JPH08161983A - 限流器およびその製造方法 - Google Patents

限流器およびその製造方法

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JPH08161983A
JPH08161983A JP6297084A JP29708494A JPH08161983A JP H08161983 A JPH08161983 A JP H08161983A JP 6297084 A JP6297084 A JP 6297084A JP 29708494 A JP29708494 A JP 29708494A JP H08161983 A JPH08161983 A JP H08161983A
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JP
Japan
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layer
film
superconducting
superconductor
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JP6297084A
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English (en)
Inventor
Norikata Hayashi
憲器 林
Shigeru Okuda
繁 奥田
Noriyuki Yoshida
典之 葭田
Kozo Fujino
剛三 藤野
Chikushi Hara
築志 原
Hideo Ishii
英雄 石井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Tokyo Electric Power Co Holdings Inc
Original Assignee
Tokyo Electric Power Co Inc
Sumitomo Electric Industries Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

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  • Containers, Films, And Cooling For Superconductive Devices (AREA)
  • Emergency Protection Circuit Devices (AREA)
  • Arc-Extinguishing Devices That Are Switches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 酸化物超電導体を用いた限流器において、外
部環境から超電導体を守りかつ所望の限流効果を超電導
体にもたらすことのできる保護膜を形成し、より実用的
な限流器を提供する。 【構成】 超電導状態から常電導状態への転移時に発生
する抵抗により限流動作を行なう限流器10であって、
酸化物超電導体からなる限流作用部3と、限流作用部3
を覆う保護膜4とを備える。保護膜4は、限流作用部3
上に設けられかつ酸化物超電導材料とほぼ同じ組成を有
する非晶質材料からなる第1の層4aと、第1の層4a
を覆いかつ耐食性金属からなる第2の層4bとから構成
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電力系統において、た
とえば落雷による短絡事故が発生した場合に電力機器に
過電流が流れないようにするための限流器に関し、特に
酸化物超電導体を限流作用部に用いた限流器およびその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電力系統に用いる限流器には、負荷運転
時の電圧降下が小さい一方、異常な大電流を速やかに抑
制できるという特性が必要とされる。このような特性を
十分発揮する実用的な限流デバイスが現在望まれてい
る。
【0003】超電導体は、無抵抗の状態を保持できる一
方、その臨界電流値以上の電流が流れると急激に抵抗を
発生する性質(超電導−常電導転移)を有するため、限
流器用の材料として有望な候補の1つである。
【0004】超電導体には、現在大きく分けて金属系の
ものと酸化物系のものがある。液体ヘリウムを冷媒とし
て用いる金属系超電導体は、クエンチに対する安定化の
ために周囲を銅で覆うため、常電導状態における単位長
さ当たりの抵抗値がさほど大きくならない。また、金属
系超電導体は、冷却のため特別な断熱機構を必要とし、
経済性、コンパクト化に対して不利である。このような
理由から、金属系超電導体の限流器への応用範囲は制限
される。
【0005】一方、液体窒素中で超電導状態となる酸化
物超電導体は、簡易な冷却設備が利用でき、クエンチに
対する対策が不要なため、超電導から常電導への転移に
より発生する抵抗を有効に利用して、広い範囲の限流器
に応用できると考えられる。
【0006】酸化物超電導体は、固相、液相および気相
のいずれからでも形成することができる。たとえばY1
Ba2 Ca3 7-X (0≦X≦1)の場合、単結晶基板
上に気相からエピタキシャル成長させることによって、
結晶性がよく、高い臨界電流密度を有する超電導薄膜を
得ることができる。このような薄膜を限流作用部として
用い、高い臨界電流(Ic)を流すことができれば、I
cより大きな電流が流れたとき高い抵抗を発生させ、効
果的な限流を行なうことができると考えられる。特に、
単結晶基板上に堆積された酸化物超電導体膜では、基板
の面と平行な方向にも結晶軸を配向させることができ、
粒界の弱結合が少ないため、転移時には高い抵抗値を発
生することができる。たとえば、工業材料、1993年
Vol.41、No.3、p38−43は、限流デバイ
スへの応用のため、単結晶基板上に超電導薄膜を形成
し、これをエッチングしてジグザク形状にしたものを報
告する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】たとえば、基板上に酸
化物超電導膜を形成してなる限流素子を長期間安定に動
作させるためには、限流作用を行なう酸化物超電導膜を
外部環境から守るべく保護層が必要となってくる。
【0008】本発明の目的は、酸化物超電導体を用いた
限流器において、外部環境から超電導体を守り、かつ、
所望の限流効果を超電導体にもたらすことのできる保護
膜を提供し、より実用的な限流器を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に従う限流器は、
超電導状態から常電導状態への転移時に発生する抵抗に
より限流動作を行なう限流器であって、酸化物超電導体
からなる限流作用部と、限流作用部を覆う保護膜とを備
え、該保護膜が、限流作用部上に設けられかつ酸化物超
電導材料とほぼ同じ組成を有する非晶質材料からなる第
1の層と、第1の層を覆いかつ耐食性金属からなる第2
の層とを備えることを特徴とする。
【0010】本発明の限流器において、限流作用部を構
成する酸化物超電導体には、イットリウム系酸化物超電
導体、ビスマス系酸化物超電導体等を用いることができ
る。イットリウム系酸化物超電導体には、Y1 Ba2
3 7-X (0≦X≦1)を好ましく用いることができ
る。またこの材料のほか、Y1-X PbX Ba2 Cu3
7 (X=0.05〜0.5)、Y1-X BrX Ba2 Cu
3 7 (X=0.01〜0.1)、Y1 Ba2 Cu3-X
FeX 7 (X=0.01〜0.1)、Y1 Ba2 Cu
3-X CrX 7 (X=0.01〜0.2)等の組成を有
する超電導状態においてより抵抗の高い材料を用いるこ
ともできる。またビスマス系酸化物超電導体には、Bi
2 Sr2 Ca1 Cu2 10-Y(0≦Y≦1)、(Bi,
Pb)2Sr2 Ca1 Cu2 10-Y(0≦Y≦1)等の
ビスマス系2212相酸化物超電導体、Bi2 Sr2
2 Cu3 10-Y(0≦Y≦1)、(Bi,Pb)2
2 Ca2 Cu3 10-Y(0≦Y≦1)等のビスマス系
2223相酸化物超電導体等を好ましく用いることがで
きる。
【0011】酸化物超電導体からなる限流作用部は、保
護膜によって覆われる。保護膜は、限流作用部上に設け
られ、酸化物超電導材料とほぼ同じ化学的組成を有する
非晶質材料(アモルファス材料)からなる第1の層と、
その上に設けられ、耐食性金属からなる第2の層とを備
える。酸化物超電導材料には、上述したイットリウム系
酸化物超電導体、ビスマス系酸化物超電導体等を用いる
ことができ、したがって、第1の層は、イットリウム系
酸化物超電導材料およびビスマス系酸化物超電導材料か
らなる群から選択される材料とほぼ同じ組成を有するこ
とが好ましい。より具体的には、第1の層を、Y1 Ba
2 Cu3 7-X (0≦X≦1)、Bi2Sr2 Ca1
2 10-Y(0≦Y≦1)およびBi2 Sr2 Ca2
3 10 -Y(0≦Y≦1)からなる群から選択される組
成を有する材料から形成することが好ましい。
【0012】保護膜の第2の層は、耐食性金属からな
る。耐食性金属として、たとえば、貴金属、貴金属合
金、ニッケル合金および鉄合金からなる群から選択され
る材料を用いることができる。貴金属には、Ag、A
u、Pd、Pt、Rh、Ir、Ru、Srが含まれる。
耐食性ニッケル合金には、Ni−Cu系、Ni−Mo
系、Ni−Cr系、Ni−Mo−Cr系、Ni−Cr−
Mo−Fe系、Ni−Si系などの合金材料(ハステロ
イト)がある。耐食性鉄合金としては、たとえばステン
レス鋼を挙げることができる。
【0013】また、本発明に従って、超電導状態から常
電導状態への転移時に発生する抵抗により限流動作を行
なう限流器を製造するための方法が提供され、この方法
は、基材上に、限流作用部として酸化物超電導体からな
る層を堆積する工程と、該層上に、酸化物超電導材料と
ほぼ同じ組成を有する非晶質状態の膜をレーザアブレー
ション法により堆積する工程と、該膜上に、耐食性金属
からなる層を堆積する工程とを備える。
【0014】本発明において、基材には、種々の材料を
用いることができるが、抵抗を発生させるための電路を
より長く取るため、長尺のものを好ましく用いることが
できる。したがって、基材として線材を好ましく用いる
ことができる。基材として、たとえば可撓性を有する長
尺の金属を用いる場合、金属と酸化物超電導体との反応
を防止するため、イットリア安定化ジルコニア(YS
Z)等からなる反応防止層を基材の表面に形成し、その
上に酸化物超電導体を堆積させることが望ましい。基材
用の金属としては、たとえばハステロイト、ステンレス
鋼などを用いることができる。
【0015】従来、限流デバイス用途の酸化物超電導薄
膜は、単結晶基板上に作製されており、その薄膜のサイ
ズは入手し得る単結晶のサイズに制限されていた。そし
て、薄膜の抵抗値は、その電路長に比例するため、薄膜
をジグザク状にエッチングすることが多かった。たとえ
ば、上述した先行技術において、40mm長の電路を有
するジクザク形状の薄膜を形成しているが、この素子を
用いた実験例では、適用電圧が200Vr.m.s.と
小さく、送電系統の基幹に使われている500kV系統
や配電用変電所で使われている6.6kV系統には、素
子1個では単位長さ当たりにかけられる電圧値が大きく
なりすぎる。この耐電圧の観点から、素子を直列に何個
か組合せることが必要になる。さらに、電流容量を満た
すためには並列に組合せる必要がある。このように単結
晶基板上に作製した酸化物超電導薄膜を、高電圧用の限
流素子として用いる場合、耐電圧用に直列に複数個、電
流容量分に並列に複数個限流素子を接続する必要があっ
た。このような接続には高度の技術と多大な時間を要す
るという問題があり、工業的には不利である。以上述べ
たような観点から、長尺のテープ状基材に酸化物超電導
膜を形成することは、非常に重要な意義を有する。
【0016】限流作用部としての酸化物超電導体層は、
種々の気相法によって形成できるが、特にレーザアブレ
ーション法によって好ましく形成することができる。レ
ーザアブレーション法では、パルスレーザ光を酸化物超
電導材料からなるターゲットに照射し、アブレーション
を起こさせ、生成させた化学種(プラズマ)を基板上に
堆積していく。形成される酸化物超電導層の厚みは任意
であり、所望する限流特性に応じて設定することができ
る。
【0017】次いで、酸化物超電導体層上には、酸化物
超電導材料とほぼ同じ組成を有する非晶質状態の膜が堆
積される。この膜は、その下にある酸化物超電導体と同
じ組成を有することが好ましく、このような膜は、超電
導体層を堆積する際の条件を部分的に変更することによ
り形成することができる。
【0018】非晶質の膜は種々の気相法によって形成す
ることができるが、たとえば上述したレーザアブレーシ
ョン法によって好ましく形成することができる。レーザ
アブレーションによる場合、酸化物超電導材料からなる
ターゲットにパルスレーザ光を照射し、アブレーション
を起こさせ、生成させた化学種を超電導体層上に堆積し
ていく。このとき、超電導体層を形成する際には、基板
を適宜650〜850℃の温度に加熱するが、この加熱
を低減するかまたは行なわないことにより、非晶質の材
料を堆積させることができる。したがって、非晶質の膜
はたとえば室温において堆積することができる。レーザ
アブレーションは、比較的厚い膜を高速で形成するのに
適している。非晶質の膜の厚みも任意であり、所望する
限流器の性能に応じて適宜設定することができるが、た
とえば0.1μm〜100μm、好ましくは0.5μm
〜50μmとすることができる。
【0019】非晶質の膜上には、環境に対する保護のた
め、耐食性金属からなる層が堆積される。用いられる耐
食性金属は、上述したとおりである。この層は、スパッ
タ法等の種々の気相法によって蒸着させることができ
る。この層の厚みも、超電導体の厚みに応じて適宜設定
することができる。この層は、超電導体よりも薄いこと
が望ましいが、超電導体よりも厚く形成してもよい。こ
の層の厚みは、たとえば1〜100μmとすることがで
きる。
【0020】
【作用】酸化物超電導膜を限流作用部とする構造物、た
とえば酸化物超電導線を限流デバイスとして動作させる
ためには、これを液体窒素中あるいは所定の温度にコン
トロールされた真空雰囲気中に設置することになる。こ
の構造物を作製してから、限流デバイスとして限流器に
組込むまでの間、超電導膜の特性が低下するのを避けな
ければならない。また、限流器を運転した後、何らかの
理由で大気に触れたり、結露が起こったとしても、その
特性を劣化させることのないよう対策が講じられる必要
がある。これらの問題を解決し、限流素子が長期間安定
に動作するためには、超電導膜に対する保護膜が必要に
なる。
【0021】この保護膜として、外部のガスや液体をバ
リアすることができ、自身が安定である耐食性金属が有
効である。しかしながら、耐食性金属は同時に高い導電
性を有している。この耐食性金属を酸化物超電導体上に
直接形成すると、並列構造(1/R=1/R1 (超電導
体)+1/R2 (耐食性金属))が形成され、酸化物超
電導体が常電導に転移し高い抵抗を発生しても、耐食性
金属の低い抵抗のため、限流器全体としてより高い抵
抗、すなわちより高い限流効果が得られなくなる。そこ
で、耐食性金属の層を酸化物超電導体上に直接形成する
のではなく、非晶質材料の層を介して設けることとし
た。本発明に従う非晶質材料の層(第1の層)は、酸化
物超電導材料の組成を有するものの非晶質であるがゆえ
に、超電導特性を示すことがなく、絶縁材料として作用
する。この第1の層により、耐食性金属からなる第2の
層と、酸化物超電導体層との電気的結合は遮断される。
第1の層のため、限流作用時に電流が耐食性金属に分流
することなく、設計通りの限流効果が得られる。
【0022】本発明は、保護膜をこのような積層構造と
することにより、環境に対する安定性を得ると同時に、
限流特性を損なうことがない。たとえば、本発明に従う
構造物を限流デバイスとして組込むまでの間、特別に保
管場所を指定しなくても、大気中において超電導特性が
劣化することがない。さらに限流器を運転した後、何ら
かの理由で大気にさらされることになっても、また結露
等が起こっても、その特性は保持されたままである。
【0023】また、本発明において、貴金属、貴金属合
金、Ni合金またはFe合金は、耐食性金属として好ま
しく、限流器の環境に対する抵抗をより高め、限流器の
寿命を長くする。
【0024】また、本発明に従う方法において、特に非
晶質層をレーザアブレーション法によって基材を加熱す
ることなく堆積することで、より簡便に高速で保護膜に
おける第1の層を形成させることができる。
【0025】
【実施例】
実施例1 可撓性を有し長尺のものを入手できるハステロイテープ
(たとえばハステロイC−276テープ)(サイズ:幅
1.0cm×長さ15cm×厚み0.5mm)上に、反
応防止層としてイットリア安定化ジルコニア(YSZ)
膜をレーザアブレーション法により蒸着させたものを基
材として用いた。そして、YSZ膜上に、通常の方法に
従いレーザアブレーション法を用いて3種類の超電導膜
をそれぞれ堆積した。超電導膜は、(1)Y1 Ba2
3 7-X (0≦X≦1)、(2)Bi2 Sr2 Ca1
Cu2 10-Y(0≦Y≦1)、または(3)Bi2 Sr
2Ca2 Cu3 10-Z(0≦Z≦1)からそれぞれ構成
され、その形状はいずれも同じで幅1.0cm、長さ1
5cm、厚み1.0μmであった。
【0026】次に、超電導膜上に保護膜を形成した。
(a)Y1 Ba2 Cu3 7-X (0≦X≦1)、(b)
Bi2 Sr2 Ca1 Cu2 10-Y(0≦Y≦1)、また
は(c)Bi2 Sr2 Ca2 Cu3 10-Z(0≦Z≦
1)の組成を有する材料をディスク上に焼結したものを
ターゲットとし、パルス発振するエキシマレーザをター
ゲットに45°の角度で入射させ、蒸発した粒子を超電
導膜上にコーティングした。成膜条件を表1に示す。
(1)の膜上には(a)、(2)の膜上には(b)、
(3)の膜上には(c)をそれぞれ堆積した。
【0027】次に、保護膜の第2の層として、Ag、A
u、Ir、Pd、Pt、Rh、Ru、Os、Fe合金
(SUS303)、Ni合金(インコネル)を、それぞ
れスパッタ装置において約5μmの厚みで堆積した。
【0028】以上のようにして得られた2層構造の保護
膜を有する限流素子サンプルの構造を図1に示す。限流
素子サンプル10において、ハステロイテープ1上に
は、YSZ膜2が形成され、その上には酸化物超電導膜
3が堆積される。膜3は、保護膜4によって覆われる
が、保護膜4は、膜3上に直接堆積される非晶質層4a
と、それを覆う耐食性金属層4bとからなる。
【0029】得られた36種のサンプルについてIcを
測定し、100Aまで通電してI−V測定により、抵抗
率(R値)を求めた。I−V測定において、測定電圧距
離は10cmであった。得られた結果を表2に示す。ま
た、測定したサンプルの環境に対する耐久性を調査する
ため、40℃−85RH%に保った恒湿恒温層にサンプ
ルを2000時間保管した。2000時間経過した後、
Icを測定し、100Vまで通電してI−V測定により
R値を求めたところ、耐久試験の前とほぼ同じ結果が得
られた。得られた結果を併わせて表2に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】比較例1 保護層の第1の層を形成しない点を除き、他はすべて実
施例1と同様の方法でサンプルを作製し、Ic、I−V
の測定を行なった。また実施例1と同じく40℃−85
RH%に保った恒湿恒温層にサンプルを2000時間保
管した後、Ic、I−V測定を行なった。得られた結果
を表3に示す。
【0033】
【表3】
【0034】表3より明らかなように、第1の層がない
とR値が大きく低下することが判明した。
【0035】比較例2 保護膜の第2の層を形成しない点を除き、他はすべて実
施例1と同様の方法でサンプルを作製し、Ic、I−V
の測定を行なった。また、実施例1と同じく40℃−8
5RH%に保った恒湿恒温層にサンプルを2000時間
保管した後、Ic、I−V測定を行なった。得られた結
果を表4に示す。
【0036】
【表4】
【0037】表4より明らかなように、耐久試験の後、
すべてのサンプルでIcは0になった。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の限流器
は、酸化物超電導体からなる限流作用部上に絶縁層の役
割を果たす第1の層と、外部からのガスや液体の透過お
よび浸透を防ぐ耐食性金属の第2の層とから構成される
保護膜を有している。このような構造を有する限流器
は、限流作用部の特性を十分に発揮させることができ、
電力系統に用いられる限流器として、通常運転時には抵
抗を最小限に抑えることが可能である(直流通電では抵
抗は発生しないが、交流通電では交流損失を生じる)。
また事故時には、限流作用部によって大きな抵抗を発生
させ、電力系統に過電流を流さないことが可能である。
【0039】本発明の限流器を装置に組込む間、大気中
に保管しても、その特性は保護膜によって保持される。
また性能調査のため、Icの測定を行なったり、何らか
の原因で寒冷剤がなくなったりした場合でも、保護膜に
よりその特性が劣化することは防止される。当然のこと
ながら、液体窒素中あるいは冷凍機等によって得られる
所定温度の真空環境下では、その特性の劣化は起こらな
い。
【0040】本発明の限流器は、種々の方法によって作
製することができるが、たとえば保護膜の第1の層は、
超電導膜の特性を劣化させないためドライプロセスで形
成されることが望ましい。また、パルスレーザを利用し
て蒸着させる方法は、他のドライプロセスであるCVD
法、スパッタリング、蒸着法等に比べ、桁違いに速い成
膜速度が得られる。特に、長尺の膜を作製する場合、パ
ルスレーザを用いるプロセスは、コスト等の点で有利で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う限流素子の一例を模式的に示す断
面図である。
【符号の説明】
1 ハステロイテープ 2 YSZ膜 3 酸化物超電導膜 4 保護膜 4a 非晶質層 4b 耐食性金属層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 葭田 典之 大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電 気工業株式会社大阪製作所内 (72)発明者 藤野 剛三 大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電 気工業株式会社大阪製作所内 (72)発明者 原 築志 神奈川県横浜市鶴見区江ケ崎町4番1号 東京電力株式会社電力技術研究所内 (72)発明者 石井 英雄 神奈川県横浜市鶴見区江ケ崎町4番1号 東京電力株式会社電力技術研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超電導状態から常電導状態への転移時に
    発生する抵抗により限流動作を行なう限流器であって、 酸化物超電導体からなる限流作用部と、 前記限流作用部を覆う保護膜とを備え、 前記保護膜が、前記限流作用部上に設けられ、かつ、酸
    化物超電導材料とほぼ同じ組成を有する非晶質材料から
    なる第1の層と、 前記第1の層を覆い、かつ、耐食性金属からなる第2の
    層とを備えることを特徴とする、限流器。
  2. 【請求項2】 前記第1の層が、イットリウム系酸化物
    超電導材料およびビスマス系酸化物超電導材料からなる
    群から選択される材料とほぼ同じ組成を有することを特
    徴とする、請求項1に記載の限流器。
  3. 【請求項3】 前記耐食性金属が、貴金属、貴金属合
    金、Ni合金およびFe合金からなる群から選択される
    少なくとも1つの材料であることを特徴とする、請求項
    1または2に記載の限流器。
  4. 【請求項4】 超電導状態から常電導状態への転移時に
    発生する抵抗により限流動作を行なう限流器を製造する
    ための方法であって、 基材上に、限流作用部として酸化物超電導体からなる層
    を堆積する工程と、 前記層上に、酸化物超電導材料とほぼ同じ組成を有する
    非晶質状態の膜をレーザアブレーション法により堆積す
    る工程と、 前記膜上に、耐食性金属からなる層を堆積する工程とを
    備える、限流器の製造方法。
JP6297084A 1994-11-30 1994-11-30 限流器およびその製造方法 Pending JPH08161983A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000035026A1 (de) * 1998-12-08 2000-06-15 Siemens Aktiengesellschaft Resistive strombegrenzungseinrichtung mit mindestens einer von einer isolierenden schicht abgedeckten leiterbahn unter verwendung von hoch-tc-supraleitermaterial

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WO2000035026A1 (de) * 1998-12-08 2000-06-15 Siemens Aktiengesellschaft Resistive strombegrenzungseinrichtung mit mindestens einer von einer isolierenden schicht abgedeckten leiterbahn unter verwendung von hoch-tc-supraleitermaterial

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