JPH08144032A - 二方向性形状記憶合金コイルばねの製造方法 - Google Patents
二方向性形状記憶合金コイルばねの製造方法Info
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- JPH08144032A JPH08144032A JP29102394A JP29102394A JPH08144032A JP H08144032 A JPH08144032 A JP H08144032A JP 29102394 A JP29102394 A JP 29102394A JP 29102394 A JP29102394 A JP 29102394A JP H08144032 A JPH08144032 A JP H08144032A
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- shape memory
- spring
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 コンパクトでかつ耐食性に優れた二方向性形
状記憶合金コイルばねを容易に製造できるようにしたこ
と。 【構成】 NiTi系形状記憶合金パイプを冷間で、コ
イルばねの形状に成形した後記憶処理を施してパイプ状
の形状記憶合金コイルばね1とし、弾性材料からなる線
材2を前記パイプ状の形状記憶合金コイルばねに挿入し
た後、密着加工を施す、または形状記憶合金とバイアス
ばねの複合線を作製し、コイルばねに冷間で成形した後
記憶処理を施す、もしくは前記の複合線をコイルばねに
熱間で成形した後、ショットピーニングを行い、記憶処
理を施す方法。
状記憶合金コイルばねを容易に製造できるようにしたこ
と。 【構成】 NiTi系形状記憶合金パイプを冷間で、コ
イルばねの形状に成形した後記憶処理を施してパイプ状
の形状記憶合金コイルばね1とし、弾性材料からなる線
材2を前記パイプ状の形状記憶合金コイルばねに挿入し
た後、密着加工を施す、または形状記憶合金とバイアス
ばねの複合線を作製し、コイルばねに冷間で成形した後
記憶処理を施す、もしくは前記の複合線をコイルばねに
熱間で成形した後、ショットピーニングを行い、記憶処
理を施す方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンパクトでかつ耐食
性に優れた二方向性形状記憶合金コイルばねの製造方法
に関するものである。
性に優れた二方向性形状記憶合金コイルばねの製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】形状記憶合金は、形状記憶処理後冷却
し、マルテンサイト相状態ですべりが生じない程度に変
形を加えても、加熱により形状回復する性質を有してい
る合金である。通常、上記処理を施した材料は冷却時に
はその形状に変化が現れないため、一方向形状記憶と呼
ばれている。特別な処理を行えば、加熱時のみならず冷
却時においても記憶した形状に回復する二方向形状記憶
効果を付与することが可能であるが、発生力や形状を制
御するのが困難であり、ほとんど使われていない。形状
記憶合金コイルばねにおいても、上記のように形状記憶
合金自体に二方向性を付与して使用するよりも、一方向
形状記憶合金ばねとバイアスばねを組み合わせて用いる
(バイアス法)ことが多い。
し、マルテンサイト相状態ですべりが生じない程度に変
形を加えても、加熱により形状回復する性質を有してい
る合金である。通常、上記処理を施した材料は冷却時に
はその形状に変化が現れないため、一方向形状記憶と呼
ばれている。特別な処理を行えば、加熱時のみならず冷
却時においても記憶した形状に回復する二方向形状記憶
効果を付与することが可能であるが、発生力や形状を制
御するのが困難であり、ほとんど使われていない。形状
記憶合金コイルばねにおいても、上記のように形状記憶
合金自体に二方向性を付与して使用するよりも、一方向
形状記憶合金ばねとバイアスばねを組み合わせて用いる
(バイアス法)ことが多い。
【0003】しかしバイアス法では、形状記憶合金コイ
ルばねと通常のばね鋼等のバイアスばねを組み合わせる
ため、構造的にある程度の空間を必要とし、寸法の小型
化に限界がある。また、、NiTi系合金は耐腐食特性
が良好なことでも知られているが、現状のバイアス法で
は、NiTi系合金が腐食されなくてもバイアスばね材
料が腐食される環境下での使用が不可能であり、NiT
i系合金の特性を十分に活用できていない。そこで形状
記憶合金パイプの内部にバイアスばねを挿入した二重構
造のコイルばねが考えられるが、単に二重構造としただ
けでは、高温と低温との繰り返しの作動により、形状記
憶合金パイプとバイアスばねの界面に、すべりが生じ
て、コイルばねの動特性が減少し、十分な二方向性の作
動が阻害されるおそれがある。またNiTi系合金は、
熱間および冷間等の加工性が良好な材料ではないため、
パイプ状のコイルばねの製造は容易ではない等の問題が
ある。
ルばねと通常のばね鋼等のバイアスばねを組み合わせる
ため、構造的にある程度の空間を必要とし、寸法の小型
化に限界がある。また、、NiTi系合金は耐腐食特性
が良好なことでも知られているが、現状のバイアス法で
は、NiTi系合金が腐食されなくてもバイアスばね材
料が腐食される環境下での使用が不可能であり、NiT
i系合金の特性を十分に活用できていない。そこで形状
記憶合金パイプの内部にバイアスばねを挿入した二重構
造のコイルばねが考えられるが、単に二重構造としただ
けでは、高温と低温との繰り返しの作動により、形状記
憶合金パイプとバイアスばねの界面に、すべりが生じ
て、コイルばねの動特性が減少し、十分な二方向性の作
動が阻害されるおそれがある。またNiTi系合金は、
熱間および冷間等の加工性が良好な材料ではないため、
パイプ状のコイルばねの製造は容易ではない等の問題が
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題に
ついて検討の結果なされたもので、NiTi系形状記憶
合金パイプが外側で、その内部にバイアスばねを配置
し、複合構造としたコイルばねを容易に、かつ作動特性
が優れたものが得られる製造方法を開発したものであ
る。
ついて検討の結果なされたもので、NiTi系形状記憶
合金パイプが外側で、その内部にバイアスばねを配置
し、複合構造としたコイルばねを容易に、かつ作動特性
が優れたものが得られる製造方法を開発したものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はNiTi系形状
記憶合金パイプを冷間で、コイルばねの形状に成形した
後記憶処理を施してパイプ状の形状記憶合金コイルばね
とし、弾性材料からなる線材を前記パイプ状の形状記憶
合金コイルばねに挿入した後、密着加工を施すことを特
徴とする二方向姓形状記憶合金コイルばねの製造方法を
請求項1とし、NiTi系形状記憶合金パイプ内部に弾
性材料からなる線材を挿入した後、熱間加工、冷間加工
を施して二重構造の複合線を作製し、次いで該複合線を
冷間でコイルばねの形状に成形した後、記憶処理を施す
ことを特徴とする二方向性形状記憶合金コイルばねの製
造方法を請求項2とし、NiTi系形状記憶合金パイプ
内部に弾性材料からなる線材を挿入した後、熱間加工、
冷間加工を施して二重構造の複合線を作製し、次いで該
複合線を熱間でコイルばねの形状に成形し、該コイルば
ねの表面にショットピーニングを行った後、記憶処理を
施すことを特徴とする二方向性形状記憶合金コイルばね
の製造方法を請求項3とするものである。
記憶合金パイプを冷間で、コイルばねの形状に成形した
後記憶処理を施してパイプ状の形状記憶合金コイルばね
とし、弾性材料からなる線材を前記パイプ状の形状記憶
合金コイルばねに挿入した後、密着加工を施すことを特
徴とする二方向姓形状記憶合金コイルばねの製造方法を
請求項1とし、NiTi系形状記憶合金パイプ内部に弾
性材料からなる線材を挿入した後、熱間加工、冷間加工
を施して二重構造の複合線を作製し、次いで該複合線を
冷間でコイルばねの形状に成形した後、記憶処理を施す
ことを特徴とする二方向性形状記憶合金コイルばねの製
造方法を請求項2とし、NiTi系形状記憶合金パイプ
内部に弾性材料からなる線材を挿入した後、熱間加工、
冷間加工を施して二重構造の複合線を作製し、次いで該
複合線を熱間でコイルばねの形状に成形し、該コイルば
ねの表面にショットピーニングを行った後、記憶処理を
施すことを特徴とする二方向性形状記憶合金コイルばね
の製造方法を請求項3とするものである。
【0006】
【作用】すなわち請求項1の発明は上記したように、N
iTi系形状記憶合金パイプの内部に、ばね鋼等からな
るバイアスバネを挿入して二重構造のコイルばねとし、
外側のパイプと内側のバイアスばねが、高温と低温の作
動時に、その界面ですべりが生じないようにNiTi系
形状記憶合金パイプと内側のバイアスばねとを密着加工
したもので、これによりコイルばねの作動時における、
パイプ状形状記憶合金ばねと、この内側のバイアスばね
の界面でのすべりの発生をなくして、コイルばねとして
の良好な作動特性を保持させるものである。この密着加
工の方法とては、コイルばね両端部を機械的にカシメる
方法や、溶接、或は接着剤で接合する方法が適用でき
る。
iTi系形状記憶合金パイプの内部に、ばね鋼等からな
るバイアスバネを挿入して二重構造のコイルばねとし、
外側のパイプと内側のバイアスばねが、高温と低温の作
動時に、その界面ですべりが生じないようにNiTi系
形状記憶合金パイプと内側のバイアスばねとを密着加工
したもので、これによりコイルばねの作動時における、
パイプ状形状記憶合金ばねと、この内側のバイアスばね
の界面でのすべりの発生をなくして、コイルばねとして
の良好な作動特性を保持させるものである。この密着加
工の方法とては、コイルばね両端部を機械的にカシメる
方法や、溶接、或は接着剤で接合する方法が適用でき
る。
【0007】また請求項2の発明は、NiTi系形状記
憶合金パイプの内部に、弾性材料として、ばね鋼等の材
料からなる線材を挿入して、これを押出し等の熱間加工
と焼鈍工程を入れた抽伸等の冷間加工を施して、二重構
造の複合線を作製し、次いで該複合線を冷間でコイルば
ねの形状に成形した後、記憶処理を施すものである。こ
の方法によると外側のNiTi系形状記憶合金パイプと
内部のばね鋼等のバイアスバネは、熱間加工、冷間加
工、焼鈍等の加工工程により、その界面が複合化され密
着しているため、ばねとして作動する際の界面でのすべ
りの発生がなく、良好に作動する。
憶合金パイプの内部に、弾性材料として、ばね鋼等の材
料からなる線材を挿入して、これを押出し等の熱間加工
と焼鈍工程を入れた抽伸等の冷間加工を施して、二重構
造の複合線を作製し、次いで該複合線を冷間でコイルば
ねの形状に成形した後、記憶処理を施すものである。こ
の方法によると外側のNiTi系形状記憶合金パイプと
内部のばね鋼等のバイアスバネは、熱間加工、冷間加
工、焼鈍等の加工工程により、その界面が複合化され密
着しているため、ばねとして作動する際の界面でのすべ
りの発生がなく、良好に作動する。
【0008】次に請求項3の発明は、NiTi系形状記
憶合金パイプの内部に、弾性材料として、ばね鋼等の材
料からなる、線材を挿入して、これを押出し等の熱間加
工と焼鈍工程を入れた抽伸等の冷間加工を施して、二重
構造の複合線を作製し、該複合線を熱間でコイルばねの
形状に成形し、このコイルばねの表面にショットピーニ
ングを行った後、記憶処理を施すものである。この方法
によると、前記と同様に、パイプとバイアスばねとの界
面が密着しているため、ばねとして作動する際の界面で
のすべりの発生がなく良好に作動すると共に、熱間でコ
イルばねに成形したときの歪みの回復を、ショットピー
ニングによる冷間加工により、再び歪みを導入すること
によって形状記憶回復率を上昇させることができる。
憶合金パイプの内部に、弾性材料として、ばね鋼等の材
料からなる、線材を挿入して、これを押出し等の熱間加
工と焼鈍工程を入れた抽伸等の冷間加工を施して、二重
構造の複合線を作製し、該複合線を熱間でコイルばねの
形状に成形し、このコイルばねの表面にショットピーニ
ングを行った後、記憶処理を施すものである。この方法
によると、前記と同様に、パイプとバイアスばねとの界
面が密着しているため、ばねとして作動する際の界面で
のすべりの発生がなく良好に作動すると共に、熱間でコ
イルばねに成形したときの歪みの回復を、ショットピー
ニングによる冷間加工により、再び歪みを導入すること
によって形状記憶回復率を上昇させることができる。
【0009】次に本発明において適用でるNiTi系形
状記憶合金としては、at%でNi49〜52%、残部
TiからなるNiTi合金或は、上記のNiまたは/お
よびTiの一部をFe、Cr、Al、V、Pd、Mn、
Co、Nb、Cuのいずれか1種または2種以上で0.
01〜2%の範囲で置換したNiTi系合金が適用でき
る。そして上記のNiTi系形状記憶合金のパイプは、
これらの合金を溶解鋳造し、700〜1000℃で熱間
押出しでパイプを作製し、600〜800℃の焼鈍工程
を入れた繰り返しの冷間抽伸により所定の寸法に仕上げ
る。また二重構造の複合線とては、形状記憶合金パイプ
の内側にばね鋼等の線材を挿入した後、700〜100
0℃で熱間押出しにより複合線とし、上記と同様に60
0〜800℃の焼鈍工程を入れた繰り返しの冷間抽伸に
より所定の寸法に仕上げる。さらに形状記憶処理は通常
行われている400〜500℃で30分〜2時間の処理
が適用できる。
状記憶合金としては、at%でNi49〜52%、残部
TiからなるNiTi合金或は、上記のNiまたは/お
よびTiの一部をFe、Cr、Al、V、Pd、Mn、
Co、Nb、Cuのいずれか1種または2種以上で0.
01〜2%の範囲で置換したNiTi系合金が適用でき
る。そして上記のNiTi系形状記憶合金のパイプは、
これらの合金を溶解鋳造し、700〜1000℃で熱間
押出しでパイプを作製し、600〜800℃の焼鈍工程
を入れた繰り返しの冷間抽伸により所定の寸法に仕上げ
る。また二重構造の複合線とては、形状記憶合金パイプ
の内側にばね鋼等の線材を挿入した後、700〜100
0℃で熱間押出しにより複合線とし、上記と同様に60
0〜800℃の焼鈍工程を入れた繰り返しの冷間抽伸に
より所定の寸法に仕上げる。さらに形状記憶処理は通常
行われている400〜500℃で30分〜2時間の処理
が適用できる。
【0010】コイルばねには、引張り力を負荷して使用
する引張りばねと、圧縮力を負荷して使用する圧縮ばね
に大別されるが、本発明はこの両者に適用できる。引張
りばねの場合は、Af点以上の温度で引張りコイルばね
の形状(高温で収縮する形状)に記憶処理したNiTi
系形状記憶合金パイプの内部に、バイアスコイルばねを
配置する。このばねはMs点以下の低温では形状記憶合
金ばねはバイアスばねの荷重により伸ばされるため、ば
ね全体としては伸びている。Af点以上の高温ではNi
Ti系合金が形状回復し、バイアスばねを圧縮するた
め、ばね全体としては低温時に比べ収縮する。したがっ
て、この二重構造のばねは低温では伸び、高温では収縮
する特性を持つ二方向性形状記憶合金コイルばねとな
る。
する引張りばねと、圧縮力を負荷して使用する圧縮ばね
に大別されるが、本発明はこの両者に適用できる。引張
りばねの場合は、Af点以上の温度で引張りコイルばね
の形状(高温で収縮する形状)に記憶処理したNiTi
系形状記憶合金パイプの内部に、バイアスコイルばねを
配置する。このばねはMs点以下の低温では形状記憶合
金ばねはバイアスばねの荷重により伸ばされるため、ば
ね全体としては伸びている。Af点以上の高温ではNi
Ti系合金が形状回復し、バイアスばねを圧縮するた
め、ばね全体としては低温時に比べ収縮する。したがっ
て、この二重構造のばねは低温では伸び、高温では収縮
する特性を持つ二方向性形状記憶合金コイルばねとな
る。
【0011】圧縮ばねの場合は、上記の引張りコイルば
ねの場合とは逆にAf点以上の温度で圧縮コイルばねの
形状(高温で引張る形状)に記憶したNiTi系形状記
憶合金パイプの内側にバイアスコイルばねを配置する。
このコイルばねはMs点以下の低温では形状記憶合金ば
ねはバイアスばねの荷重により収縮されるため、ばね全
体としては収縮されているが、Af点以上の高温ではN
iTi系合金が形状回復し、バイアスバネを伸ばすため
全体としては低温時に比べ伸びる。したがって低温時で
は縮み高温では伸びる特性を持つ二方向性形状記憶合金
コイルばねとなる。
ねの場合とは逆にAf点以上の温度で圧縮コイルばねの
形状(高温で引張る形状)に記憶したNiTi系形状記
憶合金パイプの内側にバイアスコイルばねを配置する。
このコイルばねはMs点以下の低温では形状記憶合金ば
ねはバイアスばねの荷重により収縮されるため、ばね全
体としては収縮されているが、Af点以上の高温ではN
iTi系合金が形状回復し、バイアスバネを伸ばすため
全体としては低温時に比べ伸びる。したがって低温時で
は縮み高温では伸びる特性を持つ二方向性形状記憶合金
コイルばねとなる。
【0012】上記二重構造の二方向形状記憶コイルばね
は、形状記憶合金コイルばねとバイアスコイルばねとを
並列または直列に接続した二方向形状記憶コイルばねに
比べ、理論上同等の荷重−変形特性を示す。これらの二
方向形状記憶合金コイルばねにおいて、外界と接するの
はNiTi系合金表面のみであり、NiTi系合金の良
好な耐食性を活用できる。また、パイプは同断面積の中
実線に比べねじり剛性が高いため、同等のばね特性を得
るための断面積が小さくて済み材料の節約が可能とな
る。さらに、バイアスコイルばねがNiTi系形状記憶
合金パイプコイルばね内部に組み込まれているため、バ
イアスコイルばねと形状記憶合金コイルばねを直列につ
ないだ通常の二方向形状記憶コイルばねに比べ、寸法が
小型になる。
は、形状記憶合金コイルばねとバイアスコイルばねとを
並列または直列に接続した二方向形状記憶コイルばねに
比べ、理論上同等の荷重−変形特性を示す。これらの二
方向形状記憶合金コイルばねにおいて、外界と接するの
はNiTi系合金表面のみであり、NiTi系合金の良
好な耐食性を活用できる。また、パイプは同断面積の中
実線に比べねじり剛性が高いため、同等のばね特性を得
るための断面積が小さくて済み材料の節約が可能とな
る。さらに、バイアスコイルばねがNiTi系形状記憶
合金パイプコイルばね内部に組み込まれているため、バ
イアスコイルばねと形状記憶合金コイルばねを直列につ
ないだ通常の二方向形状記憶コイルばねに比べ、寸法が
小型になる。
【0013】
【実施例】以下に本発明の一実施例について説明する。 (実施例1)Ni50.3at%残部TiのNiTi合
金を高周波真空溶解により溶解鋳造し、900℃の温度
で押出しを行いパイプとし、これを800℃の焼鈍を入
れた繰り返し冷間抽伸により、外径1mm、内径0.8
mmのパイプを作製した。これを圧縮コイルばねの形状
に成形し、450℃で1時間の記憶処理を施した。コイ
ルばねの寸法は、平均コイル径=10mm、有効巻数=
7、ばね高さ=40mmである。次に線径0.7mmの
ばね用ステンレス鋼の線を、前記のコイルばねと同じ形
状に成形し、形状記憶合金パイプばねの内部に挿入し、
その両端部を溶接して、その界面を密着させて、図1に
示すような、外側が形状記憶合金パイプコイルばね1で
内側がバイアスばね2からなる二重構造のコイルばねを
作製した。このコイルばねは低温時には縮み高温時には
伸びる作動を行う圧縮ばねである。
金を高周波真空溶解により溶解鋳造し、900℃の温度
で押出しを行いパイプとし、これを800℃の焼鈍を入
れた繰り返し冷間抽伸により、外径1mm、内径0.8
mmのパイプを作製した。これを圧縮コイルばねの形状
に成形し、450℃で1時間の記憶処理を施した。コイ
ルばねの寸法は、平均コイル径=10mm、有効巻数=
7、ばね高さ=40mmである。次に線径0.7mmの
ばね用ステンレス鋼の線を、前記のコイルばねと同じ形
状に成形し、形状記憶合金パイプばねの内部に挿入し、
その両端部を溶接して、その界面を密着させて、図1に
示すような、外側が形状記憶合金パイプコイルばね1で
内側がバイアスばね2からなる二重構造のコイルばねを
作製した。このコイルばねは低温時には縮み高温時には
伸びる作動を行う圧縮ばねである。
【0014】(実施例2)外側にNi50.75at
%、Fe0.05at%残部TiのNiTi系合金を、
内側にばね用ステンレス鋼を組合せた二重構造の複合材
を1000℃で熱間押出しにより作製し、800℃の焼
鈍工程を入れた冷間抽伸により、外側が形状記憶合金パ
イプで内側がバイアスばねの二重構造の直径1mmの複
合線を作製した。この線を冷間でコイルばねの形状に成
形し、引張りコイルばねの形状に固定し、450℃で1
時間の記憶処理を施して、低温時には伸び、高温時には
縮む作動を行う引張りばねを作製した。
%、Fe0.05at%残部TiのNiTi系合金を、
内側にばね用ステンレス鋼を組合せた二重構造の複合材
を1000℃で熱間押出しにより作製し、800℃の焼
鈍工程を入れた冷間抽伸により、外側が形状記憶合金パ
イプで内側がバイアスばねの二重構造の直径1mmの複
合線を作製した。この線を冷間でコイルばねの形状に成
形し、引張りコイルばねの形状に固定し、450℃で1
時間の記憶処理を施して、低温時には伸び、高温時には
縮む作動を行う引張りばねを作製した。
【0015】(実施例3)実施例2と同様にして作製し
た直径1mmの複合線を900℃の温度でコイルばねに
成形し、冷間でショットピーニングを行って外側のNi
Ti合金コイル表面に冷間加工を施し、最後に圧縮コイ
ルばねの形状に固定して450℃1時間の記憶処理を施
して、低温時に縮み、高温時に伸びる圧縮コイルばねを
作製した。
た直径1mmの複合線を900℃の温度でコイルばねに
成形し、冷間でショットピーニングを行って外側のNi
Ti合金コイル表面に冷間加工を施し、最後に圧縮コイ
ルばねの形状に固定して450℃1時間の記憶処理を施
して、低温時に縮み、高温時に伸びる圧縮コイルばねを
作製した。
【0016】(比較例)直径1mmのNi50.3at
%、残部TiのNiTi合金線で、平均コイル径=10
mm、有効巻数=7、ばね高さ=40mmの中実線のコ
イルばねと、この寸法と同じばね鋼用ステンレス線のコ
イルばねを従来のバイアス法により直列に連結して、バ
イアス法の二方向性形状記憶合金コイルばねを作製し
た。
%、残部TiのNiTi合金線で、平均コイル径=10
mm、有効巻数=7、ばね高さ=40mmの中実線のコ
イルばねと、この寸法と同じばね鋼用ステンレス線のコ
イルばねを従来のバイアス法により直列に連結して、バ
イアス法の二方向性形状記憶合金コイルばねを作製し
た。
【0017】上記の実施例1〜3の本発明の形状記憶合
金ばねと比較例のバイアス法によるコイルばねについ
て、Af点以上の温度(約60℃)以上への加熱とMs
点+20℃以下の温度(Ms点はNi50.3at%が
−1.9℃、Ni50.75at%が4.4℃)への冷
却を繰り返して5000回行う実験を行った。その結
果、本発明に係る二重構造の形状記憶合金コイルばね
は、従来のバイアス法による形状記憶合金コイルばねと
同じ特性を示した。
金ばねと比較例のバイアス法によるコイルばねについ
て、Af点以上の温度(約60℃)以上への加熱とMs
点+20℃以下の温度(Ms点はNi50.3at%が
−1.9℃、Ni50.75at%が4.4℃)への冷
却を繰り返して5000回行う実験を行った。その結
果、本発明に係る二重構造の形状記憶合金コイルばね
は、従来のバイアス法による形状記憶合金コイルばねと
同じ特性を示した。
【0018】
【発明の効果】以上に説明したように本発明によれば、
従来のバイアス法と同じ特性を有し、かつ耐食性に優
れ、コンパクト化した二方向性形状記憶合金コイルばね
が、比較的容易に得られるもので工業上顕著な効果を奏
するものである。
従来のバイアス法と同じ特性を有し、かつ耐食性に優
れ、コンパクト化した二方向性形状記憶合金コイルばね
が、比較的容易に得られるもので工業上顕著な効果を奏
するものである。
【図1】本発明の一実施例に係る二方向性形状記憶合金
コイルばねの部分断面図
コイルばねの部分断面図
1 形状記憶合金パイプコイルばね 2 バイアスばね
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植木 達彦 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 NiTi系形状記憶合金パイプを冷間で
コイルばねの形状に成形した後、記憶処理を施してパイ
プ状の形状記憶合金コイルばねとし、弾性材料からなる
線材を前記パイプ状の形状記憶合金コイルばねに挿入し
た後、密着加工を施すことを特徴とする二方向性形状記
憶合金コイルばねの製造方法。 - 【請求項2】 NiTi系形状記憶合金パイプ内部に弾
性材料からなる線材を挿入した後、熱間加工、冷間加工
を施して二重構造の複合線を作製し、次いで該複合線を
冷間でコイルばねの形状に成形した後、記憶処理を施す
ことを特徴とする二方向性形状記憶合金コイルばねの製
造方法。 - 【請求項3】 NiTi系形状記憶合金パイプ内部に弾
性材料からなる線材を挿入した後、熱間加工、冷間加工
を施して二重構造の複合線を作製し、次いで該複合線を
熱間でコイルばねの形状に成形し、該コイルばねの表面
にショットピーニングを行った後、記憶処理を施すこと
を特徴とする二方向性形状記憶合金コイルばねの製造方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29102394A JPH08144032A (ja) | 1994-11-25 | 1994-11-25 | 二方向性形状記憶合金コイルばねの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29102394A JPH08144032A (ja) | 1994-11-25 | 1994-11-25 | 二方向性形状記憶合金コイルばねの製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08144032A true JPH08144032A (ja) | 1996-06-04 |
Family
ID=17763459
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29102394A Pending JPH08144032A (ja) | 1994-11-25 | 1994-11-25 | 二方向性形状記憶合金コイルばねの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08144032A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2008044815A1 (en) * | 2006-10-12 | 2008-04-17 | Industry-Academic Cooperation Foundation, Yonsei University | Two-way shape memory material, method of manufacturing same, and heat insulating product employing same |
| WO2010103691A1 (ja) * | 2009-03-12 | 2010-09-16 | 株式会社吉見製作所 | 形状記憶合金製部材の製造方法及び形状記憶合金製部材を利用したアクチュエータ |
| CN109278686A (zh) * | 2018-11-23 | 2019-01-29 | 吉林大学 | 一种轻量化防护记忆合金桁架总成 |
| CN109277502A (zh) * | 2018-11-08 | 2019-01-29 | 南京工业大学 | 一种双金属复合弹簧及其制备方法 |
-
1994
- 1994-11-25 JP JP29102394A patent/JPH08144032A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2008044815A1 (en) * | 2006-10-12 | 2008-04-17 | Industry-Academic Cooperation Foundation, Yonsei University | Two-way shape memory material, method of manufacturing same, and heat insulating product employing same |
| WO2010103691A1 (ja) * | 2009-03-12 | 2010-09-16 | 株式会社吉見製作所 | 形状記憶合金製部材の製造方法及び形状記憶合金製部材を利用したアクチュエータ |
| CN109277502A (zh) * | 2018-11-08 | 2019-01-29 | 南京工业大学 | 一种双金属复合弹簧及其制备方法 |
| CN109278686A (zh) * | 2018-11-23 | 2019-01-29 | 吉林大学 | 一种轻量化防护记忆合金桁架总成 |
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