JPH08164455A - 連続鋳造法 - Google Patents

連続鋳造法

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JPH08164455A
JPH08164455A JP30886094A JP30886094A JPH08164455A JP H08164455 A JPH08164455 A JP H08164455A JP 30886094 A JP30886094 A JP 30886094A JP 30886094 A JP30886094 A JP 30886094A JP H08164455 A JPH08164455 A JP H08164455A
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JP
Japan
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molten steel
casting
refractory
killed
nozzle
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Application number
JP30886094A
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English (en)
Inventor
Hirokazu Kondo
裕計 近藤
Hirohisa Nakajima
廣久 中島
Hironori Yamamoto
裕則 山本
Masayuki Mukoyama
正幸 向山
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
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  • Casting Support Devices, Ladles, And Melt Control Thereby (AREA)
  • Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)
  • Continuous Casting (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ビレットまたはブルーム鋳片の小断面連続鋳
造において、Alキルド溶鋼を鋳造するタンディッシュ
を使用して長時間鋳造を可能にする。 【構成】 Ca添加を前提とするAlキルド溶鋼を鋳造
するタンディッシュを使用して鋳造する小断面連続鋳造
法において、Siキルド溶鋼では、鋳造開始直前におい
て、少量のアルミニウムを添加した後、取鍋底部よりア
ルゴンガスを吹き込み弱攪拌して溶存酸素濃度を適正範
囲にコントロールする。一方、ストッパー本体及び浸漬
ノズル本体はアルミナ・カーボン質耐火物とし、ストッ
パー先端部と浸漬ノズルの上部はジルコニア・カーボン
質またはマグネシア・カーボン質耐火物として構成され
るタンディッシュを使用して、断面積が1200cm2
以下である小断面連続鋳造法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ビレットまたはブル
ーム等の小断面サイズの鋳片を製造する連続鋳造法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、シリコン、マンガンを主体に
脱酸されたシリコンキルド溶鋼(以下、Siキルド溶鋼
という)、特に、可溶性Alを含有しないか、または含
有しても微量の可溶性Alを含有するSiキルド溶鋼
は、一般に20〜50ppmの溶存酸素を含有する。こ
のSiキルド溶鋼の鋳造では、高アルミナ質耐火物(以
下、高Al2 3 質耐火物という)がストッパー、浸漬
ノズル等の溶鋼流量調節部位に使用される。この耐火物
はカーボンを含有しないので、Siキルド溶鋼中の溶存
酸素と反応せず、溶鋼流による耐火物の損傷(耐火物の
溶損という)が抑制され長時間鋳造が達成される。
【0003】一方、モールド断面積が110cm2 〜1
200cm2 (円形モールドでは直径12cm〜39c
mに相当)範囲の小断面サイズのビレットまたはブルー
ム等を鋳造する連続鋳造(以下、小断面連続鋳造とい
う)において、シリコンキルド溶鋼を長時間鋳造する場
合、ノズル閉塞防止のために浸漬ノズル等より吹き込ま
れるArガスが、モールド湯面変動を起こして湯面制御
性を劣化させたり、モールドパウダーを溶鋼中に巻き込
ませて鋳片表面欠陥やブレークアウト等の事故を引き起
こす。このため、浸漬ノズル等へのガス吹き込み技術は
適用できず、高融点のAl2 3 系介在物(主に、Al
脱酸生成物や鋼中に含有されるAlの再酸化生成物)が
浸漬ノズルの上部または上ノズルの溶鋼流量調節部位に
付着、堆積してノズル閉塞を起こして、長時間鋳造が困
難である。
【0004】この対策として、特開昭61−20274
8号公報に、Siキルド溶鋼におけるAl2 3 介在物
の発生を防止してノズル閉塞防止を図る方法が提案され
ている。この方法は1次精錬後に取鍋精錬工程を設け、
媒溶剤を添加して取鍋中の1次精錬スラグを改質してス
ラグ中の(SiO2 )含有率を高め、CaO−Al2
3 −SiO2 系スラグ組成において最適なスラグ組成範
囲にコントロールする技術である。これにより、以下に
示す平衡反応(1)式の右辺の活量を増加させ、この反
応を左辺に進行させることにより、Siキルド溶鋼中の
〔Al〕含有量を減少させる。そして、その後の鋳造過
程で〔Al〕が空気等の二次酸化よって発生するAl2
3 量を減少させ、ノズル閉塞を低減するものである。
【0005】 2/3〔Si〕+(Al2 3 )=2〔Al〕+2/3(SiO2 ) ・・・・・・(1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】Siキルド溶鋼とAl
キルド溶鋼とは、後述するように、これら溶鋼の持つ異
なる性質やノズル閉塞防止対策から相反する耐火物材質
が要求され、従来、これを別々の耐火物材質で構成する
タンディッシュを使用して鋳造していた。
【0007】このため、短納期のSiキルド鋼でノズル
閉塞を起こすと、閉塞事故を起こしたオーダーを取戻す
ためには、ノズル閉塞が起きてから異なるタンディッシ
ュを準備しなければならず、また、1ヒートの鋳造時間
が長く、生産性の低い小断面連続鋳造ではその取戻しに
多大の時間を要し、納期遅れとなって重大な問題となっ
ていた。
【0008】特に、小断面連続鋳造法では、大断面スラ
ブ連続鋳造法に比べノズル閉塞は遙かに発生し易く、一
旦、ノズル閉塞を起こすと生産の停止や不良品の発生、
更には全体的に生産計画が狂ってしまう。
【0009】この問題を解決するためには、Siキルド
溶鋼とAlキルド溶鋼とを同一タンディッシュを使用し
て鋳造する技術が必要となる。しかし、特開昭61−2
02748号公報の中で開示される取鍋スラグ改質法
は、出鋼時、取鍋内に混入する1次精錬スラグ量は変動
するので目的とする最適なスラグ組成範囲にコントロー
ル出来ない。このため、可溶性Alをほとんど含有しな
いSiキルド溶鋼のノズル閉塞防止対策として期待する
程の効果を得られないし、まして大量の可溶性Alを含
有し、遙かにノズル閉塞が発生し易いAlキルド溶鋼に
おけるノズル閉塞を防止出来ない。
【0010】本発明は、上記問題点を解決するために提
案されたものであって、Ca添加を前提とするAlキル
ド溶鋼の鋳造に使用される耐火物材質で構成されるタン
ディッシュを用いて、Siキルド溶鋼の鋳造におけるノ
ズル閉塞および耐火物溶損とを同時に防止出来る小断面
連続鋳造法を提案し、これにより小断面連続鋳造におけ
る短納期生産を可能にすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、断面積が12
00cm2 以下のモールドを使用し、ストッパー、浸漬
ノズルまたは上ノズルとから成る溶鋼流量調節手段を有
するタンディッシュを使用して、シリコンキルド溶鋼を
鋳造する連続鋳造法において、(イ)前記ストッパーの
溶鋼流量調節部位がジルコニア・カーボン質耐火物又は
マグネシア・カーボン質耐火物から成り、その他の主要
部位がアルミナ・カーボン質耐火物から成るストッパー
と、前記浸漬ノズルの上部または上ノズルの溶鋼流量調
節部位がジルコニア・カーボン質耐火物、マグネシア・
カーボン質耐火物又は高アルミナ質耐火物から成り、そ
の他の主要部位がアルミナ・カーボン質耐火物から成る
浸漬ノズルまたは上ノズルを有するタンディッシュを使
用し、(ロ)シリコンキルド溶鋼は、その鋳造開始直前
に少量のアルミニウムが溶鋼内に添加された後、取鍋底
部に装着されたポーラスプラグよりアルゴンガスを0.
5〜1.5Nl/ton・minの流量速度で3分間以
上吹き込み攪拌し、(ハ)上記攪拌終了後のシリコンキ
ルド溶鋼中の可溶性アルミニウムを50ppm以下に、
溶存酸素濃度をマンガン含有量が0.8重量%未満の溶
鋼では20〜28ppm、マンガン含有量が0.8重量
%以上の溶鋼では20〜24ppmに、それぞれ調整し
たシリコンキルド溶鋼を鋳造することを特徴とする連続
鋳造法である。
【0012】
【作用】本発明では、ストッパー先端部の溶鋼流量調節
部位をZrO2 ・カーボン質耐火物またはMgO・カー
ボン質耐火物で構成し、浸漬ノズルの上部、上ノズル等
の溶鋼流量調節部位をZrO2 ・カーボン質、MgO・
カーボン質または高Al 2 3 質耐火物で構成したタン
ディッシュ、言い換えると、Ca添加を前提としたAl
キルド溶鋼が鋳造可能な耐火物材質で構成されたタンデ
ィッシュを使用してSiキルド溶鋼の長時間鋳造を達成
する。
【0013】可溶性Alを含有しないか、または含有し
ても可溶性Alが50ppm以下のSiキルド溶鋼は、
多量の溶存酸素濃度を含有する。このため、ZrO2
カーボン質またはMgO・カーボン質耐火物中のカーボ
ンと溶存酸素とが、以下の(2)式によって耐火物表層
で直接反応する。
【0014】 C(カーボン) + → COガス (2) この反応により、生成したCOガスはこれら耐火物表層
から抜け出て、カーボン粒子の空孔が生じ、耐火物の強
度は弱まる。この結果、溶鋼流による機械的磨耗により
溶鋼流量調節部位は容易に損傷するので、Alキルド溶
鋼の鋳造に使用されるZrO2 ・カーボン質、MgO・
カーボン質耐火物をSiキルド溶鋼の長時間鋳造には適
用出来ないという問題が生ずる。
【0015】本発明では、カーボンを含有する耐火物を
用いてSiキルド溶鋼の長時間鋳造を達成するため、マ
ンガン含有量0.8重量%(以下重量を略す)未満のS
iキルド溶鋼中の溶存酸素濃度を、20〜28ppmの
範囲に低くかつ狭くコントロールする。これにより、前
述の(2)式の反応を低く押さえられるので、溶鋼流量
調節部位の損傷を抑制できてSiキルド溶鋼の長時間鋳
造を達成できる。ここで、溶存酸素濃度を20ppmよ
り低くすると、(2)式の反応は更に起きにくくなり、
Siキルド溶鋼中のAl2 3 系脱酸生成物や可溶性A
lの酸化によるAl2 3 生成物が付着する傾向が強ま
りノズル閉塞を招き、長時間鋳造が達成できない。28
ppmより高くすると、反対に(1)式の反応は増大す
るので、短時間でノズル溶損を招き、この場合も長時間
鋳造が達成できない。
【0016】そして、マンガン含有量が0.8%以上の
Siキルド溶鋼では20〜24ppmの範囲にコントロ
ールする。マンガン含有量が高くなると、この溶鋼流に
よる磨耗損傷は増加するが、上限酸素濃度目標値を24
ppmに下げることにより、(1)式の反応が低く押さ
えらるので、マンガン含有量0.8%未満の溶鋼と同等
の損傷となって長時間鋳造が可能となる。
【0017】一方、カーボンを含有しない高Al2 3
質耐火物を浸漬ノズルの上部、上ノズル等の溶鋼流量調
節部位に使用してSiキルド溶鋼を鋳造しても、上記
(2)式の反応は起きないので、長時間鋳造が可能とな
る。
【0018】ストッパー胴体および浸漬ノズル本体は、
Al2 3 ・カーボン質耐火物で構成され、通常、該耐
火物は10〜30%程度のカーボンを含有する。このた
め、ストッパー胴体や浸漬ノズル本体等のように、製品
を大型化、長尺化してもヒートクラックが発生し難く、
高い耐スポーリング性が得られるので長時間鋳造が達成
できる。
【0019】更に、本発明では、鋳造直前に転炉出鋼後
のSiキルド溶鋼中に少量のAlを添加した後、鍋底に
設けたポーラスプラグよりアルゴンガスを0.5〜1.
5Nl/ton・minの低い流量速度で3分間以上、
望ましくは5分間以上の弱攪拌をする。弱攪拌である
が、上記攪拌時間が確保されるから、投入されたAlは
鍋内溶鋼中で十分に溶解し混合出来る。一方、弱攪拌条
件であるため、ポーラスプラグ直上の溶鋼はスラグに覆
われるか、または裸湯となっても僅かである。また、こ
のような穏やかな攪拌なので、溶鋼中の可溶性Alは空
気酸化されないし、MnO、FeO等を含有する取鍋内
スラグとの反応によってAl2 3 も生成しないし、容
易にAl−酸素平衡値に到達するので、溶存酸素濃度は
上記狭い範囲に安定してコントロールされる。この結
果、ノズル閉塞と耐火物溶損を同時に防止できて長時間
鋳造を達成できる。
【0020】ここで、0.5Nl/ton・min以下
では攪拌が弱すぎるし、また、攪拌時間が3分未満で
は、投入されたAlは溶解し混合できず鍋内溶鋼中にA
l濃度の偏析が生じて、鋳片品質上好ましくない。1.
5Nl/ton・min以上では過剰な攪拌力を溶鋼に
与えるので、溶鋼中の可溶性Alは空気酸化したり、取
鍋内スラグと溶鋼との反応が激しく溶存酸素濃度は上記
狭い範囲に安定してコントロール出来ない。
【0021】Siキルド溶鋼では、含有される可溶性A
l量が50ppm以下と低いため、溶存酸素濃度を調整
してから鋳造開始までの鋳造待ち時間においても、取鍋
内スラグと溶鋼との反応により、可溶性Alは酸化され
て溶存酸素濃度は変動する。本発明では、溶存酸素濃度
は鋳造直前にコントロールされるので、溶存酸素濃度は
変動する時間的余裕が与えられず、調整された範囲のま
ま鋳造される。
【0022】本発明により、溶鋼流量調節部位をAlキ
ルド溶鋼で使用される耐火物材質で構成し、Siキルド
溶鋼の長時間鋳造が可能となるので、Alキルド溶鋼の
み、またはSiキルド溶鋼のみで構成される連々鋳で
も、Alキルド溶鋼およびSiキルド溶鋼で構成される
連々鋳でも、ノズル閉塞並びにノズル溶損を防止できて
小断面連続鋳造における長時間鋳造が達成できる。
【0023】なお、本発明では、浸漬ノズルの上部、上
ノズル等の溶鋼流量調節部位に限り、高Al2 3 質耐
火物でも構成出来る。この場合、Ca添加によって低融
点化合物(CaO)m・(Al2 3 )nが高Al2
3 質耐火物の表層部(溶鋼との稼働面)に生成するの
で、ZrO2 ・カーボン質及びMgO・カーボン質耐火
物で構成した場合に比べ、溶鋼流による磨耗を受けて損
傷するが、ストッパー先端部の損傷によって受ける湯面
制御性劣化の影響に比べ、その影響は小さいので、長時
間鋳造が可能となる。
【0024】
【実施例】本発明の効果を確認するため、実機丸ビレッ
ト連続鋳造機を用いて実施した結果を説明する。
【0025】(1)鋳造設備条件 図1は丸ビレット連続鋳造機における鋳造状況を示す。
ここで、1は取鍋、2はロータリーノズル、3はコレク
ターノズル、4はエアーシールパイプ、5はタンディッ
シュ、6は溶鋼、7は堰、8はガス吹き込み用配管、9
はポーラスプラグ、10はAr吹き込み用配管、11は
ストッパー本体、12はストッパー先端部、13は浸漬
ノズル本体、14は上ノズル、31は支持アーム、32
はステッピングシリンダ、33は湯面検出器(渦流式セ
ンサー)34は支持アーム、35はモールド、36は凝
固シェル、37はガイドロールである。
【0026】取鍋1内には、容量250tonのAlキ
ルド溶鋼またはSiキルド溶鋼があり、その溶鋼高さは
2800mmである。また、鍋底にポーラスプラグ9が
装着されている。
【0027】取鍋1とタンディッシュ5との間には耐火
物製エアーシールパイプ4が設けられ、取鍋1とタンデ
ィッシュ5との間で、可溶性Alの空気酸化を防止して
いる。また、取鍋1の下部に設けられたコレクターノズ
ル3とエアーシールパイプ4との接合部は、この接合部
から空気が吸い込まれて発生する空気酸化を防止するた
め、接合部を覆ってガス吹き込み用配管8よりアルゴン
ガスを吹き込んだ。タンディッシュ5内の溶鋼は溶融し
たパウダー(図示しない)により被覆されている。Al
2 3 脱酸生成物はタンディッシュ5内で浮上できる
様、堰7によって溶鋼に上向き流が与えられ、前記生成
物の浮上分離促進を図った。
【0028】また、ストッパー本体11は上ノズル14
の直上に配置され、ステッピングシリンダ32により上
下方向に駆動される。ステッピングシリンダ32は従来
の油圧系駆動装置に比べ、機械的なガタ(遊び)がな
く、ストッパー本体11の移動距離を高精度かつ高応答
速度に制御できる特徴を持つ駆動装置である。
【0029】モールド湯面検出器33として超小型渦流
式センサーを採用している。該センサーは応答性が速
く、検出精度も高い。従って、ストッパー方式によるモ
ールド湯面制御を行う小断面連続鋳造の場合、耐火物の
溶損やノズル閉塞による湯面制御性の劣化をバックアッ
プする手段として有効である。
【0030】(2)溶鋼流量調節部位を構成する耐火物
の条件 実施例および比較例では、溶鋼流量調節部位であるスト
ッパー本体11の先端より長さ200mmをZr2 O・
カーボン質耐火物、その他のストッパー本体11をAl
2 3 ・カーボン質耐火物で構成した。先端部12と本
体11をラバープレス成型して、ストッパーとして一体
に製造した。
【0031】また、浸漬ノズル13の上部の溶鋼流量調
節部位の構造を上ノズル14として分割し、浸漬ノズル
13上部に上ノズル14を埋め込んで装着した。そし
て、上ノズル14を高Al2 3 質耐火物で構成し、浸
漬ノズル本体13をAl2 3・カーボン質耐火物で構
成した。そして、両者のすきまを高Al2 3 質モルタ
ルを充填し結合させた。
【0032】図1に示さないが、浸漬ノズル13の下端
より長さ200mmをZrO2 ・カーボン耐火物で構成
し、ストッパー胴体と同様にラバープレス成型により一
体構とした。表1に主な耐火物の形状・寸法、化学組成
及び気孔率を示す。実施例および比較例における各耐火
物使用条件は同じとした。
【0033】
【表1】
【0034】(3)溶鋼の処理条件 転炉精錬された溶鋼は出鋼後バブリング処理場に移送さ
れ、溶鋼成分および温度が調整された。
【0035】Siキルド溶鋼では、バブリング処理場到
着時点の溶存酸素濃度を酸素メーターを用いて測定し、
測定値に応じて、0〜40Kg範囲の少量の金属Alを
溶鋼中に添加した。その後、添加された金属Alの溶解
と均一混合を図るため、取鍋1の底部に装着されたポー
ラスプラグ9に流量速度1.0Nl/min・tonの
ArガスをAr吹き込み用配管10を介して5分間供給
して、取鍋1内の溶鋼を攪拌した。攪拌中、取鍋1内を
観察すると、ポーラスプラグ9直上のスラグが割れて溶
鋼がわずかに現れて、裸湯が見える程度の弱い攪拌状態
であった。攪拌後、酸素メーターを用いて溶存酸素濃度
を所定の範囲に調整し、直ちに鋳造した。
【0036】一方、Alキルド溶鋼では、溶鋼中にCa
−Siを添加し、鋳造後の鋳片中の全Ca濃度が10〜
30ppm範囲になる条件で鋳造した。
【0037】(4)鋳造条件 鋳造条件として、モールド直径が210mm、1ヒート
中のタンディッシュ内溶鋼温度は1530〜1550
℃、鋳造速度は1.7m/min、1ヒート当りの鋳造
時間が100分の条件で鋳造した。
【0038】(5):溶存酸素濃度が耐火物の溶損に及
ぼす影響調査 図2は、Siキルド溶鋼の溶存酸素濃度と鋳造終了時点
のストッパーポジション指数との関係を調査した結果で
ある。
【0039】実施条件として、Siキルド溶鋼のマンガ
ン含有量は0.8%未満で、溶存酸素濃度を10〜40
ppmの範囲に調整し、(1)〜(4)の各条件および
表1に示した耐火物を使用したタンディッシュを用いて
1ヒート、100分間のSiキルド溶鋼を鋳造した。
【0040】図2において、ストッパーポジション指数
が0(図2の横軸中央位置)である場合、鋳造終了時点
でも鋳造開始時点のストッパーポジションと変化してい
ないことを意味し、耐火物の溶損やノズル閉塞が発生し
ていないことを示している。
【0041】図2の結果より、溶鋼中の酸素濃度が20
〜28ppmの適正範囲にコントロールされると、図
中、●印に示すようにストッパーポジション指数は−3
〜+3の範囲で安定しており、ノズル閉塞及び耐火物の
溶損も発生することなく、モールド湯面制御性も劣化す
ることなく鋳造できた。
【0042】溶鋼中の溶存酸素濃度がほぼ28ppmを
越えると、ポジション指数はマイナス側に振れ、これよ
り酸素濃度が増大するとこの傾向は急激に増大する結果
を得た。これは、先端部表層よりカーボンが抜けた後は
溶鋼流により該先端部12が損傷した結果、溶鋼供給量
が増加したので、ストッパーポジションを低くして所定
の溶鋼供給量を確保したことを意味する。言い換える
と、主にストッパー先端部12のZrO2 ・カーボン質
耐火物中のカーボンとSiキルド溶鋼中の溶存酸素濃度
とが(1)式により酸化反応し、その反応速度は28p
pm以下では小さいが、28ppmを越えると急激に増
大するためである。図中、×印は耐火物の溶損の進行に
より前記ポジションを低くしても、溶鋼供給量をコント
ロール出来なくなり、鋳造を停止したヒートを示す。
【0043】一方、溶鋼中の酸素濃度を20ppmより
低くすると、プラス側に振れるポジション指数の結果が
増え、さらに酸素濃度の減少に伴いポジション指数は急
激に増大する結果を得た。これは、酸素濃度を20pp
mより低くなると、(1)式により酸化反応が減少し、
ストッパー先端部12のZrO2 ・カーボン質耐火物の
損傷が減少したため、Siキルド溶鋼中のAl2 3
脱酸生成物や可溶性Alの酸化によって生じたAl2
3 生成物が、ストッパー先端部12や上ノズル14周辺
に付着したためノズル閉塞傾向となり溶鋼供給量が不足
したので、ストッパーポジションを高くして所定の溶鋼
供給量を確保したことを意味する。図中、△印はノズル
閉塞の進行により溶鋼供給量が不足し、所定の鋳造速度
を確保出来なくなって鋳造を停止したヒートを示す。た
だし、酸素濃度を20ppmより低くしても、ポジショ
ン指数は−3〜+3の範囲にあって、ノズル閉塞が発生
することなく、1ヒート、100分間の鋳造できたヒー
トもある。しかし、酸素濃度が20〜28ppmの適正
範囲にコントロールされた場合に比べ、ノズル閉塞の発
生する比率は増大し、安定した鋳造は確保出来ない。
【0044】(6):長時間鋳造の実施結果 表2は、本発明による効果を確認するため、(1)〜
(4)の各条件および表1に示した耐火物を使用した1
個のタンディッシュを用いて6ヒート、600分間の長
時間鋳造を実施した場合の溶鋼処理条件を示す。
【0045】
【表2】
【0046】ここで、実施例及び比較例における溶鋼中
の可溶性Al濃度、溶存酸素濃度はバブリンブ処理場に
おける溶鋼処理終了時(鋳造開始直前)の値を示す。そ
の他の条件は、(5)の調査と同様とし、Alキルド溶
鋼は前述の(3)の条件でCa処理した。
【0047】図3は、鋳造経過に伴うストッパーポジシ
ョン指数の変化を示した図であり、鋳造開始より200
分、400分、600分の時点の指数を直線で結んだも
のである。
【0048】実施例1は、マンガン含有量0.8%未満
のSiキルド溶鋼6ヒートを連々鋳した場合で、酸素濃
度が全て本発明の範囲、20〜28ppmにコントロー
ルされた場合である。この場合、鋳造開始より鋳造終了
までポジション指数はマイナスで耐火物の溶損傾向にあ
るがポジション指数は−3より小さく安定しており、6
ヒート、600分の長時間鋳造が達成できた。
【0049】実施例2は、マンガン含有量0.8%以上
のSiキルド溶鋼6ヒートを連々鋳した場合で、酸素濃
度が全て本発明の範囲、20〜24ppmにコントロー
ルされた場合である。この場合、鋳造開始から鋳造終了
まで実施例1に反してポジション指数はプラスでノズル
閉塞傾向にあるがポジション指数は+3より小さく安定
しており、6ヒート、600分の長時間鋳造が達成でき
た。
【0050】比較例1は、マンガン含有量0.8%未満
のSiキルド溶鋼の場合で、酸素濃度がいずれも本発明
範囲の上限28ppmより大きく外れている場合であ
る。この場合、鋳造開始からポジション指数は急激にマ
イナス側に振れ耐火物の溶損が進行し、330分経過時
点でストッパーを閉じても溶鋼が止まらず、鋳造を停止
した。
【0051】比較例2は、バブリンブ処理時、添加Al
量を増量しSiキルド溶鋼の酸素濃度をいずれも本発明
範囲の下限20ppmより低く調整した場合である。こ
の場合、鋳造開始から急激にポジション指数はプラス側
に振れノズル閉塞が進行した。そして、鋳造開始から3
80分経過時点でストッパーを全開しても、引抜き速度
に対応した溶鋼供給量を確保できず鋳造を停止し、この
場合も400分を越える鋳造は達成できなかった。
【0052】比較例3は、Alキルド溶鋼2ヒートの
後、Siキルド溶鋼4ヒートの合計6ヒートから成る連
々鋳の場合である。後半の4ヒートはマンガン含有量が
0.8%未満で、全ての酸素値はいずれも本発明の範囲
内に調整した場合である。この場合、鋳造時間経過とと
もにポジション指数はマイナス側に増加し耐火物の溶損
が進行しているが、酸素値は本発明の範囲内に調整され
ているため、6ヒート、600分の鋳造終了時点のポジ
ション指数はほぼ−3であって長時間鋳造が達成でき
た。
【0053】なお、ストッパーの溶鋼流量調節部位をM
gO・カーボン質耐火物、浸漬ノズルまたは上ノズルの
溶鋼流量調節部位をZrO2 ・カーボン質、またはMg
O・カーボン質耐火物で構成したタンディッシュを使用
してSiキルド溶鋼を鋳造しても小断面連続鋳造におけ
るノズル閉塞および耐火物溶損とを同時に防止して安定
した信頼性の高い長時間鋳造を達成できる。
【0054】本発明では、ストッパー本体11および浸
漬ノズル本体13をAl2 3 ・カーボン質耐火物で構
成した。この理由は、Al2 3 ・カーボン質耐火物が
ZrO2 ・カーボン質耐火物や、MgO・カーボン質等
の異種材質耐火物と一体にラバープレス成型した場合で
も、その製品の接合境界部の品質特性が劣化しないとい
う特徴を持つためである。
【0055】また、ストッパー先端部12をZrO2
カーボン質、MgO・カーボン質耐火物で構成しても、
高Al2 3 質耐火物で構成しない。このため、該先端
部はSiキルド溶鋼流によって多少の先細り損傷を受け
ても、スポーリングによる折れが発生し難いので、長時
間鋳造を可能にできる。
【0056】更に、本実施例では、浸漬ノズル13の上
部の溶鋼流量調節部位の構造を上ノズル14として分割
し、浸漬ノズル13上部に上ノズル14を埋め込んで装
着した。そして、上ノズル14を高Al2 3 質耐火物
で構成し、浸漬ノズル本体13をAl2 3 ・カーボン
質耐火物で構成した。そして、両者のすきまを高Al 2
3 質モルタルを充填し結合させた。この結果、上ノズ
ル14と浸漬ノズル本体13の耐火物材質が異なること
によって熱膨張差が生じ、これによって生じる応力は接
合部の目地空間(通常、1〜3mm程度のすきま)に吸
収された。これによって、一体に接合成型される場合に
比べ、上ノズルの形状、構造はより自由に設計できる。
また、分割構造ゆえ材質の異なる数種類の上ノズルを入
れ換えることにより、幅広い溶鋼の特性に容易に応じる
ことができる。
【0057】一方、浸漬ノズルの上部の溶鋼流量調節部
位の構造を上ノズル14として分割せずに、浸漬ノズル
本体13と異なる材質として両者を一体に接合成型して
も良く、長時間鋳造が可能となる。
【0058】なお、実施例1と実施例2のように、酸素
値を本発明の範囲内に調整してもポジション指数に差異
が認められる。この理由として、耐火物品質のバラツ
キ、鋳造時の溶鋼酸化のバラツキ等が微妙に影響してい
ると推定される。
【0059】
【発明の効果】本発明により、Ca添加を前提とするA
lキルド溶鋼を鋳造するタンディッシュを使用してSi
キルド溶鋼を鋳造する小断面連続鋳造法において、ノズ
ル閉塞および耐火物溶損とを同時に防止して安定した信
頼性の高い長時間鋳造を達成するとともに、小断面連続
鋳造における短納期生産を可能にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】小断面ビレット連続鋳造において、ストッパー
を用いて鋳造をしている状況を示す図である。
【図2】マンガン含有量が0.8%未満のSiキルド溶
鋼の溶存酸素濃度と、1ヒート、100分間鋳造した場
合のストッパーポジション指数との関係を調査した図で
ある。
【図3】6ヒート、600分間鋳造した実施例における
鋳造経過に伴うストッパーポジション指数の変化を比較
例と共に示した図である。
【符号の説明】
5 タンディッシュ 6 溶鋼 9 ポーラスプラグ 10 Ar吹き込み用配管 11 ストッパー本体 12 ストッパー先端部 13 浸漬ノズル本体 14 上ノズル 35 モールド
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B22D 11/00 A 41/18 C21C 7/06 (72)発明者 向山 正幸 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断面積が1200cm2 以下のモールド
    を使用し、ストッパー、浸漬ノズルまたは上ノズルとか
    ら成る溶鋼流量調節手段を有するタンディッシュを使用
    して、シリコンキルド溶鋼を鋳造する連続鋳造法におい
    て、(イ)溶鋼流量調節部位がジルコニア・カーボン質
    耐火物又はマグネシア・カーボン質耐火物から成り、そ
    の他の主要部位がアルミナ・カーボン質耐火物から成る
    ストッパーと、溶鋼流量調節部位がジルコニア・カーボ
    ン質耐火物、マグネシア・カーボン質耐火物又は高アル
    ミナ質耐火物から成り、その他の主要部位がアルミナ・
    カーボン質耐火物から成る浸漬ノズルまたは上ノズルを
    使用し、(ロ)シリコンキルド溶鋼は、その鋳造開始直
    前に少量のアルミニウムを溶鋼内に添加した後、取鍋底
    部に装着されたポーラスプラグよりアルゴンガスを0.
    5〜1.5Nl/ton・minの流量速度で3分間以
    上吹き込み攪拌し、(ハ)上記攪拌終了後のシリコンキ
    ルド溶鋼中の可溶性アルミニウムを50ppm以下に、
    溶存酸素濃度をマンガン含有量が0.8重量%未満の溶
    鋼では20〜28ppm、マンガン含有量が0.8重量
    %以上の溶鋼では20〜24ppmに、それぞれ調整し
    た後、鋳造することを特徴とする連続鋳造法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007090424A (ja) * 2005-09-30 2007-04-12 Nippon Steel Corp 連続鋳造用タンディッシュ
EP3050645A4 (en) * 2013-09-27 2017-04-26 Nisshin Steel Co., Ltd. Continuous casting method

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US9682422B2 (en) 2013-09-27 2017-06-20 Nisshin Steel Co., Ltd. Continuous casting method

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