JPH08142000A - ヒートカッタ装置および合成樹脂帯体の切断方法 - Google Patents

ヒートカッタ装置および合成樹脂帯体の切断方法

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JPH08142000A
JPH08142000A JP28320794A JP28320794A JPH08142000A JP H08142000 A JPH08142000 A JP H08142000A JP 28320794 A JP28320794 A JP 28320794A JP 28320794 A JP28320794 A JP 28320794A JP H08142000 A JPH08142000 A JP H08142000A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 所定温度に加熱された刃体で被切断材として
の合成樹脂帯体を押切り切断するヒートカッタ装置およ
び切断方法において、帯体が筒織物である場合に、切り
口を切断時に溶融処理することができ、切り口で糸引き
現象が生じず、切り口が溶融した合成樹脂層で塞がらな
いようにする。 【構成】 昇降体3で持ち上げた筒織物1の上層11を
押切り切断するのに合わせて、一対のロール51,52
を矢符R1,R2のように回転させ、そのロール51,
52によって押切り切断した筒織物1の上層11を矢符
X,Xのように引張って切り口を強制的に開く。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加熱された刃体で合成
樹脂帯体を押切り切断するヒートカッタ装置に関する。
また、本発明は、上記合成樹脂帯体の切断方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図10は帯状の被切断材を刃体で押切り
切断する場合の一例を示している。同図の場合、支持面
aに乗っている被切断材cは、その上方から矢符dのよ
うに下降してきた刃体bで押切り切断される。こうして
押切り切断される被切断材cとしては、たとえば織物で
ない合成樹脂帯体のほか、合成樹脂繊維素材の織物で作
られた一枚物の帯体や、合成樹脂繊維素材の織物で作ら
れて2枚重ねの偏平形状に折り畳まれた筒織物などがあ
る。
【0003】これらの被切断材cの中で、合成樹脂繊維
素材の織物で作られた一枚物の帯体や偏平な上記筒織物
を図10の例示のようにして押切り切断すると切り口で
合成樹脂繊維がほつれるので、切断後に切り口を処理し
て繊維のほつれを解消しておく必要がある。このような
処理は、被切断材cの切り口を加熱してその端面を溶融
させるという処理であり、押切り切断の後工程で別途に
行われる工程であるからかなりの煩わしさを強いられ
る。
【0004】ところで、従来より、合成樹脂繊維素材の
織物で作られた一枚物の帯体や偏平な上記筒織物などの
被切断材cを押切り切断する装置として、所定温度に加
熱した刃体を用いるヒートカッタ装置が知られている。
この装置においては、図10に示した刃体dがヒータ
(不図示)で所定温度に加熱されている。このヒータカ
ッタ装置を用いて、上述したような合成樹脂繊維素材の
織物で作られた被切断材cを押切り切断すると、刃体b
が被切断材cを押し切るときにその切り口で合成樹脂繊
維が加熱されて溶融することにより繊維のほつれを生じ
なくなり、押切り切断の後工程で別途に切り口を溶融処
理する必要がなくなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のヒー
タカッタ装置で合成樹脂繊維素材の織物で作られた被切
断材cを押切り切断すると、図11に説明的に示したよ
うに、刃体cから被切断材cを引き離すときに、刃体c
により加熱された被切断材cの切り口の端面で溶融した
合成樹脂が刃体cに付着して糸を引き、それが硬化して
切り口の端面fが見苦しくなることが知見された。
【0006】また、被切断材cが上述した筒織物を偏平
にしたものである場合には、図12に説明的に示したよ
うに上記糸引き現象によって切り口の端面fが見苦しく
なるというだけでなく、その切り口が溶融した合成樹脂
層eで塞がってしまうという事態の起こることが知見さ
れた。
【0007】本発明は以上の事情のもとでなされたもの
である。すなわち、本発明の目的は、所定温度に加熱さ
れた刃体で合成樹脂帯体を押切り切断することを基本と
し、その場合に、切り口での繊維のほつれが生じないよ
うにその切り口を溶融処理することができることは勿
論、押切り切断に伴う切り口での糸引き現象が生じず、
しかも切り口の端面を綺麗に仕上げることのできるヒー
トカッタ装置および合成樹脂帯体の切断方法を提供する
ことである。
【0008】本発明の他の目的は、被切断材として上述
したような筒織物が選ばれた場合に、切り口が溶融した
合成樹脂層で塞がることのないヒートカッタ装置および
合成樹脂帯体の切断方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明においては以下の技術的手段を採用した。す
なわち、請求項1に係る発明のヒートカッタ装置は、被
切断材としての合成樹脂帯体が給送される支持面と、支
持面に給送されてきた上記帯体を持ち上げて上膨らみ状
に保形支持する昇降体と、昇降体の上方で昇降体に対向
して配備されかつ所定温度に加熱される刃体と、昇降体
により持ち上げられて刃体により押切り切断された上記
帯体をその切断位置を挾む両側において刃体から引き離
す方向に所定幅だけ引張る引張機構と、を備えるという
ものである。
【0010】このようなヒートカッタ装置においては、
請求項2に係る発明のように、被切断材として、合成樹
脂繊維素材の織物で作られ2枚重ねの偏平形状に折り畳
まれた筒織物でなる合成樹脂帯体を選ぶことが可能であ
る。また、上記ヒートカッタ装置においては、請求項3
に係る発明のように、昇降体の合成樹脂帯体に対する接
触面が上方に張り出した円弧面に形成されていることが
望ましく、さらに、請求項4に係る発明のように、昇降
体の合成樹脂帯体に対する接触面である円弧面の頂部
に、合成樹脂帯体を押切り切断した刃体の刃先が突入さ
れる逃がし溝部が設けられていることが望ましい。
【0011】また、請求項5や請求項5′に係る発明の
ように、上記引張機構を、昇降体と刃体との共働により
切断される合成樹脂帯体の切断位置を挾む両側に各別に
配備されかつ昇降体により持ち上げられた上記帯体に接
触される一対のロールと、切断された上記帯体を刃体か
ら引き離す方向に所定角度だけ一対の上記ロールを同調
回転させるためのロール回転制御機構と、によって構成
することが可能である。
【0012】そして、被切断材として、合成樹脂繊維素
材の織物で作られ2枚重ねの偏平形状に折り畳まれた筒
織物でなる合成樹脂帯体を選ぶ場合においては、請求項
7に係る発明のように、上記引張機構のロール回転制御
機構が、一対のロールのそれぞれに各別に連結されかつ
それらのロールの回転を伴って上下に揺動可能な一対の
揺動アームと、これらの揺動アームが連結されかつそれ
らの揺動アームの上下揺動を伴って昇降可能な昇降フレ
ームと、昇降フレームを昇降させるための押引用シリン
ダと、押引用シリンダによって昇降される上記昇降フレ
ームの昇降経路中の異なる位置でその昇降フレームを停
止させることが可能なレベル可変ストッパ機構と、を備
えることが望ましい。
【0013】次に、請求項8に係る合成樹脂帯体の切断
方法は、所定温度に加熱された刃体で被切断材としての
合成樹脂帯体を押し切る合成樹脂帯体の切断方法におい
て、昇降体により持ち上げられて上膨らみ状に保形支持
された上記帯体における膨らみ箇所を上記刃体で押し切
ることと、刃体の押切り切断動作に合わせて上記帯体を
その切断位置を挾む両側において刃体から引き離す方向
に引張ることとを行う、というものである。
【0014】この切断方法を採用するに際しては、請求
項9に係る発明のように、合成樹脂帯体が、合成樹脂繊
維素材の織物で作られ2枚重ねの偏平形状に折り畳まれ
た筒織物であり、この筒織物の上層に対する刃体の押切
り切断動作に合わせてその上層をその切断位置を挾む両
側において刃体から引き離す第1段引張動作と、筒織物
の上層に対する刃体の押切り切断動作に連続して行われ
るその筒織物の下層に対する刃体の押切り切断動作に合
わせてその下層をその切断位置を挾む両側において刃体
から引き離す第2段引張動作とを行う、ことが望まし
い。
【0015】
【作用】請求項1に係る発明において、被切断材として
の合成樹脂帯体が昇降体により持ち上げられて上膨らみ
状に保形されると、その帯体における昇降体により持ち
上げられた部分が曲がった状態になる。また、上膨らみ
状に保形された上記帯体が所定温度に加熱された刃体に
より押切り切断されるのに合わせてその帯体が引張機構
により刃体から離れる方向に引張られる。これらのこと
により、所定温度に加熱された刃体で上記帯体が押切り
切断されると、その帯体の切り口が糸引き現象を生じず
に開いて刃体から切断後直ちに離れ、切り口の端面が綺
麗に仕上がる。
【0016】また、合成樹脂帯体が合成樹脂繊維素材の
織物で作られている場合、たとえば請求項2に係る発明
のように合成樹脂帯体が合成樹脂繊維素材の織物で作ら
れ2枚重ねの偏平形状に折り畳まれた筒織物である場合
には、押切り切断時に刃体によって切り口が加熱溶融さ
れて切り口での繊維のほつれが防止される。
【0017】請求項3に係る発明のように、昇降体の合
成樹脂帯体に対する接触面が上方に張り出した円弧面に
形成されていると、帯体の切り口が押切り切断後に確実
に開いて刃体が離れる。
【0018】請求項4に係る発明のように構成されてい
ると、たとえ刃体が加熱の影響で弓なりの微小変形を起
こしていたとしても、上記帯体を押切り切断した刃体の
刃先がその逃がし溝部に突入することによって上記帯体
が未切断箇所を残さずに押切り切断される。
【0019】請求項5に係る発明において、ロール回転
制御機構の動作によって一対のロールが回転すると、そ
れらのロールに接触している上記帯体が、刃体による押
切り切断に合わせてロールの回転角度に見合う長さだけ
刃体からその両側に振り分けて引き離され、切り口が開
く。
【0020】この場合、請求項6に係る発明のように、
被切断材としての合成樹脂帯体として、合成樹脂繊維素
材の織物で作られ2枚重ねの偏平形状に折り畳まれた筒
織物が選ばれていると、筒織物の上層に対する刃体の押
切り切断動作に合わせてその上層が刃体から引き離され
て上層の切り口が開き、その後、筒織物の下層に対する
刃体の押切り切断動作に合わせてその下層が刃体から引
き離されて下層の切り口が開く。このように下層が押切
り切断される前に上層の切り口が開き、その後に下層が
押切り切断されて開くので、切り口の端面が溶融処理さ
れ、しかもその切り口が塞がらない。
【0021】請求項7に係る発明によると、一対の揺動
アームによって昇降フレームの昇降動作が一対のロール
の回転運動に変換される。また、レベル可変ストッパに
よる昇降フレームの昇降動作の停止位置を所定のタイミ
ングで変化させることにより、たとえば昇降フレームの
下降動作を他段階(たとえば2段階)に間欠的に行わせ
て一対のロールの回転運動を間欠的に行わせることがで
きる。
【0022】請求項8に係る発明方法によれば、請求項
1に係る発明で説明した作用と同様の作用が奏される。
【0023】請求項9に係る発明方法によれば、請求項
6に係る発明と同様に、筒織物の下層が押切り切断され
る前に上層の切り口が開き、その後に下層が押切り切断
されて開くので、切り口の端面が溶融処理され、しかも
その切り口が塞がらない。
【0024】
【実施例】図1に本発明の実施例によるヒートカッタ装
置Aとそのヒートカッタ装置Aに被切断材としての合成
樹脂帯体1を給送するための装置Bとを概略的に示した
説明図、図2は上記ヒートカッタ装置Aを説明的に示し
た概略正面図、図3は後述する引張機構5のロール回転
制御機構6を示す概略説明図、図4〜図6はヒートカッ
タ装置Aの作用説明図、図7は後述する昇降体3で持ち
上げられた合成樹脂帯体(被切断材)1の説明図、図8
は押切り切断された合成樹脂帯体1の切り口を示す説明
図、図9は合成樹脂帯体1の一部拡大図である。
【0025】図9で判るように、上記帯体1は、合成樹
脂繊維素材の織物で作られた筒織物を2枚重ねの偏平形
状に折り畳んだものである。合成樹脂繊維素材にはポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ビニロン、
ナイロンなどの加熱により溶融する合成樹脂が使われて
いる。この帯体1は、たとえば鋼材吊下げ用係索や貨物
収容袋の結束用索体のように大きな引張強度や破断力が
加わる用途に賞用されている。
【0026】上記給送装置Bは、ターンテーブル10
1、垂直ガイドロッド102、帯体給送姿勢変更用ガイ
ドロッド103、複数のガイドロール104,105,
106、帯体送り量検出機構107、帯体給送ロール1
08などを備えている。この給送装置Bにおいては、タ
ーンテーブル101に帯体ロール1’を乗せ、帯体給送
ロール108によって帯体1をヒートカッタ装置Aに給
送すると、ターンテーブル101が回転して帯体ロール
1’から帯体1が順次繰り出される。このようにターン
テーブル101を利用した給送装置Bを用いると、帯体
ロール1’が重くてもその崩れを生じさせずにターンテ
ーブル101に容易に乗せることができるという利点が
ある。
【0027】ヒートカッタ装置Aは、上記帯体1が給送
される支持面2と、支持面2に給送されてきた上記帯体
1を持ち上げて上膨らみ状に保形支持する昇降体3と、
昇降体3の上方で昇降体3に対向して配備されかつヒー
タHによって所定温度に加熱される刃体4と、昇降体3
により持ち上げられて刃体4により押切り切断された上
記帯体1をその切断位置を挾む両側において刃体4から
引き離す方向(図5の矢符X、図6の矢符Y)に所定幅
だけ引張る引張機構5と、を備えている。
【0028】このヒートカッタ装置Aにおいて、図4〜
図7に示されているように上記昇降体3にあっては、帯
体1に対する接触面31が上方に張り出した円弧面に形
成されており、また、その接触面31の頂部に、刃体4
の刃先41(図6参照)が突入される逃がし溝部32が
全軸長に亘って設けられている。
【0029】図1や図4〜図6のように引張機構5は、
外周面にローレット加工を施して滑りにくくした一対の
ロール51,52を備えていると共に、図2および図3
に示したロール回転制御機構6を備えている。そして、
図4や図5に示したように、一対のロール51,52
は、昇降体3と刃体4との共働により切断される合成樹
脂帯体1の切断位置イを挾む両側に各別に配備されてい
る。
【0030】図3を参照してロール回転制御機構6を説
明する。このロール回転制御機構6は、一対の上記ロー
ル51,52のそれぞれに各別に連結されかつそれらの
ロール51,52の回転を伴って上下に揺動可能な一対
の揺動アーム61,62と、これらの揺動アーム61,
62が連結されかつそれらの揺動アーム61,62の上
下揺動を伴って昇降可能な昇降フレーム63と、昇降フ
レーム63を昇降させるための押引用シリンダ64と、
押引用シリンダ(エアシリンダ)64によって昇降され
る上記昇降フレーム63の昇降経路中の異なる位置でそ
の昇降フレームを停止させることが可能なレベル可変ス
トッパ機構65とを備えている。さらに具体的に説明す
ると、一対の上記揺動アーム61,62には長孔65,
66が設けられており、昇降フレーム63に突設された
軸体67がそれらの長孔65,66に嵌合されている。
そして、押引用シリンダ64を全ストローク範囲で押し
引きさせることにより昇降フレーム63を昇降させる
と、その昇降運動が一対の揺動アーム61,62によっ
て一対のロール51,52の回転運動に変換されるよう
になっている。また、昇降フレーム63を昇降に伴う一
対のロール51,52の回転は、それらのロールが互い
に反対向きに同調回転するようになっている。この実施
例においてレベル可変ストッパ機構65はロッド68の
出退量を2段階に調節することのできるエアシリンダが
用いられている。
【0031】上記ロール回転制御機構6においては、図
3のようにレベル可変ストッパ機構65のロッド68を
最大限突出させた状態で、押引用シリンダ64を押し出
して昇降フレーム63を下降させると、その下降途中す
なわち昇降フレーム63の昇降経路の中間位置において
その昇降フレーム63が上記ロッド68に当り、押引用
シリンダ64がそれ以上は押し出されなくなる。このと
きの押引用シリンダ64の押出し量a’は下降前の昇降
フレーム63の下端と上記ロッド68との間隔aに相応
し、また、一対のロール51,52の回転角度は昇降フ
レーム63の下降量(上記間隔aに等しい)に見合う角
度θb,θbになる。このときのロール51,52の回
転方向については後述する。このように昇降フレーム6
3の下降がその昇降経路の中間位置においてレベル可変
ストッパ機構65により停止された後、レベル可変スト
ッパ機構65のロッド68をbだけ引き込ませると、そ
れに追従して押引用シリンダ64によって押されている
昇降フレーム63が同一量だけ下降し、また、一対のロ
ール51,52が昇降フレーム63の下降量(上記bに
等しい)に見合う角度θa,θaだけ回転する。このと
きの押引用シリンダ64の押出し量を符号b’で示して
ある。このときのロール51,52の回転方向について
も後述する。
【0032】次に切断方法を説明する。
【0033】図1のように支持面2に給送された筒織物
でなる合成樹脂帯体1が昇降体3の上昇によって持ち上
げられると、その帯体1は図7のように昇降体3の円弧
面でなる接触面31に沿って上膨らみ円弧状に曲がり、
2枚重ねになっている帯体1の上層11と下層12が共
に少しだけ引き延ばされる。そして、このように曲がっ
た帯体1の切断箇所イを挾む両側には、一対のロール5
1,52がそれぞれ接触する。この状態から所定温度に
加熱された刃体4が図4の矢符mのように下降してくる
と、同図のように刃体4の刃先41が円弧状に曲がった
帯体1の膨らみ箇所においてその上層11に接触した
後、その上層11を押切り切断し、続いて上層11を押
切り切断した刃体4の刃先41が図5のように下層12
に当たった後、その下層12を押切り切断する。上層1
1と下層12とを押切り切断した刃体41は、その刃先
41が図6のように昇降体3の逃がし溝32に突入す
る。
【0034】上記のような押切り切断工程において、図
4から図5のように刃体4が帯体1の上層11を押切り
切断するのに合わせて、図3で説明したロール回転制御
機構6の押引用シリンダ64が押し出される。すると、
昇降フレーム63がその昇降経路の中間位置でレベル可
変ストッパ機構65のロッド68に当たるまで下降す
る。このときの押引用シリンダの押出し量はa’、昇降
フレーム63の下降量はa、一対のロール51,52の
回転角度はθb,θbである。また、切断位置イを挾む
両側で帯体1の上層11に接触している一対のロール5
1,52の回転方向はその帯体1を刃体4から引き離す
方向(図5に矢符R1で示してある)である。
【0035】このように刃体4による帯体1の上層11
の押切り切断動作に合わせて、一対のロール51,52
が互いに反対向きに回転すると、その回転によって帯体
1の上層11が図5の矢符X,Xのように引張られて刃
体4から強制的に引き離され、切り口が開く。このとき
の帯体1に対するロール51,52の引張動作が第1段
引張動作である。
【0036】刃体4による帯体1の上層11の押切り切
断動作が終了し、引き続き連続して行われる刃体4によ
る帯体1の下層12の押切り切断動作に合わせて図3で
説明したレベル可変ストッパ機構65のロッド68をb
だけ引き込ませると、それに追従して押引用シリンダ6
4によって押されている昇降フレーム63が同一量だけ
下降し、図6のように一対のロール51,52が昇降フ
レーム63の下降量に見合う角度θa,θaだけ矢符R
2,R2で示す方向に回転する。
【0037】このようなロール51,52の回転によっ
て帯体1の下層11が図6の矢符Y,Yのように引張ら
れて刃体4から強制的に引き離され、切り口が開く。こ
のときの帯体1に対するロール51,52の引張動作が
第2段引張動作である。
【0038】図3〜図6で説明した押切り切断において
は、切断前に帯体1が円弧状に膨らみ出ており、しかも
上層11の押切り切断に合わせてその切り口が一対のロ
ール51,52によって強制的に刃体4から離れる方向
に引張られるので、上層11の切り口は、押切り切断後
直ちに、上層11が元の平坦な形に戻ろうとする性質と
一対のロール51,52によって強制的に引張られるこ
ととによって切り口を大きく開くようになり、このこと
が上層11の切り口で糸引現象を生じなくすることに役
立つ。そして、上層11の切り口が大きく開いた状態で
下層12が刃体4によって押切り切断され、そのときに
も、切断前に帯体1が円弧状に膨らみ出ており、しかも
下層12の押切り切断に合わせてその切り口が一対のロ
ール51,52によって強制的に刃体4から離れる方向
に引張られるので、下層11の切り口は、押切り切断後
直ちに、下層12が元の平坦な形に戻ろうとする性質と
一対のロール51,52によって強制的に引張られるこ
ととによって切り口を大きく開くようになり、このこと
が下層12の切り口で糸引現象を生じなくすることに役
立つ。また、下層12の押引切断時には上層11が大き
く切り口を開いているので、刃体4が上層11の切り口
の端面に接触することがなく、そのため、図12で説明
したように切り口が溶融した合成樹脂層eで塞がってし
まうという事態が起こり得ない。上層11や下層12の
切り口の端面は、それらが押切り切断されるときに刃体
4により加熱されるのでその端面は溶融後硬化してい
る。したがって、切り口の端面で繊維がほつれることは
ない。
【0039】図8は上述したヒートカッタ装置Aを用い
て押切り切断した筒織物でなる帯体1の切り口を示して
いる。同図で判るように、帯体1の上層11や下層12
の切り口の端面は溶融後硬化した合成樹脂層13,14
によって処理された状態になっており、また、切り口が
それらの合成樹脂層13,14で塞がれていない。
【0040】以上説明したヒートカッタ装置Aや合成樹
脂帯体の切断方法はいずれも、被切断材としての合成樹
脂帯体1に、合成樹脂繊維素材の織物で作られ2枚重ね
の偏平形状に折り畳まれた筒織物が選ばれている。しか
しながら、上記のヒートカッタ装置Aや合成樹脂帯体の
切断方法では、合成樹脂繊維素材の織物で作られた一枚
物の帯体を被切断材として選ぶことも可能であり、その
場合においても、図7で説明したように昇降体3によっ
て持ち上げられた帯体は円弧状に膨らみ出た形に曲り、
また、図3〜図6で説明した上層11または下層12の
押切り切断と同様の態様で押切り切断される。したがっ
て、そのような一枚物の帯体においても、切り口で繊維
がほつれないようにその端面が綺麗に溶融処理され、ま
た、糸引現象も生じなくなる。さらに、被切断材として
の合成樹脂帯体に織物でないシートが選ばれた場合であ
っても、切り口で糸引現象が生じないのでその切り口が
綺麗に仕上げられる。
【0041】一枚物の帯体やシートを被切断材として選
ぶときには、引張機構5の一対のロール51,52に2
段に亘る引張動作を行わせる必要はなく、また、上述し
た筒織物でなる帯体1を被切断材として選ぶときでも、
引張機構5の一対のロール51,52に2段に亘る引張
動作を行わせる必要は必ずしもない。そのように、引張
機構5の一対のロール51,52に2段に亘る引張動作
を行わせる必要がないときには、図3で説明したレベル
可変ストッパ機構6のロッド68を引き込んでおけばよ
く、そのようにしておくと、昇降体3により持ち上げら
れて上膨らみ状に保形支持された帯体1における膨らみ
箇所を刃体4で押し切ることと、刃体4の押切り切断動
作に合わせて帯体1をその切断位置を挾む両側において
刃体から引き離す方向に引張ることとが行われる。な
お、引張機構はロールを用いたものに限らず、たとえば
鋸歯状の係止部材で帯体を引張るようにしたものでもよ
い。
【0042】また、引張機構5のレベル可変ストッパ機
構6としては2つのエアシリンダを用い、一方のエアシ
リンダのロッドに他方のエアシリンダのシリンダチュー
ブを連結し、その他方のエアシリンダのロッドを図3に
示した一対の揺動アーム61,62に連結したものを採
用することも可能である。
【0043】ところで、シートカッタ装置Aにおいて
は、ヒータHによって数百度に加熱される刃体4の刃先
41が微小な弓なり変形を起こすことがあるけれども、
上記実施例のように、押切り切断を終了した時点で刃体
4の刃先41が図6のように昇降体3の逃がし溝部32
に突入するようにしておくと、たとえ刃先41が弓なり
変形を起こしていても帯体1の上層11と下層12とを
確実に押切り切断できるようになる。
【0044】なお、実施例で説明したヒートカッタ装置
Aについては、補強繊維を合成樹脂層中に埋入した家庭
用ガスホースのようなチューブについても、良好に押切
り切断が行われ、その切り口の端面で補強用繊維がほつ
れないように溶融処理されることを確認している。
【0045】
【発明の効果】請求項1、請求項2、請求項3、請求項
4、請求項5、請求項6、請求項7などに係る発明のヒ
ートカッタ装置、並びに請求項8に係る発明方法による
と、被切断材としての合成樹脂帯体が織物であっても合
成樹脂シートであっても、刃体による押切り切断に合わ
せて帯体の切り口が刃体から離れるので、刃体が所定温
度に加熱されているとしても糸引き現象を生じず、切り
口の端面が綺麗に仕上がる。このような効果は、請求項
3や請求項4に係る発明によりいっそう顕著に発揮され
る。
【0046】また、請求項2に係る発明のように、合成
樹脂帯体が筒織物である場合には、切り口の端面が刃体
により加熱されて溶融処理されるので、その切り口で繊
維がほつれるという事態が起こらず、特に、請求項6に
係る発明によれば、筒織物の切り口の端面が溶融処理さ
れ、しかもその切り口が塞がらないという顕著な効果が
得られる。
【0047】請求項9に係る発明方法によっても、筒織
物の端面が溶融処理され、しかもその切り口が塞がらな
いという顕著な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるヒートカッタ装置と帯体
給送装置とを概略的に示した概略説明図である。
【図2】ヒートカッタ装置を説明的に示した概略正面図
である。
【図3】引張機構のロール回転制御機構を示す概略説明
図である。
【図4】ヒートカッタ装置を用いた押切り切断の初期段
階の作用説明図である。
【図5】ヒートカッタ装置を用いた押切り切断の中間段
階の作用説明図である。
【図6】ヒートカッタ装置を用いた押切り切断の最終段
階の作用説明図である。
【図7】昇降体で持ち上げられた合成樹脂帯体の説明図
である。
【図8】押切り切断された合成樹脂帯体の切り口を示す
説明図である。
【図9】合成樹脂帯体としての筒織物の一部を拡大して
示した概略斜視図である。
【図10】刃体による押切り切断の説明図である。
【図11】従来のヒートカッタ装置の問題点を説明する
ための説明図である。
【図12】従来のヒートカッタ装置で切断された合成樹
脂帯体の切り口を示す説明図である。
【符号の説明】
A ヒートカッタ装置 1 帯体(筒織物) 2 支持面 3 昇降体 4 刃体 5 引張機構 6 ロール回転制御機構 11 上層 12 下層 51,52 一対のロール

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被切断材としての合成樹脂帯体が給送さ
    れる支持面と、支持面に給送されてきた上記帯体を持ち
    上げて上膨らみ状に保形支持する昇降体と、昇降体の上
    方で昇降体に対向して配備されかつ所定温度に加熱され
    る刃体と、昇降体により持ち上げられて刃体により押切
    り切断された上記帯体をその切断位置を挾む両側におい
    て刃体から引き離す方向に所定幅だけ引張る引張機構
    と、を備えることを特徴とするヒートカッタ装置。
  2. 【請求項2】 被切断材としての合成樹脂帯体が、合成
    樹脂繊維素材の織物で作られ2枚重ねの偏平形状に折り
    畳まれた筒織物である請求項1記載のヒートカッタ装
    置。
  3. 【請求項3】 昇降体の合成樹脂帯体に対する接触面が
    上方に張り出した円弧面に形成されている請求項1また
    は請求項2記載のヒートカッタ装置。
  4. 【請求項4】 昇降体の合成樹脂帯体に対する接触面で
    ある円弧面の頂部に、合成樹脂帯体を押切り切断した刃
    体の刃先が突入される逃がし溝部が設けられている請求
    項3記載のヒートカッタ装置。
  5. 【請求項5】 引張機構が、昇降体と刃体との共働によ
    り切断される合成樹脂帯体の切断位置を挾む両側に各別
    に配備されかつ昇降体により持ち上げられた上記帯体に
    接触される一対のロールと、切断された上記帯体を刃体
    から引き離す方向に所定角度だけ一対の上記ロールを同
    調回転させるためのロール回転制御機構と、でなる請求
    項1記載のヒートカッタ装置。
  6. 【請求項6】 引張機構が、昇降体と刃体との共働によ
    り切断される合成樹脂帯体の切断位置を挾む両側に各別
    に配備されかつ昇降体により持ち上げられた上記帯体に
    接触される一対のロールと、切断された上記帯体を刃体
    から引き離す方向に所定角度だけ一対の上記ロールを同
    調回転させるためのロール回転制御機構と、でなる請求
    項2、請求項3、請求項4のいずれかに記載のヒートカ
    ッタ装置。
  7. 【請求項7】 引張機構のロール回転制御機構が、一対
    のロールのそれぞれに各別に連結されかつそれらのロー
    ルの回転を伴って上下に揺動可能な一対の揺動アーム
    と、これらの揺動アームが連結されかつそれらの揺動ア
    ームの上下揺動を伴って昇降可能な昇降フレームと、昇
    降フレームを昇降させるための押引用シリンダと、押引
    用シリンダによって昇降される上記昇降フレームの昇降
    経路中の異なる位置でその昇降フレームを停止させるこ
    とが可能なレベル可変ストッパ機構と、を備える請求項
    6記載のヒートカッタ装置。
  8. 【請求項8】 所定温度に加熱された刃体で被切断材と
    しての合成樹脂帯体を押し切る合成樹脂帯体の切断方法
    において、 昇降体により持ち上げられて上膨らみ状に保形支持され
    た上記帯体における膨らみ箇所を上記刃体で押し切るこ
    とと、刃体の押切り切断動作に合わせて上記帯体をその
    切断位置を挾む両側において刃体から引き離す方向に引
    張ることとを行うことを特徴とする合成樹脂帯体の切断
    方法。
  9. 【請求項9】 合成樹脂帯体が、合成樹脂繊維素材の織
    物で作られ2枚重ねの偏平形状に折り畳まれた筒織物で
    あり、この筒織物の上層に対する刃体の押切り切断動作
    に合わせてその上層をその切断位置を挾む両側において
    刃体から引き離す第1段引張動作と、筒織物の上層に対
    する刃体の押切り切断動作に連続して行われるその筒織
    物の下層に対する刃体の押切り切断動作に合わせてその
    下層をその切断位置を挾む両側において刃体から引き離
    す第2段引張動作とを行う請求項8記載の合成樹脂帯体
    の切断方法。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102241653B1 (ko) * 2020-02-03 2021-04-19 유림알앤에스주식회사 라운드 슬링용 이중 튜브커버의 절단장치

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JPS56168159A (en) * 1980-05-29 1981-12-24 Sekisui Chem Co Ltd Method for measurement of antigen or antibody
JPS5953771A (ja) * 1982-09-13 1984-03-28 株式会社タチエス 裁断装置

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