JPH08132207A - 鋼の連続鋳造時における表面割れ抑制方法 - Google Patents
鋼の連続鋳造時における表面割れ抑制方法Info
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- JPH08132207A JPH08132207A JP27466294A JP27466294A JPH08132207A JP H08132207 A JPH08132207 A JP H08132207A JP 27466294 A JP27466294 A JP 27466294A JP 27466294 A JP27466294 A JP 27466294A JP H08132207 A JPH08132207 A JP H08132207A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】鋼、特にNi含有鋼の連続鋳造時における表面割
れ抑制方法を提供する。 【構成】Niを0〜50%含む鋼を連続鋳造する際の2次冷
却において、鋳片のNi含有量MNi、2次冷却の水量密度
W (リットル/min・m2) および2次冷却帯の鋳片の表面
温度T (℃) の関係が下記式を満たす条件下で冷却を
行う鋼の連続鋳造時における表面割れ抑制方法。 T>( 650+5W1/2 ・MNi 1/3 )・・・ 【効果】連続鋳造の鋳片表面に生成する横ひび割れなど
の表面割れを防止あるいは低減することができる。
れ抑制方法を提供する。 【構成】Niを0〜50%含む鋼を連続鋳造する際の2次冷
却において、鋳片のNi含有量MNi、2次冷却の水量密度
W (リットル/min・m2) および2次冷却帯の鋳片の表面
温度T (℃) の関係が下記式を満たす条件下で冷却を
行う鋼の連続鋳造時における表面割れ抑制方法。 T>( 650+5W1/2 ・MNi 1/3 )・・・ 【効果】連続鋳造の鋳片表面に生成する横ひび割れなど
の表面割れを防止あるいは低減することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼、特にNi含有鋼の連
続鋳造時における横ひび割れなどの表面割れを抑制する
方法に関する。
続鋳造時における横ひび割れなどの表面割れを抑制する
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼にNiを添加すると低温靱性が向上す
る。このため、Niを2〜10%程度含む鋼が低温用鋼とし
て使用されている。なかでも、Niを9%程度含む鋼は、
−160 ℃以下での使用に耐えることから液化天然ガスな
どのタンク材などに用いられている。しかし、Ni含有量
が 5.5〜10%では、普通の炭素鋼、低合金鋼に比べて、
表面横ひび割れ、表皮下割れ、コーナー割れの発生が激
しく、連続鋳造による製造が困難である。
る。このため、Niを2〜10%程度含む鋼が低温用鋼とし
て使用されている。なかでも、Niを9%程度含む鋼は、
−160 ℃以下での使用に耐えることから液化天然ガスな
どのタンク材などに用いられている。しかし、Ni含有量
が 5.5〜10%では、普通の炭素鋼、低合金鋼に比べて、
表面横ひび割れ、表皮下割れ、コーナー割れの発生が激
しく、連続鋳造による製造が困難である。
【0003】一方、上記9%Ni鋼のような特殊用途の鋼
材に限らず、一般の厚板材についても材料特性上の要求
から、Niを 0.1〜1%程度含有する鋼種の生産量が増加
している。しかし、この鋼の連続鋳造時にも横ひび割れ
が発生する場合があり、このため熱延工程への直行率の
向上が妨げられている。
材に限らず、一般の厚板材についても材料特性上の要求
から、Niを 0.1〜1%程度含有する鋼種の生産量が増加
している。しかし、この鋼の連続鋳造時にも横ひび割れ
が発生する場合があり、このため熱延工程への直行率の
向上が妨げられている。
【0004】これらの割れは、連続鋳造の2次冷却時に
鋳片表面温度が熱間延性を低下させるγ→α変態温度近
傍 (約 600〜850 ℃) になり、このとき熱応力、矯正応
力を受けることにより生じる。
鋳片表面温度が熱間延性を低下させるγ→α変態温度近
傍 (約 600〜850 ℃) になり、このとき熱応力、矯正応
力を受けることにより生じる。
【0005】Niを 5.5〜10%含有する鋼を連続鋳造化す
るために、冷却方法を改善する方法や鋼の化学組成を限
定する方法が、いくつか提案されている。
るために、冷却方法を改善する方法や鋼の化学組成を限
定する方法が、いくつか提案されている。
【0006】冷却方法を改善するものとして、例えば特
開昭57−32862 号公報には、矯正点での表面温度が延性
の低下する温度域を高温側に回避できるような弱冷却の
冷却パターンを取り、かつ、鋳片表面温度の均一化を図
る2次冷却方法が示されている。
開昭57−32862 号公報には、矯正点での表面温度が延性
の低下する温度域を高温側に回避できるような弱冷却の
冷却パターンを取り、かつ、鋳片表面温度の均一化を図
る2次冷却方法が示されている。
【0007】この発明には、2次冷却水ノズルにオーバ
ルタイプノズルや気水ノズル(ミストノズル)を用いる
ことにより、鋳片表面温度が均一化し、鋳片表面に発生
する熱応力が低減され、その結果、鋳片表面疵を防止す
ることが可能となることも記載されている。しかし、こ
れらの対策を採っても、鋳片幅方向の端部(鋳片コーナ
ー部分)では、冷却されやすく鋳片内部からの復熱の効
果も少ないために、矯正点における表面温度を延性の低
下する温度以上に安定して維持することは困難であると
いう問題を内在している。
ルタイプノズルや気水ノズル(ミストノズル)を用いる
ことにより、鋳片表面温度が均一化し、鋳片表面に発生
する熱応力が低減され、その結果、鋳片表面疵を防止す
ることが可能となることも記載されている。しかし、こ
れらの対策を採っても、鋳片幅方向の端部(鋳片コーナ
ー部分)では、冷却されやすく鋳片内部からの復熱の効
果も少ないために、矯正点における表面温度を延性の低
下する温度以上に安定して維持することは困難であると
いう問題を内在している。
【0008】同じく特公平5−4169号公報には、1150〜
950 ℃の温度領域で冷却速度を20℃/分以下に制御すれ
ば延性が向上するという知見のもとに、連続鋳造時の冷
却速度を1150〜950 ℃の温度領域で20℃/分以下に抑制
することにより、連続鋳造時の表面割れを防止する方法
が提案されている。
950 ℃の温度領域で冷却速度を20℃/分以下に制御すれ
ば延性が向上するという知見のもとに、連続鋳造時の冷
却速度を1150〜950 ℃の温度領域で20℃/分以下に抑制
することにより、連続鋳造時の表面割れを防止する方法
が提案されている。
【0009】一方、化学組成を限定するものとして、特
公昭60−8134号公報に示される方法がある。この方法
は、CaやTiを添加することにより材料の延性を改善し、
鋳片表面に発生する疵を防止するものである。P、Sに
ついても、これらの元素が粒界に偏析すると割れやすく
なるため、例えば前記特公平5−4169号公報では、冷却
速度の抑制に加えて、S:0.003 %以下、P:0.010 %
以下、N: 0.004%以下に高純度化するのが望ましいと
されている。
公昭60−8134号公報に示される方法がある。この方法
は、CaやTiを添加することにより材料の延性を改善し、
鋳片表面に発生する疵を防止するものである。P、Sに
ついても、これらの元素が粒界に偏析すると割れやすく
なるため、例えば前記特公平5−4169号公報では、冷却
速度の抑制に加えて、S:0.003 %以下、P:0.010 %
以下、N: 0.004%以下に高純度化するのが望ましいと
されている。
【0010】しかし、Niを 5.5〜10%含有する低温用鋼
では、上記の提案のような方法で連続鋳造し冷却して
も、依然として割れの発生を完全に防止するには至って
いない。
では、上記の提案のような方法で連続鋳造し冷却して
も、依然として割れの発生を完全に防止するには至って
いない。
【0011】一般鋼について連続鋳造時に発生する横ひ
び割れを防止するためのものとして、例えば特公昭58−
3790号公報には、いったん鋳型直下で急冷却して組織を
微細化した後、矯正点では前述のγ→α変態温度近傍の
高温脆化域を回避する方法が提案されている。鋳片に発
生する歪の原因となり、割れ発生の起因となる矯正を施
す場所で、高温脆化域を高温側あるいは低温側に回避す
るように2次冷却を制御する方法は一般に行われている
ものの、Ni含有鋼では十分な効果をあげていない。
び割れを防止するためのものとして、例えば特公昭58−
3790号公報には、いったん鋳型直下で急冷却して組織を
微細化した後、矯正点では前述のγ→α変態温度近傍の
高温脆化域を回避する方法が提案されている。鋳片に発
生する歪の原因となり、割れ発生の起因となる矯正を施
す場所で、高温脆化域を高温側あるいは低温側に回避す
るように2次冷却を制御する方法は一般に行われている
ものの、Ni含有鋼では十分な効果をあげていない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】前述の従来の方法によ
っても、なお鋳片表面の割れ発生は避けられず、十分な
品質の鋳片は得られていない。さらに、前述のように従
来の方法では、一般鋼またはNiを 0.1〜1%程度含有す
る鋼について連続鋳造時に発生する横ひび割れを防止す
るために、高温脆化域を矯正点で高温側あるいは低温側
に回避するように冷却を制御しているにすぎない。した
がって、高Ni含有鋼まで適用することができる定量的な
連続鋳造鋳片の冷却条件は明らかになっていない。
っても、なお鋳片表面の割れ発生は避けられず、十分な
品質の鋳片は得られていない。さらに、前述のように従
来の方法では、一般鋼またはNiを 0.1〜1%程度含有す
る鋼について連続鋳造時に発生する横ひび割れを防止す
るために、高温脆化域を矯正点で高温側あるいは低温側
に回避するように冷却を制御しているにすぎない。した
がって、高Ni含有鋼まで適用することができる定量的な
連続鋳造鋳片の冷却条件は明らかになっていない。
【0013】本発明は、このような問題点を解決し、Ni
含有量に応じて連続鋳造時の2次冷却条件を制御するこ
とにより、鋳片の横ひび割れを防止あるいは低減するこ
とができる冷却方法を提供するものである。
含有量に応じて連続鋳造時の2次冷却条件を制御するこ
とにより、鋳片の横ひび割れを防止あるいは低減するこ
とができる冷却方法を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、次の連続鋳造
時の表面割れ抑制方法を要旨とする。
時の表面割れ抑制方法を要旨とする。
【0015】Niをmass%で0〜50%含有する鋼を連続鋳
造する際の2次冷却において、鋳片のNi含有量MNi、2
次冷却の水量密度W (リットル/min・m2) および2次冷
却帯の鋳片の表面温度T (℃) の関係が下記式を満た
す条件下で冷却を行うことを特徴とする鋼の連続鋳造時
における表面割れ抑制方法。
造する際の2次冷却において、鋳片のNi含有量MNi、2
次冷却の水量密度W (リットル/min・m2) および2次冷
却帯の鋳片の表面温度T (℃) の関係が下記式を満た
す条件下で冷却を行うことを特徴とする鋼の連続鋳造時
における表面割れ抑制方法。
【0016】 T>( 650+5W1/2 ・MNi 1/3 )・・・ ここでいう水量密度とは、2次冷却帯の鋳片表面の任意
の点において、単位面積、単位時間に衝突する水量を意
味する。
の点において、単位面積、単位時間に衝突する水量を意
味する。
【0017】本発明者は、鋼の連続鋳造時に発生する表
面疵防止技術の開発の過程において、鋼を水スプレーあ
るいは気水ミストにより冷却する際には、冷却特性がNi
含有量により変化し、このときの表面温度の変化はNi含
有量および冷却水量密度で整理できることを知見した。
面疵防止技術の開発の過程において、鋼を水スプレーあ
るいは気水ミストにより冷却する際には、冷却特性がNi
含有量により変化し、このときの表面温度の変化はNi含
有量および冷却水量密度で整理できることを知見した。
【0018】
【作用】本発明方法の冷却条件を前記のように定めた理
由について、実験結果により説明する。%はmass%を意
味する。
由について、実験結果により説明する。%はmass%を意
味する。
【0019】鋳片を冷却する際、表面温度に影響を与え
る要因としては、その表面熱伝達係数、この係数と係わ
る鋳片の成分(特にNi含有量)と表面のスケールの有無
および冷却媒体とその密度が考えられる。これらは、鋳
片の表面割れに重要な影響を及ぼす要因でもある。以
下、表面熱伝達係数を単に熱伝達係数という。
る要因としては、その表面熱伝達係数、この係数と係わ
る鋳片の成分(特にNi含有量)と表面のスケールの有無
および冷却媒体とその密度が考えられる。これらは、鋳
片の表面割れに重要な影響を及ぼす要因でもある。以
下、表面熱伝達係数を単に熱伝達係数という。
【0020】最初に、鋳片の表面温度T(℃)及び冷却
媒体と表面熱伝達係数h (W/m2・K)との関係を述べ
る。
媒体と表面熱伝達係数h (W/m2・K)との関係を述べ
る。
【0021】本発明者は、Ni含有鋼の連続鋳造時には鋳
片表面の「温度むら」が発生しやすいことを知り、この
機構を明らかにするためにNi含有量と冷却媒体を変えて
冷却し、その冷却特性を調査した。
片表面の「温度むら」が発生しやすいことを知り、この
機構を明らかにするためにNi含有量と冷却媒体を変えて
冷却し、その冷却特性を調査した。
【0022】表1に供試材の組成を示す。Ni含有量のみ
を0〜9%で変化させ、他の成分はほぼ一定にしたもの
である。
を0〜9%で変化させ、他の成分はほぼ一定にしたもの
である。
【0023】
【表1】
【0024】実験は、予め高周波を用いて1200〜1300℃
に加熱しておいた試験片を、水スプレーあるいは水+空
気のミストにより冷却する方法で行った。冷却時の温度
変化は、予め試験片に埋め込んでおいた熱電対により測
定した。表2に、試験片の寸法と冷却条件を示す。
に加熱しておいた試験片を、水スプレーあるいは水+空
気のミストにより冷却する方法で行った。冷却時の温度
変化は、予め試験片に埋め込んでおいた熱電対により測
定した。表2に、試験片の寸法と冷却条件を示す。
【0025】
【表2】
【0026】得られた冷却曲線から数値解析を行い、試
験片の表面温度Tと熱伝達係数hとの関係を求めた。こ
れらの例を図1および図2に示す。
験片の表面温度Tと熱伝達係数hとの関係を求めた。こ
れらの例を図1および図2に示す。
【0027】図1は、熱伝達係数hに及ぼすNi含有量と
表面温度Tの影響を示す図である。
表面温度Tの影響を示す図である。
【0028】図2は、図1の関係の一例を模式的に示
し、後述する熱伝達係数変曲点Tc の意味を説明する図
である。
し、後述する熱伝達係数変曲点Tc の意味を説明する図
である。
【0029】この図2から、表面温度Tが低下すると、
ある温度Tc で熱伝達係数hが急激に変化し、Tc 以下
で急勾配で上昇することがわかる。以下、この温度Tc
を熱伝達係数変曲点と呼ぶ。
ある温度Tc で熱伝達係数hが急激に変化し、Tc 以下
で急勾配で上昇することがわかる。以下、この温度Tc
を熱伝達係数変曲点と呼ぶ。
【0030】すなわち、熱伝達係数変曲点Tc を境界と
して鋳片表面の冷却条件が急変し、これが鋳片表面の割
れ発生に係わってくるのである。この機構は次のように
説明される。
して鋳片表面の冷却条件が急変し、これが鋳片表面の割
れ発生に係わってくるのである。この機構は次のように
説明される。
【0031】従来の研究によれば、この現象は冷却水の
沸騰状態の変化と対応し、熱伝達係数変曲点Tc より高
温側は膜沸騰領域に、低温側は遷移沸騰領域に相当して
いる。図2に示すように、表面温度が低いほど熱伝達係
数が増大することから、何らかの理由により表面温度が
低い部分が発生すると、その部分は熱伝達係数が高いた
めに冷却が強化され、更に温度が低下する。遷移沸騰領
域では熱伝達係数の変化が急激であることから、この冷
却強化効果が助長される。
沸騰状態の変化と対応し、熱伝達係数変曲点Tc より高
温側は膜沸騰領域に、低温側は遷移沸騰領域に相当して
いる。図2に示すように、表面温度が低いほど熱伝達係
数が増大することから、何らかの理由により表面温度が
低い部分が発生すると、その部分は熱伝達係数が高いた
めに冷却が強化され、更に温度が低下する。遷移沸騰領
域では熱伝達係数の変化が急激であることから、この冷
却強化効果が助長される。
【0032】このため、連続鋳造時の鋳片表面温度が遷
移沸騰領域になると、表面温度の不均一が助長される方
向に働き、鋳片表面の「温度むら」となって熱応力が発
生し、表面割れ発生の一因になる。
移沸騰領域になると、表面温度の不均一が助長される方
向に働き、鋳片表面の「温度むら」となって熱応力が発
生し、表面割れ発生の一因になる。
【0033】したがって、連続鋳造の2次冷却の際に鋳
片表面の割れを抑制するには、鋳片表面温度が遷移沸騰
領域とならないように制御すること、すなわち、鋳片表
面温度を常に熱伝達係数変曲点Tc 以上に維持すること
が必要である。
片表面の割れを抑制するには、鋳片表面温度が遷移沸騰
領域とならないように制御すること、すなわち、鋳片表
面温度を常に熱伝達係数変曲点Tc 以上に維持すること
が必要である。
【0034】図1は、Ni含有量毎の表面温度と熱伝達係
数hを示す図であるが、それぞれのNi含有量の場合につ
いて熱伝達係数変曲点Tc を超える温度領域が望ましい
膜沸騰領域となる。図1から明らかなように、Ni含有量
が増加しても、膜沸騰領域の熱伝達係数には大きな変化
はない。しかし、Ni含有量の増加に伴い、熱伝達係数変
曲点Tc は高温側に大きく移動する。
数hを示す図であるが、それぞれのNi含有量の場合につ
いて熱伝達係数変曲点Tc を超える温度領域が望ましい
膜沸騰領域となる。図1から明らかなように、Ni含有量
が増加しても、膜沸騰領域の熱伝達係数には大きな変化
はない。しかし、Ni含有量の増加に伴い、熱伝達係数変
曲点Tc は高温側に大きく移動する。
【0035】このため、Ni含有鋼の鋳片表面の割れを抑
制するには、Ni含有量に応じて鋳片表面温度を常に熱伝
達係数変曲点Tc 以上に維持することができる冷却条件
を見いだすことが必須となるのである。
制するには、Ni含有量に応じて鋳片表面温度を常に熱伝
達係数変曲点Tc 以上に維持することができる冷却条件
を見いだすことが必須となるのである。
【0036】次に、熱伝達係数変曲点Tc に及ぼすNi含
有量と冷却媒体側の条件との影響を説明する。
有量と冷却媒体側の条件との影響を説明する。
【0037】Ni含有鋼ではサブスケールが鋳片表面に生
成する。サブスケールの構造は一般鋼の場合と異なり、
その剥離が困難である上に、その厚さはNi含有量の増加
とともに厚くなる。このようなスケールが鋳片表面に存
在するときには、熱伝達係数変曲点Tc が高温側に移動
する。しかし、Ni含有量と熱伝達係数変曲点Tc および
冷却条件との関係を明らかにした報告はない。
成する。サブスケールの構造は一般鋼の場合と異なり、
その剥離が困難である上に、その厚さはNi含有量の増加
とともに厚くなる。このようなスケールが鋳片表面に存
在するときには、熱伝達係数変曲点Tc が高温側に移動
する。しかし、Ni含有量と熱伝達係数変曲点Tc および
冷却条件との関係を明らかにした報告はない。
【0038】そこで、冷却媒体を水スプレーと水+空気
のミストとし、水量密度W (リットル/min・m2) を変化
させたとき、熱伝達係数変曲点Tc がNi含有量に応じて
具体的にどの程度変化するかを調査した。冷却条件によ
りγ→αの変態潜熱による凹部があり、熱伝達係数変曲
点Tc の判定が困難な場合もあったが、この影響を極力
排除するように判定を行った。その結果、熱伝達係数変
曲点Tc は、±30℃以内のよい再現性を示し、Ni含有量
MNiの 1/3乗と良い直線関係があることがわかった。
のミストとし、水量密度W (リットル/min・m2) を変化
させたとき、熱伝達係数変曲点Tc がNi含有量に応じて
具体的にどの程度変化するかを調査した。冷却条件によ
りγ→αの変態潜熱による凹部があり、熱伝達係数変曲
点Tc の判定が困難な場合もあったが、この影響を極力
排除するように判定を行った。その結果、熱伝達係数変
曲点Tc は、±30℃以内のよい再現性を示し、Ni含有量
MNiの 1/3乗と良い直線関係があることがわかった。
【0039】図3は、熱伝達係数変曲点Tc に及ぼす冷
却条件とNi含有量MNiの影響の例を示す図である。プロ
ットは実測値である。曲線は数値解析を行って求めた実
験式であり、Ni含有量MNiの1/3 乗にある係数を掛けた
ものである。
却条件とNi含有量MNiの影響の例を示す図である。プロ
ットは実測値である。曲線は数値解析を行って求めた実
験式であり、Ni含有量MNiの1/3 乗にある係数を掛けた
ものである。
【0040】さらに、冷却条件を適正に定めるには、熱
伝達係数変曲点Tc に及ぼす水量密度W (リットル/min
・m2) の影響を定量化する必要がある。このため、図3
から得られたデータなどをもとに、これを検討した。
伝達係数変曲点Tc に及ぼす水量密度W (リットル/min
・m2) の影響を定量化する必要がある。このため、図3
から得られたデータなどをもとに、これを検討した。
【0041】膜沸騰領域における熱伝達係数(冷却の強
度)には、スプレー冷却の場合では水量密度Wが、ミス
ト冷却の場合では水量密度Wと衝突流速Vが、それぞれ
主に関与することが知られている。したがって、冷却水
の沸騰状態が膜沸騰から遷移沸騰に変化する場合も、そ
の機構から考えて、いずれも同様の因子が支配的となる
と考えてよい。
度)には、スプレー冷却の場合では水量密度Wが、ミス
ト冷却の場合では水量密度Wと衝突流速Vが、それぞれ
主に関与することが知られている。したがって、冷却水
の沸騰状態が膜沸騰から遷移沸騰に変化する場合も、そ
の機構から考えて、いずれも同様の因子が支配的となる
と考えてよい。
【0042】実験結果によれば、熱伝達係数変曲点Tc
は衝突流速Vが大きいときに高温側に移動した。しか
し、通常連続鋳造の2次冷却条件で使用される衝突流速
V:10〜50m/s の範囲では、その影響は20℃程度と少な
く、衝突流速Vの影響は無視することができる。液滴粒
径、衝突圧力など他の因子についても検討を行ったが、
それらの影響は認められない。
は衝突流速Vが大きいときに高温側に移動した。しか
し、通常連続鋳造の2次冷却条件で使用される衝突流速
V:10〜50m/s の範囲では、その影響は20℃程度と少な
く、衝突流速Vの影響は無視することができる。液滴粒
径、衝突圧力など他の因子についても検討を行ったが、
それらの影響は認められない。
【0043】上記の検討と数値解析により、ミスト冷却
とスプレー冷却のいずれの場合においても、熱伝達係数
変曲点Tc は、水量密度Wの影響を受け、水量密度Wの
1/2乗と良い直線関係があるという結果を得た。
とスプレー冷却のいずれの場合においても、熱伝達係数
変曲点Tc は、水量密度Wの影響を受け、水量密度Wの
1/2乗と良い直線関係があるという結果を得た。
【0044】以上の知見から、熱伝達係数変曲点Tc
(℃)とNi含有量MNi(mass%)および水量密度W (リ
ットル/min・m2) との関係を、下記(1) 式で示す実験式
として表すことができる。
(℃)とNi含有量MNi(mass%)および水量密度W (リ
ットル/min・m2) との関係を、下記(1) 式で示す実験式
として表すことができる。
【0045】 Tc = 650+5W1/2 ・MNi 1/3 ・・・(1) ここで、第1項の 650はNiを含有しないときのベースと
なる熱伝達係数変曲点を、第2項はNi含有量および水量
密度の熱伝達係数変曲点への影響分を、それぞれ表す。
なる熱伝達係数変曲点を、第2項はNi含有量および水量
密度の熱伝達係数変曲点への影響分を、それぞれ表す。
【0046】第1項の 650については、次のように考え
て定めた。すなわち、本来Niを含有しないときも冷却条
件により冷却水の沸騰状態が変化し、熱伝達係数変曲点
Tcは移動することが考えられる。しかし、上記実験結
果ではその影響は 50 ℃程度と小さいので無視し、熱伝
達係数変曲点Tc の実測値の変動範囲の中で高めの値で
ある 650とした。
て定めた。すなわち、本来Niを含有しないときも冷却条
件により冷却水の沸騰状態が変化し、熱伝達係数変曲点
Tcは移動することが考えられる。しかし、上記実験結
果ではその影響は 50 ℃程度と小さいので無視し、熱伝
達係数変曲点Tc の実測値の変動範囲の中で高めの値で
ある 650とした。
【0047】第2項の係数は、前述の熱伝達係数変曲点
Tc とNi含有量MNiとの関係および熱伝達係数変曲点T
c と水量密度Wとの関係を導出する過程で得られた係数
から定めたものである。ただし、第2項の係数も、第1
項の定数値と同様に、実際の連続鋳造における温度変動
を考慮して、(1) 式で求めるTc 値が実験の際の実測値
よりも大きくなるように定めた。
Tc とNi含有量MNiとの関係および熱伝達係数変曲点T
c と水量密度Wとの関係を導出する過程で得られた係数
から定めたものである。ただし、第2項の係数も、第1
項の定数値と同様に、実際の連続鋳造における温度変動
を考慮して、(1) 式で求めるTc 値が実験の際の実測値
よりも大きくなるように定めた。
【0048】図4は、前記(1) 式を用いて求めた熱伝達
係数変曲点Tc に及ぼす水量密度WとNi含有量MNiとの
影響を示す図である。
係数変曲点Tc に及ぼす水量密度WとNi含有量MNiとの
影響を示す図である。
【0049】前述のように、連続鋳造時の鋳片表面温度
が遷移沸騰領域になると、表面割れ発生の一因となるこ
とから、常に鋳片表面温度Tを(1) 式で表される熱伝達
係数変曲点Tc よりも高く維持すれば、表面割れを防止
あるいは低減することが可能になる。したがって、Ni含
有鋼の連続鋳造において、2次冷却帯の鋳片の表面温度
T (℃) 、鋳片のNi含有量MNi (mass%) および2次冷
却の水量密度W (リットル/min・m2) の間の関係が、下
記式を満たす条件下で冷却を行えば、連続鋳造時に発
生する表面疵を防止または抑制することができるのであ
る。
が遷移沸騰領域になると、表面割れ発生の一因となるこ
とから、常に鋳片表面温度Tを(1) 式で表される熱伝達
係数変曲点Tc よりも高く維持すれば、表面割れを防止
あるいは低減することが可能になる。したがって、Ni含
有鋼の連続鋳造において、2次冷却帯の鋳片の表面温度
T (℃) 、鋳片のNi含有量MNi (mass%) および2次冷
却の水量密度W (リットル/min・m2) の間の関係が、下
記式を満たす条件下で冷却を行えば、連続鋳造時に発
生する表面疵を防止または抑制することができるのであ
る。
【0050】 T>( 650+5W1/2 ・MNi 1/3 )・・・・・ すなわち図4において、鋳片表面温度TがNi含有量
MNi、水量密度Wから求められる熱伝達係数変曲点Tc
よりも下にあるときは、表面温度Tは遷移沸騰領域に入
り、表面割れ発生の一因となる。
MNi、水量密度Wから求められる熱伝達係数変曲点Tc
よりも下にあるときは、表面温度Tは遷移沸騰領域に入
り、表面割れ発生の一因となる。
【0051】水量密度は、通常2次冷却帯全体あるいは
冷却帯を何分割かした部分の鋳片表面積と、対応する水
量から求めた平均的な水量のことを指すが、本発明で
は、2次冷却帯の鋳片表面の任意の点において単位面
積、単位時間に衝突する水量を意味する。すなわち、2
次冷却時にはノズルの特性、配置により水量密度分布が
存在するが、2次冷却帯のどの部分をとっても上記式
で示す関係を満たさなければならない。
冷却帯を何分割かした部分の鋳片表面積と、対応する水
量から求めた平均的な水量のことを指すが、本発明で
は、2次冷却帯の鋳片表面の任意の点において単位面
積、単位時間に衝突する水量を意味する。すなわち、2
次冷却時にはノズルの特性、配置により水量密度分布が
存在するが、2次冷却帯のどの部分をとっても上記式
で示す関係を満たさなければならない。
【0052】本発明方法を実機に適用する場合には、予
め鋳片の表面温度Tを予測して水量密度Wを決定してお
き、オンラインで実測した表面温度Tと水量密度Wとの
関係が2次冷却帯の任意のどの部分においても上記式
を満たすように水量密度Wを調整する。
め鋳片の表面温度Tを予測して水量密度Wを決定してお
き、オンラインで実測した表面温度Tと水量密度Wとの
関係が2次冷却帯の任意のどの部分においても上記式
を満たすように水量密度Wを調整する。
【0053】本発明方法が、Ni含有量0〜50%の範囲で
適用可能な理由は、次のとおりである。
適用可能な理由は、次のとおりである。
【0054】前述のように、Niの含有による冷却特性の
変化は、表面に生成する剥離困難な酸化スケールにもよ
る。Ni含有量が増加すると、この固着した酸化スケール
の厚さが増し、その厚さに応じて熱伝達係数変曲点Tc
が移動する。この固着酸化スケールは、Ni含有量が9%
を超え50%以下の範囲でもNiが濃化した金属と酸化物と
が入り組んだ構造を有し、この構造はNiが9%以下の鋼
の場合と同様である。
変化は、表面に生成する剥離困難な酸化スケールにもよ
る。Ni含有量が増加すると、この固着した酸化スケール
の厚さが増し、その厚さに応じて熱伝達係数変曲点Tc
が移動する。この固着酸化スケールは、Ni含有量が9%
を超え50%以下の範囲でもNiが濃化した金属と酸化物と
が入り組んだ構造を有し、この構造はNiが9%以下の鋼
の場合と同様である。
【0055】そのスケールの厚さも、Ni含有量が9%を
超える鋼でも同じ傾向で増加するので、本発明の方法
は、Ni含有量が0〜50%の範囲で適用することができ
る。
超える鋼でも同じ傾向で増加するので、本発明の方法
は、Ni含有量が0〜50%の範囲で適用することができ
る。
【0056】さらに、Ni以外の成分の含有量を変更した
鋼種、およびCa、Ti、Moを添加した鋼についても、同様
に冷却試験を行ったが、冷却特性に有意差は認められな
かった。これは、Ni含有量が0〜50%の範囲であれば、
スケール構造や厚さは、Ni以外の成分を変化させても大
きな変化はなく、Ni含有量のみに依存すると判断してよ
いことを示すものである。したがって、本発明の方法
は、Ni含有量が上記範囲内では、Ni以外の成分の含有量
を変更した鋼種についても有効である。
鋼種、およびCa、Ti、Moを添加した鋼についても、同様
に冷却試験を行ったが、冷却特性に有意差は認められな
かった。これは、Ni含有量が0〜50%の範囲であれば、
スケール構造や厚さは、Ni以外の成分を変化させても大
きな変化はなく、Ni含有量のみに依存すると判断してよ
いことを示すものである。したがって、本発明の方法
は、Ni含有量が上記範囲内では、Ni以外の成分の含有量
を変更した鋼種についても有効である。
【0057】本発明方法の割れ防止または低減の効果
は、連続鋳造機の形式や引き抜き速度あるいは矯正点に
おける延性低下温度域の回避可否の冷却条件等の鋳造条
件が変わっても、同様に得ることができる。さらに、従
来から提案されているような連続鋳造時の2次冷却を改
善する方法や、対象鋼の組成を限定する方法も併せて実
施すれば、より大きな効果を得ることができる。
は、連続鋳造機の形式や引き抜き速度あるいは矯正点に
おける延性低下温度域の回避可否の冷却条件等の鋳造条
件が変わっても、同様に得ることができる。さらに、従
来から提案されているような連続鋳造時の2次冷却を改
善する方法や、対象鋼の組成を限定する方法も併せて実
施すれば、より大きな効果を得ることができる。
【0058】
【実施例】表3に示す化学組成の鋼を溶製し、機長23
m、3点矯正の湾曲型連続鋳造機を使用して鋳片の横ひ
び割れなどの表面割れを抑制する試験を行った。選択し
た鋼種は、Ni含有量が 0.5%の低合金鋼、 3.5%および
9%の低温用鋼、41%の高合金鋼の4種類である。スラ
ブの寸法は幅1800mm、厚さ 230mmの一定条件とした。
m、3点矯正の湾曲型連続鋳造機を使用して鋳片の横ひ
び割れなどの表面割れを抑制する試験を行った。選択し
た鋼種は、Ni含有量が 0.5%の低合金鋼、 3.5%および
9%の低温用鋼、41%の高合金鋼の4種類である。スラ
ブの寸法は幅1800mm、厚さ 230mmの一定条件とした。
【0059】
【表3】
【0060】実験条件を表4に示す。冷却条件ではγ→
α変態温度近傍 (約 600〜850 ℃)の高温脆化域を低温
側に回避する強冷却条件、同じく高温側に回避する弱冷
却条件の2種類とした。すなわち、低合金鋼では強冷却
と弱冷却の条件、その他の鋼種では弱冷却の条件のみで
ある。
α変態温度近傍 (約 600〜850 ℃)の高温脆化域を低温
側に回避する強冷却条件、同じく高温側に回避する弱冷
却条件の2種類とした。すなわち、低合金鋼では強冷却
と弱冷却の条件、その他の鋼種では弱冷却の条件のみで
ある。
【0061】本発明例では、2次冷却帯の鋳片表面全長
にわたり、本発明で定める下記式の条件を満たすよう
に冷却水量密度を制御した。
にわたり、本発明で定める下記式の条件を満たすよう
に冷却水量密度を制御した。
【0062】 T>( 650+5W1/2 ・MNi 1/3 )・・・・・ 図5は、本発明例1と比較例1の場合の、スラブの表面
温度推移と水量密度分布を示す図である。
温度推移と水量密度分布を示す図である。
【0063】すなわち比較例の場合では、いずれも図5
のハッチングをつけた部分のように水量密度を増加し、
水量密度が上記式を満たさない部分を意図的に作っ
た。本発明例、比較例のいずれも2次冷却条件以外は、
ほぼ同一の条件とした。
のハッチングをつけた部分のように水量密度を増加し、
水量密度が上記式を満たさない部分を意図的に作っ
た。本発明例、比較例のいずれも2次冷却条件以外は、
ほぼ同一の条件とした。
【0064】
【表4】
【0065】連続鋳造時の鋳片の表面温度は、矯正点付
近での鋳片表面を放射温度計で測定した。水量密度の制
御には、予め鋳片表面温度を予測して水量密度を設定
し、鋳造時に測定した上記の表面温度により、前記式
を満足することを確認する方法を用いた。
近での鋳片表面を放射温度計で測定した。水量密度の制
御には、予め鋳片表面温度を予測して水量密度を設定
し、鋳造時に測定した上記の表面温度により、前記式
を満足することを確認する方法を用いた。
【0066】評価の一つは、上記の表面温度分布の測定
値から求めた、幅方向の表面温度の最大値と最小値の差
(不均一度)で行った。この温度差が小さい方が、表面
温度むらが小さく割れが発生しにくいことを示す。
値から求めた、幅方向の表面温度の最大値と最小値の差
(不均一度)で行った。この温度差が小さい方が、表面
温度むらが小さく割れが発生しにくいことを示す。
【0067】スラブ表面の割れ発生の評価は、スラブを
冷却、表面研削した後、目視で割れを観察し、割れ発生
の有無の程度を示す「割れコード指数」で行った。割れ
コード指数とは、全く割れが発生しなかった場合を0、
全面に深い割れが発生し手入れが不可能の場合を5とす
る6段階の指数を用いるものである。これらの結果を表
4に併せて示す。
冷却、表面研削した後、目視で割れを観察し、割れ発生
の有無の程度を示す「割れコード指数」で行った。割れ
コード指数とは、全く割れが発生しなかった場合を0、
全面に深い割れが発生し手入れが不可能の場合を5とす
る6段階の指数を用いるものである。これらの結果を表
4に併せて示す。
【0068】表4に示すように、本発明方法によれば、
鋳片表面温度の幅方向均一化が促進された結果、表面割
れがないか、または低減されていることが明らかであ
る。さらに、本発明方法は、Ni含有量によらず表面割れ
の低減に有効であることがわかる。表4から、冷却条件
における前記の強冷却や弱冷却との組み合わせは必ずし
も必要ではなく、単に本発明で定める条件を満たして2
次冷却を施せば、表面割れの改善に効果があることも明
らかである。
鋳片表面温度の幅方向均一化が促進された結果、表面割
れがないか、または低減されていることが明らかであ
る。さらに、本発明方法は、Ni含有量によらず表面割れ
の低減に有効であることがわかる。表4から、冷却条件
における前記の強冷却や弱冷却との組み合わせは必ずし
も必要ではなく、単に本発明で定める条件を満たして2
次冷却を施せば、表面割れの改善に効果があることも明
らかである。
【0069】別の試験によれば、水量密度が図4に示す
曲線を逸脱する条件であるほど、あるいは逸脱の程度が
大きい条件であるほど、スラブの表面温度の不均一度、
表面性状は悪化した。
曲線を逸脱する条件であるほど、あるいは逸脱の程度が
大きい条件であるほど、スラブの表面温度の不均一度、
表面性状は悪化した。
【0070】以上の結果から、前記式に従い連続鋳造
の2次冷却の水量密度を決定する本発明方法によれば、
鋳片表面割れの防止または低減に効果が得られることは
明らかである。この効果は、垂直曲げ型連続鋳造機など
へ鋳造機の形式が変わっても、また引き抜き速度等の鋳
造条件が変わっても、同様に得ることができる。
の2次冷却の水量密度を決定する本発明方法によれば、
鋳片表面割れの防止または低減に効果が得られることは
明らかである。この効果は、垂直曲げ型連続鋳造機など
へ鋳造機の形式が変わっても、また引き抜き速度等の鋳
造条件が変わっても、同様に得ることができる。
【0071】
【発明の効果】本発明方法によれば、Ni含有鋼の連続鋳
造時に鋳片表面に生成する横ひび割れなどの表面割れを
防止あるいは低減することが可能である。
造時に鋳片表面に生成する横ひび割れなどの表面割れを
防止あるいは低減することが可能である。
【図1】熱伝達係数hに及ぼすNi含有量と表面温度Tの
影響を示す図である。
影響を示す図である。
【図2】図1の関係の一例を模式的に示し、熱伝達係数
変曲点Tc の意味を説明する図である。
変曲点Tc の意味を説明する図である。
【図3】熱伝達係数変曲点Tc に及ぼす冷却条件とNi含
有量MNiの影響の例を示す図である。
有量MNiの影響の例を示す図である。
【図4】式(1) に基づいて、熱伝達係数変曲点Tc に及
ぼす水量密度WとNi含有量MNiとの影響を示す図であ
る。
ぼす水量密度WとNi含有量MNiとの影響を示す図であ
る。
【図5】本発明例1と比較例1の場合の、スラブの表面
温度推移と水量密度分布を示す図である。
温度推移と水量密度分布を示す図である。
Claims (1)
- 【請求項1】Niをmass%で0〜50%含有する鋼を連続鋳
造する際の2次冷却において、鋳片のNi含有量MNi、2
次冷却の水量密度W (リットル/min・m2) および2次冷
却帯の鋳片の表面温度T (℃) の関係が下記式を満た
す条件下で冷却を行うことを特徴とする鋼の連続鋳造時
における表面割れ抑制方法。 T>( 650+5W1/2 ・MNi 1/3 )・・・
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27466294A JPH08132207A (ja) | 1994-11-09 | 1994-11-09 | 鋼の連続鋳造時における表面割れ抑制方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27466294A JPH08132207A (ja) | 1994-11-09 | 1994-11-09 | 鋼の連続鋳造時における表面割れ抑制方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08132207A true JPH08132207A (ja) | 1996-05-28 |
Family
ID=17544813
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27466294A Pending JPH08132207A (ja) | 1994-11-09 | 1994-11-09 | 鋼の連続鋳造時における表面割れ抑制方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08132207A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008212972A (ja) * | 2007-03-02 | 2008-09-18 | Jfe Steel Kk | 高Ni含有鋼鋳片の製造方法 |
| JP2009522110A (ja) * | 2006-01-11 | 2009-06-11 | エス・エム・エス・デマーク・アクチエンゲゼルシャフト | 連続鋳造をするための方法及び装置 |
| JP2009202166A (ja) * | 2008-02-26 | 2009-09-10 | Jfe Steel Corp | 連続鋳造における二次冷却方法及び二次冷却装置 |
| JP2014200803A (ja) * | 2013-04-02 | 2014-10-27 | 新日鐵住金株式会社 | 連続鋳造鋳片の冷却方法及び冷却装置 |
-
1994
- 1994-11-09 JP JP27466294A patent/JPH08132207A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009522110A (ja) * | 2006-01-11 | 2009-06-11 | エス・エム・エス・デマーク・アクチエンゲゼルシャフト | 連続鋳造をするための方法及び装置 |
| JP2008212972A (ja) * | 2007-03-02 | 2008-09-18 | Jfe Steel Kk | 高Ni含有鋼鋳片の製造方法 |
| JP2009202166A (ja) * | 2008-02-26 | 2009-09-10 | Jfe Steel Corp | 連続鋳造における二次冷却方法及び二次冷却装置 |
| JP2014200803A (ja) * | 2013-04-02 | 2014-10-27 | 新日鐵住金株式会社 | 連続鋳造鋳片の冷却方法及び冷却装置 |
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