JPH0815661A - 光スイッチング方法 - Google Patents

光スイッチング方法

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JPH0815661A
JPH0815661A JP15094194A JP15094194A JPH0815661A JP H0815661 A JPH0815661 A JP H0815661A JP 15094194 A JP15094194 A JP 15094194A JP 15094194 A JP15094194 A JP 15094194A JP H0815661 A JPH0815661 A JP H0815661A
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JP
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light
substrate
optical switching
alignment
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JP15094194A
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Tomiki Ikeda
富樹 池田
Osamu Tsutsumi
治 堤
Takeo Sasaki
健夫 佐々木
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DIC Corp
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 配向処理された基板上に設けられたホトクロ
ミック液晶化合物を含有する液晶組成物から成る層に光
を照射することにより生じる液晶化合物の光異性化によ
り誘発されるリターデーション(retardation) の変化
を利用することを特徴とする光スイッチング方法。 【効果】 本発明の光スイッチング方法によれば、液晶
性を示すホトクロミック化合物を用いることにより、従
来にない数百μ秒以下の高速応答の光で、光をスイッチ
ングすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光の作用による液晶の
配向変化を利用した新規な光スイッチング方法に関し、
更に詳しくは、偏光板、配向膜を有する透明性の基板上
に、液晶性を示すホトクロミック化合物を含有する液晶
組成物の薄膜層を設け、光を照射することにより生じる
液晶化合物の光異性化により誘発される光の進行妨害を
利用した光スイッチング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶材料を用いる液晶光学素子として
は、透明性電極層を有する2枚の透明性基板の間に液晶
材料を挟み込んで電気的な作用による液晶配向変化を利
用するものと、光の作用により引き起こされる液晶の相
変化や配向変化を利用して情報を保存し、消去するもの
とが知られているが、前者は主として表示用に用いら
れ、後者は主として光記録に利用される。
【0003】前者の電気的な作用による液晶光学素子
は、液晶のネマチック相(N相)において、電界の強さ
により複屈折率や旋光性及び光散乱を変化させ表示に利
用するもの、キラルスメクチックC相(Sc*相)にお
いて、液晶配向変化の双安定性及び電界の強さによる複
屈折率の変化を表示に利用するもの、コレステリック相
(Ch相)において、相転移−光散乱又は相転移−複屈
折率変化を電界の強さで制御して表示させるもの等が知
られている。更に、これらの液晶相にゲストとして色素
を添加して電界による液晶配向変化に伴う2色性変化を
利用して情報を表示させるゲストホスト型が知られてい
る。
【0004】他方、光の作用により引き起こされる液晶
の相変化あるいは配向変化を利用して情報を保存し、消
去できるものとしては、「オプトニュース(OPTONEW
S)」1993年第3号第16頁には、低分子もしくは
高分子ネマチック液晶にアゾベンゼンのようなホトクロ
ミック化合物を溶解させ、そのホトクロミズムに誘起さ
れる液晶の相変化を利用したものが提案され、「日本写
真学会誌」第52巻第413頁(川西、市村;1989
年)には、ホトクロミックス化合物を基板面に結合させ
ネマチック液晶素子として、そのホトクロミズムに誘起
される液晶配向変化を利用するものが提案されている。
又、特開平5−51584号公報及び「ネィチャー(NA
TURE)」第361巻(1993年2月4日発行)には、
偏光板、透明性電極層及び配向膜を有する2枚の透明性
基板間に、ホトクロミック化合物を含有する強誘電性液
晶を介在させた液晶光学素子に、電場を印加することに
より、液晶分子の分極を同一方向に揃えた後に、抗電場
以下の逆電場を印加しながら光照射することにより、ホ
トクロミックス化合物を光異性化させ、この光異性化に
より液晶分子の配向変化を誘起させることを利用して、
光を用いて情報を書き込み記録させる方法が提案されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の液晶光学素子
は、電極間においてのみ配向変化が可能であることか
ら、電極の大きさ形状により表示容量及び解像度は制約
を受ける。低分子もしくは高分子ネマチック液晶にアゾ
ベンゼンのようなホトクロミック化合物を溶解させ、そ
のホトクロミズムに誘起される液晶の相変化を利用する
もの、或いは、ホトクロミックス化合物を基板面に結合
させたネマチック液晶素子として、そのホトクロミズム
に誘起される液晶配向変化を利用するものは、溶解して
いるホトクロミック化合物が照射された光の作用によ
り、系の一部に光異性化等により変化を起こし、これが
伝播して系全体の相構造を誘起するという現象を利用し
て光の透過−遮断を行なうものであり、入射光で系の一
部に変化を起こさせ、これが伝播して系全体の相構造を
誘起するという現象を利用しているため、系全体の相構
造を誘起させるに要する時間が数十ミリ秒〜数百ミリ秒
と遅く、高速での情報処理には適さないという欠点を有
していた。
【0006】本発明が解決しようとする課題は、高速応
答性を示す新規な光スイッチング方法を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するために、光による液晶の相変化を利用した光ス
イッチング方法について鋭意研究を重ねた結果、液晶分
子自身に光応答性を付与した液晶性を示すホトクロミッ
ク化合物を用い、光1により液晶分子に構造変化を誘起
して系全体の相構造を変化させることにより、高速応答
の液晶配向変化をもたらし、光2の透過光量を変化させ
ることが可能な光スイッチング方法を見出し、本発明を
完成するに至った。
【0008】即ち、本発明は上記課題を解決するため
に、配向処理された基板上に設けられたホトクロミック
液晶化合物を含有する液晶組成物から成る層に光を照射
することにより生じる液晶化合物の光異性化により誘発
されるリターデーションの変化を利用することを特徴と
する光スイッチング方法を提供する。
【0009】本発明で使用する液晶化合物は、液晶分子
自身に光応答性を付与した液晶性を示すホトクロミック
化合物であって、光の作用によって可逆的に分子構造が
シス体−トランス体に変化するものであればよく、例え
ば、光幾何異性化反応を起こすアゾベンゼン、スチルベ
ン、インジゴあるいはチオインジゴなどの構造を有し、
更に、光電子で開環化反応を起こすスピロピラン、スピ
ロオキサジン、フルキドなどの構造を有しても良い。そ
して、これらのホトクロミックを示す分子構造体を、棒
状を成す液晶分子構造の末端基の一方又は中央結合基に
結合させ、これらの末端基及び中央基のホトクロミック
を示す分子構造体がシス体又はトランス体において分子
全体の立体構造が棒状にすることにより、液晶性を得る
ことができ、他方の液晶分子構造の末端基に、アルキル
基又はアルコキシル基等の置換基を導入し、置換基の炭
素数を調整することにより、所望の液晶相の種類及び液
晶相の相系列、温度範囲を有するホトクロミック液晶化
合物を得ることができる。ホトクロミック液晶化合物の
分子構造は、液晶分子のコア部分の二つの環構造基が中
央結合基を介して結合し、その両端に末端基が結合した
ものである。また、環構造に、ハロゲン、メチル基、シ
アノ基などの置換基等を有していても良い。二つの環構
造としては、例えば、パラフェニレン、縮環、ヘテロ
環、非六員環、飽和環、複素環等が挙げられ、中央結合
基としては、例えば、三重結合、二重結合、単結合、エ
ステル結合等が挙げられ、末端基としては、例えば、ア
ルキル基などの電子供与性の基、ハロゲンやシアノ基な
どの電子吸引性の基、不斉炭素、分岐炭化水素基等が挙
げられる。
【0010】本発明の光スイッチング方法において、液
晶組成物中のホトクロミック化合物の使用量を減らす
と、所望の液晶相の温度範囲は広がるが、光に対する感
度及び光に対するスイッチングの応答速度が遅く成る傾
向にあり、温度範囲を重視して使用する場合や、応答速
度を重視する場合などは、ホトクロミック液晶化合物の
使用量を調整することにより使用目的に適した液晶組成
物を得ることができる。また、液晶組成物中のホトクロ
ミック化合物以外の化合物の組成を調整することによっ
ても使用目的に適した液晶組成物を得ることができる。
使用する液晶組成物中の液晶性を示すホトクロミック化
合物の使用割合は、0.1〜100重量%の範囲が好ま
しく、30〜100重量%の範囲が特に好ましい。
【0011】本発明に用いる液晶組成物は、ネマチック
相及びコレステリック相、スメクチック相等が好まし
い。スメクチック相において光スイッチ動作を行うに
は、液晶相の相系列が高温側から等方性液体相→ネマチ
ック相、又は、コレステリック相→スメクチック相であ
ることが好ましい。
【0012】ネマチック性を示すホトクロミック化合物
は、例えば、一般式
【0013】
【化1】
【0014】
【化2】
【0015】で表わされる化合物等が挙げられ、これら
の一般式において、末端基に不斉炭素を有する化合物
は、コレステリック相を示す。
【0016】スメクチック相を示すホトクロミック化合
物は、例えば、一般式
【0017】
【化3】
【0018】で表わさられる化合物等が挙げられる。
【0019】本発明で使用する液晶組成物は、少なくと
も室温付近で所望の液晶相を示す材料が好ましい。
【0020】本発明で使用するホトクロミック化合物を
含有する液晶組成物は、一般的な配向手段を用いて配向
させれば良い。
【0021】そのような配向手段としては、例えば、
(1)平滑なガラス基板上に、高分子配向膜として、ポ
リビニールアルコール、ポリイミド等を形成するモノマ
ー及び/又はオリゴマーなどを塗布し、硬化させた後、
ラビング処理を行ない、配向膜を形成する。少なくとも
片側の基板に配向処理した配向膜を有しており一軸配向
が得られるもの、(2)SiOの斜方蒸着膜、(3)高
分子のLB膜、等が挙げられる。
【0022】また、ホトクロミック化合物を含有する液
晶組成物は、配向処理した配向膜を有する二枚の基板間
であって、配向方向を直交する基板間に挟み込み、ねじ
れ配向させることもできる。
【0023】ホトクロミック化合物を含有する液晶組成
物は、これらの配向手段を有する基板上に、厚さ300
nm以下の範囲の薄膜を形成させることが好ましい。
【0024】該基板上に液晶相の薄膜を形成する手段と
しては、例えば、(1)配向膜を有する二枚の基板間
に、液晶相の厚みを調節するためのスペーサを介在させ
た後、注入口以外を封止することによって、所望の空隙
間隔に真空注入法等により該ホトクロミック化合物を充
填する方法、(2)配向膜を有する基板上にホトクロミ
ック化合物を含有する液晶組成物を滴下して薄膜を形成
する方法、(3)ディッピング方法により、配向膜を有
する基板上に形成する方法等が挙げられる。滴下やディ
ッピング方法で液晶相薄膜を形成した場合は、カバーが
必要と成るので、薄膜を形成した後、薄膜の上に、一般
に使用されている高分子光学材料を塗布硬化させて使用
することができる。例えば、ポリメタクリ酸メチル(P
MMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリメタクリ酸
トリフルオロエチル、ポリメタクリ酸イソブチル、ジエ
チレングリコールビスアリルカーボネートポリアクリル
酸メチル、ポリスチレン等が挙げられる。又、エポキシ
樹脂等の汎用の熱硬化性樹脂等及び紫外線硬化性樹脂等
も使用することができる。更に、薄膜を形成した後、も
う一枚の基板をカバーとして薄膜上に配置させることが
できる。新たに配置する基板は、透明性の硝子及び高分
子などの固い基板、又、高分子フィルム等の柔らかいも
のでも良く、配向膜を有しても良い。又、配向膜を有す
る基板及び液晶相薄膜全体を高分子フィルムでラミネー
トとしても良い。何れの方法も液晶相薄膜を基板及びフ
ィルムでカバーする場合は必ず該基板とカバーとの間に
スペーサを介在させることが好ましい。
【0025】本発明の光スイッチング方法の特徴は、液
晶性を示すホトクロミック化合物における可逆的なシス
体−トランス体の光異性化で引き起こされる液晶相転移
によるリターデーションの変化を利用して光の透過遮断
を制御する点にあり、液晶性を示すホトクロミック化合
物が、液晶分子構造とホトクロミック分子構造が結合し
ているので、各分子の光異性化と同時に液晶相の相転移
が誘起され、系全体が一度に変化して高速応答性が得ら
れる。更に、この光異性化による液晶相転移は光3又は
熱で逆光異性化を引き起こさせ、元と同等の状態するこ
とができ、可逆的な液晶相転移を可能にしている。
【0026】例えば、図1に示すように、液晶性を示す
ホトクロミック化合物がトランス体で液晶相を示す場
合、化合物を基板上に配向させ、光1でシス体に光異性
化を引き起こして分子構造を変化させることにより液晶
相が失われ、等方性液体相が現れ相転移が起こる。図3
に示すように、液晶相と等方性液体相との間では光学的
性質が異なり、リターデーションが変化するため、この
光学的変化を利用して、偏光子及び位相板等を用いて光
2を透過又は遮断させることができる。
【0027】リターデーションの変化に伴い、光2を透
過又は遮断させるためには、二個の偏光子が互いに直交
する場合、薄膜の液晶相を有する基板の両側に配置し
て、一方の偏光子の偏光方向に対して液晶性を示すホト
クロミック化合物の配向方向を45度に成るように配置
する。該化合物が液晶相の場合、光2は透過し、光1で
等方性液体相へ相転移が誘起されると光2は遮断され
る。ねじれ配向させた素子の場合、広く時計等に使用さ
れているTN型液晶素子と同様の方法で二個の偏光子の
偏光方向を光2の入射光側の該ホトクロミック化合物の
配向方向と一致するように配置させる。該化合物がネマ
チック液晶相又はコレステリック液晶相の場合は、入射
した直線偏光は旋光性により偏光方向は回転し、回転さ
れた光と出射側の偏光板と直交していれば、光2の進行
を遮断することができる。この状態に光1を照射する
と、該化合物は光異性化を起こして光相転移を誘起し、
等方性液体相へ変化し、旋光性が失われ、入射した直線
偏光はもう一方の偏光子を透過できるため、光2は遮光
状態から透過状態に変わり光スイッチとして動作する。
更に、これらの光スイッチ動作において、光1の代わり
に、光3、又は、熱、又は、光3と熱の併用により逆異
性化を引き起こし、液晶相転移を誘起させることにより
可逆動作可能な光スイッチにすることができる。
【0028】更にまた、リターデーションは、液晶の光
学異方性Δnと薄膜の液晶相の厚さdの積で表わされる
ことから、dの値を調整することにより、リターデーシ
ョンを変化させることができ、光2が白色光の場合は、
必要に応じて、光2の透過光の複屈折色の色相を変化さ
せて複屈折色による光2の透過と等方性液体相による光
2の遮断とで光スイッチさせることもできる。光2が単
色光の場合は、素子に入射する光の強度Io、単色光の波
長λ、リターデーションRとした場合、光2の透過光強
度Iは、
【0029】
【数1】I=Iosin2(πR/λ)
【0030】で表わすことができ、透過光強度は、リタ
ーデーションRに依存するから、使用する光2の波長λ
に応じて、リターデーションΔn・dを調整して、透過
光強度Iが最大に成るようにすることが好ましい。
【0031】光1又は光3により、光2をスイッチさせ
る本発明の光スイッチング方法は、光2の光路の出力側
が、光1又は光3に影響されないように使用目的に応じ
て光学系を設計することが好ましい。例えば、光1又は
光3の光軸と光2の光軸の交点を該基板上の液晶薄膜に
設け、光2の光軸を該基板の法線方向と一致させる。光
1又は光3の光軸は、光2の光軸と一致させず、光1の
入射角を、該基板の法線方向より大きく臨界角θc未満
の範囲にすることが好ましい。 なお、光1の光軸臨界
角θcは、該基板の屈折率をns、空気の屈折率をn0
すると、
【0032】
【数2】sinθc=n0/ns
【0033】の関係がある。この場合、光1又は光3の
光軸には偏光子が無く、該基板の両側又は片側に配置し
た該偏光子を光2の光軸上に配置されている。
【0034】光1、光3、光2は、単波長光であること
が好ましく、波長が100nm以上異なる場合は、光1
及び光2を同軸上又は相互に接近して液晶基板に入射さ
せ、干渉フィルター等の光学フィルター、偏光子、偏光
ビームスプリッター、位相板、等を使用して、光1又は
光3をカットして、液晶光学素子は光2のみを出力させ
ることもできる。光1及び光2は、直角プリズム、ペン
タプリズム、45度偏角プリズム、30度偏角プリズ
ム、単レンズ、複合レンズ、円柱レンズ、非球面レン
ズ、光ファイバー、反射鏡、半透鏡、偏光ビームスプリ
ッタプリズム、偏光ビームスプリッタプレート、位相板
等を用いて偏角、合分波、集光させ、所望の入射角度で
液晶光学素子へ入射させることができる。
【0035】本発明の光スイッチング方法に用いる光源
としては、光1においては、本発明に使用する液晶性を
示すホトクロミック化合物の光異性化を引き起こす波長
を発振するレーザ及び電灯、例えば、He−Neレー
ザ、CO2レーザ、 Arレーザ、Krレーザ、He−C
dレーザ、窒素レーザ、エキシマレーザ、ルビーレー
ザ、YAGレーザ、ガラスレーザ、色素レーザ、半導体
レーザ、メタルハライドランプ、ヒュージョンランプ、
水銀灯、キセノンランプを使用することができる。ま
た、各種レーザの波長を非線形結晶により第2高調波に
変換して使用することもできる。
【0036】本発明で使用する偏光子は、ガラス製のプ
リズムや平行基板面に屈折率の異なる誘電体の交互多層
膜を、それぞれの膜の界面でブリュースタ条件を満足す
るように真空蒸着等で偏光膜を施すことにより得られ反
射又は透過光を利用する偏光ビームスピリッタープリズ
ム及び偏光ビームスピリッタープレート等の偏光子、結
晶の複屈折を利用した単像プリズムとしてのグラントム
ソンプリズム、複像プリズムとしセナルモント、ローシ
ョン、ウォーラストンプリズム等の偏光子、常光線と異
常光線との屈折率の差が大きい方解石やルチルを基板材
料として用いた平行平面板の複屈折板、ミセルを一定方
向に配列した高分子透明フィルムのミセル間隔に二色性
物質としてヨウ素などのハロゲン物質や染料を吸着又は
分散させた高分子フィルム状の偏光子等が挙げられる。
【0037】
【実施例】以下に、実施例を用いて本発明を更に具体的
に説明する。しかしながら、本発明は、これらの実施例
に限定されるものではない。
【0038】(実施例1)光応答性の化合物として、式
【0039】
【化4】
【0040】で表わされる4−ブチル−4’−メトキシ
アゾベンゼン(BMAB)を用いた。BMABは、ホト
クロミック化合物であり、また、そのトランス体は、3
5℃〜48℃でネマチック相を示した。ポリビニルアル
コール(PVA)から成る膜厚4000オングストロー
ムの塗膜をラビング処理して成るPVA塗膜を有するガ
ラス基板のPVA塗膜上に、BMABを滴下して薄膜を
作製して液晶素子を得た。このようにして得た液晶素子
を、直交ニコルの偏光顕微鏡で観察することにより、ネ
マチック液晶相のテクスチャーを観測することができ
た。また、偏光顕微鏡に対して回転させながら透過光量
をモニターすると45゜おきに明暗が現れ、一軸配向し
ていることが確認できた。
【0041】波長355nmの光1の光軸と波長633
nmの光2の光軸との交点を該基板上の液晶薄膜に設
け、光2の光軸を液晶素子の法線方向と一致させ、光2
の光軸上に直交ニコルの二個の偏光子を、作製した液晶
素子との距離を5cm離し挟むように配置した。また、
液晶素子の片側をスイッチの入力側として光源のYAG
レーザを光2の光軸上に配置し、他方をスイッチの出力
側として光2の光軸上に光電子倍増管を設置して、光2
の透過光変化をシンクロスコープで観察できるようにし
た。液晶素子の一軸配向方向と偏光子の偏光方向との成
す角は、45゜とした。
【0042】光1の光軸を、液晶素子の法線に対して2
0゜の角度と成るよう設置し、偏光子を透過しないよう
にした上で、液晶素子に光強度70mJ/cm2、 波長
355nmの10ナノ秒(nsec)のパルス光を照射し
た。光1の照射により、光2の透過光量は、透過の状態
から遮断の状態へ200μ秒という従来にない高速応答
で変化した。偏光顕微鏡で光1照射後の本発明の液晶素
子を観察したところ、光1が照射された部分は、等方性
液体相に変化しており、ネマチック液晶相から等方性液
体相に光相転移したことが確認できた。波長355nm
の光1照射した後に、同様の光軸で波長450nmの光
3を照射したところ、光2の透過光量は、遮断の状態か
ら透過の状態へ10ミリ秒(msec)という高速応答で変
化した。光1が照射された部分を偏光顕微鏡で同様に観
察したところ、一軸配向されたネマチック液晶相を観察
することができた。
【0043】更に、本発明の素子を112℃に加熱し
て、再び波長355nmの光1を照射して光2を遮断さ
せた後、光1の照射を中断すると、40秒後に光2は透
過状態に変化した。
【0044】次に、前項と同様に波長355nmの光1
の光軸と波長633nmの光2の光軸の交点を該基板上
の液晶薄膜に設け、光2の光軸を液晶素子の法線方向と
一致させ、光2の光軸上に平行ニコルの二個の偏光子
を、作製した液晶素子との距離を5cm離し挟むように
配置した。また、液晶素子の片側をスイッチの入力側と
して光源のYAGレーザを光2の光軸上に配置し、他方
をスイッチの出力側として光2の光軸上に光電子倍増管
を設置し、光2の透過光変化をシンクロスコープで観察
できるようにした。液晶素子の一軸配向方向と偏光子の
偏光方向との成す角は45゜とした。
【0045】光1の光軸は液晶素子の法線に対して20
゜の角度になるよう設置し、偏光子を透過しないように
して、液晶素子に光強度70mJ/cm2 、波長が35
5nmの10ナノ秒(nsec)のパルス光を照射した。光
1の照射により、光2の透過光量は、複屈折の状態から
透過の状態へ200μ秒という従来にない高速応答で変
化した。偏光顕微鏡で光1照射後の液晶素子を観察した
ところ、光1が照射された部分は、等方相に変化してお
り、ネマチック液晶相から光相転移したことが確認でき
た。波長355nmの光1照射した後に、同様の光軸で
450nmの光3を照射したところ、光2の透過光量は
透過の状態から複屈折の状態へ10ミリ秒(msec)とい
う高速応答で変化した。光1が照射された部分を偏光顕
微鏡で同様に観察したところ、一軸配向されたネマチッ
ク液晶相を観察することができた。
【0046】このように、本発明の光スイッチの液晶素
子は、光1の波長を変化させることにより、可逆的な光
異性化が起こり、繰り返し光スイッチができることが理
解できる。
【0047】(実施例2)光応答性の液晶として、式
【0048】
【化5】
【0049】で表わされる4−ヘプチル−4’−シアノ
ビフェニル(7CB)50部及びBMAB50部から成
る液晶組成物を調製した。この液晶組成物の液晶相転移
温度は、結晶相−30℃−ネマチック相−41℃−等方
性液体相を示した。
【0050】実施例1において、BMABに代えて、上
記液晶組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、
液晶素子を作製した。実施例1と同様に、二個の偏光子
間に作製した素子を配置した後、光強度70mJ/cm
2、 波長355nmの光1の照射することにより光相転
移を誘起させて、波長633nmの光2の透過光量の変
化をシンクロスコープで観察した。その結果、透過状態
から遮断状態へ270μ秒という短時間で変化すること
が確認できた。更に、波長450nmの光3を照射する
ことにより、光2は遮断状態から透過状態へ20m秒の
高速応答で変化し、繰り返し可能な光スイッチとして機
能していることが確認できた。
【0051】更に、波長450nmの光3を照射するこ
とにより、光2は遮断状態から透過状態へ20ミリ秒
(msec)の高速応答で変化し、高速応答で変化し、繰り
返し可能な光スイッチとして機能していることが確認で
きた。
【0052】また、平行ニコルの二個の偏光子間に作製
した素子を配置した後、直交ニコルと同様に光1を照射
して光相転移を誘起させて、光2の透過光量の変化をシ
ンクロスコープで観察した。その結果、複屈折状態から
透過状態へ287μ秒という短時間で変化することが確
認できた。更に、450nmの光3を照射することによ
り、光2は透過状態から複屈折状態へ27ミリ秒(mse
c)の高速応答で変化し、高速応答で変化し、繰り返し
可能な光スイッチとして機能していることが確認でき
た。
【0053】(実施例3)ポリビニルアルコール(PV
A)から成る膜厚4000オングストロームの塗膜をラ
ビング処理して成るPVA塗膜を有する2枚のガラス基
板を、PVA塗布面が向かい合うように、また、ラビン
グ方向に対して直交するようにして250nmのスペー
サを介して貼り合わせて空セルを作製した。
【0054】スペーサは、一方の基板のPVA膜上に、
東京応化社製のホトレジストをスピンコートして、幅2
0μm、隣接するスペーサの間隔が200μmに成るよ
うにドットパターンを露光して、現像により基板上に突
起状の等間隔に配置されたスペーサを形成した。
【0055】この空セルに、真空注入法でBMABを注
入し、ガラス基板の隙間にねじれ配向のBMABの薄膜
を作製した。
【0056】このようにして得た液晶素子の液晶薄膜上
に、波長355nmの光1の光軸と波長633nmの光
2の光軸との交点を設け、光2の光軸を液晶素子の法線
方向と一致させ、光2の光軸上に平行ニコルの二個の偏
光子を設置し、作製した液晶素子との距離を5cm離し
挟むように配置した。また、液晶素子の片側をスイッチ
の入力側として光源のYAGレーザを光2の光軸上に配
置し、他方をスイッチの出力側として光2の光軸上に光
電子倍増管を設置し光2の透過光変化をシンクロスコー
プで観察した。その際、液晶素子の光2入射側の配向方
向と偏光子の偏光方向を一致させた。
【0057】光1の光軸は、液晶素子の法線に対して2
0゜の角度を形成するよう設置し、偏光子を透過しない
ようにしたうえで、液晶素子に光強度70mJ/c
2、 波長355nmの10ナノ秒(nsec)のパルス光
を照射した。光1の照射により光2の透過光量は、遮断
の状態から透過の状態へ210μ秒という従来にない高
速応答で変化した。
【0058】次に、波長355nmの光1と同様の光軸
で波長450nmの光3を照射した。光2の透過光量は
透過の状態から遮断の状態へ10ミリ秒という高速応答
で変化した。また、実施例1と同様に、液晶素子を11
2℃に加熱して、再び波長355nmの光1を照射し
て、光2を遮断させ、光1の照射を中断すると40秒後
に光2は透過状態に変化した。
【0059】更に、二個の偏光子を直光ニコルに変更し
て、同様の実験を実施した。光2の透過光量は、透過状
態から遮断状態へ208μ秒と同様な高速応答で変化し
た。その後、光1と同様の光軸で波長450nmの光3
を照射して、光2の透過光量は遮断状態から透過状態へ
15ミリ秒の高速応答で変化した。また、実施例1と同
様に、液晶素子を112℃に加熱して、再び波長355
nmの光1を照射して、光2を遮断させ、光1の照射を中
断すると40秒後に光2は透過状態に変化した。
【0060】このように、本発明の光スイッチ方法にお
いては、光1及び光3で可逆的な光異性化で誘起される
液晶相転移が生じ、光スイッチさせることができること
が理解できる。
【0061】(実施例4)実施例3において、BMAB
に代えて、実施例2で使用した液晶組成物を使用した以
外は、実施例3と同様にして、液晶素子を作製した。
【0062】実施例3と同様にして、直交ニコルと平行
ニコルの場合について実施した。2個の偏光子間に、液
晶素子を配置し、光強度70mJ/cm2、 波長355
nmの光1を照射することにより光相転移を誘起させ
て、波長633nmの光2の透過光量の変化をシンクロ
スコープで観察した。偏光子が平行ニコルでは、遮断状
態から透過状態へ200μ秒という短時間で、直交ニコ
ルでは透過状態から遮断状態へ206μ秒という短時間
で変化することが観測できた。更に、波長450nmの
光1の照射により、光2は、平行ニコルでは透過状態か
ら遮断状態へ10ミリ秒の高速応答で変化し、直交ニコ
ルでは遮断状態から透過状態へ15ミリ秒の高速応答で
変化し、繰り返し可能な光スイッチとして機能している
ことが確認できた。
【0063】
【発明の効果】本発明の光スイッチング方法によれば、
液晶性を示すホトクロミック化合物を用いることによ
り、従来にない数百μ秒以下の高速応答の光で、光をス
イッチングすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光スイッチング方法における液晶光学
素子中の液晶分子に光を照射することにより生じる光異
性化の様子を示した模式図である。
【図2】本発明の光スイッチング方法における液晶光学
素子、光源、光軸及び偏光子の配置図である。
【図3】本発明の光スイッチング方法における2個の偏
光子が直交する場合に、光2の作用の有無により、光2
が透過及び遮断される様子を示した模式図である。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配向処理された基板上に設けられたホト
    クロミック液晶化合物を含有する液晶組成物から成る層
    に光を照射することにより生じる液晶化合物の光異性化
    により誘発されるリターデーション(retardation) の
    変化を利用することを特徴とする光スイッチング方法。
  2. 【請求項2】 配向処理された基板及び該基板上に設け
    られたホトクロミック液晶化合物を含有する液晶組成物
    から成る層が、偏光方向が直交する2枚の偏光子の間に
    挟持されていることを特徴とする請求項1記載の光スイ
    ッチング方法。
  3. 【請求項3】 配向処理された基板及び該基板上に設け
    られたホトクロミック液晶化合物を含有する液晶組成物
    から成る層の配向方向がホモジニアス配向していること
    を特徴とする請求項2記載の光スイッチング方法。
  4. 【請求項4】 配向処理された基板及び該基板上に設け
    られたホトクロミック液晶化合物を含有する液晶組成物
    から成る層の配向方向が、ねじれ配向していることを特
    徴とする請求項2記載の光スイッチング方法。
  5. 【請求項5】 配向処理された基板及び該基板上に設け
    られたホトクロミック液晶化合物を含有する液晶組成物
    から成る層が、偏光方向が平行である2枚の偏光子の間
    に挟持されていることを特徴とする請求項1記載の光ス
    イッチング方法。
  6. 【請求項6】 配向処理された基板及び該基板上に設け
    られたホトクロミック液晶化合物を含有する液晶組成物
    から成る層の配向方向がホモジニアス配向していること
    を特徴とする請求項5記載の光スイッチング方法。
  7. 【請求項7】 配向処理された基板及び該基板上に設け
    られたホトクロミック液晶化合物を含有する液晶組成物
    から成る層の配向方向が、ねじれ配向していることを特
    徴とする請求項5記載の光スイッチング方法。
  8. 【請求項8】 配向処理された基板及び該基板上に設け
    られたホトクロミック液晶化合物を含有する液晶組成物
    から成る層の配向方向が、偏光方向が直交する2個の偏
    光子の一方の偏光方向に対して45度傾斜していること
    を特徴とする請求項3又は6記載の光スイッチング方
    法。
  9. 【請求項9】 配向処理された基板及び該基板上に設け
    られたホトクロミック液晶化合物を含有する液晶組成物
    から成る層の配向方向がねじれ配向であって、偏光方向
    入射光側の液晶分子の配向方向が入射光側の偏光子の偏
    光方向と一致していることを特徴とする請求項4又は7
    記載の光スイッチング方法。
  10. 【請求項10】 ホトクロミックを示す液晶材料がアゾ
    ベンゼン系液晶を含有する請求項1、2、3、4、5、
    6、7、8又は9記載の光スイッチング方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002084387A1 (en) * 2001-04-10 2002-10-24 Japan Science And Technology Corporation Photoinductive switching liquid crystal device

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WO2002084387A1 (en) * 2001-04-10 2002-10-24 Japan Science And Technology Corporation Photoinductive switching liquid crystal device
US7298429B2 (en) 2001-04-10 2007-11-20 Japan Science And Technology Agency Photoinduced switching liquid crystal device utilizing photoisomerization

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