JPH0814183B2 - 建築物用外壁の施工方法およびその外壁 - Google Patents

建築物用外壁の施工方法およびその外壁

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JPH0814183B2
JPH0814183B2 JP3303963A JP30396391A JPH0814183B2 JP H0814183 B2 JPH0814183 B2 JP H0814183B2 JP 3303963 A JP3303963 A JP 3303963A JP 30396391 A JP30396391 A JP 30396391A JP H0814183 B2 JPH0814183 B2 JP H0814183B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、施工が容易で、かつ耐
久性に優れた建築物用外壁の施工方法およびその外壁に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、外壁をタイル張りあるいはモル
タル仕上げをした建物にあっては、使用年数が経つにつ
れて外壁が内側から浮き上がってきてタイルあるはモル
タルが剥離してしまうことがある。このように外壁が剥
離すると、剥離したタイルやモルタルが落下して危険で
あったり、また、壁の内部に雨水等が浸水して種々の不
具合のもとになるほか外観も損なわれる。したがって、
この種の壁にあっては剥離は免れないとしても脱落しな
い構造が望まれる。また、少しの剥離で壁全体を取り替
えるのは不経済であるので剥離した部分を部分的に補修
するようにしている。
【0003】従来の壁構造として、図5にその1例を示
して説明すると、新築時の外壁1は基礎外壁としてのコ
ンクリート壁2に下地モルタル3を塗り、その表面にモ
ルタル4を塗り固め外壁1を1枚の板状にしていた。し
かしながら、この外壁1は時間が経つにつれて浮き5が
発生し、そのまま放置しておくと、ついにはモルタル4
が脱落してくる。
【0004】すなわち、下地モルタル3に水分が含まれ
ていると、その水分が凍結したり、また、下地モルタル
3が融解したりしてコンクリート壁2と下地モルタル3
との間には、図に示すように浮き5が発生する。このよ
うな浮き5が発生するとついにはモルタル4が下地モル
タル3と共に剥離して脱落するのである。この剥離、脱
落は自然現象として発生するので一般的には免れること
ができない。そこで、モルタル4の脱落を防止するため
にには浮き5が発生した時点において、モルタル4の壁
を補修する必要がある。
【0005】従来においてモルタル4に浮き5が発生し
た場合には、図6に示すようにT字状に形成されたピン
6の頭部のフランジ6aでモルタル4を押えるようにし
て、すなわち、T字状に形成されたピン6のフランジ6
aをモルタル3に形成した一文字溝7に嵌めると共に、
ピン6をコンクリート壁1に打ち込んで接着剤で止め、
モルタル4をコンクリート壁2に固定するようにしてい
る。
【0006】そして、ピン6でコンクリート壁1に固定
されたモルタル4壁の表面に、図7に示すように、接着
剤8を塗りネット9を張り付けてモルタル4の食い付き
をよくし、ネット9の上に仕上げモルタル10を塗って
仕上げモルタル10でネット9を一体的に押え込むよう
にしている。そして、最終には図8に示すように仕上げ
モルタル10の表面を平滑面11に形成して最終の仕上
げとしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上説明した従来技術
においては、モルタル4壁に浮き5が発生した場合、モ
ルタル4をピン6の頭部のフランジ6aによって押えて
固定し、さらに、ピン6のフランジ6aを覆うようにモ
ルタル4の表面にネット9を貼り付けていたので、ネッ
ト9自体にはモルタル4の脱落に対する保持力はなく、
かえって剥離したモルタル4がネット9により一体化さ
れて大きな固まりとなって脱落する問題があった。
【0008】また、浮き上がったモルタル4をピン6に
て強制的に押えた場合に、ピン6で押えられていないピ
ン6の回りの部分にモルタル4の浮き上がりによる伸び
分が押し奇せて、その部分の浮きが更に大きくなり、こ
の浮きの限界を越えた時にはその部分が亀裂したり、剥
離して耐用寿命が短くなる問題があり、場合によっては
上記浮き上がりによる伸び分の押し寄せが、浮き上がっ
ていない正常なモルタル4にまで波及してそれを浮き上
がらせてしまうという問題もある。
【0009】そして、浮き上がったモルタル4を強制的
にピン6で押えるためには、多数本のピン6の打ち込み
が必要であり、T字状のフランジ6aでモルタル4の押
えを安定させるためにピン6を打ち込んで止める部分の
モルタル4に一文字の溝7の加工を必要とし、ピン6の
本数が多いことからその作業に多大な工数を要するとい
う施工上の問題があった。
【0010】また、モルタル4の壁面の、ピン6で強制
的に押えられている部分はくぼみ、それ以外の部分は盛
り上っていることから、モルタル4の壁面にはうねり
(浮陸)が発生しており、このうねりのあるモルタル4
の壁面に接着剤を塗ってネットを張り、その上に仕上モ
ルタル3を塗って壁面を仕上げても、ネットがうねりに
沿って張られていると、ネットの表面にモルタルを塗っ
ても、モルタルの表面にも同様なうねりが現われる。
【0011】したがって、このうねりをなくそうとすれ
ば、モルタルの層を厚くしなければならず、また、モル
タル層を厚くしてうねりをなくそうとすれば、相当な熟
練が必要になって施工性の点で問題が生じる。また、モ
ルタル層を厚くすると、モルタルが落下し易くなるとい
う問題もある。
【0012】本発明は、従来のようにモルタルの剥離を
強制的に押えるのではなく、その剥離を積極的に許容し
て上記従来の問題を解決したもので、外壁の耐久性およ
び施工性を向上させ、さらに、うねりをなくして平滑な
仕上面を容易に得ることができる建築物用外壁の施工方
法およびその外壁を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係る建築物用外
壁の施工方法は、基礎外壁の表面にモルタルを配設した
建築物用外壁において、前記モルタルの浮きによる剥離
のある部位の表面に下地材としてのラッテクスモルタル
を薄く塗布し、その後、その表面にネットを配置し、次
に、該ネットの上から前記基礎外壁にピンを打ち込み、
その頭部の周囲に広がる一枚のフランジで前記ネットを
押えると共に、該ネットの面と前記ピンの頭部とを略面
一にし、次いで、該ピンおよび前記ネットの上面に、該
ネットおよび前記ピンがかくれるように、再度、ラテッ
クスモルタルを塗布することを特徴とするものである。
【0014】また、本発明に係る建築物用外壁は、基礎
外壁の表面にモルタルを配設した建築物用外壁におい
て、前記モルタルの表面にラテックスモルタルの薄い層
を形成し、該ラテックスモルタルの上面にネットを配設
すると共に、該配設したネットの複数個所を、頭部に、
周囲に広がる一枚のフランジを備えたピンによって押
え、該ピンを前記基礎外壁に固定し、該ピンの頭部と前
記ネットの面とを略面一に配置し、該ネットの上にラテ
ックスモルタルの層を形成したことを特徴とするもので
ある。
【0015】
【作用】本発明に係る建築物用外壁の施工方法は、この
ように構成したので、次のような作用がある。すなわ
ち、基礎外壁の表面にモルタルを配設した建築物用外壁
の浮きによる剥離の生じた部位の表面に、下地材として
のラテックスモルタルを薄く塗り、その表面にネットを
配置し、下地材のラテックスモルタルによって、モルタ
ルの表面にネットを、皺等が寄らないように密着させて
貼り付ける。
【0016】そして、次に、このネットの上から基礎外
壁にピンを打ち込んで、その頭部の周囲に広がる一枚の
フランジでネットを押え、密着した状態で貼り付けられ
ているネットを更に強く張ってネットの面にうねりが発
生しない平滑な面にし、かつ、剥離しているモルタルを
ネットで押えて、剥離を許容した状態で外壁を保持す
る。
【0017】また、ネットを押えるピンをモルタルの表
面より基礎外壁に打ち込む際、ピンの頭部が、張られて
いるネットの表面から突出しないように、すなわち、ネ
ットの面とピンの頭部とが略面一になるように、ラテッ
クスモルタルにピンを沈めて、ピンのフランジでネット
を引き込むようにする。
【0018】そして、このようにピンの頭部の面がネッ
トから出ていない状態で、かつ、うねりが出ないように
張られているネットの表面にラテックスモルタルを塗
り、このラテックスモルタルをネットの目を透過させて
ネットの裏側に浸透させ、さらに、ネットをラテックス
モルタルに貼着固定させ、このうねりのない平滑なネッ
トを基準面として、ネットの表面にラテックスモルタル
を塗る。
【0019】このようにモルタルの表面にラテックスモ
ルタルの薄い層を形成し、ラテックスモルタルの上面に
ネットを配設し、この配設したネットの複数個所を、頭
部に、周囲に広がる一枚のフランジを有するピンによっ
て押え、ピンを前記基礎外壁に固定し、ピンの頭部と前
記ネットの面とを略面一にして、ネットの上にラテック
スモルタルの層を形成した建築物用外壁とする。
【0020】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1および図2に
基づいて説明する。なお、図5乃至図8と同一部材には
同一の符号を付して説明する。新築時の外壁1は基礎外
壁としてのコンクリート壁2に下地モルタル3を塗り、
その表面にモルタル4を塗り固め外壁1を一枚の板状に
している。
【0021】そして、この外壁1のたとえば、コンクリ
ート壁2と下地モルタル3との間に、図5に示すような
浮き5が発生した場合、その施工方法はコンクリート壁
2の表面に設けられたモルタル4の表面にエチレン酢酸
ビニールの水溶液12を塗布しさらに、その上にモルタ
ルに水溶性ゴムからなるラテックスを混入させたラテッ
クスモルタル13を塗布し、その表面にネット9を配設
した後に、このネット9を頭部に、頭部の周囲に広がる
一枚のフランジ14aを備えたピン14で押えてネット
9をコンクリート壁2に固定する。
【0022】このとき、ラテックスモルタル13にピン
14を沈めるようにしてネット9を引き込み、強い力で
ネット9を引っ張って、うねりのない平滑なネット9の
面を形成すると共に、ピン14の頭部とネット9の面と
を面一にする。このようにネット9をピン14でコンク
リート壁2に固定することにより、コンクリート壁2か
ら剥離しているモルタル4は、その剥離が許容されたま
まネット9により保持される。
【0023】ネット9を押えるために使用されるピン1
4は鉄製またはプラスチック製のものでピンの頭部をハ
ンマーで叩いて、コンクリート壁2にあけた穴15に押
し込むようにしている。そして、押し込んだ際に頭部の
孔14b(図4参照)より脚部14c内に装着されてい
る玉(図示せず)を押し込むことによって、脚部14c
の先端側に形成された切れ目14dの部分が外側に開き
抜け止めとなるものである。
【0024】このピン14の打ち込む間隔は下地モルタ
ル3で固められて1枚板状にされているモルタル4の剥
離を許容する間隔になっている。このように1枚板状の
モルタル4の剥離を許容する間隔にピン14を打ち込む
ことができるのはモルタル4をネット9で保持している
からであり、また、モルタル4はネット9によって保持
されているので、モルタル4が剥離してもネット9によ
って保持されて脱落することはない。
【0025】このようにネット9を、ピン14の頭部の
周囲に広がる一枚のフランジ14aで押えることによっ
て、図3に示すように、うねりのない平滑なネット9の
面が形成されるので、その上にラテックスモルタル16
を塗っていくと、ラテックスモルタル16はネット9の
目を透過してネット9の裏側にも回り込んでいき、ネッ
ト9をラテックスモルタル13でさらに貼着固定するの
で、このネット9の平滑面を基準にして、ラテックスモ
ルタル16を塗ることができ、平滑なラテックスモルタ
ル16の層を容易に施工することができる。また、ネッ
ト9の平滑な面を基準面として、ラテックスモルタル1
6を塗るので、ラテックスモルタル16を薄く塗ること
ができるようになり(図1のラテックスモルタル16層
は図2のものを拡大して示したものである)、施工期間
を短縮することができる。
【0026】また、図1および図2に示すように、ピン
14の頭部とネット9の面とが略面一になっているの
で、ラテックスモルタル16を再度、塗布する場合、塗
りコテの移動または吹き付け作業が円滑に行なわれるよ
うになり、また、薄く塗ってもその表面に凹凸面が発生
しない効果がある。これによって施工作業を容易に行な
うことができる。なお、図2中、符号17で示すものは
仕上げ材である。
【0027】この施工方法により、コンクリート壁2の
表面にモルタル4を配設し、このモルタル4の表面にラ
テックスモルタル13の薄い層を形成し、このラテック
スモルタル13の上面にネット9を配設し、この配設し
たネット9の複数個所を、頭部に、頭部の周囲に広がる
一枚のフランジ14aを有するピン14によって押え、
かつ、このピン14をコンクリート壁2に固定し、ピン
14の頭部とネット9の面とを略面一にし、このネット
9の上にラテックスモルタル16の薄い層を形成した構
造の建築物用外壁が構築される。
【0028】
【発明の効果】本発明に係る建築物用外壁の施工方法で
は、基礎外壁の表面にモルタルを配設した建築物用外壁
において、このモルタルの浮きによる剥離の生じた部位
の表面に、下地材としてのラテックスモルタルを薄く塗
り、その表面にネットを配置したので、ネットは下地材
のラテックスモルタルによって、モルタルの表面に皺等
が寄ることなく密着して貼り付けられる。これによっ
て、ネットの取り付け作業を容易に行なうことができ
る。
【0029】そしてその後に、このネットの上から基礎
外壁にピンを打ち込んで、その頭部の周囲に広がる一枚
のフランシでネットを押え、密着した状態で貼り付けら
れているネットを更に強く張って、ネットの面をうねり
のない平滑な面にし、かつ、剥離しているモルタルをネ
ットによって押えるようにする。ネットは、モルタルの
浮きによる剥離を許容した状態で外壁を保持するので、
浮き上がった外壁に無理な力がかからず、外壁の耐久姓
を維持することができる。
【0030】また、ネットを押えるピンを、モルタルの
表面より基礎外壁に打ち込む際、ピンの頭部が、張られ
ているネットの表面から出ないように、すなわち、ネッ
トの面とピンの頭部とが略面一になるように、下地材の
ラテックスモルタルの層にピンの頭部を沈めて、ピンの
フランジでネットを引き込むことにより、うねりのない
平滑なネットの面を形成することができる。
【0031】そして、このようにピンの頭部がネットか
ら出ていない状態で、かつ、うねりが出ないように張ら
れているネットの表面にラテックスモルタルを塗ること
により、ネットの目を通してネットの裏側にもラテック
スモルタルが浸透してネットをラテックスモルタルにさ
らに貼着固定するので、このうねりのない平滑なネット
を基準面として、ネットの表面にラテックスモルタルを
塗れば、ネット上へのラテックスモルタルの塗り作業が
容易になり、外壁の施工性を向上させると共に、外観の
優れた外壁を得ることができる。
【0032】更に、ネットで浮きよる剥離を許容して壁
面を保持しているので、壁面を支持するためのラテック
スモルタルの強度は必要がなく、ラテックスモルタルの
層を薄くすることができる。これにより、壁面の施工期
間が短縮されて施工性を向上させると共に、ネットにか
かる荷重を軽くして、壁面の耐久性を向上することがで
きる。
【0033】上記したように、モルタルの表面にラテッ
クスモルタルの薄い層を形成し、ラテックスモルタルの
上面にネットを配設し、この配設したネットの複数個所
を、頭部に面積の広いフランジを有するピンによって押
え、ピンを前記基礎外壁に固定し、ピンの頭部と前記ネ
ットの面とを略面一にし、ネットの上に薄いラテックス
モルタル層を形成したことによって施工性、耐久性およ
びうねりない外観のきれいな建築物用外壁を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を拡大して示す縦断面図であ
る。
【図2】補修したモルタル壁の要部の層を示す斜視図で
ある。
【図3】図2の補修壁のピンの押込み状態を示す縦断面
図である。
【図4】図2の補修壁にピンを押し込んだ状態を示す正
面図である。
【図5】モルタル壁を説明するための説明図である。
【図6】従来のモルタル壁に剥離防止用のピンを打込ん
だところを示す縦断面図である。
【図7】図6のモルタルおよびピンの上面にネットを配
設して、仕上げモルタルを塗布したところを示す縦断面
図である。
【図8】従来のモルタル壁の補修後の縦断面図である。
【符号の説明】
2 コンクリート壁 4 モルタル 9 ネット 14 ピン 14aフランジ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基礎外壁の表面にモルタルを配設した建
    築物用外壁において、前記モルタルの浮きによる剥離の
    ある部位の表面に下地材としてのラッテクスモルタルを
    薄く塗布し、その後、その表面にネットを配置し、次
    に、該ネットの上から前記基礎外壁にピンを打ち込み、
    その頭部の周囲に広がる一枚のフランジで前記ネットを
    押えると共に、該ネットの面と前記ピンの頭部とを略面
    一にし、次いで、該ピンおよび前記ネットの上面に、該
    ネットおよび前記ピンがかくれるように、再度、ラテッ
    クスモルタルを塗布することを特徴とする建築物用外壁
    の施工方法。
  2. 【請求項2】 基礎外壁の表面にモルタルを配設した建
    築物用外壁において、前記モルタルの表面にラテックス
    モルタルの薄い層を形成し、該ラテックスモルタルの上
    面にネットを配設すると共に、該配設したネットの複数
    個所を、頭部に、周囲に広がる一枚のフランジを備えた
    ピンによって押え、該ピンを前記基礎外壁に固定し、該
    ピンの頭部と前記ネットの面とを略面一に配置し、該ネ
    ットの上にラテックスモルタルの層を形成したことを特
    徴とする建築物用外壁。
JP3303963A 1991-10-23 1991-10-23 建築物用外壁の施工方法およびその外壁 Expired - Lifetime JPH0814183B2 (ja)

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