JPH08145007A - アクチュエータの作動方法及び装置 - Google Patents

アクチュエータの作動方法及び装置

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JPH08145007A
JPH08145007A JP28568494A JP28568494A JPH08145007A JP H08145007 A JPH08145007 A JP H08145007A JP 28568494 A JP28568494 A JP 28568494A JP 28568494 A JP28568494 A JP 28568494A JP H08145007 A JPH08145007 A JP H08145007A
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敏男 福田
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一弘 小菅
Hiroki Murakami
弘記 村上
Nobuhito Takeuchi
暢人 竹内
Hitoshi Kitayama
仁志 北山
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 位置制御と力制御とを切り換えるにおいて、
外部環境の位置情報がなくても負荷に応じて適切に切り
換えることができるアクチュエータの作動方法及び装置
を提供する。 【構成】 油圧で作動するアクチュエータ10でワーク
24を外部環境25と接する目標位置まで移動した後、
所定の力でワーク24を外部環境25に押圧するアクチ
ュエータの作動方法において、ワーク24を目標位置ま
で移動する目標速度を(xr')、外部環境からの外力を
f、外力fを速度に変換するアドミッタンスをBとした
とき、アクチュエータ速度(x' )が、x' =xr'+B
fとなるようにアクチュエータを制御し、かつ、そのア
クチュエータ速度(x' )で所望のフィードフォワード
速度信号(vr )を作ってアクチュエータ10を制御す
ると共にアクチュエータ10からの位置信号でフィード
バック制御を行うことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、油圧シリンダ等のアク
チュエータの作動方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】油圧シリンダ等のアクチュエータは、そ
のサイズに比べて大きな出力を取り出すことができるの
で、建設等の重量物を扱う場面で広く用いられている。
これらの機械では、パワーショベル等の土木機器に見ら
れるような開ループ型の制御や、流量制御弁を用いた速
度制御に用いられるものがほとんどで、アクチュエータ
の発生する力を高精度で制御することはなされていな
い。
【0003】近年、クローズドループ制御を用いて高精
度で位置決め制御と速度制御が行える電気・油圧サーボ
アクチュエータ(ディジタルサーボシリンダ)が開発さ
れ、位置制御に用いられるようになってきている。
【0004】この電気・油圧サーボアクチュエータは、
図8に示すように、油圧シリンダ10のポート11,1
2に油圧制御弁13が接続され、その油圧制御弁13の
ソレノイド14に、図示していないサーボドライバから
前進及び後進のパルス信号15を入力することで、油圧
ポンプ16からの圧油を、前進側シリンダ室17Fや後
進側シリンダ室17Bに供給してロッド18をパルス信
号15に応じて進退させるものである。
【0005】アクチュエータ10のロッド18の位置
は、アブソリュート式測長センサ19とディジタル測長
センサ20とで検出され、このセンサ19,20の検出
信号を基にしてアクチュエータ10の位置制御と速度制
御を高精度で行えるようになっており、また前進側シリ
ンダ室17Fや後進側シリンダ室17Bの圧力は、それ
ぞれ圧力センサ21F,21Bで検出され、その検出値
を基に、アクチェータ10が設定された押圧(引張)力
を発揮できるようになっている。
【0006】この電気・油圧サーボアクチュエータは、
種々の環境に使用され、例えば、射出成形機やアルミダ
イキャスト成形機、薄膜成形装置、シールド掘進機のセ
グメント組立装置等で位置決めと力制御に使用されてい
る。また、使用する環境に応じて、単独(シリアルリン
ク機構)で、或いは複数本同時に駆動(パラレルリンク
機構)するように作動される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来アクチ
ュエータによる位置制御系と力制御系とは別々に構成さ
れ、環境条件に応じてどちらか一方を切り換えて使用し
ていた。
【0008】すなわち、位置制御においては、変位セン
サにより目標位置との変位を制御系にフィードバックし
て速度指令を出力して目標位置になるように、アクチュ
エータに圧油を供給する流量弁を制御し、力制御におい
ては、力センサで、環境に作用している力を検出し、そ
の検出値を基にして設定した力が得られるようにアクチ
ュエータを制御するように構成したものであり、制御系
が相違するため、それぞれ別個に制御する必要がある。
従って、制御を切り換えるには、先ず、位置制御でアク
チュエータを目標位置の近くまで作動(微調位置決め作
業)した後に、位置制御を停止して、力制御に切り換え
アクチュエータで設定の力で押圧(押付作業)するよう
に制御している。これを図9により説明する。
【0009】図9において、電気・油圧サーボアクチュ
エータ10は、そのロッド18でセグメントなどのワー
ク24をその軸方向に外部環境25と接する位置まで移
動した後、所定の力でワーク24を外部環境25に押圧
する場合、先ず速度指令生成部26が速度サーボアンプ
27に速度指令を出力し、その指令に基づいて速度サー
ボアンプ27はアクチュエータ10にロッド18が速度
x' で伸長するように油圧を制御するように出力28す
る。このストローク変位は、上述したアブソリュート式
測長センサ19とディジタル測長センサ20からなる変
位センサ29で検出され、その位置信号30が速度指令
生成部26と速度サーボアンプ27にフィードバックさ
れて、指令した速度x' となるように出力28が制御さ
れる。次に、ワーク24が外部環境25に接する位置ま
で移動したならば、速度制御から力制御に切り換え、外
部環境25からの反力(−F)を圧力センサ31で検出
して所定の押圧力でアクチュエータ10が外部環境25
を押圧するように力制御する。
【0010】しかしながら、位置制御系と力制御系を切
り換える際には、外部環境に応じた切り換え位置の情報
が必要であり、そのためのセンシングや制御が別途必要
となる。また、これらの情報で切り換えるようにしても
外部環境の位置情報が常に得られる保障はなく、例えば
速度制御中にワークが外部環境に当たって、それ以上移
動できない状況でも位置制御を続けるなどの不具合を生
じ、このため、ワークを破損するなどの問題がある。
【0011】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、位置制御と力制御とを切り換えるにおいて、外部環
境の位置情報がなくても負荷に応じて適切に切り換える
ことができるアクチュエータの作動方法及び装置を提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、油圧で作動するアクチュエータ
でワークを外部環境と接する目標位置まで移動した後、
所定の力でワークを外部環境に押圧するアクチュエータ
の作動方法において、ワークを目標位置まで移動する目
標速度を(xr')、外部環境からの外力をf、外力fを
速度に変換するアドミッタンスをBとしたとき、アクチ
ュエータ速度(x' )が、x' =xr'+Bfとなるよう
にアクチュエータを制御し、かつ、そのアクチュエータ
速度(x' )で所望のフィードフォワード速度信号(v
r )を作ってアクチュエータを制御すると共にアクチュ
エータからの位置信号でフィードバック制御を行うこと
を特徴とするアクチュエータの作動方法である。
【0013】請求項2の発明は、油圧で作動する複数本
のアクチュエータでベースとプラットフォームを連結し
てパラレルリンク機構を構成し、そのプラットフォーム
で、ワークを外部環境と接する目標位置まで移動した
後、所定の力でワークを外部環境に押圧するためのアク
チュエータの作動方法において、上記プラットフォーム
の目標軌道における目標速度ベクトル(xd')を定め、
外部環境からの外力をF、外力Fを速度に変換するアド
ミッタンスをBとしたとき、プラットフォーム速度ベク
トル(xp')が、xp'=xd'+BFとなるように各アク
チュエータを制御することを特徴とするアクチュエータ
の作動方法である。
【0014】請求項3の発明は、プラットフォーム座標
における位置制御と力制御を行う制御方向を予め選択
し、位置制御方向では、目標速度ベクトル{xd'}p を
プラットフォーム速度ベクトル{xp'}p とし、その速
度ベクトルに対して、制御方向を選択した運動ベクトル
成分に基づいて各アクチュエータを位置制御し、力制御
方向では、プラットフォーム速度ベクトル{xp'}
f が、{xp'}f ={xd'}f +{BF}f となるよう
に制御方向を選択した運動ベクトル成分に基づいて各ア
クチュエータを力制御する請求項2記載のアクチュエー
タの作動方法である。但し、ここで{v}i はベクトル
vのi番目成分を表す。
【0015】請求項4の発明は、油圧で作動するアクチ
ュエータでワークを外部環境と接する目標位置まで移動
した後、所定の力でワークを外部環境に押圧するアクチ
ュエータの作動装置において、油圧シリンダと油圧制御
弁を有するアクチュエータと、アクチュエータの変位を
検出する変位センサと、アクチュエータの油圧力を検出
する圧力センサと、ワークを目標位置まで移動する目標
速度(xr')を生成すると共に圧力センサからの圧力信
号より、外部環境からの外力fを速度に変換するアドミ
ッタンスをBとしたとき、アクチュエータ速度(x' )
が、x' =xr'+Bfとなる速度指令を出力する速度指
令生成部と、変位センサの検出値が入力され、その検出
値と速度指令生成部からの速度指令よりアクチュエータ
の油圧制御弁を制御する速度サーボ部とを備えたことを
特徴とするアクチュエータの作動装置である。
【0016】請求項5の発明は、油圧で作動する複数本
のアクチュエータでベースとプラットフォームを連結し
てパラレルリンク機構を構成し、そのプラットフォーム
で外部環境を目標位置に移動するためのアクチュエータ
の作動装置において、パラレルリンク機構を構成すべく
ベースとプラットフォーム間に連結される複数の油圧シ
リンダとその各油圧シリンダに設けられた油圧制御弁と
からなる複数のアクチュエータと、各アクチュエータの
変位を検出する変位センサと、各アクチュエータの油圧
力を検出する圧力センサと、上記プラットホームの目標
軌道を定め、その目標軌道に対して目標速度を生成する
と共に、各圧力センサからの圧力信号より、外部環境か
らの外力Fを速度に変換するアドミッタンスをBとした
とき、位置制御と力制御を行うべく各プラットフォーム
速度(xp')が、xp'=xd'+BFとなる速度指令を出
力する速度指令生成部と、速度指令生成部からの速度指
令を基に各アクチュエータの目標軌道に対して運動ベク
トルに分解する運動分解部と、各変位センサの検出値が
入力され、その検出値と上記運動ベクトルに基く速度指
令より各アクチュエータの油圧制御弁を制御する速度サ
ーボアンプとを備えたことをことを特徴とするアクチュ
エータの作動装置である。
【0017】
【作用】上記の構成によれば、x' =xr'+Bf(xp'
=xd'+BF)となるようにアクチュエータを制御する
ことで、ワークが外部環境と接していない時には位置制
御が実践され、ワークが外部環境に接触するとアクチュ
エータ速度がゼロとなるため、外部環境からアクチュエ
ータにかかる圧力のみで力制御が行えるので、目標速度
をセットするだけで制御が可能となる。またこの際、フ
ィードフォワード制御を行うことで、応答性の良い制御
が行える。さらにアクチュエータの作動をパラレルリン
ク機構に適用することで、1軸方向の制御のみならず6
軸方向に自在な制御が行える。
【0018】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て詳述する。
【0019】図1、図2は本発明の基本構成を示したも
ので、図1は装置の概略構成を示し、図2は制御ブロッ
ク図を示したものである。
【0020】図1、図2において、アクチュエータ10
の構成は図8で説明した通りである。
【0021】このアクチュエータ10には、アブソリュ
ート式測長センサとディジタル測長センサからなる変位
センサ29が設けられると共に圧力センサ21が設けら
れる。
【0022】アクチュエータ10は、ワーク24を、外
部環境25の位置まで移動した後、所定の力で外部環境
25に押圧(引張)するもので、例えばシールド掘進機
でトンネルを構築する際のセグメントを、先に取り付け
たセグメントに接合するように移動した後、所定の力で
押圧して、そのセグメント同士を接続する際に使用され
る。
【0023】さて図1、図2において、変位センサ29
は、アクチュエータ10のロッド18の進退位置を検出
し、これを位置信号35として速度指令生成部40に送
ると共に速度サーボ部41にフィードバック信号として
送る。また圧力センサ21の検出圧力は速度指令生成部
40に入力される。
【0024】速度指令生成部40は、変位センサ29か
らの位置信号35を基に軌道生成部42で目標速度(x
r')を生成し、同時に、圧力センサ21の検出圧力(−
f)、または、外部環境25から反力Fとして伝わる外
力(−f)を基にアドミッタンス設定部43で、その外
力fをアドミッタンスBで速度信号(Bf)に変換する
と共に、これらを加算器44にて、アクチュエータ速度
(x' )を、x' =xr'+Bfとなるようにして速度サ
ーボ部41に出力する。
【0025】この設定部43でのアドミッタンスBは、
そのアクチュエータの最大押し付け力の逆数と最大速度
の乗算値を基に設定され、圧力センサ21の検出圧に応
じて速度信号(Bf)を作り出すようになっている。
【0026】速度指令生成部40で生成されたアクチュ
エータ速度(x' )は、速度サーボ部41に入力される
と、先ず、速度サーボ部41は、アクチュエータ速度
(x')に基づいて、フィードフォワード速度信号vr
を作り、これを加算器45を介して速度指令値46をサ
ーボアンプ47に出力し、サーボアンプ47が制御電流
48を作ってこれをアクチュエータ10に出力するよう
になっている。
【0027】またアクチュエータ速度(x' )は、積分
器49で、位置信号xr にされて比較器50に入力さ
れ、そこで変位センサ29からフィードバックされた位
置(x)信号35と比較されて位置補償制御部51に入
力され、その位置補償制御部51にて速度信号にされ、
加算器45にてフィードフォワード速度信号vr と加算
されてアクチュエータ10を作動する速度指令46が作
られる。
【0028】以上において、速度指令生成部40では、
アクチュエータ速度(x' )が、 x' =xr'+Bf となるように制御する。
【0029】ここで、fは、力制御を行っている座標に
加わる力であり、Bは、アドミッタンスである。
【0030】このように制御を行うことを考えると、自
由空間では、f=0であるので、 x' =xr' となって速度を制御することができる。
【0031】また拘束されたときには、x' =0となる
ので、 xr'=−Bf f=−xr'/B となり、アクチュエータ10の力を制御することができ
る。
【0032】このアドミッタンスBは、アクチュエータ
最大速度をx'max、最大押し付け力をf0 と仮定する
と、自由に運動が可能でその方向に拘束されていない
時、つまりf=0の時にその速度x' が最大速度x'max
になり、力学的に拘束された時、すなわち速度が0にな
ったときに拘束力fが最大押し付け力f0 となるように
アドミッタンスと目標速度を求めることで、以下のよう
にして求めることができる。
【0033】x'max=x' 0=x' +Bf0 から、 B=1/f0 ・ x'max となり、アドミッタンスBを求めることができる。
【0034】このようにアクチュエータ速度x' を作り
だしこれを速度サーボ部41及びサーボアンプ47を介
してアクチュエータ10を制御することで位置制御と力
制御の双方を自動的に切り換えて制御することができ
る。
【0035】また、位置制御の際に、速度サーボ部41
では、アクチュエータ速度x' から任意の速度信号vr
を作り、フィードフォワード制御でアクチュエータ10
を作動することで、立ち上がり速度が良好なものが得ら
れる。
【0036】このように、本制御は、ダンピング制御系
を基にした位置決め制御のため、位置決め制御を行って
いる最中にもダンピングが働いているため、負荷条件が
変わった場合でも即座に目標となる力制御を行うことが
できる。またフィードバックループ及びフィードフォワ
ードの双方を取り入れることで、応答性の良い制御が可
能となる。
【0037】図3は、図1、図2に示した制御系で制御
したときの軸荷重の経時変化を示したもので、アクチュ
エータの目標速度xr'=5cm/sec、アドミッタン
スB=60kgf・sec/cm、アクチェータの押し
付け力を300kgfに設定して実験したときの例を示
したものである。
【0038】図3より、制御開始から、3.2秒まで
は、軸荷重が0で、位置制御がなされ、アクチュエータ
10が目標位置まで進んだ時点で、力制御に切り換り、
ほぼ瞬時に設定の300kgfの軸荷重を加えることが
できた。
【0039】次にパラレルリンク機構の実施例を説明す
る。
【0040】先ず、パラレルリンク機構は、本出願人が
提案したパラレルリンク機構の運動姿勢演算装置(特願
平4−52645号)と同じであり、図6に示すよう
に、固定側のベース60とプラットフォーム61間に複
数本のアクチュエータ10,10が連結されてパラレル
リンク機構62が構成され、各アクチュエータ10の進
退でプラットフォーム61を、6自由度方向(x,y,
z,α,β,γ)に移動できるようになっている。
【0041】このパラレルリンク機構62で図7に示す
ようにセグメント(ワーク24)を外部環境25に押し
当てて組み立てる作業に用いる場合、直交座標系で速度
制御と力制御を行うと、座標軸の各方向について力が干
渉しあう作業では制御系に設計が複雑となる。
【0042】そこで、セグメント(ワーク24)で構築
されるトンネルを中心Oの円筒座標系として制御系を構
成する方が、ヨーイング、旋回微調、ローリング、ピッ
チング、ヒービング修正などの作業を無理なく記述する
ことができる。
【0043】さて図4はパラレルリンク機構の装置概略
を示し、図5は制御ブロック図を示したものである。
【0044】図4において、パラレルリンク機構62の
各アクチュエータ10は、プラットフォーム61を介し
てワーク24を、目標軌道としてx方向(ベクトル成
分)に位置制御すると共にワーク24が外部環境25に
当たった時、力制御を行うとする。
【0045】先ず速度指令生成部70は、プラットホー
ム61の目標軌道における目標速度(xd')を生成し、
これを運動分解部71で各アクチュエータ10ごとのベ
クトル成分に分解して各アクチュエータ10の速度信号
を速度サーボアンプ72に出力するが、この場合、目標
軌道に対して位置制御(位置と姿勢)のみ行うアクチュ
エータ10と力制御を行うアクチュエータ10を選択
し、力制御を選択したアクチュエータ10に対しては、
目標軌道における速度ベクトルと、外部環境25からの
外力(ベクトル)をF、外力Fを速度に変換するアドミ
ッタンスをBとしたとき、プラットフォーム速度ベクト
ル(xp')が、xp'=xd'+BFとなるように各アクチ
ュエータ10を制御するようになっている。
【0046】これをさらに詳しく説明すると、作業座標
系において、図1,図2で説明した位置制御と力制御を
設計する場合、実際制御できるのは各アクチュエータ1
0の速度なので、作業座標系における速度指令値(X
d' )をアクチュエータの速度に変換しなければならな
い。
【0047】基本的には座標系間の速度関係であるので
ヤコビアンを計算すれば良い。
【0048】a.パラレルリンク機構と運動学 パラレルリンク機構は図6に示したように、ベースとベ
ースに対し相対的に運動するプラットフォーム、ベース
とプラットフォームを結合するアクチュエータから構成
され、各アクチュエータは、油圧シリンダのように、ア
クチュエータが結合されているベース上にある点とプラ
ットフォーム上にある点の相対運動(力も含む)を直接
調整するものや、簡単な機構によって間接的に調整する
ものがある。
【0049】表現を簡単にするために、ここでは、アク
チュエータによって調節することができる、2点間の距
離を、アクチュエータの長さと呼び、それをまとめて、
ベクトル l=(l1 ,l2 …l6 )T で表すことにする。
【0050】今プラットフォームの位置・姿勢を表す変
数を6次元ベクトルxp で表すと、lとxp の間には、 l= f(xp )=f(x,y,z,α,β,γ) の関係が成り立つ。f(xp )は、xp の関数で、xp
が与えられると、lを計算することができる。これを、
逆運動学の計算という。
【0051】上式の両辺を時間で微分することにより次
式を得る。
【0052】l' =Jxp' ただし、Jは、 J=∂f/∂xp で定義される。
【0053】パラレルリンク機構では、シリアルリンク
機構と違って、逆運動学の計算は容易である。
【0054】ただし、与えられた、アクチュエータの長
さl=(l1 ,l2 …l6 )Tから、プラットフォーム
の位置・姿勢xp を求める順運動学の計算は、解析的に
は求まらないという性質を持つ。
【0055】そこで、目標軌道に対するプラットフォー
ム速度xp'は、プラットフォーム目標速度をxd 、外部
環境25に働く力(外力)をFとしアドミッタンスをB
とすると、 xp'=xd'+BF となるように各アクチュエータを制御すれば良い。
【0056】この与えられたプラットフォームの速度x
p'を実現するようなアクチュエータの速度l' は上記式
(l' =Jxp')から計算できるので、制御系のブロッ
ク図は図5のように構成できる。
【0057】図5において、速度指令生成部70で生成
されるプラットフォーム目標速度xd'が軌道生成部75
で生成し、これを位置制御選択行列(I−S)76と加
算器77を介して力制御行列(S)78に出力する。こ
こでIは単位行列、Sは選択行列で、それぞれその要素
が1または0の対角行列であり、1は、それに対応する
座標でアドミッタンス行列(B)79を基に力制御をす
ることを意味し、0は、位置制御を行うことを意味して
いる。
【0058】力制御する座標xs は、 xs =Sxp 位置制御する座標xi-s(接触する可能性のない方向で
位置制御を精度よく実現したい座標)は、 xi-s=(I−S)xp で与えられる。
【0059】これらは、加算器80にて加算され、ヤコ
ビ行列81にてそれぞれアクチュエータごとの運動ベク
トルに分解される。
【0060】制御の開始時には、反力F=0であり、位
置行列選択76で生成される座標xi-sがヤコビ行列8
1より、ゲイン制御器82にて各アクチュエータ10の
速度信号vr が生成され、加算器83を介してフィード
フォワード速度信号としてアクチュエータ10に出力さ
れる。一方ヤコビ行列81にて分解された運動ベクトル
は積分器84で、各アクチュエータのシリンダ位置信号
85にされて比較器86に入力され、そこで各アクチュ
エータ10からフィードバックされたシリンダ変位信号
(I)87と比較されて位置補償制御部88に入力さ
れ、その位置補償制御部88にて速度信号にされ、加算
器83にてフィードフォワード速度信号vr と加算され
て各アクチュエータ10を作動する速度指令89が作ら
れ、その速度指令89に基づいてプラットフォーム61
が、目標軌道Xに沿ったプラットフォームの速度xp'で
移動して外部環境25に接触するまで位置制御する。
【0061】次に外部環境25にワーク24が当たり移
動が停止して、速度xp'が0となると、各アクチュエー
タ10の圧力センサからシリンダ発生力(Fl)90
が、転置ヤコビ行列91に送られて外力Fに変換され、
アドミッタンス行列79により外力Fが速度ベクトル
(BF)にされ、力制御選択行列78により力制御に切
り換えられ、プラットフォーム61に設定の力が加えら
れることなる。
【0062】このようにパラレルリンク機構のアクチュ
エータ作動において、位置制御と力制御のハイブリッド
制御が可能となり、位置制御から力制御の切り換え動作
が不要となり、制御の簡素化が図れる。
【0063】なお、本発明は上述の実施例に限定される
ものでなく、例えば外力を圧力センサ21で検出するよ
うにしたが、ワークとアクチュエータのロッド間に設け
た力センサで検出するようにしてもよい、またパラレル
リンク機構において、図5のブロック図で、プラットフ
ォーム座標に対して位置制御と力制御をする制御方向を
選択して位置制御選択行列と力制御選択行列とに分けた
制御系で説明したが、これらを一緒にして単一の単位行
列で制御するように構成してもよい、さらにパラレルリ
ンク機構のアクチュエータに、図8で説明した電気・油
圧サーボアクチュエータを全て使用する代わりに1部他
の形式のアクチュエータ、例えば電動アクチュエータで
一部を構成するようにしてもよい。
【0064】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、x' =x
r'+Bf(xp ’=xd'+BF)となるようにアクチュ
エータを制御することで、アクチュエータを位置制御し
ている際には、反力はゼロであり、ワークが外部環境に
当たり目標位置に達して力制御に移行する際には、速度
がゼロとなるため、外部環境からアクチュエータにかか
る圧力のみで力制御が行えるので目標速度をセットする
だけで制御が可能となる。またこのアクチュエータの作
動をパラレルリンク機構に適用することで、1軸方向の
制御のみならず6軸方向に自在な制御が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において、シリアルリンクの一実施例を
示す装置の概略図である。
【図2】図1の制御ブロックを示す図である。
【図3】図1,図2の実施例における実験例を示す図で
ある。
【図4】本発明において、パラレルリンク機構の一実施
例を示す装置の概略図である。
【図5】図4の制御ブロックを示す図である。
【図6】本発明において、パラレルリンク機構の概略を
示す斜視図である。
【図7】本発明において、パラレルリンク機構の座標系
を説明するための図である。
【図8】本発明に用いるアクチュエータの詳細を示す図
である。
【図9】従来例を示す図である。
【符号の説明】
10 アクチュエータ 21 圧力センサ 24 ワーク 25 外部環境 29 変位センサ 40 速度指令生成部 41 速度サーボ部 43 アドミッタンス設定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小菅 一弘 愛知県名古屋市緑区鳴海町黒石2−10 合 同宿舎滝ノ水住宅5−103 (72)発明者 村上 弘記 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川島 播磨重工業株式会社東二テクニカルセンタ ー内 (72)発明者 竹内 暢人 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川島 播磨重工業株式会社東二テクニカルセンタ ー内 (72)発明者 北山 仁志 愛知県知多市北浜町11番1号 石川島播磨 重工業株式会社愛知工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧で作動するアクチュエータでワーク
    を外部環境と接する目標位置まで移動した後、所定の力
    でワークを外部環境に押圧するアクチュエータの作動方
    法において、ワークを目標位置まで移動する目標速度を
    (xr')、外部環境からの外力をf、外力fを速度に変
    換するアドミッタンスをBとしたとき、アクチュエータ
    速度(x' )が、x' =xr'+Bfとなるようにアクチ
    ュエータを制御し、かつ、そのアクチュエータ速度
    (x' )で所望のフィードフォワード速度信号(vr )
    を作ってアクチュエータを制御すると共にアクチュエー
    タからの位置信号でフィードバック制御を行うことを特
    徴とするアクチュエータの作動方法。
  2. 【請求項2】 油圧で作動する複数本のアクチュエータ
    でベースとプラットフォームを連結してパラレルリンク
    機構を構成し、そのプラットフォームで、ワークを外部
    環境と接する目標位置まで移動した後、所定の力でワー
    クを外部環境に押圧するためのアクチュエータの作動方
    法において、上記プラットフォームの目標軌道における
    目標速度ベクトル(xd')を定め、外部環境からの外力
    をF、外力Fを速度に変換するアドミッタンスをBとし
    たとき、プラットフォーム速度ベクトル(xp')が、x
    p'=xd'+BFとなるように各アクチュエータを制御す
    ることを特徴とするアクチュエータの作動方法。
  3. 【請求項3】 プラットフォーム座標における位置制御
    と力制御を行う制御方向を予め選択し、位置制御方向で
    は、目標速度ベクトル{xd'}p をプラットフォーム速
    度ベクトル{xp'}p とし、その速度ベクトルに対し
    て、制御方向を選択した運動ベクトル成分に基づいて各
    アクチュエータを位置制御し、力制御方向では、プラッ
    トフォーム速度ベクトル{xp'}f が、{xp'}f =
    {xd'}f +{BF}f となるように制御方向を選択し
    た運動ベクトル成分に基づいて各アクチュエータを力制
    御する請求項2記載のアクチュエータの作動方法。
  4. 【請求項4】 油圧で作動するアクチュエータでワーク
    を外部環境と接する目標位置まで移動した後、所定の力
    でワークを外部環境に押圧するアクチュエータの作動装
    置において、油圧シリンダと油圧制御弁を有するアクチ
    ュエータと、アクチュエータの変位を検出する変位セン
    サと、アクチュエータの油圧力を検出する圧力センサ
    と、ワークを目標位置まで移動する目標速度(xr')を
    生成すると共に圧力センサからの圧力信号より、外部環
    境からの外力fを速度に変換するアドミッタンスをBと
    したとき、アクチュエータ速度(x' )が、x' =xr'
    +Bfとなる速度指令を出力する速度指令生成部と、変
    位センサの検出値が入力され、その検出値と速度指令生
    成部からの速度指令よりアクチュエータの油圧制御弁を
    制御する速度サーボ部とを備えたことを特徴とするアク
    チュエータの作動装置。
  5. 【請求項5】 油圧で作動する複数本のアクチュエータ
    でベースとプラットフォームを連結してパラレルリンク
    機構を構成し、そのプラットフォームで外部環境を目標
    位置に移動するためのアクチュエータの作動装置におい
    て、パラレルリンク機構を構成すべくベースとプラット
    フォーム間に連結される複数の油圧シリンダとその各油
    圧シリンダに設けられた油圧制御弁とからなる複数のア
    クチュエータと、各アクチュエータの変位を検出する変
    位センサと、各アクチュエータの油圧力を検出する圧力
    センサと、上記プラットホームの目標軌道を定め、その
    目標軌道に対して目標速度を生成すると共に、各圧力セ
    ンサからの圧力信号より、外部環境からの外力Fを速度
    に変換するアドミッタンスをBとしたとき、位置制御と
    力制御を行うべく各プラットフォーム速度(xp')が、
    xp ’=xd'+BFとなる速度指令を出力する速度指令
    生成部と、速度指令生成部からの速度指令を基に各アク
    チュエータの目標軌道に対して運動ベクトルに分解する
    運動分解部と、各変位センサの検出値が入力され、その
    検出値と上記運動ベクトルに基く速度指令より各アクチ
    ュエータの油圧制御弁を制御する速度サーボアンプとを
    備えたことを特徴とするアクチュエータの作動装置。
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