JPH0815209A - 電気化学式ガスセンサ - Google Patents

電気化学式ガスセンサ

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JPH0815209A
JPH0815209A JP6145197A JP14519794A JPH0815209A JP H0815209 A JPH0815209 A JP H0815209A JP 6145197 A JP6145197 A JP 6145197A JP 14519794 A JP14519794 A JP 14519794A JP H0815209 A JPH0815209 A JP H0815209A
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JP
Japan
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gas sensor
hydrogen
gas
electrochemical
output signal
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JP6145197A
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English (en)
Inventor
Noriyuki Yamaga
範行 山鹿
Toru Fujioka
透 藤岡
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電気化学式ガスセンサの感度補正及び寿命告
知ができる電気化学式ガスセンサを提供する。 【構成】 電気化学式ガスセンサにおいて、ハウジング
3に設けられた水分用通気口3cとガスセンサ素子1と
の間に水素発生素子4が設置され、この水素発生素子4
が、固体電解質層4sの両面に、直流電源17と接続さ
れる電極4b、4bを備える電解型素子5である。上記
直流電源17を制御して水素発生素子4に定期的に所定
量の水素を発生させる水素発生制御手段19cと、この
発生した水素に基づくガスセンサ素子1の水素出力信号
により対象ガスのガス出力信号を補正する感度補正手段
19sとを備える。上記水素出力信号が予め設定した値
以下になると信号を発する寿命告知手段19nを備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気化学式ガスセンサ
に関し、詳しくは、電気化学反応を利用して例えば、大
気中の一酸化炭素、水素、アルコール、窒素化合物又は
硫黄化合物等のガス成分を検出する電気化学式ガスセン
サに関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気化学的な酸化還元反応を利用した電
気化学式ガスセンサの基本的な構造としては、複数の電
極をイオン伝導体、すなわち電解質でつないでおき、特
定のガス成分が前記電極上で電気化学反応を起こすこと
により、複数の電極間の電気信号として、前記ガス成分
の存在あるいは存在量を検知するものが知られている。
【0003】上記電気化学反応に重要な役割を担うイオ
ン伝導体の材料としては、従来、液体電解質や、ゲル状
電解質が用いられていたが、液漏れや溶媒の蒸発が生じ
るために、無機物あるいは有機物の固体電解質を用いた
電気化学式ガスセンサの開発が進められてきた。
【0004】無機物の固体電解質としては、β−アルミ
ナ、ナシコン、リシコン、安定化ジルコニア等がある。
しかし、これらの無機物からなる固体電解質では、常温
におけるインピーダンスが高いため、常温ではイオンが
伝導し難い状態にある。そのため、一般には、加熱して
インピーダンスが低い状態にして利用するが、このこと
は電気化学式ガスセンサの消費電力が大きくなることを
意味しており、実用上好ましくない。
【0005】一方、有機物の固体電解質としては、ポリ
スチレンスルホネート、ポリビニルスルホネート、パー
フルオロスルホネートポリマー、パーフルオロカルボキ
シレートポリマー等のカチオン交換樹脂に属するポリマ
ーがある。これらの樹脂のうち、パーフルオロスルホネ
ートポリマーが、実用的に最も適したものとして広く使
用されており、例えば、ナフィオン(商品名、デュポン
社製)と呼ばれるものがある。
【0006】上記パーフルオロスルホネートポリマーが
好ましい理由は、カチオンの解離度が大きいこと、すな
わちインピーダンスが小さいこと、あるいは、熱的、電
気化学的に比較的安定であること等のためである。ま
た、パーフルオロスルホネートポリマーは、溶媒に可溶
であるため、溶液をキャスティングすることによって、
絶縁基板や電極の上に容易にパーフルオロスルホネート
ポリマーからなる固体電解質を形成することができ、電
気化学式ガスセンサの製造が簡単になる利点もある。
【0007】ところが、上記のようなパーフルオロスル
ホネートポリマーの物性値が経時的に変化していくのに
伴い、電気化学式ガスセンサの感度も経時的に低下して
行き、ある期間を経過すると電気化学式ガスセンサとし
ての機能が発揮できなくなり、いわゆる寿命が来てしま
う。すなわち、電極間をつなぐ電解質であるパーフルオ
ロスルホネートポリマーのインピーダンスやガス透過性
等の物性値は、電気化学式ガスセンサの感度に非常に大
きな影響を与えるため、物性値の経時変化がそのまま電
気化学式ガスセンサの感度の経時変化となって現れる。
このように、電気化学式ガスセンサの感度が経時的に低
下して、電気化学式ガスセンサとして機能するために必
要な最低値以下の感度になってしまうと、この時点で電
気化学式ガスセンサの寿命が来たことになる。このよう
に寿命が来た電気化学式ガスセンサをそのまま使用し続
けることは、非常に危険であるため、従来の電気化学式
ガスセンサでは、定期的に一定濃度の検知対象ガスを導
入して、これに対する電気化学式ガスセンサの感度を計
測して、電気化学式ガスセンサが十分に機能できるだけ
の感度を有しているか否かを判断していた。しかし、こ
のような方法による電気化学式ガスセンサの点検作業
は、時間と労力がかかるとともに、一定期間をおいて実
施する点検のまでの間に電気化学式ガスセンサの寿命が
来た場合には、これを知ることができず、電気化学式ガ
スセンサの寿命が来たことを迅速かつ確実に知るには、
不十分な方法であるという問題があった。
【0008】なお、電解質の経時変化による電気化学式
ガスセンサの寿命は、上記のパーフルオロスルホネート
ポリマーを用いた場合だけでなく、各種の固体電解質あ
るいは液体電解質を用いた場合であっても同様に来るの
で、上記と同様の問題があった。以上のように、従来の
電気化学式ガスセンサでは、使用中の電気化学式ガスセ
ンサに寿命がきても、寿命がきたことを簡単に知ること
ができないという問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の事実に
鑑みてなされたもので、その目的とするところは、電気
化学式ガスセンサの感度補正及び寿命告知ができる電気
化学式ガスセンサを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
電気化学式ガスセンサは、内部空間3a及びこの内部空
間3aに外部から検知対象ガスを導入するガス用通気口
3bを有するハウジング3と、上記内部空間3aに備え
られた、絶縁基板10の表面に形成された複数の電極を
固体高分子電解質11でつないでガス検知作用を行わせ
るガスセンサ素子1と、このガスセンサ素子1からのガ
ス出力信号を検知するガスセンサ出力検知手段19dと
を備えた電気化学式ガスセンサにおいて、上記ハウジン
グ3に設けられた水分用通気口3cと上記ガスセンサ素
子1との間に水素発生素子4が設置され、この水素発生
素子4が、固体電解質層4sの両面に、直流電源17と
接続される電極4b、4bを備える電解型素子5である
ことを特徴とする。
【0011】本発明の請求項2に係る電気化学式ガスセ
ンサは、上記直流電源17を制御して水素発生素子4に
定期的に所定量の水素を発生させる水素発生制御手段1
9cと、この発生した水素に基づくガスセンサ素子1の
水素出力信号により対象ガスのガス出力信号を補正する
感度補正手段19sとを備えたことを特徴とする。
【0012】本発明の請求項3に係る電気化学式ガスセ
ンサは、上記水素出力信号が予め設定した値以下になる
と信号を発する寿命告知手段19nを備えたことを特徴
とする。
【0013】
【作用】本発明の請求項1に係る電気化学式ガスセンサ
では、図1に示すように、絶縁基板10の表面に形成さ
れた複数の電極を固体高分子電解質11でつないでガス
検知作用を行わせるガスセンサ素子1を備え、このガス
センサ素子1は、ハウジング3の内部空間3aに収容さ
れている。そして、上記ハウジング3は雰囲気中の検知
対象ガスを内部空間3aに導入するガス用通気口3bを
備えており、外部雰囲気中に検知対象ガスが発生すると
ガス用通気口3bから検知対象ガスがガスセンサ素子1
の収容されている内部空間3aに入る。
【0014】また、ハウジング3には水分用通気口3c
が設けられ、この水分用通気口3cとガスセンサ素子1
との間には水素発生素子4が設置されており、外部雰囲
気中の水分が水素発生素子4を経由して水素になり、ガ
スセンサ素子1が収容されている内部空間3aに供給さ
れる。この内部空間3aに満たされた水素が、内部空間
3aに収容されたガスセンサ素子1に備わる固体高分子
電解質11で水素による電気化学反応及び電極間のイオ
ン伝導等が行われ、この水素に応じてガスセンサ素子1
の水素出力信号が得られる。
【0015】電気化学式ガスセンサでは、ガス成分が図
5及び図6に示す作用極7と固体高分子電解質11との
界面で電気化学反応を起こすことによって、ガス成分を
検出する。したがって、センサ感度が変化する原因とし
ては、ガス成分が作用極7と固体高分子電解質11の界
面まで到達する速度が変化すること、電気化学反応の反
応速度が変化すること、反応でできた生成物が対極9ま
で移動する速度が変化すること等がある。これらの現象
の発生やその進行は、検知対象ガスのセンサ感度変化に
影響するだけではなく、水素ガスのセンサ感度変化にも
影響する。すなわち、センサの経時劣化等で対象ガスの
センサ感度の低下の具合は、水素ガスに対するセンサ感
度の低下の具合を知ることで判断できる。このことによ
り、対象ガスのガス出力信号を計算により補正すること
ができる。
【0016】次に、本発明に係る電気化学式ガスセンサ
を構成する、電解型素子5からなる水素発生素子4の作
用を説明する。この水素発生素子4は、図2に示すよう
に、固体電解質層4sの両面に、直流電源17と接続さ
れる電極4b、4bを備えている。そしてこの水素発生
素子4は、図1に示す水分用通気口3c側の電極4bを
陽極のワーキング電極7aとし、ガスセンサ素子1側の
電極4bを陰極のカウンター電極9aとするように直流
電源17と接続される電解型素子5である。
【0017】この電解型素子5の陽極のワーキング電極
7aでは、下記のように、式にしたがって大気中の水
分〔H2 O〕が酸素〔O2 〕とプロトン〔H+ 〕とに電
気分解される。このときの還元電位は、Ea =1.23
Vである。
【0018】 H2 O → 2H+ + 1/2O2 + 2e- ・・・ 一方、陰極のカウンター電極9aでは、下記のように、
式にしたがって陽極反応で生成したプロトンが陰極へ
移動し、水素発生反応が起こる。このときの酸化電位
は、Ec =0Vである。
【0019】 2H+ + 2e- → H2 ・・・・・・・・・・・・・ 結局、全反応では、式に示すようになる。
【0020】 H2 O〔水分用通気口3c側〕 → H2 〔ガスセンサ素子1側〕・・ 上述の陽極反応と陰極反応とは、別反応であるので、そ
れぞれの反応の酸化還元電位の差が、理論分解電圧とな
り、理論分解電圧は、Ed =Ea − Ec =1.23V
となる。すなわち、分解電圧を1.23V以上に設定す
ることにより、水素を発生させることができる。上記直
流電源17に1.23V以上の電圧を印加することによ
り、上記電解型素子5の全反応では、ワーキング電極7
a側(水分用通気口3c側)の水がカウンター電極9a
側(ガスセンサ素子1側)で水素に変換されたことにな
る。すなわち、外部雰囲気中の水分が水素発生素子4で
水素に変換され、この水素がガスセンサ素子1が収容さ
れている内部空間3aに供給される。上記水素発生素子
4で発生させた水素に基づくセンサ感度の経時変化と、
目的とするガス成分によるセンサ感度の経時変化との間
に相関関係がある。すなわち、上記水素発生素子4で発
生させた水素に基づくセンサ感度により、目的とするガ
ス成分のセンサ感度の経時変化を推定でき、対象ガスの
ガス出力信号を計算により補正することができる。
【0021】本発明の請求項2に係る電気化学式ガスセ
ンサでは、直流電源17を制御して水素発生素子4に定
期的に所定量の水素を発生させる水素発生制御手段19
cと、この発生した水素に基づくガスセンサ素子1の水
素出力信号により対象ガスのガス出力信号を補正する感
度補正手段19sとを備えているので、所定量の水素に
応じたガスセンサ素子1の水素出力信号は、ガスセンサ
素子1の劣化に伴って、悪くなるので、このガスセンサ
素子1の水素出力信号の水素感度からガスセンサ素子1
の劣化の度合いを判断でき、このガスセンサ素子1の劣
化の度合いから感度補正手段19sにより、対象ガスの
ガス出力信号を補正することができる。
【0022】本発明の請求項3に係る電気化学式ガスセ
ンサでは、水素出力信号が予め設定した値以下になると
信号を発する寿命告知手段19nを備えているため、ガ
スセンサ素子1の使用限界で、所定量の水素に応じたガ
スセンサ素子1の水素出力信号の値を予め設定してお
き、定期的に発生させた所定量の水素に応じたガスセン
サ素子1の水素出力信号が、予め設定した値以下になっ
たときに、寿命告知手段19nにより、ガスセンサ素子
1が寿命であるという信号を発する。すなわち、ガスセ
ンサ素子1の寿命を判断できる。
【0023】
【実施例】以下本発明を実施例に係る図面に基づいて説
明する。
【0024】図1に本発明の電気化学式ガスセンサの第
1実施例を示す。図1に示すように、この第1実施例の
電気化学式ガスセンサは、内部空間3a及びこの内部空
間3aに外部から検知対象ガスを導入するガス用通気口
3bを有するハウジング3を備えている。このハウジン
グ3の内部空間3aには、絶縁基板10の表面に形成さ
れた複数の電極を固体高分子電解質11でつないでガス
検知作用を行わせる電気化学式プレーナ型のガスセンサ
素子1が備えられている。このガスセンサ素子1は、図
5に示すように、絶縁基板10上に検知対象ガスが化学
反応を起こす作用極7とこの作用極7の反応と対になる
反応が起きる対極9とが向かい合うように形成されてい
る。なお、絶縁基板10には、アルミナ、窒化アルミ、
シリコン等のセラミックス製基板やエポキシ樹脂、フェ
ノール樹脂等の樹脂製基板が使用され、作用極7と対極
9には、例えば白金電極が用いられる。この作用極7と
対極9との間には参照極8が配置され、この参照極8
は、作用極7の電位を一定に維持するための基準電極と
しての機能を有する。すなわち、作用極7の電位は、検
知対象ガスに対応して、参照極8によって一定の電位に
維持される。この参照極8には、検知対象ガスと反応性
に乏しい、例えば金電極が用いられる。
【0025】さらに、上記ガスセンサ素子1には図5及
び図6に示すように作用極7、対極9及び参照極8の電
極群を被覆する固体高分子電解質11が設けられてい
る。この固体高分子電解質11は、含水すると導電性を
有していて、パーフルオロスルホネートポリマー等の高
分子化合物あるいは無機化合物が用いられる。そして、
検知対象ガスの種類に合わせて、作用極7の印加電位を
設定しておくと、検知対象ガスが固体高分子電解質11
を透過して、作用極7に到達し、作用極7で所定の電気
化学反応を起こす。この反応にともなって生成されたイ
オンは含水状態の固体高分子電解質11中を移動して対
極9で作用極7の反応と対になる反応を起こす。この電
気化学的な反応によって対極9と作用極7間を流れる電
流値をガスセンサ素子1に接続した外部機器等のガスセ
ンサ出力検知手段19d(図1参照)で測定して、検知
対象ガス成分の検知及び定量が行える。なお、作用極
7、対極9及び参照極8の各電極の一端は、固体高分子
電解質11の外まで延長されて露出しており、作用極7
の外部回路への接続用端子部7t、対極9の外部回路へ
の接続用端子部9t及び参照極8の外部回路への接続用
端子部8tは、ガスセンサ出力検知手段19d例えば、
電流計等の外部機器との接続に用いられる。
【0026】図1に示すように、第1実施例の電気化学
式ガスセンサは、ガスセンサ素子1に対してガス用通気
口3bの反対側にあるハウジング3に水分用通気口3c
が付設されていて、この水分用通気口3cと上記ガスセ
ンサ素子1との間に水素発生素子4を備えている。この
水素発生素子4は、固体電解質層4sの両面に、直流電
源17と接続されている電極4b、4bを備える電解型
素子5である。この電解型素子5は図2に示すように、
固体電解質層4sがパーフルオロスルホネートポリマー
等の高分子化合物膜よりなる固体電解質膜4aで形成さ
れ、この両面に白金等の金属で形成されている電極4
b、4bを備えている。上記電解型素子5は図1に示す
ように、水分用通気口3c側を陽極〔ワーキング電極7
a〕とし、他方ガスセンサ素子1側を陰極〔カウンター
電極9a〕とするように直流電源17と接続されてい
る。この直流電源17に1.23V以上の電圧を印加す
ることにより、上記電解型素子5の全反応では、ワーキ
ング電極7a側(水分用通気口3c側)の水がカウンタ
ー電極9a側(ガスセンサ素子1側)で水素に変換され
たことになる。すなわち、外部雰囲気中の水分が水素発
生素子4で水素に変換され、ガスセンサ素子1が収容さ
れている内部空間3aに供給される。上記水素発生素子
4で発生させた水素に基づくセンサ感度の経時変化と、
目的とするガス成分、例えばCOによるセンサ感度の経
時変化との間に相関関係がある。すなわち、上記水素発
生素子4で発生させた水素に基づくセンサ感度により、
例えばCO等の目的とするガス成分のセンサ感度の経時
変化を推定できる。
【0027】次に、図3に本発明の電気化学式ガスセン
サの第2実施例を示す。図3に示すように、上記直流電
源17を制御して水素発生素子4に定期的に所定量の水
素を発生させる水素発生制御回路等の水素発生制御手段
19cと、この発生した水素に基づくガスセンサ素子1
の水素出力信号により対象ガスのガス出力信号を補正す
る感度補正回路等の感度補正手段19sとを備えた以
外、第2実施例は第1実施例と同様にして電気化学式ガ
スセンサが構成されている。上記水素発生制御手段19
cにより、水素発生素子4に定期的に所定量の水素を発
生させることができる。この所定量の水素に応じたガス
センサ素子1の水素出力信号は、ガスセンサ素子1の劣
化に伴って、悪くなるので、このガスセンサ素子1の水
素出力信号の水素感度からガスセンサ素子1の劣化の度
合いを判断できる。すなわち、このガスセンサ素子1の
劣化の度合いから感度補正手段19sにより、対象ガス
のガス出力信号を補正することができる。
【0028】次に、図4に本発明の電気化学式ガスセン
サの第3実施例を示す。図4に示すように、感度補正手
段19sの代わりに、水素出力信号が予め設定した値以
下になると信号を発する寿命告知手段19nを備えてい
る以外、第3実施例は第2実施例と同様にして電気化学
式ガスセンサが構成されている。上記ガスセンサ素子1
の使用限界で、所定量の水素に応じたガスセンサ素子1
の水素出力信号の値を予め設定しておき、定期的に発生
させた所定量の水素に応じたガスセンサ素子1の水素出
力信号が、予め設定した値以下になったときに、寿命告
知手段19nにより、ガスセンサ素子1が寿命であると
いう信号を発する。すなわち、ガスセンサ素子1の寿命
を判断できる。
【0029】〔実施例1(第1実施例の具体例)〕以下
に第1実施例の具体例を説明する。図5及び図6に示す
絶縁基板10の材料として、厚さ1mmのガラス板を使
用し、絶縁基板10の表面にスパッタリング法で、絶縁
基板10と電極との密着性を高める効果がある厚さ10
00Å程度のポリシリコン層を形成した。次に、ポリシ
リコン層を形成した絶縁基板10の表面に白金からなる
作用極7及び対極9と金からなる参照極8とをスパッタ
リング法で形成した。上記作用極7、対極9及び参照極
8を覆って、パーフルオロスルホネートポリマー溶液を
キャスティングし、厚さ3μmの固体高分子電解質11
を形成した。
【0030】そして、この具体例では、図2に示される
ように、固体電解質膜4aとして厚みが100μm程度
のパーフルオロスルホネートポリマーを使用し、この固
体電解質膜4aの両面に化学メッキ法で白金メッキ膜の
電極4bを形成して水素発生素子4を得た。図1に示す
ように、水分用通気口3c側を陽極〔ワーキング電極7
a〕とし、他方ガスセンサ素子1側を陰極〔カウンター
電極9a〕となるように、直流電源17と接続して電解
型素子5を得た。上記化学メッキ法としては、固体電解
質膜4aの一方の面に金属塩溶液が接し、他方の面に還
元剤溶液が接するようにし、固体電解質膜4aを通して
還元剤を浸透させ、金属塩溶液側の固体電解質膜4aの
表面で金属を析出させる背面透過法を採用した。
【0031】次に、上記の第1実施例の具体例の電気化
学式ガスセンサをアクリルボックスの中に入れて、CO
濃度100ppmのセンサ感度の経時変化及び水素発生
素子4の両面に白金で形成されている電極4b、4bの
水分用通気口3c側を陽極〔ワーキング電極7a〕と
し、他方ガスセンサ素子1側を陰極〔カウンター電極9
a〕とするように直流電源17と接続し、1.5Vの電
圧を20秒印加して水素を発生させた場合のセンサ感度
の経時変化を図7に示した。図7で実線は、CO濃度1
00ppmのセンサ感度の経時変化であり、破線は、水
素発生素子4の両端に1.5Vの電位を印加して水素発
生素子4を作動させた場合のセンサ感度の経時変化であ
る。図7から明らかなように、CO濃度100ppmの
センサ感度の経時変化と水素を発生させた場合のセンサ
感度の経時変化とは、十分によく対応しており、水素を
発生させた場合のセンサ感度で対象ガスであるCOのセ
ンサ感度の経時変化の推定が可能であることが確認でき
た。
【0032】〔実施例2(第2実施例の具体例)〕以下
に第2実施例の具体例を説明する。図3に示すように、
上記直流電源17を制御して水素発生素子4に定期的に
所定量の水素を発生させる水素発生制御手段19cであ
る水素発生制御回路と、この発生した水素に基づくガス
センサ素子1の水素出力信号により対象ガスであるCO
のガス出力信号を補正する感度補正手段19sである感
度補正回路とを備えた以外、実施例1と同様にして電気
化学式ガスセンサを構成した。上記水素発生制御回路に
より、水素発生素子4に定期的に実施例1と同量の水素
を発生させ、実施例1と同様にセンサ感度の経時変化を
図7を得た。図7で示した対象ガスであるCOのセンサ
感度と水素のセンサ感度の比率等から感度補正係数等の
条件を決めて、感度補正手段19sである感度補正回路
を設計して用いた結果、図8に示すように、環境条件や
経時条件に関わらず、一定量のCOに対しては、略一定
のセンサ感度にすることができた。すなわち、水素発生
制御手段19cである水素発生制御回路により、定期的
に一定量の水素を発生させ、そのセンサの出力信号を感
度補正手段19sである感度補正回路で補正することに
より、ガスセンサ素子1の経時的な感度変化の影響を除
いた対象ガスの正確な検知情報が得られることが確認で
きた。
【0033】〔実施例3(第3実施例の具体例)〕以下
に第3実施例の具体例を説明する。図4に示すように、
感度補正手段19sである感度補正回路の代わりに、水
素出力信号が予め設定した値以下になると信号を発する
寿命告知手段19nである寿命診断回路を備えた以外、
実施例2と同様にして電気化学式ガスセンサを構成し
た。実施例1及び実施例2で測定したガスセンサ素子1
のCO感度と水素感度の経時変化によると、図9に示す
ように、CO感度が初期の半分になるとき、水素感度も
初期の約半分になっていることが分かる。ここでガスセ
ンサ素子1の使用限界を初期感度の半分にまで劣化した
ときと決めて、水素感度が初期の半分に落ちたときに寿
命告知信号を発するように寿命告知手段19nである寿
命診断回路を設計した。この寿命診断回路から寿命告知
信号が発せられたガスセンサ素子1のCO感度を測定し
た結果、初期の約半分に低下していることが明らかにな
った。すなわち、水素発生制御手段19cである水素発
生制御回路により、定期的に一定量の水素を発生させ、
そのセンサの出力信号を基にして、寿命告知手段19n
である寿命診断回路により、ガスセンサ素子1の寿命判
断が可能であることが確認できた。
【0034】
【発明の効果】本発明の請求項1に係る電気化学式ガス
センサは、上記のように構成されているので、本発明の
請求項1に係る電気化学式ガスセンサによると、水素発
生素子で発生させた水素に基づくセンサ感度により、目
的とするガス成分のセンサ感度の経時変化を推定でき
る。
【0035】本発明の請求項2に係る電気化学式ガスセ
ンサは、上記のように構成されているので、本発明の請
求項2に係る電気化学式ガスセンサによると、ガスセン
サ素子の経時的な感度変化の影響を除いた対象ガスの正
確な検知情報が得られる。
【0036】本発明の請求項3に係る電気化学式ガスセ
ンサは、上記のように構成されているので、本発明の請
求項3に係る電気化学式ガスセンサによると、ガスセン
サ素子の寿命告知ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る電気化学式ガスセン
サの断面図である。
【図2】本発明の第1実施例に係る電気化学式ガスセン
サを構成する水素発生素子の断面図である。
【図3】本発明の第2実施例に係る電気化学式ガスセン
サの断面図である。
【図4】本発明の第3実施例に係る電気化学式ガスセン
サの断面図である。
【図5】本発明の実施例に係る電気化学式ガスセンサを
構成するガスセンサ素子の平面図である。
【図6】本発明の実施例に係る図5のガスセンサ素子の
X−Y断面図である。
【図7】本発明の第1実施例に係る電気化学式ガスセン
サの経時特性を測定したグラフである。
【図8】本発明の第2実施例に係る電気化学式ガスセン
サの経時特性を測定したグラフである。
【図9】本発明の第3実施例に係る電気化学式ガスセン
サの経時特性を測定したグラフである。
【符号の説明】
1 ガスセンサ素子 3 ハウジング 3a 内部空間 3b ガス用通気口 3c 水分用通気口 4 水素発生素子 4b 電極 4s 固体電解質層 5 電解型素子 10 絶縁基板 11 固体高分子電解質 17 直流電源 19c 水素発生制御手段 19d ガスセンサ出力検知手段 19s 感度補正手段 19n 寿命告知手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 27/46 311 H 27/58 Z

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部空間(3a)及びこの内部空間(3
    a)に外部から検知対象ガスを導入するガス用通気口
    (3b)を有するハウジング(3)と、上記内部空間
    (3a)に備えられた、絶縁基板(10)の表面に形成
    された複数の電極を固体高分子電解質(11)でつない
    でガス検知作用を行わせるガスセンサ素子(1)と、こ
    のガスセンサ素子(1)からのガス出力信号を検知する
    ガスセンサ出力検知手段(19d)とを備えた電気化学
    式ガスセンサにおいて、上記ハウジング(3)に設けら
    れた水分用通気口(3c)と上記ガスセンサ素子(1)
    との間に水素発生素子(4)が設置され、この水素発生
    素子(4)が、固体電解質層(4s)の両面に、直流電
    源(17)と接続される電極(4b、4b)を備える電
    解型素子(5)であることを特徴とする電気化学式ガス
    センサ。
  2. 【請求項2】 上記直流電源(17)を制御して水素発
    生素子(4)に定期的に所定量の水素を発生させる水素
    発生制御手段(19c)と、この発生した水素に基づく
    ガスセンサ素子(1)の水素出力信号により対象ガスの
    ガス出力信号を補正する感度補正手段(19s)とを備
    えたことを特徴とする請求項1記載の電気化学式ガスセ
    ンサ。
  3. 【請求項3】 上記水素出力信号が予め設定した値以下
    になると信号を発する寿命告知手段(19n)を備えた
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の電気化学
    式ガスセンサ。
JP6145197A 1994-06-28 1994-06-28 電気化学式ガスセンサ Withdrawn JPH0815209A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005517182A (ja) * 2002-02-07 2005-06-09 ウォルター・キッド・ポータブル・イキップメント・インコーポレーテッド 自動較正一酸化炭素検知器および方法
JP2008164305A (ja) * 2006-12-26 2008-07-17 Yazaki Corp 電気化学式センサ、対象ガス監視装置、及び、電気化学式センサの濃度検出方法
KR20200001195A (ko) * 2018-06-27 2020-01-06 주식회사 제이에스시솔루션 광산용 휴대용 가스 센서

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