JPH08118780A - 立体画像付シートの製造方法及び画像形成装置と立体画像形成用シート - Google Patents

立体画像付シートの製造方法及び画像形成装置と立体画像形成用シート

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JPH08118780A
JPH08118780A JP6253900A JP25390094A JPH08118780A JP H08118780 A JPH08118780 A JP H08118780A JP 6253900 A JP6253900 A JP 6253900A JP 25390094 A JP25390094 A JP 25390094A JP H08118780 A JPH08118780 A JP H08118780A
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JP
Japan
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image
sheet
heat
optical density
light
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JP6253900A
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English (en)
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Mikio Imaeda
幹雄 今枝
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱膨張性シートの上に図形を作成し、これに
光照射して立体化して立体画像を形成する際に、大きさ
の異なる図形の膨張度合いが、等しくかつ平坦になるよ
うにする。 【構成】 正方形11および12は大きさが異なる。そ
れぞれ外周から一定の距離の領域13,13’等に分割
され、各領域の光学密度が均一でない状態となる様に光
吸収剤を転写されている。具体的には、外側の領域から
次第に光学密度が小さくなるように光吸収剤を転写す
る。これに光を照射すると、それぞれ光を吸収し発熱す
る。それぞれの領域が適切な光学密度を持つよう形成さ
れているので、それぞれの図形が一定の高さで平坦な状
態に立体化される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、立体画像付のシートの
製造方法及びそのために使用する装置その他の物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、立体画像形成シートの製造法が提
案されている。例えば特公昭59−35359号公報に
記載された方法では、熱膨張性シート表面に該シートよ
りも光吸収性の高い材料で所望の画像を形成させ、つい
で該シート表面に光照射を行い光吸収の差により画像部
を選択的に加熱隆起させている。
【0003】さらに特開昭61−72589号公報に記
載された画像形成方法によれば、熱転写方式により光吸
収性の高い画像を形成し、この画像を利用して光照射を
行って発泡記録体上に画像信号に応じた凹凸パターンを
形成している。これらの方法によれば、簡単な操作で、
シート上に凹凸パターンを形成する事ができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法で面積の広い図形を熱膨張性シート上に形成し、光照
射を行うと、図形内で熱的な相互作用が発生してしま
い、均一な高さの立体画像が形成できなくなる難点があ
る。
【0005】すなわち、一例として図9に示すように相
似比が2で、それぞれ均一な濃度の2つの図形50及び
51が熱膨張性シートに形成された場合について考えて
みる。光の吸収による発熱量は、図形の面積にほぼ比例
する。図形50の面積は図形51の面積の4倍であるか
ら、図形50からの発熱量は図形51からの発熱量の約
4倍である。
【0006】一方、図形50の周囲の長さは図形aの周
囲の長さの2倍である。発熱した図形の冷却工程は、発
生した熱が図形周囲の低温部分に散逸して行われる。熱
の散逸速度は、熱の散逸に寄与する熱の通路の面積に反
比例することが知られており、図9に示すような図形の
冷却の場合には、図形の周囲の長さが熱の通路の面積に
相当する。以上より、図形50からの熱の散逸は51か
らの散逸と比べ約2倍の速度で行われることとなる。
【0007】このため図形50と51とが、均一な光の
照射を受けた場合には、図形51と比較して図形50の
方には4倍の熱量が発生し、2倍の速度で熱の散逸が行
われる。したがって、光照射後の図形50の冷却には、
図形51の冷却と比較して、約2倍の時間が必要とな
り、図形51と比べて図形50はより長時間発熱状態が
保たれる。この結果、図形の下の熱膨張層がより大きく
膨張することとなる。
【0008】つまり、図形の大きさによって立体化の程
度が異なり、大きな図形ほどより大きく膨張することに
なる。図9の下部に立体化後の図形の断面図を示す。上
述のごとく図形50が立体化したものは、図形51が立
体化したものより全体に高く隆起している。また、図形
50,51共に、図形中心が高く縁へいくほど低くなる
形状に隆起する。
【0009】このため、この図9の様な図形からなる凹
凸像を従来の立体画像付シートにて製造し、スタンプと
した場合、低い方の51が写らなかったり、あるいは正
方形のはずの50の部分も円形にしか写らなかったりす
るという問題がある。そこで、本発明は、立体画像付シ
ートを製造するに当り、画像中の各部の高さを調整を可
能にすることを目的とする。そして、特に、面積の大き
い図形での中心部の隆起高さと縁部の隆起高さを揃えて
頂面を平坦にすることを第2の目的とし、面積の異なる
2以上の図形間での隆起高さを揃えることを第3の目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】本発明の
立体画像付シートの製造方法は、熱膨張性シートの表面
に該シートよりも光吸収性が高い材料を付着させて所望
の画像を形成し、ついでこの熱膨張性シートに赤外線を
含む光の照射を施すことにより光吸収の差に基づく選択
的隆起部を形成して立体画像付のシートを製造する方法
において、前記画像を形成する際、画像内の位置に応じ
て光学密度が変化するように前記光吸収性の高い材料を
熱膨張性シート上に付着させることを特徴とする。
【0011】この立体画像付シートの製造方法によれ
ば、光吸収性の高い材料の光学密度が画像内で変化して
いる。光学密度が高い部分は発熱量が大きくなり、光学
密度が低い部分は発熱量が小さくなる。これによって発
熱量と熱散逸量との関係を各部について調整することが
できる。従って、例えば図形のある部分だけへこませた
ければ、その部分の光学密度を周りよりも極端に低くす
るといった方法を取ればよい。逆に、ある部分だけをよ
り高く隆起させたいならその部分の光学密度を周りより
も極端に高くするといった方法を取ればよい。また、同
じ面積の図形が2つあるときに一方だけを高く隆起させ
たければ、そちらの方の光学密度だけを高くするといっ
た方法を取ればよい。
【0012】なお、第2の目的を達成するに当たって
は、特に、前記画像中に含まれる各図形に対して、図形
の縁からの距離が大きくなるに従って光学密度が小さく
なるように前記光吸収性の高い材料を熱膨張性シート上
に付着させればよい。この様に構成することにより、図
形の縁と内部の熱量差をなくし、均一な高さに隆起させ
ることができる。
【0013】また、第3の目的を達成するに当たって
は、前記画像として面積の異なる2以上の図形が含ま
れ、面積の大きい方の図形の方の平均光学密度が小さく
なるように前記光吸収性の高い材料を熱膨張性シート上
に付着させればよい。この様に構成することにより、図
形間の熱量差をなくし、均一な高さに隆起させることが
できる。
【0014】なお、こうした立体画像付シートの製造方
法を実現するに当たっては、熱膨張性シートの表面に、
該シートよりも光吸収性の高い材料を付着させて画像を
形成するための画像形成装置であって、形成すべき画像
の情報を取得する画像情報取得手段と、該画像情報取得
手段が取得した画像情報に基づいて、該画像情報中に含
まれる各図形を、それぞれの図形の縁から一定幅毎に領
域を抽出して分割する図形分割手段と、該抽出された領
域を単位に、図形の縁から離れた領域ほど光学密度を小
さく設定する光学密度設定手段と、該光学密度設定手段
の設定内容に基づいて、熱膨張性シート上に光吸収性の
高い材料を付着させる付着手段とを備えるものを用いる
とよい。
【0015】この画像形成装置によれば、図形分割手段
が画像の最外縁部から一定幅毎に抽出した領域毎に光学
密度を設定する。そして、一つの図形だけを見たときに
は図形の縁から内部へいくに従って光学密度を小さくす
るので、上述の第2の目的を達成する方法を実現するに
当たってこの装置が使用できる。また、面積の異なる2
以上の図形を見たとき、大きい図形ほど分割される領域
の数が多くなり、より光学密度の低い領域を有すること
となる。よって、これらの図形間では平均光学密度を近
づけることになり、面積の大きい図形の方の隆起し過ぎ
を抑えることができる。
【0016】なお、本発明方法の実施に当たっては、熱
膨張性シートの表面に該シートよりも光吸収性が高い材
料を付着させて画像を転写した立体画像形成用シートで
あって、前記画像中の各図形は、それぞれの縁からの距
離が大きくなるに従って光学密度が小さくなるように前
記光吸収性の高い材料を付着させれていることを特徴と
する立体画像形成用シートや、熱膨張性シートの表面に
該シートよりも光吸収性が高い材料を付着させて画像を
転写した立体画像形成用シートであって、前記画像中に
面積の異なる2以上の図形が含まれ、面積の大きい方の
図形の方の平均光学密度が小さくなるように前記光吸収
性の高い材料を付着させれていることを特徴とする立体
画像形成用シートを用意しておけば、後は光を照射する
だけで所望の立体画像付シートを製造することができ
る。
【0017】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図面を
参照して説明する。本発明の立体画像形成用シートに用
いる熱膨張性シートの断面図を図1に示す。熱膨張性シ
ート60は、基材62上に熱膨張層61が形成されたも
のである。
【0018】熱膨張層61は、熱可塑性樹脂中に発泡剤
63が分散されてなる。発泡剤63には、炭酸水素ナト
リウム等の重炭酸塩、各種過酸化物、ジアゾアミノベン
ゼン、パラジカルボン酸アルミニウム、アゾビスイソブ
チロニトリル等のアゾ化合物などの熱分解により無毒性
のガスを発生するものが好適に用いられる。
【0019】また、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポ
リ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エ
ステル、ポリアクリロニトリル、ポリブタジエン、ある
いはそれらの共重合体からなる殻材の内部にプロパンや
ブタン、プロパン等の低沸点の気化性物質を封入して、
直径10〜20μmのマイクロカプセル化した熱膨張性
カプセルを、発泡剤として用いても良い。
【0020】これらの発泡剤を、バインダーとして用い
る樹脂の溶液あるいはエマルジョン中に、ロールミル、
サンドミル等の公知の分散装置を用いて分散する。この
分散液が、公知の塗布装置を用いて、基材62上に塗布
され、さらに乾燥されて熱膨張層61が形成される。
【0021】前記バインダー用の樹脂には、発泡剤が加
熱されて熱分解してガスを発生したとき、あるいは熱膨
張性カプセルが熱膨張したときに、同時に熱軟化して安
定な発泡層を形成できるように、酢酸ビニル系ポリマ
ー、アクリル系ポリマー等の熱可塑性樹脂が好適に用い
られる。
【0022】ここで、基材62に要求される特性として
は、平滑であること、耐水性のあること、引張強度のあ
ることの他、発泡剤が発泡した時に、熱膨張層61の反
対側に隆起してしまわない剛性を持っていることがあげ
られる。これらの特性を備えたものとして、例えば紙の
他に、ポリプロピレン等の合成紙、ポリエチレンテレフ
タレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(P
BT)等の各種プラスチックフィルムが好適に用いられ
る。なかでも発泡処理され気泡を内部に多数持つPET
フィルムを用いると、断熱効果が高いためにより低エネ
ルギーで画像を立体化することができる。
【0023】以上の構成の熱膨張性シートを用いる立体
画像の作成方法を、図2及び図3を参照して説明する。
まず図2に示すように、前記熱膨張層61に熱転写リボ
ン72を重ね、熱転写リボン72の背面から、加熱手段
としてのサーマルヘッド71を押し当てる。サーマルヘ
ッド71は、画像信号に基づいて図示しない制御回路に
制御されて発熱する。この熱で、熱転写リボン72上の
対応する箇所のインク層が溶融し、熱膨張層61の表面
に融着する。インクが冷却した後で前記熱転写リボン7
2を剥がし取れば、熱転写リボン72のインク層の画像
部だけが熱膨張層61へと転写された状態となり、熱膨
張層61上に画像が形成される。
【0024】なお、本実施例においては、熱膨張層61
上に画像を形成するのにサーマルヘッド71を用いた
が、加熱手段としてサーマルヘッド71以外のものを用
いることも可能である。例えば、熱転写リボン72の背
面を、画像信号に基づいて強度変調されたレーザ光を走
査して加熱し、強い強度のレーザ光が照射された熱転写
リボン72に対応する箇所のインク層を溶融させて熱膨
張層61の表面に融着させてもよい。
【0025】ここで、熱転写リボン72のインクには、
光を吸収して発熱する材料を使用する。たとえば、黒色
の印字像が得たい場合、カーボンブラックを用いれば良
い。カーボンブラックは可視光から近赤外までの光を吸
収して、その光エネルギーが熱に変わる。
【0026】一方、黒色以外の印字像が必要な場合に
は、例えば赤色、青色、黄色等の公知の染・顔料を用い
る。しかし、これらの染・顔料では赤外領域の光吸収が
少ないために、十分な光エネルギーを熱に変えることが
できない。そこで、スズ、アンチモン、あるいはインジ
ウムの酸化物を主成分とする複合酸化物を適宜混合する
ことにより、赤外領域の光吸収を大きくするようにして
おくことが望ましい。
【0027】以上の工程により、熱膨張層61の上に光
吸収性のインクによる画像が形成される。次に、図3に
示すように、光吸収性画像を担持した立体画像形成用シ
ート60に対して、ランプ73により光を照射する。ラ
ンプ73にはタングステンランプ、ハロゲンランプ、キ
セノンランプなど可視光から近赤外線までの光を放射で
きるランプが用いられる。
【0028】ランプ23により、熱膨張層61上の光吸
収性の画像64に光が照射されると、光は前記画像64
に吸収されて、熱エネルギーに変わる。このため、前記
画像64の下の熱膨張層61が加熱されることとなる。
そして、熱膨張層61として発泡剤を使用した場合には
発泡剤の加熱分解による発泡により、熱膨張層61の表
面が隆起する。また、熱膨張性カプセルを使用した場合
には、カプセルの膨張により熱膨張層61の表面が隆起
する。
【0029】このとき、ランプ73によって光照射を行
うと同時に、ファン74で前記熱膨張層61の表面付近
に送風を行うと、熱膨張層61の近くの雰囲気温度の上
昇を防ぐことができる。これにより、光吸収して昇温す
る部分と、光反射して昇温しない部分とでの温度差を大
きくすることができる。このため熱膨張性層61の隆起
させたい箇所だけをしっかりと隆起させることができ、
立体画像の分解能を高めることができる。
【0030】以上のような工程で、熱膨張性シート上の
画像に光照射を行って図形の立体化が可能である。次
に、本実施例の特徴である均一な高さの立体画像をつく
るための処理手順について説明を行う。図4は、一辺の
長さがL1 の正方形10と一辺の長さがL2 の正方形1
1とを熱転写方式によって形成し、これらの図形を立体
化する場合の、光照射を行う前の図形および光照射して
立体化した後の立体画像の断面図である。図示の様に、
本実施例においては図形の光学密度が一定値ではなく、
分布を持つようにインクが転写される。例えば、以下の
ような手順で図形内の光学密度の分布が決められる。
【0031】まず、注目する図形を選び出し、白地に接
する周囲から順次一定幅に図形を分割する。このとき、
分割された領域のの幅は0.5mm〜3mmとなるのが
好ましく、さらに1mm〜2mmであるのが好ましい。
分割されたそれぞれの部分は、誤差分散型、渦巻き型な
どの各種ディザー法により、光学密度を変化させる。こ
うして得られた立体画像形成用シートは、白地に接する
部分が最も光学密度が高く、図形の内部に向かうにつれ
て順次光学密度が低くなり、図形の中央部が最も低濃度
となる様にインクが転写される。
【0032】この手順は、コンピュータを用いた公知の
図形処理手順を用いて容易に実現することが可能であ
る。これを図5に示すフローチャートを用いて説明す
る。多数の図形がある場合、まず公知の画像処理手順に
従って、図形を1つずつに分離する(S10)。なお、
この前提として、画像情報をコンピュータに入力してや
る。その手法としては、画像自体を紙などに描いておい
てイメージスキャナなどで読み取るなどすればよい。
【0033】次に、分離した図形のそれぞれについて、
図形の外周を検出する(S20)。次に外形を検出され
た図形が、外周から一定幅の領域を切り出し可能な大き
さか否かを判断する(S30)。そして、外周からの切
り出しが可能である場合には、外周から一定の距離にあ
る領域を切り出す(S40)。そして、当該切り出した
部分に対する濃度を決定する(S50)。このとき、濃
度は、最初にS50が実行されるときを最大濃度値とし
ておき、S50が1回実行される毎にこの濃度値を所定
の条件に従って減少させるようにプログラム化してお
く。
【0034】図4の例でいうと、S40,S50の処理
により、大きい方の正方形10からは領域12の部分
が、小さい方の正方形11からは領域12’の部分が切
り出され、それぞれに最大濃度値が設定されることにな
る。こうして一定幅部分の切り出しと濃度の決定とが済
むと、残りの部分が1つのままか否かを判断する(S6
0)。例えば図7に示す様に、2つの円がくっついた様
な形状では、領域31,32を切り出した時点で、図形
の残りの部分が、領域33,34からなる部分と、領域
33’34’からなる部分とに分かれてしまう。この様
な場合には、残った領域の数は1つではないと判断され
る。
【0035】S60において、残りの領域が1つである
と判断された場合には、再びS20へ戻り、現在認識さ
れている個数の図形について、残り領域の外周を検出
し、一定幅の切り出しと濃度の決定とを繰り返してい
く。一方、S60において、残りの領域が1つではない
と判断された場合には、S10へ戻って1つではなくな
った図形について、図形の分離をする処理から始める。
【0036】こうして、最初の図形から一定幅ずつ切り
出しては当該切り出した部分の濃度を決定するという処
理を繰り返して実行し、いよいよ切り出しができないよ
うになると(S30=NO)、それが全ての図形につい
てのことであるか否かを判断する(S70)。
【0037】全ての図形についてであるならその最後の
領域に対して濃度を決定して本ルーチンを抜ける(S8
0)。一方、一部の図形だけが切り出し不能になった場
合には、切り出し不能となった方の図形について濃度を
決定すると共に当該図形を処理対象外とし(S90,S
100)、再びS40へ戻る。そして、処理対象の図形
について一定幅の領域を切り出し(S40)、その濃度
を決定する(S50)。なお、このときのS80,S9
0及びS50での濃度の決定値は、いずれも同じ濃度値
となる。
【0038】こうして、処理対象となっている図形の全
てが切り出し不能状態まで小さくされたら、本ルーチン
を抜ける。以上の処理を実行することにより、例えば、
図4の例では、各正方形10,11の最外周から一定幅
の領域12,12’が共に最大濃度の領域と決定され、
次の領域13,13’がそれより若干濃度の薄い領域と
して決定され、以下、順次一定幅ずつ領域が切り出さ
れ、濃度が決定されていく。
【0039】この濃度は、サーマルヘッド71でインク
を転写するときのドット密度として表すことができる。
そして、この濃度は、光学密度DLで表現したとき、最
外周部分の光学密度DL=DL0としたとき、これと1
より小さい一定の常数Kとから次式の様に決定するとよ
い。
【0040】
【数1】DL=Kn-1 ・DL0 ここで、nは最外周を1として、その内側の周を2、さ
らに内側の周を3、…とした自然数である。
【0041】例えば最高濃度の最外周部分12,12’
の光学密度DL0を1.60とし、常数Kを0.9と仮
定すると、外周から1層内側の領域13,13’の光学
密度は、1.44さらにその内側の領域14,14’は
1.30、…といった具合いに各領域の濃度を決定でき
る。
【0042】この常数Kは、一般的には0.95〜0.
6の間の値とするのがよいが、実際には光照射時のラン
プの出力などの違いにより系ごとに最適値が異なるた
め、実験的に最適値を求め、これを使用すると良い。ま
た、この常数Kは必ずしも一定でなくてよく、1層目で
は0.90、2層目以降では0.95のように層ごとに
異なっていても良い。
【0043】さらに、必ずしも常数を使用する必要もな
く、あらかじめ実験でそれぞれの層の濃度の最適値を求
めておき、この濃度をそれぞれの領域の濃度としても良
い。こうして領域の切り出しと、各領域の濃度の決定が
なされたら、この情報に従って、ドット密度を決定し、
サーマルヘッド71を駆動制御する。この結果、ちょう
ど図4のイメージがそうであるように、各図形は、外周
から一定幅が最もドット密度が高く、次第にドット密度
が低くなる様な形でインクが転写されたシートを得るこ
とができる。
【0044】よって、このシートに図3の如く光照射を
行うと、図4の図形の場合、最外周である領域12,1
2’で単位面積当り最も大きく発熱し、内部の領域に向
かうほど単位面積当りの発熱量が小さくなる。最外周は
図形の縁に位置するため、そこからの放熱が最も速い
が、内部ほど元々の発熱量が抑えられているので、発熱
から冷却までの過程を見たときに、図形全体がほぼ均一
な発熱・放熱状態になる。この結果、図形のまん中だけ
が膨らんでしまうといったことがなく、図4の下段に示
した通り、頂面の平らな立体画像を形成することができ
る。
【0045】また、大きい正方形10と小さい正方形1
1とで発熱の開始から冷却までの過程がほぼ同一に推移
し、大きい方の正方形10にだけ熱が残るといったこと
が起こらないので、両図形の高さも均一となる。これ
は、大きい正方形10を全体で見たときの平均光学密度
が小さい方の正方形11のそれよりも小さくなるように
なっているからである。
【0046】以上の結果、本実施例によれば、大小大き
さの違う正方形図形をいずれも同じ高さでかつ、頂面を
平坦な状態に隆起させた立体画像を形成することができ
る。次に、同じ方法で、他の図形を形成する場合の光学
密度の設定の仕方の例を説明する。
【0047】図6は、大小2つの円に光照射し立体化さ
せる際の、光照射前の図形と光照射後、熱膨張が終了し
た後の立体画像の断面図である。実施例の方法によれ
ば、面積の大きい円20と面積の小さい円21とで、高
さはどちらもほぼ等しく、また平坦に立体化させること
ができる。
【0048】図7は、2つの円が重なった図形である。
このような図形30の場合にも図5で示した処理手順に
従って図形を分割していくことにより図形全体を均一に
立体化させることができる。図8は中心部に白地部分の
あるドーナツ形の図形40である。このような図形であ
っても、上記の手順によって、白地に接する部分から順
次図形を分割していき良好な立体化が可能である。即
ち、図5における外周の検出においては、こうしたドー
ナツ形の図形では、その外径円と内径円の両方を外周と
して検出し、領域41と47、42と46、43と44
はそれぞれが同じ濃度に決定されるのである。この結
果、ドーナツ形の図形においても、平坦な立体画像が形
成できるのである。
【0049】以上、実施例について説明してきたが、形
状や大きさが定まった図形を立体化するのであるなら、
あらかじめ記憶装置内に、形状とともに最適な光学密度
のパターンを蓄えておくようにし、一つの図形では縁に
近い部分から次第に光学密度が低くなるように、二つ以
上の図形では面積の大きい方の光学密度の平均が面積が
小さい方の図形のそれよりも低くなるように印刷を行
い、単純な印刷装置でもって一定高さの立体画像を得る
ようにしてもよい。
【0050】この場合、同じインクを用いてドット密度
を変えることにより領域毎の光学密度を変えるという手
法ではなく、濃さの異なるインクを用いて領域毎の光学
密度を変えるという手法にしてもよい。また、明確な領
域分割をするのではなく、ぼかしの技法を用いて光学密
度が変化した状態の印刷を行う様にしてもよい。
【0051】さらに、実施例の様な熱転写方式ではな
く、電子写真方式やペンプロッタによる作図、さらには
濃さの異なる複数のペンを用意しての手書きによる手法
など、様々な方法で光学密度の変化する図形を形成する
ようにしてもよい。以上説明した様に、実施例によれ
ば、各図形の高さが一定となる立体画像を形成すること
ができる。よって、例えば、複雑な図形からなるスタン
プを製造しようという場合に、全体を同一高さに仕上げ
ることができ、かかる複雑な図形を正確に転写すること
のできるスタンプを提供することができるなど、その用
途上も大いなる効果を発揮する。
【0052】以上実施例を説明してきたが、本発明はこ
の実施例に限るものではなく、そのほか、本発明の要旨
を逸脱しない範囲内であれば、実施例とは異なる手法を
用いて実施してもよいことはもちろんである。例えば、
全体を平坦な立体画像にするのではなく、意図的に高さ
の異なる立体画像とするために各部の光学密度を異なら
せる様な光吸収剤の転写を行う様にしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例で使用する熱膨張性シートの断面図で
ある。
【図2】 実施例において熱膨張性シート上に光吸収性
材料の画像を熱転写する工程を示す説明図である。
【図3】 実施例において熱膨張性シートを立体化する
工程を示す説明図である。
【図4】 実施例として、大小2つの正方形の立体画像
を形成する場合の光吸収剤の付着方法と、出来上りの立
体図形の断面形状とを示す説明図である。
【図5】 実施例において熱膨張性シート上に光吸収剤
で画像を形成する条件を求めるための処理のフローチャ
ートである。
【図6】 実施例の方法により、大小2つの円を立体化
する場合の光吸収剤の付着方法と、出来上りの立体図形
の断面形状とを示す説明図である。
【図7】 実施例の方法により、2つの円が重なってで
きた図形を立体化する場合の光吸収剤の付着方法と、出
来上りの立体図形の断面形状とを示す説明図である。
【図8】 実施例の方法により、ドーナツ形の図形を立
体化する場合の光吸収剤の付着方法と、出来上りの立体
図形の断面形状とを示す説明図である。
【図9】 従来技術により大小2つの正方形の立体画像
を形成する場合の光吸収剤の付着方法と、出来上りの立
体図形の断面形状とを示す説明図である。と、熱膨張後
の立体画像の断面図である。
【符号の説明】
60・・・熱膨張性シート、61・・・熱膨張層、62
・・・基材、63・・・発泡剤、64・・・光吸収性画
像、71・・・サーマルヘッド、72・・・熱転写リボ
ン、73・・・ランプ、74・・・ファン。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱膨張性シートの表面に該シートよりも
    光吸収性が高い材料を付着させて所望の画像を形成し、
    ついでこの熱膨張性シートに赤外線を含む光の照射を施
    すことにより光吸収の差に基づく選択的隆起部を形成し
    て立体画像付のシートを製造する方法において、 前記画像を形成する際、画像内の位置に応じて光学密度
    が変化するように前記光吸収性の高い材料を熱膨張性シ
    ート上に付着させることを特徴とする立体画像付シート
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の立体画像付シートの製造
    方法において、前記画像中に含まれる各図形に対して、
    図形の縁からの距離が大きくなるに従って光学密度が小
    さくなるように前記光吸収性の高い材料を熱膨張性シー
    ト上に付着させることを特徴とする立体画像付シートの
    製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の立体画像付シートの製造
    方法において、前記画像として面積の異なる2以上の図
    形が含まれ、面積の大きい方の図形の方の平均光学密度
    が小さくなるように前記光吸収性の高い材料を熱膨張性
    シート上に付着させることを特徴とする立体画像付シー
    トの製造方法。
  4. 【請求項4】 熱膨張性シートの表面に、該シートより
    も光吸収性の高い材料を付着させて画像を形成するため
    の画像形成装置であって、 形成すべき画像の情報を取得する画像情報取得手段と、 該画像情報取得手段が取得した画像情報に基づいて、該
    画像情報中に含まれる各図形を、それぞれの図形の縁か
    ら一定幅毎に領域を抽出して分割する図形分割手段と、 該抽出された領域を単位に、図形の縁から離れた領域ほ
    ど光学密度を小さく設定する光学密度設定手段と、 該光学密度設定手段の設定内容に基づいて、熱膨張性シ
    ート上に光吸収性の高い材料を付着させる付着手段とを
    備えることを特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】 熱膨張性シートの表面に該シートよりも
    光吸収性が高い材料を付着させて画像を転写した立体画
    像形成用シートであって、前記画像中の各図形は、それ
    ぞれの縁からの距離が大きくなるに従って光学密度が小
    さくなるように前記光吸収性の高い材料を付着させてい
    ることを特徴とする立体画像形成用シート。
  6. 【請求項6】 熱膨張性シートの表面に該シートよりも
    光吸収性が高い材料を付着させて画像を転写した立体画
    像形成用シートであって、前記画像中に面積の異なる2
    以上の図形が含まれ、面積の大きい方の図形の方の平均
    光学密度が小さくなるように前記光吸収性の高い材料を
    付着させていることを特徴とする立体画像形成用シー
    ト。
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