JPH08132920A - パッド付きプラスチック成形品の製造方法 - Google Patents

パッド付きプラスチック成形品の製造方法

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JPH08132920A
JPH08132920A JP6305396A JP30539694A JPH08132920A JP H08132920 A JPH08132920 A JP H08132920A JP 6305396 A JP6305396 A JP 6305396A JP 30539694 A JP30539694 A JP 30539694A JP H08132920 A JPH08132920 A JP H08132920A
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foaming
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 表皮側面部の変形によるシール不良を防止す
るととももに、発泡体が表皮側面部とコアのパッド収容
部の側壁間に侵入する場合にも、その侵入発泡体が表皮
の表面まで漏出するのを防止して外観および品質の良好
なパッド付きプラスチック成形品を得ることを目的す
る。 【構成】 パッド支持部13とその周縁を包囲する側壁
14とからなるパッド収容部12を有するコア11を上
型41に配置する一方、前記パッド収容部に嵌まる側面
部27が縁に形成された表皮25を下型43に配置し、
前記パッド支持部と表皮間で発泡原料Pを発泡させるこ
とにより、前記パッド収容部にパッドを一体に成形する
に際し、前記表皮として、その側面部が側面部裏面側へ
くぼんだ溝部28を、前記表皮側面部の全周または一部
に有するものを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、パッド付きプラスチ
ック成形品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】発泡体表面に表皮が接着したパッドをコ
アの表面に有するパッド付きプラスチック成形品は、自
動車の内装部品、あるいは家具等、各種の分野に用いら
れている。例えば、前記自動車のインストルメントパネ
ルにあっては、自動車内のデザイン等に応じて、図13
に示すように、コア90の表面にパッド80を部分的に
設けたもの、あるいはコアの表面全面にパッドを設けた
ものが用いられている。
【0003】従来、前記パッド付きプラスチック成形品
にあっては、図14に示すように、あらかじめ金属イン
サート81と発泡体82と表皮83とからパッド80を
形成しておき、そのパッド80を後工程でコア90の表
面所定部に取り付けている。その取り付けは、金属イン
サート81に形成した取り付けピン(爪)83を、コア
90に形成した取り付け孔91に挿入して折り曲げるこ
とにより、あるいはクリップまたはビス止めなどにより
行なっている。
【0004】しかし、前記の方法にあっては、パッド成
形後にそのパッドを別工程によってコアへ取り付けねば
ならないため、工数が多くなる問題がある。また、金属
インサートに形成したピン等でパッドをコアに組み付け
るため、パッドとコアとの合わせ部に隙間を生じ易く、
プラスチック成形品の外観が損なわれる問題がある。さ
らに、パッド裏面の金属インサートによって成形品が重
くなる等の問題もある。
【0005】そこで、近年、パッドの成形と同時にパッ
ドとコアの一体化を行なう一体成形法が提案されるよう
になった。その一体成形法は、図15に示すように、パ
ッド支持部92とその周縁を包囲する側壁93とからな
るパッド収容部94の形成されたコア95を発泡成形型
の上型96に配置する一方、前記パッド収容部94に嵌
まる側面部97が縁に形成された表皮99を、その裏面
98が前記コアのパッド支持部92と対向するように前
記発泡成形型の下型100に配置し、前記コアのパッド
支持部92と表皮99間でポリウレタン等の発泡原料P
を発泡させることによって、発泡体表面に表皮が接着し
たパッドをコアと一体に成形する方法である。
【0006】この一体成形法にあっては、図16に示す
ように、発泡原料Pが、発泡反応の進行によって発泡ガ
スを発生しながらコア95と表皮99間に充満する。そ
のため、前記発泡ガスにより増大するコアと表皮間の圧
力、およびコアと表皮間に充満する発泡体(発泡原料)
によって、表皮の側面部97が鎖線で示すようにパッド
収容部の側壁93表面に押し付けられて密着し、表皮9
9の表面側へ発泡体が漏出するのを防ぐことができる。
また、前記表皮側面部97とパッド収容部側壁93との
密着により、パッドとコアとの合わせ部(パッド周縁
部)に隙間が無くなり、良好な外観のパッド付き成形品
が得られる。さらに、得られたパッド付きプラスチック
成形品は、パッドに従来のような金属インサートが無い
ため軽量になる等、この一体成形法には種々の利点があ
る。なお、発泡体と表皮とコアの一体化は、発泡原料の
発泡時に生じる発泡体の自己接着性によってなされる。
【0007】しかし、前記一体成形法においては、表皮
側面部の先端が開放端101となっているため表皮側面
部97の剛性が低く、表皮の保管中あるいは表皮を発泡
成形型に配置する等の際に表皮側面部97に波打ち等の
変形を生じ易い。そして、その変形を生じた表皮を用い
て前記一体成形を行うと、図17に示すように表皮側面
部97とコアのパッド収容部の側壁93間に隙間102
を生じ、その隙間102から発泡体(発泡原料)が漏出
して表皮99の表面に付着したり、その漏出による充填
不足によりパッドの発泡体に欠肉を生じたりして成形品
の外観あるいは品質低下を生じる問題がある。しかも、
前記表皮側面部97に一度付いた変形癖は、表皮99の
加熱によっても殆ど元に戻らないため、前記問題の解決
は容易ではなかった。
【0008】また、前記表皮側面部の剛性を高めること
により表皮側面部の変形を防ぐ目的で、表皮の成形を、
表皮の厚み調整が容易で、その厚み増大により表皮の剛
性を高めることのできるパウダースラッシュ成形法によ
り行うことが考えられる。しかし、パウダースラッシュ
成形法は、スラッシュ成形型の内面に付着したプラスチ
ック皮膜の端部を引っ張ってプラスチック皮膜を型内面
から引き剥がすため、その引き剥がし時にプラスチック
皮膜の端部(表皮側面部の開放端)が引き伸ばされて波
打ちを生じ易く、表皮側面部の変形を完全に防止するこ
とはできなかった。
【0009】さらに、インストルメントパネルに用いら
れるパッド付きプラスチック成形品のように、比較的大
きな成形品の製造に際しては、発泡原料の注入位置によ
り、またはコアと表皮間の間隙が一様でないこと等によ
り、発泡原料の流れが不規則となって、前記表皮側面部
をコアのパッド収容部の側壁に押し付ける圧力が不均一
になる場合が多い。その結果、表皮側面部の一部に圧力
が集中して、その部分の表皮側面部とパッド収容部の側
壁間に発泡原料が強引に侵入し、表皮の表面に漏出、付
着することも生じ易かった。
【0010】加えて、パッド付きプラスチック成形品の
使用時等において表皮が劣化等により収縮する場合に
は、表皮側面部が発泡体から剥離する恐れもあった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】そこでこの発明は、パ
ッドをコアと一体成形するに際し、表皮側面部の剛性を
高めて、表皮側面部の変形によるシール不良を防止する
ととももに、発泡体が表皮側面部とコアのパッド収容部
の側壁間に侵入する場合にも、その侵入発泡体が表皮の
表面まで漏出するのを防止して外観および品質の良好な
パッド付きプラスチック成形品を得られるようにするこ
とを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明は、パッド支持
部とその周縁を包囲する側壁とからなるパッド収容部の
形成されたコアを発泡成形型の上型に配置する一方、前
記パッド収容部に嵌まる側面部が縁に形成された表皮
を、その裏面が前記コアのパッド支持部と対向するよう
に前記発泡成形型の下型に配置し、前記コアのパッド支
持部と表皮間で発泡原料を発泡させることにより、前記
表皮が発泡体表面に接着してなるパッドを前記パッド収
容部に一体に成形するに際し、前記表皮の側面部の全周
または一部に側面部裏面側へくぼむ溝部を設けたことを
特徴とするパッド付きプラスチック成形品の製造方法に
係る。
【0013】なお、前記溝部の肉厚は表皮の他部の肉厚
より大にするのが好ましい。また、前記表皮側面部が配
置されるコアのパッド収容部の側壁全周または一部に
は、溝部を設けるのが好ましい。さらに、前記コアの溝
部には、コアのパッド収容部の表裏面を連通する貫通孔
を設けるのが好ましい。
【0014】
【作用】表皮は、その側面部に形成された溝部によって
側面部の剛性が高まり、表皮保管時および表皮を発泡成
形型に配置する時などに側面部に波打ち等の変形を生じ
るのが防止される。また、表皮がゾルまたはパウダース
ラッシュ成形法により成形された場合、スラッシュ成形
型の内面に形成されるプラスチック被膜(表皮)は、そ
の端部(表皮側面部)の剛性が前記溝部の存在により高
くなっているため、プラスチック被膜端部(表皮側面
部)を引っ張ってプラスチック被膜(表皮)をスラッシ
ュ成形型の内面から剥がす際に、プラスチック被膜端部
(表皮側面部)が伸び難く、波打ち等の変形を生じ難
い。
【0015】そのため、パッド成形時に、表皮の側面部
とコアのパッド収容部の側壁との間で表皮側面部の波打
ち等の変形による隙間を生じ難く、その部分のシールが
良好となる。
【0016】しかも、スラッシュ成形においては、前記
表皮溝部の側壁を成形する部位が突条となるため、その
突条根元部に原料が他部より多く付着してその部分が厚
肉となり、より剛性を高めることができる。その結果、
表皮側面部の変形をより確実に防止して、前記シール性
を一層良好にすることができる。
【0017】また、パッド成形時に表皮とコア間に充満
する発泡体およびその発泡圧による表皮側面部の押圧
が、発泡原料の流れの不規則等により不均一になって、
表皮側面部とパッド収容部の側壁間に発泡体が強引に侵
入する場合にも、その侵入発泡体が前記表皮側面部の溝
部内に収容され、表皮の表面まで漏出するのが殆ど防止
される。
【0018】また、コアのパッド収容部の側壁に溝部を
形成した場合には、前記侵入発泡体がこの溝部にも収容
されるため、表皮側面部とパッド収容部の側壁間に侵入
する発泡体量が幾分多くても対応でき、表皮の表面に発
泡体が漏出するのを殆ど防止できる。
【0019】加えて、前記コアの溝部に発泡体が侵入し
て硬化した場合には、表皮側面部がその内側の発泡体と
外側の前記侵入発泡体とで接着挟持された状態となり、
しかも前記侵入発泡体がコアの溝部に係合接着した状態
となるため、表皮側面部がコアのパッド収容部の側壁に
確実に固着されることとなる。その結果、パッド付きプ
ラスチック成形品の使用時に表皮が劣化等により収縮す
る場合にも表皮側面部が剥離するのが防止され、長期に
渡ってプラスチック成形品の外観を良好に保つことがで
きる。
【0020】さらに、前記コアの溝部にパッド収容部の
表裏面を連通する貫通孔を設けた場合には、その貫通孔
部分で圧力が開放されるるため、前記パッド収容部の側
壁と表皮の側面部間に侵入した発泡体は、貫通孔の存在
するコアの溝部に確実に導かれ、表皮の表面側まで漏出
するのが、一層確実に防止される。しかも、前記侵入発
泡体の量が多くて表皮の溝部およびコアの溝部に全量収
容できない場合でも、その収容しきれない侵入発泡体が
前記貫通孔を通ってコアの裏面側へ漏出するため、表皮
の表面に発泡体が漏出して成形品表面を汚す恐れがな
い。
【0021】
【実施例】以下添付の図面に従ってこの発明を詳細に説
明する。図1はこの発明の第一実施例に関し、発泡原料
注入後閉型前を示す発泡成形型の断面図、図2はその発
泡時を示す発泡成形型の要部拡大断面図、図3は同実施
例により得られたパッド付きプラスチック成形品の断面
図、図4はこの発明で用いる表皮の一例を示す要部斜視
図、図5その他の表皮の例を示す要部斜視図、図6はさ
らに他の例の表皮を示す要部斜視図、図7はこの発明の
第二実施例における発泡原料注入後を示す発泡成形型の
断面図、図8は同実施例における発泡終了状態を示す発
泡成形型の要部拡大断面図、図9はこの発明で用いるコ
アの一例を示す要部斜視図、図10はこの発明の第三実
施例における発泡時を示す発泡成形型の要部拡大断面
図、図11は同実施例における発泡終了状態を示す断面
図、図12は同実施例に用いるコアを示す要部斜視図で
ある。
【0022】図1および図2に示すこの発明の第一実施
例は、図3に示すコア11の表面の一部にパッド20を
設けたパッド付きプラスチック成形品10を、発泡成形
型35を用いて製造するものである。図1ないし図3の
符号21は発泡体、25は表皮である。
【0023】用いるコア11は、ABS樹脂(アクリル
ニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂)、ポリプロピレ
ン等の硬質プラスチック、あるいは繊維強化プラスチッ
ク等のような形状保持性の高いプラスチックからなり、
その所定部がパッド収容部12になっている。パッド収
容部12は、パッド支持部13の周縁が側壁14によっ
て包囲されたもので、パッド20が設けられる部分に、
成形品のデザイン、用途等に応じた大きさ、形状等で設
けられている。
【0024】表皮25は、発泡体21の表面および側面
を覆うもので、真空成形、ゾルスラッシュあるいはパウ
ダースラッシュ成形等により所望形状に成形されたプラ
スチックレザー等からなり、図4のように裏面側へ屈曲
した側面部27を縁に有する。また、前記側面部27
は、コア11のパッド収容部12に嵌まるように形成さ
れ、しかも側面部27の全周または一部に、側面部27
の裏面側へくぼんで側面部27の表面側で開口する断面
略コの字形の溝部28が、側面部27の開放端29に略
沿って形成されている。
【0025】前記溝部28は表皮側面部27の剛性を高
めるためのもので、図5に示す表皮25aの溝部28a
のように、側面部27aに断続的に設けてもよい。ま
た、溝部28の肉厚は、図6に示す表皮25bの溝部2
8bのように、表皮25bの他部の肉厚に比べて大とす
るのが好ましい。それにより表皮側面部27bの剛性が
さらに高まり、表皮側面部27bの波打ち等の変形をよ
り確実に防ぐことができる。符号30は溝部の厚肉部を
示す。なお、表皮25,25aをゾルまたはパウダース
ラッシュ成形により成形すれば、その成形時に前記溝部
28,28a側壁の根元32,32aに溶融プラスチッ
クが溜まり易いため、図6に示すような厚肉の溝部28
bを有する表皮25bを簡単に得ることができる。ま
た、前記溝部28,28a,28bは側面部の開放端2
9a,29b,29cに近づけて設けるのが好ましい。
そうすれば、側面部の開放端29a,29b,29cの
剛性が高まり、より確実に表皮側面部27に波打ち等を
生じ難くなる。このような溝部28の一例として、断面
寸法が2mm×2mmのものを側面部27の開放端29
から3mm離して設けた例を挙げる。
【0026】前記コア11を、開いた発泡成形型35の
上型36の型面に、また前記表皮25を下型37の型面
に各々配置する。その際、コア11はパッド支持部13
の裏側が上型36の型面側、パッド支持部13の表側が
下型37の型面側となるようにする。なお、上型36の
型面に配置されたコア11は、その上型36の型面に設
けられたコア支持ピン(図示せず)等により上型36に
保持される。また、表皮25は、その表面側が下型37
の型面側、裏面側が上型36の型面側となるようにし、
かつ発泡成形型35の閉型時に表皮側面部27が前記コ
ア11のパッド収容部12に嵌まるようにして下型37
に配置される。その際の表皮25の位置決めを容易にす
るため、下型37には、図2に示すように表皮配置面3
8を周囲の型面39との間に段差を設けて低く形成して
おくのが好ましい。図2における符号40は上型36と
下型37間に形成された成形用キャビティである。
【0027】次いで、ウレタン発泡原料等からなる発泡
原料Pを下型37の表皮25裏面に注入し、上型36を
下型37に合わせて発泡成形型を閉じる。これにより、
図2に示すように、表皮25は側面部27がコアのパッ
ド収容部12に嵌まり、そのパッド収容部12に蓋をす
る状態となる。この時、表皮の側面部27は、パッド収
容部12の側壁14と接触し、あるいは先端の開放端2
9が側壁14から僅かに離れた状態となる。しかし、表
皮の側面部27は溝部28の存在によって剛性が高まっ
ているため、波打ち等の変形を生じることがない。
【0028】そして、発泡原料Pが発泡し、発泡体を形
成しながらパッド収容部12のパッド支持部13と表皮
25間を満たす。そして、発泡体(発泡原料P)が図2
の鎖線のように表皮25の側面部27に到ると、その表
皮側面部27を外方へ押してパッド収容部12の側壁1
4に圧着させ、表皮側面部27とパッド収容部12の側
壁14間をシールして、発泡体(発泡原料P)が表皮側
面部27から表皮25の外へ漏出するのを防止する。ま
た、前記発泡時に生じる発泡体(発泡原料P)の自己接
着性により発泡体と表皮25が接着して図3のパッド2
0を形成し、さらに前記の自己接着性によりパッド20
の発泡体21とコア11が接着する。
【0029】なお、前記発泡原料Pの流れの不規則等に
より、表皮側面部27の一部においてその表皮側面部2
7とパッド収容部12の側壁14間に発泡体が侵入する
ことがあっても、その侵入発泡体は表皮側面部27の溝
部28内に収容され、表皮25の表面側まで漏出するの
が防止される。
【0030】その後、発泡成形型を開いて成形品を取り
出せば、図3に示したパッド付きプラスチック成形品1
0が得られる。得られたパッド付きプラスチック成形品
10は、軽量で、しかも表皮25の表面に発泡体が付着
してないため外観が良好となっている。さらに、前記の
ように、表皮側面部27がパッド収容部12の側壁14
に圧着してパッド20の成形がなされるため、パッド2
0とコア11との合わせ部15に隙間がなく、これによ
っても成形品の外観が良好となっている。
【0031】次に図7および図8に示すこの発明の第二
実施例について説明する。この第二実施例は、表皮側面
部42が配置されるコア43のパッド収容部44の側壁
45の全周または一部に、パッド収容部44のパッド支
持部46の周縁に略沿う溝部47が形成されたコア43
を用いて、そのコア43の表面全体にパッドを有するパ
ッド付きプラスチック成形品を製造する例である。図9
にそのコア43の一部を示す。なお、この例の発泡成形
型48は上型49と下型50を閉じた状態で発泡原料P
をコア43と表皮51間に注入するクローズド注入タイ
プのもので、その上型49に形成された発泡原料注入口
52に挿入された発泡装置の注入ノズルNから発泡原料
Pが、コア43の発泡原料注入用開口部54を通ってコ
ア43と表皮51間に注入される。もちろん、この実施
例のコア43を用いて、コアの一部にパッドを有するパ
ッド付きプラスチック成形品を製造してもよく、さらに
は、第一実施例のように上型と下型を開いて発泡原料を
注入し、その後上型と下型を閉じるオープン注入によっ
て製造してもよい。
【0032】この第二実施例においても、第一実施例と
同様に表皮51とコア43間に充満する発泡体(発泡原
料P)および発泡ガスにより、表皮側面部42がパッド
収容部44の側壁45に押圧され、その表皮側面部42
部分でシールされる。また、前記表皮側面部42とパッ
ド収容部44の側壁45間に侵入する発泡体55の量が
多い場合でも、その侵入発泡体55がパッド収容部側壁
45の溝部47および表皮側面部42の溝部56に収容
されるため、表皮51の表面まで漏出するのを防ぐこと
ができる。さらに、この実施例によれば、表皮側面部4
2がその外側の侵入発泡体55と内側の発泡体58とに
より接着挟持され、しかも外側の侵入発泡体55がパッ
ド収容部側壁45の溝部47に嵌まって接着するため、
表皮側面部42がパッド収容部側壁45に確実に固着さ
れ、その後の表皮51の剥離を防止する効果がある。前
記溝部47の断面形状の寸法例として、3mm×3mm
のものを挙げる。
【0033】図10および図11にこの発明の第三実施
例を示す。この第三実施例は、コア60として、パッド
収容部61の側壁62に形成された溝部63に、パッド
収容部側壁62の表裏面を連通する貫通孔64が形成さ
れたものを用いる例である。図12は前記コア60の一
部を示す斜視図である。この実施例においても、表皮6
5とコア60間に充満する発泡体66(発泡原料P)お
よび発生する発泡ガスにより、表皮側面部67がパッド
収容部61の側壁62に押圧され、その表皮側面部67
でシールされる。
【0034】さらに、この第三実施例では、表皮側面部
67とパッド収容部61の側壁62間において、その側
壁62の溝部63に形成された貫通孔64部分でパッド
収容部61の外と通じるため、表皮側面部67とパッド
収容部側壁62間の圧力は、その貫通孔64部分で開放
され低くなる。そのため、表皮側面部67とパッド収容
部の側壁62間に侵入する発泡体68は、前記貫通孔6
4に向けて誘導され、その貫通孔64の存在する溝部6
3に確実に収容される。それにより、前記侵入発泡体6
8が表皮65の表面に漏出するのを、より確実に防止で
きるようになる。
【0035】しかも、表皮側面部67とパッド収容部の
側壁62間に侵入する発泡体68の量が前記第二実施例
よりも多い場合にも、その侵入発泡体68の一部が前記
貫通孔64を通ってコア60の裏面に流出するため、表
皮65の表面に漏出する恐れがない。さらに、表皮の側
面部67を挟持する発泡体68,66が、前記貫通孔6
4に侵入して硬化した発泡体70によりパッド収容部の
側壁62に係止されることになるため、表皮側面部67
が確実にパッド収容部の側壁62に固着され、その後の
表皮65の伸縮によっても表皮側面部67が剥離するの
を、より確実に防ぐことができる。前記貫通孔64の例
として、孔径1.5mm〜2.0mm、孔間隔が20m
mのものを挙げる。なお、符号59はパッド支持部、7
1は表皮の側面部67に形成された溝部、72は上型、
73は下型である。
【0036】
【発明の効果】以上図示し説明したように、この発明に
よれば、表皮側面部の剛性を高めて表皮側面部の波打ち
等の変形を防止することにより、パッド成形時の表皮側
面部におけるシール性を良好にすることができる。その
ため、発泡体が表皮側面部から漏出して表皮の表面に付
着するのを防ぐことができ、外観の良好なパッド付きプ
ラスチック成形品を得ることができる。
【0037】しかも、この発明によれば、表皮側面部と
コアのパッド収容部の側壁間に発泡体が侵入する場合に
も、その侵入発泡体を前記表皮側面部の溝部内に収容で
きるため、侵入発泡体が表皮の表面側まで漏出して表皮
を汚す恐れがない。
【0038】さらに、コアのパッド収容部の側壁に溝部
を設けたり、その溝部にコアの表裏面を連通する貫通孔
を形成したりすれば、表皮の表面に発泡体が漏出して付
着するのを、より確実に防止でき、外観の良好なパッド
付きプラスチック成形品を一層確実に得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第一実施例に関し、発泡原料注入後
閉型前を示す発泡成形型の断面図である。
【図2】その発泡時を示す発泡成形型の要部拡大断面図
である。
【図3】同実施例により得られたパッド付きプラスチッ
ク成形品の断面図である。
【図4】この発明で用いる表皮の一例を示す要部斜視図
である。
【図5】その他の表皮の例を示す要部斜視図である。
【図6】さらに他の例の表皮を示す要部斜視図である。
【図7】この発明の第二実施例における発泡原料注入後
を示す発泡成形型の断面図である。
【図8】その発泡終了状態を示す発泡成形型の要部拡大
断面図である。
【図9】この発明で用いるコアの一例を示す要部斜視図
である。
【図10】この発明の第三実施例における発泡時を示す
発泡成形型の要部拡大断面図である。
【図11】その発泡終了状態を示す発泡成形型の要部拡
大断面図である。
【図12】第三実施例に用いるコアの要部斜視図であ
る。
【図13】パッド付きプラスチック成形品の例を示す斜
視図である。
【図14】従来におけるパッドの組み付けを示す断面図
である。
【図15】従来のパッド付きプラスチック成形品の製造
を示す断面図である。
【図16】その発泡時を示す要部拡大断面図である。
【図17】従来技術における表皮側面部の変形状態を示
す一部切り欠き斜視図である。
【符号の説明】
11,43,60:コア 12,44,61:パッド収容部 13,46,59:パッド支持部 14:側壁 20:パッド 21,58,66,70:発泡体 25,51,65:表皮 27,42,67:側面部 28,56,71:表皮の溝部 29:側面の開放端 36,49,72:上型 37,50,73:下型 30:溝部の厚肉部 47,63:コアの溝部 55,68:侵入発泡体 64:貫通孔

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パッド支持部とその周縁を包囲する側壁
    とからなるパッド収容部の形成されたコアを発泡成形型
    の上型に配置する一方、前記パッド収容部に嵌まる側面
    部が縁に形成された表皮を、その裏面が前記コアのパッ
    ド支持部と対向するように前記発泡成形型の下型に配置
    し、前記コアのパッド支持部と表皮間で発泡原料を発泡
    させることにより、前記表皮が発泡体表面に接着してな
    るパッドを前記パッド収容部に一体に成形するに際し、 前記表皮の側面部の全周または一部に側面部裏面側へく
    ぼむ溝部を設けたことを特徴とするパッド付きプラスチ
    ック成形品の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、溝部の肉厚を表皮の
    他部の肉厚より大にしたことを特徴とするパッド付きプ
    ラスチック成形品の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、表皮
    側面部が配置されるコアのパッド収容部の側壁全周また
    は一部に溝部を設けたことを特徴とするパッド付きプラ
    スチック成形品の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、溝部にコアのパッド
    収容部の表裏面を連通する貫通孔を設けたことを特徴と
    するパッド付きプラスチック成形品の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5976289A (en) * 1996-12-13 1999-11-02 Toyo Tire & Rubber Co., Ltd. Method of fabricating instrument panel
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