JPH08145754A - 内燃機関の吸入空気量測定装置 - Google Patents

内燃機関の吸入空気量測定装置

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JPH08145754A
JPH08145754A JP6284778A JP28477894A JPH08145754A JP H08145754 A JPH08145754 A JP H08145754A JP 6284778 A JP6284778 A JP 6284778A JP 28477894 A JP28477894 A JP 28477894A JP H08145754 A JPH08145754 A JP H08145754A
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茂 於保
Kaoru Uchiyama
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Abstract

(57)【要約】 【目的】精度よく逆流検知することが可能な内燃機関の
吸入空気量測定装置を提供すること。 【構成】2つの熱線プローブを吸気通路内に上流,下流
に分け近接に配置し、2つの熱線駆動回路により独立に
駆動する。熱線駆動回路より得られる吸入空気量に対す
る2つの出力信号に対し、イコライザ回路と呼ぶ位相進
み要素を持たせた回路を設け、新たに応答性を改善した
出力を用いて出力信号の順流,逆流の方向検出をすると
ともに、逆流分を合成して出力するように構成される。 【効果】従来の応答遅れのある熱線プローブを用いても
逆流の検出ができ、空気流量の測定精度が比較的容易に
向上する。電子制御燃料噴射装置とのマッチング性が向
上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の吸入空気量
測定装置に係り、特に逆流検知に好適な内燃機関の吸入
空気量測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より自動車などの内燃機関の電子制
御燃料噴射装置に設けられ吸入空気量を測定する空気流
量計として、熱線式のものが質量空気量を直接検知でき
ることから主流となってきており、SAE paper 800
468,830615 に記載のものが実用化されている。また、
4気筒以下のエンジンの低回転数,重負荷時のように、
吸入空気量の脈動振幅が大きく一部逆流を伴う脈動流の
場合、従来の熱線式空気流量計では精度が低下するた
め、特開昭62−821 号公報に記載のもの、特開昭62−73
124 号公報に記載のもの等が考案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、脈動
時に逆流と呼ばれる吸気弁がオーバーラップしていると
きはピストン上昇に伴って排気弁側から正圧で吸気弁側
に戻る空気の吹き返し現象を、従来の熱線式空気流量計
で測定すると、その信号は順流,逆流の流れの方向に関
係なく流速の絶対値に対応した正の信号を出力する。従
って逆流時にあたかも順流のような信号となるので、真
の平均空気流量よりも大きい信号を出力することにな
る。このときの測定誤差は30〜100%に達するとい
う問題があった。また、順流,逆流を別々に高速で検出
できる特殊な熱線プローブを用いれば、順流,逆流の空
気流量の差より方向を検出し、方向に応じて空気流量を
出力することで平均空気流量の誤差を少なくすることが
できる。しかし、順流,逆流を別々に高速で検出できる
特殊な熱線プローブを必要とするため、プローブの製造
コストが増大し、信頼性が低下する等の問題があった。
【0004】本発明の目的は、精度良く逆流検知をする
ことができる内燃機関の吸入空気量測定装置を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、前記検出部
と前記流量演算部との間に前記検出部からの出力信号の
振幅を変えて出力する変調手段を設けることによって達
成される。
【0006】
【作用】応答遅れを内包した熱線信号をイコライザ回路
で電気的に応答遅れを回復させ、検知した方向信号を基
に、応答遅れを回復した順逆2つの熱線信号出力を切り
替えて出力することにより、真の空気流量そのものに近
い逆流補正した熱線信号を得ることが出来、平均空気流
量の誤差を非常に小さくすることができる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1により説明す
る。熱線駆動回路1,2はそれぞれ独立した回路であ
り、電源10に接続され別々に空気流量に応じた出力を
する。熱線駆動回路1は発熱抵抗体11,温度補償抵抗
12,抵抗13,14からなるホイーストンブリッジ回
路により、ブリッジ中点の電位差がゼロになるように差
動増幅器15,トランジスタ16によって発熱抵抗体1
1に流れる電流を調整するように構成されている。この
構成により空気流速によらず発熱抵抗体11の抵抗値は
一定に、すなわち温度が一定値になるように制御され
る。このとき、発熱抵抗体11による空気流速に対応す
る信号は、図中A点の電位である。また熱線駆動回路2
の発熱抵抗体21も同様であり、発熱抵抗体21による
空気流速に対応する信号は、図中B点の電位である。
【0008】ここで発熱抵抗体11,21は、例えばセ
ラミックなどの熱伝導性の良い絶縁材料で作られた円筒
状または円柱状のボビンの表面に、発熱体として白金や
タングステンの熱線が巻かれており、被覆材としてガラ
スやセラミックスがコーティングされたものである。発
熱抵抗体11,21は板型のガラスやセラミックなどの
基盤上に、発熱体として白金やタングステンの薄膜や厚
膜が形成されたものであっても良い。
【0009】発熱抵抗体11,21は自動車等の内燃機
関の吸気通路内に設けられ、例えば吸気上流側には発熱
抵抗体11が、吸気下流側には発熱抵抗体21が設けら
れ、近接して平行に配置される。発熱抵抗体11,21
の温度は、通常の定温度型熱線流速計と同様に、空気温
度との差が空気流速に関係なく一定値になるように熱線
駆動回路1,2により電気加熱される。まず、吸気上流
側から下流側の順方向に空気が流れるときは、発熱抵抗
体11は21に比べて空気流による冷却が大であるの
で、熱線駆動回路1からの供給電流は発熱抵抗体11の
方が21より大となる。一方、吸気下流側から上流側の
逆方向に空気が流れるときは、空気流による冷却は前と
逆に発熱抵抗体21の方が大となり、熱線駆動回路2か
らの供給電流は発熱抵抗体21の方が11より大とな
る。従って発熱抵抗体11,21への供給電流の大小の
差により、空気流の方向を検知することができる。しか
し、吸気通路内に空気の脈動が生じ、発熱抵抗体11,
21の熱応答特性を要因として熱線駆動回路1,2に応
答遅れが生じると空気流の方向の検知が遅れ、平均空気
流量の検出に誤差が生ずる。
【0010】本実施例では、発熱抵抗体11,21のそ
れぞれの空気流量に応じた出力を、イコライザ回路3,
4により電気的に周波数応答性を改善し、電圧比較器5
によりイコライザ回路3,4の出力の大小の差により空
気流の方向を検知するとともに、スイッチ回路6により
イコライザ回路3,4の出力を切り替えて逆流誤差の少
ない流量信号として出力する。スイッチ回路6では逆流
側のイコライザ回路4の出力信号を反転回路61で反転
することにより、イコライザ回路3,4の出力を切り替
えるものである。この場合、方向信号を外部に出力しな
くても、出力信号のみでエンジンコントロールユニット
とのインターフェイスが可能となる。ここで使用される
スイッチ回路6は、例えばCMOSプロセスで作られた
アナログスイッチや、バイポーラプロセスで作られたト
ランジスタを用いたアナログスイッチ等であり特に限定
されるものではない。
【0011】次に、図2によりイコライザ回路3,4を
用いた場合の詳細の動作を説明する。ここで熱線信号
は、全て空気流量に換算して表示している。一般に空気
流量は、4気筒以下のエンジンの低回転数,重負荷時の
場合、吸入空気量の脈動振幅が大きく図2(1)に示す
ように、逆流と呼ぶ負の空気流量を伴う正弦波に近い波
形となる。これは例えば、エンジン回転数が1000rp
m の場合は約33Hzの脈動周波数となる。このような
現象は、エンジンの燃焼室形状,吸排気管形状およびエ
アークリーナ形状などによって異なった形態を示す。
【0012】この逆流を伴った脈動流を、応答性の速い
計測機器に用いられる特殊な熱線プローブを抵抗発熱体
として用いて測定すると、図2(2)に示すように順
流,逆流の方向に関係なく流速の絶対値に対応した正の
信号を出力する。流量に対する応答性がよいため、順流
と逆流の切り替え時には熱線信号はほぼゼロに近くな
る。このような高速応答が可能な特殊な熱線プローブを
2個用いて、順流,逆流の方向を検出して波形を合成す
れば、真の空気流量に最も近い熱線信号を得ることがで
きる。しかし、応答性の速い計測機器に用いられる特殊
な熱線プローブは高価であり、信頼性の点からも自動車
のエンジンなどの振動の大きな機械に定常的に使用する
のは難しい。
【0013】そこで、従来より自動車の空気流量の測定
に用いられている、信頼性は高いが応答性は特別速くな
い熱線プローブを2個平行に並べて発熱抵抗体11,2
1として用いると、図2(3)に示すように順流,逆流
の方向に関係なく流速の絶対値に対応した正の信号を出
力する。この場合、応答遅れが生じることから順流と逆
流の切り替え時において熱線信号はゼロとならない。ま
た吸気上流側に配置された発熱抵抗体11の出力Aは、
順流時は大きく逆流時は小さい。逆に吸気下流側に配置
された発熱抵抗体21の出力Bは、逆流時は大きく順流
時は小さい。これら2つの信号を電圧比較器5で比較し
た結果は、図2(4)に示すような順流を示す高電位レ
ベル(Hi),逆流を示す低電位レベル(Low)を繰
り返す。スイッチ回路6によって、方向信号を用いて順
逆の切り替えをして逆流補正した熱線信号は、図2
(5)に示すような逆流を伴う合成波形となる。ただ
し、真の空気流量に対して位相がずれ、空気流量がゼロ
付近での波形に飛びが生じるため、平均空気流量を比較
すると、ただ方向信号を用いて合成しただけでは誤差が
生ずることになる。
【0014】本実施例では、図2(3)の応答遅れを内
包した熱線信号を、前記イコライザ回路3,4で電気的
に応答遅れを回復させており、これを図2(6)に示
す。応答遅れを回復した順逆2つの熱線信号出力A2,
B2は、位相と振幅が真の空気流量に近くなるよう、イ
コライザ回路3,4で調整されている。この新たな信号
A2,B2を用いて、新たに方向信号を発生させて出力
を切り替え合成することで、図2(7)に示すような真
の空気流量そのものに近い逆流補正した熱線信号を得る
ことが出来、平均空気流量の誤差を非常に小さくするこ
とが出来る。
【0015】図3に前記イコライザ回路3,4の周波数
特性の一例を示す。これは、ある一定流速における発熱
抵抗体11,21を含む熱線駆動回路1,2の電気的な
周波数応答性を表したものである。熱線駆動回路の応答
性は、カットオフがおおよそ数十Hzと100Hz以下
である。例えばエンジン回転数が1000rpm から20
00rpm における空気流量の場合は、約33Hzから約
66Hzの脈動周波数が発生するため、熱線駆動回路の
カットオフに影響を受け、空気流量の検出値に応答遅れ
が生じる。しかし、例えば図3に示すような位相進み要
素を持たせたイコライザの特性を加えると、合成した応
答性は例えば数百Hzと、熱線駆動回路のみの応答性に
対し一桁速い応答性を実現することが出来る。この場
合、合成した応答性のゲイン特性はフラットなまま周波
数のみが延びる様な特性にすることが望ましい。その結
果、空気流量の検出遅れをなくすことが出来る。
【0016】前記イコライザ回路3,4を具体的に電気
回路で実現した場合の一実施例を図4に示す。これは差
動増幅器31を用い、抵抗33,34,36,38で入
出力ゲインを決定し、抵抗37,コンデンサ32,35
で位相進み要素の周波数特性を決めるものである。
【0017】以上のイコライザ回路を用いた本実施例に
よれば、簡単な回路で特殊な熱線プローブを抵抗発熱体
として用いずとも簡単に応答性を改善することが出来、
平均空気流量の測定精度を比較的容易に向上することが
できる。また、熱線駆動回路の応答性が電気的に改善さ
れるために、電源の起動時の立ち上がり特性を従来より
も速めることができるといった効果もある。
【0018】本発明第2の実施例を図5により説明す
る。本実施例は、図1に示す実施例において、反転回路
をなくし出力信号と方向信号とを用いて順流,逆流の判
定をエンジンコントロールユニット側ですることにより
逆流を考慮した真の流量を計測することができる。本実
施例によれば、出力信号の順流,逆流のダイナミックレ
ンジが大きくとれるため、エンジン制御ユニットでのA
/Dコンバータによる検出精度が向上する。
【0019】本発明の第3の実施例を図6により説明す
る。例えば、エンジンの燃焼室形状,吸排気管形状およ
びエアークリーナ形状により、吸入空気量の脈動振幅が
比較的小さいが逆流を生じてる様な場合においては、応
答遅れによる空気流量振幅の誤差よりも、応答遅れによ
る順流,逆流の方向信号の検出の遅れによる誤差の方が
問題になる場合がある。本実施例では、熱線駆動回路
1,2の出力にイコライザ回路3,4を設けて電圧比較
器5のみに入力し、方向信号の検出専用とするととも
に、空気流量は熱線駆動回路1,2の出力信号A,Bを
スイッチ回路6で切り替えて逆流補正した流量出力信号
とする。本実施例の場合、イコライザ回路3,4の出力
を流量出力信号に直接用いていないため、イコライザ回
路3,4の振幅特性を熱線駆動回路1,2に合わせて厳
密に校正せずとも、空気流量の検出に直接影響しない。
また、振幅特性を気にしなければイコライザ回路3,4
は、前記図4の様な差動増幅器等の能動形の部品でな
く、抵抗とコンデンサ等の受動形の部品によっても位相
進み要素を簡単に構成できる。ここで、受動型の部品を
用いたイコライザ回路の実施例を図7により説明する。
これは、抵抗41,コンデンサ42からなる低域通過フ
ィルタ(ローパスフィルタ)に、抵抗43,44,4
6,コンデンサ45からなる位相進み回路を持たせて、
交流振幅特性を改善するものである。本実施例では直流
ゲインが低下するが、交流振幅特性のみを変えること
で、特に方向検出用のイコライザ回路として用いること
ができる。
【0020】本実施例によれば、順流,逆流の方向信号
の検出の遅れによる誤差をより低減するため、イコライ
ザ回路3,4の振幅特性を、真の空気流量の振幅よりも
大きくして、逆流時の方向信号の検出感度を高くするこ
とも可能である。本実施例によれば、特に空気流量の脈
動や逆流が小さい場合でも感度よく逆流が検出でき、よ
り正確な空気流量の測定が可能となる。また、イコライ
ザ回路3,4の時定数の設定が容易で、時定数を決める
抵抗やコンデンサの精度を下げることが出来、余分な調
整を必要としない。
【0021】本発明の第4の実施例を図8により説明す
る。例えば、吸入空気量の逆流は少ないが脈動振幅が比
較的大きく、逆流発生による空気流量の誤差よりも脈動
振幅による吸入空気量の平均値の誤差の方が特に問題に
なる場合がある。本実施例では、熱線駆動回路1,2の
出力を電圧比較器5に入力して方向信号を検出し、空気
流量は熱線駆動回路1,2の出力信号A,Bをスイッチ
回路6で切り替えて逆流補正した後、第2のイコライザ
回路7を介して脈動振幅を補正して改めて流量出力信号
とする。本実施例の場合、第2のイコライザ回路7を用
いることで脈動振幅の自由な設定が可能なため、平均空
気流量の補正は正負に対してすることが出来る。
【0022】図9に第2のイコライザ回路7の周波数特
性の一例を示す。これは、ある一定流速における発熱抵
抗体11,21を含む熱線駆動回路1,2の電気的な周
波数応答性を表したものである。ここで、熱線駆動回路
の応答性に対し第2のイコライザの周波数特性は、例え
ば図9に示すような位相進み要素を、熱線駆動回路の応
答性がフラットなうちから徐々に加えると、合成した応
答性は例えば数十Hzからゲインが徐々に増加し、かつ
カットオフ周波数が100Hz以上となるような応答性
を得ることができる。第2のイコライザ回路7を用いる
と、空気流量に脈動が発生した場合の応答遅れによる脈
動時の振幅の低下を、ゲイン特性を変えることで振幅を
回復させることができ、空気流量を平均値でみた場合の
測定誤差を低減することができる。
【0023】第2のイコライザ回路7を具体的に電気回
路で実現した場合の一実施例を図10に示す。これは、
図4で説明した前記のイコライザ回路3の回路に、入出
力ゲインを変えるためのネットワーク抵抗91,92,
93,94とコンデンサ95,96を加えたものであ
る。抵抗93の値を調整することで、第2のイコライザ
回路7のゲイン特性を変えることができる。回路そのも
のの基本特性は、差動増幅器71を用い、抵抗73,7
4,76,78で入出力ゲインを決定し、抵抗77,コ
ンデンサ72,75で位相進み要素の周波数特性を決め
るものである。
【0024】本実施例では特に第2のイコライザ回路7
を用いれば、少ない回路構成でスロットル開度に対する
空気流量の関係を単調増加性が確保できるように調整で
き、自動車のエンジン制御ユニットとのマッチングが向
上するといった効果がある。本発明の第5の実施例を図
11により説明する。例えば、吸入空気量の脈動振幅と
逆流がともに大きく、かつ脈動に高調波成分が多く含ま
れる場合、熱線駆動回路1,2の応答遅れによる吸入空
気量の検出誤差が特に大きくなる場合がある。
【0025】本実施例では、熱線駆動回路1,2の出力
をイコライザ回路3,4を設けて電圧比較器5のみに入
力し、方向信号の検出専用とするとともに、空気流量は
熱線駆動回路1,2の出力信号A,Bをスイッチ回路6
で切り替えて逆流補正した後、第2のイコライザ回路7
を介して脈動振幅を補正して改めて流量出力信号とす
る。本実施例の場合、逆流発生時の逆流検出の応答遅れ
はイコライザ回路3,4で対応し検出感度を高くでき、
また脈動発生時の応答遅れによる脈動振幅の低下を、第
2のイコライザ回路7を用いることで対応し脈動振幅を
回復し、吸入空気量の検出誤差を総合的に低減すること
が可能となる。
【0026】本実施例によれば、特に空気流量の脈動や
逆流が大きく乱れた場合でも感度よく逆流が検出でき、
より正確な空気流量の測定が可能となる。逆流と脈動の
感度を別々に設定できるため、エンジンとの組み合わせ
による調整が容易である。
【0027】本発明の第6の実施例を図12により説明
する。本実施例では、熱線駆動回路1,2におけるブリ
ッジ回路の発熱抵抗体11,21を接地側に配置し、温
度補償回路8を設けることで、2つのブリッジ回路を1
個の温度補償抵抗のみで構成することができる。温度補
償回路8は、発振器89とそのクロック信号で動作する
スイッチ回路88,84,86により、ブリッジ回路の
片側となる温度補償抵抗81,抵抗82を、熱線駆動回
路1,2にそれぞれクロックに同期して時分割に切り替
えて動作するものである。この際、スイッチ回路88で
切り替えた熱線駆動回路1,2内の、トランジスタ1
6,26のエミッタ側の電位の切り替えによる電圧変動
を少なくするため、差動増幅器87をバッファとして用
い、接地側の温度補償抵抗81と直列に接続された抵抗
82に接続し電流を供給している。温度補償抵抗81の
出力は、スイッチ回路84,86とコンデンサ83,8
5によって構成されたサンプルホールド回路により、熱
線駆動回路1,2内の差動増幅器15,25に連続的に
入力され、それぞれ独立したブリッジ回路として動作す
る。熱線駆動回路1,2の動作を安定にするには、発熱
抵抗体11,21と並列に、コンデンサ17,27を設
けることが望ましい。
【0028】また、熱線駆動回路1,2の出力を電圧比
較器5に入力して方向信号を検出し、空気流量は熱線駆
動回路1,2の出力信号A,Bをスイッチ回路6で切り
替えて逆流補正することで流量出力信号を得ることがで
きる。本実施例では、熱線駆動回路の出力にイコライザ
回路を用いない例で説明したが、種々のイコライザ回路
を方向信号の切り替えや、流量出力信号等に組み合わせ
て用いてもかまわない。
【0029】本実施例によれば、通常吸気通路内に2つ
の発熱抵抗体とともに設けられる比較的高価な温度補償
抵抗を、1個に減らすことができるため原価低減が図れ
る。また、2つのブリッジ回路の温度調整箇所が1ヶ所
ですむため、温度補償抵抗が1個になったことと合わせ
て製造時の組立工数が低減でき、量産時の生産コストが
低減できる。
【0030】本発明の第7の実施例を図13により説明
する。本実施例では、熱線駆動回路1,2の出力をイコ
ライザ回路3,4を設けて電圧比較器5に入力し、方向
信号の検出専用とするとともに、空気流量は、熱線駆動
回路1,2の出力を第2のイコライザ回路で個々に応答
遅れを回復し、その信号をスイッチ回路6で切り替えて
流量出力信号とする。本実施例の場合、個々のセンサの
周波数応答の違いを個々に調整できるのでより精度が向
上する。
【0031】本発明の第8の実施例を図14により説明
する。本実施例では、イコライザ回路3により熱線駆動
回路1の出力信号の応答遅れを回復させ、その信号を流
量演算部99に出力する。本実施例の場合、前記検出部
と前記流量演算部との間にイコライザ回路を設けたこと
により空気流量の精度を比較的容易に向上することがで
きる。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、空気流量が逆流や脈動
流を伴う、通常の熱線プローブを用いた熱線式空気流量
計では測定誤差が増大する場合であっても、平均空気流
量の測定精度を比較的容易に向上することができるとい
った効果がある。また、スロットル開度に対する空気流
量の単調増加性が確保でき、自動車の電子制御燃料噴射
装置に用いるエンジン制御ユニットとのマッチングが向
上するといった効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるイコライザ回路を用いた
熱線駆動回路図。
【図2】吸入空気流が逆流を伴った脈動流の場合の動作
波形図。
【図3】熱線駆動回路図及びイコライザ回路の周波数特
性図。
【図4】イコライザ回路の実施例。
【図5】本発明の実施例によるイコライザ回路を用いた
熱線駆動回路図。
【図6】本発明の実施例によるイコライザ回路を用いた
熱線駆動回路図。
【図7】イコライザ回路の実施例。
【図8】本発明の実施例による第2のイコライザ回路を
用いた熱線駆動回路図。
【図9】熱線駆動回路図及び第2のイコライザ回路の周
波数特性図。
【図10】第2のイコライザ回路の実施例。
【図11】本発明の実施例による第1と第2のイコライ
ザ回路を用いた熱線駆動回路図。
【図12】本発明の実施例による温度補償抵抗を1個に
した熱線駆動回路図。
【図13】本発明の実施例による温度補償抵抗を1個に
した熱線駆動回路図。
【図14】本発明の実施例によるイコライザ回路を用い
た熱線駆動回路図。
【符号の説明】
1,2…熱線駆動回路、3,4…イコライザ回路、5…
電圧比較器、6,84,86,88…スイッチ回路、7
…第2のイコライザ回路、8…温度補償回路、10…電
源、11,21…発熱抵抗体、12,22,81…温度
補償抵抗、13,14,23,24,33,34,3
6,37,38,73,74,76,77,78,9
1,92,93,94…抵抗、15,25,87…差動
増幅器、16,26…トランジスタ、17,27,3
2,35,72,75,83,85,95,96…コン
デンサ、89…発振器、99…流量演算部。
フロントページの続き (72)発明者 内山 薫 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器事業部内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発熱抵抗体を含む検出部と前記検出部から
    の出力信号に基づき空気流量を算出する流量演算部とを
    備えた内燃機関の吸入空気量測定装置において、前記検
    出部と前記流量演算部との間に、前記検出部からの信号
    の振幅を変えて出力する変調手段を設けたことを特徴と
    する内燃機関の吸入空気量測定装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記変調手段はイコラ
    イザ回路であることを特徴とする内燃機関の吸入空気量
    測定装置。
  3. 【請求項3】請求項2において、前記イコライザ回路は
    差動増幅器を用い、抵抗器(33,34,36,38)
    で入出力ゲインを決定し、抵抗器(37)とコンデンサ
    で位相進み要素を設定し、前記入出力ゲインの周波数特
    性を決定することを特徴とする内燃機関の吸入空気量測
    定装置。
  4. 【請求項4】請求項2において、前記イコライザ回路
    は、抵抗器(41)とコンデンサ(41)によって構成され
    た低域通過フィルタと前記低域通過フィルタの出力を入
    力とする抵抗器(43,44,46)とコンデンサ(4
    5)で構成された位相進み回路により、前記イコライザ
    回路の入出力ゲインと周波数特性が決定されることを特
    徴とする内燃機関の吸入空気量測定装置。
  5. 【請求項5】請求項1において、前記検出部はブリッジ
    回路であることを特徴とする内燃機関の吸入空気量測定
    装置。
  6. 【請求項6】発熱抵抗体を含むブリッジ回路から成る2
    つの検出部と前記検出部からの出力信号に基づき空気流
    量を算出する流量演算部とを備えた内燃機関の吸入空気
    量測定装置において、前記検出部と前記流量演算部との
    間に、前記検出部からの出力信号の周波数成分の振幅を
    変えて出力する変調手段を個々に設けたことを特徴とす
    る内燃機関の吸入空気量測定装置。
  7. 【請求項7】発熱抵抗体を含むブリッジ回路から成る2
    つの検出部と前記検出部からの出力信号に基づき空気流
    量を算出する流量演算部とを備えた内燃機関の吸入空気
    量測定装置において、前記検出部と前記流量演算部との
    間に、前記検出部からの出力信号の周波数成分の位相を
    変えて出力する変調手段を個々に設けたことを特徴とす
    る内燃機関の吸入空気量測定装置。
  8. 【請求項8】発熱抵抗体を含むブリッジ回路から成る2
    つの検出部と前記検出部からの出力信号に基づき空気流
    量を算出する流量演算部とを備えた内燃機関の吸入空気
    量測定装置において、前記検出部と前記流量演算部との
    間に前記検出部からの出力信号を変調するイコライザ回
    路を個々に設け、前記イコライザ回路により変調された
    個々の出力信号から空気の流れ方向を検出する手段を設
    け、検出した前記空気の流れ方向に基づき、前記イコラ
    イザ回路の出力を切り替えて前記流量演算部に出力する
    手段を設けたことを特徴とする内燃機関の吸入空気量測
    定装置。
  9. 【請求項9】発熱抵抗体を含むブリッジ回路から成る2
    つの検出部と前記検出部からの出力信号に基づき空気流
    量を算出する流量演算部とを備えた内燃機関の吸入空気
    量測定装置において、前記検出部と前記流量演算部との
    間に前記検出部からの出力信号を変調するイコライザ回
    路を個々に設け、前記イコライザ回路により変調された
    個々の出力信号から空気の流れ方向を検出する手段を設
    け、検出した前記空気の流れ方向に基づき、前記ブリッ
    ジ回路の出力を切り替えて前記流量演算部に出力する手
    段を設けたことを特徴とする内燃機関の吸入空気量測定
    装置。
  10. 【請求項10】発熱抵抗体を含むブリッジ回路から成る
    2つの検出部と前記検出部からの出力信号に基づき空気
    流量を算出する流量演算部とを備えた内燃機関の吸入空
    気量測定装置において、前記検出部と前記流量演算部と
    の間に前記検出部からの出力信号を変調する第1のイコ
    ライザ回路と第2のイコライザ回路を個々に設け、前記
    第1のイコライザ回路により変調された個々の出力信号
    から空気の流れ方向を検出する手段を設け、検出した前
    記空気の流れ方向に基づき、前記第2のイコライザ回路
    の出力を切り替えて前記流量演算部に出力する手段を設
    けたことを特徴とする内燃機関の吸入空気量測定装置。
  11. 【請求項11】発熱抵抗体を含むブリッジ回路から成る
    2つの検出部と前記検出部からの出力信号に基づき空気
    流量を算出する流量演算部とを備えた内燃機関の吸入空
    気量測定装置において、前記検出部と前記流量演算部と
    の間に、前記ブリッジ回路の出力信号から空気の流れ方
    向を検出する検出手段と、前記検出手段によって検出さ
    れた空気の流れ方向に基づき、前記ブリッジ回路の出力
    を切り替える切替手段と、前記切替手段によって切り替
    えられた前記ブリッジ回路の出力信号を変調するイコラ
    イザ回路とを設けたことを特徴とする内燃機関の吸入空
    気量測定装置。
  12. 【請求項12】発熱抵抗体を含むブリッジ回路から成る
    2つの検出部と前記検出部からの出力信号に基づき空気
    流量を算出する流量演算部とを備えた内燃機関の吸入空
    気量測定装置において、前記検出部と前記流量演算部と
    の間に、前記検出部からの出力信号を変調する各々のイ
    コライザ回路と前記イコライザ回路により変調された個
    々の出力信号から空気の流れ方向を検出する検出手段
    と、検出された空気の流れ方向に基づき、前記ブリッジ
    回路の出力を切り替える切替手段と、前記切替手段によ
    って切り替えられた前記ブリッジ回路の出力信号を変調
    するイコライザ回路とを有することを特徴とする内燃機
    関の吸入空気量測定装置。
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