JPH0812362B2 - 光学素子用分散体及びその製造方法 - Google Patents
光学素子用分散体及びその製造方法Info
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- JPH0812362B2 JPH0812362B2 JP2145357A JP14535790A JPH0812362B2 JP H0812362 B2 JPH0812362 B2 JP H0812362B2 JP 2145357 A JP2145357 A JP 2145357A JP 14535790 A JP14535790 A JP 14535790A JP H0812362 B2 JPH0812362 B2 JP H0812362B2
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Description
本発明は、光弁や表示装置、調光ウインドー等に用い
られる光学素子のための分散体及びその製造方法に関す
るもので、特に、異方性着色粒子を絶縁性の媒質中に分
散させ、電界を印加してその粒子の配向を変えることに
より、色変化を生じさせるようにした光学素子のための
分散体及びその製造方法に関するものである。
られる光学素子のための分散体及びその製造方法に関す
るもので、特に、異方性着色粒子を絶縁性の媒質中に分
散させ、電界を印加してその粒子の配向を変えることに
より、色変化を生じさせるようにした光学素子のための
分散体及びその製造方法に関するものである。
異方性粒子を媒質中に分散させ、これに電界や磁界を
印加して粒子の配向を変えることにより、光の透過率や
反射率等の光学特性を制御するようにしたものについて
は、その原理自体は古くから知られている(例えば米国
特許第1,955,923号明細書参照)。 このような原理を用いた光学素子の代表的なものを、
添付図面を用いて説明する。 第1図から明らかなように、この光学素子1は、形状
的あるいは光学的に異方性の粒子2を絶縁性の液体媒質
3に分散させた分散体4をセル5内に封入することによ
って構成されている。そのセル5は、透明板からなる2
枚の電極支持板6,6を小間隔を置いて対向させ、その周
囲をシーリング材7によって密封したもので、各電極支
持板6,6の内面にはそれぞれ膜状の透明電極8,8がコーテ
ィングされている。その電極8,8間には、外部電源9に
よって電界が印加されるようになっている。 このように構成された光学素子1においては、電極8,
8間に交流あるいはパルス波の電界を印加すると、分散
体4中の異方性粒子2,2,…の配向が変わり、光の透過率
が変化する。すなわち、媒質3中の粒子2はプラスある
いはマイナスの表面電荷をもっており、電界が印加され
ていないときには互いの電気的反発力によって分散を保
っているので、光はランダムな方向を向いた多数の粒子
2,2,…によって吸収あるいは散乱され、光学素子1は不
透明となっているが、電界が印加されると、粒子2はそ
の電界と平行な方向、すなわちセル5の厚さ方向に配向
し、光が通りやすくなるので、光学素子1は透明とな
る。 したがって、この光学素子1を用いれば、光弁や各種
の表示装置、あるいは調光ウインドー等を得ることがで
きる。その場合、粒子2あるいは媒質3に着色しておけ
ば、種々の色調のものを得ることができる。 ところで、このように粒子の配向変化によって光学特
性を制御する光学素子においては、その分散体として、
電界の印加によって配向が変化し色調が変わる粒子を、
媒質中に分散させたものを用いる必要がある。そのよう
な粒子の材料として従来知られている主なものは、ヘラ
パサイトや過ヨウ化硫酸シンコニジンのような有機結
晶、アルミニウムのような金属、雲母のような鉱物結
晶、酸化チタンや酸化タングステンのような無機酸化物
などである。
印加して粒子の配向を変えることにより、光の透過率や
反射率等の光学特性を制御するようにしたものについて
は、その原理自体は古くから知られている(例えば米国
特許第1,955,923号明細書参照)。 このような原理を用いた光学素子の代表的なものを、
添付図面を用いて説明する。 第1図から明らかなように、この光学素子1は、形状
的あるいは光学的に異方性の粒子2を絶縁性の液体媒質
3に分散させた分散体4をセル5内に封入することによ
って構成されている。そのセル5は、透明板からなる2
枚の電極支持板6,6を小間隔を置いて対向させ、その周
囲をシーリング材7によって密封したもので、各電極支
持板6,6の内面にはそれぞれ膜状の透明電極8,8がコーテ
ィングされている。その電極8,8間には、外部電源9に
よって電界が印加されるようになっている。 このように構成された光学素子1においては、電極8,
8間に交流あるいはパルス波の電界を印加すると、分散
体4中の異方性粒子2,2,…の配向が変わり、光の透過率
が変化する。すなわち、媒質3中の粒子2はプラスある
いはマイナスの表面電荷をもっており、電界が印加され
ていないときには互いの電気的反発力によって分散を保
っているので、光はランダムな方向を向いた多数の粒子
2,2,…によって吸収あるいは散乱され、光学素子1は不
透明となっているが、電界が印加されると、粒子2はそ
の電界と平行な方向、すなわちセル5の厚さ方向に配向
し、光が通りやすくなるので、光学素子1は透明とな
る。 したがって、この光学素子1を用いれば、光弁や各種
の表示装置、あるいは調光ウインドー等を得ることがで
きる。その場合、粒子2あるいは媒質3に着色しておけ
ば、種々の色調のものを得ることができる。 ところで、このように粒子の配向変化によって光学特
性を制御する光学素子においては、その分散体として、
電界の印加によって配向が変化し色調が変わる粒子を、
媒質中に分散させたものを用いる必要がある。そのよう
な粒子の材料として従来知られている主なものは、ヘラ
パサイトや過ヨウ化硫酸シンコニジンのような有機結
晶、アルミニウムのような金属、雲母のような鉱物結
晶、酸化チタンや酸化タングステンのような無機酸化物
などである。
しかしながら、このような光学素子の場合には、色調
の変化が異方性粒子の光学的性質に依存するので、従来
のような材料の粒子を分散させた分散体を用いるもので
は、その色調が真珠色か青色系統に限られることにな
る。すなわち、アルミニウムや雲母、酸化チタンの粒子
を媒質中に分散させたものの場合には、光の散乱が粒子
の配向によって変化することを利用するので、電界が印
加されているときには透明、されていないときには真珠
色となる。この場合、散乱は粒子の屈折率が大きいほど
強くなるので、粒子の表面に酸化チタンをコーティング
して光制御性能を高めるということも提案されている
(米国特許第3,257,903号明細書参照)が、そのように
しても色調は変わらない。また、ヘラパサイトや過ヨウ
化硫酸シンコニジンは青色あるいは青紫色を呈するの
で、その粒子を分散させた分散体では、電界を印加した
状態で透明、しない状態で青色系統の色調となる。 このように、粒子の配向を変化させることによって光
学特性を制御する光学素子の場合には、その色調変化が
粒子の光学特性によって定められるので、望みの色が得
られるようにするためには、その色に合った色調の異方
性粒子を用いることが必要となる。その場合、その粒子
には、色調以外にも、形状の異方性、比重、化学的安定
性、分散安定性などの種々の機能が求められる。そのよ
うな機能をすべて満足する粒子を見付けることは極めて
難しい。特に、粒子の配向を電界によって変えて光学特
性を制御する光学素子に利用するためには、その粒子と
して、アスペクト比が2以上、望ましくは7以上の微小
粒子を大量に作ることが求められる。しかしながら、機
械的粉砕では、モンモリロナイトやバーミュライトなど
の層状結晶を除くと、アスペクト比が5以上の粒子を得
ることは一般に難しい。 そのために、従来の光学素子においては、望みの色が
得られないという問題があった。 なお、一見類似しているが異なる原理に基づく光学素
子として、電気泳動を利用したものがある。その場合に
は、直流の電界が印加され、粒子が泳動によって移動し
て電極面に集まることにより、素子の色調が変えられ
る。このような光学素子においても、種々の色調の粒子
が用いられるようにすることが望まれている。 本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであ
って、その目的は、各種の色調を呈する光学素子とする
ことのできる光学素子用分散体を提供することである。 また、本発明の他の目的は、そのような分散体を容易
に得ることのできる製造方法を提供することである。
の変化が異方性粒子の光学的性質に依存するので、従来
のような材料の粒子を分散させた分散体を用いるもので
は、その色調が真珠色か青色系統に限られることにな
る。すなわち、アルミニウムや雲母、酸化チタンの粒子
を媒質中に分散させたものの場合には、光の散乱が粒子
の配向によって変化することを利用するので、電界が印
加されているときには透明、されていないときには真珠
色となる。この場合、散乱は粒子の屈折率が大きいほど
強くなるので、粒子の表面に酸化チタンをコーティング
して光制御性能を高めるということも提案されている
(米国特許第3,257,903号明細書参照)が、そのように
しても色調は変わらない。また、ヘラパサイトや過ヨウ
化硫酸シンコニジンは青色あるいは青紫色を呈するの
で、その粒子を分散させた分散体では、電界を印加した
状態で透明、しない状態で青色系統の色調となる。 このように、粒子の配向を変化させることによって光
学特性を制御する光学素子の場合には、その色調変化が
粒子の光学特性によって定められるので、望みの色が得
られるようにするためには、その色に合った色調の異方
性粒子を用いることが必要となる。その場合、その粒子
には、色調以外にも、形状の異方性、比重、化学的安定
性、分散安定性などの種々の機能が求められる。そのよ
うな機能をすべて満足する粒子を見付けることは極めて
難しい。特に、粒子の配向を電界によって変えて光学特
性を制御する光学素子に利用するためには、その粒子と
して、アスペクト比が2以上、望ましくは7以上の微小
粒子を大量に作ることが求められる。しかしながら、機
械的粉砕では、モンモリロナイトやバーミュライトなど
の層状結晶を除くと、アスペクト比が5以上の粒子を得
ることは一般に難しい。 そのために、従来の光学素子においては、望みの色が
得られないという問題があった。 なお、一見類似しているが異なる原理に基づく光学素
子として、電気泳動を利用したものがある。その場合に
は、直流の電界が印加され、粒子が泳動によって移動し
て電極面に集まることにより、素子の色調が変えられ
る。このような光学素子においても、種々の色調の粒子
が用いられるようにすることが望まれている。 本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであ
って、その目的は、各種の色調を呈する光学素子とする
ことのできる光学素子用分散体を提供することである。 また、本発明の他の目的は、そのような分散体を容易
に得ることのできる製造方法を提供することである。
この目的を達成するために、本発明では、ゲストとし
て無機又は有機のイオン、原子、分子、あるいは染料を
結晶中に取り込むことにより着色あるいは変色するホス
ト結晶と呼ばれる1群の結晶に着目し、その結晶の異方
性着色粒子を媒質中に分散させることによって、光学素
子用分散体を構成するようにしている。その異方性粒子
は、ホスト結晶の微細な粒子をチェーン状に連結して所
定範囲の長さの針状状粒子に形成することによって、あ
るいは層状結晶の繊維を所定範囲の長さに裁断すること
によって、得られるものである。 粘土鉱物やグラファイト、カルコゲン化合物などに
は、単位結晶層が積層された層状結晶構造をなしている
ものがある。そのような層状結晶の場合には、結晶層間
の結合力は比較的弱く、層間距離もかなりの程度伸縮で
きるので、結晶構造を破壊することなく層間に種々のイ
オンや分子を挿入することができる。このような結晶が
ホスト結晶と呼ばれ、挿入されるイオンや分子がゲスト
と呼ばれている。ホスト結晶は必ずしも層状構造を有す
る結晶とは限らず、結晶内のゲストの入る位置、すなわ
ちサイトが3次元的なネットワークを組んでいるものも
ある。例えばゼオライトや酸化タングステンはその代表
的なものである。 本発明においては、ホスト結晶として、モンモリロナ
イト、ハイデライト、バーミュライトなどの粘土鉱物結
晶、FeOCl、VOCl、TiOClなどの金属オキシハロゲン化
物、硫化チタン、硫化モリブデンなどのカルコゲン化
物、燐酸ジルコニウム、酸化タングステンなどが用いら
れるが、これらに限られることはなく、ゲストを収容し
得るサイトを有するホスト結晶であればよい。例えばゲ
ストとして無機イオンを用いる場合には、ホスト結晶と
して、酸化イリジウム、酸化モリブテン、酸化バナジウ
ム、β−ZrNClなどの無機エレクトロクロミック結晶と
して知られている1群の結晶、グラファイト、ゼオライ
トなども用いることができる。ゲストとして染料を用い
る場合には、中でも多種の染料を、しかも多量に吸収す
るモンモリロナイトが最も好ましい。 このようなホスト結晶を、長軸の長さが0.1〜10ミク
ロン、望ましくは0.3〜1ミクロンで、アスペクト比が
2以上、望ましくは7以上のサイズの異方性粒子とした
ものが、本発明の分散体に利用される。 ゲストとして用いられる無機イオンは、水素イオン、
リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン等
である。有機分子としてはアミン、ピリジン、アミノ酸
などがある。イオンの種類を変えてもホスト結晶の色調
にはあまり大きな変化は生じないので、用いるイオンは
結晶が許容する範囲で適宜選ばれる。また、ゲストとし
て用いられる染料には、カチオン染料やアニオン染料が
ある。染料の種類は、光学素子に求められる色調に応じ
て適宜選ばれる。 このようなゲストを取り込んだホスト結晶の異方性着
色粒子を媒質に分散させた分散体が本発明の分散体とな
る。その場合、異なる色に着色された2種以上の粒子を
混合して分散させるようにすることもできる。また、媒
質にあらかじめ染料を加えて着色しておいてもよい。 媒質としては、シリコンオイルやフッ素系高分子オイ
ルなどの絶縁性オイルが用いられる。その場合、比重や
粘性の異なる複数種類の媒質を混合して用いるようにし
てもよく、また、界面活性剤が添加されることもある。 粒子が導電性物質からなる場合には、その表面に絶縁
性のコーティングを施すことが望ましい。また、着消色
のコントラストを高めるために、粒子の表面に金属ある
いは金属酸化物のコーティングを施すこともできる。 次に、本発明による分散体を製造する方法について、
より具体的に説明する。 ホスト結晶の異方性粒子を得る方法はいくつかある。 例えばモンモリロナイトは天然の粘土の中に含まれて
いる結晶であるから、その異方性粒子を得るには、粘土
鉱物結晶を精製し、分別して所定範囲のサイズのものを
選べばよい。しかしながら、純度や形状制御の点からす
れば、結晶を人工合成するのが望ましい。 そのようなホスト結晶の合成方法にもいくつかある。
例えば、硫酸塩、硝酸塩、燐酸塩、炭酸塩などの金属塩
や金属ハロゲン化物を適正な割合で混合して、酸素を含
む雰囲気下で焼結することによって、結晶を得ることが
できる。また、これらの金属塩やハロゲン化物を水酸化
ナトリウムに溶解させて、水熱合成によって結晶を作る
こともできる。更に、金属酸化物の微粒子を混合して、
高温で焼結することによってもホスト結晶を得ることが
できる。そのほか、合成雲母のように溶融凝固法によっ
て作製することができるものもある。 層状構造をもつ結晶は層間の結合力がその他の結晶面
に比べて著しく小さいので、このようにして得られた大
きな結晶をボールミル等によって機械的に粉砕すれば、
容易に板状、片状、あるいは棒状の粒子となる。 しかしながら、そのような機械的粉砕では、モンモリ
ロナイトやバーミュライトなどの層状結晶を除くと、一
般にはアスペクト比が5以上の粒子を得ることが難し
い。そこで、本発明においては、そのようなホスト結晶
の微粒子をチェーン状に連結させることによって実質的
に針状粒子とみなすことができるものを形成するように
している。ただし、本発明の分散体が用いられる光学素
子の機能からして、その粒子は必ずしも線条である必要
はなく、2次元的な広がりをもつものであってもよい。 このようなチェーン状の粒子を作るためには、液相法
の1種である共沈法や水熱合成法、あるいは気相合成法
を用いることができる。例えば、金属酸化物や金属塩を
混合して仮焼し、一旦機械的に粉砕した後、比較的低温
で焼結すると、粒子が不均一に凝集して焼結された低密
度の焼結体が得られる。このような状態は焼結固体を作
製する場合には好ましくないが、これを再び粉砕して分
別すると、数個以上の粒子が連結したチェーンを得るこ
とができる。また、金属塩でヒドロキシカルボン酸をキ
レートし、クエン酸などの有機酸とエチレンなどの高分
子との混合溶液の中で攪拌しながら加熱して沈殿させ、
得られた沈殿物を同様に仮焼、粉砕、焼結、粉砕するこ
とによっても、微粒子のチェーンを作製することができ
る。更に、ホスト結晶が酸化タングステンや硫化チタン
のような酸化物や硫化物などの単純な化合物である場合
には、ガス中蒸発法などの気相反応によっても容易にチ
ェーンを作ることができ、それによってアスペクト比が
10以上の粒子を得ることができる。 このようにして得られたチェーン状粒子を遠心分離あ
るいは沈降法などの手段で分別し、0.1〜10ミクロン、
望ましくは0.3〜1ミクロンの長さのものを収集する。
このような方法により、機械的粉砕では異方性粒子を得
ることが難しい3次元構造のホスト結晶であっても、本
発明の分散体に用いることのできる異方性粒子を容易に
作ることができる。 また、ホスト結晶の繊維によって異方性粒子を形成す
ることもできる。例えばグラファイトウィスカーは、カ
ーボン繊維を2800℃以上の高温で熱処理することによっ
て作ることができる。そして、それを所定範囲の長さに
裁断すれば、本発明の分散体に用いることのできる繊維
状の異方性粒子となる。 次いで、このようにして得られたホスト結晶の異方性
粒子にゲストを挿入する。結晶のサイトに挿入すること
のできるゲストの種類及び量は、主としてゲストの電荷
及びサイズによって変化するが、かなりの自由度があ
る。また、ゲストは、周囲の媒体中のイオンと入れ代わ
る、いわゆるイオン交換を行うことも知られている。し
たがって、その方法にもいくつかある。 例えば、グラファイトの場合は、カリウム蒸気に接触
させれば、その層間にカリウムが入り込む。また、酸化
モリブデンや酸化タングステンの場合は、粒子を遠心分
離器で沈殿させ、これを電極に乗せて酸やリチウム系電
解液の中で電解還元すれば、水素イオンやリチウムイオ
ンを挿入することができる。モンモリロナイトやβ−Zr
NClは、酸洗した後に電解質溶液に浸すと、カチオンが
層間に吸収される。モンモリロナイトをカチオン染料で
着色する方法は、特公昭50-8462号公報に示されてい
る。また、アニオン染料で着色する方法も、特開昭63-9
0573号公報に示されている。これらの方法のうち、ホス
ト結晶の性質に応じて適切なものを選択すればよい。 着色された粒子がクラスタ状の塊となっている場合に
は、これを濾別して、水洗、乾燥した後、機械的に、あ
るいは超音波で粉砕したり、分散媒体中で攪拌、あるい
は超音波振動を与えたりして、再び粒子とする。 以上に述べた方法は、ホスト結晶を所定範囲のサイズ
とした後に着色する方法であるが、層状結晶の繊維から
異方性着色粒子を得る場合には、着色した後に所望の粒
子サイズを得るようにすることもできる。その場合に
は、あらかじめ、繊維を構成するホスト結晶にゲストを
吸収させて着色繊維としておき、その着色繊維を所定範
囲の長さに裁断するようにすればよい。 このようにして着色された異方性粒子を、シリコンオ
イルやフッ素系高分子オイルなどの絶縁性の媒質中に攪
拌しながら添加して、均一に分散させる。分散を均一に
するためには、粒子の比重と媒質の比重とのバランスを
取ったり、媒質の粘性を適正化したりする必要がある
が、そのためには、比重や粘性の異なるオイルを混合し
て用いることができる。分散をより好ましいものとする
ために、分散剤として界面活性剤を加えることもでき
る。界面活性剤としては高分子系の活性剤が効果的であ
り、中でも親水性のモノマーと疎水性モノマーとのグラ
フト重合体又はブロック重合体が望ましい。 電界に対する応答性の速い光学素子を得るためには、
媒質は粘性の低い方が有利であるが、素子の製作技術か
らすると、塗布可能な程度に粘性が高い方がよい。これ
を両立させるためには、低粘度の第1媒質に粒子を分散
させたものを、高粘度の第2媒質に攪拌混合して分散さ
せるようにすればよい。その場合には、例えばハロカー
ボンプロダクツ社製のハロカーボンオイル#0.8/100を
第1媒質とし、#11/4又は#11/21を第2媒質として使
用することができる。また、第1媒質としてシリコンオ
イルを使用し、ポリエチレングリコールとヘキサメチレ
ンジイソシアネートとの混合液に触媒を用いて強く攪拌
しながら添加して、エマルジョンが形成された時点で加
熱するようにしてもよい。そのようにすると、エチレン
グリコールとヘキサメチレンジイソシアネートとが重合
反応により固化する。すなわち、その重合体が第2媒質
となる。このような重合反応は、分散体を光学素子のセ
ル内に封入した後に起こさせることもできる。 更に、第1の媒質に分散させた分散体をマイクロカプ
セル化して第2の媒質中に分散させることも可能であ
る。マイクロカプセル化する方法としては公知の技術を
用いることができる。例えばポリビニルアルコールとケ
イ酸ナトリウムとの混合水溶液と、ハロカーボンオイル
イル#0.8/100を第1媒質とする分散体とを、攪拌混合
しながら室温で放置すると、ポリビニルアルコールとケ
イ酸ナトリウムとの複合体を壁とするマイクロカプセル
が形成される。そこで、そのカプセルを濾別して乾燥さ
せた後、第2媒質のハロカーボンオイル#11/21に混合
する。それによって、カプセル化した複合媒質を得るこ
とができる。 このようにして得られた分散体を光学素子に用いる場
合、媒質中の粒子はプラス又はマイナスの表面電荷を持
っているので、電界が印加されていないときには互いの
電気的反発力で分散を保つが、電界が印加されると媒質
の中で運動する。そのために、電極付近の粒子は、電極
に衝突して電荷を失うことがある。そのような状態とな
ると、電界の方向が逆転しても、粒子は電極から離脱で
きずに付着したままとなる。このような傾向は、グラフ
ァイトや硫化チタン、酸化タングステンなどの導電性物
質の粒子の場合に、より顕著となる。そのような場合に
は、粒子の表面を絶縁性物質でコーティングするとよ
い。そのようにすると、電荷の移動が妨げられるように
なるので、粒子の付着が効果的に防止される。その場合
の容易に利用できる絶縁性物質としてはポリマーがある
が、これに限らない。ポリマーを粒子の表面にコーティ
ングする方法としては、マイクロカプセルの手法を利用
することができる。その1例とし、特開昭62-183439号
公報に示されているようなエチレン系コポリマーによる
コーティング法がある。 表面にコーティングが施された粒子は、その光学的性
質が変化するので、色調も微妙に変化する。したがっ
て、粒子の光学的性質を改良するために、粒子表面を金
属や金属酸化物などの種々の物質でコーティングするこ
ともできる。例えば、粒子の反射率を高めて散乱による
着消色のコントラストを高めるためには、金属膜のコー
ティングが適している。そのように粒子表面に金属膜の
コーティングを施すためには、公知の方法を用いること
ができる。例えば銀をコーティングする場合には、粒子
を硝酸銀の水溶液に攪拌しながら添加して、光還元によ
って粒子表面に銀を析出させる方法を採用することがで
きる。また、セラミックへの無電解ニッケルメッキの手
法をそのまま応用して、ニッケルを析出させることもで
きる。 このような粒子表面へのコーティングは、異方性着色
粒子を形成した後、それを媒質に分散させる前に行う。
て無機又は有機のイオン、原子、分子、あるいは染料を
結晶中に取り込むことにより着色あるいは変色するホス
ト結晶と呼ばれる1群の結晶に着目し、その結晶の異方
性着色粒子を媒質中に分散させることによって、光学素
子用分散体を構成するようにしている。その異方性粒子
は、ホスト結晶の微細な粒子をチェーン状に連結して所
定範囲の長さの針状状粒子に形成することによって、あ
るいは層状結晶の繊維を所定範囲の長さに裁断すること
によって、得られるものである。 粘土鉱物やグラファイト、カルコゲン化合物などに
は、単位結晶層が積層された層状結晶構造をなしている
ものがある。そのような層状結晶の場合には、結晶層間
の結合力は比較的弱く、層間距離もかなりの程度伸縮で
きるので、結晶構造を破壊することなく層間に種々のイ
オンや分子を挿入することができる。このような結晶が
ホスト結晶と呼ばれ、挿入されるイオンや分子がゲスト
と呼ばれている。ホスト結晶は必ずしも層状構造を有す
る結晶とは限らず、結晶内のゲストの入る位置、すなわ
ちサイトが3次元的なネットワークを組んでいるものも
ある。例えばゼオライトや酸化タングステンはその代表
的なものである。 本発明においては、ホスト結晶として、モンモリロナ
イト、ハイデライト、バーミュライトなどの粘土鉱物結
晶、FeOCl、VOCl、TiOClなどの金属オキシハロゲン化
物、硫化チタン、硫化モリブデンなどのカルコゲン化
物、燐酸ジルコニウム、酸化タングステンなどが用いら
れるが、これらに限られることはなく、ゲストを収容し
得るサイトを有するホスト結晶であればよい。例えばゲ
ストとして無機イオンを用いる場合には、ホスト結晶と
して、酸化イリジウム、酸化モリブテン、酸化バナジウ
ム、β−ZrNClなどの無機エレクトロクロミック結晶と
して知られている1群の結晶、グラファイト、ゼオライ
トなども用いることができる。ゲストとして染料を用い
る場合には、中でも多種の染料を、しかも多量に吸収す
るモンモリロナイトが最も好ましい。 このようなホスト結晶を、長軸の長さが0.1〜10ミク
ロン、望ましくは0.3〜1ミクロンで、アスペクト比が
2以上、望ましくは7以上のサイズの異方性粒子とした
ものが、本発明の分散体に利用される。 ゲストとして用いられる無機イオンは、水素イオン、
リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン等
である。有機分子としてはアミン、ピリジン、アミノ酸
などがある。イオンの種類を変えてもホスト結晶の色調
にはあまり大きな変化は生じないので、用いるイオンは
結晶が許容する範囲で適宜選ばれる。また、ゲストとし
て用いられる染料には、カチオン染料やアニオン染料が
ある。染料の種類は、光学素子に求められる色調に応じ
て適宜選ばれる。 このようなゲストを取り込んだホスト結晶の異方性着
色粒子を媒質に分散させた分散体が本発明の分散体とな
る。その場合、異なる色に着色された2種以上の粒子を
混合して分散させるようにすることもできる。また、媒
質にあらかじめ染料を加えて着色しておいてもよい。 媒質としては、シリコンオイルやフッ素系高分子オイ
ルなどの絶縁性オイルが用いられる。その場合、比重や
粘性の異なる複数種類の媒質を混合して用いるようにし
てもよく、また、界面活性剤が添加されることもある。 粒子が導電性物質からなる場合には、その表面に絶縁
性のコーティングを施すことが望ましい。また、着消色
のコントラストを高めるために、粒子の表面に金属ある
いは金属酸化物のコーティングを施すこともできる。 次に、本発明による分散体を製造する方法について、
より具体的に説明する。 ホスト結晶の異方性粒子を得る方法はいくつかある。 例えばモンモリロナイトは天然の粘土の中に含まれて
いる結晶であるから、その異方性粒子を得るには、粘土
鉱物結晶を精製し、分別して所定範囲のサイズのものを
選べばよい。しかしながら、純度や形状制御の点からす
れば、結晶を人工合成するのが望ましい。 そのようなホスト結晶の合成方法にもいくつかある。
例えば、硫酸塩、硝酸塩、燐酸塩、炭酸塩などの金属塩
や金属ハロゲン化物を適正な割合で混合して、酸素を含
む雰囲気下で焼結することによって、結晶を得ることが
できる。また、これらの金属塩やハロゲン化物を水酸化
ナトリウムに溶解させて、水熱合成によって結晶を作る
こともできる。更に、金属酸化物の微粒子を混合して、
高温で焼結することによってもホスト結晶を得ることが
できる。そのほか、合成雲母のように溶融凝固法によっ
て作製することができるものもある。 層状構造をもつ結晶は層間の結合力がその他の結晶面
に比べて著しく小さいので、このようにして得られた大
きな結晶をボールミル等によって機械的に粉砕すれば、
容易に板状、片状、あるいは棒状の粒子となる。 しかしながら、そのような機械的粉砕では、モンモリ
ロナイトやバーミュライトなどの層状結晶を除くと、一
般にはアスペクト比が5以上の粒子を得ることが難し
い。そこで、本発明においては、そのようなホスト結晶
の微粒子をチェーン状に連結させることによって実質的
に針状粒子とみなすことができるものを形成するように
している。ただし、本発明の分散体が用いられる光学素
子の機能からして、その粒子は必ずしも線条である必要
はなく、2次元的な広がりをもつものであってもよい。 このようなチェーン状の粒子を作るためには、液相法
の1種である共沈法や水熱合成法、あるいは気相合成法
を用いることができる。例えば、金属酸化物や金属塩を
混合して仮焼し、一旦機械的に粉砕した後、比較的低温
で焼結すると、粒子が不均一に凝集して焼結された低密
度の焼結体が得られる。このような状態は焼結固体を作
製する場合には好ましくないが、これを再び粉砕して分
別すると、数個以上の粒子が連結したチェーンを得るこ
とができる。また、金属塩でヒドロキシカルボン酸をキ
レートし、クエン酸などの有機酸とエチレンなどの高分
子との混合溶液の中で攪拌しながら加熱して沈殿させ、
得られた沈殿物を同様に仮焼、粉砕、焼結、粉砕するこ
とによっても、微粒子のチェーンを作製することができ
る。更に、ホスト結晶が酸化タングステンや硫化チタン
のような酸化物や硫化物などの単純な化合物である場合
には、ガス中蒸発法などの気相反応によっても容易にチ
ェーンを作ることができ、それによってアスペクト比が
10以上の粒子を得ることができる。 このようにして得られたチェーン状粒子を遠心分離あ
るいは沈降法などの手段で分別し、0.1〜10ミクロン、
望ましくは0.3〜1ミクロンの長さのものを収集する。
このような方法により、機械的粉砕では異方性粒子を得
ることが難しい3次元構造のホスト結晶であっても、本
発明の分散体に用いることのできる異方性粒子を容易に
作ることができる。 また、ホスト結晶の繊維によって異方性粒子を形成す
ることもできる。例えばグラファイトウィスカーは、カ
ーボン繊維を2800℃以上の高温で熱処理することによっ
て作ることができる。そして、それを所定範囲の長さに
裁断すれば、本発明の分散体に用いることのできる繊維
状の異方性粒子となる。 次いで、このようにして得られたホスト結晶の異方性
粒子にゲストを挿入する。結晶のサイトに挿入すること
のできるゲストの種類及び量は、主としてゲストの電荷
及びサイズによって変化するが、かなりの自由度があ
る。また、ゲストは、周囲の媒体中のイオンと入れ代わ
る、いわゆるイオン交換を行うことも知られている。し
たがって、その方法にもいくつかある。 例えば、グラファイトの場合は、カリウム蒸気に接触
させれば、その層間にカリウムが入り込む。また、酸化
モリブデンや酸化タングステンの場合は、粒子を遠心分
離器で沈殿させ、これを電極に乗せて酸やリチウム系電
解液の中で電解還元すれば、水素イオンやリチウムイオ
ンを挿入することができる。モンモリロナイトやβ−Zr
NClは、酸洗した後に電解質溶液に浸すと、カチオンが
層間に吸収される。モンモリロナイトをカチオン染料で
着色する方法は、特公昭50-8462号公報に示されてい
る。また、アニオン染料で着色する方法も、特開昭63-9
0573号公報に示されている。これらの方法のうち、ホス
ト結晶の性質に応じて適切なものを選択すればよい。 着色された粒子がクラスタ状の塊となっている場合に
は、これを濾別して、水洗、乾燥した後、機械的に、あ
るいは超音波で粉砕したり、分散媒体中で攪拌、あるい
は超音波振動を与えたりして、再び粒子とする。 以上に述べた方法は、ホスト結晶を所定範囲のサイズ
とした後に着色する方法であるが、層状結晶の繊維から
異方性着色粒子を得る場合には、着色した後に所望の粒
子サイズを得るようにすることもできる。その場合に
は、あらかじめ、繊維を構成するホスト結晶にゲストを
吸収させて着色繊維としておき、その着色繊維を所定範
囲の長さに裁断するようにすればよい。 このようにして着色された異方性粒子を、シリコンオ
イルやフッ素系高分子オイルなどの絶縁性の媒質中に攪
拌しながら添加して、均一に分散させる。分散を均一に
するためには、粒子の比重と媒質の比重とのバランスを
取ったり、媒質の粘性を適正化したりする必要がある
が、そのためには、比重や粘性の異なるオイルを混合し
て用いることができる。分散をより好ましいものとする
ために、分散剤として界面活性剤を加えることもでき
る。界面活性剤としては高分子系の活性剤が効果的であ
り、中でも親水性のモノマーと疎水性モノマーとのグラ
フト重合体又はブロック重合体が望ましい。 電界に対する応答性の速い光学素子を得るためには、
媒質は粘性の低い方が有利であるが、素子の製作技術か
らすると、塗布可能な程度に粘性が高い方がよい。これ
を両立させるためには、低粘度の第1媒質に粒子を分散
させたものを、高粘度の第2媒質に攪拌混合して分散さ
せるようにすればよい。その場合には、例えばハロカー
ボンプロダクツ社製のハロカーボンオイル#0.8/100を
第1媒質とし、#11/4又は#11/21を第2媒質として使
用することができる。また、第1媒質としてシリコンオ
イルを使用し、ポリエチレングリコールとヘキサメチレ
ンジイソシアネートとの混合液に触媒を用いて強く攪拌
しながら添加して、エマルジョンが形成された時点で加
熱するようにしてもよい。そのようにすると、エチレン
グリコールとヘキサメチレンジイソシアネートとが重合
反応により固化する。すなわち、その重合体が第2媒質
となる。このような重合反応は、分散体を光学素子のセ
ル内に封入した後に起こさせることもできる。 更に、第1の媒質に分散させた分散体をマイクロカプ
セル化して第2の媒質中に分散させることも可能であ
る。マイクロカプセル化する方法としては公知の技術を
用いることができる。例えばポリビニルアルコールとケ
イ酸ナトリウムとの混合水溶液と、ハロカーボンオイル
イル#0.8/100を第1媒質とする分散体とを、攪拌混合
しながら室温で放置すると、ポリビニルアルコールとケ
イ酸ナトリウムとの複合体を壁とするマイクロカプセル
が形成される。そこで、そのカプセルを濾別して乾燥さ
せた後、第2媒質のハロカーボンオイル#11/21に混合
する。それによって、カプセル化した複合媒質を得るこ
とができる。 このようにして得られた分散体を光学素子に用いる場
合、媒質中の粒子はプラス又はマイナスの表面電荷を持
っているので、電界が印加されていないときには互いの
電気的反発力で分散を保つが、電界が印加されると媒質
の中で運動する。そのために、電極付近の粒子は、電極
に衝突して電荷を失うことがある。そのような状態とな
ると、電界の方向が逆転しても、粒子は電極から離脱で
きずに付着したままとなる。このような傾向は、グラフ
ァイトや硫化チタン、酸化タングステンなどの導電性物
質の粒子の場合に、より顕著となる。そのような場合に
は、粒子の表面を絶縁性物質でコーティングするとよ
い。そのようにすると、電荷の移動が妨げられるように
なるので、粒子の付着が効果的に防止される。その場合
の容易に利用できる絶縁性物質としてはポリマーがある
が、これに限らない。ポリマーを粒子の表面にコーティ
ングする方法としては、マイクロカプセルの手法を利用
することができる。その1例とし、特開昭62-183439号
公報に示されているようなエチレン系コポリマーによる
コーティング法がある。 表面にコーティングが施された粒子は、その光学的性
質が変化するので、色調も微妙に変化する。したがっ
て、粒子の光学的性質を改良するために、粒子表面を金
属や金属酸化物などの種々の物質でコーティングするこ
ともできる。例えば、粒子の反射率を高めて散乱による
着消色のコントラストを高めるためには、金属膜のコー
ティングが適している。そのように粒子表面に金属膜の
コーティングを施すためには、公知の方法を用いること
ができる。例えば銀をコーティングする場合には、粒子
を硝酸銀の水溶液に攪拌しながら添加して、光還元によ
って粒子表面に銀を析出させる方法を採用することがで
きる。また、セラミックへの無電解ニッケルメッキの手
法をそのまま応用して、ニッケルを析出させることもで
きる。 このような粒子表面へのコーティングは、異方性着色
粒子を形成した後、それを媒質に分散させる前に行う。
ホスト結晶は、その中に含まれるゲストによって光学
的性質が大きく変化し、色調もかなり変化する。例え
ば、カリウムをゲストとして含むグラファイトは、その
濃度によって黄金色、青色、黒色を呈する。また、酸化
タングステンに水素イオンやリチウムイオンをゲストと
して挿入すると、透明から青色に着色する。そのほか、
酸化イリジウムに水素イオンを挿入すると、暗青色から
無色に変化し、酸化モリブデンに水素イオンを挿入する
と、淡黄色から青色、更に褐色へと変化する。また、酸
化バナジウムに水素イオンを挿入すると、黄色から緑
色、更に青色に変化する。β−ZrNClにリチウムイオン
を挿入すると、淡黄緑色から黒色に変色する。 これらは無機エレクトロクロミック結晶として知られ
ている1群の結晶である。その多くは遷移金属酸化物で
あるので、挿入するイオンの種類を変えても、色調には
あまり大きな変化は生じない。例えば酸化タングステン
の場合には、上述のようにゲストが水素イオンであって
もリチウムイオンであっても同じ青色を呈する。したが
って、イオンの種類は、結晶が許容する範囲で、ある程
度自由に選択することができる。一般には、水素イオ
ン、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオ
ンの順で挿入しやすい。 無機イオンを挿入することのできる層状結晶は、上述
のようなエレクトロクロミック結晶には限らない。本発
明による分散体の場合には、結晶内のゲストの出し入れ
は行われず、コントラストは粒子の配向によって達成さ
れるので、イオン半径が大きいために結晶構造が歪むこ
とになっても、また、着消色時のコントラストが低くて
も、粒子として望ましい色調を有してさえいれば使用す
ることができる。 濃い色調を得るためには、ゲストの濃度を高くする必
要がある。小さいゲストであれば、結晶構造を破壊する
ことなく高濃度で挿入することができるので、分子や有
機イオンよりは無機イオンの方が望ましい。しかしなが
ら、ゲストが入るサイトの大きい結晶であれば、アニオ
ン染料やカチオン染料の有機イオンのように一般にサイ
ズの大きいゲストであっても、高濃度で挿入することが
できる。 例えば、粘土鉱物の1種であるモンモリロナイトは、
カチオン染料のローダミンによって赤色に、オーラミン
によって黄色に、クリスタルバイオレットによって紫色
に、シアニンによって青色に、それぞれ着色することが
できる。 ただし、染料で着色する場合とその他の場合とでは発
色の機構は異なっているものと考えられる。つまり、染
料で着色した場合には染料そのものが発色の原因となる
が、他の場合には、イオンや原子、分子をゲストとして
結晶中に取り込むことによって結晶内の金属原子の電子
のエネルギ状態に変化を来たすことが発色の原因とな
る。 このようにして、種々の色調を有する着色粒子が得ら
れる。 このように着色されたホスト結晶の、長軸の長さが0.
1〜10ミクロン、アスペクト比が2以上のサイズの異方
性粒子は、媒質中に分散させると、電界によって配向が
変わり、光学特性が変化する。粒子が可視光の波長に比
較して著しく小さいと、光が吸収されなくなるので、光
制御が不可能となる。また、長さが0.1ミクロン以下の
結晶を作ることは技術的に難しい。逆に、粒子の大きさ
が10ミクロンを超えるようになると、媒質中に安定して
分散させることが難しくなる。しかも、電界に対する応
答性が低下するために、光学素子として必要な性能を得
ることができなくなる。更に、アスペクト比が2以下の
粒子では、色変化のコントラストが低くなるので、実用
的な光学素子とすることができない。したがって、粒子
のサイズは上述の範囲にあることが望ましい。より好ま
しくは、長軸の長さが0.3〜1ミクロン、アスペクト比
が7以上の粒子である。本発明のようにホスト結晶の微
小粒子をチェーン状に連結することにより、あるいは層
状結晶の繊維を利用することにより、そのような異方性
粒子を容易に得ることができる。 このような着色粒子を媒質中に均一に分散させた分散
体を、第1図で説明したようなセル内に注入して、交流
電圧を印加すると、粒子がもつ着色状態から透明に変化
する。媒質にあらかじめ着色しておくと、オフ状態では
媒質の色と粒子の色とが混じり合った色を呈するが、オ
ン状態では媒質の色を呈するようになる。また、異なる
色に着色された粒子を混合して分散させると、その混合
色を呈する光学素子となる。
的性質が大きく変化し、色調もかなり変化する。例え
ば、カリウムをゲストとして含むグラファイトは、その
濃度によって黄金色、青色、黒色を呈する。また、酸化
タングステンに水素イオンやリチウムイオンをゲストと
して挿入すると、透明から青色に着色する。そのほか、
酸化イリジウムに水素イオンを挿入すると、暗青色から
無色に変化し、酸化モリブデンに水素イオンを挿入する
と、淡黄色から青色、更に褐色へと変化する。また、酸
化バナジウムに水素イオンを挿入すると、黄色から緑
色、更に青色に変化する。β−ZrNClにリチウムイオン
を挿入すると、淡黄緑色から黒色に変色する。 これらは無機エレクトロクロミック結晶として知られ
ている1群の結晶である。その多くは遷移金属酸化物で
あるので、挿入するイオンの種類を変えても、色調には
あまり大きな変化は生じない。例えば酸化タングステン
の場合には、上述のようにゲストが水素イオンであって
もリチウムイオンであっても同じ青色を呈する。したが
って、イオンの種類は、結晶が許容する範囲で、ある程
度自由に選択することができる。一般には、水素イオ
ン、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオ
ンの順で挿入しやすい。 無機イオンを挿入することのできる層状結晶は、上述
のようなエレクトロクロミック結晶には限らない。本発
明による分散体の場合には、結晶内のゲストの出し入れ
は行われず、コントラストは粒子の配向によって達成さ
れるので、イオン半径が大きいために結晶構造が歪むこ
とになっても、また、着消色時のコントラストが低くて
も、粒子として望ましい色調を有してさえいれば使用す
ることができる。 濃い色調を得るためには、ゲストの濃度を高くする必
要がある。小さいゲストであれば、結晶構造を破壊する
ことなく高濃度で挿入することができるので、分子や有
機イオンよりは無機イオンの方が望ましい。しかしなが
ら、ゲストが入るサイトの大きい結晶であれば、アニオ
ン染料やカチオン染料の有機イオンのように一般にサイ
ズの大きいゲストであっても、高濃度で挿入することが
できる。 例えば、粘土鉱物の1種であるモンモリロナイトは、
カチオン染料のローダミンによって赤色に、オーラミン
によって黄色に、クリスタルバイオレットによって紫色
に、シアニンによって青色に、それぞれ着色することが
できる。 ただし、染料で着色する場合とその他の場合とでは発
色の機構は異なっているものと考えられる。つまり、染
料で着色した場合には染料そのものが発色の原因となる
が、他の場合には、イオンや原子、分子をゲストとして
結晶中に取り込むことによって結晶内の金属原子の電子
のエネルギ状態に変化を来たすことが発色の原因とな
る。 このようにして、種々の色調を有する着色粒子が得ら
れる。 このように着色されたホスト結晶の、長軸の長さが0.
1〜10ミクロン、アスペクト比が2以上のサイズの異方
性粒子は、媒質中に分散させると、電界によって配向が
変わり、光学特性が変化する。粒子が可視光の波長に比
較して著しく小さいと、光が吸収されなくなるので、光
制御が不可能となる。また、長さが0.1ミクロン以下の
結晶を作ることは技術的に難しい。逆に、粒子の大きさ
が10ミクロンを超えるようになると、媒質中に安定して
分散させることが難しくなる。しかも、電界に対する応
答性が低下するために、光学素子として必要な性能を得
ることができなくなる。更に、アスペクト比が2以下の
粒子では、色変化のコントラストが低くなるので、実用
的な光学素子とすることができない。したがって、粒子
のサイズは上述の範囲にあることが望ましい。より好ま
しくは、長軸の長さが0.3〜1ミクロン、アスペクト比
が7以上の粒子である。本発明のようにホスト結晶の微
小粒子をチェーン状に連結することにより、あるいは層
状結晶の繊維を利用することにより、そのような異方性
粒子を容易に得ることができる。 このような着色粒子を媒質中に均一に分散させた分散
体を、第1図で説明したようなセル内に注入して、交流
電圧を印加すると、粒子がもつ着色状態から透明に変化
する。媒質にあらかじめ着色しておくと、オフ状態では
媒質の色と粒子の色とが混じり合った色を呈するが、オ
ン状態では媒質の色を呈するようになる。また、異なる
色に着色された粒子を混合して分散させると、その混合
色を呈する光学素子となる。
以下、本発明の実施例を説明する。 (実施例1) タングステンを通常の真空蒸着よりは酸素圧の高い雰
囲気下に置き、気相反応を強制的に起こさせることによ
って、酸化タングステンの微粒子が凝集したチェーンを
形成した。得られたチェーンを遠心分離器により分級し
て、0.1〜10ミクロンの長さのものを選別した。このチ
ェーンを電極に固定し、対向電極を正極として、希塩酸
中で通電した。すると、そのチェーン状粒子は、結晶層
間に水素イオンを取り込んで、透明に近い淡黄色から青
色に変色した。 そこで、すべての粒子が青色に変色したところで通電
を止め、粒子を集めて水洗し、乾燥させた。 このようにして得られたチェーン状粒子の表面にエチ
レン系コポリマーのコーティングを施し、その粒子を、
媒質であるシリコンオイル中に攪拌しながら添加して、
均一に分散させた。分散をよくするために、親水性モノ
マーと疎水性モノマーとのグラフト重合体からなる界面
活性剤を混合した。 そして、この分散体を第1図のようなセル内に注入
し、スイッチを介して商用電源から100Vの交流電圧を印
加した。 その光学素子は、電界を印加しないオフ状態では青色
を呈し、電界を印加したオン状態では透明となった。し
かも、その光学素子の電極面には、粒子の凝集は見られ
なかった。 (実施例2) タングステンを電極として酸素雰囲気中でアーク放電
させ、酸化タングステンの微粒子からなるチェーンを形
成した。そして、そのチェーン状粒子を実施例1と同様
に分級し、ヘキサンに溶解させたノルマルブチルリチウ
ム液中で40℃に加熱した。この場合には、結晶層間には
リチウムイオンが取り込まれたが、粒子の色は実施例1
の場合と同様であった。 この粒子をハロカーボンオイル#0.8/100に分散さ
せ、その分散体を更にハロカーボンオイル#11/4に分散
させた。そして、その分散体を、透明電極膜をコーティ
ングした2枚のガラス板に塗布し、第1図のような光学
素子を作製した。 この場合にも、実施例1と同様の結果が得られた。 (実施例3) 常法によりカーボン繊維を作製した後、2800℃以上の
高温で熱処理し、グラファイトウィスカーを得た。そし
て、それを機械的に裁断して、長さが0.1〜10ミクロン
の繊維とした。 この繊維をカリウム粉末とともに真空封入して、カリ
ウムの融点以上の高温で加熱し、カリウムの蒸気を繊維
に接触させた。グラファイトの層間にカリウムが侵入す
るにつれて、繊維状粒子の色は青色、次いで金色に変化
した。 すべての粒子が金色となったところで加熱を止め、粒
子を取り出した。その粒子をしばらく空気中にさらし
て、表面に付着しているカリウムを水酸化カリウム及び
炭酸カリウムに変えた後、それらを水に溶かし去って過
剰のカリウムを除去した。 こうした得られた繊維状粒子を実施例1と同様の媒質
に分散させ、セル内に注入して同様の実験を行った。こ
の場合には、光学素子はオフの状態で金色を呈し、オン
の状態で透明となった。 (実施例4) チタンの金属塩でヒドロキシカルボン酸をキレート
し、クエン酸とエチレンとの混合溶液の中で攪拌しなが
ら加熱して、沈殿させた。得られた沈殿物を仮焼し、一
旦ボールミルによって粉砕した後、比較的低温で焼結
し、再び粉砕した。こうして得られた粒子は、チタンオ
キシハロゲン化物の微粒子が数個以上連結したチェーン
状のものとなった。 このようにして得られた粒子を2%の塩酸で洗浄し、
活性化してから水洗した。そして、カチオン染料のオー
ラミンを溶かした水溶液に攪拌しながら加えた。染料が
粒子に吸収されるにつれ、上澄み液が透明になってきた
ので、更に染料を加えて攪拌を続けた。こうして、上澄
み液の色変化がなくなるまで染料を加え、色変化がなく
なった時点で着色を完了した。 この処理後、粒子を濾別して水洗し、乾燥させた。得
られた粒子は黄色に着色されていた。 このチェーン状着色粒子を沈降法によって分別して、
0.1〜10ミクロンのサイズのものを収集した。 この粒子を実施例1で得られた粒子と混合し、同様の
媒質に分散させた。 この混合粒子を分散させた分散体を用いて同様の光学
素子を形成したところ、それらの粒子の混合色である緑
色を呈する光学素子が得られた。 (実施例5) 実施例1と同様にして酸化タングステンのチェーン状
粒子を作製し、分別して0.1〜10ミクロンの長さの粒子
を得た。その粒子を実施例4と同様に活性化させてから
水洗し、カチオン染料のクリスタルバイオレットを溶か
した水溶液に攪拌しながら加えた。これを実施例4と同
様に処理したところ、紫色に着色されたチェーン状粒子
が得られた。 この粒子をハロカーボンオイル#0.8/100に分散さ
せ、その分散体を、ポリビニルアルコールとケイ酸ナト
リウムとの混合水溶液に攪拌混合しながら室温で放置し
た。その結果、粒子とハロカーボンオイルとを包んだマ
イクロカプセルが得られた。そこで、そのカプセルを濾
別して、乾燥させた後、ハロカーボンオイル#11/21に
混合した。 この分散体を用い、実施例2と同様にして光学素子を
形成した。それによって、紫色を呈する光学素子を得る
ことができた。
囲気下に置き、気相反応を強制的に起こさせることによ
って、酸化タングステンの微粒子が凝集したチェーンを
形成した。得られたチェーンを遠心分離器により分級し
て、0.1〜10ミクロンの長さのものを選別した。このチ
ェーンを電極に固定し、対向電極を正極として、希塩酸
中で通電した。すると、そのチェーン状粒子は、結晶層
間に水素イオンを取り込んで、透明に近い淡黄色から青
色に変色した。 そこで、すべての粒子が青色に変色したところで通電
を止め、粒子を集めて水洗し、乾燥させた。 このようにして得られたチェーン状粒子の表面にエチ
レン系コポリマーのコーティングを施し、その粒子を、
媒質であるシリコンオイル中に攪拌しながら添加して、
均一に分散させた。分散をよくするために、親水性モノ
マーと疎水性モノマーとのグラフト重合体からなる界面
活性剤を混合した。 そして、この分散体を第1図のようなセル内に注入
し、スイッチを介して商用電源から100Vの交流電圧を印
加した。 その光学素子は、電界を印加しないオフ状態では青色
を呈し、電界を印加したオン状態では透明となった。し
かも、その光学素子の電極面には、粒子の凝集は見られ
なかった。 (実施例2) タングステンを電極として酸素雰囲気中でアーク放電
させ、酸化タングステンの微粒子からなるチェーンを形
成した。そして、そのチェーン状粒子を実施例1と同様
に分級し、ヘキサンに溶解させたノルマルブチルリチウ
ム液中で40℃に加熱した。この場合には、結晶層間には
リチウムイオンが取り込まれたが、粒子の色は実施例1
の場合と同様であった。 この粒子をハロカーボンオイル#0.8/100に分散さ
せ、その分散体を更にハロカーボンオイル#11/4に分散
させた。そして、その分散体を、透明電極膜をコーティ
ングした2枚のガラス板に塗布し、第1図のような光学
素子を作製した。 この場合にも、実施例1と同様の結果が得られた。 (実施例3) 常法によりカーボン繊維を作製した後、2800℃以上の
高温で熱処理し、グラファイトウィスカーを得た。そし
て、それを機械的に裁断して、長さが0.1〜10ミクロン
の繊維とした。 この繊維をカリウム粉末とともに真空封入して、カリ
ウムの融点以上の高温で加熱し、カリウムの蒸気を繊維
に接触させた。グラファイトの層間にカリウムが侵入す
るにつれて、繊維状粒子の色は青色、次いで金色に変化
した。 すべての粒子が金色となったところで加熱を止め、粒
子を取り出した。その粒子をしばらく空気中にさらし
て、表面に付着しているカリウムを水酸化カリウム及び
炭酸カリウムに変えた後、それらを水に溶かし去って過
剰のカリウムを除去した。 こうした得られた繊維状粒子を実施例1と同様の媒質
に分散させ、セル内に注入して同様の実験を行った。こ
の場合には、光学素子はオフの状態で金色を呈し、オン
の状態で透明となった。 (実施例4) チタンの金属塩でヒドロキシカルボン酸をキレート
し、クエン酸とエチレンとの混合溶液の中で攪拌しなが
ら加熱して、沈殿させた。得られた沈殿物を仮焼し、一
旦ボールミルによって粉砕した後、比較的低温で焼結
し、再び粉砕した。こうして得られた粒子は、チタンオ
キシハロゲン化物の微粒子が数個以上連結したチェーン
状のものとなった。 このようにして得られた粒子を2%の塩酸で洗浄し、
活性化してから水洗した。そして、カチオン染料のオー
ラミンを溶かした水溶液に攪拌しながら加えた。染料が
粒子に吸収されるにつれ、上澄み液が透明になってきた
ので、更に染料を加えて攪拌を続けた。こうして、上澄
み液の色変化がなくなるまで染料を加え、色変化がなく
なった時点で着色を完了した。 この処理後、粒子を濾別して水洗し、乾燥させた。得
られた粒子は黄色に着色されていた。 このチェーン状着色粒子を沈降法によって分別して、
0.1〜10ミクロンのサイズのものを収集した。 この粒子を実施例1で得られた粒子と混合し、同様の
媒質に分散させた。 この混合粒子を分散させた分散体を用いて同様の光学
素子を形成したところ、それらの粒子の混合色である緑
色を呈する光学素子が得られた。 (実施例5) 実施例1と同様にして酸化タングステンのチェーン状
粒子を作製し、分別して0.1〜10ミクロンの長さの粒子
を得た。その粒子を実施例4と同様に活性化させてから
水洗し、カチオン染料のクリスタルバイオレットを溶か
した水溶液に攪拌しながら加えた。これを実施例4と同
様に処理したところ、紫色に着色されたチェーン状粒子
が得られた。 この粒子をハロカーボンオイル#0.8/100に分散さ
せ、その分散体を、ポリビニルアルコールとケイ酸ナト
リウムとの混合水溶液に攪拌混合しながら室温で放置し
た。その結果、粒子とハロカーボンオイルとを包んだマ
イクロカプセルが得られた。そこで、そのカプセルを濾
別して、乾燥させた後、ハロカーボンオイル#11/21に
混合した。 この分散体を用い、実施例2と同様にして光学素子を
形成した。それによって、紫色を呈する光学素子を得る
ことができた。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、ホ
スト結晶にゲストとして無機又は有機イオン、原子、分
子、あるいは染料を吸収させるようにしているので、各
種の色を呈する粒子を得ることができる。しかも、その
結晶は、微小粒子をチェーン状に連結させたり、層状結
晶の繊維を形成して、その繊維を裁断したりすることに
よって、容易に異方性粒子とすることができる。したが
って、それを媒質中に分散させた分散体とし、その分散
体を光学素子に用いることにより、望みの色を呈する光
学素子を得ることができる。
スト結晶にゲストとして無機又は有機イオン、原子、分
子、あるいは染料を吸収させるようにしているので、各
種の色を呈する粒子を得ることができる。しかも、その
結晶は、微小粒子をチェーン状に連結させたり、層状結
晶の繊維を形成して、その繊維を裁断したりすることに
よって、容易に異方性粒子とすることができる。したが
って、それを媒質中に分散させた分散体とし、その分散
体を光学素子に用いることにより、望みの色を呈する光
学素子を得ることができる。
【図面の簡単な説明】 第1図は、本発明による分散体が用いられる光学素子の
一例を示す縦断面図である。 1……光学素子、2……異方性粒子、3……媒質、4…
…分散体、5……セル、8……電極
一例を示す縦断面図である。 1……光学素子、2……異方性粒子、3……媒質、4…
…分散体、5……セル、8……電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−57242(JP,A) 特開 昭54−64644(JP,A) 特開 平2−118619(JP,A) 特公 昭49−22665(JP,B1) 特公 平2−17009(JP,B2)
Claims (16)
- 【請求項1】異方性粒子を絶縁性の媒質中に分散させた
分散体に電界を印加することにより前記粒子の配向を変
えて光学特性を制御する光学素子に用いられる分散体で
あって; 前記異方性粒子が、ホスト結晶の微小粒子をチェーン状
に連結して形成される針状粒子からなり、 その針状粒子を構成するホスト結晶に、ゲストとして無
機又は有機のイオン、原子、あるいは分子が挿入されて
いることを特徴とする、 光学素子用分散体。 - 【請求項2】異方性粒子を絶縁性の媒質中に分散させた
分散体に電界を印加することにより前記粒子の配向を変
えて光学特性を制御する光学素子に用いられる分散体で
あって; 前記異方性粒子が、ホスト結晶の微小粒子をチェーン状
に連結して形成される針状粒子からなり、 その針状粒子を構成するホスト結晶に、ゲストとして染
料が挿入されていることを特徴とする、 光学素子用分散体。 - 【請求項3】異方性粒子を絶縁性の媒質中に分散させた
分散体に電界を印加することにより前記粒子の配向を変
えて光学特性を制御する光学素子に用いられる分散体で
あって; 前記異方性粒子が層状結晶の繊維からなり、 その繊維を構成するホスト結晶に、ゲストとして無機又
は有機のイオン、原子、あるいは分子が挿入されている
ことを特徴とする、 光学素子用分散体。 - 【請求項4】異方性粒子を絶縁性の媒質中に分散させた
分散体に電界を印加することにより前記粒子の配向を変
えて光学特性を制御する光学素子に用いられる分散体で
あって; 前記異方性粒子が層状結晶の繊維からなり、 その繊維を構成するホスト結晶に、ゲストとして染料が
挿入されていることを特徴とする、 光学素子用分散体。 - 【請求項5】前記異方性粒子が導電性物質からなり、そ
の表面に絶縁性コーティングが施されている、 請求項1ないし4のいずれか記載の光学素子用分散体。 - 【請求項6】前記異方性粒子の表面に、金属あるいは金
属酸化物のコーティングが施されている、 請求項1ないし4のいずれか記載の光学素子用分散体。 - 【請求項7】前記異方性粒子が2種以上、前記媒質中に
分散されている、 請求項1ないし4のいずれか記載の光学素子用分散体。 - 【請求項8】前記媒質が着色されている、 請求項1ないし4のいずれか記載の光学素子用分散体。
- 【請求項9】前記媒質が2種以上の絶縁性オイルの混合
物である、 請求項1ないし4のいずれか記載の光学素子用分散体。 - 【請求項10】前記媒質が、絶縁性オイルと界面活性剤
とからなる、 請求項1ないし4のいずれか記載の光学素子用分散体。 - 【請求項11】異方性粒子を絶縁性の媒質中に分散させ
た分散体に電界を印加することにより前記粒子の配向を
変えて光学特性を制御する光学素子に用いられる分散体
の製造方法であって; ホスト結晶の微小粒子をチェーン状に連結させて針状粒
子を作る工程と、 得られた粒子を分別して所定範囲の長さの異方性粒子を
得る工程と、 その異方性粒子を構成するホスト結晶にゲストとして無
機又は有機のイオン、原子、分子、あるいは染料を吸収
させる工程と、 得られた異方性着色粒子を絶縁性の媒質中に分散させる
工程と、 からなる、光学素子用分散体の製造方法。 - 【請求項12】異方性粒子を絶縁性の媒質中に分散させ
た分散体に電界を印加することにより前記粒子の配向を
変えて光学特性を制御する光学素子に用いられる分散体
の製造方法であって; 層状結晶の繊維を作る工程と、 その繊維を所定範囲の長さに裁断して異方性粒子を得る
工程と、 その異方性粒子を構成するホスト結晶にゲストとして無
機又は有機のイオン、原子、分子、あるいは染料を吸収
させる工程と、 得られた異方性着色粒子を絶縁性の媒質中に分散させる
工程と、 からなる、光学素子用分散体の製造方法。 - 【請求項13】異方性粒子を絶縁性の媒質中に分散させ
た分散体に電界を印加することにより前記粒子の配向を
変えて光学特性を制御する光学素子に用いられる分散体
の製造方法であって; 層状結晶の繊維を作る工程と、 その繊維を構成するホスト結晶にゲストとして無機又は
有機のイオン、原子、分子、あるいは染料を吸収させる
工程と、 得られた着色繊維を所定範囲の長さに裁断して異方性着
色粒子を得る工程と、 その異方性着色粒子を絶縁性の媒質中に分散させる工程
と、 からなる、光学素子用分散体の製造方法。 - 【請求項14】前記異方性着色粒子を媒質中に分散させ
る工程において、その粒子をまず第1の媒質に分散さ
せ、次いでそれをより粘度の高い第2の媒質に分散させ
ることを特徴とする、 請求項11ないし13のいずれか記載の光学素子用分散体の
製造方法。 - 【請求項15】前記異方性着色粒子を媒質中に分散させ
る工程において、その粒子をまず第1の媒質に分散さ
せ、次いでそれをマイクロカプセル化して第2の媒質中
に分散させることを特徴とする、 請求項11ないし13のいずれか記載の光学素子用分散体の
製造方法。 - 【請求項16】前記異方性着色粒子を媒質中に分散させ
る前に、その粒子の表面にコーティングを施すことを特
徴とする、 請求項11ないし13のいずれか記載の光学素子用分散体の
製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2145357A JPH0812362B2 (ja) | 1990-06-05 | 1990-06-05 | 光学素子用分散体及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2145357A JPH0812362B2 (ja) | 1990-06-05 | 1990-06-05 | 光学素子用分散体及びその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0439630A JPH0439630A (ja) | 1992-02-10 |
| JPH0812362B2 true JPH0812362B2 (ja) | 1996-02-07 |
Family
ID=15383325
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2145357A Expired - Lifetime JPH0812362B2 (ja) | 1990-06-05 | 1990-06-05 | 光学素子用分散体及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0812362B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB2415703A (en) * | 2004-07-02 | 2006-01-04 | Hewlett Packard Development Co | Liquid crystal display device |
| JP2008158043A (ja) * | 2006-12-21 | 2008-07-10 | Hitachi Chem Co Ltd | 調光フィルム |
| CN102326031B (zh) | 2008-12-19 | 2016-01-20 | 凯普股份有限公司 | 空气扩散器和空气循环系统 |
| JP2015165251A (ja) * | 2012-06-27 | 2015-09-17 | シャープ株式会社 | 表示パネルおよび表示装置 |
| WO2014171192A1 (ja) * | 2013-04-15 | 2014-10-23 | シャープ株式会社 | 表示パネルおよび表示装置 |
Family Cites Families (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS4922665A (ja) * | 1972-06-25 | 1974-02-28 | ||
| JPS5464644A (en) * | 1977-10-31 | 1979-05-24 | Shiseido Co Ltd | Cosmetics |
| JPS6457242A (en) * | 1987-08-28 | 1989-03-03 | Nippon Sheet Glass Co Ltd | Electromagnetic optical device |
| DK173359B1 (da) * | 1988-02-04 | 2000-08-14 | Mo El Srl | Apparat til levering af varm luft |
| CA1335845C (en) * | 1988-07-07 | 1995-06-06 | Robert L. Saxe | Light valve incorporating a suspension stabilized with a block polymer |
-
1990
- 1990-06-05 JP JP2145357A patent/JPH0812362B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0439630A (ja) | 1992-02-10 |
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