JPH08163410A - ノイズ低減回路 - Google Patents

ノイズ低減回路

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JPH08163410A
JPH08163410A JP6298205A JP29820594A JPH08163410A JP H08163410 A JPH08163410 A JP H08163410A JP 6298205 A JP6298205 A JP 6298205A JP 29820594 A JP29820594 A JP 29820594A JP H08163410 A JPH08163410 A JP H08163410A
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motion
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達郎 山内
Toshihisa Ota
稔久 太田
Takeo Tsutsui
健夫 筒井
Yoshiharu Hoshino
良春 星野
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Nippon Hoso Kyokai NHK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 画像内容に拘らず、ノイズ低減処理後の映像
信号の画質を従来より高める。 【構成】 1次巡回型フィルタ200構成のノイズ低減
回路において、動きベクトルを評価し、評価結果に応じ
て、フィードバック比率を変化させるフィードバック比
率制御手段27を設けた。また、対象信号取出し手段3
3が、現フィールド映像信号と、少なくとも1フィール
ド以上前の映像信号とから、位置的にはライン相関があ
る複数の映像信号を取出し、孤立点除去用信号選択手段
29が、これら信号間に相関に基づいて、いずれかの信
号を選択して孤立点ノイズを除去する。ここで、動きベ
クトル検出手段26が、動きベクトルを検出し、孤立点
除去実行・不実行制御手段27が、少なくとも動きベク
トルの大きさに基づいて、孤立点除去用信号選択手段
を、相関に基づいた信号の選択動作状態又は現フィール
ド映像信号の通過状態に設定させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はテレビジョン信号のノイ
ズ低減回路に係り、特に、動きベクトルを用いたノイズ
低減回路に関する。
【0002】
【従来の技術】テレビジョン信号のノイズを低減する従
来のノイズリデューサ(ノイズ低減回路)としては、
(1)フレームメモリを用いた1次巡回型フィルタによ
るもの、(2)孤立点除去法を用いたものが知られてい
る。
【0003】(1)のノイズ低減回路は、テレビジョン
信号はフレーム相関があるのに対してノイズ成分は相関
がないことを利用してノイズを低減するものである。こ
のノイズ低減回路は、図2に示すように、1フレーム遅
延回路13の前後から現フレーム及び前フレームのテレ
ビジョン信号を取出し、これを加算回路11で加算する
ことでテレビジョン信号成分レベルを高める一方ランダ
ムノイズ成分を弱め、S/N比を向上させることを原理
としている。この方法によるノイズ除去は、基本的には
フレーム相関が大きい静止画領域のみに有効であり、動
画領域では逆に画質が劣化する。そのため、動き検出回
路14によって、動画/静止画領域を判別し、乗算回路
10、12及び乗算係数発生回路15によって、動画領
域と静止画領域とで、現フレーム及び前フレームのテレ
ビジョン信号の加算比率を、言い換えると、現フレーム
のテレビジョン信号に対する前フレームのテレビジョン
信号のフィードバック比率を変えている。
【0004】そのため、図2に示したノイズ低減回路に
おいては、動画領域では、前フレームのテレビジョン信
号のフィードバック量が少なくなり、ノイズの低減量が
少なくなる。
【0005】これを改善するため、図3に示すような動
きベクトルを用いたノイズ低減回路も既に提案されてい
る。このノイズ低減回路においては、動きベクトル検出
回路16によって動きベクトルを検出し、動き補正回路
17が動きベクトルを用いて前フレームのテレビジョン
信号を動き補正してフィードバックさせることにより、
動画領域に対してもフレーム相関が大きい信号をフィー
ドバックさせ、ランダムなノイズ成分のみを減衰するも
のである。
【0006】このノイズ低減回路においては、乗算係数
発生回路15は、入力信号(現フレーム信号)と動き補
正フレーム信号(前フレーム信号)との差分量すなわち
予測誤差により、2個の信号の加算比率、従って前フレ
ーム信号のフィードバック量を定めている。
【0007】一方、上記(2)のノイズ低減方法は、図
4に示すように、テレビジョン信号のインタレース方式
やライン相関を利用し、現フィールドの信号とその現在
処理対象の走査線を挟む1フィールド前の2つの走査線
の信号の計3個の信号を比較し、3個の信号の中で2番
目にレベルの大きい信号を取り出すものである。信号間
に相関があれば(図4におけるA,B,Cは相関がある
場合を示している)、いずれを取出しても同様であって
2番目にレベルの大きい信号を取り出すことは現フィー
ルドの信号をそのまま出力していることと等価であり、
相関がないものであれば(図4におけるDは前フィール
ドの2ラインとの相関がない場合を示している)はノイ
ズとみなし、2番目にレベルの大きい信号を取り出すこ
とで他の相関の大きい信号に置き換えて孤立しているラ
ンダムノイズ(孤立点)を低減している。
【0008】
【発明が解決しょうとする課題】しかしながら、図3に
示す従来のノイズ低減回路においては、動き補正を実行
させるための動きベクトルに制限がなく、また、入力信
号と動き補正フレーム信号との差分量すなわち予測誤差
によりフィードバック量を制限しているため、この差分
量が必ずしも動きベクトルの検出精度とは一致しておら
ず、ノイズ成分が多い信号に対しては動き量を捕らえて
いても差分量は増加し、フィードバック量は小さくな
り、ノイズ低減効果が少なくなる。
【0009】また、撮像装置の蓄積効果により、動きベ
クトルが大きくなると信号の周波数帯域が低下し、入力
信号と動き補正フレーム信号との差分量も減少し、動き
量を正確に捕らえなくてもフィードバック量が大きくな
り、逆に画質劣化を誘発することになる。
【0010】上記(2)の方法を採用しているノイズ低
減回路において、動画検出を行ない、静止画領域のみ孤
立点除去を行なえば静止画領域に対してはノイズは低減
できるが、フィールド間相関の小さい動画領域に対して
は改善されないし、動画検出の性能がノイズの低減だけ
ではなく、画質劣化を誘発する。この画質劣化の大きな
ものは、孤立点除去後の信号が1フィールド遅延するこ
とである。例えば、図4に示すように、現フィールドの
信号Aに対して前フィールドの信号B及びCを用いて孤
立点除去フィルタを構成した場合において、上述の仮定
とは異なるが、動画領域では現フィールド信号Aと前フ
ィールド信号B及びCの相関は少なくなり、このフィル
タ出力は前フィールド信号B及びC間の相関が大きい場
合には前フィールド信号B又はCを出力する。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、第1の本発明は、動きベクトルを用いて前フレーム
映像信号を動き補正し、この動き補正後の前フレーム映
像信号を、現フレーム映像信号に所定のフィードバック
比率でフィードバックさせて現フレーム映像信号に含ま
れているノイズ成分を低減する1次巡回型フィルタ構成
のノイズ低減回路において、動きベクトルを評価し、評
価結果に応じて、フィードバック比率を変化させるフィ
ードバック比率制御手段を備えたことを特徴とする。
【0012】また、第2の本発明は、現フィールド映像
信号と、少なくとも1フィールド以上前の映像信号とか
ら、位置的にはライン相関がある複数の映像信号を取出
す対象信号取出し手段と、これら信号間に相関に基づい
て、取出された複数の信号のいずれかを選択する孤立点
除去用信号選択手段とを備え、孤立点ノイズを除去する
ノイズ低減回路において、現フィールド映像信号の、1
又は数フィールド前の映像信号に対する動きベクトルを
検出する動きベクトル検出手段と、少なくとも検出され
た動きベクトルの大きさに基づいて、孤立点除去用信号
選択手段を、相関に基づいた信号の選択動作状態、又
は、現フィールド映像信号の通過状態に設定させる孤立
点除去実行・不実行制御手段とを有することを特徴とす
る。
【0013】
【作用】第1の本発明のノイズ低減回路において、動き
ベクトルを用いて前フレーム映像信号を動き補正し、こ
の動き補正後の前フレーム映像信号を、現フレーム映像
信号に所定のフィードバック比率でフィードバックさせ
て現フレーム映像信号に含まれているノイズ成分を低減
するにつき、フィードバック比率制御手段が、動きベク
トルを評価し、評価結果に応じて、フィードバック比率
を変化させる。これにより、現フレーム映像信号の静止
画領域、低速動画領域、高速動画領域等に応じて、最適
なフィードバック比率を設定できて、出力信号における
画質を従来より高めることができる。
【0014】また、第2の本発明のノイズ低減回路は、
基本的には、対象信号取出し手段が、現フィールド映像
信号と、少なくとも1フィールド以上前の映像信号とか
ら、位置的にはライン相関がある複数の映像信号を取出
し、孤立点除去用信号選択手段が、これら信号間に相関
に基づいて、取出された複数の信号のいずれかを選択す
ることを通じて、孤立点ノイズを除去するものである。
ここで、孤立点除去が良好に行なわれるのは、対象信号
取出し手段によって取出された複数の映像信号の相関が
高い場合であり、映像信号の動きによってはかかる除去
動作によって却って画質を劣化させることがある。そこ
で、第2の本発明においては、動きベクトル検出手段
が、現フィールド映像信号の、1又は数フィールド前の
映像信号に対する動きベクトルを検出し、孤立点除去実
行・不実行制御手段が、少なくとも検出された動きベク
トルの大きさに基づいて、孤立点除去用信号選択手段
を、相関に基づいた信号の選択動作状態、又は、現フィ
ールド映像信号の通過状態に設定させることとした。
【0015】なお、第1の本発明及び第2の本発明の特
徴を両方共に備えるように、ノイズ低減回路を構成して
も良い。
【0016】
【実施例】以下、本発明によるノイズ低減回路の第1実
施例を図面を参照しながら詳述する。ここで、図1は、
第1実施例のノイズ低減回路の全体構成を示すブロック
図である。
【0017】図1において、入力端子21からのデジタ
ル入力信号(コンポジットビデオ信号)は、Y/C分離
回路22に与えられ、輝度信号Y及びクロマ信号Cに分
離される。この第1実施例は、輝度信号Yに対するノイ
ズ低減回路である。なお、第1実施例では入力信号とし
てコンポジットビデオ信号を入力するものとして回路を
構成してあるが、入力信号がコンポーネント信号の場合
にはY/C分離回路22は不要となる。
【0018】Y/C分離回路22からの輝度信号Yは、
ノイズ除去制御回路100、及び、遅延回路28以降の
ノイズ除去構成に与えられる。
【0019】第1実施例のノイズ低減回路は、後述する
ように、ノイズ除去構成として、孤立点除去フィルタ回
路と1次巡回型フィルタとを備えており、ノイズ除去制
御回路100は、両者に対する制御信号を発生するもの
である。ノイズ除去制御回路100は、2次元ローパス
フィルタ24、1フレーム遅延回路25、動きベクトル
検出回路26及び動きベクトル評価回路27で構成され
ている。
【0020】2次元ローパスフィルタ24は、分離され
た輝度信号Yの高域成分をカットし、低域成分のみを取
り出すものである。なお、2次元ローパスフィルタ24
は、Y/C分離回路22で2次元適応櫛型フィルタを用
いる場合のように低域輝度信号が得られる場合にはその
信号を用いることにより省略しても良い。2次元適応櫛
型フィルタにおいては、動き検出のために低域輝度信号
を用いている。
【0021】この低域輝度信号(現フレーム信号)は、
動きベクトル検出回路26及び動きベクトル評価回路2
7に直接与えられると共に、1フレーム遅延回路25を
介して1フレーム分の遅延が加えられて動きベクトル検
出回路26に与えられる。動きベクトル検出回路26
は、2次元ローパスフィルタ24からの現フレーム信号
と1フレーム遅延回路25からの1フレーム前の信号
(前フレーム信号)とから動き量と方向すなわち動きベ
クトルを検出し、動きベクトル評価回路27に与える。
【0022】ここで、動きベクトル検出回路26による
動きベクトルの検出方法は、画像をm画素×nライン
(m,nは整数)のブロックに細分化してブロック毎に
動きベクトルを検出する方法であっても良く、また、各
画素毎に動きベクトルを検出する方法であっても良い。
検出精度の優れた方法を適用すれば良い。ブロック毎に
動きベクトルを検出する方法の一例として、8画素×8
ラインのブロックに画像を細分化し、反復勾配法を用い
て動きベクトルを検出する方法が知られている(例えば
「テレビジョン学会誌1991年Vol. 45、No.
12、pp1534−1543」参照)。
【0023】動きベクトル評価回路27は、検出された
動きベクトルの精度を評価し、ノイズ除去構成部分に与
える制御信号を作成する。すなわち、後述する1次巡回
型フィルタ200でのフィードバック係数(乗算係数)
の決定や、孤立点除去用信号選択回路29での孤立点除
去動作の実行、不実行の決定等を行なう。動きベクトル
評価回路27は、後述する図6に示す詳細構成を有して
いる。
【0024】また、Y/C分離回路22から出力された
輝度信号Yは、遅延回路28によってノイズ除去制御回
路100での処理遅延時間と同じ時間だけ遅延されて孤
立点除去用信号選択回路29に供給される。孤立点除去
用信号選択回路29は、後述する1フィールド遅延回路
33及び動き補正回路35と共に、孤立点除去フィルタ
回路を構成しているものである。
【0025】図5(A)は、孤立点除去フィルタ回路の
基本的な概念構成を示すものであり、図5(B)は、第
1実施例の孤立点除去フィルタ回路の具体的構成を取出
して示すものである。
【0026】孤立点除去フィルタ回路は、一般的には、
図5(A)に示すように、現フィールドの信号41とそ
の走査線を挟む1フィールド前の2つの走査線の信号4
3及び45の計3個の信号を取出すための1フィールド
−1ライン分の遅延時間を有する遅延回路42及び1ラ
イン分の遅延時間を有する遅延回路44と、これら3個
の信号41、43、45の中で2番目にレベルの大きい
信号を取り出す孤立点除去用信号選択回路46とから構
成されている。
【0027】第1実施例の孤立点除去フィルタ回路は、
図5(B)に示すように、1フィールド遅延回路33
を、1フィールド−1ライン分の遅延時間を有する遅延
回路33A(42)及び1ライン分の遅延時間を有する
遅延回路33B(44)として適用しているものであ
り、また、動画領域に対しても、孤立点除去機能を発揮
できるように、前フィールドの信号の2個の信号を動き
補正回路35によって動きベクトルに応じて動き補正し
て孤立点除去用信号選択回路29(46)に入力させる
ようにしている。
【0028】この第1実施例の孤立点除去用信号選択回
路29は、一般的な孤立点除去用信号選択回路46とは
異なって、孤立点除去動作を実行するか否かを指示する
制御信号が、上述した動きベクトル評価回路27から与
えられるようになされている。孤立点除去用信号選択回
路29は、制御信号が孤立点除去動作の実行を指示して
いるときには、3個の信号の中で2番目にレベルの大き
い信号を取り出して1次巡回型フィルタ200に出力
し、制御信号が孤立点除去動作の不実行を指示している
ときには、遅延回路28からの信号をそのまま通過させ
て1次巡回型フィルタ200に出力する。
【0029】なお、動き補正回路35は、動きベクトル
が、上述したように、1フレーム異なる信号から形成さ
れたものであるのに対して、動き補正する信号が現信号
に対して1フィールド異なるものであるので、この点を
考慮して動き補正を行なう。例えば、動きベクトルを半
分にして動き補正を行なうようにしても良く、現フィー
ルドと前フィールドとが同一フレームであれば動き補正
せず、現フィールドが前フィールドと異なるフレームで
あればフレームの動きベクトルを用いて動き補正を行な
うようにしても良い。
【0030】この第1実施例の1次巡回型フィルタ20
0は、フレーム間相関に基づいてノイズを低減するもの
である。1次巡回型フィルタ200は、乗算回路30、
加算回路31、乗算回路32、2個の1フィールド遅延
回路33及び34、並びに、動き補正回路36で構成さ
れており、従って、構成自体は動きベクトルを用いた1
次巡回型フィルタ構成の従来のノイズ低減回路(図3参
照)と同様である。
【0031】すなわち、孤立点除去フィルタ回路(孤立
点除去用信号選択回路29)から出力された現フレーム
信号は、乗算回路30において、ノイズ除去制御回路1
00の動きベクトル評価回路27からの係数が乗算され
て加算回路31に与えられ、一方、動き補正回路36か
ら出力された動き補正された前フレーム信号は、乗算回
路32において、ノイズ除去制御回路100の動きベク
トル評価回路27からの係数が乗算されて加算回路31
に与えられ、加算回路31においてこれら両信号が加算
されてノイズが低減され、出力端子37から出力輝度信
号として送出される。また、加算回路31からのノイズ
低減後の信号は、2個の1フィールド遅延回路33及び
34を順次介することで1フレーム分だけ遅延され、こ
の遅延信号が、ノイズ除去制御回路100の動きベクト
ル評価回路27からの制御信号に応じて、動き補正回路
36によって動き補正され、上述のように前フレーム信
号としてフィードバックされる。
【0032】以上のように、孤立点除去フィルタ回路や
1次巡回型フィルタ200の構成自体は、従来と同様で
あるが、これら回路に対する制御信号が、従来回路とは
異なっている。
【0033】そこで、制御信号を最終的に作成する動き
ベクトル評価回路27について、図6をも参照しながら
より詳細に説明する。
【0034】図6において、動きベクトル評価回路27
は、2個の減算回路54、56と、動き補正回路55
と、動き量判定回路57と、2個の絶対値変換・累計回
路58、59と、フィードバック係数発生回路60と、
孤立点除去フィルタ切り替え回路61とから構成されて
いる。この動きベクトル評価回路27には、上述したよ
うに、2次元ローパスフィルタ24からの現フレーム信
号51と、1フレーム遅延回路25からの前フレーム信
号52と、動きベクトル検出回路26からの動きベクト
ル53とが与えられる。
【0035】減算回路54によって、現フレームの信号
51及び前フレーム信号52の差分が求められ、この差
分が絶対値変換・累計回路58によって、絶対値に変換
された後、所定の大きさのブロックについて累計されて
フィードバック係数発生回路60に入力される。絶対値
変換・累計回路58からの出力信号Eは、動きベクトル
を0とした場合のフレーム間の相違を反映した情報(以
下、動きベクトル0時のフレーム間差分情報と呼ぶ)で
ある。
【0036】また、前フレーム信号52は、動き補正回
路55によって、所定のブロック毎に動きベクトル53
分だけ偏位され、減算回路56によって、現フレームの
信号51、及び、この動き補正された前フレーム信号の
差分が求められ、この差分が絶対値変換・累計回路59
によって、絶対値に変換された後、所定の大きさのブロ
ックについて累計されてフィードバック係数発生回路6
0に入力される。絶対値変換・累計回路59からの出力
信号Fは、動き補正した場合のフレーム間の相違を反映
した情報(以下、動き補正時のフレーム間差分情報と呼
ぶ)である。
【0037】動きベクトル0時のフレーム間差分情報E
及び動き補正時のフレーム間差分情報Fを求めるための
所定ブロックは任意であって良いが、すなわち、画素単
位であっても任意のn画素×mラインであっても良い。
しかし、動きベクトルの評価に関連するものであるの
で、動きベクトルの検出ブロックより小さいブロックで
あることが望ましく、例えば、動きベクトルの検出ブロ
ックが8画素×8ラインであれば4画素×2ライン程度
が好ましい。
【0038】動き量判定回路57は、検出した動きベク
トルの大きさを判定する回路であり、例えば、横方向ベ
クトルVX 、縦方向ベクトルVY のそれぞれについて大
きさを判定する。判定の一例を挙げれば、横方向ベクト
ルVX 及び縦方向ベクトルVY の一方でもその大きさが
スレシュホールド値より大きいときに動きベクトルを無
効とし、横方向ベクトルVX 及び縦方向ベクトルVY が
共に、その大きさがスレシュホールド値以下のときに動
きベクトルを有効とする。動き量判定回路57からの有
効/無効信号は、フィードバック係数発生回路60及び
孤立点除去フィルタ切り替え回路61に与えられる。な
お、動き量判定回路57は、フィードバック係数発生回
路60に与える有効/無効信号を形成させるためのスレ
シュホールド値αと、孤立点除去フィルタ切り替え回路
61に与える有効/無効信号を形成させるためのスレシ
ュホールド値βとを異なるようにしても良い。
【0039】以上のように、動き量判定回路57によっ
て動きベクトルに制限を設けるようにしたのは、以下の
理由による。動きベクトルが大きいと、画像の周波数帯
域が撮像装置の蓄積効果により低下し、また、動きが大
きい場合にはノイズは視覚的に目立たなくなり、1次巡
回型フィルタ200や孤立点除去フィルタ回路において
動き補正した前フレーム信号をフィードバックしてもそ
の効果は少なくなり、逆に動きベクトルを誤って検出し
た場合には画質の劣化が目立つようになるので、検出し
た動きベクトルに制限を持たせることとした。
【0040】フィードバック係数発生回路60は、絶対
値変換・累計回路58及び59の出力信号E及びFと、
動き量判定回路57からの有効/無効信号とを入力信号
としてこれらの信号から1組の乗算係数62(62a及
び62b)を発生させる。
【0041】フィードバック係数発生回路60は、例え
ば、有効/無効信号が有効を指示している場合には、さ
らに、動きベクトル0時のフレーム間差分情報E及び動
き補正時のフレーム間差分情報Fの差分値E−Fと、あ
るスレシュホールド値γとの大小を比較し、E−F>γ
の場合に動きベクトルが正しく判定されたとしてフィー
ドバック係数62aを大きくし(これに伴い現フレーム
信号に対する乗算係数62bは相対的に小さくなる)、
E−F≦βの場合にはフィードバック係数62aを小さ
くする(これに伴い現フレーム信号に対する乗算係数6
2bは相対的に大きくなる)。
【0042】差分値E−Fは、動き補正を行なった場合
と行なわない場合のフレーム間相関の差を表すので、差
分値E−Fが小さいと言うことは動き補正の効果が小さ
いことを意味し、そこで、上述のように、フィードバッ
ク係数62aを小さくし、動き補正された前フレーム信
号のフィードバック量を少なくすることとした。
【0043】フィードバック係数発生回路60は、動き
量判定回路57からの有効/無効信号が無効を指示して
いる場合には、フィードバック係数62aを最も小さく
し(例えば0)、1次巡回型フィルタ200における前
フレーム信号のフィードバック量を最も制限し、所定値
以上のフィードバックにより却って画質を劣化すること
を防止する。なお、このとき、動き補正回路36に動き
ベクトル(63)を与えることも中止し、動き補正その
ものを中止しても良い。
【0044】孤立点除去フィルタ切り替え回路61に
は、動き量判定回路57から有効/無効信号が与えられ
ると共に、フィードバック係数発生回路60から上述し
た差分値E−Fとが与えられる。孤立点除去フィルタ切
り替え回路61は、有効/無効信号が動きベクトルの有
効を指示しており、しかも、差分値E−Fが、あるスレ
シュホールド値δ(γと等しくても良い)より大きい場
合には、上述した孤立点除去用信号選択回路29に、孤
立点除去動作の実行を指示する制御信号64を出力し、
これ以外の場合には、孤立点除去用信号選択回路29
に、孤立点除去動作の不実行を指示する制御信号64を
出力する。上述したように、孤立点除去用信号選択回路
29は、動きベクトル評価回路27からの制御信号64
に応じ、孤立点除去動作の実行指示時には、3個の信号
の中から2番目に大きいレベルの信号を選択して出力
し、孤立点除去動作の不実行指示時には、遅延回路28
からの信号をそのまま通過させる。なお、孤立点除去フ
ィルタ切り替え回路61は、孤立点除去動作の不実行指
示時に、動き補正回路35に動きベクトル(65)を与
えることも中止し、動き補正も中止しても良い。
【0045】以上の構成において、コンポジットビデオ
信号が入力されると、Y/C分離回路22によってY/
C分離がなされ、ノイズ低減対象の輝度信号Yが取出さ
れ、この信号は、遅延回路28を介して孤立点除去フィ
ルタ回路に入力されると共に、ノイズ低減制御回路10
0に入力される。
【0046】ノイズ低減制御回路100においては、動
きベクトルを検出すると共に、その動きベクトルを評価
し、孤立点除去フィルタ回路及び1次巡回型フィルタ2
00に対する制御信号を形成する。
【0047】孤立点除去フィルタ回路においては、ノイ
ズ低減制御回路100からの制御信号に従い、孤立点除
去動作が却って画質劣化を招く場合には、入力信号をそ
のまま通過させて1次巡回型フィルタ200に出力し、
孤立点除去動作が有効に機能する場合には、3個の信号
からの選択動作を通じて孤立点を除去して1次巡回型フ
ィルタ200に出力する。
【0048】1次巡回型フィルタ200においては、ノ
イズ低減制御回路100からの制御信号に従い、動き補
正された前フレーム信号のフィードバック量を多くした
ときに画質劣化を招く場合には、現フレーム信号の加算
比率を高めてノイズ低減動作をほとんど実行せず、動き
補正された前フレーム信号のフィードバックが有効に機
能する場合には、前フレーム信号のフィードバック量を
多くしてノイズを低減し、かかる処理を終了した信号
を、出力端子37から当該ノイズ低減回路の出力信号と
して送出する。
【0049】従って、上記第1実施例によれば、動きベ
クトルに制限を設けて、1次巡回型フィルタ200にお
ける前フレーム信号のフィードバック量を制御すると共
に、動きベクトルの検出精度を評価して1次巡回型フィ
ルタ200における前フレーム信号のフィードバック量
を制御するようにしたので、静止画領域、低速動画領
域、高速動画領域等の画像内容に応じて最適なノイズ低
減動作を実行させることができ、出力信号における画質
を従来より高めることができる。
【0050】また、上記第1実施例によれば、動きベク
トルに制限を設けると共に動きベクトルの検出精度を評
価して、孤立点除去動作の実行、不実行を制御するよう
にしたので、画質劣化を招く恐れがある動画領域に対し
ては孤立点除去動作を停止できる。
【0051】図7は、本発明によるノイズ低減回路の第
2実施例を示すものであり、上述した図1との同一、対
応部分には同一符号を付して示している。
【0052】この第2実施例は、1次巡回型フィルタ2
00内の1フレーム遅延回路(2個のフィールド遅延回
路33及び34)を、ノイズ低減制御回路100が利用
し、ノイズ低減制御回路100内には1フレーム遅延回
路(図1の回路25参照)を設けなくても良くしたもの
である。
【0053】すなわち、第1実施例では、ノイズ低減制
御回路100が必要とする現フレーム信号及び前フレー
ム信号を作成していたが、第2実施例では、1次巡回型
フィルタ200側から供給されるようになっている。す
なわち、加算回路31の出力は、現フレーム信号とし
て、第1の2次元ローパスフィルタ24Aを介して動き
ベクトル検出回路26及び動きベクトル評価回路27の
一方の入力端子に供給される。また、その現フレーム信
号が、2個の1フィールド遅延回路33及び34を介し
て1フレーム分遅延された前フレーム信号は、第2の2
次元ローパスフィルタ24Bを介して動きベクトル検出
回路26及び動きベクトル評価回路27の他方の入力端
子に供給される。
【0054】この第2実施例によっても、第1実施例と
同様な効果を得ることができると共に、1フレーム遅延
回路の共有化によって当該ノイズ低減回路全体をより簡
単に構成できるという効果をも得ることができる。
【0055】図8は、本発明によるノイズ低減回路の第
3実施例を示すものであり、上述した図7との同一、対
応部分には同一符号を付して示している。
【0056】第3実施例では、1次巡回型フィルタ20
0の動き補正回路(36)として、動きベクトル評価回
路27中の動き補正回路55を併用することとしたもの
であり、第2実施例以上に構成の簡単化を計ったもので
ある。図8には不図示であるが、動きベクトル評価回路
27から乗算回路32に接続された信号線は、図6の動
きベクトル評価回路27の動き補正回路55の出力端子
に接続されている信号線である。
【0057】なお、1次巡回型フィルタ200の動き補
正回路(36)として、動きベクトル評価回路27中の
動き補正回路55を併用することにしたため、動き補正
回路55からの信号には高域成分も含まれていることが
必要である。言い換えると、孤立点除去用信号選択回路
29からの信号と同じ帯域を有する信号であることを要
する。そのため、第3実施例においては、第2実施例と
は異なって、動きベクトル評価回路27には、2次元ロ
ーパスフィルタ24A及び24Bを介していない現フレ
ーム信号及び前フレーム信号を入力するようにしてい
る。
【0058】この第3実施例によっても、第2実施例と
同様な効果を得ることができると共に、動き補正回路の
共有化によって当該ノイズ低減回路全体をより一段と簡
単に構成できるという効果をも得ることができる。
【0059】なお、上記各実施例においては、輝度信号
に対するノイズ低減回路を示したが、映像信号の種類は
これに限定されず、色信号(クロマ信号、色差信号又は
原色信号)のノイズ低減回路にも適用可能であり、さら
に、コンポジットビデオ信号に対するノイズ低減回路に
も適用可能である。例えば、色信号(クロマ信号、色差
信号又は原色信号)のノイズ低減回路に適用した場合に
おいて、動きベクトルの検出は輝度信号のみを用い、ノ
イズ除去については輝度信号、色信号両方について行な
うようにしても良い。
【0060】また、上記各実施例においては、ノイズ低
減制御回路100が2次元ローパスフィルタ24、4
A、24Bを備えたものであったが、このフィルタで周
波数制限しない信号を動きベクトルの検出等に用いるよ
うにしても良い。また、分離したクロマ信号や分離後復
調した色差信号をノイズ低減制御回路100で用いるよ
うにしても良い。
【0061】さらに、上記各実施例においては、1次巡
回型フィルタに対する制御信号の発生構成と、孤立点除
去フィルタ回路に対する制御信号の発生構成の多くを共
有させているものを示したが、これら制御信号の発生構
成を別個に設けるようにしても良い。例えば、動きベク
トルの検出構成等を別個のものにしても良い。
【0062】
【発明の効果】以上のように、第1の本発明によれば、
動きベクトルを用いた1次巡回型フィルタ構成のノイズ
低減回路において、動きベクトルを評価し、評価結果に
応じて、動き補正後の前フレーム映像信号を、現フレー
ム映像信号にフィードバックさせる比率を変化させるフ
ィードバック比率制御手段を設けたので、映像信号の画
像内容に拘らず、ノイズ低減処理後の映像信号の画質を
従来より高めることができる。
【0063】また、第2の本発明によれば、孤立点除去
フィルタ回路構成のノイズ低減回路において、現フィー
ルド映像信号の、1又は数フィールド前の映像信号に対
する動きベクトルを検出する動きベクトル検出手段と、
少なくとも検出された動きベクトルの大きさに基づい
て、孤立点除去用信号選択手段を、相関に基づいた信号
の選択動作状態、又は、現フィールド映像信号の通過状
態に設定させる孤立点除去実行・不実行制御手段とを設
けたので、孤立点除去動作が有効に機能する画像内容の
ときのみ孤立点除去動作を実行でき、孤立点除去用信号
選択手段から出力された映像信号の画質を従来より高め
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例のノイズ低減回路の構成を示すブロ
ック図である。
【図2】従来の1次巡回型フィルタ構成のノイズ低減回
路を示すブロック図である。
【図3】従来の動きベクトルを用いた1次巡回型フィル
タ構成のノイズ低減回路を示すブロック図である。
【図4】孤立点除去フィルタの動作説明図である。
【図5】第1実施例の孤立点除去フィルタ回路の構成説
明図である。
【図6】第1実施例の動きベクトル評価回路の詳細構成
を示すブロック図である。
【図7】第2実施例のノイズ低減回路の構成を示すブロ
ック図である。
【図8】第3実施例のノイズ低減回路の構成を示すブロ
ック図である。
【符号の説明】
25:1フレーム遅延回路、26:動きベクトル検出回
路、27:動きベクトル評価回路、29:孤立点除去用
信号選択回路、30、32:乗算回路、31:加算回
路、33、34:1フィールド遅延回路、35、36:
動き補正回路、100:ノイズ低減制御回路、200…
1次巡回型フィルタ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 筒井 健夫 東京都渋谷区神南二丁目2番1号 日本放 送協会内 (72)発明者 星野 良春 東京都渋谷区神南二丁目2番1号 日本放 送協会内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動きベクトルを用いて前フレーム映像信
    号を動き補正し、この動き補正後の前フレーム映像信号
    を、現フレーム映像信号に所定のフィードバック比率で
    フィードバックさせて現フレーム映像信号に含まれてい
    るノイズ成分を低減する1次巡回型フィルタ構成のノイ
    ズ低減回路において、 上記動きベクトルを評価し、評価結果に応じて、フィー
    ドバック比率を変化させるフィードバック比率制御手段
    を備えたことを特徴とするノイズ低減回路。
  2. 【請求項2】 上記フィードバック比率制御手段は、動
    きベクトルの大きさと、動き補正された前フレーム映像
    信号と現フレーム映像信号とのフレーム間差分情報と、
    動き補正されない前フレーム映像信号と現フレーム映像
    信号とのフレーム間差分情報とをパラメータとしてフィ
    ードバック比率を変化させることを特徴とする請求項1
    に記載のノイズ低減回路。
  3. 【請求項3】 上記フィードバック比率制御手段は、動
    きベクトルの大きさが予め定められた値を越える場合に
    は、動き補正された前フレーム映像信号と現フレーム映
    像信号とのフレーム間差分情報と、動き補正されない前
    フレーム映像信号と現フレーム映像信号とのフレーム間
    差分情報との値に関係なく、上記フィードバック比率を
    予め定められた値に制限することを特徴とする請求項2
    に記載のノイズ低減回路。
  4. 【請求項4】 現フィールド映像信号と、少なくとも1
    フィールド以上前の映像信号とから、位置的にはライン
    相関がある複数の映像信号を取出す対象信号取出し手段
    と、これら信号間に相関に基づいて、取出された複数の
    信号のいずれかを選択する孤立点除去用信号選択手段と
    を備え、孤立点ノイズを除去するノイズ低減回路におい
    て、 現フィールド映像信号の、1又は数フィールド前の映像
    信号に対する動きベクトルを検出する動きベクトル検出
    手段と、 少なくとも検出された動きベクトルの大きさに基づい
    て、上記孤立点除去用信号選択手段を、相関に基づいた
    信号の選択動作状態、又は、現フィールド映像信号の通
    過状態に設定させる孤立点除去実行・不実行制御手段と
    を有することを特徴とするノイズ低減回路。
  5. 【請求項5】 上記孤立点除去実行・不実行制御手段
    は、上記動きベクトルに加えて、この動きベクトルの検
    出に用いられた少なくとも1フィールド以上離れた映像
    信号間の動き補正をしないときの差分情報と、動き補正
    をした後での差分情報とをパラメータとして、上記孤立
    点除去用信号選択手段の設定状態を切り替えることを特
    徴とする請求項4に記載のノイズ低減回路。
  6. 【請求項6】 上記対象信号取出し手段によって、取出
    される過去の映像信号が動き補正がなされたものである
    ことを特徴とする請求項4又は5に記載のノイズ低減回
    路。
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