JPH0813755B2 - ウイルス性下痢症予防剤 - Google Patents
ウイルス性下痢症予防剤Info
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- JPH0813755B2 JPH0813755B2 JP63091154A JP9115488A JPH0813755B2 JP H0813755 B2 JPH0813755 B2 JP H0813755B2 JP 63091154 A JP63091154 A JP 63091154A JP 9115488 A JP9115488 A JP 9115488A JP H0813755 B2 JPH0813755 B2 JP H0813755B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はウイルス性下痢症の予防を目的としてなされ
たもので、ウイルス性下痢症の病因ウイルスに特異的な
鶏卵抗体を含有するウイルス性下痢症予防剤に関する。
たもので、ウイルス性下痢症の病因ウイルスに特異的な
鶏卵抗体を含有するウイルス性下痢症予防剤に関する。
ウイルス性下痢症は日常遭遇するありふれた疾患であ
るが、この病因ウイルスが分離同定されるに至ったのは
最近のことである。
るが、この病因ウイルスが分離同定されるに至ったのは
最近のことである。
現在、ロタウイルス,陽性アデノウイルス,ノルオウ
クウイルス,カリシウイルス,アストロウイルス,コロ
ナウイルス,ブレダウイルス等が人及び家畜に多発する
ウイルス性下痢症の病因ウイルスとして知られている。
これらウイルスは、特に免疫力がまだ充分に発達してい
ない乳幼児及び乳幼若期の家畜に対し感染力が強い。
又、その感染による症状は、嘔吐を伴う下痢が特徴的
で、罹患者はしばしば過度の脱水症状に陥り、その発育
に多大なる影響が与えられる。
クウイルス,カリシウイルス,アストロウイルス,コロ
ナウイルス,ブレダウイルス等が人及び家畜に多発する
ウイルス性下痢症の病因ウイルスとして知られている。
これらウイルスは、特に免疫力がまだ充分に発達してい
ない乳幼児及び乳幼若期の家畜に対し感染力が強い。
又、その感染による症状は、嘔吐を伴う下痢が特徴的
で、罹患者はしばしば過度の脱水症状に陥り、その発育
に多大なる影響が与えられる。
現在、世界中には特に発展途上国を主として年間500
万人以上の乳幼児が下流症で死亡している。その多くが
上記ウイルス、特にロタウイルスによることが判明して
おり、その制圧が緊急な課題として、世界保険機構(WH
O)を含めた世界的プロジェクトとして進められてい
る。
万人以上の乳幼児が下流症で死亡している。その多くが
上記ウイルス、特にロタウイルスによることが判明して
おり、その制圧が緊急な課題として、世界保険機構(WH
O)を含めた世界的プロジェクトとして進められてい
る。
従来、ウイルス感染の予防には、ワクチンが一般的に
用いられ効果を上げている。ウイルス性下痢症の予防に
おいても当然ワクチンの利用が考えられる。近年、下痢
症ウイルスの内、特に世界的に問題となっているロタウ
イルスについて開発途上国の乳幼児に対する生ワクチン
の試験投与が行われた。しかしながら、その効果は全く
認められなかったと報告されている(Demol,P.et al.:
Lancet.II:108,1986)。この場合、効果のなかった理由
として、ロタウイルス罹患年齢が一歳未満という免疫学
的に未熟な年齢であることが考えられ、受動免疫の必要
性が示唆された。
用いられ効果を上げている。ウイルス性下痢症の予防に
おいても当然ワクチンの利用が考えられる。近年、下痢
症ウイルスの内、特に世界的に問題となっているロタウ
イルスについて開発途上国の乳幼児に対する生ワクチン
の試験投与が行われた。しかしながら、その効果は全く
認められなかったと報告されている(Demol,P.et al.:
Lancet.II:108,1986)。この場合、効果のなかった理由
として、ロタウイルス罹患年齢が一歳未満という免疫学
的に未熟な年齢であることが考えられ、受動免疫の必要
性が示唆された。
又、乳幼児のロタウイルス性下痢症の予防に関して受
動免疫の有効性が試験され、ロタウイルスで過免疫され
た妊娠牛の初乳を乳幼児に経口的に与えロタウイルス性
下痢症の予防に成功したと報告されている(Ebina,T.et
al.,Med.Microbiol.Immunol.:174:177−185,1985)。
動免疫の有効性が試験され、ロタウイルスで過免疫され
た妊娠牛の初乳を乳幼児に経口的に与えロタウイルス性
下痢症の予防に成功したと報告されている(Ebina,T.et
al.,Med.Microbiol.Immunol.:174:177−185,1985)。
ウイルス性下痢症の予防には、該病因ウイルスに対す
る特異抗体の経口投与が有効であると、数多く報告され
ている。これらの報告では、下痢症ウイルスに対する特
異抗体として、牛初乳抗体,血清抗体,及びモノクロー
ナル抗体が利用されている。しかしこれら特異抗体は、
その調製に多大なコストを必要とする他、大量生産が困
難である等の理由により、実用化されるに至っていな
い。
る特異抗体の経口投与が有効であると、数多く報告され
ている。これらの報告では、下痢症ウイルスに対する特
異抗体として、牛初乳抗体,血清抗体,及びモノクロー
ナル抗体が利用されている。しかしこれら特異抗体は、
その調製に多大なコストを必要とする他、大量生産が困
難である等の理由により、実用化されるに至っていな
い。
本発明者らは、採卵鶏を下痢症ウイルスで過免疫し、
その鶏の産する鶏卵卵黄より大量にかつ高力価の該ウイ
ルスに特異的に結合する鶏卵抗体をラムダーカラギナン
を用いることにより調製することに成功した。又、仔マ
ウスを用いた該鶏卵抗体の経口投与が、対応する下痢症
ウイルスによる感染を有意に予防することを見い出し、
本発明を完成した。
その鶏の産する鶏卵卵黄より大量にかつ高力価の該ウイ
ルスに特異的に結合する鶏卵抗体をラムダーカラギナン
を用いることにより調製することに成功した。又、仔マ
ウスを用いた該鶏卵抗体の経口投与が、対応する下痢症
ウイルスによる感染を有意に予防することを見い出し、
本発明を完成した。
すなわち本発明は、ウイルス性下痢症の病原ウイルス
で過免疫された鶏の鶏卵卵黄からラムダーカラギナンを
用いることにより調製した鶏卵抗体を含有するウイルス
性下痢予防剤に関する。
で過免疫された鶏の鶏卵卵黄からラムダーカラギナンを
用いることにより調製した鶏卵抗体を含有するウイルス
性下痢予防剤に関する。
本発明における、ウイルス性下痢症の病因ウイルスと
は、ロタウイルス,腸性アデノウイルス,ノルオウクウ
イルス,カリシウイルス,アストロウイルス,コロナウ
イルス,ブレダウイルス等、人及び家畜に多発するウイ
ルス性下痢症の病因ウイルスをさす。これらのウイルス
の1種あるいは1種以上を混合し、必要とあればフレン
ドコンプリートアジュバンドと乳化し、採卵鶏を過免疫
する。一般的に鶏への免疫注射は、その足筋肉中へ行う
のが作業性上望ましい。鶏を過免疫にするには、通常こ
の免疫注射を1週間あるいは2週間に1度、3回から5
回繰り返せば充分である。免疫時のウイルス量は鶏を該
ウイルスで感作させるに充分な量であればよい。一般に
はウイルス量として1μgから1mgがよく用いられる。
は、ロタウイルス,腸性アデノウイルス,ノルオウクウ
イルス,カリシウイルス,アストロウイルス,コロナウ
イルス,ブレダウイルス等、人及び家畜に多発するウイ
ルス性下痢症の病因ウイルスをさす。これらのウイルス
の1種あるいは1種以上を混合し、必要とあればフレン
ドコンプリートアジュバンドと乳化し、採卵鶏を過免疫
する。一般的に鶏への免疫注射は、その足筋肉中へ行う
のが作業性上望ましい。鶏を過免疫にするには、通常こ
の免疫注射を1週間あるいは2週間に1度、3回から5
回繰り返せば充分である。免疫時のウイルス量は鶏を該
ウイルスで感作させるに充分な量であればよい。一般に
はウイルス量として1μgから1mgがよく用いられる。
ウイルス性下痢症の病因ウイルスで過免疫された鶏の
鶏卵卵黄は、該ウイルスに特異的に結合する鶏卵抗体を
含有する。従って本発明で用いられる鶏卵抗体とは、ウ
イルス性下痢症の原因ウイルスで過免疫された鶏の産生
する抗ウイルス鶏卵抗体であって、該鶏卵抗体を含有す
る鶏全卵、鶏卵黄、又は該鶏卵卵黄からラムダーカラギ
ナンを用いることにより精製を行う。
鶏卵卵黄は、該ウイルスに特異的に結合する鶏卵抗体を
含有する。従って本発明で用いられる鶏卵抗体とは、ウ
イルス性下痢症の原因ウイルスで過免疫された鶏の産生
する抗ウイルス鶏卵抗体であって、該鶏卵抗体を含有す
る鶏全卵、鶏卵黄、又は該鶏卵卵黄からラムダーカラギ
ナンを用いることにより精製を行う。
卵黄からの該鶏卵抗体のラムダーカラギナンによる調
製とは、本発明者らが先に発明した方法(特許出願番号
62−45900(特開昭63−215699号)、62−194083(特開
平1−38098号))、超臨界ガスにより卵黄脂質を抽出
除去した脱脂卵黄粉末やエタノール等の食品として安全
な有機溶剤を用いた抽出法など、食品に添加することが
認められている添加剤、溶剤を用いる調整法である。
製とは、本発明者らが先に発明した方法(特許出願番号
62−45900(特開昭63−215699号)、62−194083(特開
平1−38098号))、超臨界ガスにより卵黄脂質を抽出
除去した脱脂卵黄粉末やエタノール等の食品として安全
な有機溶剤を用いた抽出法など、食品に添加することが
認められている添加剤、溶剤を用いる調整法である。
ウイルス性下痢症の感染は、まず下痢症ウイルスが腸
管上皮組織へ付着することからはじまる。この付着はレ
セプターを介して行われることが知られている。経口的
に与えられた該下痢症ウイルスに対する特異的抗体は、
腸管内で対応する下痢症ウイルス粒子と結合し、該下痢
症ウイルスが腸管上皮組織へ付着するのを阻害すること
により感染を阻止するものと推定される。
管上皮組織へ付着することからはじまる。この付着はレ
セプターを介して行われることが知られている。経口的
に与えられた該下痢症ウイルスに対する特異的抗体は、
腸管内で対応する下痢症ウイルス粒子と結合し、該下痢
症ウイルスが腸管上皮組織へ付着するのを阻害すること
により感染を阻止するものと推定される。
従って、実際の使用における本発明の剤形は、下痢症
ウイルスに対する特異的鶏卵抗体を経口的に与え、腸管
内へ有効に運べる剤形でなければならない。本発明で用
いられる鶏卵抗体は、トリプシン及びキモトリプシン消
化されても抗原に結合する能力を失わないが、酸性条件
下ペプシン消化されると抗原結合能力を失うため、胃中
での酸性消化を考慮に入れ、腸溶剤の形にするのが望ま
しい。
ウイルスに対する特異的鶏卵抗体を経口的に与え、腸管
内へ有効に運べる剤形でなければならない。本発明で用
いられる鶏卵抗体は、トリプシン及びキモトリプシン消
化されても抗原に結合する能力を失わないが、酸性条件
下ペプシン消化されると抗原結合能力を失うため、胃中
での酸性消化を考慮に入れ、腸溶剤の形にするのが望ま
しい。
乳幼児及び乳幼若期の家畜動物の胃は、まだ成人程発
達しておらず、そのpHも4.0付近であることが知られて
いる。又、ペプシンによる消化力も非常に不完全であ
る。従って、本発明におけるウイルス性下痢症予防剤を
これら乳幼児及び乳幼若期の家畜動物に利用する場合
は、それ程胃でのペプシン消化を考えなくてもよいた
め、剤形を特に限定しなくてもよい。
達しておらず、そのpHも4.0付近であることが知られて
いる。又、ペプシンによる消化力も非常に不完全であ
る。従って、本発明におけるウイルス性下痢症予防剤を
これら乳幼児及び乳幼若期の家畜動物に利用する場合
は、それ程胃でのペプシン消化を考えなくてもよいた
め、剤形を特に限定しなくてもよい。
本発明における鶏卵抗体の含有量は、通常、調製され
た鶏卵抗体の、対応する下痢症ウイルスに対し測定され
た感染中和力(タイター)を指標にして適時決められる
べきものであるが、我々はマウスを用いた実験より、通
常の方法で下痢症ウイルスに対し過免疫された鶏の鶏卵
卵黄からラムダーカラギナンを用いることにより得られ
る鶏卵抗体を、調製粉乳として利用する場合、飲用時ミ
ルク1ml中、鶏卵抗体として1μg以上含めば、乳幼児
が日常遭遇するウイルス性下痢症を予防できると考えて
いる。
た鶏卵抗体の、対応する下痢症ウイルスに対し測定され
た感染中和力(タイター)を指標にして適時決められる
べきものであるが、我々はマウスを用いた実験より、通
常の方法で下痢症ウイルスに対し過免疫された鶏の鶏卵
卵黄からラムダーカラギナンを用いることにより得られ
る鶏卵抗体を、調製粉乳として利用する場合、飲用時ミ
ルク1ml中、鶏卵抗体として1μg以上含めば、乳幼児
が日常遭遇するウイルス性下痢症を予防できると考えて
いる。
本発明に使用する下痢症ウイルスに対する特異的抗体
は、鶏卵卵黄からラムダーカラギナンを用いることによ
り得られる鶏卵抗体である。鶏は年間250〜300個の卵を
産み、卵1個には約100mgの鶏卵抗体を含むことが知ら
れている。我々がウサギと鶏を用い、同時に人ロタウイ
ルスで過免疫した実験では、人ロタウイルスに対する中
和抗体価はウサギ血清抗体及び鶏卵抗体でほぼ同じであ
った。そして、この時ウサギ1羽より得られた血清抗体
は800mgであった。これらは鶏卵8個分に含まれる鶏卵
抗体の量に相当する。このように本発明では、下痢症ウ
イルスの特異抗体として鶏卵抗体を用いるため、本発明
のウイルス性下痢症予防剤を非常に安価にかつ大量に調
製することができる。
は、鶏卵卵黄からラムダーカラギナンを用いることによ
り得られる鶏卵抗体である。鶏は年間250〜300個の卵を
産み、卵1個には約100mgの鶏卵抗体を含むことが知ら
れている。我々がウサギと鶏を用い、同時に人ロタウイ
ルスで過免疫した実験では、人ロタウイルスに対する中
和抗体価はウサギ血清抗体及び鶏卵抗体でほぼ同じであ
った。そして、この時ウサギ1羽より得られた血清抗体
は800mgであった。これらは鶏卵8個分に含まれる鶏卵
抗体の量に相当する。このように本発明では、下痢症ウ
イルスの特異抗体として鶏卵抗体を用いるため、本発明
のウイルス性下痢症予防剤を非常に安価にかつ大量に調
製することができる。
以下、乳幼児下痢症の病因ウイルスとして世界的に問
題となっている人ロタウイルスを抗原として行った試験
例を用い、本発明の動物試験で得られた効果を示す。
題となっている人ロタウイルスを抗原として行った試験
例を用い、本発明の動物試験で得られた効果を示す。
試験例1. 鶏卵鶏1羽にあたり、人ロタウイルスWa株(血清型
1),Kun株(血清型2),Mo株(血清型3)のそれぞれ
を1.0×105TCID50(組織培養感染単位)を含む、人ロタ
ウイルス混液1mlとフレンドコンプリーアジュバンド1ml
を乳化し鶏の足筋肉中に免疫注射した。同免疫を2週間
に1度、合計4回行った。初回免疫後2週間毎に、免疫
鶏及び対照鶏の4羽づつの鶏卵卵黄を集め、ラムダーカ
ラギナン水溶液(1mg/ml)で10倍希釈後、3,000r.p.m.,
10分間の遠心分離により卵黄リポタンパク質を沈殿とし
て除去した。その遠心上清(粗鶏卵抗体画分)の希釈系
列を調製し、それぞれの50μを人ロタウイルスWa株,K
un株,Mo株それぞれの100FCFU(螢光抗体腸性フォーカス
単位)を含むウイルス液50μと混合し、37℃,1時間イ
ンキュベート後、サル腎細胞(MA104細胞)1×104細胞
/ウエルへ感染させた。37℃,20時間培養後にウエルのF
CFUを測定し人工ロタウイルス各株1000FCFUを50%阻害
する最大希釈倍率を中和抗体価(タイター)とした。結
果を表1に示す。
1),Kun株(血清型2),Mo株(血清型3)のそれぞれ
を1.0×105TCID50(組織培養感染単位)を含む、人ロタ
ウイルス混液1mlとフレンドコンプリーアジュバンド1ml
を乳化し鶏の足筋肉中に免疫注射した。同免疫を2週間
に1度、合計4回行った。初回免疫後2週間毎に、免疫
鶏及び対照鶏の4羽づつの鶏卵卵黄を集め、ラムダーカ
ラギナン水溶液(1mg/ml)で10倍希釈後、3,000r.p.m.,
10分間の遠心分離により卵黄リポタンパク質を沈殿とし
て除去した。その遠心上清(粗鶏卵抗体画分)の希釈系
列を調製し、それぞれの50μを人ロタウイルスWa株,K
un株,Mo株それぞれの100FCFU(螢光抗体腸性フォーカス
単位)を含むウイルス液50μと混合し、37℃,1時間イ
ンキュベート後、サル腎細胞(MA104細胞)1×104細胞
/ウエルへ感染させた。37℃,20時間培養後にウエルのF
CFUを測定し人工ロタウイルス各株1000FCFUを50%阻害
する最大希釈倍率を中和抗体価(タイター)とした。結
果を表1に示す。
試験例2. 試験例1の免疫鶏を産する鶏卵卵黄5Kgに対し、ラム
ダーカラギナン水溶液(1.2mg/ml)25Kgを加え撹拌後、
遠心分離(8,000r.p.m.,10分間)により、卵黄リポタン
パク質を沈殿として除去した。得られた上清(粗鶏卵抗
体画分)23.25Kgを分画分子量10,000の限外濾過膜で10
倍濃縮し、凍結乾燥することにより、粗鶏卵抗体粉末12
7.0gを得た。得られた粉末中、鶏卵抗体の純度(鶏卵抗
体量/タンパク質量×100)は20%であった。この粗鶏
卵抗体粉末1mgは、MA104細胞に対する人ロタウイルスWa
株2.5×107FCFU,Kun株2.1×107FCFU,Mo株3.6×107FCFU
の感染力を完全に阻害した。
ダーカラギナン水溶液(1.2mg/ml)25Kgを加え撹拌後、
遠心分離(8,000r.p.m.,10分間)により、卵黄リポタン
パク質を沈殿として除去した。得られた上清(粗鶏卵抗
体画分)23.25Kgを分画分子量10,000の限外濾過膜で10
倍濃縮し、凍結乾燥することにより、粗鶏卵抗体粉末12
7.0gを得た。得られた粉末中、鶏卵抗体の純度(鶏卵抗
体量/タンパク質量×100)は20%であった。この粗鶏
卵抗体粉末1mgは、MA104細胞に対する人ロタウイルスWa
株2.5×107FCFU,Kun株2.1×107FCFU,Mo株3.6×107FCFU
の感染力を完全に阻害した。
試験例3. 試験例2で得られた人ロタウイルスに対する粗鶏卵抗
体粉末を生理食塩水に溶解し、その100μを生後5日
目のBALB/Cマウスへ経口的に与えた。5分後から10分後
に、同マウスに対し、人ロタウイルスWa株,Kun株,Mo株
それぞれの5.0×105FCFUを含むウイルス液100μで経
口感染させ攻撃試験を行った。その後毎日、下痢発生の
有無を5日間観察し、下痢マウス匹数/試験マウス匹数
で結果を表した。対照は、生理食塩水100μを与えた
マウスに同様の攻撃試験を行った。
体粉末を生理食塩水に溶解し、その100μを生後5日
目のBALB/Cマウスへ経口的に与えた。5分後から10分後
に、同マウスに対し、人ロタウイルスWa株,Kun株,Mo株
それぞれの5.0×105FCFUを含むウイルス液100μで経
口感染させ攻撃試験を行った。その後毎日、下痢発生の
有無を5日間観察し、下痢マウス匹数/試験マウス匹数
で結果を表した。対照は、生理食塩水100μを与えた
マウスに同様の攻撃試験を行った。
試験例4. 試験例2で得られた粗鶏卵抗体粉末の生理食塩水に溶
解し、恒温(23±1゜),恒湿(55±5%)の条件下で
ddy系マウス(1群10匹)の各群へ経口投与し、リッチ
フィールド・ウイルコックソン法によりLD50を求めた。
結果は雌で5.5g/Kg以上,雄で6.2g/Kg以上であった。
解し、恒温(23±1゜),恒湿(55±5%)の条件下で
ddy系マウス(1群10匹)の各群へ経口投与し、リッチ
フィールド・ウイルコックソン法によりLD50を求めた。
結果は雌で5.5g/Kg以上,雄で6.2g/Kg以上であった。
実施例1. 試験例2で得られた人ロタウイルスに対する特異的粗
鶏卵抗体粉末1g(純度20%)を全脂粉乳10Kgと混合し、
乳幼児への調製粉乳として利用されるウイルス性下痢症
予防剤を得た。
鶏卵抗体粉末1g(純度20%)を全脂粉乳10Kgと混合し、
乳幼児への調製粉乳として利用されるウイルス性下痢症
予防剤を得た。
実施例2. 試験例2で得られた人ロタウイルスに対する特異的粗
鶏卵抗体粉末1g(純度20%)を市販の育児用調製粉乳10
Kgと混合し、乳幼児への調製粉乳として利用されるウイ
ルス性下痢症予防剤を得た。
鶏卵抗体粉末1g(純度20%)を市販の育児用調製粉乳10
Kgと混合し、乳幼児への調製粉乳として利用されるウイ
ルス性下痢症予防剤を得た。
実施例3. 試験例2で得られた人ロタウイルスに対する特異的粗
鶏卵抗体粉末1g(純度20%)を乳糖,デキストリン等か
らなる増量剤1Kgと混合した後、腸容性カプセルへ充填
し、ウイルス性下痢症予防剤を得た。
鶏卵抗体粉末1g(純度20%)を乳糖,デキストリン等か
らなる増量剤1Kgと混合した後、腸容性カプセルへ充填
し、ウイルス性下痢症予防剤を得た。
実施例4. 下痢症ウイルスに特異的に結合し、その感染力を中和
する粗鶏卵抗体粉末(純度20%)100mgを果糖0.7重量
%,粉末クエン酸0.15重量%,ビタミンC0.002重量%,
粉末天然香料0.12重量%からなる溶液に溶解し、乳幼児
飲料として利用される、ウイルス性下痢症予防剤1を
得た。
する粗鶏卵抗体粉末(純度20%)100mgを果糖0.7重量
%,粉末クエン酸0.15重量%,ビタミンC0.002重量%,
粉末天然香料0.12重量%からなる溶液に溶解し、乳幼児
飲料として利用される、ウイルス性下痢症予防剤1を
得た。
実施例5. 下痢症ウイルスで過免疫された鶏の産する鶏卵の全卵
粉末1Kgと、全脂粉乳100Kgを混合し、幼若期家畜用飼料
として利用されるウイルス性下痢症予防剤を得た。
粉末1Kgと、全脂粉乳100Kgを混合し、幼若期家畜用飼料
として利用されるウイルス性下痢症予防剤を得た。
本発明のウイルス性下痢症予防剤は、下痢症ウイルス
で過免疫された鶏の鶏卵卵黄からラムダーカラギナンを
用いることにより調製した該下痢症ウイルスに特異的に
結合し、その感染力を中和する鶏卵抗体を含有する。従
って、本発明のウイルス性下痢症予防剤を乳幼児、自己
免疫力の低下した老人,病人,あるいは幼若期の家畜等
に経口的に与えることにより、下痢症ウイルスによる感
染の予防が可能となる。本発明では、下痢症ウイルスに
特異的に結合する抗体として、簡単な操作で大量にかつ
高力価のものが得られる鶏卵抗体を利用している。その
ため、本発明のウイルス性下痢症予防剤は、その製造コ
ストも安く、非常に実用的である。又、古くから食され
ている鶏卵の卵黄より得られる特異抗体を利用している
ため、本発明のウイルス性下痢症予防剤は非常に安全な
ものである。本発明によるウイルス性下痢症予防剤によ
りはじめて、下痢症ウイルス感染を予防する受動免疫が
実用的なものとなり、現在、広く世界的に大問題となっ
ているウイルス性下痢症の征圧に貢献できるものであ
る。
で過免疫された鶏の鶏卵卵黄からラムダーカラギナンを
用いることにより調製した該下痢症ウイルスに特異的に
結合し、その感染力を中和する鶏卵抗体を含有する。従
って、本発明のウイルス性下痢症予防剤を乳幼児、自己
免疫力の低下した老人,病人,あるいは幼若期の家畜等
に経口的に与えることにより、下痢症ウイルスによる感
染の予防が可能となる。本発明では、下痢症ウイルスに
特異的に結合する抗体として、簡単な操作で大量にかつ
高力価のものが得られる鶏卵抗体を利用している。その
ため、本発明のウイルス性下痢症予防剤は、その製造コ
ストも安く、非常に実用的である。又、古くから食され
ている鶏卵の卵黄より得られる特異抗体を利用している
ため、本発明のウイルス性下痢症予防剤は非常に安全な
ものである。本発明によるウイルス性下痢症予防剤によ
りはじめて、下痢症ウイルス感染を予防する受動免疫が
実用的なものとなり、現在、広く世界的に大問題となっ
ているウイルス性下痢症の征圧に貢献できるものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 武彦 三重県四日市市赤堀新町9番5号 太陽化 学株式会社内 (72)発明者 山崎 長孝 三重県四日市市赤堀新町9番5号 太陽化 学株式会社内 審査官 弘實 謙二 (56)参考文献 特開 昭52−125621(JP,A) 特開 昭62−175426(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】ロタウイルス、陽性アデノウイルス、ノル
オウクウイルス、カリシウイルス、アストロウイルス、
コロナウイルス、ブレダウイルスより選ばれる1種また
は2種以上のウイルス性下痢症病原菌で過免疫された鶏
の鶏卵卵黄からラムダーカラギナンを用いることにより
調製した鶏卵抗体を含有するウイルス性下痢症予防剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63091154A JPH0813755B2 (ja) | 1988-04-13 | 1988-04-13 | ウイルス性下痢症予防剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
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