
を噴射する噴射出口を備えたことによって、溶接直後の
高温状態にある溶接金属が噴射された冷却水により急冷
されるため、2枚の被溶接母材の間の溶接部分の鋭敏化
を防止することが可能となる。
【図1】本発明の一実施例に係るエレクトロガスアーク
溶接装置の説明図で、(a)は側断面図、(b)は
(a)のA−A矢視図である。
溶接装置の説明図で、(a)は側断面図、(b)は
(a)のA−A矢視図である。
【図2】上記一実施例に係る表当て金の説明図で、
(a)は側断面図、(b)は(a)のB−B矢視図、
(c)は(a)のC−C矢視図である。
(a)は側断面図、(b)は(a)のB−B矢視図、
(c)は(a)のC−C矢視図である。
1 被溶接母材 1a 開先空間 2 裏当て金 3 表当て金 4 ノズル 5 溶接用ワイヤ 6 溶接金属 7 冷却水 9 冷却水路 11 噴射出口
Claims (1)
- 【請求項1】 2枚のステンレス鋼の被溶接母材を突合
せて形成された上下方向の開先空間の裏側に固定された
裏当て金、上記開先空間の表側に設けられ上方にスライ
ドする表当て金、上記開先空間に設けられ同空間内に溶
接用ワイヤを導入し溶融させるノズル、および上記表当
て金の下部に設けられ上記溶融金属が凝固して形成され
た溶接金属の面に冷却水を直接噴射する噴射出口を備え
たことを特徴とするステンレス鋼のエレクトロガスアー
ク溶接装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26710494A JPH08118024A (ja) | 1994-10-31 | 1994-10-31 | ステンレス鋼のエレクトロガスアーク溶接装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26710494A JPH08118024A (ja) | 1994-10-31 | 1994-10-31 | ステンレス鋼のエレクトロガスアーク溶接装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08118024A true JPH08118024A (ja) | 1996-05-14 |
Family
ID=17440124
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP26710494A Withdrawn JPH08118024A (ja) | 1994-10-31 | 1994-10-31 | ステンレス鋼のエレクトロガスアーク溶接装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08118024A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012000662A (ja) * | 2010-06-21 | 2012-01-05 | Nippon Steel Engineering Co Ltd | ステンレス鋼板の溶接方法及び溶接継手 |
| CN104511682A (zh) * | 2015-01-12 | 2015-04-15 | 大连中远川崎船舶工程有限公司 | 一种单枪单丝垂直气电焊的方法 |
-
1994
- 1994-10-31 JP JP26710494A patent/JPH08118024A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012000662A (ja) * | 2010-06-21 | 2012-01-05 | Nippon Steel Engineering Co Ltd | ステンレス鋼板の溶接方法及び溶接継手 |
| CN104511682A (zh) * | 2015-01-12 | 2015-04-15 | 大连中远川崎船舶工程有限公司 | 一种单枪单丝垂直气电焊的方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20020115 |