JPH08137306A - 電磁誘導加熱式定着装置 - Google Patents

電磁誘導加熱式定着装置

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JPH08137306A
JPH08137306A JP6276685A JP27668594A JPH08137306A JP H08137306 A JPH08137306 A JP H08137306A JP 6276685 A JP6276685 A JP 6276685A JP 27668594 A JP27668594 A JP 27668594A JP H08137306 A JPH08137306 A JP H08137306A
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JP
Japan
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fixing belt
fixing
recording medium
electromagnetic induction
fixing device
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JP6276685A
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English (en)
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Satoru Yoneda
哲 米田
Takeshi Kato
剛 加藤
Eiji Okabayashi
英二 岡林
Hiroaki Hinotani
弘明 日野谷
Tatsumi Fujishima
辰巳 藤嶋
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Publication date
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Priority to US08/556,203 priority patent/US5752148A/en
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    • G03G15/2014Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat
    • G03G15/2064Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat combined with pressure
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型化が可能で、しかも熱損失の小さい定着
装置を提供する。 【構成】 導電体で形成され移送される定着ベルト5
と、この定着ベルト5に誘導渦電流を生じさせる電磁誘
導コイル3aと、記録紙を定着ベルト5に圧接させる加
圧ローラ6とを有し、電磁誘導コイル3aを含むコイル
アッセンブリ15aは、定着ベルト5の内側に、定着ベ
ルト5を介して搬送される記録紙に対向する位置に取り
付けられるように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真式の複写機や
プリンタの定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真式の複写機などには、記録媒体
である記録紙ないし転写材などのシート上に転写された
トナー像をシートに定着させる定着装置が設けられてい
る。この定着装置は、一般的には、シート上のトナーを
熱溶融させる定着ローラと、当該定着ローラに圧接して
シートを挟持する加圧ローラとを有している。定着ロー
ラの中心軸上には、発熱体が保持されており、この発熱
体は、例えば、ハロゲンランプなどにより構成され、所
定の電圧が印加されることにより発熱する。
【0003】しかし、このようなハロゲンランプなどか
ら構成される発熱体を備えた定着装置においては、電源
を投入した後、定着ローラの温度が定着に適した所定温
度に達するまでには比較的長時間を要し、その一方、待
機時間の短縮を図ってユーザの操作性を向上すべく定着
ローラの熱容量を増大させると、消費電力が増大し、省
エネルギ化に反するという問題が生じていた。
【0004】このため、複写機などの商品の価値を高め
るためには、定着装置の省エネルギ化(低消費電力化)
と、ユーザの操作性向上(クイックプリント)との両立
を図ることが一層注目され重視されてきており、従来か
ら行われてきたトナーの定着温度、定着ローラの熱容量
の低減だけでなく、電気−熱変換効率の向上を図ること
が必要となってきた。
【0005】かかる要請に対し、電磁誘導加熱式の定着
装置が提案されている。例えば、特開平1−14408
4号公報に開示された定着装置は、記録紙に接触しなが
ら移送される導電性材料からなる定着ベルトと、この定
着ベルトに対向して外側に配置された誘導加熱コイルと
を有している。そして、前記コイルに高周波電流を流
し、これによって生じた高周波磁界で定着ベルトに誘導
渦電流を発生させ、定着ベルト自体をジュール発熱させ
るようになっている。この定着装置によれば、熱容量の
小さい前記定着ベルトを誘導加熱させる方式であるの
で、定着装置の昇温時間を短縮することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の電磁誘導加熱式定着装置にあっては、誘導加熱手段
は、定着ベルトの外側に配置される。このため定着装置
が大型化して複写機などの本体内部に占める割合が増
え、ひいてはユーザからの要請が強い複写機などの装置
全体のコンパクト化に支障をきたす結果となる。また、
誘導加熱手段は、前述したように高周波磁界を発生させ
るものであり、複写機などの装置内の各部に電磁ノイズ
となって悪影響を及ぼす虞れがある。このため、電磁ノ
イズのシールド手段を別途設ける必要があり、製品コス
トを増大させると共に、さらに定着装置の大型化を助長
するという問題がある。
【0007】一方、電磁誘導加熱式ではないが、複写機
などの使用の際の待機時間を短縮できる技術として、特
開平2−162383号公報に開示されたものがある。
この方式では、定着フィルムを介して記録紙上のトナー
を加熱軟化させる工程と、定着フィルムと記録紙とを密
着させたまま冷却固化させる工程と、定着フィルムと記
録紙とを分離させる工程とを備えており、いわゆるオフ
セット現象の発生がなく、カラートナーが良好に混色
し、軟化・溶融状態のトナー画像を冷却でき、記録紙の
選択自由度が広く、加熱ローラなどの加熱体の許容され
る温度範囲が広い等の効果を得ることができる。
【0008】しかしながら、この方式では、定着フィル
ムと記録紙とが熱を持ったまま接触搬送されるので、記
録紙の伸び縮み、記録紙と定着フィルムとのすべり、定
着フィルムの一部および記録紙の剥離等により、画像乱
れが発生する虞れがある。さらに、定着フィルムを介し
て加熱ローラなどの加熱体で記録紙を加熱するようにな
っているので、発熱体および記録紙間に熱損失が存在
し、熱伝達効率の低いものであった。
【0009】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、小型化が
可能で、しかも熱損失の小さい定着装置を提供すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、それぞれの請求項毎に次のように構成され
ている。
【0011】請求項1に記載の発明の構成は、記録媒体
上に形成されたトナー像を前記記録媒体へ定着する定着
装置であって、導電体で形成され移送される定着ベルト
と、この定着ベルトに誘導渦電流を生じさせる電磁誘導
コイルと、記録媒体を前記定着ベルトに圧接させる圧接
部材とを有し、前記電磁誘導コイルは、前記定着ベルト
を介して、搬送される記録媒体に対向する位置に取り付
けられていることを特徴とする電磁誘導加熱式定着装置
である。
【0012】請求項2に記載の発明の構成は、記録媒体
上に形成されたトナー像を前記記録媒体へ定着する定着
装置であって、導電体で形成され記録媒体を案内するガ
イド部材と、このガイド部材に誘導渦電流を生じさせる
電磁誘導コイルと、記録媒体を挟持して搬送するローラ
対とを有し、前記電磁誘導コイルは、前記ガイド部材を
介して、搬送される記録媒体に対向する位置に取り付け
られると共に、前記ローラ対は、前記ガイド部材の直近
下流側に設けられていることを特徴とする。
【0013】請求項3に記載の発明の構成は、記録媒体
上に形成されたトナー像を前記記録媒体へ定着する定着
装置であって、導電体で形成され移送される定着ベルト
と、この定着ベルトに誘導渦電流を生じさせる電磁誘導
コイルと、記録媒体を前記定着ベルトに圧接させる圧接
部材と、前記定着ベルトに張力を付与するテンションロ
ーラとを有し、前記電磁誘導コイルは、前記テンション
ローラの内側に配置されると共に、このテンションロー
ラの熱伝導率が200W/m/K以上で、かつ比透磁率
が10以下となるように設定されていることを特徴とす
る。
【0014】
【作用】このように構成した本発明は、請求項1に記載
の発明にあっては、定着ベルトの内側に電磁誘導コイル
が配置され、このコイルに高周波の電流が流されること
により定着ベルトの走行方向に対して垂直な磁束が発生
する。その結果、渦状の誘導電流が定着ベルトに発生
し、定着ベルトはその固有抵抗により発熱する。トナー
像が転写された記録紙は、発熱している定着ベルトによ
り非接触で加熱され、この部分でトナーがある程度軟化
されてから、記録紙は、定着ベルトと圧接部材との間に
形成されたニップ部に送り込まれる。そして、ニップ部
の圧力と熱とによって記録紙に転写されたトナー像は十
分に軟化され、記録紙に定着される。このように、定着
ベルトに誘導渦電流を生じさせて加熱するための電磁誘
導コイルが定着ベルトの内側に配置されて空間の有効利
用が図られ、装置の小型化が可能になる。しかも、電磁
誘導コイルから発生するノイズは定着ベルトによりシー
ルドされるため、シールド部材は少量で足り、定着装置
の一層の小型化が図られる。
【0015】請求項2に記載の発明にあっては、電磁誘
導コイルに流される高周波電流によりガイド部材に誘導
電流が発生し、ガイド部材が発熱する。トナー像が転写
された記録紙は発熱したガイド部材により非接触にて加
熱されて、トナーはある程度軟化される。次いで、記録
紙はローラ対により形成されるニップ部に送り込まれ
れ、ニップ部の圧力とトナーおよび記録紙に蓄積された
熱とにより、トナーは記録紙に定着される。このよう
に、導電体で形成されたガイド部材を使用すれば定着装
置の低廉化が図られる。
【0016】請求項3に記載の発明にあっては、電磁誘
導コイルで発生した磁束の殆んどがテンションローラを
透過して定着ベルトに到達する。発熱した定着ベルトの
熱は、一部は定着ベルトに保持され、一部はテンション
ローラに接触伝熱される。ここで、定着ベルトは非常に
薄いものであるため定着ベルトの幅方向の熱移動は少な
いが、定着ベルトから接触伝熱された熱はテンションロ
ーラの軸方向に移動し、これにより定着ベルトの幅方向
の温度分布が均一化される。トナー像が転写された記録
紙は、走行している定着ベルトにより非接触にて加熱さ
れ、次いで、定着ベルトをはさんで駆動ローラと圧接部
材との間に形成されるニップ部で熱と圧力とによりトナ
ーは記録紙に完全に定着される。このように、定着ベル
トの幅方向の温度分布が均一化され、良好なトナーの記
録紙への定着が実現される。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は、本発明に係る電磁誘導加熱式定着装置の
構成を示す断面図である。
【0018】まず、本実施例の定着装置全体を概説す
る。図1に示したように、複写機やプリンタなど(以
下、機械本体ともいう。)に組み込まれた本実施例の電
磁誘導加熱式定着装置は、導電体で形成される定着ベル
ト5を有している。また、この定着ベルトの内側には、
定着ベルトに誘導渦電流を生じさせて加熱する電磁誘導
コイルを含む後述するコイルアッセンブリ15aが設け
られている。
【0019】定着ベルト5は、駆動ローラ31およびテ
ンションローラ33aに懸架されており、圧縮コイルば
ね48により所定の張力が付与される。駆動ローラ31
は、機械本体から駆動力を提供され、図1において反時
計回りに回転する。この駆動ローラ31の回転により定
着ベルト5が走行し、さらに駆動ローラ31に隣接して
配置された圧接部材としての加圧ローラ6も従動され
る。加圧ローラ6は、圧縮コイルばね47により駆動ロ
ーラ31の軸中心方向に加圧され、ニップ部を形成す
る。
【0020】また、オイル塗布ローラ32は、その外周
面が定着ベルト5に接触するようにして設けられる。こ
のオイル塗布ローラ32は、ホルダ49に保持されてお
り、定着装置から脱着可能となっている。
【0021】記録紙は、図1の左方向から搬送され、ガ
イド部材としての定着前ガイド34に案内され、定着ベ
ルト5と加圧ローラ6との間に形成されるニップ部に送
り込まれ熱と圧力とにより定着が行われる。ニップ部か
ら出た記録紙は、ガイド45,46により案内され排出
される。
【0022】次に、本実施例の定着装置各部の構成につ
いて説明する。図2は、図1に示される定着装置の主要
部の概略斜視図である。定着ベルト5は、導電体(例え
ば、表面に耐熱離型性層又は耐熱ゴム層を備えた炭素
鋼、ステンレス合金あるいはニッケル等)で形成され、
その内側にコイルアッセンブリ15aを収納できるよう
に構成されている。これにより、空間の有効利用が図ら
れ装置の小型化が可能になると共に、定着ベルト5は電
磁シールドの役目を果たすことができる。このコイルア
ッセンブリ15aは、定着ベルト5の内面に対し、一定
の距離だけ離間するように配置される。但し、絶縁物を
介して接触するように構成することも可能である。コイ
ルアッセンブリ15aは、図示しない機械本体側あるい
は定着装置の構造体に固定される。定着ベルト5は、図
示しないギアにより機械本体から駆動力を提供される駆
動ローラ31により駆動される。また、定着ベルト5の
外面に対し、駆動ローラ31の軸中心方向に向けて加圧
ローラ6が圧接され、加圧ローラ6は定着ベルト5の移
送にしたがって回転する。なお、図中符号「P」は、記
録紙を示す。
【0023】図3は、図1に示される定着装置の主要部
の概略断面図である。定着ベルト5の内側に配置された
コイルアッセンブリ15aは、ボビン1aに保持された
コア2aとコイル3aとから構成されており、定着ベル
ト5を介して、搬送される記録紙に対向する位置に取り
付けられている。そして、コイル3aに流される高周波
電流により定着ベルト5に誘導電流が発生し、定着ベル
ト5が発熱する。このように、発熱部を記録紙の搬送方
向に長く設定することができるので、定着温度を低く設
定することができる。また、記録紙に対向する部分の定
着ベルト5が直接発熱する方式であるため熱損失が少な
く、しかも、発熱部の熱容量が小さいので発熱部が設定
された定着温度に達するまでの時間を短縮できる。
【0024】トナー像が転写された記録紙は、図3の左
方向から送り込まれ、発熱している定着ベルト5により
間接的に、即ち非接触で加熱される(輻射加熱工程)。
したがって、非接触のためこの工程では画像ノイズが発
生しない。この部分でトナーがある程度軟化されてか
ら、記録紙は、定着ベルト5と加圧ローラ6との間に形
成されたニップ部に送り込まれる。そして、ニップ部の
圧力と熱とによって記録紙に転写されたトナー像は十分
に軟化され、記録紙に定着される。
【0025】このように、本実施例では、定着前に発熱
している定着ベルト5により非接触で加熱されると共
に、ニップ部においても定着ベルト5および記録紙に保
持された熱が利用でき、この熱と加圧ローラ6による圧
力とにより確実な定着が行われるので、発熱部の設定温
度を低くしたり、設定温度を変えずにシステムのスピー
ドアップを図ったりすることも可能となっている。
【0026】ここで、駆動ローラ31の硬度は加圧ロー
ラ6の硬度よりも高く設定され、これにより、定着ベル
ト5と加圧ローラ6との間に形成されるニップ部の断面
形状は、記録紙に転写されたトナー像に向けて凸状とな
っている。
【0027】定着ベルト5に蓄えられた熱量は、ニップ
部にて記録紙に殆んど奪われる。これにより、定着装置
で高温になる部分はコイル3aに近接した位置からニッ
プ部までであり、従来のベルト方式において周長が長く
なると放熱面積が広くなって消費電力が増大するという
欠点が解消される。これらのことは、定着ベルト5がニ
ップ部より上流側の一部においてのみ加熱される構成を
採ることにより得られるものである。
【0028】定着ベルト5のニップ部を通過した部分
は、再度加熱部に移送されるまでに、オイル塗布ローラ
32によりトナーに対する離型用のオイルを塗布され
る。オイル塗布ローラ32は、ホルダ49(図1参照)
により支持されており、定着ベルト5の走行に従動し回
転する。このオイル塗布ローラ32の表面はフェルト状
部材で構成されており、前述の回転動作により定着ベル
ト5の表面に付着したトナーを定着ベルト5から除去す
る効果も奏する。また、前記ホルダ49は、ユーザがホ
ルダ49と共にオイル塗布ローラ32を脱着可能なよう
に構成されている。
【0029】図4は、コイルアセンブリの概略斜視図で
ある。本実施例のコイルアセンブリ15aは、例えば耐
熱性のプラスチックからなるボビン1aを有し、このボ
ビン1aは、中央部に孔が形成されたロの字形を呈して
いる(図4(A)参照)。また、その周りには誘導電流
を発生させるコイル3aが図示のように一方向に複数回
巻かれている。このコイル3aは、例えば、表面に融着
層と絶縁層とを持つ銅線からなる。ボビン1aの中央部
の孔には、例えば、フェライトコアや積層コアとして形
成されたコア2aが嵌挿されるようになっている。
【0030】なお、コイルアセンブリは、図4(A)に
示した構成に限定されるものではなく、例えば、図4
(B)に示したように、コイル3bに対向した位置のボ
ビン1bの外側に、コア2bを配置してコイルアセンブ
リ15bを構成してもよい。また、図4(C)に示した
ように、長手方向に分割されたボビン1c、コア2c、
コイル3cからなるコイルアセンブリ15cとしてもよ
い。このコイルアセンブリ15cを用いれば、小サイズ
の記録紙について定着する場合に必要な位置のみに高周
波電流を流すことで選択的に一部分のみを加熱できるの
で、さらに省エネルギ化が可能である。
【0031】図5は、電磁誘導加熱式定着装置の原理を
説明する図である。コイル3に高周波(数KHz 〜数十KH
z )の電流を流すと、「アンペアの右ねじの法則」にし
たがって定着ベルト5の走行方向Dに対して垂直な磁束
Aが生じる。この磁束Aを受けて定着ベルト5には「レ
ンツの法則」にしたがって磁束Aと逆方向に磁束が生じ
るような渦状の誘導電流が発生する。この誘導電流は、
定着ベルト5の固有抵抗によりジュール熱に変換される
ので定着ベルト5が発熱する。図5に示す構成では、特
に定着ベルト5の図示Bの範囲、つまりコイル3の側面
近傍に磁束が集中し、局所的に、かつフラットな分布に
て加熱する。この加熱される領域は、図3においては、
定着ベルト5のちょうど定着前ガイド34に対向した位
置に相当する。この原理図では、符号「16」は絶縁体
であり、コイル3と定着ベルト5との間には隙間Cが形
成されている。
【0032】なお、電磁誘導により発生する電流は、そ
の材料に応じて板厚方向に分布を持ち、磁束の浸透深さ
δは、(κμf)1/2 の逆数に比例する。ここで、κ
は導電率、μは比透磁率、fは周波数である。つまり高
周波になるほど誘導電流は表面に集まる。したがって、
発熱部の厚みを磁束の浸透深さに近い値に設定すれば、
発生した磁束をその厚み内で有効に殆んど使用し、しか
も必要最小限の少ない熱容量とすることができるため、
迅速な昇温が可能となる。このように、発熱効率、昇温
速度を共に満足させるために、使用材料、周波数に応じ
て、誘導渦電流を発生させる部材を最適な厚さに設定す
ることが好ましい。
【0033】図6は、コイル3aに高周波電流を流し定
着ベルト5の温度を制御する回路のブロック図である。
商用の電源10の交流を整流回路11によって整流し、
インバータ回路12で高周波に変換して、高周波電流を
発生させる。誘導加熱コイル3aへの電流は、サーモス
タット9を介して供給され、サーモスタット9は定着ベ
ルト5が所定の高温に達すると電流路が切断されるよう
になっている。制御回路13は、マイコン等で構成さ
れ、サーミスタ8で電位を測定することにより定着ベル
ト5の温度を検出し監視しながら、インバータ回路12
にオン/オフ信号を出力し温度制御を行っている。な
お、サーミスタ8およびサーモスタット9は、発熱部近
傍の定着ベルト5の内側又は外側に設置される。
【0034】図7は、インバータ回路12のブロック図
である。このインバータ回路12の動作について説明す
る。制御回路13からオン信号(加熱信号)が出力され
ると、ドライブ回路20がスイッチ21をオンし、誘導
加熱コイル3aに電流が流れる。なお、スイッチ21
は、例えばトランジスタ、FETあるいはIGBTなど
のスイッチング素子から構成される。一方、電流検出回
路22は、所定の電流値IP (図8(B)参照)に達し
たことを検出するとスイッチ21をオフするようにドラ
イブ回路20に信号を送る。電流検出回路22で検出さ
れる電流ID の波形を図8(B)に示す。スイッチ21
がオフされると、誘導加熱コイル3aと共振用コンデン
サ24との間で共振電流が流れる。そして、電圧検出回
路23は、共振によりスイッチ21の誘導加熱コイル3
a側の電圧VD が0V付近まで下降したことを検出する
と、スイッチ21を再びオンするようにドライブ回路2
0に信号を送る。以下、このスイッチングサイクルを繰
り返すことによって高周波の電流を誘導加熱コイル3a
へ流す。電圧検出回路23で検出される電圧VD の波形
を図8(A)に、また、スイッチ21のオン/オフ信号
(例えば、FETならばゲートのオン/オフ信号)を図
8(C)に示す。
【0035】次に、本実施例の作用を説明する。定着ベ
ルト5の内側に配置されたコイルアッセンブリ15aの
電磁誘導コイル3aに高周波の電流が流されることによ
り、定着ベルト5の走行方向に対して垂直な磁束が発生
する。その結果、渦状の誘導電流が定着ベルト5に発生
し、定着ベルト5は、その固有抵抗により発熱する。ト
ナー像が転写された記録紙は、発熱している定着ベルト
5により非接触で加熱され、この部分でトナーがある程
度軟化されてから、記録紙は、定着ベルト5と加圧ロー
ラ6との間に形成されたニップ部に送り込まれる。そし
て、ニップ部の圧力と熱とによって記録紙に転写された
トナー像は十分に軟化され、記録紙に定着される。
【0036】このように本実施例によれば、定着ベルト
5に誘導渦電流を生じさせて加熱するためのコイルアッ
センブリ15aを定着ベルト5の内側に配置したので、
空間の有効利用を図ることができ、装置の小型化が可能
になる。しかも、電磁誘導コイル3aから発生するノイ
ズは定着ベルト5によりシールドされるため、シールド
部材は少量で足り、定着装置の一層の小型化が図ること
ができる。
【0037】また、コイルアッセンブリ15aは、定着
ベルト5を介して、搬送される記録紙に対向する位置に
取り付けたため、発熱部を記録紙の搬送方向に長く設定
することができる。これにより定着温度を低く設定する
ことができる。
【0038】さらに、定着ベルト5自体が発熱するた
め、熱伝達の接触抵抗は定着ベルト5と記録紙上のトナ
ーとの間にしか存在せず、熱損失が少なくて済む。しか
も、発熱部の熱容量が小さく、発熱部が設定された定着
温度に達するまでの時間を大幅に短縮することができ
る。
【0039】また、トナー像が転写された記録紙は発熱
している定着ベルト5により非接触で加熱されるので、
接触による画像ノイズが発生することはない。
【0040】図9は、本発明に係る電磁誘導加熱式定着
装置の別の実施例の概略断面図である。この実施例で
は、図示のように、導電体で形成されたガイド部材とし
ての上定着前ガイド37が設けられる。また、この上定
着前ガイド37に誘導渦電流を生じさせるためのコイル
アセンブリ15aと、記録紙を挟持して搬送するローラ
対35,36とを有している。前述したように、ボビン
1aに保持されたコア2aとコイル3aとから構成され
るコイルアセンブリ15aは、上定着前ガイド37を介
して、搬送される記録紙に対向する位置に取り付けら
れ、前記ローラ対35,36は、上定着前ガイド37の
直近下流側に設けられている。ここで、ローラ対35,
36のそれぞれのローラの表面は、トナーに対して離型
性を有する材料、例えばフッソ樹脂やシリコンゴム等に
よりコーティングされている。
【0041】この実施例にあっては、コイル3aに流さ
れる高周波電流により上定着前ガイド37に誘導電流が
発生し、上定着前ガイド37が発熱する。トナー像が転
写された記録紙は図9の左側から送り込まれ、発熱した
上定着前ガイド37により非接触にて加熱される。この
部分でトナーはある程度軟化され、トナーと記録紙とに
はある程度の熱が蓄えられ、次いで、記録紙はローラ対
35,36により形成されるニップ部に送り込まれる。
そして、ニップ部の圧力とトナーおよび記録紙に蓄積さ
れた熱とにより、トナーは記録紙に定着される。
【0042】このように、定着ベルトの代わりに導電体
で形成された上定着前ガイド37を使用すれば、定着装
置は非常に安価となり、ひいては機械本体のコスト低減
を図ることができる。
【0043】図10は、本発明に係る電磁誘導加熱式定
着装置のさらに別の実施例の概略断面図である。この実
施例では、図示のように、テンションローラ33bの内
側に、ボビン1dに保持されたコア2dとコイル3dと
で構成されたコイルアセンブリ15dが配置されてお
り、コイル3dに流される高周波電流により定着ベルト
5に誘導電流が発生し定着ベルト5が発熱する。ここ
で、テンションローラ33bは、比透磁率が10以下の
材料、例えばアルミや銅あるいはその合金等から構成さ
れているため、コイル3dで発生した磁束の殆んどがテ
ンションローラ33bを透過して定着ベルト5に到達す
る。
【0044】発熱した定着ベルト5の熱は、一部は定着
ベルト5に保持され、一部はテンションローラ33bに
接触伝熱される。ここで、定着ベルト5は、最初の実施
例で述べたように、例えば、表面に耐熱離型性層又は耐
熱ゴム層(コート層)を備えた炭素鋼、ステンレス合金
あるいはニッケル等(基材)で形成されるが、その厚さ
は、基材が10〜60μmで、コート層が10〜500
μm程度の非常に薄いものであるため、定着ベルト5の
幅方向の熱移動は少ない。しかしながら、この実施例で
は、テンションローラ33bの熱伝導率を200(W/
m/K)以上の材料に設定したので、定着ベルト5から
接触伝熱された熱はテンションローラ33bの軸方向に
移動し、これにより定着ベルト5の幅方向の温度分布が
均一化される。なお、熱移動については、「フーリエの
法則」により、Q(単位時間に伝わる熱量)=λf(θ
1 −θ2 )/L で与えられる。ここで、λは熱伝導
率、fは断面積、θ1 −θ2 は温度差、Lは長さであ
る。したがって、伝わる熱量はQは断面積fに比例す
る。即ち、熱移動方向の断面積の点から、厚さの薄い定
着ベルト5の幅方向(つまりテンションローラ33bの
軸方向)の熱移動は、定着ベルト5よりは厚く構成され
るテンションローラ33bの軸方向の熱移動に対して少
ない。
【0045】定着ベルト5は、駆動ローラ31およびテ
ンションローラ33bに懸架され、駆動ローラ31の回
転により走行される。トナー像が転写された記録紙は、
図10の左方向から送り込まれ、走行している定着ベル
ト5により非接触にて加熱され、次いで、定着ベルト5
をはさんで駆動ローラ31と加圧ローラ6との間に形成
されるニップ部で熱と圧力とによりトナーは記録紙に完
全に定着される。このように、この実施例によれば、定
着ベルト5の幅方向の温度分布を均一化することがで
き、良好なトナーの記録紙への定着を実現することがで
きる。
【0046】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、請求
項1に記載の発明では、導電体で形成され移送される定
着ベルトと、この定着ベルトに誘導渦電流を生じさせる
電磁誘導コイルと、記録媒体を前記定着ベルトに圧接さ
せる圧接部材とを有し、前記電磁誘導コイルは、前記定
着ベルトを介して、搬送される記録媒体に対向する位置
に取り付けたので、定着ベルトに誘導渦電流を生じさせ
て加熱するための電磁誘導コイルは定着ベルトの内側に
配置されることになり、空間の有効利用を図ることがで
きる。したがって装置の小型化が可能になる。しかも、
電磁誘導コイルから発生するノイズは定着ベルトにより
シールドされるため、シールド部材は少量で足り、定着
装置の一層の小型化が図ることができる。
【0047】また、電磁誘導コイルによる定着ベルトの
発熱部を記録紙の搬送方向に長く設定することができる
ので、定着温度を低く設定することができる。
【0048】さらに、定着ベルト自体が発熱するため、
熱損失が少なくて済む。しかも、発熱部の熱容量が小さ
く、発熱部が設定された定着温度に達するまでの時間を
大幅に短縮することができる。
【0049】また、トナー像が転写された記録紙は発熱
している定着ベルトにより非接触で加熱されるので、接
触による画像ノイズの発生を防止すると共に、最終的に
は圧接部材により熱と圧力とにより定着を完全に行うこ
とができる。
【0050】請求項2に記載の発明では、導電体で形成
された記録紙の案内用のガイド部材を設け、このガイド
部材を電磁誘導コイルで誘導加熱することによりトナー
像が転写された記録紙を加熱するように構成したので、
定着装置は非常に安価となり、ひいては、この定着装置
が搭載される機械本体のコスト低減を図ることができ
る。
【0051】請求項3に記載の発明では、電磁誘導コイ
ルを定着ベルトに張力を付与するテンションローラの内
側に配置すると共に、このテンションローラの熱伝導率
を200W/m/K以上、かつ比透磁率を10以下と設
定したので、電磁誘導コイルで発生した磁束の殆んどが
テンションローラを透過して定着ベルトを発熱させ、し
かも発熱した定着ベルト熱の一部はテンションローラに
接触伝熱されてテンションローラの軸方向に移動するた
め、これにより定着ベルト5の幅方向の温度分布を均一
化することができ、良好なトナーの記録紙への定着を実
現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る電磁誘導加熱式定着装置の断面
図である。
【図2】 本実施例の定着装置の主要部の概略斜視図で
ある。
【図3】 本実施例の定着装置の主要部の概略断面図で
ある。
【図4】 コイルアセンブリの概略斜視図である。
【図5】 電磁誘導加熱式定着装置の原理を説明する図
である。
【図6】 コイルに高周波電流を流し定着ベルトの温度
を制御する回路のブロック図である。
【図7】 インバータ回路のブロック図である。
【図8】 (A)は図7に示される電圧検出回路で検出
される電圧の波形図、(B)は図7に示される電流検出
回路で検出される電流の波形図、(C)は図7に示され
るスイッチのオン/オフ信号の波形図である。
【図9】 本発明に係る電磁誘導加熱式定着装置の別の
実施例の概略断面図である。
【図10】 本発明に係る電磁誘導加熱式定着装置のさ
らに別の実施例の概略断面図である。
【符号の説明】
1,1a〜1d…ボビン、 2,2a〜2d…コア、
3,3a〜3d…コイル、 5…定着ベルト、6…加圧
ローラ(圧接部材)、8…サーミスタ、 9…
サーモスタット、10…電源、 11…整
流回路、12…インバータ回路、 13…制御回路、
20…ドライブ回路、 21…スイッチ、22…電
流検出回路、 23…電圧検出回路、24…共振用
コンデンサ、 31…駆動ローラ、32…オイル塗布ロ
ーラ、33a,33b…テンションローラ、34…定着
前ガイド(ガイド部材)、35,36…ローラ対、37
…上定着前ガイド(ガイド部材)、45,46…ガイ
ド、47、48…圧縮コイルばね、49…ホルダ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡林 英二 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 日野谷 弘明 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 藤嶋 辰巳 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体上に形成されたトナー像を前記
    記録媒体へ定着する定着装置であって、 導電体で形成され移送される定着ベルトと、 この定着ベルトに誘導渦電流を生じさせる電磁誘導コイ
    ルと、 記録媒体を前記定着ベルトに圧接させる圧接部材とを有
    し、 前記電磁誘導コイルは、前記定着ベルトを介して、搬送
    される記録媒体に対向する位置に取り付けられているこ
    とを特徴とする電磁誘導加熱式定着装置。
  2. 【請求項2】 記録媒体上に形成されたトナー像を前記
    記録媒体へ定着する定着装置であって、 導電体で形成され記録媒体を案内するガイド部材と、 このガイド部材に誘導渦電流を生じさせる電磁誘導コイ
    ルと、 記録媒体を挟持して搬送するローラ対とを有し、 前記電磁誘導コイルは、前記ガイド部材を介して、搬送
    される記録媒体に対向する位置に取り付けられると共
    に、前記ローラ対は、前記ガイド部材の直近下流側に設
    けられていることを特徴とする電磁誘導加熱式定着装
    置。
  3. 【請求項3】 記録媒体上に形成されたトナー像を前記
    記録媒体へ定着する定着装置であって、 導電体で形成され移送される定着ベルトと、 この定着ベルトに誘導渦電流を生じさせる電磁誘導コイ
    ルと、 記録媒体を前記定着ベルトに圧接させる圧接部材と、 前記定着ベルトに張力を付与するテンションローラとを
    有し、 前記電磁誘導コイルは、前記テンションローラの内側に
    配置されると共に、このテンションローラの熱伝導率が
    200W/m/K以上で、かつ比透磁率が10以下とな
    るように設定されていることを特徴とする電磁誘導加熱
    式定着装置。
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