JPH0812255B2 - 地下水の流動箇所、流向、流速測定方法とその測定器 - Google Patents

地下水の流動箇所、流向、流速測定方法とその測定器

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JPH0812255B2
JPH0812255B2 JP63331958A JP33195888A JPH0812255B2 JP H0812255 B2 JPH0812255 B2 JP H0812255B2 JP 63331958 A JP63331958 A JP 63331958A JP 33195888 A JP33195888 A JP 33195888A JP H0812255 B2 JPH0812255 B2 JP H0812255B2
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【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本発明は地盤中に存在する地下水につき、その流れが
存する位置と、その流向、流速の一方または双方を計測
するための方法および、当該方法の実施に用いられる測
定器に関する。
《従来の技術》 既知の如く地下水は水資源の中で重要なものであるこ
と、また建設工事では止水、排水対策上から、地下水の
流向、流速測定の問題が重要視されて来ている。
ところで、これまで地盤に穿設したボーリング孔内
で、地下水の流動箇所、流向、流速を測定することが実
施されて来ており、当該測定方法としては、所謂地下水
検層、温度検層、ボアホールテレビの利用等が知られて
いる。
しかし、上記の方法は、ボーリング孔内に電解物質や
温水を投入しなければならないが、この際、電解物質の
均一な混合が可成り難事となり、また広範囲な地域で同
時に測定を行うことができないと共に、上記の被測定対
象につき詳細な結果を得ようとすることは困難であっ
た。
《発明が解決しようとする課題》 本発明は、上記従来手段の諸問題に鑑み検討されたも
ので、その請求項(1)では全く何等の物質も地下水へ
注入することなく、複数のヒータと、その近傍に横方向
だけでなく縦方向へも離間させて所要複数の温度測定素
子を具備させた特殊な測定器を、地盤のボーリング孔に
埋装しておき、これらの各ヒータを通電加熱した際にお
ける縦方向、横方向配置の温度測定素子による温度分布
を時間の経過に対して測定し、これにより得られた夫々
の温度分布経時変化グラフに基づいて、地下水の流動箇
所がどこであるか、そしてその流向、流速の一方または
双方を測知できるようにし、これにより公害の生じな
い、簡易迅速な測知を可能にすると共に、高精度でしか
も広範囲にわたる同時測定をもなし得るようにしようと
するのが、その目的である。
請求項(2)にあっては、請求項(1)に係る方法を
実施するのに用いられる測定器につき、各別に通電可能
とした複数のヒータと、これに近設した複数の温度測定
素子とを基体に設けるだけでなく、当該温度測定素子を
横方向へ隣設すると共に、長尺な基体の長手方向にも、
所要複数だけ隣設することで、地下水を流向、流速だけ
でなく、ボーリング孔内の、どの深さ位置に地下水が流
れているかを測知できるようにし、これを用いることで
温度分布経時変化グラフが、簡易迅速に得られるように
し、前記測定方法の労力軽減、精度の時間短縮、向上を
実現し得るようにしようとしている。
請求項(3)にあっては、請求項(2)における測定
器の構成を加えて、その上下部位に空気、液体などの送
脱により膨張自在としたパッカーを付設することで、当
該測定器をボーリング孔内に配装した際、膨張させたパ
ッカーによって止水状態となし、測定箇所における地下
水が上下方向へ流動しないようにして、その測定結果に
対する信頼性を向上させようとするのが、その目的であ
る。
《課題を解決するための手段》 本願は、上記の目的を達成するため請求項(1)にあ
っては、地下水をもった地盤にボーリング孔を穿設し、
このボーリング孔内に、横方向に離間させて縦長に配設
した所要複数のヒータと、当該各ヒータの近傍にあっ
て、縦方向に離間させ所要複数配設した温度測定素子と
が、基体に具備されている測定器を埋装し、上記複数の
ヒータに各別の通電を行い、これにより加熱に際して縦
方向に離間配置の上記各温度測定素子による時間の経過
に対する測温結果からは、縦方向温度分布経時変化グラ
フを、周方向に離間配置の上記各温度測定素子による時
間の経過に対する測温結果からは周方向温度分布経時変
化グラフを得、当該縦方向温度分布経時変化グラフか
ら、当該地下水の流動箇所を、周方向温度分布経時変化
グラフから、その流向、流速の一方または双方を測知す
るようにしたことを特徴とする地下水の流動箇所、流
向、流速測定方法を提供しようとしており、請求項
(2)では長尺な基体に、所要複数のヒータを横方向へ
離間させて縦長に配設し、これら各ヒータの近傍にあっ
て、縦方向に離間させて所要複数の温度測定素子が配設
され、これらのヒータ、温度測定素子に接続された夫々
各別のヒータ用リード線、温度測定素子リード線が、上
記の基体から導出されていることを特徴とする地下水の
流動箇所、流向、流速測定器を、そして、さらに請求項
(3)にあっては、請求項(2)の構成に対して、基体
の上下に、気体または液体の送脱自在としたパッカーが
付設されていることを、その内容としている。
《作用》 請求項(1)に係る測定方法によるときは、各ヒータ
通電加熱すると、その周囲における地下水の温度が時間
に対し変化していくが、この際縦方向に離間して配設さ
れている各温度測定素子の温度を経時的に測知して行け
ば、縦方向温度分布経時変化グラフが得られ、このグラ
フのどこに低温度を示す箇所があるかを知れば、当該温
度測定素子の配設されている既知の位置から、地下水の
流動深さを求めることができる。
また、各ヒータを通電加熱した際における横方向に配
設されている各温度測定素子の時間に対する温度変化を
測定して行けば、周方向温度分布経時グラフが得られ、
このグラフの形態から、地下水の流向、流速を求めるこ
とができる。
次に請求項(2)の測定器によるときは、周方向に配
設の温度測定素子と、縦方向に配設の温度測定素子とが
夫々複数個だけ、基体に設けたヒータの近傍に設置され
ているから、上記請求項(1)に係る方法の実施に際
し、周方向温度分布経時変化グラフ、縦方向温度分布経
時変化グラフを高精度に測定することができ、しかもそ
の測知に人力を用いることなく目的を達し得ることとな
る。
さらに、請求項(2)にあっては、測定器をボーリン
グ孔に装入した後、上下のパッカーに空気等を送入して
やることで、これを膨満させてボーリング孔内壁に押当
させ、これにより測定器の上下部を止水状態とすること
ができるので、地下水が測定箇所にあって上から下に向
け流れてしまうことがなくなり、この結果地下水の流動
に関する測定値を、より正確なものとすることができ
る。
《実 施 例》 本願請求項(1)の測定方法を説示するに先立って請
求項(2)、請求項(3)に係る測定器について、これ
を第1図乃至第3図によって説示する。
請求項(2)による測定器は、熱電導率が低い電気絶
縁材料等を細長い基体1を用いるが、これには、例えば
直径20〜60mm、長さ50cm以上のものを採択するのがよ
く、当該基体1には、所要複数のヒータ2,2‥‥‥が使
用時横方向に離間されるよう露設されて、縦方向(長手
方向)に平行状にて配装されていると共に、当該各ヒー
タ2,2‥‥‥の近傍にあって温度測定素子3,3‥‥‥が、
これまた露呈状態にて、かつ基体の長手方向へ離間させ
ることで、所要複数個だけ配設され、実際上当該素子3,
3‥‥‥には1/100〜1/1000℃程度の分解能が高いものを
使用するのがよい。
ここで、図示例の基体1は円筒状であるが、その他の
形状のものを用いることができ、ヒータ2,2‥‥‥は何
れも直線状になっている。
さらに、上記ヒータ2,2‥‥‥は各別にその両端子2a,
2bからヒータ用リード線4a,4bが、基体1内に延出さ
れ、さらに、これらのヒータ用リード線4a,4bは、基体
1の一端面側から引き出されているコード5に集束され
て外部へ導出されており、従ってヒータ2,2‥‥‥に
は、各ヒータ毎に導電して、これを各別に加熱すること
ができる。
また温度測定素子3,3‥‥‥に接続の温度測定素子用
リード線6も、基体1内を通ってコード5に集束導出さ
れ、当該コード5は、後に第4図によって説示される通
り、温度測定装置7に接続されたコントローラ8に結線
されることとなる。
次に請求項(2)による測定器にあっては、これまた
第1図乃至第3図によって示されている通り、前記基体
1の上下に夫々気体、液体を給送したり、これを脱出さ
せることで膨満自在としたパッカー9a,9bが設けられて
いる。
図示例では、上側のパッカー9aが基体1から延出され
ているコード5の外周に被着され、下側のパッカー9bは
基体1の下端部に連着してある。
さらに、コード5内には、エアー等の供給パイプ10a
が設けられ、これがパッカー9aと連通されていると共
に、当該パッカー9aの下端と下側のパッカー9bとが、第
3図に示す如く基体1にあって挿通されている供給パイ
プ10bによって連結されており、従って供給パイプ10aか
らエアー等を供与することで上下のパッカー9a,9bが膨
満状態となるよう構成されている。
そこで、上記の測定器を用いて請求項(1)に係る測
定方法を実施するには、先ず第4図によって示されてい
る如き準備をしておくこととなる。
すなわち、地盤Aにボーリング孔Bを穿設し、これに
前記の請求項(1)または請求項(2)に係る測定器を
降下する。(図中Hは地下水Wの水位を示している。) そして、請求項(2)の測定器にあっては、供給パイ
プ10aに連結しておいたコンプレッサCを稼動すること
で、パッカー9a,9bにエアーを送って膨満状態となし、
これにより、当該測定器をその位置に固定すると共に、
当該孔内にあって上下のパッカー9a,9b間である測定範
囲の地下水が、当該範囲から漏出流下してしまわないよ
うにするものであり、もちろん請求項(1)の測定器に
よるときは、所望位置で吊下の状態を保持することとな
る。
このような準備が終れば、所望の基体1のヒータ2に
通電することで、これを加熱し全体の温度測定素子2,3
‥‥‥によって、夫々の地点における温度を経時的に測
定し、この測定を一定時間行った後、当該ヒータ2への
電源を切り、温度測定素子3,3‥‥‥による温度測定を
そのまま継続し、各地点における測定温度が一定値にな
った時点にて、測定を終了する。
上記の如き側温によって、周方向と縦方向とにおける
時間に対する温度の関係が得られることとなるが、周方
向のものとは、各進度毎の全周にわたる温度測定素子3,
3‥‥‥による側温結果を示すこととなる周方向温度分
布経時変化グラフであり、その例が第5図(a)乃至
(e)に示されている。
この第5図にあって、黒点で示されているのがヒータ
2による加熱点であり、当該ヒータ2を加熱してボーリ
ング孔B内の水温を上げ、そのときの水温測定結果と、
ヒータの加熱を停止した後における水温変化を経時的に
測定した得た温度分布が示されており、当該各周方向温
度分布経時変化グラフから、例えば同図(a)の如く地
下水の流向が図面にあって上向きになっていることを知
ることができると共に、地下水の流れが早ければ、加熱
点の時間に対する温度低下は大となることから、その流
速をも測知することができる。
さらに、深度方向に離間配置の温度測定素子により得
られる縦方向温度分布経時変化グラフとして、例えば第
6図の如き結果を得ることができる。
これにより、深さに応じて時間に対する温度上昇、下
降の程度に差異があることがわかり、同図では、ヒータ
2を通電加熱して地下水を昇温させて行った場合を示し
ているが、地下水Wの流れている箇所では、温度上昇が
小さくなっており、これにより地下水Wの流動している
深さを知ることができる。
《発明の効果》 本願に係る請求項(1)の測定方法によれば、ヒータ
も縦長で、温度測定素子も縦方向に離間して複数設け、
しかも横方向にもヒータと温度測定素子が複数配設さ
れ、これによって夫々縦方向温度分布経時変化グラフと
周方向温度分布経時変化グラフを測知するようにしたの
で、全く電解物質や温水などを投入して攪拌するといっ
た作業なしに、公害もなく、簡易迅速に高精度な地下水
の流動箇所、そしてその流向、流速の一方または双方を
知ることができると共に、広範囲にわたり各所での測定
を同時に実施することも可能となる。
請求項(2)の測定器も前記の如く構成し、ヒータと
温度測定素子の配在が適切であることから、上記請求項
(1)の方法を実施するのに供し至便である。
さらに請求項(3)の測定器を用いれば、パッカーの
付設により、設定箇所における地下水が、他の原因によ
る影響から完全に遮断されることとなるため、地下水の
流動箇所や流向、流速の測定結果に高い信頼性をもたせ
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本願の測定方法を実施するために用いる請求項
(2)に係る測定器の一部を切欠した正面略示図、第2
図は同上測定器の要部を示した拡大横倒正面図、第3図
は第2図のIII−III線断面図、第4図は当該測定器を用
いた前記測定方法の実施態様を示す現地盤縦断正面説明
図、第5図(a)(b)(c)(d)(e)は同法の実
測例を示した各種の周方向温度分布経時変化グラフ、第
6図は同じく実測例である縦方向温度分布経時変化グラ
フである。 1……基体 2……ヒータ 3……温度測定素子 4a,4b……ヒータ用リード線 6……温度測定素子用リード線 9a,9b……パッカー A……地盤 B……ボーリング孔 W……地下水

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】地下水をもった地盤にボーリング孔を穿設
    し、このボーリング孔内に、横方向に離間させて縦長に
    配設した所要複数のヒータと、当該各ヒータの近傍にあ
    って、縦方向に離間させ所要複数配設した温度測定素子
    とが、基体に具備されている測定器を埋装し、上記複数
    のヒータに各別の通電を行い、これによる加熱に際して
    縦方向に離間配置の上記各温度測定素子による時間の経
    過に対する測温結果からは、縦方向温度分布経時変化グ
    ラフを、周方向に離間配置の上記各温度測定素子による
    時間の経過に対する測温結果からは周方向温度分布経時
    変化グラフを得、当該縦方向温度分布経時変化グラフか
    ら、当該地下水の流動箇所を、周方向温度分布経時変化
    グラフから、その流向、流速の一方または双方を測知す
    るようにしたことを特徴とする地下水の流動箇所、流
    向、流速測定方法。
  2. 【請求項2】長尺な基体に、所要複数のヒータを横方向
    へ離間させて縦長に配設し、これら各ヒータの近傍にあ
    って、縦方向に離間させて所要複数の温度測定素子が配
    設され、これらのヒータ、温度測定素子に接続された夫
    々各別のヒータ用リード線、温度測定素子用リード線
    が、上記の基体から導出されていることを特徴とする地
    下水の流動箇所、流向、流測測定器。
  3. 【請求項3】長尺な基体に、所要複数のヒータを横方向
    へ離間させて縦長に配設し、これら各ヒータの近傍にあ
    って、縦方向に離間させて所要複数の温度測定素子が配
    設され、これらのヒータ、温度測定素子に接続された夫
    々各別のヒータ用リード線、温度測定素子用リード線
    が、上記の基体から導出され、上記基体の上下に、気体
    または液体を送脱自在としたパッカーが設けられている
    ことを特徴とする地下水の流動箇所、流向、流速測定
    器。
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