JPH0812363B2 - 光学素子用分散体 - Google Patents
光学素子用分散体Info
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- JPH0812363B2 JPH0812363B2 JP2199051A JP19905190A JPH0812363B2 JP H0812363 B2 JPH0812363 B2 JP H0812363B2 JP 2199051 A JP2199051 A JP 2199051A JP 19905190 A JP19905190 A JP 19905190A JP H0812363 B2 JPH0812363 B2 JP H0812363B2
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- Japan
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- dispersion
- micelles
- rod
- optical element
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Description
本発明は、光弁や表示装置、調光ウインドー等に用い
られる光学素子のための分散体に関するもので、特に、
セル内に分散体を封入し、その分散体に電界を印加する
ことにより、光の透過率や屈折率を変化させるようにし
た光学素子のための分散体に関するものである。
られる光学素子のための分散体に関するもので、特に、
セル内に分散体を封入し、その分散体に電界を印加する
ことにより、光の透過率や屈折率を変化させるようにし
た光学素子のための分散体に関するものである。
対向する2枚の電極によって形成されるセル内に、異
方性粒子を媒質中に分散させた分散体を封入し、これに
外部から電界を印加すると、粒子の配向が変わって光の
透過率や屈折率等の光学特性が変化する、ということに
ついては古くから知られている。そして、その原理を利
用した光学素子についても古くから提案されている(例
えば米国特許第1,955,923号明細書参照)。 2枚の透明電極からなる薄いセル内に分散体を封入し
た光学素子は、電界が印加されていないときには多数の
異方性粒子がランダムな方向を向いているので不透明で
あるが、電界が印加されると、異方性粒子が電界の方
向、すなわちセルの厚さ方向に向かって整列するので透
明となる。したがって、そのような光学素子を用いれ
ば、光弁や各種の表示装置、あるいは調光ウインドー等
を得ることができる。 このように粒子の配向変化によって光学特性を制御す
る光学素子においては、その分散体中に分散させる粒子
として、電界の印加によって配向が変化し、光の透過率
や屈折率が変わる異方性粒子を用いる必要がある。その
ような粒子としては、これまでにも、例えばヘラパサイ
トや過ヨウ化硫酸シンコニジンのような有機物結晶、ア
ルミニウムのような金属、雲母のような鉱物結晶、酸化
チタンや酸化タングステンのような無機酸化物、グラフ
ァイトなど、種々のものが提案されている。
方性粒子を媒質中に分散させた分散体を封入し、これに
外部から電界を印加すると、粒子の配向が変わって光の
透過率や屈折率等の光学特性が変化する、ということに
ついては古くから知られている。そして、その原理を利
用した光学素子についても古くから提案されている(例
えば米国特許第1,955,923号明細書参照)。 2枚の透明電極からなる薄いセル内に分散体を封入し
た光学素子は、電界が印加されていないときには多数の
異方性粒子がランダムな方向を向いているので不透明で
あるが、電界が印加されると、異方性粒子が電界の方
向、すなわちセルの厚さ方向に向かって整列するので透
明となる。したがって、そのような光学素子を用いれ
ば、光弁や各種の表示装置、あるいは調光ウインドー等
を得ることができる。 このように粒子の配向変化によって光学特性を制御す
る光学素子においては、その分散体中に分散させる粒子
として、電界の印加によって配向が変化し、光の透過率
や屈折率が変わる異方性粒子を用いる必要がある。その
ような粒子としては、これまでにも、例えばヘラパサイ
トや過ヨウ化硫酸シンコニジンのような有機物結晶、ア
ルミニウムのような金属、雲母のような鉱物結晶、酸化
チタンや酸化タングステンのような無機酸化物、グラフ
ァイトなど、種々のものが提案されている。
しかしながら、これらの異方性粒子はいずれも固体粒
子である。そのような固体粒子を媒質中に分散させた分
散体に電界を印加すると、粒子はその異方性のために配
向が変化する。すなわち、粒子は回転することによって
その向きを変えることになる。そのために、従来のよう
な異方性固体粒子を用いたものでは、粘度の高い媒質を
用いた場合に応答性が低下するという問題がある。 また、これらの異方性粒子は結晶であるので、色選択
の自由度が低い。そして、分散体の色は粒子の色によっ
て決定される。そのために、そのような粒子を分散させ
た分散体を用いる光学素子では、その色調が真珠色か青
色系統に限られることになる。すなわち、アルミニウム
や雲母、酸化チタンの粒子を媒質中に分散させたものの
場合には、光の散乱が粒子の配向によって変化すること
を利用するので、電界が印加されているときには透明、
されていないときには真珠色となる。また、ヘラパサイ
トや過ヨウ化硫酸シンコニジンは青色あるいは青紫色を
呈するので、その粒子を分散させた分散体では、電界を
印加した状態で透明、しない状態で青色系統の色調とな
る。 このように、粒子の配向を変化させることによって光
学特性を制御する光学素子の場合には、その色調変化が
粒子の光学特性によって定められるので、望みの色が得
られるようにするためには、その色に合った色調の異方
性粒子を用いることが必要となる。その場合、その粒子
には、色調以外にも、形状の異方性、比重、化学的安定
性、分散安定性などの種々の機能が求められる。そのよ
うな機能をすべて満足する粒子を見付けることは極めて
難しい。そのために、従来の光学素子においては、望み
の色が得られないという問題があった。 本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであ
って、その目的は、従来のものとは異なる作用で配向す
る新規な粒子を用いた光学素子用分散体を提供すること
である。 また、本発明の他の目的は、各種の色調を呈する光学
素子とすることのできる光学素子用分散体を提供するこ
とである。
子である。そのような固体粒子を媒質中に分散させた分
散体に電界を印加すると、粒子はその異方性のために配
向が変化する。すなわち、粒子は回転することによって
その向きを変えることになる。そのために、従来のよう
な異方性固体粒子を用いたものでは、粘度の高い媒質を
用いた場合に応答性が低下するという問題がある。 また、これらの異方性粒子は結晶であるので、色選択
の自由度が低い。そして、分散体の色は粒子の色によっ
て決定される。そのために、そのような粒子を分散させ
た分散体を用いる光学素子では、その色調が真珠色か青
色系統に限られることになる。すなわち、アルミニウム
や雲母、酸化チタンの粒子を媒質中に分散させたものの
場合には、光の散乱が粒子の配向によって変化すること
を利用するので、電界が印加されているときには透明、
されていないときには真珠色となる。また、ヘラパサイ
トや過ヨウ化硫酸シンコニジンは青色あるいは青紫色を
呈するので、その粒子を分散させた分散体では、電界を
印加した状態で透明、しない状態で青色系統の色調とな
る。 このように、粒子の配向を変化させることによって光
学特性を制御する光学素子の場合には、その色調変化が
粒子の光学特性によって定められるので、望みの色が得
られるようにするためには、その色に合った色調の異方
性粒子を用いることが必要となる。その場合、その粒子
には、色調以外にも、形状の異方性、比重、化学的安定
性、分散安定性などの種々の機能が求められる。そのよ
うな機能をすべて満足する粒子を見付けることは極めて
難しい。そのために、従来の光学素子においては、望み
の色が得られないという問題があった。 本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであ
って、その目的は、従来のものとは異なる作用で配向す
る新規な粒子を用いた光学素子用分散体を提供すること
である。 また、本発明の他の目的は、各種の色調を呈する光学
素子とすることのできる光学素子用分散体を提供するこ
とである。
【課題を解決するための手段】 この目的を達成するために、本発明では、光学素子の
セル内に封入される分散体として、溶媒と棒状ミセルと
の混合体を用いるようにしている。 媒質中に界面活性剤を添加し、その濃度を徐々に高め
ていくと、界面活性剤はミセルを形成するようになる。
ミセルを形成する臨界の濃度は臨界ミセル濃度と呼ばれ
ている。通常は、界面活性剤が球状に固まって会合して
ミセルを形成する。例えば媒質が水であれば、界面活性
剤分子の親水基が外側に向き、疎水基が内側に向いて固
まる。したがって、球状となる。 ところが、ある特定の溶媒と界面活性剤との組み合わ
せの場合には、臨界ミセル濃度以上に活性剤を添加する
と、ある濃度で棒状のミセルが形成されるということが
知られている(M.Angel著、「Progr.Colloid&Polymer
Sci.」第69巻(1984年)、第12〜28ページ)。このよう
な棒状ミセルを含む分散体は、そのままでは光学的に等
方性であるが、電界を印加すると複屈折性を示す(M.An
gel著、「Ber.Bunsengesphys.Chem.」第93巻(1989
年)、第184〜191ページ)。すなわち、電界の印加に応
じて棒状ミセルが配向する。 本発明者らは、このような棒状ミセルに着目した。 本発明においては、ミセルを形成する界面活性剤とし
て、長い炭化水素鎖を有するイオン性界面活性剤や非イ
オン性界面活性剤の中で、サリチル酸セチルピリジン、
トリクロル酢酸セチルトリメチルアンモニウム、サリチ
ル酸セチルトリメチルアンモニウム、サリチル酸テトラ
デシルトリメチルアンモニウム、塩化ドデシルトリメチ
ルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、
ヘキサオキシエチレンデシルエーテル、ヘキサオキシエ
チレンドデシルエーテル、ヘキサオキシエチレンセチル
エーテルなどが用いられるが、これに限られることはな
い。一般には、親水基が小さくて疎水基の鎖が長いもの
であれば、ほとんどの界面活性剤が塩の存在下で棒状ミ
セルを形成する。 棒状ミセルを形成するための界面活性剤の臨界濃度
は、活性剤の種類や温度、あるいは塩濃度等によって変
化するが、通常は数ミリモルから数10ミリモル以上の濃
度である。これによって数100オングストロームから数1
000オングストロームの長さのミセルが形成される。例
えば10ミリモルの食塩の存在下で、サリチル酸テトラデ
シルトリメチルアンモニウムは2ミリモル濃度で約2800
オングストローム、10ミリモル濃度で約1200オングスト
ロームの長さの棒状ミセルを形成し、サリチル酸セチル
トリメチルアンモニウムは2ミリモル濃度で約6500オン
グストローム、10ミリモル濃度で約900オングストロー
ムの長さの棒状ミセルを形成する。 このようにして形成された棒状ミセルを含む溶液が本
発明の分散体となる。すなわち、その分散体は棒状ミセ
ルとその溶媒との混合体である。 ところで、この状態では、分散体は複屈折性は示すも
のの、界面活性剤が透明に近いので、光の透過率の変化
は小さい。そのために、その分散体を用いて光学素子を
作成しても、その光学素子の光制御機能は必ずしも十分
とはならない。そこで、本発明では、更に、ミセルによ
る可溶化という現象を利用して、ミセルの内部に色材を
保持させるようにしている。 溶媒に溶質が溶解するか否かは、両者の極性が一致す
るか否かによって大きく左右される。親水性の溶媒に対
して親油性の溶質は、溶解しないか、溶解するとしても
その溶解度は非常に小さい。ところが、界面活性剤がミ
セルを形成している溶液に親油性の溶質を添加すると、
溶質分子がミセルの内部に入り込み、見掛けの溶解度が
増大する。これがミセルによる可溶化である。したがっ
て、その現象を利用すれば、ミセルの内部に色素分子を
溶解させて、ミセルを着色することができる。 そのためには、上述のようにして得られたミセル溶液
を攪拌しながら、油溶性染料をわずかずつ滴下していけ
ばよい。ここで用いられる水に溶けない油溶性染料とし
ては、モノアゾ系、ジスアゾ系、あるいはアントラキノ
ン系のものがあるが、多量に添加することができるとい
う点からすると、できるだけ低分子量のものが好まし
い。例えば2,4−ジヒドロキシアゾベンゼン、4−アミ
ノアゾベンゼン、1,4,5,8−テトラアミノアントラキノ
ン、1,4−ジアミノアントラキノンなどが好ましい。し
かしながら、1−(1′−ナフチルアゾ)−2−ナフト
ール、1−(4′−ニトロフェニルアゾ)−2−ナフチ
ルアミンなどのような比較的分子量の大きい染料を添加
することもできる。 このようにして、色素分子がミセルの内部に溶解し、
棒状ミセルが着色される。それによって、実質的に棒状
の着色粒子を得ることができる。その場合、色素分子
は、ミセルの芯を形成している界面活性剤の極性に近い
極性を有していて、ミセルに溶解することが必要であ
る。ミセルに溶解する分子の大きさ及び溶解量には一定
の制限があり、溶媒中のイオン濃度によっても大きく変
化する。一般には、界面活性剤の鎖長よりも短い鎖長の
炭化水素であれば溶解するが、分子半径の小さい分子ほ
ど多く溶解し、イオン濃度が高いほど溶解度が高くな
る。溶解度以上の濃度に溶解させようとすると、棒状ミ
セルは内圧に耐え切れなくなって分解し、球状ミセルに
変化してしまうことがある。したがって、色素の濃度と
は棒状ミセルが破壊されない範囲としなければならな
い。 そのような色素添加量の限界は、染料を滴下しながら
光の散乱量を測定することによって知ることができる。
染料がミセルの内部に溶けると散乱率が増加するが、過
剰に添加されて棒状ミセルが破壊されると、光散乱率が
急激に低下するからである。 塩の存在下では、そのような棒状ミセルの破壊が生じ
ない場合もある。その場合には、過剰に添加された油溶
性の染料は水に溶けずに分離するので、適宜のメッシュ
のフィルターによって濾過するようにすればよい。その
ようにして得られた分散体の場合には、その媒質中に塩
あるいはそのイオンが含まれることになる。 このようにして、媒質中に異方性着色粒子を分散させ
た分散体が得られる。その媒質には種々の色に着色する
こともできる。 また、一般に、棒状ミセルは非水溶液系では形成しに
くい。たとえ形成したとしても、会合数の小さな極めて
短いものしか得られない。一方、水溶液系では、溶媒の
電気伝導率が高くなるので、それを用いて光学素子を作
成した場合、その光学素子を駆動するのに大電流を必要
とすることになる。したがって、非水溶液系の分散体の
方がより望ましい。 これらの相反する要求に応えるためには、色素を含む
棒状ミセルを水溶液中で形成した後、これをマイクロカ
プセル化して有機溶媒に分散させる手法が有効である。
ミセル溶液をマイクロカプセル化する方法としては、従
来公知の種々の方法を採用することができるが、界面重
合による方法が最も利用しやすい。重合に関与する物質
Aを上述のミセル溶液に溶かし、有機溶媒と攪拌混合し
てエマルジョン状態とした後、油溶性の物質Bを添加し
て界面重合を起こさせるのである。その場合の有機溶媒
としては、分子量の大きい高分子系の溶媒を使用する。 具体的には、上述のようにして形成したミセル溶液
に、1,6−ヘキサメチレンジアミン、ピペラジン、L−
リジンなどのポリアミンを溶解させて溶液Aを作る。こ
れらは水溶性ポリアミンであるので、ミセルを壊さずに
溶液とすることができる。次いで、セバコイルクロライ
ド、テレフタル酸クロライドなどの油溶性モノマーに、
界面活性剤としてソルビタン酸系の比較的親水性の小さ
い活性剤を添加して、溶液Bとする。こうして得られた
溶液Aと溶液Bとを攪拌混合してW/Oエマルジョンを形
成し、数時間攪拌を継続すると、W/O界面に透明な6,10
−ナイロンのポリアミドの膜が形成される。すなわち、
マイクロカプセル化が完了する。 この場合、溶液Bの界面活性剤は必ずしも必要ではな
く、ミセルを形成するために元々溶液Aに含まれている
活性剤で代用するようにすることもできる。また、重合
に関与するモノマーの種類もこれに限られることはな
く、油溶性モノマーとして種々のイソシアネートを用い
てポリウレタンの膜を作るようにすることもできる。 このようにして得られたマイクロカプセルを、濾過す
ることによって溶液から分離し、シリコン油やフッ素樹
脂オイルなどに界面活性剤を利用して分散させると、絶
縁性の媒質中にミセル溶液のカプセルを分散させた光学
素子用の分散体が得られる。このような分散体は液体で
あるが、媒質の粘度によってはペースト状あるいは固体
状の分散体とすることもできる。その場合、単に粘度の
高い媒質を用いるようにしてもよいが、一旦粘度の低い
媒質に分散させた後、重合反応によって粘度を高めるよ
うにすることもできる。
セル内に封入される分散体として、溶媒と棒状ミセルと
の混合体を用いるようにしている。 媒質中に界面活性剤を添加し、その濃度を徐々に高め
ていくと、界面活性剤はミセルを形成するようになる。
ミセルを形成する臨界の濃度は臨界ミセル濃度と呼ばれ
ている。通常は、界面活性剤が球状に固まって会合して
ミセルを形成する。例えば媒質が水であれば、界面活性
剤分子の親水基が外側に向き、疎水基が内側に向いて固
まる。したがって、球状となる。 ところが、ある特定の溶媒と界面活性剤との組み合わ
せの場合には、臨界ミセル濃度以上に活性剤を添加する
と、ある濃度で棒状のミセルが形成されるということが
知られている(M.Angel著、「Progr.Colloid&Polymer
Sci.」第69巻(1984年)、第12〜28ページ)。このよう
な棒状ミセルを含む分散体は、そのままでは光学的に等
方性であるが、電界を印加すると複屈折性を示す(M.An
gel著、「Ber.Bunsengesphys.Chem.」第93巻(1989
年)、第184〜191ページ)。すなわち、電界の印加に応
じて棒状ミセルが配向する。 本発明者らは、このような棒状ミセルに着目した。 本発明においては、ミセルを形成する界面活性剤とし
て、長い炭化水素鎖を有するイオン性界面活性剤や非イ
オン性界面活性剤の中で、サリチル酸セチルピリジン、
トリクロル酢酸セチルトリメチルアンモニウム、サリチ
ル酸セチルトリメチルアンモニウム、サリチル酸テトラ
デシルトリメチルアンモニウム、塩化ドデシルトリメチ
ルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、
ヘキサオキシエチレンデシルエーテル、ヘキサオキシエ
チレンドデシルエーテル、ヘキサオキシエチレンセチル
エーテルなどが用いられるが、これに限られることはな
い。一般には、親水基が小さくて疎水基の鎖が長いもの
であれば、ほとんどの界面活性剤が塩の存在下で棒状ミ
セルを形成する。 棒状ミセルを形成するための界面活性剤の臨界濃度
は、活性剤の種類や温度、あるいは塩濃度等によって変
化するが、通常は数ミリモルから数10ミリモル以上の濃
度である。これによって数100オングストロームから数1
000オングストロームの長さのミセルが形成される。例
えば10ミリモルの食塩の存在下で、サリチル酸テトラデ
シルトリメチルアンモニウムは2ミリモル濃度で約2800
オングストローム、10ミリモル濃度で約1200オングスト
ロームの長さの棒状ミセルを形成し、サリチル酸セチル
トリメチルアンモニウムは2ミリモル濃度で約6500オン
グストローム、10ミリモル濃度で約900オングストロー
ムの長さの棒状ミセルを形成する。 このようにして形成された棒状ミセルを含む溶液が本
発明の分散体となる。すなわち、その分散体は棒状ミセ
ルとその溶媒との混合体である。 ところで、この状態では、分散体は複屈折性は示すも
のの、界面活性剤が透明に近いので、光の透過率の変化
は小さい。そのために、その分散体を用いて光学素子を
作成しても、その光学素子の光制御機能は必ずしも十分
とはならない。そこで、本発明では、更に、ミセルによ
る可溶化という現象を利用して、ミセルの内部に色材を
保持させるようにしている。 溶媒に溶質が溶解するか否かは、両者の極性が一致す
るか否かによって大きく左右される。親水性の溶媒に対
して親油性の溶質は、溶解しないか、溶解するとしても
その溶解度は非常に小さい。ところが、界面活性剤がミ
セルを形成している溶液に親油性の溶質を添加すると、
溶質分子がミセルの内部に入り込み、見掛けの溶解度が
増大する。これがミセルによる可溶化である。したがっ
て、その現象を利用すれば、ミセルの内部に色素分子を
溶解させて、ミセルを着色することができる。 そのためには、上述のようにして得られたミセル溶液
を攪拌しながら、油溶性染料をわずかずつ滴下していけ
ばよい。ここで用いられる水に溶けない油溶性染料とし
ては、モノアゾ系、ジスアゾ系、あるいはアントラキノ
ン系のものがあるが、多量に添加することができるとい
う点からすると、できるだけ低分子量のものが好まし
い。例えば2,4−ジヒドロキシアゾベンゼン、4−アミ
ノアゾベンゼン、1,4,5,8−テトラアミノアントラキノ
ン、1,4−ジアミノアントラキノンなどが好ましい。し
かしながら、1−(1′−ナフチルアゾ)−2−ナフト
ール、1−(4′−ニトロフェニルアゾ)−2−ナフチ
ルアミンなどのような比較的分子量の大きい染料を添加
することもできる。 このようにして、色素分子がミセルの内部に溶解し、
棒状ミセルが着色される。それによって、実質的に棒状
の着色粒子を得ることができる。その場合、色素分子
は、ミセルの芯を形成している界面活性剤の極性に近い
極性を有していて、ミセルに溶解することが必要であ
る。ミセルに溶解する分子の大きさ及び溶解量には一定
の制限があり、溶媒中のイオン濃度によっても大きく変
化する。一般には、界面活性剤の鎖長よりも短い鎖長の
炭化水素であれば溶解するが、分子半径の小さい分子ほ
ど多く溶解し、イオン濃度が高いほど溶解度が高くな
る。溶解度以上の濃度に溶解させようとすると、棒状ミ
セルは内圧に耐え切れなくなって分解し、球状ミセルに
変化してしまうことがある。したがって、色素の濃度と
は棒状ミセルが破壊されない範囲としなければならな
い。 そのような色素添加量の限界は、染料を滴下しながら
光の散乱量を測定することによって知ることができる。
染料がミセルの内部に溶けると散乱率が増加するが、過
剰に添加されて棒状ミセルが破壊されると、光散乱率が
急激に低下するからである。 塩の存在下では、そのような棒状ミセルの破壊が生じ
ない場合もある。その場合には、過剰に添加された油溶
性の染料は水に溶けずに分離するので、適宜のメッシュ
のフィルターによって濾過するようにすればよい。その
ようにして得られた分散体の場合には、その媒質中に塩
あるいはそのイオンが含まれることになる。 このようにして、媒質中に異方性着色粒子を分散させ
た分散体が得られる。その媒質には種々の色に着色する
こともできる。 また、一般に、棒状ミセルは非水溶液系では形成しに
くい。たとえ形成したとしても、会合数の小さな極めて
短いものしか得られない。一方、水溶液系では、溶媒の
電気伝導率が高くなるので、それを用いて光学素子を作
成した場合、その光学素子を駆動するのに大電流を必要
とすることになる。したがって、非水溶液系の分散体の
方がより望ましい。 これらの相反する要求に応えるためには、色素を含む
棒状ミセルを水溶液中で形成した後、これをマイクロカ
プセル化して有機溶媒に分散させる手法が有効である。
ミセル溶液をマイクロカプセル化する方法としては、従
来公知の種々の方法を採用することができるが、界面重
合による方法が最も利用しやすい。重合に関与する物質
Aを上述のミセル溶液に溶かし、有機溶媒と攪拌混合し
てエマルジョン状態とした後、油溶性の物質Bを添加し
て界面重合を起こさせるのである。その場合の有機溶媒
としては、分子量の大きい高分子系の溶媒を使用する。 具体的には、上述のようにして形成したミセル溶液
に、1,6−ヘキサメチレンジアミン、ピペラジン、L−
リジンなどのポリアミンを溶解させて溶液Aを作る。こ
れらは水溶性ポリアミンであるので、ミセルを壊さずに
溶液とすることができる。次いで、セバコイルクロライ
ド、テレフタル酸クロライドなどの油溶性モノマーに、
界面活性剤としてソルビタン酸系の比較的親水性の小さ
い活性剤を添加して、溶液Bとする。こうして得られた
溶液Aと溶液Bとを攪拌混合してW/Oエマルジョンを形
成し、数時間攪拌を継続すると、W/O界面に透明な6,10
−ナイロンのポリアミドの膜が形成される。すなわち、
マイクロカプセル化が完了する。 この場合、溶液Bの界面活性剤は必ずしも必要ではな
く、ミセルを形成するために元々溶液Aに含まれている
活性剤で代用するようにすることもできる。また、重合
に関与するモノマーの種類もこれに限られることはな
く、油溶性モノマーとして種々のイソシアネートを用い
てポリウレタンの膜を作るようにすることもできる。 このようにして得られたマイクロカプセルを、濾過す
ることによって溶液から分離し、シリコン油やフッ素樹
脂オイルなどに界面活性剤を利用して分散させると、絶
縁性の媒質中にミセル溶液のカプセルを分散させた光学
素子用の分散体が得られる。このような分散体は液体で
あるが、媒質の粘度によってはペースト状あるいは固体
状の分散体とすることもできる。その場合、単に粘度の
高い媒質を用いるようにしてもよいが、一旦粘度の低い
媒質に分散させた後、重合反応によって粘度を高めるよ
うにすることもできる。
棒状ミセルは界面活性剤の分子が会合したもので、固
体ではない。その棒状ミセルはまっすぐな棒とは限ら
ず、むしろ通常は湾曲したり捩れたりしている。そし
て、電界が印加されていない場合には、互いにランダム
な方向を向いており、多くは互いに絡まり合っている。 このような棒状ミセルを媒質中に分散させた分散体に
電界を印加すると、そのミセルはまっすぐな棒状となっ
て電界方向に配向する。すなわち、そのミセルは、回転
するだけではなくて、変形することによっても配向度が
高まる。 そして、そのミセルには、上述のようにミセルによる
可溶化の現象を利用して、任意の色に着色することがで
きる。 したがって、このような分散体を用いて光学素子を作
成すると、その光学素子は、電界が印加されていないと
きには棒状ミセルの色を呈し、電界が印加されると透明
となる。また、媒質に着色しておけば、電界が印加され
ていない状態で媒質と棒状ミセルとの混合色、電界が印
加された状態で媒質の色を呈する光学素子となる。こう
して、各種の色調を有する光学素子を得ることが可能と
なる。 棒状ミセルを含む溶液をマイクロカプセル化すると、
そのミセルはカプセルの内部で配向あるいはランダム化
する。すなわち、そのカプセルが分散されている有機溶
媒の粘度に関係なく、駆動させることができる。したが
って、例えば高分子ゲルをバインダーとしてカプセルを
分散させるようにすれば、ペースト状や固体状の分散体
とすることも可能となる。
体ではない。その棒状ミセルはまっすぐな棒とは限ら
ず、むしろ通常は湾曲したり捩れたりしている。そし
て、電界が印加されていない場合には、互いにランダム
な方向を向いており、多くは互いに絡まり合っている。 このような棒状ミセルを媒質中に分散させた分散体に
電界を印加すると、そのミセルはまっすぐな棒状となっ
て電界方向に配向する。すなわち、そのミセルは、回転
するだけではなくて、変形することによっても配向度が
高まる。 そして、そのミセルには、上述のようにミセルによる
可溶化の現象を利用して、任意の色に着色することがで
きる。 したがって、このような分散体を用いて光学素子を作
成すると、その光学素子は、電界が印加されていないと
きには棒状ミセルの色を呈し、電界が印加されると透明
となる。また、媒質に着色しておけば、電界が印加され
ていない状態で媒質と棒状ミセルとの混合色、電界が印
加された状態で媒質の色を呈する光学素子となる。こう
して、各種の色調を有する光学素子を得ることが可能と
なる。 棒状ミセルを含む溶液をマイクロカプセル化すると、
そのミセルはカプセルの内部で配向あるいはランダム化
する。すなわち、そのカプセルが分散されている有機溶
媒の粘度に関係なく、駆動させることができる。したが
って、例えば高分子ゲルをバインダーとしてカプセルを
分散させるようにすれば、ペースト状や固体状の分散体
とすることも可能となる。
以下、本発明の実施例を説明する。 (実施例1) 食塩を10ミリモル/リットル含む蒸留水溶液にサリチ
ル酸セチルトリメチルアンモニウムを2ミリモル/リッ
トル添加した溶液を100cc作成し、振とう機により48時
間攪拌した。この溶液に4−アミノベンゼンを0.5ミリ
モル/リットル添加して、再び振とう機により48時間攪
拌したところ、溶液は黄色に着色した。染料の分離は起
きなかったが、念のため、この溶液を0.2マイクロンの
メッシュのフィルターにより濾過して残渣を取り除き、
棒状ミセルの分散体とした。 一方、一表面にインジウム・スズ酸化物の透明電極を
2000オングストロームの厚さにスパッタし、更にその上
に酸化ケイ素を2000オングストロームの厚さにスパッタ
した2枚のガラス板を互いに向かい合わせ、周囲をマイ
ラーと接着剤とによってシールして、セルギャップ0.1m
m、縦横50×50mmのセルを作成した。 そして、このセルに上記分散体を封入し、外部から変
圧器を介して5Vの交流電圧を印加した。 その結果、電圧を印加しないときには黄色であったセ
ルが、電圧の印加によって透明に変化した。しかも、そ
の着色状態は、電圧のオン・オフに応じて可逆的に変化
した。 (実施例2) 臭化ナトリウムを0.2モル/リットル含む蒸留水溶液
に臭化セチルトリメチルアンモニウムを15ミリモル/リ
ットル添加した溶液を100cc作成し、振とう機により48
時間攪拌した。この溶液に、界面活性剤の10倍のモル量
の1−メチルアミノアントラキノンを添加して、再び振
とう機により48時間攪拌したところ、溶液は赤色に着色
し、過剰の染料が分離した。そこで、この溶液を0.2マ
イクロンのメッシュによって濾過し、過剰の染料を残渣
として取り除いた。 こうして得られた分散体を実施例1と同様のセルに封
入し、同様の交流電圧を印加した。 この場合には、セルはオフ状態で赤色、オン状態で透
明となった。また、電圧のオン・オフに応じて可逆的に
着色状態が変化した。 (実施例3) 実施例1の分散体5ccに対して炭酸カルシウム0.3モル
と1,6−ヘキサメチレンジアミン0.3モルとを加えた。ま
た、シクロヘキサンとクロロホルムとの4:1混合溶液を5
0cc作り、これにソルビタントリオレエート0.2gを加え
た。そして、氷浴中に保持されたビーカーの中でこれら
両液を攪拌混合してエマルジョンを作った。攪拌を20分
間継続したところで、なおも攪拌を続けながら、同じシ
クロヘキサンとクロロホルムとの4:1混合溶液5ccに対し
てセバコイルクロライドを0.3モル溶かした溶液を静か
に添加した。更に15分間攪拌を続け、マイクロカプセル
化反応が終わるのを待って攪拌を止めた。 そして、形成されたマイクロカプセルを遠心分離によ
って分離した。次いで、そのマイクロカプセルを水に分
散させ、未反応物や、重合反応に伴って生成する塩酸と
炭酸カルシウムとの中和反応で生じた炭酸ナトリウムを
透析によって除去した。捕集したマイクロカプセルを一
旦ヘキサンで洗浄してから、ソルビタントリステアレー
トを界面活性剤として用いてフッ素系樹脂オイル(ダイ
キン工業株式会社製ダイフロイル#1)5ccに分散させ
た。 この分散体を実施例1と同様のセルに封入して、100V
の交流電圧を印加した。封入した状態では黄色に着色し
ていたセルが、電圧の印加によって透明となった。この
場合にも、電圧のオン・オフによって着色状態は可逆的
に変化した。 (実施例4) 実施例3における実施例1の分散体に代えて実施例2
の分散体を用い、水溶性モノマーとしては1,6−ヘキサ
メチレンジアミンに代えてL−リジンを、また、油溶性
モノマーとしてはセバコイルクロライドに代えてテレフ
タロイルジクロリドをそれぞれ用いたこと以外は、実施
例3と同様な操作によって、ミセル分散体をマイクロカ
プセル化した。 そして、未反応物質や反応生成物を実施例3と同様な
方法によって除去した後、得られたマイクロカプセルを
同様にダイフロイルに分散させた。 この分散体を同様のセルに封入して電圧を印加したと
ころ、電圧を印加しないときには赤色であったセルが電
圧の印加によって透明に変化した。また、その着色状態
も電圧のオン・オフに応じて可逆的に変化した。 (実施例5) 実施例3と同様な操作によってマイクロカプセルを捕
集し、これをハロカーボンオイルプロダクツ社製のハロ
カーボンオイル(#0.8)5ccに、ソルビタンモノオレエ
ートを界面活性剤として用いて分散させ、更に、ネオペ
ンチルアクリレートとn−メチロールアクリルアミドと
の共重合体を全重量の20%添加した。 この分散体を実施例1と同様のセルに封入し、キセノ
ンランプにより700W/m2の出力で100時間、光照射した。 このセルは黄色に着色していたが、100Vの交流電圧を
印加したところ、透明となった。そして、電圧のオン・
オフに応じて可逆的に着色状態が変化した。 試験後にセルから分散体を抜き取ろうとしたが、その
分散体はゲルとなっていて、抜き取ることはできなかっ
た。そこで、セルを破壊して、分散体がゲルとなってい
ることを確認した。 (実施例6) 実施例2と同様にして分散体を作った。そして、その
分散体に、水溶性の染料である1−(3′−メチルフェ
ニルアゾ)−2−ナフトールを添加して着色した。 この分散体を実施例1と同様のセルに封入して電圧を
印加した。 電圧を印加しない状態ではそのセルはミセルの色と媒
質の色との混合色を呈していたが、電圧を印加すると媒
質の色となった。
ル酸セチルトリメチルアンモニウムを2ミリモル/リッ
トル添加した溶液を100cc作成し、振とう機により48時
間攪拌した。この溶液に4−アミノベンゼンを0.5ミリ
モル/リットル添加して、再び振とう機により48時間攪
拌したところ、溶液は黄色に着色した。染料の分離は起
きなかったが、念のため、この溶液を0.2マイクロンの
メッシュのフィルターにより濾過して残渣を取り除き、
棒状ミセルの分散体とした。 一方、一表面にインジウム・スズ酸化物の透明電極を
2000オングストロームの厚さにスパッタし、更にその上
に酸化ケイ素を2000オングストロームの厚さにスパッタ
した2枚のガラス板を互いに向かい合わせ、周囲をマイ
ラーと接着剤とによってシールして、セルギャップ0.1m
m、縦横50×50mmのセルを作成した。 そして、このセルに上記分散体を封入し、外部から変
圧器を介して5Vの交流電圧を印加した。 その結果、電圧を印加しないときには黄色であったセ
ルが、電圧の印加によって透明に変化した。しかも、そ
の着色状態は、電圧のオン・オフに応じて可逆的に変化
した。 (実施例2) 臭化ナトリウムを0.2モル/リットル含む蒸留水溶液
に臭化セチルトリメチルアンモニウムを15ミリモル/リ
ットル添加した溶液を100cc作成し、振とう機により48
時間攪拌した。この溶液に、界面活性剤の10倍のモル量
の1−メチルアミノアントラキノンを添加して、再び振
とう機により48時間攪拌したところ、溶液は赤色に着色
し、過剰の染料が分離した。そこで、この溶液を0.2マ
イクロンのメッシュによって濾過し、過剰の染料を残渣
として取り除いた。 こうして得られた分散体を実施例1と同様のセルに封
入し、同様の交流電圧を印加した。 この場合には、セルはオフ状態で赤色、オン状態で透
明となった。また、電圧のオン・オフに応じて可逆的に
着色状態が変化した。 (実施例3) 実施例1の分散体5ccに対して炭酸カルシウム0.3モル
と1,6−ヘキサメチレンジアミン0.3モルとを加えた。ま
た、シクロヘキサンとクロロホルムとの4:1混合溶液を5
0cc作り、これにソルビタントリオレエート0.2gを加え
た。そして、氷浴中に保持されたビーカーの中でこれら
両液を攪拌混合してエマルジョンを作った。攪拌を20分
間継続したところで、なおも攪拌を続けながら、同じシ
クロヘキサンとクロロホルムとの4:1混合溶液5ccに対し
てセバコイルクロライドを0.3モル溶かした溶液を静か
に添加した。更に15分間攪拌を続け、マイクロカプセル
化反応が終わるのを待って攪拌を止めた。 そして、形成されたマイクロカプセルを遠心分離によ
って分離した。次いで、そのマイクロカプセルを水に分
散させ、未反応物や、重合反応に伴って生成する塩酸と
炭酸カルシウムとの中和反応で生じた炭酸ナトリウムを
透析によって除去した。捕集したマイクロカプセルを一
旦ヘキサンで洗浄してから、ソルビタントリステアレー
トを界面活性剤として用いてフッ素系樹脂オイル(ダイ
キン工業株式会社製ダイフロイル#1)5ccに分散させ
た。 この分散体を実施例1と同様のセルに封入して、100V
の交流電圧を印加した。封入した状態では黄色に着色し
ていたセルが、電圧の印加によって透明となった。この
場合にも、電圧のオン・オフによって着色状態は可逆的
に変化した。 (実施例4) 実施例3における実施例1の分散体に代えて実施例2
の分散体を用い、水溶性モノマーとしては1,6−ヘキサ
メチレンジアミンに代えてL−リジンを、また、油溶性
モノマーとしてはセバコイルクロライドに代えてテレフ
タロイルジクロリドをそれぞれ用いたこと以外は、実施
例3と同様な操作によって、ミセル分散体をマイクロカ
プセル化した。 そして、未反応物質や反応生成物を実施例3と同様な
方法によって除去した後、得られたマイクロカプセルを
同様にダイフロイルに分散させた。 この分散体を同様のセルに封入して電圧を印加したと
ころ、電圧を印加しないときには赤色であったセルが電
圧の印加によって透明に変化した。また、その着色状態
も電圧のオン・オフに応じて可逆的に変化した。 (実施例5) 実施例3と同様な操作によってマイクロカプセルを捕
集し、これをハロカーボンオイルプロダクツ社製のハロ
カーボンオイル(#0.8)5ccに、ソルビタンモノオレエ
ートを界面活性剤として用いて分散させ、更に、ネオペ
ンチルアクリレートとn−メチロールアクリルアミドと
の共重合体を全重量の20%添加した。 この分散体を実施例1と同様のセルに封入し、キセノ
ンランプにより700W/m2の出力で100時間、光照射した。 このセルは黄色に着色していたが、100Vの交流電圧を
印加したところ、透明となった。そして、電圧のオン・
オフに応じて可逆的に着色状態が変化した。 試験後にセルから分散体を抜き取ろうとしたが、その
分散体はゲルとなっていて、抜き取ることはできなかっ
た。そこで、セルを破壊して、分散体がゲルとなってい
ることを確認した。 (実施例6) 実施例2と同様にして分散体を作った。そして、その
分散体に、水溶性の染料である1−(3′−メチルフェ
ニルアゾ)−2−ナフトールを添加して着色した。 この分散体を実施例1と同様のセルに封入して電圧を
印加した。 電圧を印加しない状態ではそのセルはミセルの色と媒
質の色との混合色を呈していたが、電圧を印加すると媒
質の色となった。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、棒
状ミセルとその溶媒との混合体を光学素子用分散体とし
て用いるようにしているので、電界を印加したときに
は、その棒状ミセルが配向することによって光学特性が
変化する。その場合、その棒状ミセルは、従来の異方性
固体粒子のように回転することによってのみ配向するの
ではなく、変形することによっても配向度が高まる。し
たがって、固体粒子の場合のような問題がなくなる。そ
して、その棒状ミセルは任意の色に着色することができ
るので、その分散体を光学素子に用いることにより、望
みの色を呈する光学素子を得ることができる。
状ミセルとその溶媒との混合体を光学素子用分散体とし
て用いるようにしているので、電界を印加したときに
は、その棒状ミセルが配向することによって光学特性が
変化する。その場合、その棒状ミセルは、従来の異方性
固体粒子のように回転することによってのみ配向するの
ではなく、変形することによっても配向度が高まる。し
たがって、固体粒子の場合のような問題がなくなる。そ
して、その棒状ミセルは任意の色に着色することができ
るので、その分散体を光学素子に用いることにより、望
みの色を呈する光学素子を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−135923(JP,A) 特公 昭48−41221(JP,B1) 特公 平2−17009(JP,B2)
Claims (1)
- 【請求項1】対向する2面にそれぞれ電極が配置された
セル内に分散体を封入し、その電極を介して外部から電
界を印加することにより、前記分散体の光学特性を変化
させるようにした光学素子に用いられる分散体であっ
て; 前記分散体が棒状ミセルとその溶媒との混合体であるこ
とを特徴とする、 光学素子用分散体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2199051A JPH0812363B2 (ja) | 1990-07-30 | 1990-07-30 | 光学素子用分散体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2199051A JPH0812363B2 (ja) | 1990-07-30 | 1990-07-30 | 光学素子用分散体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0485522A JPH0485522A (ja) | 1992-03-18 |
| JPH0812363B2 true JPH0812363B2 (ja) | 1996-02-07 |
Family
ID=16401297
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2199051A Expired - Lifetime JPH0812363B2 (ja) | 1990-07-30 | 1990-07-30 | 光学素子用分散体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0812363B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5320094B2 (ja) * | 1972-07-11 | 1978-06-24 | ||
| FR2606418B1 (fr) * | 1986-11-07 | 1994-02-11 | Commissariat A Energie Atomique | Dispositifs optiques a cristal liquide lyotrope commandables thermiquement, electriquement ou magnetiquement |
| DK173359B1 (da) * | 1988-02-04 | 2000-08-14 | Mo El Srl | Apparat til levering af varm luft |
-
1990
- 1990-07-30 JP JP2199051A patent/JPH0812363B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0485522A (ja) | 1992-03-18 |
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