JPH08159607A - 冷房装置用蒸発器 - Google Patents
冷房装置用蒸発器Info
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Abstract
部を迂回して蒸発部に冷媒を導入するバイパス流路とを
備えた冷房装置用蒸発器において、バイパス流路の開閉
を適切に制御して熱交換効率を向上させる。 【構成】 凝縮器2で凝縮した液状の冷媒(圧力P1 )
を減圧するレシーバ4と蒸発部18との間には、熱交換
部20の被冷却流路28と、熱交換部20を迂回するバ
イパス流路38とが並列に接続されている。バイパス流
路38には定圧弁40が設けられている。P1 >0.8
MPaのときは定圧弁40が閉じており、冷媒は熱交換
部20で冷却され所望の乾き度x(≦0.2)となる。
P1 ≦0.8MPaとなると、熱交換部20で冷却しな
くてもx≦0.2となり、P1 ≦0.6MPaとなると
熱交換部20で逆熱交換が起こる。そこで、定圧弁40
をP1 =0.7±1MPaで開弁し、P1 の全ての範囲
で良好な熱交換効率を実現する。
Description
れる冷房装置用蒸発器に関し、特に複数の冷媒流路を並
列に接続した冷房装置用蒸発器に関するものである。
して、次のようなものが知られている。すなわち、流入
流路と流出流路とを複数の冷媒流路により並列に接続し
た蒸発部と、冷凍サイクルの減圧弁と連通する被冷却流
路と上記流出流路に連通し冷媒を出口に導く冷却流路と
の間で熱交換可能に形成された熱交換部と、上記被冷却
流路の冷媒を減圧して上記流入流路に導く減圧手段と、
上記熱交換部および上記減圧手段を迂回して上記蒸発部
の流入流路に冷媒を導くバイパス流路と、を備えたもの
がそれである。
クルの凝縮器で凝縮され減圧弁により一旦減圧された冷
媒は、熱交換部にて更に冷却される。続いて、減圧手段
にて更に減圧された後蒸発部にて蒸発し、周囲の空気か
ら蒸発熱を吸収して熱交換部の冷却流路に導入される。
冷却流路に導入された冷媒は被冷却流路の冷媒よりも低
温化しており、被冷却流路の冷媒から熱を奪って冷凍サ
イクルに還元される。このように、この種の冷房装置用
蒸発器では、熱交換部(いわゆるスーパークール)を持
たせたことにより、蒸発部に導入される冷媒の乾き度
(冷媒の気体成分の割合)を低減して、熱交換効率を向
上させることができる。
換部および減圧手段を迂回して蒸発部の流入流路に冷媒
を導くバイパス流路を有しており、次のような効果が得
られる。冬期などの低温時や、冷房装置の試運転時のよ
うに、減圧弁上流の冷媒圧力が低くなる場合、熱交換部
の被冷却流路の冷媒温度が冷却流路の冷媒温度以下とな
る。この場合、被冷却流路の冷媒が冷却流路の冷媒によ
って暖められるいわゆる逆熱交換が起こる。すると、被
冷却流路の冷媒の気化が促進され、冷媒が熱交換部を流
れ難くなってしまう。このとき、上記バイパス流路を通
った冷媒は逆熱交換を受けることなく蒸発部に達するこ
とができる。このため、前述のように減圧弁上流の冷媒
圧力が低い場合にも、熱交換効率を保持することができ
る。
えば、特開平6−185831号公報に記載のように、
バイパス流路に、減圧弁上流の冷媒圧力が低下したとき
に開弁する弁体を設けることが考えられている。このよ
うな弁体を設けた場合、減圧弁上流の冷媒圧力が充分に
高く、熱交換部に導入しても逆熱交換が起こらないので
あれば、弁体を閉弁してバイパス流路を閉鎖し、全冷媒
を熱交換部に導入することができる。すると、冷媒の乾
き度を一層低くして一層熱交換効率を向上させることが
できる。また、減圧弁上流の冷媒圧力きわめて低くが逆
熱交換の起こる可能性があれば、弁体を開いてバイパス
流路を開き、逆熱交換を防止することができる。
の冷媒圧力がきわめて低下したときにはじめて上記弁体
が開弁するようにすると、熱交換部で逆熱交換が起って
もバイパス流路が開かず冷房装置用蒸発器の熱交換効率
が低下する可能性がある。また、減圧弁上流の冷媒圧力
が少し低下しただけで上記弁体が開弁するようにする
と、次のような課題が発生する。すなわち、逆熱交換が
起こらない限りバイパス流路を介して蒸発部に導入され
る冷媒の乾き度は、熱交換部を介して導入される冷媒の
乾き度に比べて高い。このため、蒸発部に導入される冷
媒の乾き度が高くなり、蒸発部の各冷媒流路に冷媒が充
分均一に供給されなくなる可能性がある。すると、蒸発
部での熱交換効率を充分に向上させることができない。
交換部と、その熱交換部を迂回して蒸発部に冷媒を導入
するバイパス流路とを備えた冷房装置用蒸発器におい
て、バイパス流路の開閉を適切に制御して熱交換効率を
向上させることを目的としてなされた。
なされた請求項1記載の発明は、流入流路と流出流路と
を複数の冷媒流路により並列に接続した蒸発部と、冷凍
サイクルの減圧弁と連通する被冷却流路と、上記蒸発部
の流出流路に連通し冷媒を出口に導く冷却流路との間で
熱交換可能に形成された熱交換部と、上記被冷却流路の
冷媒を減圧して上記流入流路に導く減圧手段と、上記熱
交換部および上記減圧手段を迂回して上記蒸発部の流入
流路に冷媒を導くバイパス流路と、を備えた冷房装置用
蒸発器において、上記バイパス流路に、上記減圧弁上流
の冷媒圧力が、上記熱交換部に導入しても上記被冷却流
路の冷媒温度が上記冷却流路の冷媒温度以下となること
なく、かつ、上記熱交換部へ導入せずに上記蒸発部の冷
媒圧力まで直接減圧しても冷媒の乾き度が所定値以下と
なる所定圧以下となったときに開弁する弁体を設けたこ
とを特徴とする冷房装置用蒸発器を要旨としている。
HFC−134aであり、上記蒸発部の冷媒圧力が約
0.3MPa(絶対圧:以下、圧力は全て絶対圧で表示
する)であり、上記所定圧が0.7±0.1MPaであ
ることを特徴とする請求項1記載の冷房装置用蒸発器を
要旨としている。
が、上記減圧弁上流の冷媒圧力をパイロット圧として開
閉する定圧弁であることを特徴とする請求項1または2
記載の冷房装置用蒸発器を要旨としている。
1記載の発明は、バイパス流路に、上記減圧弁上流の冷
媒圧力が、熱交換部に導入しても被冷却流路の冷媒温度
が冷却流路の冷媒温度以下となる(すなわち、逆熱交換
が起こる)ことなく、かつ、熱交換部へ導入せずに蒸発
部の冷媒圧力まで直接減圧しても冷媒の乾き度が所定値
以下となる所定圧以下となったときに開弁する弁体を備
えている。
給される上限となる乾き度の所定値は、冷媒によりほぼ
一定している。そして、減圧弁上流の冷媒圧力がある圧
力(以下圧力Aという)以下であれば、冷媒を熱交換部
へ導入せずに蒸発部の冷媒圧力まで直接減圧しても冷媒
の乾き度は上記所定値以下となる。また、減圧弁上流の
冷媒圧力がある圧力(以下圧力Bという)以下であれ
ば、冷媒を熱交換部へ導入したとき逆熱交換が起こるこ
とが知られている。
Aの所定圧以下となったとき、弁体が開弁してバイパス
流路を開く。このため、熱交換部で逆熱交換が起こるの
を防止すると共に、蒸発部へ導入される冷媒の乾き度を
上記所定値以下とすることができる。従って、減圧弁上
流の冷媒圧力がどのような値であっても、熱交換効率を
良好に向上させることができる。
HFC−134aを使用している。この場合、乾き度を
0.2以下に収めると蒸発部の冷媒流路に冷媒が均一に
分配されることが経験的に知られている。また、本願出
願人は、冷媒としてHFC−134aを使用した冷却装
置用蒸発器では、蒸発部の冷媒圧力が約0.3MPaの
場合、減圧弁上流の冷媒圧力が約0.8MPa以下であ
れば、冷媒を熱交換部へ導入せずに蒸発部の冷媒圧力ま
で直接減圧しても冷媒の乾き度が0.2以下となるこ
と、および、減圧弁上流の冷媒圧力が約0.6MPa以
下であると冷媒を熱交換部へ導入したとき逆熱交換が起
こることを発見した。本発明では、上記所定圧を0.7
±0.1MPaとしているので、減圧弁上流の冷媒圧力
がどのような値であっても、熱交換効率を良好に向上さ
せることができる。
を、減圧弁上流の冷媒圧力をパイロット圧として開閉す
る定圧弁によって構成している。このため、減圧弁上流
の冷媒圧力をセンサなどで検出して弁体を開閉駆動する
場合に比べて、部品点数が少なくて済み構成が簡略化す
る。従って、本発明では、請求項1または2記載の発明
の効果に加えて、構成を簡略化して製造コストを低減す
ることができる。
説明する。図1は本発明の第1実施例である冷房装置用
蒸発器を適用した冷凍サイクルの概略構成図である。1
はコンプレッサで、車両用に適用された場合にはコンプ
レッサ1は図示しない内燃機関で回転駆動され、コンプ
レッサ1はガス状の冷媒(本実施例ではHFC−134
aを使用した)を圧縮して凝縮器2に送り、凝縮器2は
この冷媒を外部の空気により冷却して液状の冷媒として
レシーバ4に送るように接続されている。
媒中の塵や水分を取り除くものである。そして、レシー
バ4を出た冷媒は、膨張弁6に送られ、膨張弁6は、送
られてきた冷媒を減圧させるものである。また、この膨
張弁6は、図2に示すように、弁7の移動により、その
開度を調節可能な構成のものである。なお、本実施例で
は、膨張弁6が減圧弁として働くが、減圧弁は開度が調
節可能なものに限らず、固定絞り弁であっても実施可能
である。
方向に付勢力Ps により付勢されると共に、弁7の一端
がダイヤフラム12に係合している。更に、後述する冷
房装置用蒸発器(以下、単に蒸発器という)16の下流
側に設けられた感温筒8を備え、蒸発器16の下流側の
冷媒温度が上昇すると、感温筒8内の圧力Pf が上昇
し、すなわち冷房負荷が増加すると、この圧力Pf がキ
ャピラリチューブ14を介してダイヤフラム12の一側
に作用して、弁7を開弁方向に移動して、冷媒の量を大
きくするように開度が調節されるよう構成されている。
の冷媒圧力P0 をダイヤフラム12の他側に導入する外
均管17が設けられており、弁7による開度は、上記ば
ね10の付勢力Ps と外均管17からの圧力P0 および
キャピラリチューブ14からの圧力Pf の釣合(Pf =
Ps +P0 )により、蒸発器16の下流側での冷媒圧力
と冷媒温度を補償するように構成されている。
に送られた後、ガス状の冷媒となってコンプレッサ1に
吸い込まれるように接続されている。蒸発器16は、図
3に示すように蒸発部18と熱交換部20とを備えてお
り、蒸発部18は、図4に示すように、流入流路22と
流出流路24とを備えている。そして、両流路22,2
4は複数の並列に接続された冷媒流路26により連通さ
れており、冷媒流路26を通る冷媒と、車室内に供給さ
れる空気との間で熱交換が行われるように構成されてい
る。
て上記膨張弁6と連通する複数の被冷却流路28を備
え、この被冷却流路28の下流側は合流した後、減圧手
段としての絞り部30(図1)を介して流入流路22と
連通している。また、熱交換部20は、蒸発部18の流
出流路24に連通する複数の冷却流路32を備えてお
り、冷却流路32の他端は合流した後、出口孔34を介
して排出流路36(図1)に連通している。熱交換部2
0では、被冷却流路28と冷却流路32とが交互に配設
され、各流路28,32内の冷媒の間で熱交換が可能に
されている。
温筒8、および外均管17が取り付けられており、図1
に示すように、排出流路36は出口孔34から排出され
た冷媒をコンプレッサ1に導入するように接続されてい
る。更に、レシーバ4と熱交換部20との間の流路に、
バイパス流路38の一端が接続されて分岐されており、
このバイパス流路38の他端は、絞り部30の下流側に
連通している。また、バイパス流路38の入口には、定
圧弁40が設けられている。この定圧弁40は、膨張弁
6上流の冷媒圧力をパイロット圧として、その圧力が
0.7±0.1MPa以下となったときに開弁するもの
である。また、定圧弁40は、前述の入口孔27,出口
孔34と共に、一つのブロックジョイント41(図4)
に収められている。
について図4〜9によって説明する。図4に示すよう
に、冷媒流路26を形成する複数のコアプレート42,
43がフィン44を挟んで交互に積層されて蒸発部18
が形成されている。また、側板46とセンタプレート4
8との間に複数組の第1,第2プレート50,52が積
層されており、1組の両プレート50,52は対称の形
状をしている。
に示すように、被冷却流路28および冷却流路32を形
成する波型の凹凸が多数形成されており、更に、第1,
第2プレート50,52の上部には、入口孔27と各被
冷却流路28とを連通する冷媒流路を形成する上側流入
孔54、定圧弁40と連通し後述のキャピラリプレート
56に至る冷媒流路を形成するバイパス孔58、およ
び、出口孔34と各冷却流路32とを連通する上側流出
孔60が形成されている。また、第1,第2プレート5
0,52の下部には、各被冷却流路28とキャピラリプ
レート56とを連通する下側流入孔62、キャピラリプ
レート56と流入流路22とを連通する一対の貫通孔6
4,66、および流出流路24と各冷却流路32とを連
通する下側流出孔68が形成されている。
クジョイント41の入口孔27,出口孔34,定圧弁4
0と対向する位置に、それぞれ貫通孔70,72,74
が形成され、第1,第2プレート50,52の貫通孔6
4,66と対向する位置にはボルト76によって封止さ
れる検査孔78が、下側流出孔68と対向する位置には
補強用リブ80が、それぞれ形成されている。
図7に示すように、バイパス孔58,下側流入孔62,
下側流出孔68,および貫通孔64,66と対向する位
置に、それぞれ貫通孔82,84,86,88,90が
形成されている。センタプレート48を挟んで第1,第
2プレート50,52と対向配置されるキャピラリプレ
ート56は、図8に示すように構成されている。すなわ
ち、センタプレート48を介して第1,第2プレート5
0,52の下側流入孔62と対向する部分から、センタ
プレート48を介して貫通孔64と対向する部分に至っ
て細溝94により絞り部30が形成されている。センタ
プレート48を介してバイパス孔58と対向する部分か
らセンタプレート48を介して貫通孔64と対向する部
分に至って広幅の凹部96が形成され、この凹部96表
面には多数の補強用リブ98が形成されている。なお、
凹部96と細溝94との合流位置は、凹部96の補強用
リブ98配設位置より下流側(貫通孔64側)に配設さ
れている。
タプレート48に接合すると、細溝94とセンタプレー
ト48との間に絞り部30としてのキャピラリ流路10
0(図4)が形成され、凹部96とセンタプレート48
との間に前述のバイパス流路38が形成される。なお、
凹部96には補強用リブ98が形成されているので、バ
イパス流路38を広幅に形成しても充分な強度を保持す
ることができる。また、バイパス流路38とキャピラリ
流路100との合流位置は、補強用リブ98の配設位置
より下流側に配設される。このため、キャピラリ流路1
00を介して冷媒のジェット噴流200が形成されて
も、そのジェット噴流200が補強用リブ98に衝突し
て騒音を発生したりしない。
は、センタプレート48の貫通孔90および第1,第2
プレート50,52の貫通孔66と蒸発部18の流入流
路22とを連通する貫通孔102、並びに、センタプレ
ート48の貫通孔86および第1,第2プレート50,
52の下側流出孔68と蒸発部18の流出流路24とを
連通する貫通孔104がそれぞれ形成されている。
間に配設される補強プレート106には、図9に示すよ
うに、凹部96や細溝94の形状に応じた凹凸が形成さ
れている。このため、この補強プレート106をキャピ
ラリプレート56と接合することにより、バイパス流路
38やキャピラリ流路100を補強することができる。
また、補強プレート106は他のプレート46,48,
50,52,56より短く形成され、蒸発部18の流入
流路22,流出流路24とキャピラリプレート56の貫
通孔102,104とは、補強プレート106の下部を
通って連通している。
43は、図10に示すように構成されている。すなわ
ち、各コアプレート42,43の下側には、流入孔11
2と流出孔114とが形成されており、両コアプレート
42,43は対称の形状である。この流入孔112によ
り流入流路22が形成されると共に、流出孔114によ
り流出流路24が形成される。各コアプレート42,4
3には、流入孔112と流出孔114とを連通する逆U
字状の凹部116が形成され、この凹部116を対向さ
せてコアプレート42,43を接合することにより、前
述の冷媒流路26が形成される。本実施例の蒸発器16
は、これらの各プレート42,43,46,48,5
0,52,56,106をろう付けにより接合して作成
される。
作について、冷凍サイクルの動作と共に説明する。ま
ず、夏期における冷凍サイクルを、図11に例示するモ
リエル線図と共に説明する。コンプレッサ1の駆動によ
り、ガス状の冷媒が吸入されて圧縮され(f点−g点
間)、凝縮器2に送られる。凝縮器2では、冷媒と空気
との間で熱交換を行い、高温の冷媒を空気により冷却し
て(g点−a点間)、液状の冷媒としてレシーバ4に送
る。
れて、定圧弁40および膨張弁6に送られる。夏期には
膨張弁6上流(g点−a点間)の冷媒圧力P1 が通常
0.7MPaより充分に高くなるので、定圧弁40はほ
ぼ閉弁している。このため、ほぼ全量の冷媒が膨張弁6
に流入する。膨張弁6は、蒸発器16の下流側のキャピ
ラリチューブ14を介して検出される感温筒8の圧力P
f と、ばね10の付勢力Ps および外均管17を介して
検出される蒸発器16の下流の冷媒圧力P0 との釣合に
より、その開度が調節される。
じて流量が調節されると共に減圧されて(a点−b点
間)、蒸発器16の入口孔27に送られる。冷媒は、被
冷却流路28を介して更に冷却され、下側流入孔62を
介してキャピラリ流路100に達する(b点−c点
間)。その後、キャピラリ流路100を介して減圧さ
れ、貫通孔64,66を介して蒸発部18の流入流路2
2に送られる(c点−d点間)。流入流路22に送られ
た冷媒は、各冷媒流路26に分岐される。冷媒が冷媒流
路26内にあるときには、冷媒と空気との間で各コアプ
レート42,43およびフィン44を介して熱交換が行
われて、車室内へ供給される空気が冷却される(d点−
e点間)。
られた冷媒は、下側流出孔68を介して冷却流路32を
通り、被冷却流路28の冷媒から熱を奪った後、上側流
出孔60,出口孔34を介して排出流路36に排出され
る(e点−f点間)。すなわち、冷媒が冷却流路32を
流れる際、被冷却流路28内の冷媒との間で熱交換が行
われる。このため、冷却流路32を通過する冷媒は加熱
されて(e点−f点間)過熱蒸気となり、また、被冷却
流路28を通過する冷媒は冷却されて(b点−c点
間)、膨張弁6の通過により気液二相状態となっている
冷媒が、液状の冷媒にされる。
の液化が促進され液状の単相の冷媒となって、キャピラ
リ流路100を介して蒸発部18の流入流路22に送ら
れる。このため、図11のd点における冷媒の乾き度x
が0.2以下となる。ここで、冷媒としてHFC−13
4aを使用した場合、x≦0.2とすると、各冷媒流路
26に冷媒が均等に分配されることが経験的に知られて
いる。このため、各コアプレート42,43の間を通る
空気に冷却むらが生じるのが防止される。すなわち、冷
媒はほぼ液状の単相の状態であり、分配のための絞り等
を設けなくても、流入流路22から各冷媒流路26に冷
媒がほぼ均等に分配される。
られた冷媒は、排出流路36からコンプレッサ1に送ら
れる。なお、図11の例では、凝縮器2の圧力P1 =
1.0MPa、蒸発部18の圧力P3 =0.3MPaと
しており、このとき、被冷却流路28の圧力P2 は0.
6MPaとなる。
であっても、冷凍サイクルを実行し、空気を除湿した
後、図示しないヒータにより加熱する。冬期の場合のよ
うに、凝縮器2を通過する空気温度が0〜10℃と低い
場合には、コンプレッサ1で圧縮(f点−g点間)され
た冷媒は、凝縮器2に送られ、熱交換により冷却されて
液状の冷媒となる(g点−a点間)。しかし、凝縮器2
では外気温度が低いために液化が促進され、冷媒が溜る
傾向になる。このため、凝縮器2の出口の圧力P1 が低
くなる。すると、図12のモリエル線図に例示するよう
に、レシーバ4から供給された冷媒を、熱交換部20へ
導入せず、定圧弁40にて直接P3 まで減圧しても冷媒
の乾き度xは0.2以下となる(a点−d点間)。この
ため、全量の冷媒をバイパス流路38を介して蒸発部1
8に導入しても良好な熱交換効率が得られる。
とき、冷媒が熱交換部20を通過すると、次のような逆
熱交換が起こる。すなわち、図13のモリエル線図に例
示するように、液化された冷媒はレシーバ4を通り、膨
張弁6により減圧され(a点−b点間)、熱交換部20
の被冷却流路28に送られる。その後、絞り部30(キ
ャピラリ流路100)を介して蒸発部18の流入流路2
2に送られる(c点−d点間)。この際、供給される冷
媒の圧力が低く、冷媒の量も少ない。そして、流入流路
22に送られた冷媒は、各冷媒流路26に分配されて、
空気との間で熱交換を行う。図示しないヒータにより加
熱されている室内の空気温度は、例えば25℃と高く、
冷媒は過熱蒸気となって、流出流路24に送られる(d
点−e点間)。
冷却流路32に送られた冷媒は、被冷却流路28の冷媒
との間で熱交換を行うが、その際、冷却流路32の冷媒
の温度の方が高く、被冷却流路28の冷媒は加熱されて
しまう(b点−c点間)。また、冷却流路32の冷媒は
冷却されてしまう(e点−f点間)。
媒の気化が促進され、被冷却流路28を通過し難くな
る。なお、冷却流路32の冷媒は冷却されるため、感温
筒8により検出される冷媒温度が低下し、膨張弁6の開
度が減少して流量が低下する。このような逆熱交換が起
こると、冷凍サイクルの熱交換効率が低下してしまう。
なお、このような現象は低温時に限らず、試運転時のよ
うに冷媒量が少ないために圧力P1 が低くなる場合にも
同様の逆熱交換が起こる。
発器16では、蒸発部18の冷媒圧力が約0.3MPa
の場合、P1 ≦0.8MPaであれば、図12に例示し
た状態が生じる。すなわち、冷媒を熱交換部20へ導入
せずに蒸発部18の冷媒圧力P3 まで直接減圧してもx
≦0.2となることが判明している。また、P1 ≦0.
6MPaであると図13に例示した状態が生じる。すな
わち、冷媒を熱交換部20へ導入したとき逆熱交換が起
こることが判明している。
aとなったときに定圧弁40を開弁してバイパス流路3
8を開き、それ以上の圧力では定圧弁40を閉弁して全
量の冷媒を熱交換部20へ導入している。このため、熱
交換部20で逆熱交換が起こるのを防止すると共に、蒸
発部18へ導入される冷媒の乾き度xを0.2以下とす
ることができる。従って、圧力P1 がどのような値とな
っても、熱交換効率を良好に向上させることができる。
56の凹部96に補強用リブ98を形成しており、これ
によって、充分な強度を保持したままバイパス流路38
の流路面積を拡大することができる。このため、定圧弁
40が開弁したときに冷媒がバイパス流路38を円滑に
流通し、熱交換効率を一層向上させることができる。
56に、凹部96,補強用リブ98と共に、細溝94を
プレス加工により形成し、これを平板状のセンタプレー
ト48に接合することによりバイパス流路38およびキ
ャピラリ流路100を形成している。このため、バイパ
ス流路38およびキャピラリ流路100をきわめて簡単
に作成することができる。従って、製造工程を簡略化し
て、製造コストを低く押さえることができる。
ピラリ流路100)を減圧手段として使用し、被冷却流
路28の冷媒を減圧しているが、減圧手段としては、こ
の他種々の構成を採用することができる。図14は、第
2実施例の蒸発器316の構成を表す分解斜視図であ
る。なお、本実施例において、第1実施例と同様に構成
した部分には、第1実施例で使用したものと同一の符号
を使用して構成の詳細な説明を省略する。
348との間に、複数組の第1〜第4プレート350
a,352a,350b,352bが順次積層されてい
る。第1プレート350aは、第1実施例の第1プレー
ト50において上側流入孔54を塞いだ形状に形成され
ており、第2プレート352aは第2プレート52にお
いて上側流入孔54を塞いだ形状に、第3プレート35
0bは第1プレート50において下側流入孔62を塞い
だ形状に、第4プレート352bは第2プレート52に
おいて下側流入孔62を塞いだ形状に、それぞれ形成さ
れている。また、センタプレート348は、図15に示
すように、貫通孔84に代えて、上側流入孔54と対向
する位置に貫通孔384が形成された点でセンタプレー
ト48と異なる。
に対応する第5プレート356は、絞り部30(キャピ
ラリ流路100)を形成する細溝94を有しておらず、
バイパス流路38(図16)を形成する凹部396と、
それを補強する補強用リブ398とが形成されている。
更に、第5プレート356の下部には、第1〜第4プレ
ート350a〜352bの貫通孔66と蒸発部18の流
入流路とを連通する貫通孔402、および、第1〜第4
プレート350a〜352bの下側流出孔68と蒸発部
18の流出流路とを連通する貫通孔404がそれぞれ形
成されている。
換部320は、第1〜第4プレート350a〜352b
の間に、一つ置きに被冷却流路328(図では、配置お
よび方向を概略的に表示)が形成される点では第1実施
例と同様である。ところが、その被冷却流路328は、
第1プレート350aと側板46との間、および第4プ
レート352bと第1プレート350aとの間では、全
体として下に向かって形成され、第2プレート352a
と第3プレート350bとの間では、全体として上に向
かって形成される。しかも、その被冷却流路328は全
体で連続した一本の流路となっている。
に冷媒に加わる流動抵抗は、第1実施例の被冷却流路2
8に比べてきわめて大きくなる。従って、この流動抵抗
によって、冷媒の圧力が上記P3 まで低下する。すなわ
ち、本実施例では、被冷却流路328が減圧手段の機能
を兼ね備えているのである。
した冷凍サイクルの概略構成図である。図16に示すよ
うに、蒸発器316は減圧手段としての絞り部30(図
1)を有しておらず、冷媒が被冷却流路328を通過す
る際に減圧がなされる。従って、その冷凍サイクルの夏
期におけるモリエル線図は、図17に例示するようにな
る。すなわち、被冷却流路28を通過する際、冷媒に
は、冷却と減圧とが同時になされる(b点−d点間)。
このため、本実施例では、細溝94などの構成によりキ
ャピラリ流路100を設けることなく、第1実施例と略
同様の機能を達成することができる。
減圧手段として、被冷却流路と蒸発部の流入流路との間
に設けた絞り部を適用する場合は、熱交換部における熱
交換効率を向上させ、コンパクトにして熱交換性能の高
い冷房装置用蒸発器を得ることができ、一方、第2実施
例の被冷却流路328のように、被冷却流路自体が減圧
手段を兼ねる場合は、部品の種類を減らして製造コスト
を低減することができるといった、各々独特の作用・効
果が生じる。
に至るまでの被冷却流路を長くすることによっても、上
記第2実施例と同様に、被冷却流路に減圧手段の機能を
付与することもできる。図18は、第3実施例の蒸発器
516の構成を表す分解斜視図である。なお、本実施例
において、第1実施例または第3実施例と同様に構成し
た部分には、第1実施例または第3実施例で使用したも
のと同一の符号を使用して構成の詳細な説明を省略す
る。
46とセンタプレート48との間に、複数組の第1,第
2プレート550,552が積層されている。そして、
側板46は、第3実施例と同様の第5プレート356を
介して蒸発部18に積層されている。ここで、本実施例
では、第1,第2プレート550,552表面に形成さ
れる被冷却流路528の折り返し部556を増やしてい
る。このため、同一の第1,第2プレート550,55
2間の、上側流入孔54から下側流入孔62に至るまで
の被冷却流路528が長くなる。従って、被冷却流路5
28全体としての冷媒への流動抵抗が増加し、第2実施
例と同様に、被冷却流路528に減圧手段としての機能
を付与することができる。また、本実施例を適用した冷
凍サイクルの夏期におけるモリエル線図も、図17と略
同様になる。
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種
々の態様で実施することができる。例えば、上記各実施
例では、膨張弁6上流の冷媒圧力P1 をパイロット圧と
する定圧弁40により、バイパス流路38の開閉を切り
換えているが、上記冷媒圧力P1 を圧力センサなどで電
気的に検出し、この検出結果に応じて電磁弁などを駆動
してバイパス流路38を開閉してもよい。上記各実施例
では、定圧弁40を使用したことにより、このように圧
力センサなどを使用する場合に比べ、部品点数が少なく
て済み構成が簡略化し、延いては、製造コストを低減す
ることができる。これに対して、このように圧力センサ
などを使用する場合は、圧力P1 に応じて電磁弁の開閉
デューティを変化させ、精密な制御を実行することがで
きる。
側からバイパス流路38を分岐させているが、膨張弁6
の下流側から分岐させる構成としてもよい。但し、この
場合、膨張弁6は大流量の冷媒が通過できるように弁径
の大きなタイプを使用する必要がある。なお、上記各実
施例のようにバイパス流路38を膨張弁6の上流から分
岐させた場合は流量制御弁である膨張弁6の弁7の径は
小さくてすみ制御が容易である。バイパス流路38を膨
張弁6の下流から分岐させた場合は、定圧弁40は開閉
のみを行えばよく構成が単純であるといった独特の効果
が生じる。
−134aを使用しているが他の冷媒を使用してもよ
い。但し、この場合、定圧弁40の開閉を切り換える圧
力を使用冷媒に応じて変更する必要がある。
サイクルの概略構成図である。
る。
視図である。
である。
構成を表す正面図である。
図である。
を表す正面図である。
構成を表す正面図である。
表す正面図である。
を表す正面図である。
リエル線図を表すグラフである。
リエル線図を表すグラフである。
リエル線図を表すグラフである。
分解斜視図である。
成を表す正面図である。
ルの概略構成図である。
リエル線図を表すグラフである。
分解斜視図である。
6…膨張弁 16…蒸発器 18…蒸発部 20…熱交換
部 22…流入流路 24…流出流路 26…冷媒流路 28…被冷却
流路 30…絞り部 32…冷却流路 38…バイパス流路 4
0…定圧弁 42,43…コアプレート 46…側板 4
8…センタプレート 50…第1プレート 51…第2プレート 5
6…キャピラリプレート 58…バイパス孔 94…細溝 9
6…凹部 98…補強用リブ 100…キャピラリ流路 1
06…補強プレート
Claims (3)
- 【請求項1】 流入流路と流出流路とを複数の冷媒流路
により並列に接続した蒸発部と、 冷凍サイクルの減圧弁と連通する被冷却流路と、上記蒸
発部の流出流路に連通し冷媒を出口に導く冷却流路との
間で熱交換可能に形成された熱交換部と、 上記被冷却流路の冷媒を減圧して上記流入流路に導く減
圧手段と、 上記熱交換部および上記減圧手段を迂回して上記蒸発部
の流入流路に冷媒を導くバイパス流路と、 を備えた冷房装置用蒸発器において、 上記バイパス流路に、上記減圧弁上流の冷媒圧力が、上
記熱交換部に導入しても上記被冷却流路の冷媒温度が上
記冷却流路の冷媒温度以下となることなく、かつ、上記
熱交換部へ導入せずに上記蒸発部の冷媒圧力まで直接減
圧しても冷媒の乾き度が所定値以下となる所定圧以下と
なったときに開弁する弁体を設けたことを特徴とする冷
房装置用蒸発器。 - 【請求項2】 上記冷媒がHFC−134aであり、上
記蒸発部の冷媒圧力が約0.3MPa(絶対圧)であ
り、上記所定圧が0.7±0.1MPa(絶対圧)であ
ることを特徴とする請求項1記載の冷房装置用蒸発器。 - 【請求項3】 上記弁体が、上記減圧弁上流の冷媒圧力
をパイロット圧として開閉する定圧弁であることを特徴
とする請求項1または2記載の冷房装置用蒸発器。
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