JPH08158015A - 発色用ステンレス鋼板 - Google Patents
発色用ステンレス鋼板Info
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- JPH08158015A JPH08158015A JP31904994A JP31904994A JPH08158015A JP H08158015 A JPH08158015 A JP H08158015A JP 31904994 A JP31904994 A JP 31904994A JP 31904994 A JP31904994 A JP 31904994A JP H08158015 A JPH08158015 A JP H08158015A
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Abstract
せることができるステンレス鋼板を提供する。 【構成】 発色用ステンレス鋼板を、表面から少なくと
も 0.5μm深さまでの表層部断面におけるSi濃度の最大
値が10at%を超える値に調整されて成る構成とする。
なお、ステンレス鋼板の鋼種は特に制限されるものでは
なく、発色ステンレス鋼板としての使用が見込まれるも
のであれば何れであっても差支えはない。また、ステン
レス鋼板表面にSiを濃化させておく手段としては、例え
ば焼鈍条件や焼鈍後の脱スケ−ル条件を制御する方法が
ある。
Description
ちついた色調への発色性に優れた発色用ステンレス鋼板
に関するものである。
術工芸品等の分野で“発色ステンレス鋼板”の適用が目
立つようになってきた。この発色ステンレス鋼板は、一
般的な塗装鋼板とは異なり、その発色機構がステンレス
鋼板表面に生成させた極薄の光透過性酸化皮膜による光
の干渉作用を利用したものであるため、ステンレス鋼板
の素地表面が持つ美麗さを反映した趣のある色調を発現
させることが可能である。その上、ステンレス鋼板の発
色法として「硫酸とクロム酸との混合液中に浸漬する所
謂“インコ法”」や「酸素の存在する雰囲気下で加熱す
る“テンパ−カラ−法”」等が確立されたこともあり、
このようにして得られる発色ステンレス鋼板は建造物の
内・外装材や美術工芸品のみに止まらず、多方面での使
用が期待されるようにもなっている。
鮮やかなアンバ−,ブル−,ゴ−ルド,レッド並びにグ
リ−ンを基本色としており、その中間色を加えれば多彩
な発色が可能であるものの、逆に彩度や明度が低い色調
を出すことができないという難点があった。そのため、
発色ステンレス鋼板は、その派手な色調の故に利用分野
が制限されるとの懸念も大きかった。例えば、一般のビ
ル用建材としては渋い落ちついた色調が好まれており、
デザイン的にも彩度,明度の低い色調が要求される傾向
があるため、発色ステンレス鋼板をそのまま内外装材に
適用することがはばかられる等の事情があったからであ
る。
度,明度の低い色調をも再現性良く発色させることがで
きるステンレス鋼板を提供することに置かれた。
を達成すべく、数多くの実験を繰り返しながら研究を重
ねたところ、以下に示すような知見を得ることができ
た。 a) 発色処理に供するステンレス鋼板の表面にSiが高濃
度で存在していると、発色処理の際にこのSiが表面酸化
皮膜(干渉膜)中に多く取り込まれ、これによって該皮
膜の光透過率が小さくなるため光の干渉作用が弱まり、
得られる発色ステンレス鋼板は彩度,明度の低い色調を
呈するようになる, b) そして、特に“表面から少なくとも 0.5μm深さ”
までの表層部断面におけるSi濃度の最大値が10at%を
超える値となるまでステンレス鋼板表層部にSiが濃化さ
れていると、彩度,明度の低い渋くて落ちついた色調を
再現性良く発色させることが可能となる。
れたものであり、「発色用ステンレス鋼板を、 表面から
少なくとも 0.5μm深さまでの表層部断面におけるSi濃
度の最大値が10at%を超える値に調整されて成る構成
とした点」に大きな特徴を有している。ここで、ステン
レス鋼板の鋼種は特に制限されるものではなく、発色ス
テンレス鋼板としての使用が見込まれるものであれば何
れであっても差支えはない。
ておく手段としては、例えば焼鈍条件や焼鈍後の脱スケ
−ル条件を制御する方法がある。即ち、ステンレス鋼板
の製造工程では焼鈍が欠かせない処理の1つとなってい
るが、ステンレス鋼板中に含まれるSiは大気中での焼鈍
によって表面に拡散し、表面にSi濃化層を形成する。図
1は、大気中で焼鈍したステンレス鋼板(鋼種:SUS
304)の表層部をSIMS(2次イオン質量分析)で
分析した結果を示したものであり、表面付近におけるC
r, Si, Fe等の深さ方向の濃度分布が示されている。こ
の図1からも、焼鈍後のステンレス鋼板表面にはCr, Fe
等を主成分とする酸化スケ−ルが生成しており、その下
(内部)にSiの濃化した層(Si濃化層)が存在している
ことが分かる。なお、図中のO(酸素)については、二
次イオン強度を定性的に示したものである。ただ、一般
的なステンレス鋼板の製造工程においては、焼鈍後に
“溶融アルカリ浸漬と酸洗とを併用する方法”や“中性
塩電解と酸洗とを併用する方法”により十分な脱スケ−
ルが行われるため、上記の酸化スケ−ルやSi濃化層は完
全に除去されてしまい、処理後のステンレス鋼板にはSi
濃化層が存在することはない。しかし、ステンレス鋼板
の一般的な脱スケ−ル法である前記“溶融アルカリ浸漬
と酸洗とを併用する方法”や“中性塩電解と酸洗とを併
用する方法”を適用した場合でも、条件によっては、Si
濃化層を残存させ、表面に高濃度のSiが存在するステン
レス鋼板の製造が可能である。また、Si濃化層の残存程
度は脱スケ−ル以前の焼鈍条件にも強い影響を受け、焼
鈍条件の調整によりステンレス鋼板表層部へのSiの濃化
程度を制御して、脱スケ−ル後にまでSi濃化層が持ち来
たされるようにすることもできる。
鈍時間”を通常の製造条件より10〜30秒間程度長く
することによってSi濃化層を通常よりも2〜7割程度厚
く生成させることができるが、この後、溶融アルカリ浸
漬や中性塩電解を通常より長め(3〜8割増し)に実施
し、更に硝ふっ酸酸洗を通常と同程度の時間で実施する
ことで、Si濃化層が残存し、しかもスケ−ル残りの無い
表面に仕上げることができる。
ステンレス鋼板」の“表面から少なくとも 0.5μm深さ
までの表層部断面”におけるSi濃度の最大値が10at%
を超える値となるように調整しておくと、発色処理の際
にステンレス鋼表面に形成される表面酸化皮膜(干渉
膜)中にSiが高濃度で取り込まれ、これにより皮膜の光
透過率が小さくなり、そのため光の干渉作用が弱まって
色調の彩度,明度が低くなる。従って、発色処理後のス
テンレス鋼板は、彩度,明度の低い渋くて落ちついた色
調を呈し、派手な色調が嫌われる物品にも十分適用が可
能である。なお、発色用ステンレス鋼板の“表面から少
なくとも 0.5μm深さまでの表層部断面”におけるSi濃
度の最大値が10at%を下回っていると、発色処理によ
って彩度,明度の低い渋くて落ちついた均一色調を再現
性良く発現させることはできない。
的に説明する。
0秒間)の焼鈍を行って製造したSUS304ステンレ
ス鋼板の2B仕様材を準備し、その表層部のSIMS分
析を行った。この結果を図2に示したが、表層部にはか
なりのSi濃化層が存在していることを確認した。なお、
図2においても、O(酸素)については二次イオン強度
を定性的に示したものである。
し、比較例の一部を除くそれぞれにつき発色前処理とし
て種々条件の酸洗又は研磨の処理を施した後、インコ法
及びテンパ−カラ−法によって発色処理を行った。そし
て、このようにして得られた各発色ステンレス鋼板につ
いて色彩測定を行ったが、その結果をJIS Z8729に
よる表示に従って表1に示すと共に、該表1には、発色
処理に先立って実施したSIMS分析による 0.5μm深
さまでの最大Si濃度測定の結果も併せて示した。
に、 0.5μm深さまでの最大Si濃度を10at%を超える
値に調整した“本発明に係る発色用ステンレス鋼板”で
は、何れの発色処理によっても前記「彩度を表す式」の
値が7以下と低くて渋い色調を示すのに対して、“比較
例に係る発色用ステンレス鋼板”では前記「彩度を表す
式」の値は25以上となっており、彩度の高い軽い色調
となっていることが分かる。
ば、発色処理によって彩度,明度の低い渋くて落ちつい
た色調が再現性良く得られる発色用ステンレス鋼板を供
給することが可能となるなど、産業上非常に有用な効果
がもたらされる。
SIMSで分析した結果を示すグラフである。
材)の表面をSIMSで分析した結果を示すグラフであ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 表面から少なくとも 0.5μm深さまでの
表層部断面におけるSi濃度の最大値が10at%を超える
値に調整されて成ることを特徴とする、発色用ステンレ
ス鋼板。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31904994A JP3480091B2 (ja) | 1994-11-29 | 1994-11-29 | 発色用ステンレス鋼板 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31904994A JP3480091B2 (ja) | 1994-11-29 | 1994-11-29 | 発色用ステンレス鋼板 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08158015A true JPH08158015A (ja) | 1996-06-18 |
| JP3480091B2 JP3480091B2 (ja) | 2003-12-15 |
Family
ID=18105941
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP31904994A Expired - Lifetime JP3480091B2 (ja) | 1994-11-29 | 1994-11-29 | 発色用ステンレス鋼板 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3480091B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPWO2016039429A1 (ja) * | 2014-09-10 | 2017-07-06 | 新日鐵住金株式会社 | 拡散接合し難いオーステナイト系ステンレス鋼板 |
| JPWO2018003887A1 (ja) * | 2016-06-28 | 2019-05-16 | 日本製鉄株式会社 | オーステナイト合金材およびオーステナイト合金管 |
-
1994
- 1994-11-29 JP JP31904994A patent/JP3480091B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPWO2016039429A1 (ja) * | 2014-09-10 | 2017-07-06 | 新日鐵住金株式会社 | 拡散接合し難いオーステナイト系ステンレス鋼板 |
| JPWO2018003887A1 (ja) * | 2016-06-28 | 2019-05-16 | 日本製鉄株式会社 | オーステナイト合金材およびオーステナイト合金管 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3480091B2 (ja) | 2003-12-15 |
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