JPH0813304A - キチン繊維と絹繊維との混合不織布 - Google Patents

キチン繊維と絹繊維との混合不織布

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JPH0813304A
JPH0813304A JP6148898A JP14889894A JPH0813304A JP H0813304 A JPH0813304 A JP H0813304A JP 6148898 A JP6148898 A JP 6148898A JP 14889894 A JP14889894 A JP 14889894A JP H0813304 A JPH0813304 A JP H0813304A
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silk
chitin
fiber
cotton
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JP6148898A
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Yoji Yoshioka
洋司 吉岡
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HIRO INTERNATL KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 綿状キチン繊維と絹繊維との特性を最大限活
用しつつ従来に比較して、より安価に、より大量に、よ
り安定的に(製品性能を含め)、より容易に製造し得る
キチン繊維と絹繊維との混合不織布を提供すること。 【構成】 副蚕糸等(選除繭、製糸工程から出るくず、
製織工程から出るくず)を、半練り若しくは七分練り程
度に精練して真綿状にし、或いは各種真綿を利用して、
短繊維状乃至中繊維状に裁断し、裁断後、アルカリ精練
若しくは高圧精練を行い、中和・洗浄等の後処理をし、
開繊して得た絹開繊繊維と、甲殻類から抽出したキチン
より精製した透明度の高いキチン溶液を湿式紡糸にて製
造し、短繊維状乃至中繊維状に裁断した綿状キチン繊維
とを配合比10:90〜90:10で略均一に混合して
ウェブを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、キチン繊維と絹繊維と
の混合不織布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】綿状キチン繊維は、甲殻類の外骨格等の
成分であり、ムコ多糖類の1種であるキチンを紅ズワイ
ガニ等の甲殻類から抽出し、透明度の高いキチン溶液と
し、これを湿式紡糸により均質で、機械的強度が高く、
かつ、高純度のキチン繊維化したうえ、綿状にした製品
であり、例えば、ベスキチンW(商品名:ユニチカ社
製)が知られている。このキチン繊維は、他の繊維に比
較して、比重が非常に軽く、柔らかく、引っ張り強度も
弱い、繊細な繊維であり、無色無臭である。また、大変
優れた特性を持っており、特に、強度の火傷に対して
は、創部周辺組織への炎症細胞の湿潤を抑え、かつ、肉
芽組織への取り込みも僅かで生体との親和性も高く、創
部の早期治癒にすばらしい実績を持っており、皮膚学会
は無論のこと、現実に各病院で強度の熱傷治療に、顕著
な成績を上げている。
【0003】一方、寝たきり病人の床ずれの治療にも顕
著な結果が表れており、各種人体の皮膚障害に著しく良
い成果を上げている人造繊維である。現状は、繊維の特
色である、軽く、細く、弱く、柔らかい為に、完成品と
して、主力は、湿式製法による不織布にて、市販されて
いる。
【0004】キチン繊維は、熱傷、外傷性削皮創等の創
傷皮保護材として鎮痛効果、密着性、吸水性、表皮形
成、肉芽形成等に有用性が認められ、一方、絹繊維も皮
膚障害の程度の差こそあれ、熱傷、アトピー性皮膚炎等
皮膚の保護材として、吸湿性、保温性に優れ有用性が認
められている。
【0005】このように綿状キチン繊維は、人体の皮膚
障害に大変良い繊維であるにも拘らず、余り一般的でな
く、完成品も一般市民が通常、目に触れる機会は非常に
少ない。その最大の理由は、原綿の製造コストが、余り
にも高くついていることである。大量に製造すれば、当
然安価になることは、分かっていても、やはり甲殻類と
いう、特殊な原料を使用し、また、特殊製法により特殊
な製品としており、利用分野が限られているため、大量
生産し、大量消費して、原価をより安くという程簡単な
ことではない。
【0006】近時、大気の汚染、ストレスの増大等が、
主な原因であろうと推測されているアレルギー性皮膚炎
(アトピー性皮膚炎等)は、増加の傾向を示している。
【0007】また、長寿社会における寝たきり老人の床
ずれ等、人間の皮膚に対する色々な障害も増加の傾向を
示している。
【0008】一方、古い中国の歴史より、また、日本古
来の伝統でもある、絹の分野では、皮膚病に対して、絹
の効用が、経験上証明されており、また、各種臨床実験
等で証明されていることは、周知の事実である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、キチン繊維は
無論、絹繊維とて、一般人が知る範囲では、やはり高価
な物に違いなく、綿製品などに比べると、3倍から5倍
程度の価格差がついているのが現状である。
【0010】いかに性能が良く、その性能が証明でき実
績があっても、高価過ぎれば、その利用価値は低下す
る。
【0011】人命にも影響のあるほどの重傷な皮膚障害
は、無論費用より人命をとる事は当然であり、純度の高
いキチン繊維製品等を利用するのは、当たり前のことで
あるが、他のたちまち人命に影響しない皮膚障害は、現
状余り有効な対応策がなく、あってもステロイド剤等の
二次障害等色々問題があり、寝たきり患者の床ずれ、ア
トピー性皮膚炎、軽度の熱傷、その他アレルギー性皮膚
炎等、放置していれば神経的にいらつき、かきむしり益
々ひどくなっていく事の方が多く、また、床ずれなども
費用の点でなかなか有効な手段がなく、社会的にも大き
な問題となっている。
【0012】そこで、本発明は、綿状キチン繊維と絹繊
維との特性を最大限活用しつつ従来に比較して、より安
価に、より大量に、より安定的に(製品性能を含め)、
より容易に製造し得るキチン繊維と絹繊維との混合不織
布を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、副蚕糸等(選除繭、製糸工程から出るく
ず、製織工程から出るくず)を、半練り若しくは七分練
り程度に精練して真綿状にし、或いは各種真綿を利用し
て、短繊維状乃至中繊維状に裁断し、裁断後、アルカリ
精練若しくは高圧精練を行い、中和・洗浄等の後処理を
し、開繊して得た絹繊維と、甲殻類から抽出したキチン
より精製した透明度の高いキチン溶液を湿式紡糸にて製
造し、短繊維状乃至中繊維状に裁断した綿状キチン繊維
とを配合比10:90〜90:10で略均一に混合して
ウェブを形成したものである。
【0014】
【作用】副蚕糸等(選除繭、製糸工程から出るくず、製
織工程から出るくず)は、そのままでは利用できないの
で、半練り若しくは七分練り程度に精練して真綿状にす
る。また、各種真綿を利用する。そして、これらの真綿
は、長繊維からなっているため、短繊維状乃至中繊維状
に裁断して、繊維長を均整化し、ウェブ加工条件を満足
させ、かつ、不純物除去を容易化する。裁断後、不純物
除去、晒度アップ、殺菌を兼ねてセリシンを第3層まで
除去するため、アルカリ精練若しくは高圧精練を行う。
その後、洗浄し、中和し、脱水し、開繊し完全乾燥し、
絹繊維とする。この最終精練によって、人体に有用なフ
ィブロイン繊維となり、併せて殺菌作用も働き、皮膚障
害に適する素材となる。そして、開繊することにより、
不織布の製造に適した繊維長で、かつ、クリンプを持つ
絹繊維が得られる。
【0015】一方、甲殻類からキチンを抽出し、このキ
チンより透明度の高いキチン溶液を精製し、これを湿式
紡糸にてキチン繊維を製造し、これを短繊維状乃至中繊
維状に裁断して、綿状キチン繊維を製造する。
【0016】斯様にして得られた絹繊維と綿状キチン繊
維とを配合比10:90〜90:10で略均一に混合し
てウェブを形成すると、絹繊維の持つクリンプによっ
て、絹繊維が綿状キチン繊維と絡み付き、バインダーを
一切必要とせず、容易に不織布を得ることができる。特
に、絹繊維は、綿状キチン繊維の引っ張り強度を向上さ
せ、後加工を容易化し、柔軟性を増大させ、取り扱いを
容易化することができ、価格をも手頃なものとすること
ができる。
【0017】綿状キチン繊維が10%以下であると、例
え、十分に開繊し混合したとしても、キチン繊維が不織
布の表面に表れ難く、綿状キチン繊維の混入の意味を持
たない。また、余りにも重傷な皮膚障害は、通常、病院
で治療されるため、一般家庭では、効果が余り変らず、
扱い易く安価であれば十分なため、綿状キチン繊維が9
0%以上の混合は、コスト面で意味をなさない。これら
の絹繊維と綿状キチン繊維との配合比率は、10:90
〜90:10の範囲内で用途などにより、適宜選定され
る。
【0018】
【実施例】本発明は、図1に示すように、副蚕糸等(選
除繭、製糸工程から出るくず、製織工程から出るくず)
を、半練り若しくは七分練り程度に精練(例えば、アル
カリ精練)して真綿状にし、或いは各種真綿を利用し
て、短繊維状乃至中繊維状に裁断(例えば、1〜3イン
チ程度が好ましいが、これ以外でもよい)し、裁断後、
アルカリ精練若しくは高圧精練を行い、中和・洗浄等の
後処理をし、開繊して得た絹繊維と、甲殻類から抽出し
たキチンより精製した透明度の高いキチン溶液を湿式紡
糸にて製造し、短繊維状乃至中繊維状(絹繊維と同程度
の繊維長)に裁断した綿状キチン繊維とを配合比10:
90〜90:10で略均一に混合してウェブを形成した
ものである。
【0019】綿状キチン繊維は、大変デリケートな繊維
であるため、原料原綿のまま使用することで何ら問題は
生じないが、不織布に適した適度な強度、重さ、クリン
プを持ち合わせていない。そのため、従来は、湿式の不
織布で、折り曲げたり、後加工が多少困難であり、良い
特性を持つ割りには、利用範囲、利用方法が限られてい
た。
【0020】絹繊維とできるだけ均一に混ぜ合わせるこ
とにより、より柔軟性を増し、完成不織布は、各種後加
工が容易である。
【0021】そこで、絹繊維原料を下記の要領で製造
し、各種皮膚障害の程度に応じて、綿状キチン繊維との
混合比率を考慮し、混合型不織布の原料として、開繊機
で十分開繊し、混合し、できるだけ均一に二種類の繊維
を混ぜ合わせる。
【0022】副蚕糸等(選除繭、製糸工程から出るく
ず、製織工程から出るくず)を、半練り若しくは七分練
り程度にアルカリ精練して真綿状にし、或いは、各種真
綿を利用し、例えば、1〜3インチ四方に裁断し、裁断
後、セリシンを第3層迄除去するため、アルカリ精練、
若しくは、高圧精練し、中和・洗浄等の後処理をし、開
繊し、この開繊した絹繊維と、綿状キチン繊維とを配合
比10:90〜90:10の割合で略均一に混合してウ
ェブを形成する。副蚕糸等は、そのままでは利用できな
いので、先ず、半練り若しくは七分練り程度にアルカリ
精練し、真綿状にする。真綿状にした後、1〜3インチ
四方の大きさに裁断する。裁断後、セリシンを第3層迄
除去し、再度晒度アップ、不純物除去、殺菌などのた
め、水酸化ナトリュウムであれば、周知の水との比率
で、10分間から20分間必ず沸騰精練を施し、湯洗い
し、中和するか、或いは、高圧精練であれば、同じく1
0分間から20分間、120℃〜140℃にて精練した
のち、水洗いし、脱水し、開繊し、完全乾燥し、本発明
における絹繊維の原料とする。副蚕糸等を半練り若しく
は七分練り程度にアルカリ精練するのは、そのままで
は、繭や、生糸くずは硬く、ほぐすことができず、真綿
に加工することが不可能なためである。また、副蚕糸等
をいきなり、本練りまでしてしまうと、繊維の塊には塵
埃や蛹くずが残り、不純物除去が不可能となるためであ
る。
【0023】一方、上記した副蚕糸等以外に、市場に流
通している各種の真綿やペニー等を利用することができ
る。従来日本で真綿と呼ばれているものは、袋真綿、角
真綿という名で呼ばれており、これらは精練され、セリ
シンが3〜5%程度残っているのが普通であり、これを
利用することは何ら問題がない。また、中国では、日本
とほぼ同様の方法で真綿が作られており、選除繭の種
類、製糸工程から出るくずの種類によって、(a)牡丹
牌(b)紅牌(c)緑牌(d)黄牌というブランド名で
販売輸出されているが、いずれも真綿であり、繭糸重量
よりセリシンを20%程度落とし、セリシンを3〜5%
程度残している精練済みの絹原料であるため、工程短
縮、コストダウン等のため、これらを利用することも問
題ない。真綿状にならない副蚕糸等も精練し、不純物除
去のため、打繭、開繊(絹)後、梳綿機にかけると真綿
状になる。この場合、余り丁寧に梳綿機にはかけないよ
うにする。その後、1〜3インチ四方の大きさに裁断す
る。また、半練り、七分練りの精乾綿(絹)をそのまま
原料として利用する場合も問題ないが、その場合は、精
乾綿(絹)を精綿する時、余り強く丁寧に梳綿機でくし
けずらないようにし、1〜3インチ四方に裁断しても問
題がない。
【0024】本来、生糸をそのまま精練すると、毛羽立
つという特長があり、毛羽は、フィブロインがフィブリ
ル化するためである。最終それぞれの短繊維状態の真綿
原料を、本練りアルカリ精練することにより、不純物の
除去は勿論のこと、100%近い数値でセリシンを除去
し、晒度をアップする工程の中で、絹糸を形成している
フィブロイン繊維、一本のフィブロインは、100本内
外のフィブリルからできており、フィブロインの繊維同
士が絡み合い、叩き合い、フィブロインの一部がフィブ
リルに分解され、フィブロイン組織より剥離したりし、
微妙なクリンプを持ったウェブ形成に好適な原料に変化
する。この現象は、蚕が営繭する際、頭をS又は8の字
状に振って吐糸する。この曲線を営繭曲線と呼び、営繭
曲線は繭から糸を取る時に、微妙なクリンプとして糸に
表れるもので、本発明ではこの特長をウェブ形成に利用
したものである。そのため、副蚕糸等簡単に真綿になる
ものは、精練し、真綿状になりさえすればよく、真綿に
簡単になりにくい副蚕糸等は、真綿状にする時、余り強
く丁寧に梳綿機で梳らないようにしなければならない。
単に、不純物の除去のみに抑えるべきであり、余り強く
すると営繭曲線が持っているクリンプを殺してしまう恐
れがある。従って、精綿までいかず、真綿状になればそ
れで問題がない絹ウェブ原料になる。
【0025】現在の設備の大部分では、直線の繊維で不
織布を加工することは不可能であり、クリンプが多けれ
ば多い程よく、副蚕糸等を真綿状にし、裁断し、アルカ
リ精練することで、絹糸の一部がフィブリル化したり
し、微妙なクリンプを、絹の原料より引き出し、均整な
ウェブを作り易くする。高度のクリンプを持った繊維で
作られたウェブは、その後の工程でも原構造を保つ上で
非常に有効であることが確認されている。
【0026】各種不織布は、従来から紡毛機械が使用さ
れており、紡毛の技術が中心をなしている。本発明の不
織布の製造にも、上記紡毛機械及び紡毛技術を利用す
る。例えば、原料絹繊維の開俵、調合、開繊は、紡績の
前工程とほぼ同じで、ホッパー・ベール・ブレーカー、
ホッパー・ミキサー等が適している。開繊時、このよう
に処理された絹原料繊維は、固塊状になっておらず、綿
状が容易にファイバー段階まで開繊され、絹繊維の密度
を極力一定に保つことが可能になり、ガーネット機やカ
ードを用い、ウェブ形成へと導くことができる。
【0027】絹短繊維原料のカット長を1〜3インチ程
度としているのは、ウェブ加工方法にもよるが、繊維長
に極端に差があると、ノーズバーやストリッピング・プ
レートの付近で、長繊維の詰まる恐れがあり、また、極
短繊維では、剥離しにくくて、糸状になって出てくるの
で、これらを避けるためである。
【0028】このように、各種真綿を利用する場合は、
これを1〜3インチ四方の大きさに裁断し、セリシンを
第3層まで除去し、晒度アップ、不純物除去、殺菌のた
め、水酸化ナトリュウムであれば、周知の水との比率
で、10分間から20分間必ず沸騰精練を施し、湯洗い
し、中和するか、或いは、高圧精練であれば、同じく1
0分間から20分間、120℃〜140℃にて精練した
後、水洗いし、脱水し、開繊し、完全乾燥し、本発明に
おける絹繊維の原料とする。最終セリシンを第3層まで
落とす精練方法として、アルカリ精練の場合は他の精練
剤と違ってフィブロイン同士が付着せず、フィブロイン
を一番柔らかくすることができ、また、フィブロイン
は、アルカリ溶液の中で叩かれると、簡単にフィブリル
化し、営繭曲線が持つ天然の微妙なクリンプを、一番生
かすことができるためである。斯様にして得られた絹繊
維は、セリシンのみとなっているため、人体に有用な絹
原料となっている。上記精練方法以外、酵素精練等の利
用も問題ない。絹原料を最終は、アルカリ精練若しくは
高圧精練を実施し、アルカリ精練であれば、10分間か
ら20分間の沸騰精練、高圧精練ならば、120℃〜1
40℃にて10分間から20分間行うことにより、セリ
シンを第3層迄除去しており、人体に有用なフィブロイ
ン繊維となり、併せて滅菌作用も働き、皮膚障害に最適
な働きを持ち、又、不織布製造のための、適度なクリン
プを持ち、キチン繊維に、絡み付く絹繊維原料となる。
このようにして得られた絹繊維原料は、不織布の原料と
しては最適の、自然のクリンプを呈し、綿状キチン繊維
の欠点である、クリンプがなく、引っ張り強度が弱く、
軽すぎるという欠点を、混合型にすることにより補い、
綿状キチン繊維に絡み付き、バインダーを一切必要とせ
ず、容易に不織布製造のためのウェブ形成へと移行でき
る。ウェブの目付けは、例えば、20〜300g/m2
とする。
【0029】不織布の製造は、従来から用いられてい
る、乾式、いわゆるニードルパンチ方式や、水流絡合方
式(スパンレース)等方法は問わない。又、湿式をも問
わず、キチン繊維が従来より製品化のため製造していた
各種方法(例えば、湿式による紙状、単にウェブ形成に
よる綿状)も問わず如何なる方法でも製造可能となる。
なお、絹繊維の開繊時、予め、帯電防止剤を混入してお
くか、或いは、不織布製造の段階で帯電防止剤を混入し
ておくと、作業効率上良い結果が得られる。上記したい
ずれかの方法で不織布を製造することにより、より安価
に、大量に、安定した製法で、製造することができ、な
おかつ、比較的重傷の皮膚障害には、キチン繊維90%
を配合した製品にて対応することにより、従来とほぼ同
様の性能を得ることが可能になり、コスト面では、10
0%キチン繊維の製品と比べ、大幅なコストダウンにつ
ながり、軽症といえども、絹以上の働きのあるキチン繊
維の混合で、より皮膚障害に対して有効な働きをなすこ
とが可能となり、絹繊維製品に比べ格段の安さで、人体
へ直接接触する各種製品や、医療補助剤を、提供するこ
とも混合比率により可能となり、今後、絹の副蚕糸や真
綿、そして、高価で余り製造されず、社会的役割を性能
の割りには、果たしていなかったキチン繊維の利用に、
大きな道を開くことができ、各種皮膚障害が今後益々増
える社会において、大変有用なかつ又有効な、繊維製品
医療補助剤を提供することが可能となった。
【0030】今まで余り有効利用の道がなく、世界的に
みて副蚕糸等がだぶつき傾向であったが、本発明のよう
に、副蚕糸等を精練し、真綿状にした後、短繊維乃至中
繊維化することにより、営繭曲線に残留する微妙なクリ
ンプ、絹原料繊維が本来備えているクリンプを引き出す
ことができ、綿状キチン繊維に絡み付き、強度を持た
し、不織布製造のためのウェブを容易に能率的に製造す
ることができる。このように微妙なクリンプが引き出さ
れた短繊維乃至中繊維真綿状絹原料に綿状キチン繊維を
混合して不織布を形成することは、極めて容易なことで
ある。
【0031】湿式では原料にクリンプを与える必要がな
いため、すでにキチン繊維の不織布が製造されている
が、乾式では綿状キチン繊維100%のウェブを作るの
が非常に困難であり、たとえ出来たとしても、その後の
不織布工程、例えば、ニードルパンチ方式やスパンレー
ス方式のウェブとしては、あまりにも軽く、繊細なた
め、製造工程上耐える程の、繊維の強度がなかったが、
絹の繊維原料を混合することにより、製造が容易になっ
た。
【0032】斯様にして得られた各比率混合型不織布
を、人体の各部位、各動きに適した大きさや形状にカッ
トし、直接人体に当接することにより、キチン繊維の特
長である、皮膚への密着性が良く、絹繊維の特色であ
る、柔らかくしかも強い不織布として、各種皮膚障害
(火傷、切傷、アレルギー性皮膚炎、床ずれ等)に顕著
な働きを得ることができた。例えば、全身火傷などに
は、シーツとして利用し、皮膚の保護に有効に働き、ま
た、吸湿性、通気性、発汗性等に上記両繊維ともに優れ
ており、顔面のアトピー性皮膚炎、熱傷等に安心して使
用することができ、その他、人体のいかなる部位にも使
用できる。家庭で簡単に後加工ができ、しかも、人体へ
の密着性が良く、止血の点でも優れた機能を有し、今
後、色々な皮膚障害への利用方法を展開できる可能性を
持っている。
【0033】上記混合型不織布を、ほぼ顔面形に打ち抜
き、目、口、鼻の部位をさらに打ち抜き、顔面の皮膚障
害に利用すると、皮膚への密着性、鎮痛効果、吸水性、
保湿性等、皮膚の保護に最適の物となる。特に、睡眠時
間に利用することで、長時間使用しても何ら皮膚に害を
与えることもなく、皮膚障害の軽減治癒に役立ち、鎮痛
作用があるため、安眠でき、大変有用な利用方法であ
る。
【0034】又、上記不織布を20cm×10cm程度
の大きさにカットしておけば、家庭で簡単に後加工がで
き、首筋、各関節の部位、その他各人体の部位に大人子
供を問わず利用できるし、おしめかぶれの部位にも、あ
てることでかぶれを軽減することができる。また、上記
不織布でミトン(指あり指なしを問わず)を作ることに
より、大人子供を問わず、睡眠中に手の皮膚障害に働き
かけ、治癒効果を得ることができる。さらに、上記不織
布を筒状にし、上下部に紐若しくはゴム等にて、固定す
るようにすれば、腕、二の腕、大腿部、膝下部分の皮膚
障害にも利用でき、袋状にしておけば、足にも利用でき
る。また、上記不織布をスキンテープに貼り付けること
により、より運動の激しい部位や、小さい部位の皮膚障
害に対応することが可能となる。また、上記不織布をシ
ート状にして利用すれば、床ずれや、背中の熱傷にも有
効に働きかけ、枕カバーとして、小さなシート状として
利用すれば、頭部の皮膚障害や保護に役立つ。しかも、
上記不織布は、長時間皮膚に当接使用しても、何ら皮膚
に悪影響を与えることがなく、皮膚に対して密着性、鎮
痛効果、吸水性、保湿性、通気性がよく、アレルギー性
皮膚炎、熱傷、外傷性削皮創等の皮膚保護材として多い
に利用価値がある。また、紙おしめの素材としても十分
に、その性能を発揮することができる。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、絹繊維の持つクリンプ
によって、絹繊維が綿状キチン繊維と絡み付き、バイン
ダーを一切必要とせず、容易に不織布を得ることができ
る。特に、絹繊維は、綿状キチン繊維の引っ張り強度を
向上させ、後加工を容易化し、柔軟性を増大させ、取り
扱いを容易化することができ、価格をも手頃なものとす
ることができる。例えば、重傷の皮膚障害には、キチン
繊維90%を配合した製品にて対応することにより、従
来とほぼ同様の性能を得ることが可能になり、コスト面
では、100%キチン繊維の製品と比べ、大幅なコスト
ダウンにつながり、軽症といえども、絹以上の働きのあ
るキチン繊維の混合で、より皮膚障害に対して有効な働
きをなすことが可能となり、絹繊維製品に比べ格段の安
さで、人体へ直接接触する各種製品や、医療補助剤を、
提供することも混合比率により可能となり、今後、絹の
副蚕糸や真綿、そして、高価で余り製造されず、社会的
役割を性能の割りには、果たしていなかったキチン繊維
の利用に、大きな道を開くことができ、各種皮膚障害が
今後益々増える社会において、大変有用なかつ又有効
な、繊維製品医療補助剤を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図面は本発明の不織布の製造工程の説明図であ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 副蚕糸等(選除繭、製糸工程から出るく
    ず、製織工程から出るくず)を、半練り若しくは七分練
    り程度に精練して真綿状にし、或いは各種真綿を利用し
    て、短繊維状乃至中繊維状に裁断し、裁断後、アルカリ
    精練若しくは高圧精練を行い、中和・洗浄等の後処理を
    し、開繊して得た絹繊維と、甲殻類から抽出したキチン
    より精製した透明度の高いキチン溶液を湿式紡糸にて製
    造し、短繊維状乃至中繊維状に裁断した綿状キチン繊維
    とを配合比10:90〜90:10の割合で略均一に混
    合してウェブを形成したことを特徴とするキチン繊維と
    絹繊維との混合不織布。
JP6148898A 1994-06-30 1994-06-30 キチン繊維と絹繊維との混合不織布 Withdrawn JPH0813304A (ja)

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