JPH08130029A - 固体電解質型燃料電池セルおよびその製造方法 - Google Patents
固体電解質型燃料電池セルおよびその製造方法Info
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- JPH08130029A JPH08130029A JP6266523A JP26652394A JPH08130029A JP H08130029 A JPH08130029 A JP H08130029A JP 6266523 A JP6266523 A JP 6266523A JP 26652394 A JP26652394 A JP 26652394A JP H08130029 A JPH08130029 A JP H08130029A
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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- Y02E60/50—Fuel cells
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P70/00—Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
- Y02P70/50—Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product
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- Inert Electrodes (AREA)
- Fuel Cell (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】固体電解質3、空気極2、燃料極4および集電
体5を具備し、少なくとも空気極2と集電体5を同時焼
成してなる固体電解質燃料電池セルにおいて、空気極2
を、周期律表第3a族元素から選ばれる少なくとも1種
と、Ca、Sr、Baの群から選ばれる少なくとも1種
と、Mnと、Co、Ni、Feの群から選ばれる少なく
とも1種とを含むペロブスカイト型複合酸化物により、
集電体5を周期律表第3a族元素から選ばれる少なくと
も1種と、Ca、Sr、Ba、Mgの群から選ばれる少
なくとも1種と、Crと、Mnとを含むペロブスカイト
型複合酸化物により構成する。 【効果】空気極と集電体とを同時焼成した場合における
集電体の焼結不良を改善することができる。これにより
セル製造の歩留り向上と低コスト化を実現できる。しか
も、集電体の集電性が高くなるために燃料電池セルの発
電性能をも高めることができる。
体5を具備し、少なくとも空気極2と集電体5を同時焼
成してなる固体電解質燃料電池セルにおいて、空気極2
を、周期律表第3a族元素から選ばれる少なくとも1種
と、Ca、Sr、Baの群から選ばれる少なくとも1種
と、Mnと、Co、Ni、Feの群から選ばれる少なく
とも1種とを含むペロブスカイト型複合酸化物により、
集電体5を周期律表第3a族元素から選ばれる少なくと
も1種と、Ca、Sr、Ba、Mgの群から選ばれる少
なくとも1種と、Crと、Mnとを含むペロブスカイト
型複合酸化物により構成する。 【効果】空気極と集電体とを同時焼成した場合における
集電体の焼結不良を改善することができる。これにより
セル製造の歩留り向上と低コスト化を実現できる。しか
も、集電体の集電性が高くなるために燃料電池セルの発
電性能をも高めることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固体電解質型燃料電池
セルに関し、詳細には、空気極と集電体との同時焼成が
可能な固体電解質型燃料電池セルおよびその製造方法に
関するものである。
セルに関し、詳細には、空気極と集電体との同時焼成が
可能な固体電解質型燃料電池セルおよびその製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来技術】従来より、固体電解質型燃料電池はその作
動温度が900〜1050℃と高温であるため発電効率
が高く、第3世代の発電システムとして期待されてい
る。一般に、固体電解質型燃料電池セルには、円筒型と
平板型が知られている。平板型燃料電池セルは、発電の
単位体積当り出力密度が高いという特長を有するが、実
用化に関してはガスシ−ル不完全性やセル内の温度分布
の不均一性などの問題がある。それに対して、円筒型燃
料電池セルでは、出力密度は低いものの、セルの機械的
強度が高く、またセル内の温度の均一性が保てるという
特長がある。両形状の固体電解質燃料電池セルとも、そ
れぞれの特長を生かして積極的に研究開発が進められて
いる。
動温度が900〜1050℃と高温であるため発電効率
が高く、第3世代の発電システムとして期待されてい
る。一般に、固体電解質型燃料電池セルには、円筒型と
平板型が知られている。平板型燃料電池セルは、発電の
単位体積当り出力密度が高いという特長を有するが、実
用化に関してはガスシ−ル不完全性やセル内の温度分布
の不均一性などの問題がある。それに対して、円筒型燃
料電池セルでは、出力密度は低いものの、セルの機械的
強度が高く、またセル内の温度の均一性が保てるという
特長がある。両形状の固体電解質燃料電池セルとも、そ
れぞれの特長を生かして積極的に研究開発が進められて
いる。
【0003】円筒型燃料電池の単セルは、図1に示した
ように開気孔率40%程度のCaO安定化ZrO2 を支
持管1とし、その上にLaMnO3 系材料からなる多孔
性の空気極2を形成し、その表面にY2 O3 安定化Zr
O2 からなる固体電解質3を被覆し、さらにこの表面に
多孔性のNi−ジルコニアの燃料極4が設けられてい
る。燃料電池のモジュ−ルにおいては、各単セルはLa
CrO3 系の集電体(インターコネクタ)5を介して接
続される。発電は、支持管1内部に空気(酸素)を、外
部に燃料(水素)を流し、1000〜1050℃の温度
で行われる。
ように開気孔率40%程度のCaO安定化ZrO2 を支
持管1とし、その上にLaMnO3 系材料からなる多孔
性の空気極2を形成し、その表面にY2 O3 安定化Zr
O2 からなる固体電解質3を被覆し、さらにこの表面に
多孔性のNi−ジルコニアの燃料極4が設けられてい
る。燃料電池のモジュ−ルにおいては、各単セルはLa
CrO3 系の集電体(インターコネクタ)5を介して接
続される。発電は、支持管1内部に空気(酸素)を、外
部に燃料(水素)を流し、1000〜1050℃の温度
で行われる。
【0004】近年、このセル作製の工程においてプロセ
スを単純化するため、空気極材料であるLaMnO3 系
材料を直接多孔性の支持管として使用する試みがなされ
ている。空気極としての機能を合せ持つ支持管材料とし
ては、LaをCaで20原子%またはSrで10〜15
原子%置換したLaMnO3 固溶体材料が用いられてい
る。
スを単純化するため、空気極材料であるLaMnO3 系
材料を直接多孔性の支持管として使用する試みがなされ
ている。空気極としての機能を合せ持つ支持管材料とし
ては、LaをCaで20原子%またはSrで10〜15
原子%置換したLaMnO3 固溶体材料が用いられてい
る。
【0005】また、上記のような燃料電池セルを製造す
る方法としては、例えばCaO安定化ZrO2 からなる
絶縁粉末を押し出し成形法などにより円筒状に成形後、
これを焼成して円筒状支持体を作製し、その支持管の外
周面に空気極、固体電解質、燃料極、あるいは集電体の
スラリーを塗布してこれを順次焼成して積層するか、あ
るいは円筒状支持管の表面に電気化学的蒸着法(EVD
法)やプラズマ溶射法などにより空気極、固体電解質、
燃料極あるいは集電体を順次形成することも行われてい
る。
る方法としては、例えばCaO安定化ZrO2 からなる
絶縁粉末を押し出し成形法などにより円筒状に成形後、
これを焼成して円筒状支持体を作製し、その支持管の外
周面に空気極、固体電解質、燃料極、あるいは集電体の
スラリーを塗布してこれを順次焼成して積層するか、あ
るいは円筒状支持管の表面に電気化学的蒸着法(EVD
法)やプラズマ溶射法などにより空気極、固体電解質、
燃料極あるいは集電体を順次形成することも行われてい
る。
【0006】最近では、セルの製造工程を簡略化するた
めに、各構成材料のうち少なくとも2つを同時焼成する
方法も提案されている。この同時焼成法は、製造工程数
が少なくなるためにセルの製造時の歩留り向上、コスト
低減に有利である。
めに、各構成材料のうち少なくとも2つを同時焼成する
方法も提案されている。この同時焼成法は、製造工程数
が少なくなるためにセルの製造時の歩留り向上、コスト
低減に有利である。
【0007】
【発明が解決しようとする問題点】そこで、本発明者ら
は、各種の組み合わせによる同時焼成を試みた結果、L
aMnO3 系材料からなる空気極と、LaCrO3 系材
料からなる集電体とを同時焼成した場合、両者の界面付
近の集電体側が緻密に焼成されず、空気極と集電体との
電気的な接続が不十分となり本来の発電性能が発揮され
ないという欠陥が生じることがわかった。
は、各種の組み合わせによる同時焼成を試みた結果、L
aMnO3 系材料からなる空気極と、LaCrO3 系材
料からなる集電体とを同時焼成した場合、両者の界面付
近の集電体側が緻密に焼成されず、空気極と集電体との
電気的な接続が不十分となり本来の発電性能が発揮され
ないという欠陥が生じることがわかった。
【0008】従って、本発明は、空気極と集電体とを同
時焼成した場合において、上述のような問題が発生する
ことなく、緻密な集電体を形成することのできる固体電
解質型燃料電池セルおよびその製造方法を提供すること
を目的とするものである。
時焼成した場合において、上述のような問題が発生する
ことなく、緻密な集電体を形成することのできる固体電
解質型燃料電池セルおよびその製造方法を提供すること
を目的とするものである。
【0009】
【問題点を解決するための手段】本発明者らは、上記目
的に対して特に空気極および集電体の組成の点で検討を
重ねた結果、空気極を周期律表第3a族元素から選ばれ
る少なくとも1種と、Ca、Sr、Baの群から選ばれ
る少なくとも1種と、Mnと、Co、Ni、Feの群か
ら選ばれる少なくとも1種とを含むペロブスカイト型複
合酸化物により、また、集電体を周期律表第3a族元素
から選ばれる少なくとも1種と、Ca、Sr、Ba、M
gの群から選ばれる少なくとも1種と、Crと、Mnと
を含むペロブスカイト型複合酸化物により構成すること
により、これらを同時焼成しても集電体の緻密化が阻害
されることなく、良好な接続状態が形成されることを見
いだし本発明に至ったものである。
的に対して特に空気極および集電体の組成の点で検討を
重ねた結果、空気極を周期律表第3a族元素から選ばれ
る少なくとも1種と、Ca、Sr、Baの群から選ばれ
る少なくとも1種と、Mnと、Co、Ni、Feの群か
ら選ばれる少なくとも1種とを含むペロブスカイト型複
合酸化物により、また、集電体を周期律表第3a族元素
から選ばれる少なくとも1種と、Ca、Sr、Ba、M
gの群から選ばれる少なくとも1種と、Crと、Mnと
を含むペロブスカイト型複合酸化物により構成すること
により、これらを同時焼成しても集電体の緻密化が阻害
されることなく、良好な接続状態が形成されることを見
いだし本発明に至ったものである。
【0010】以下、本発明を詳述する。本発明の固体電
解質型燃料電池セルにおける空気極は、周期律表第3a
族元素から選ばれる少なくとも1種と、Ca、Sr、B
aの群から選ばれる少なくとも1種と、Mnと、Co、
Ni、Feの群から選ばれる少なくとも1種を含むペロ
ブスカイト型複合酸化物からなる。より具体的には、そ
の組成式を下記化1
解質型燃料電池セルにおける空気極は、周期律表第3a
族元素から選ばれる少なくとも1種と、Ca、Sr、B
aの群から選ばれる少なくとも1種と、Mnと、Co、
Ni、Feの群から選ばれる少なくとも1種を含むペロ
ブスカイト型複合酸化物からなる。より具体的には、そ
の組成式を下記化1
【0011】
【化1】
【0012】と表した時、0.1≦x≦0.6、0<y
≦0.3、0.8≦m≦1.1を満足するものである。
≦0.3、0.8≦m≦1.1を満足するものである。
【0013】ここで、空気極の組成において、Ca、S
rあるいはBaの添加は空気極の電気伝導度を高めると
ともに、他の固体電解質や集電体との熱膨張係数を整合
を図る作用をなす。しかしその量が多いとペロブスカイ
ト型結晶以外の相が生成され、空気極が緻密化すること
から、x値を0.1≦x≦0.6の範囲に定めた。望ま
しくは0.1≦x≦0.3である。
rあるいはBaの添加は空気極の電気伝導度を高めると
ともに、他の固体電解質や集電体との熱膨張係数を整合
を図る作用をなす。しかしその量が多いとペロブスカイ
ト型結晶以外の相が生成され、空気極が緻密化すること
から、x値を0.1≦x≦0.6の範囲に定めた。望ま
しくは0.1≦x≦0.3である。
【0014】また、Co、NiあるいはFeの添加は、
空気極と直接接触する固体電解質や後述する集電体への
Mnの拡散を防止する作用をなすが、その量が多すぎる
とペロブスカイト型結晶以外の相が生成され、空気極が
緻密化することから、y値を0<y≦0.3の範囲に定
めた。望ましくは0<y≦0.1である。
空気極と直接接触する固体電解質や後述する集電体への
Mnの拡散を防止する作用をなすが、その量が多すぎる
とペロブスカイト型結晶以外の相が生成され、空気極が
緻密化することから、y値を0<y≦0.3の範囲に定
めた。望ましくは0<y≦0.1である。
【0015】さらに、前記式中,mは一般式ABO3 の
ペロブスカイト型結晶におけるAサイトとBサイトとの
比率を示すものでA:B=1:1より幾分ずれた場合で
もペロブスカイト型結晶構造を呈するが、mが0.8よ
り小さいと空気極が緻密化し、1.1を越えると試料が
分解するなどの支障が生じることから、m値を0.8≦
m≦1.1に定めたものである。
ペロブスカイト型結晶におけるAサイトとBサイトとの
比率を示すものでA:B=1:1より幾分ずれた場合で
もペロブスカイト型結晶構造を呈するが、mが0.8よ
り小さいと空気極が緻密化し、1.1を越えると試料が
分解するなどの支障が生じることから、m値を0.8≦
m≦1.1に定めたものである。
【0016】なお、空気極を構成する周期律表第3a族
元素(A)としては、La、Y、Yb、Sc、Sm、E
r、Nd、Gd、Dyなどが挙げられ、これらの中でも
La、Yが有効である。
元素(A)としては、La、Y、Yb、Sc、Sm、E
r、Nd、Gd、Dyなどが挙げられ、これらの中でも
La、Yが有効である。
【0017】また、前記空気極は、ペロブスカイト型結
晶相を主相とするもので、その平均結晶粒径は3〜20
μm、特に5〜15μmであることが望ましい。これ
は、主結晶相の粒径が3μmより小さいと強度は高いも
ののガスの透過性が低く、20μmを越えるとガス透過
性は高くなるものの強度が不十分となるためである。な
お、空気極の開気孔率は20〜45%、特に30〜40
%が適当である。また、平均細孔径は、1.0〜5.0
μmの範囲がガス透過性に優れる。
晶相を主相とするもので、その平均結晶粒径は3〜20
μm、特に5〜15μmであることが望ましい。これ
は、主結晶相の粒径が3μmより小さいと強度は高いも
ののガスの透過性が低く、20μmを越えるとガス透過
性は高くなるものの強度が不十分となるためである。な
お、空気極の開気孔率は20〜45%、特に30〜40
%が適当である。また、平均細孔径は、1.0〜5.0
μmの範囲がガス透過性に優れる。
【0018】本発明の固体電解質型燃料電池セルにおけ
る集電体は、周期律表第3a族元素から選ばれる少なく
とも1種と、Ca、Sr、Ba、Mgの群から選ばれる
少なくとも1種と、Crと、Mnとを含むペロブスカイ
ト型複合酸化物からなる。より具体的には、その組成を
下記化2
る集電体は、周期律表第3a族元素から選ばれる少なく
とも1種と、Ca、Sr、Ba、Mgの群から選ばれる
少なくとも1種と、Crと、Mnとを含むペロブスカイ
ト型複合酸化物からなる。より具体的には、その組成を
下記化2
【0019】
【化2】
【0020】と表した時、0<a+e<0.3、0≦b
≦0.05、0.9≦c≦1.1、0<d≦0.3を満
足するものである。
≦0.05、0.9≦c≦1.1、0<d≦0.3を満
足するものである。
【0021】ここで、集電体の組成において、Ca、S
r、BaあるいはMgは、クロマイト化合物の焼結性を
高めるとともに、他の固体電解質や空気極との熱膨張係
数を整合を図る作用をなす。しかし、その添加量が多す
ぎると他相が析出し焼結を阻害する。従って、a+e値
を0<a+e<0.3に限定した。望ましくは、0.1
≦a+e≦0.2である。また、Ca、Sr、Baにつ
いてはその焼結性をさらに高めるために幾分過剰に配合
させることが望ましい。しかし過剰に配合しすぎると他
相が析出し焼結を阻害するため0≦b≦0.05に設定
した。望ましくは、0.01≦b≦0.04である。ま
た、ペロブスカイト型結晶においてAサイトとBサイト
の比率が幾分ずれた場合での同様な構造を呈するもの
の、cが0.9より小さいと試料が分解し、1.1を越
えると他相が析出して焼結が阻害されることからc値を
0.9≦c≦1.1に定めた。
r、BaあるいはMgは、クロマイト化合物の焼結性を
高めるとともに、他の固体電解質や空気極との熱膨張係
数を整合を図る作用をなす。しかし、その添加量が多す
ぎると他相が析出し焼結を阻害する。従って、a+e値
を0<a+e<0.3に限定した。望ましくは、0.1
≦a+e≦0.2である。また、Ca、Sr、Baにつ
いてはその焼結性をさらに高めるために幾分過剰に配合
させることが望ましい。しかし過剰に配合しすぎると他
相が析出し焼結を阻害するため0≦b≦0.05に設定
した。望ましくは、0.01≦b≦0.04である。ま
た、ペロブスカイト型結晶においてAサイトとBサイト
の比率が幾分ずれた場合での同様な構造を呈するもの
の、cが0.9より小さいと試料が分解し、1.1を越
えると他相が析出して焼結が阻害されることからc値を
0.9≦c≦1.1に定めた。
【0022】またさらに、Crに対してMnを置換する
ことによりクロマイト化合物からのCrの放出を低減さ
せることができる結果、集電体の緻密化を図ることがで
きる。しかし、Mnの置換量が多すぎると他相の析出に
より緻密化が阻害されることから0<d≦0.3に定め
た。望ましくは0.1≦d≦0.2である。
ことによりクロマイト化合物からのCrの放出を低減さ
せることができる結果、集電体の緻密化を図ることがで
きる。しかし、Mnの置換量が多すぎると他相の析出に
より緻密化が阻害されることから0<d≦0.3に定め
た。望ましくは0.1≦d≦0.2である。
【0023】また、前記集電体は、ペロブスカイト型結
晶相を主相とするもので、その平均結晶粒径は0.2〜
30μm、特に0.5〜10μmであることが望まし
い。これは、主結晶相の粒径が0.2μmより小さい
と、粉末粒子間の凝集が大きく緻密化しにくく、30μ
mを越えると高温強度が低下するためである。なお、集
電体の開気孔率は電気伝導性を優れることが要求される
ことから、1%以下、特に0.5%以下の緻密体である
ことが望ましい。
晶相を主相とするもので、その平均結晶粒径は0.2〜
30μm、特に0.5〜10μmであることが望まし
い。これは、主結晶相の粒径が0.2μmより小さい
と、粉末粒子間の凝集が大きく緻密化しにくく、30μ
mを越えると高温強度が低下するためである。なお、集
電体の開気孔率は電気伝導性を優れることが要求される
ことから、1%以下、特に0.5%以下の緻密体である
ことが望ましい。
【0024】本発明における燃料電池セルにおける固体
電解質としては、Y2 O3 やCeO2 、Yb2 O3 など
の希土類元素酸化物の他、CaO、MgOなどの周知の
安定化剤により安定化されたZrO2 が使用され、熱膨
張係数は9〜12×10- 6/℃程度であることが望ま
しい。また、燃料極としてはNiを30〜80重量%含
有し残部が安定化ZrO2 (Y2 O3 などの安定化剤を
含む)からなる多孔質のサーメット材料からなることが
望ましい。
電解質としては、Y2 O3 やCeO2 、Yb2 O3 など
の希土類元素酸化物の他、CaO、MgOなどの周知の
安定化剤により安定化されたZrO2 が使用され、熱膨
張係数は9〜12×10- 6/℃程度であることが望ま
しい。また、燃料極としてはNiを30〜80重量%含
有し残部が安定化ZrO2 (Y2 O3 などの安定化剤を
含む)からなる多孔質のサーメット材料からなることが
望ましい。
【0025】なお、本発明の燃料電池セルの構造は、図
1に示される円筒型燃料電池セルの他、板状の空気極、
固体電解質、燃料極および集電体が積層されてなる周知
の平板型燃料電池セルの構造であってもよい。
1に示される円筒型燃料電池セルの他、板状の空気極、
固体電解質、燃料極および集電体が積層されてなる周知
の平板型燃料電池セルの構造であってもよい。
【0026】次に、本発明の固体電解質型燃料電池セル
の製造方法について、図1に示される円筒型燃料電池セ
ルを例として説明する。本発明の製造方法における大き
な特徴は、空気極と集電体とを同時焼成により焼結させ
る点である。
の製造方法について、図1に示される円筒型燃料電池セ
ルを例として説明する。本発明の製造方法における大き
な特徴は、空気極と集電体とを同時焼成により焼結させ
る点である。
【0027】まず、円筒型支持管を準備する。この円筒
型支持管は例えばY2 O3 あるいはCaO安定化ZrO
2 などの多孔質材料を用いて押し出し成形などにより成
形した後、これを焼成することにより得られる。
型支持管は例えばY2 O3 あるいはCaO安定化ZrO
2 などの多孔質材料を用いて押し出し成形などにより成
形した後、これを焼成することにより得られる。
【0028】次に、この円筒状支持管の表面に前記空気
極を構成する材料の成形体層を形成する。この空気極成
形体層は、まず、前述した化1で示される組成となるよ
うに、周期律表第3a族元素酸化物、アルカリ土類元素
酸化物、Mn酸化物、Co、Ni、Feなどの金属酸化
物の各粉末、あるいは熱処理により酸化物を形成できる
各金属の炭酸塩、硝酸塩、酢酸塩などを調合した後、こ
れを1400〜1600℃を仮焼処理して固溶体化処理
する。その後、この固溶体物を粉砕処理して固溶体粉末
を得る。
極を構成する材料の成形体層を形成する。この空気極成
形体層は、まず、前述した化1で示される組成となるよ
うに、周期律表第3a族元素酸化物、アルカリ土類元素
酸化物、Mn酸化物、Co、Ni、Feなどの金属酸化
物の各粉末、あるいは熱処理により酸化物を形成できる
各金属の炭酸塩、硝酸塩、酢酸塩などを調合した後、こ
れを1400〜1600℃を仮焼処理して固溶体化処理
する。その後、この固溶体物を粉砕処理して固溶体粉末
を得る。
【0029】そして、この固溶体粉末を用いてスラリー
を調製しそのスラリーを前記円筒状支持管の表面に塗布
乾燥するか、あるいは固溶体粉末を用いてドクターブレ
ード法などによりグリーンシートを作製し、これを支持
管表面に巻き付けて空気極成形体層を形成する。
を調製しそのスラリーを前記円筒状支持管の表面に塗布
乾燥するか、あるいは固溶体粉末を用いてドクターブレ
ード法などによりグリーンシートを作製し、これを支持
管表面に巻き付けて空気極成形体層を形成する。
【0030】次に、この空気極成形体層の表面の一部に
集電体成形体層を積層する。集電体成形体層も空気極成
形体層と同様に前述した化2で示される組成となるよう
に、周期律表第3a族元素酸化物、アルカリ土類元素酸
化物、Cr酸化物、Mn酸化物などの金属酸化物の各粉
末、あるいは熱処理により酸化物を形成できる各金属の
炭酸塩、硝酸塩、酢酸塩などを調合した後、これを14
00〜1600℃を仮焼処理して固溶体化処理する。そ
の後、この固溶体物を粉砕処理して固溶体粉末を得る。
集電体成形体層を積層する。集電体成形体層も空気極成
形体層と同様に前述した化2で示される組成となるよう
に、周期律表第3a族元素酸化物、アルカリ土類元素酸
化物、Cr酸化物、Mn酸化物などの金属酸化物の各粉
末、あるいは熱処理により酸化物を形成できる各金属の
炭酸塩、硝酸塩、酢酸塩などを調合した後、これを14
00〜1600℃を仮焼処理して固溶体化処理する。そ
の後、この固溶体物を粉砕処理して固溶体粉末を得る。
【0031】そして、この固溶体粉末を用いてスラリー
を調製しそのスラリーを前記空気極成形体層の所定箇所
にに塗布乾燥するか、あるいは固溶体粉末を用いてドク
ターブレード法などによりグリーンシートを作製し、こ
れを空気極成形体層表面の一部に有機系接着剤などを用
いて貼りつけて集電体成形体層を形成する。
を調製しそのスラリーを前記空気極成形体層の所定箇所
にに塗布乾燥するか、あるいは固溶体粉末を用いてドク
ターブレード法などによりグリーンシートを作製し、こ
れを空気極成形体層表面の一部に有機系接着剤などを用
いて貼りつけて集電体成形体層を形成する。
【0032】次に、これら積層体を大気などの酸化性雰
囲気中で1300〜1600℃の温度で3〜15時間程
度焼成することにより、前記空気極成形体層と集電体成
形体層を同時に焼結させる。
囲気中で1300〜1600℃の温度で3〜15時間程
度焼成することにより、前記空気極成形体層と集電体成
形体層を同時に焼結させる。
【0033】また、固体電解質および燃料極は、それぞ
れ空気極と集電体を同時焼結した積層焼結体の所定箇所
に順次それらの成形体層を形成して焼結させるか、ある
いは前記空気極成形体層と集電体成形体層を形成した
後、さらに固体電解質成形体層および/または燃料極成
形体層を積層し、これらを同時に焼成することもでき
る。
れ空気極と集電体を同時焼結した積層焼結体の所定箇所
に順次それらの成形体層を形成して焼結させるか、ある
いは前記空気極成形体層と集電体成形体層を形成した
後、さらに固体電解質成形体層および/または燃料極成
形体層を積層し、これらを同時に焼成することもでき
る。
【0034】本発明における製造方法は、上記円筒状支
持管を有する場合に限られず、空気極が円筒状支持管を
兼ねる場合には空気極成形体層に代わり、押し出し成形
や冷間静水圧成形法などにより円筒状空気極成形体に成
形する以外は、上記と同様に各構成要素を積層して作製
すればよい。
持管を有する場合に限られず、空気極が円筒状支持管を
兼ねる場合には空気極成形体層に代わり、押し出し成形
や冷間静水圧成形法などにより円筒状空気極成形体に成
形する以外は、上記と同様に各構成要素を積層して作製
すればよい。
【0035】また、平板型燃料電池セルの場合には、各
構成要素の板状成形体を作製し、少なくとも空気極成形
体層と集電体成形体層とを積層して同時焼成し、場合に
よっては固体電解質成形体層や燃料極成形体層を積層し
て同時焼成すればよい。
構成要素の板状成形体を作製し、少なくとも空気極成形
体層と集電体成形体層とを積層して同時焼成し、場合に
よっては固体電解質成形体層や燃料極成形体層を積層し
て同時焼成すればよい。
【0036】
【作用】これまで、LaMnO3 などのマンガナイト化
合物からなる空気極と、LaCrO3 などのクロマイト
化合物からなる集電体とを同時焼成した場合、空気極中
のMnが集電体中に拡散し、この拡散したMnが集電体
中のCrと置換し、Crが蒸気として放出される。この
放出されたCrは、焼結過程での粒子の接触部(ネック
部)にCr2 O3 としれ凝縮堆積し焼結を阻害する結
果、特に空気極との界面近傍において緻密なクロマイト
化合物が形成されない。
合物からなる空気極と、LaCrO3 などのクロマイト
化合物からなる集電体とを同時焼成した場合、空気極中
のMnが集電体中に拡散し、この拡散したMnが集電体
中のCrと置換し、Crが蒸気として放出される。この
放出されたCrは、焼結過程での粒子の接触部(ネック
部)にCr2 O3 としれ凝縮堆積し焼結を阻害する結
果、特に空気極との界面近傍において緻密なクロマイト
化合物が形成されない。
【0037】本発明の燃料電池セルによれば、空気極
を、周期律表第3a族元素から選ばれる少なくとも1種
と、Ca、Sr、Baの群から選ばれる少なくとも1種
と、Mnと、Co、Ni、Feの群から選ばれる少なく
とも1種とを含むペロブスカイト型複合酸化物により構
成し、且つ集電体を周期律表第3a族元素から選ばれる
少なくとも1種と、Ca、Sr、Ba、Mgの群から選
ばれる少なくとも1種と、Crと、Mnとを含むペロブ
スカイト型複合酸化物により構成する。
を、周期律表第3a族元素から選ばれる少なくとも1種
と、Ca、Sr、Baの群から選ばれる少なくとも1種
と、Mnと、Co、Ni、Feの群から選ばれる少なく
とも1種とを含むペロブスカイト型複合酸化物により構
成し、且つ集電体を周期律表第3a族元素から選ばれる
少なくとも1種と、Ca、Sr、Ba、Mgの群から選
ばれる少なくとも1種と、Crと、Mnとを含むペロブ
スカイト型複合酸化物により構成する。
【0038】かかる構成によれば、空気極中のCo、N
i、FeがMnの拡散を低減させる作用をなし、また集
電体中のMnは空気極中のMnの集電体への拡散を抑制
するとともに、集電体中のCrの蒸発を防止する作用を
なす。
i、FeがMnの拡散を低減させる作用をなし、また集
電体中のMnは空気極中のMnの集電体への拡散を抑制
するとともに、集電体中のCrの蒸発を防止する作用を
なす。
【0039】その結果、前記空気極と前記集電体とを同
時に焼成した場合においても、Mnの拡散およびCrの
蒸発が抑制され、集電体の焼結を阻害することなく、集
電体を緻密に焼結させることができる。
時に焼成した場合においても、Mnの拡散およびCrの
蒸発が抑制され、集電体の焼結を阻害することなく、集
電体を緻密に焼結させることができる。
【0040】従って、燃料電池セルを作製するのに空気
極と集電体とを何ら支障なく同時に焼成することができ
るために、セル作製の工程を簡略化することができセル
の製造時の歩留りやコストの低減を図ることができる。
極と集電体とを何ら支障なく同時に焼成することができ
るために、セル作製の工程を簡略化することができセル
の製造時の歩留りやコストの低減を図ることができる。
【0041】また、燃料電池セルとして、空気極と集電
体との電気的接続が良好となり集電性が改善されるため
にセルから発生する電力を効率的に集電することがで
き、燃料電池セルの発電性能を高めることもできる。
体との電気的接続が良好となり集電性が改善されるため
にセルから発生する電力を効率的に集電することがで
き、燃料電池セルの発電性能を高めることもできる。
【0042】
【実施例】固体電解質型燃料電池セルの各構成要素とし
て、円筒状空気極成形体、固体電解質成形体、燃料極成
形体および集電体成形体を以下のようにして作製した。
て、円筒状空気極成形体、固体電解質成形体、燃料極成
形体および集電体成形体を以下のようにして作製した。
【0043】(円筒状空気極成形体)市販の純度99.
9%以上のLa2 O3 、Y2 O3 、Yb2 O3 、Sc2
O3、Er2 O3 、Gd2 O3 、Dy2 O3 、Nd2 O
3 、Sm2 O3 、CaCO3、SrCO3 、BaC
O3 、Mn2 O3 、CoO、NiO、Fe2 O3 を出発
原料としてこれを各金属元素が表1に示す所定の組成に
なるように秤量混合した後、1500℃で3時間仮焼し
粉砕して平均粒径が5〜8μmの固溶体粉末を得た。次
に、この固溶体粉末にバインダーを添加し、押出成形法
で円筒状の空気極成形体を作製した。
9%以上のLa2 O3 、Y2 O3 、Yb2 O3 、Sc2
O3、Er2 O3 、Gd2 O3 、Dy2 O3 、Nd2 O
3 、Sm2 O3 、CaCO3、SrCO3 、BaC
O3 、Mn2 O3 、CoO、NiO、Fe2 O3 を出発
原料としてこれを各金属元素が表1に示す所定の組成に
なるように秤量混合した後、1500℃で3時間仮焼し
粉砕して平均粒径が5〜8μmの固溶体粉末を得た。次
に、この固溶体粉末にバインダーを添加し、押出成形法
で円筒状の空気極成形体を作製した。
【0044】(固体電解質成形体)共沈法により得られ
たY2 O3 を8mol%の割合で含有する平均粒径が1
〜2μmのZrO2 粉末に、水とバインダーを添加して
スラリーを調製し、ドクターブレード法により厚み10
0μmの固体電解質成形体を作製した。
たY2 O3 を8mol%の割合で含有する平均粒径が1
〜2μmのZrO2 粉末に、水とバインダーを添加して
スラリーを調製し、ドクターブレード法により厚み10
0μmの固体電解質成形体を作製した。
【0045】(燃料極成形体)NiO粉末とZrO
2 (10mol%Y2 O3 含有)粉末を重量比で70:
30の割合で混合した混合粉末に水を溶媒として加えて
スラリーを作製し、ドクターブレード法により厚み50
μmの燃料極成形体を作製した。
2 (10mol%Y2 O3 含有)粉末を重量比で70:
30の割合で混合した混合粉末に水を溶媒として加えて
スラリーを作製し、ドクターブレード法により厚み50
μmの燃料極成形体を作製した。
【0046】(集電体成形体)市販の純度99.9%の
La2 O3 、CaCO3 、SrCO3 、BaCO3 、M
n2 O3 、Cr2 O3 、MgOを出発原料として、これ
を所定の組成になるように秤量混合した後、1500℃
で3時間仮焼し粉砕して、平均粒径が1〜3μmの固溶
体粉末を得た。次に、この固溶体粉末にバインダーを添
加してスラリーを調製し、ドクターブレード法により厚
み100μmの集電体成形体を作製した。
La2 O3 、CaCO3 、SrCO3 、BaCO3 、M
n2 O3 、Cr2 O3 、MgOを出発原料として、これ
を所定の組成になるように秤量混合した後、1500℃
で3時間仮焼し粉砕して、平均粒径が1〜3μmの固溶
体粉末を得た。次に、この固溶体粉末にバインダーを添
加してスラリーを調製し、ドクターブレード法により厚
み100μmの集電体成形体を作製した。
【0047】引き続き、上記各成形体を用いて以下の実
験を行った。 実験1 まず、表1の組成からなる円筒状空気極成形体の表面に
密着液を用いてLa(Mg0.1 Cr0.9 )0.99O3 の組
成からなる集電体成形体をロール状に巻きつけた後、こ
れらを1525℃で6時間の同時焼成した。焼成後の積
層焼結体の空気極/集電体の界面付近近傍における組織
観察から集電体側の多孔質な領域の厚みを測定した。ま
た、それぞれの気孔率も同時に測定し、その結果を表1
に示した。なお、各種の試料においてセルとして空気極
の多孔性、集電体の緻密性、集電体における多孔質層の
厚みから総合的評価を行なった。
験を行った。 実験1 まず、表1の組成からなる円筒状空気極成形体の表面に
密着液を用いてLa(Mg0.1 Cr0.9 )0.99O3 の組
成からなる集電体成形体をロール状に巻きつけた後、こ
れらを1525℃で6時間の同時焼成した。焼成後の積
層焼結体の空気極/集電体の界面付近近傍における組織
観察から集電体側の多孔質な領域の厚みを測定した。ま
た、それぞれの気孔率も同時に測定し、その結果を表1
に示した。なお、各種の試料においてセルとして空気極
の多孔性、集電体の緻密性、集電体における多孔質層の
厚みから総合的評価を行なった。
【0048】
【表1】
【0049】表1に示すように、空気極におけるMnが
Co、Ni、Feで置換されていない試料No.1では、
元素分析による測定の結果、集電体へのMnの拡散が認
められ、その結果集電体の多孔質層の厚みが60μmと
大きかった。その他のMnをCo、Ni、Feで置換し
たものはいずれも多孔質層の厚みが50μm以下となっ
たが、それらの中でも、空気極組成が前述した化1の組
成式において、0.1≦x≦0.6、0<y≦0.3、
0.8≦m≦1.1を満足するものは、空気極の気孔率
30%以上、集電体の気孔率1%未満、多孔質層の厚み
30μm以下と優れたものであった。つまり、Co、N
i、Feの置換量が多い試料No.5、Laに対するCa
の置換量が多い試料No.11、Aサイト比の小さいNo.
27では、空気極の気孔率が低下しており、ガス透過性
が悪いものであった。また、Aサイト比の大きいNo.2
9で気孔率が大きく試料が一部分解した。
Co、Ni、Feで置換されていない試料No.1では、
元素分析による測定の結果、集電体へのMnの拡散が認
められ、その結果集電体の多孔質層の厚みが60μmと
大きかった。その他のMnをCo、Ni、Feで置換し
たものはいずれも多孔質層の厚みが50μm以下となっ
たが、それらの中でも、空気極組成が前述した化1の組
成式において、0.1≦x≦0.6、0<y≦0.3、
0.8≦m≦1.1を満足するものは、空気極の気孔率
30%以上、集電体の気孔率1%未満、多孔質層の厚み
30μm以下と優れたものであった。つまり、Co、N
i、Feの置換量が多い試料No.5、Laに対するCa
の置換量が多い試料No.11、Aサイト比の小さいNo.
27では、空気極の気孔率が低下しており、ガス透過性
が悪いものであった。また、Aサイト比の大きいNo.2
9で気孔率が大きく試料が一部分解した。
【0050】実験2 (La0.8 Ca0.2 )1.0 MnO3 の組成からなる円筒
状空気極成形体の表面に密着液を用いて表2の組成から
なる集電体成形体をロール状に巻きつけた後、これらを
1525℃で6時間の同時焼成した。焼成後の積層焼結
体の空気極/集電体の界面付近近傍における組織観察か
ら集電体側の多孔質な領域の厚みを測定した。また、そ
れぞれの気孔率も同時に測定し、その結果を表2に示し
た。
状空気極成形体の表面に密着液を用いて表2の組成から
なる集電体成形体をロール状に巻きつけた後、これらを
1525℃で6時間の同時焼成した。焼成後の積層焼結
体の空気極/集電体の界面付近近傍における組織観察か
ら集電体側の多孔質な領域の厚みを測定した。また、そ
れぞれの気孔率も同時に測定し、その結果を表2に示し
た。
【0051】
【表2】
【0052】表2に示すように、集電体におけるCrが
Mnで置換されていない試料No.30、40では集電体
の気孔率が1.0%を越えるとともに多孔質層の厚みも
50μmを越えるものであった。これに対してCrの一
部をMnで置換したものはいずれも、多孔質層の生成を
50μm以下に抑制することができた。その中でも、集
電体の組成が前記化2において0<a+e<0.3、0
≦b≦0.05、0.9≦c≦1.1、0<d≦0.3
を満足するものは、空気極の開気孔率30%以上、集電
体の開気孔率1.0%未満であるとともに、多孔質層の
厚みを30μm以下まで抑制することができた。即ち、
アルカリ土類量が多い試料No.35、37、45、およ
びペロブスカイト型結晶のAサイト/Bサイト比のずれ
が大きい試料No.50では、集電体の気孔率および多孔
質層の厚みが大きいものであった。また、Mnの置換量
が多い試料No.33、43でも集電体の開気孔率が大き
いものであった。
Mnで置換されていない試料No.30、40では集電体
の気孔率が1.0%を越えるとともに多孔質層の厚みも
50μmを越えるものであった。これに対してCrの一
部をMnで置換したものはいずれも、多孔質層の生成を
50μm以下に抑制することができた。その中でも、集
電体の組成が前記化2において0<a+e<0.3、0
≦b≦0.05、0.9≦c≦1.1、0<d≦0.3
を満足するものは、空気極の開気孔率30%以上、集電
体の開気孔率1.0%未満であるとともに、多孔質層の
厚みを30μm以下まで抑制することができた。即ち、
アルカリ土類量が多い試料No.35、37、45、およ
びペロブスカイト型結晶のAサイト/Bサイト比のずれ
が大きい試料No.50では、集電体の気孔率および多孔
質層の厚みが大きいものであった。また、Mnの置換量
が多い試料No.33、43でも集電体の開気孔率が大き
いものであった。
【0053】実施例2 上記実験1の結果に基づいて燃料電池セルの作製を行
い、発電試験を行った。
い、発電試験を行った。
【0054】まず、前記円筒状の空気極成形体の表面に
前記固体電解質成形体、燃料極成形体および集電体成形
体をそれぞれの所定箇所に有機系接着剤を用いて所定箇
所に巻き付けた。得られた積層成形体を1525℃で6
時間、大気中で同時焼成して燃料電池セルを作製した。
そして、このセルの内側に酸素ガス、外側に水素ガスを
流し1000℃で発電試験を行い出力密度を測定しその
結果を表3に示した。
前記固体電解質成形体、燃料極成形体および集電体成形
体をそれぞれの所定箇所に有機系接着剤を用いて所定箇
所に巻き付けた。得られた積層成形体を1525℃で6
時間、大気中で同時焼成して燃料電池セルを作製した。
そして、このセルの内側に酸素ガス、外側に水素ガスを
流し1000℃で発電試験を行い出力密度を測定しその
結果を表3に示した。
【0055】この際、前記空気極成形体および集電体成
形体の組成の組み合わせとしては表1および表2の試料
No.1、3、20、24、30、31、40および47
を用いた。
形体の組成の組み合わせとしては表1および表2の試料
No.1、3、20、24、30、31、40および47
を用いた。
【0056】
【表3】
【0057】表3の結果から明らかなように、本発明品
は、集電体において多孔質層の厚みが大きい試料No.
1、30、40に比較して出力密度が高く、燃料電池セ
ルの発電性能が高いものであった。
は、集電体において多孔質層の厚みが大きい試料No.
1、30、40に比較して出力密度が高く、燃料電池セ
ルの発電性能が高いものであった。
【0058】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
空気極と集電体とを同時焼成した場合における集電体の
焼結不良を改善することができる。これによりセル製造
の歩留り向上と低コスト化を実現できる。しかも、集電
体の集電性が高くなるために燃料電池セルの発電性能を
も高めることができる。
空気極と集電体とを同時焼成した場合における集電体の
焼結不良を改善することができる。これによりセル製造
の歩留り向上と低コスト化を実現できる。しかも、集電
体の集電性が高くなるために燃料電池セルの発電性能を
も高めることができる。
【図1】円筒型燃料電池セルの構造を示す図である。
1 支持管 2 空気極 3 固体電解質 4 燃料極 5 集電体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01M 4/88 T 8/02 Y 9444−4K (72)発明者 秋山 雅英 鹿児島県国分市山下町1番4号 京セラ株 式会社総合研究所内
Claims (6)
- 【請求項1】固体電解質の片面に空気極、他面に燃料極
が形成され、且つ前記固体電解質および前記空気極と電
気的に接続された集電体を具備した固体電解質燃料電池
セルにおいて、前記空気極が、周期律表第3a族元素か
ら選ばれる少なくとも1種と、Ca、Sr、Baの群か
ら選ばれる少なくとも1種と、Mnと、Co、Ni、F
eの群から選ばれる少なくとも1種とを含むペロブスカ
イト型複合酸化物からなり、前記集電体が周期律表第3
a族元素から選ばれる少なくとも1種と、Ca、Sr、
Ba、Mgの群から選ばれる少なくとも1種と、Cr
と、Mnとを含むペロブスカイト型複合酸化物からなる
ことを特徴とする固体電解質型燃料電池セル。 - 【請求項2】前記空気極の組成式を下記化1 【化1】 と表した時、0.1≦x≦0.6、0<y≦0.3、
0.8≦m≦1.1を満足することを特徴とする請求項
1記載の固体電解質型燃料電池セル。 - 【請求項3】前記集電体の組成を下記化2 【化2】 と表した時、0<a+e<0.3、0≦b≦0.05、
0.9≦c≦1.1、0<d≦0.3を満足することを
特徴とする請求項1記載の固体電解質型燃料電池セル。 - 【請求項4】固体電解質の片面に空気極、他面に燃料極
が形成され、且つ前記固体電解質および前記空気極と電
気的に接続された集電体を具備した固体電解質燃料電池
セルを製造する方法であって、周期律表第3a族元素か
ら選ばれる少なくとも1種と、Ca、Sr、Baの群か
ら選ばれる少なくとも1種と、Mnと、Co、Ni、F
eの群から選ばれる少なくとも1種とを含むペロブスカ
イト型複合酸化物からなる空気極成形体と、周期律表第
3a族元素から選ばれる少なくとも1種と、Ca、S
r、Ba、Mgの群から選ばれる少なくとも1種と、C
rと、Mnとを含むペロブスカイト型複合酸化物からな
る集電体成形体とを酸化性雰囲気中で同時に焼成する工
程を含むことを特徴とする固体電解質型燃料電池セルの
製造方法。 - 【請求項5】前記空気極の組成式を下記化1 【化1】 と表した時、0.1≦x≦0.6、0<y≦0.3、
0.8≦m≦1.1を満足することを特徴とする請求項
4記載の固体電解質型燃料電池セルの製造方法。 - 【請求項6】前記集電体の組成を下記化2 【化2】 と表した時、0<a+e<0.3、0≦b≦0.05、
0.9≦c≦1.1、0<d≦0.3を満足することを
特徴とする請求項4記載の固体電解質型燃料電池セルの
製造方法。。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6266523A JPH08130029A (ja) | 1994-10-31 | 1994-10-31 | 固体電解質型燃料電池セルおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6266523A JPH08130029A (ja) | 1994-10-31 | 1994-10-31 | 固体電解質型燃料電池セルおよびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08130029A true JPH08130029A (ja) | 1996-05-21 |
Family
ID=17432079
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6266523A Pending JPH08130029A (ja) | 1994-10-31 | 1994-10-31 | 固体電解質型燃料電池セルおよびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08130029A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH08236138A (ja) * | 1995-02-28 | 1996-09-13 | Kyocera Corp | 固体電解質型燃料電池セルおよびその製造方法 |
| JPH10247499A (ja) * | 1997-02-28 | 1998-09-14 | Toto Ltd | 円筒縦縞型固体電解質型燃料電池 |
| JP2012099322A (ja) * | 2010-11-01 | 2012-05-24 | Ngk Insulators Ltd | 固体酸化物型燃料電池 |
| JP2018142500A (ja) * | 2017-02-28 | 2018-09-13 | 東邦瓦斯株式会社 | 空気極材料、空気極、および固体酸化物形燃料電池 |
-
1994
- 1994-10-31 JP JP6266523A patent/JPH08130029A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH08236138A (ja) * | 1995-02-28 | 1996-09-13 | Kyocera Corp | 固体電解質型燃料電池セルおよびその製造方法 |
| JPH10247499A (ja) * | 1997-02-28 | 1998-09-14 | Toto Ltd | 円筒縦縞型固体電解質型燃料電池 |
| JP2012099322A (ja) * | 2010-11-01 | 2012-05-24 | Ngk Insulators Ltd | 固体酸化物型燃料電池 |
| JP2018142500A (ja) * | 2017-02-28 | 2018-09-13 | 東邦瓦斯株式会社 | 空気極材料、空気極、および固体酸化物形燃料電池 |
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