JPH08165209A - 触媒作用を利用した抗菌・防カビ部材及び製造方法 - Google Patents
触媒作用を利用した抗菌・防カビ部材及び製造方法Info
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- JPH08165209A JPH08165209A JP6332117A JP33211794A JPH08165209A JP H08165209 A JPH08165209 A JP H08165209A JP 6332117 A JP6332117 A JP 6332117A JP 33211794 A JP33211794 A JP 33211794A JP H08165209 A JPH08165209 A JP H08165209A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 長期間にわたって優れた抗菌・防カビ作用を
呈する非溶出抗菌部材を得る。 【構成】 金属,塗膜,プラスチックス,ゴム,セラミ
ックス,繊維等の基材表面に、イオンビームで照射しな
がらTiO2 ,Ag,白金族元素等を蒸着し、Ag蒸着
膜とTiO2 膜及び/又は白金族元素膜を形成する。A
g蒸着膜の形成に代えて、皮膜として或いは内部にAg
を含む基材を使用することもできる。 【効果】 光触媒作用のあるTiO2 や白金族元素によ
り、Agの抗菌・防カビ作用が改善され、しかもAgの
溶出がないため、長期間にわたり優れた抗菌・防カビ性
が持続する。
呈する非溶出抗菌部材を得る。 【構成】 金属,塗膜,プラスチックス,ゴム,セラミ
ックス,繊維等の基材表面に、イオンビームで照射しな
がらTiO2 ,Ag,白金族元素等を蒸着し、Ag蒸着
膜とTiO2 膜及び/又は白金族元素膜を形成する。A
g蒸着膜の形成に代えて、皮膜として或いは内部にAg
を含む基材を使用することもできる。 【効果】 光触媒作用のあるTiO2 や白金族元素によ
り、Agの抗菌・防カビ作用が改善され、しかもAgの
溶出がないため、長期間にわたり優れた抗菌・防カビ性
が持続する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属,セラミックス等
の基材に抗菌・防カビ処理を施した非溶出型の抗菌部材
及びその製造方法に関する。
の基材に抗菌・防カビ処理を施した非溶出型の抗菌部材
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】抗菌・防カビ性を付与する表面処理に
は、抗菌・防カビ剤をプラスチックス,繊維等に練り込
む方法,抗菌・防カビ塗料を基材表面に塗布する方法,
イオン注入,蒸着,溶射等の乾式法によって基材表面を
抗菌・防カビ物質で処理する方法等が知られている。た
とえば、特公平4−16179号公報では、予めイオン
化又はラジカル状態にされた活性物質を合成樹脂,ゴ
ム,合成繊維,セラミックス等の基材にイオン注入して
いる。注入された活性物質は、細菌の繁殖を抑制し、基
材表面を衛生的な状態に維持する。特開平3−2135
09号公報では、真空蒸着,溶射,スパッタリング,イ
オンプレーティング等の乾式法で抗菌性物質を表面に付
着させたポリマーを溶融紡糸することにより、抗菌性繊
維を製造している。
は、抗菌・防カビ剤をプラスチックス,繊維等に練り込
む方法,抗菌・防カビ塗料を基材表面に塗布する方法,
イオン注入,蒸着,溶射等の乾式法によって基材表面を
抗菌・防カビ物質で処理する方法等が知られている。た
とえば、特公平4−16179号公報では、予めイオン
化又はラジカル状態にされた活性物質を合成樹脂,ゴ
ム,合成繊維,セラミックス等の基材にイオン注入して
いる。注入された活性物質は、細菌の繁殖を抑制し、基
材表面を衛生的な状態に維持する。特開平3−2135
09号公報では、真空蒸着,溶射,スパッタリング,イ
オンプレーティング等の乾式法で抗菌性物質を表面に付
着させたポリマーを溶融紡糸することにより、抗菌性繊
維を製造している。
【0003】抗菌・防カビ性を付与する従来の方法は、
基材表面から雰囲気中に溶出する抗菌・防カビ剤の作用
に依存している。そのため、優れた抗菌・防カビ性を得
る上で、可能な限り基材表面の広い範囲にわたって抗菌
・防カビ物質を露出させることが要求される。しかし、
そのような状態に抗菌・防カビ剤を基材表面に練り込み
やイオン注入で施すことは操作条件に厳格な制御が必要
となり、作業性の低下を招く。塗装,蒸着,溶射等の方
法では、有効成分が無駄に溶出したり、膜が基材から剥
離する欠点がある。そのため、長期間にわたって良好な
抗菌・防カビ性を持続させることが困難である。抗菌・
防カビ剤は、その性質上から毒物も含まれている。その
ため、強い抗菌・防カビ性を呈する物質であっても、溶
出等によって人体に悪影響を与えるものは好ましくな
い。そこで、最近では安全で環境に優しい抗菌・防カビ
処理が望まれている。他方、有機系の薬剤では、抗菌・
防カビ性がなくなったとき、細菌の栄養源となり易く、
却って細菌の繁殖を促進させることもある。このような
ことから、抗菌・防カビ性に優れ、且つ安全度の高い物
質としてAgが抗菌・防カビ剤として注目され、Agを
担持した無機系の抗菌・防カビ剤が開発されてきた。た
とえば、特開平3−172113号公報では、難溶性リ
ン酸塩の表面にAgイオンを担持させ、Ti,Zr,Z
n等でコーティングしたリン酸塩系の抗菌剤が紹介され
ている。Agは、食器,装飾品等としても使用されてき
た材料であり、安全面でも信頼性が高い。また、特開平
6−65012号公報では、抗菌・防カビ作用の持続性
を改善するため、光触媒としての作用をもつTiO2 を
Agと併用している。
基材表面から雰囲気中に溶出する抗菌・防カビ剤の作用
に依存している。そのため、優れた抗菌・防カビ性を得
る上で、可能な限り基材表面の広い範囲にわたって抗菌
・防カビ物質を露出させることが要求される。しかし、
そのような状態に抗菌・防カビ剤を基材表面に練り込み
やイオン注入で施すことは操作条件に厳格な制御が必要
となり、作業性の低下を招く。塗装,蒸着,溶射等の方
法では、有効成分が無駄に溶出したり、膜が基材から剥
離する欠点がある。そのため、長期間にわたって良好な
抗菌・防カビ性を持続させることが困難である。抗菌・
防カビ剤は、その性質上から毒物も含まれている。その
ため、強い抗菌・防カビ性を呈する物質であっても、溶
出等によって人体に悪影響を与えるものは好ましくな
い。そこで、最近では安全で環境に優しい抗菌・防カビ
処理が望まれている。他方、有機系の薬剤では、抗菌・
防カビ性がなくなったとき、細菌の栄養源となり易く、
却って細菌の繁殖を促進させることもある。このような
ことから、抗菌・防カビ性に優れ、且つ安全度の高い物
質としてAgが抗菌・防カビ剤として注目され、Agを
担持した無機系の抗菌・防カビ剤が開発されてきた。た
とえば、特開平3−172113号公報では、難溶性リ
ン酸塩の表面にAgイオンを担持させ、Ti,Zr,Z
n等でコーティングしたリン酸塩系の抗菌剤が紹介され
ている。Agは、食器,装飾品等としても使用されてき
た材料であり、安全面でも信頼性が高い。また、特開平
6−65012号公報では、抗菌・防カビ作用の持続性
を改善するため、光触媒としての作用をもつTiO2 を
Agと併用している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】TiO2 系のコーティ
ングを施す場合、基材に対する密着性を高めるため焼成
が繰り返される。しかし、焼成の繰返しは、手数及び時
間のかかる作業工程を余儀なくする。また、高温での処
理であることから、処理可能な基材の材質に制約を加え
る。焼成に起因する問題を解消する方法としては、酸化
チタン皮膜を形成した基材をAgイオン含有液に浸漬
し、或いはAgイオン含有液を酸化チタン皮膜に塗布し
焼成する方法がある。しかし、このような方法でAgイ
オンを担持させたものでは、密着力が弱く、Agの無駄
な溶出が避けられない。そのため、予期するほどに抗菌
・防カビ作用の持続性が改善されない。本発明は、この
ような問題を解消すべく案出されたものであり、イオン
ビーム支援蒸着法で形成した蒸着膜が優れた密着性及び
活性度を示すことを利用することにより、Agイオンの
溶出に依らずに長期間にわたって抗菌・防カビ性を持続
し、密着性に優れた抗菌・防カビ性皮膜を得ることを目
的とする。
ングを施す場合、基材に対する密着性を高めるため焼成
が繰り返される。しかし、焼成の繰返しは、手数及び時
間のかかる作業工程を余儀なくする。また、高温での処
理であることから、処理可能な基材の材質に制約を加え
る。焼成に起因する問題を解消する方法としては、酸化
チタン皮膜を形成した基材をAgイオン含有液に浸漬
し、或いはAgイオン含有液を酸化チタン皮膜に塗布し
焼成する方法がある。しかし、このような方法でAgイ
オンを担持させたものでは、密着力が弱く、Agの無駄
な溶出が避けられない。そのため、予期するほどに抗菌
・防カビ作用の持続性が改善されない。本発明は、この
ような問題を解消すべく案出されたものであり、イオン
ビーム支援蒸着法で形成した蒸着膜が優れた密着性及び
活性度を示すことを利用することにより、Agイオンの
溶出に依らずに長期間にわたって抗菌・防カビ性を持続
し、密着性に優れた抗菌・防カビ性皮膜を得ることを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の抗菌・防カビ部
材は、その目的を達成するため、イオンビーム支援蒸着
法で形成したAg蒸着膜,TiO2 膜,白金族元素の蒸
着膜等を抗菌・防カビ作用を呈するとして使用する。A
g蒸着膜,TiO2 膜,白金族元素の蒸着膜等は、次に
示す組合せのように何れの順序で形成しても良く、また
TiO2 膜及び白金族元素の何れか一方を省略すること
も可能である。更には、Ag,TiO2,白金族元素等
を含み、或いはこれらの皮膜が予め形成された基材を使
用することも可能である。処理される基材には、金属,
セラミックス,塗膜,プラスチックス,ゴム,セラミッ
クス,繊維等がある。
材は、その目的を達成するため、イオンビーム支援蒸着
法で形成したAg蒸着膜,TiO2 膜,白金族元素の蒸
着膜等を抗菌・防カビ作用を呈するとして使用する。A
g蒸着膜,TiO2 膜,白金族元素の蒸着膜等は、次に
示す組合せのように何れの順序で形成しても良く、また
TiO2 膜及び白金族元素の何れか一方を省略すること
も可能である。更には、Ag,TiO2,白金族元素等
を含み、或いはこれらの皮膜が予め形成された基材を使
用することも可能である。処理される基材には、金属,
セラミックス,塗膜,プラスチックス,ゴム,セラミッ
クス,繊維等がある。
【0006】(1)単体,合金,化合物又は皮膜として
Agを含む基材に、イオンビーム支援蒸着法によりTi
O2 膜を形成。 (2)単体,合金,化合物又は皮膜としてAgを含む基
材に、イオンビーム支援蒸着法により白金族元素の蒸着
膜を形成。 (3)単体,合金,化合物又は皮膜としてAgを含む基
材に、イオンビーム支援蒸着法によりTiO2 膜を形成
し、TiO2 膜の上にイオンビーム支援蒸着法で白金族
元素の蒸着膜を形成。 (4)単体,合金,化合物又は皮膜としてAgを含む基
材に、イオンビーム支援蒸着法により白金族元素の蒸着
膜を形成し、更にイオンビーム支援蒸着法でTiO2 膜
を形成。 (5)単体,合金,化合物又は皮膜としてAgを含む基
材に、イオンビーム支援蒸着法でTi及び白金族元素を
同時に蒸着させ、TiO2 と白金族元素との混合膜を形
成。 (6)TiO2 が内部又は表面にある基材に、イオンビ
ーム支援蒸着法でAg蒸着膜を形成。 (7)TiO2 が内部又は表面にある基材に、イオンビ
ーム支援蒸着法でAg蒸着膜を形成し、次いでイオンビ
ーム支援蒸着法で白金族元素の蒸着膜の形成。 (8)TiO2 が内部又は表面にある基材に、イオンビ
ーム支援蒸着法で白金族元素の蒸着膜を形成した後、イ
オンビーム支援蒸着法でAg蒸着膜を形成。 (9)TiO2 が内部又は表面にある基材に、イオンビ
ーム支援蒸着法でAg及び白金族元素を同時に蒸着し、
Ag−白金族元素の混合蒸着膜を形成。 (10)白金族元素が内部又は表面にある基材に、イオ
ンビーム支援蒸着法でAg蒸着膜を形成。 (12)白金族元素が内部又は表面にある基材に、イオ
ンビーム支援蒸着法でAg蒸着膜を形成し、次いでイオ
ンビーム支援蒸着法でTiO2 膜を形成。 (13)白金族元素が内部又は表面にある基材に、イオ
ンビーム支援蒸着法でTiO2 膜を形成した後、イオン
ビーム支援蒸着法でAg蒸着膜を形成。 (14)白金族元素が内部又は表面にある基材に、イオ
ンビーム支援蒸着法でTi及びAgを同時に蒸着し、A
g−TiO2 混合膜を形成。
Agを含む基材に、イオンビーム支援蒸着法によりTi
O2 膜を形成。 (2)単体,合金,化合物又は皮膜としてAgを含む基
材に、イオンビーム支援蒸着法により白金族元素の蒸着
膜を形成。 (3)単体,合金,化合物又は皮膜としてAgを含む基
材に、イオンビーム支援蒸着法によりTiO2 膜を形成
し、TiO2 膜の上にイオンビーム支援蒸着法で白金族
元素の蒸着膜を形成。 (4)単体,合金,化合物又は皮膜としてAgを含む基
材に、イオンビーム支援蒸着法により白金族元素の蒸着
膜を形成し、更にイオンビーム支援蒸着法でTiO2 膜
を形成。 (5)単体,合金,化合物又は皮膜としてAgを含む基
材に、イオンビーム支援蒸着法でTi及び白金族元素を
同時に蒸着させ、TiO2 と白金族元素との混合膜を形
成。 (6)TiO2 が内部又は表面にある基材に、イオンビ
ーム支援蒸着法でAg蒸着膜を形成。 (7)TiO2 が内部又は表面にある基材に、イオンビ
ーム支援蒸着法でAg蒸着膜を形成し、次いでイオンビ
ーム支援蒸着法で白金族元素の蒸着膜の形成。 (8)TiO2 が内部又は表面にある基材に、イオンビ
ーム支援蒸着法で白金族元素の蒸着膜を形成した後、イ
オンビーム支援蒸着法でAg蒸着膜を形成。 (9)TiO2 が内部又は表面にある基材に、イオンビ
ーム支援蒸着法でAg及び白金族元素を同時に蒸着し、
Ag−白金族元素の混合蒸着膜を形成。 (10)白金族元素が内部又は表面にある基材に、イオ
ンビーム支援蒸着法でAg蒸着膜を形成。 (12)白金族元素が内部又は表面にある基材に、イオ
ンビーム支援蒸着法でAg蒸着膜を形成し、次いでイオ
ンビーム支援蒸着法でTiO2 膜を形成。 (13)白金族元素が内部又は表面にある基材に、イオ
ンビーム支援蒸着法でTiO2 膜を形成した後、イオン
ビーム支援蒸着法でAg蒸着膜を形成。 (14)白金族元素が内部又は表面にある基材に、イオ
ンビーム支援蒸着法でTi及びAgを同時に蒸着し、A
g−TiO2 混合膜を形成。
【0007】
【作用】イオンビーム支援蒸着法は、10-2〜10-3P
a程度の真空容器内に基材を配置し、イオンビームで基
材表面を照射しながら金属を蒸着させる。蒸着金属は、
電子ビーム等で溶融され、蒸気として基材表面に送り込
まれる。イオンビームは、イオン銃でAr,He等をイ
オン化して、0.1kV以上の加速電圧を印加すること
により発生させる。Tiの蒸着に際しては、酸素ガスを
イオン化したビームを使用する方法がある。この場合、
蒸着中にTiが酸化され、TiO2 として基材表面に被
着する。或いは、Ar等のイオンビームを支援しながら
TiO2 を蒸着することもできる。TiO2 は、光照射
によって電子や正孔が生成し、強力な酸化還元作用を発
現する光触媒としての機能を持っていることから、活性
酸素の生成を促進させ、Agと共同して抗菌・防カビ性
を著しく向上させる。このような作用は、TiO2 の膜
厚を0.01〜1μmにするとき顕著となる。また、T
iO2 の光触媒作用は、イオンビームの照射によっても
高められる。
a程度の真空容器内に基材を配置し、イオンビームで基
材表面を照射しながら金属を蒸着させる。蒸着金属は、
電子ビーム等で溶融され、蒸気として基材表面に送り込
まれる。イオンビームは、イオン銃でAr,He等をイ
オン化して、0.1kV以上の加速電圧を印加すること
により発生させる。Tiの蒸着に際しては、酸素ガスを
イオン化したビームを使用する方法がある。この場合、
蒸着中にTiが酸化され、TiO2 として基材表面に被
着する。或いは、Ar等のイオンビームを支援しながら
TiO2 を蒸着することもできる。TiO2 は、光照射
によって電子や正孔が生成し、強力な酸化還元作用を発
現する光触媒としての機能を持っていることから、活性
酸素の生成を促進させ、Agと共同して抗菌・防カビ性
を著しく向上させる。このような作用は、TiO2 の膜
厚を0.01〜1μmにするとき顕著となる。また、T
iO2 の光触媒作用は、イオンビームの照射によっても
高められる。
【0008】Pt,Pa,Ru等の白金族元素も、Ti
O2 と同様な光触媒としての機能を持っている。これら
白金族元素の蒸着に際してはO2 ,Ar,He等をイオ
ン化したイオンビームを使用することができ、好ましく
は0.01〜0.5μmの膜厚で蒸着膜を形成する。O
2 ,Ar,He等をイオン化したイオンビームは、Ag
蒸着膜を形成するときにも使用される。形成されたAg
蒸着膜は、イオンビーム支援蒸着法によるものであるた
め、基材に対する密着性に優れ、Agが非溶出化され
る。なお、Ag蒸着膜は、0.01〜1μmの膜厚をも
つことが好ましい。形成された蒸着膜は、イオンビーム
の照射によって活性化された基材表面に蒸着されたもの
であるため、基材に対する密着性が極めて高くなってい
る。また、蒸着膜のAgやTiO2 ,白金族元素等が、
空気中の酸素や水中の酸素から活性酸素を発生させる触
媒作用を呈する。発生した活性酸素は、周辺にある菌
類,カビ等の細胞膜を破壊し、雑菌やカビを死滅させ
る。そのため、溶出したAgイオンに依存する従来の抗
菌・防カビ処理と異なり、長期間にわたって優れた抗菌
・防カビ作用が持続する。しかも、抗菌・防カビ性を呈
する物質の溶出がないので、長期間の使用後にも基材表
面に変色がない。
O2 と同様な光触媒としての機能を持っている。これら
白金族元素の蒸着に際してはO2 ,Ar,He等をイオ
ン化したイオンビームを使用することができ、好ましく
は0.01〜0.5μmの膜厚で蒸着膜を形成する。O
2 ,Ar,He等をイオン化したイオンビームは、Ag
蒸着膜を形成するときにも使用される。形成されたAg
蒸着膜は、イオンビーム支援蒸着法によるものであるた
め、基材に対する密着性に優れ、Agが非溶出化され
る。なお、Ag蒸着膜は、0.01〜1μmの膜厚をも
つことが好ましい。形成された蒸着膜は、イオンビーム
の照射によって活性化された基材表面に蒸着されたもの
であるため、基材に対する密着性が極めて高くなってい
る。また、蒸着膜のAgやTiO2 ,白金族元素等が、
空気中の酸素や水中の酸素から活性酸素を発生させる触
媒作用を呈する。発生した活性酸素は、周辺にある菌
類,カビ等の細胞膜を破壊し、雑菌やカビを死滅させ
る。そのため、溶出したAgイオンに依存する従来の抗
菌・防カビ処理と異なり、長期間にわたって優れた抗菌
・防カビ作用が持続する。しかも、抗菌・防カビ性を呈
する物質の溶出がないので、長期間の使用後にも基材表
面に変色がない。
【0009】イオンビーム支援蒸着法で形成された薄膜
の触媒作用は、イオンビームの作用でAg,Ti,白金
族元素等の一部がイオン化し、更に膜の配向性が制御さ
れた結果として活性部位が表面に露出すること、及びA
g,TiO2 ,白金族元素等の組合せによる相乗作用に
よって強い効果を示すことによって得られるものと推察
される。このような触媒作用は、真空蒸着や溶射等のP
VD法で形成されたAg薄膜にもみられるが、イオンビ
ーム支援蒸着法に比較して投入エネルギーが少ないた
め、触媒化したAgから発生する活性酸素量が少ない。
また、形成された薄膜の基材に対する密着性も弱く、過
酷な使用環境に耐えることができない。しかも、イオン
ビーム支援蒸着法では、比較的低温で基材が処理される
ため、加熱による悪影響を基材に及ぼすこともない。A
gを含む又はAg系の皮膜をもつ基材には、たとえばA
g系抗菌剤を含む塗膜,Ag系抗菌剤を練り込んだも
の,Ag又はAg化合物をCVD,PVD等によって被
覆したもの,イオン注入やイオンビーム蒸着法でAg又
はAg化合物の被覆層を設けたもの等がある。或いは、
イオンビーム支援蒸着法によってAg皮膜を形成したも
のを、基材として使用することもできる。TiO2 を含
む又はTiO2 を皮膜をもつ基材や、白金族元素を含む
又は白金族元素でコーティングされた基材も、同様にし
て用意される。
の触媒作用は、イオンビームの作用でAg,Ti,白金
族元素等の一部がイオン化し、更に膜の配向性が制御さ
れた結果として活性部位が表面に露出すること、及びA
g,TiO2 ,白金族元素等の組合せによる相乗作用に
よって強い効果を示すことによって得られるものと推察
される。このような触媒作用は、真空蒸着や溶射等のP
VD法で形成されたAg薄膜にもみられるが、イオンビ
ーム支援蒸着法に比較して投入エネルギーが少ないた
め、触媒化したAgから発生する活性酸素量が少ない。
また、形成された薄膜の基材に対する密着性も弱く、過
酷な使用環境に耐えることができない。しかも、イオン
ビーム支援蒸着法では、比較的低温で基材が処理される
ため、加熱による悪影響を基材に及ぼすこともない。A
gを含む又はAg系の皮膜をもつ基材には、たとえばA
g系抗菌剤を含む塗膜,Ag系抗菌剤を練り込んだも
の,Ag又はAg化合物をCVD,PVD等によって被
覆したもの,イオン注入やイオンビーム蒸着法でAg又
はAg化合物の被覆層を設けたもの等がある。或いは、
イオンビーム支援蒸着法によってAg皮膜を形成したも
のを、基材として使用することもできる。TiO2 を含
む又はTiO2 を皮膜をもつ基材や、白金族元素を含む
又は白金族元素でコーティングされた基材も、同様にし
て用意される。
【0010】このようにして用意された基材に、イオン
ビーム支援蒸着法でAg蒸着膜,TiO2 膜及び/又は
白金族元素の蒸着膜を形成する。また、Ag−TiO
2 ,Ag−白金族元素,TiO2 −白金族元素等の混合
薄膜を形成する場合、それぞれ異なる蒸発源を収容した
2個のルツボを配置し、電子ビームによって2種類の蒸
気を発生させる。形成された薄膜は、基材に対する密着
性が極めて高く、水中においても溶出することがない。
そのため、長時間使用後においても、基材表面が変色す
ることはない。形成されたTiO2 膜や白金族元素の蒸
着膜は、基材に含まれるAgやAg皮膜と共同して従来
にない優れた抗菌・防カビ作用を呈する。また、TiO
2 膜と白金族元素の蒸着膜との間でも、光触媒作用を相
乗的に高める効果があり、単独でTiO2 膜又は白金族
元素の蒸着膜を形成した場合に比較して良好な抗菌・防
カビ作用が発揮される。
ビーム支援蒸着法でAg蒸着膜,TiO2 膜及び/又は
白金族元素の蒸着膜を形成する。また、Ag−TiO
2 ,Ag−白金族元素,TiO2 −白金族元素等の混合
薄膜を形成する場合、それぞれ異なる蒸発源を収容した
2個のルツボを配置し、電子ビームによって2種類の蒸
気を発生させる。形成された薄膜は、基材に対する密着
性が極めて高く、水中においても溶出することがない。
そのため、長時間使用後においても、基材表面が変色す
ることはない。形成されたTiO2 膜や白金族元素の蒸
着膜は、基材に含まれるAgやAg皮膜と共同して従来
にない優れた抗菌・防カビ作用を呈する。また、TiO
2 膜と白金族元素の蒸着膜との間でも、光触媒作用を相
乗的に高める効果があり、単独でTiO2 膜又は白金族
元素の蒸着膜を形成した場合に比較して良好な抗菌・防
カビ作用が発揮される。
【0011】
(試料の作成) 実施例1:200mm×200mmのアルミニウム合金
(1100)板に膜厚20μmのアルマイト皮膜を形成
したものを基材として使用した。この基材に真空蒸着法
で膜厚1μmのAg蒸着膜を形成した後、酸素イオンビ
ームで照射しながら、イオンビーム支援蒸着法によりT
iを蒸着させ、膜厚0.4μmのTiO2 膜を形成し
た。 実施例2:実施例1と同様に膜厚1μmのAg蒸着膜及
び膜厚0.2μmのTiO2 膜を形成した後、Arイオ
ンビームを使用したイオンビーム支援蒸着法によって膜
厚0.2μmのPt蒸着膜を形成した。 実施例3:実施例1と同様に膜厚1μmのAg蒸着膜を
形成した後、酸素イオンビームを使用したイオンビーム
支援蒸着法でTi及びPtを蒸着し、膜厚0.4μmの
Pt含有TiO2 膜を形成した。
(1100)板に膜厚20μmのアルマイト皮膜を形成
したものを基材として使用した。この基材に真空蒸着法
で膜厚1μmのAg蒸着膜を形成した後、酸素イオンビ
ームで照射しながら、イオンビーム支援蒸着法によりT
iを蒸着させ、膜厚0.4μmのTiO2 膜を形成し
た。 実施例2:実施例1と同様に膜厚1μmのAg蒸着膜及
び膜厚0.2μmのTiO2 膜を形成した後、Arイオ
ンビームを使用したイオンビーム支援蒸着法によって膜
厚0.2μmのPt蒸着膜を形成した。 実施例3:実施例1と同様に膜厚1μmのAg蒸着膜を
形成した後、酸素イオンビームを使用したイオンビーム
支援蒸着法でTi及びPtを蒸着し、膜厚0.4μmの
Pt含有TiO2 膜を形成した。
【0012】実施例4:200mm×200mmのアル
ミニウム合金(1100)板に膜厚20μmのTiO2
含有塗膜を形成したものを、基材として用意した。この
基材に、Arイオンビームを用いてAgを蒸着し、膜厚
0.4μmのAg蒸着膜を形成した。 実施例5:実施例4と同じ基材に、Arイオンビームを
用いてPtを蒸着し、膜厚0.2μmのPt蒸着膜を形
成した。次いで、Arイオンビームを用いてAgを蒸着
し、膜厚0.2μmのAg蒸着膜を形成した。 実施例6:実施例4と同じ基材に、Arイオンビームを
用いてPt及びAgを同時に蒸着し、膜厚0.4μmの
Pt−Ag混合蒸着膜を形成した。 実施例7:実施例1と同じアルマイト処理したアルミニ
ウム合金板に真空蒸着法でPtを蒸着したものを、基材
として用意した。この基材に、酸素イオンビームを使用
したイオンビーム支援蒸着法でTi及びAgを蒸着し、
膜厚0.4μmのAg含有TiO2 膜を形成した。
ミニウム合金(1100)板に膜厚20μmのTiO2
含有塗膜を形成したものを、基材として用意した。この
基材に、Arイオンビームを用いてAgを蒸着し、膜厚
0.4μmのAg蒸着膜を形成した。 実施例5:実施例4と同じ基材に、Arイオンビームを
用いてPtを蒸着し、膜厚0.2μmのPt蒸着膜を形
成した。次いで、Arイオンビームを用いてAgを蒸着
し、膜厚0.2μmのAg蒸着膜を形成した。 実施例6:実施例4と同じ基材に、Arイオンビームを
用いてPt及びAgを同時に蒸着し、膜厚0.4μmの
Pt−Ag混合蒸着膜を形成した。 実施例7:実施例1と同じアルマイト処理したアルミニ
ウム合金板に真空蒸着法でPtを蒸着したものを、基材
として用意した。この基材に、酸素イオンビームを使用
したイオンビーム支援蒸着法でTi及びAgを蒸着し、
膜厚0.4μmのAg含有TiO2 膜を形成した。
【0013】蒸着処理された各基材の抗菌性及び防カビ
性を、以下に説明する方法で調査した。なお、イオンビ
ーム支援蒸着法で形成した皮膜の有効性を明らかにする
ため、次の比較材を用意した。 比較例1:実施例1〜3と同じアルマイト処理したアル
ミニウム合金板にAgを真空蒸着したもの 比較例2:実施例4〜6と同じ塗装を施したアルミニウ
ム合金板 比較例3:実施例7と同じPtを蒸着したままの基材 比較例4:比較例1の基材に真空蒸着法で膜厚0.4μ
mのTiO2 膜を形成したもの 比較例5:比較例1の基材に真空蒸着法で膜厚0.2μ
mのTiO2 膜を形成した後、真空蒸着法で膜厚0.2
μmのPt蒸着膜を形成したもの 比較例6:比較例2と同じ基材に、真空蒸着法で膜厚
0.4μmのAg蒸着膜を形成したもの 比較例7:比較例2と同じ基材に、真空蒸着法で膜厚
0.2μmのPt蒸着膜を形成した後、真空蒸着法で膜
厚0.2μmのAg蒸着膜を形成したもの
性を、以下に説明する方法で調査した。なお、イオンビ
ーム支援蒸着法で形成した皮膜の有効性を明らかにする
ため、次の比較材を用意した。 比較例1:実施例1〜3と同じアルマイト処理したアル
ミニウム合金板にAgを真空蒸着したもの 比較例2:実施例4〜6と同じ塗装を施したアルミニウ
ム合金板 比較例3:実施例7と同じPtを蒸着したままの基材 比較例4:比較例1の基材に真空蒸着法で膜厚0.4μ
mのTiO2 膜を形成したもの 比較例5:比較例1の基材に真空蒸着法で膜厚0.2μ
mのTiO2 膜を形成した後、真空蒸着法で膜厚0.2
μmのPt蒸着膜を形成したもの 比較例6:比較例2と同じ基材に、真空蒸着法で膜厚
0.4μmのAg蒸着膜を形成したもの 比較例7:比較例2と同じ基材に、真空蒸着法で膜厚
0.2μmのPt蒸着膜を形成した後、真空蒸着法で膜
厚0.2μmのAg蒸着膜を形成したもの
【0014】(抗菌性の評価)各試料から20mm×5
0mmの試験片を切り出し、抗菌性試験に供した。抗菌
性試験は、シェイクフラスコ法で行った。Nutrie
nt broth培地で大腸菌及び黄色ブドウ球菌それ
ぞれを25℃で20時間培養し、培養液をpH7.2の
0.5Mリン酸緩衝液の800倍希釈液で約1〜2×1
04 個/mlの菌液に希釈し、試験菌液を調製した。試
験菌液10mlを各試験片と共に三角フラスコに入れ、
180rpmで1時間振盪した。振盪前後の生菌数を平
板希釈法で測定し、菌減少率を算出した。菌減少率は、
振盪前の生菌数をA,振盪後の生菌数をBとするとき、
(A−B)/A×100(%)で表した。菌減少率が3
0%を超えるとき、有効な抗菌性が発揮されたものとし
て評価される。試験結果を、大腸菌及び黄色ブドウ球菌
に分けて、それぞれ表1及び表2に示す。また、表1及
び表2には、1時間振盪後の試験片表面を原子吸光法で
測定することにより算出されたAgの溶出量も併せ示
す。
0mmの試験片を切り出し、抗菌性試験に供した。抗菌
性試験は、シェイクフラスコ法で行った。Nutrie
nt broth培地で大腸菌及び黄色ブドウ球菌それ
ぞれを25℃で20時間培養し、培養液をpH7.2の
0.5Mリン酸緩衝液の800倍希釈液で約1〜2×1
04 個/mlの菌液に希釈し、試験菌液を調製した。試
験菌液10mlを各試験片と共に三角フラスコに入れ、
180rpmで1時間振盪した。振盪前後の生菌数を平
板希釈法で測定し、菌減少率を算出した。菌減少率は、
振盪前の生菌数をA,振盪後の生菌数をBとするとき、
(A−B)/A×100(%)で表した。菌減少率が3
0%を超えるとき、有効な抗菌性が発揮されたものとし
て評価される。試験結果を、大腸菌及び黄色ブドウ球菌
に分けて、それぞれ表1及び表2に示す。また、表1及
び表2には、1時間振盪後の試験片表面を原子吸光法で
測定することにより算出されたAgの溶出量も併せ示
す。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】表1及び表2から明らかなように、本発明
に従った実施例1〜7の試験片では、何れも高い菌減少
率を示し、振盪後の生菌数が極めて少なくなっていた。
また、Ag溶出量も、実質的に溶出がみられない0.0
01μg/l未満の微量で、優れた抗菌性が長期間持続
することが判る。これに対し、Agを真空蒸着しただけ
の比較例1では、菌減少率が高い値を示すものの、Ag
溶出量が多く、長時間にわたり抗菌性が持続しないこと
が判る。TiO2 含有塗装を施しただけの比較例2及び
Ptを真空蒸着しただけの比較例3では、菌減少率が低
く、多量の菌類が試験片表面に付着していた。その他の
比較例4〜7では、Ag溶出量が多く、長時間にわたり
抗菌性が持続しないことが示唆されている。
に従った実施例1〜7の試験片では、何れも高い菌減少
率を示し、振盪後の生菌数が極めて少なくなっていた。
また、Ag溶出量も、実質的に溶出がみられない0.0
01μg/l未満の微量で、優れた抗菌性が長期間持続
することが判る。これに対し、Agを真空蒸着しただけ
の比較例1では、菌減少率が高い値を示すものの、Ag
溶出量が多く、長時間にわたり抗菌性が持続しないこと
が判る。TiO2 含有塗装を施しただけの比較例2及び
Ptを真空蒸着しただけの比較例3では、菌減少率が低
く、多量の菌類が試験片表面に付着していた。その他の
比較例4〜7では、Ag溶出量が多く、長時間にわたり
抗菌性が持続しないことが示唆されている。
【0018】(防カビ性試験)各試料から切り出された
40mm×40mmの試験片を、防カビ性試験に供し
た。防カビ性試験では、試験準備及びカビ胞子懸濁液の
調製等はJIS Z2911に準拠した。そして、4%
ブドウ糖・1%ペプトン寒天培地の上に試験片を静置
し、その上にカビ胞子懸濁液1mlを散布した。この条
件下で温度25℃及び相対湿度95%で2か月間培養し
た後、試験片表面におけるカビ発生状況を観察した。
40mm×40mmの試験片を、防カビ性試験に供し
た。防カビ性試験では、試験準備及びカビ胞子懸濁液の
調製等はJIS Z2911に準拠した。そして、4%
ブドウ糖・1%ペプトン寒天培地の上に試験片を静置
し、その上にカビ胞子懸濁液1mlを散布した。この条
件下で温度25℃及び相対湿度95%で2か月間培養し
た後、試験片表面におけるカビ発生状況を観察した。
【0019】
【表3】
【0020】観察結果を示す表3にみられるように、実
施例1〜7の試験片では、2か月後にも表面にカビの発
生がなく、或いは発生しても極くわずかであった。他
方、比較例2〜5では、試験片の表面に多量のカビが発
生していた。また、比較例1,6,7では、実施例1〜
7とほぼ同じ防カビ性を示したものの、表1及び表2の
Ag溶出量にみられるように効果の持続性に問題があっ
た。
施例1〜7の試験片では、2か月後にも表面にカビの発
生がなく、或いは発生しても極くわずかであった。他
方、比較例2〜5では、試験片の表面に多量のカビが発
生していた。また、比較例1,6,7では、実施例1〜
7とほぼ同じ防カビ性を示したものの、表1及び表2の
Ag溶出量にみられるように効果の持続性に問題があっ
た。
【0021】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の抗菌・
防カビ部材は、金属,塗膜,プラスチックス,,ゴム,
セラミックス,繊維等の素材又は加工品の表面にイオン
ビーム支援蒸着法でAg蒸着膜,TiO2 膜,白金族元
素の蒸着膜等を形成している。これら薄膜は、通常の真
空蒸着法で形成された薄膜に比較して基材に対する密着
性及び活性度が高く、互いに共同して空気や水中の酸素
を活性化する触媒作用を呈する。特に、TiO2 膜,白
金族元素の蒸着膜は、光触媒作用があり、Ag蒸着膜の
抗菌・防カビ作用を向上させる作用がある。そのため、
本発明に従った抗菌・防カビ部材は、従来のAgイオン
溶出に依存する抗菌・防カビ処理と異なり、Ag,Ti
O2 ,白金族元素等の触媒作用によって生成する活性酸
素で抗菌・防カビ作用を発現するものであるから、長期
間にわたって優れた抗菌・防カビ作用が持続される。こ
のようにして、処理された部材は、厨房器具,家具,家
電製品,医療器具,建材等として広範な分野で使用され
る。
防カビ部材は、金属,塗膜,プラスチックス,,ゴム,
セラミックス,繊維等の素材又は加工品の表面にイオン
ビーム支援蒸着法でAg蒸着膜,TiO2 膜,白金族元
素の蒸着膜等を形成している。これら薄膜は、通常の真
空蒸着法で形成された薄膜に比較して基材に対する密着
性及び活性度が高く、互いに共同して空気や水中の酸素
を活性化する触媒作用を呈する。特に、TiO2 膜,白
金族元素の蒸着膜は、光触媒作用があり、Ag蒸着膜の
抗菌・防カビ作用を向上させる作用がある。そのため、
本発明に従った抗菌・防カビ部材は、従来のAgイオン
溶出に依存する抗菌・防カビ処理と異なり、Ag,Ti
O2 ,白金族元素等の触媒作用によって生成する活性酸
素で抗菌・防カビ作用を発現するものであるから、長期
間にわたって優れた抗菌・防カビ作用が持続される。こ
のようにして、処理された部材は、厨房器具,家具,家
電製品,医療器具,建材等として広範な分野で使用され
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C23C 14/08 N 8939−4K 14/48 D 8939−4K (72)発明者 堀 久司 静岡県庵原郡蒲原町蒲原1丁目34番1号 株式会社日軽技研内
Claims (16)
- 【請求項1】 単体,合金,化合物又は皮膜としてAg
を含む基材と、イオンビーム支援蒸着法で形成したTi
O2 膜又は白金族元素の蒸着膜とを備えている触媒作用
を利用した抗菌・防カビ部材。 - 【請求項2】 単体,合金,化合物又は皮膜としてAg
を含む基材と、イオンビーム支援蒸着法で形成したTi
O2 膜、更に該TiO2 膜の上にイオンビーム支援蒸着
法で形成した白金族元素の蒸着膜とを備えている触媒作
用を利用した抗菌・防カビ部材。 - 【請求項3】 単体,合金,化合物又は皮膜としてAg
を含む基材と、イオンビーム支援蒸着法で形成した白金
族元素の蒸着膜と、更に該白金族元素の蒸着膜の上にイ
オンビーム支援蒸着法で形成したTiO2 膜とを備えて
いる触媒作用を利用した抗菌・防カビ部材。 - 【請求項4】 単体,合金,化合物又は皮膜としてAg
を含む基材と、イオンビーム支援蒸着法で形成したTi
O2 と白金族元素との混合膜とを備えている触媒作用を
利用した抗菌・防カビ部材。 - 【請求項5】 TiO2 が内部又は表面にある基材と、
イオンビーム支援蒸着法で形成したAg蒸着膜とを備え
ている触媒作用を利用した抗菌・防カビ部材。 - 【請求項6】 TiO2 が内部又は表面にある基材と、
イオンビーム支援蒸着法で形成したAg蒸着膜と、該A
g蒸着膜の上又は下にイオンビーム支援蒸着法で形成さ
れた白金族元素の蒸着膜とを備えている触媒作用を利用
した抗菌・防カビ部材。 - 【請求項7】 TiO2 が内部又は表面にある基材と、
イオンビーム支援蒸着法で形成したAgと白金族元素の
混合蒸着膜とを備えている触媒作用を利用した抗菌・防
カビ部材。 - 【請求項8】 白金族元素が内部又は表面にある基材
と、イオンビーム支援蒸着法で形成したAg蒸着膜とを
備えている触媒作用を利用した抗菌・防カビ部材。 - 【請求項9】 白金族元素が内部又は表面にある基材
と、イオンビーム支援蒸着法で形成したAg蒸着膜と、
該Ag蒸着膜の上又は下にイオンビーム支援蒸着法で形
成されたTiO2 膜を備えている触媒作用を利用した抗
菌・防カビ部材。 - 【請求項10】 白金族元素が内部又は表面にある基材
と、イオンビーム支援蒸着法で形成したAgとTiO2
との混合膜を備えている触媒作用を利用した抗菌・防カ
ビ部材。 - 【請求項11】 単体,合金,化合物又は皮膜としてA
gを含む基材を酸素ガスをイオン化したビームで照射さ
せながらTiを蒸着し、又はAr等のイオンビームを支
援しながらTiO2 を蒸着することにより、前記基材の
表面にTiO2 膜を形成する抗菌・防カビ部材の製造方
法。 - 【請求項12】 請求項11記載のTiO2 膜を形成す
る前又は後、或いはTiO2 膜の形成と同時に、イオン
ビーム支援蒸着法で白金族元素を蒸着させる抗菌・防カ
ビ部材の製造方法。 - 【請求項13】 TiO2 が内部又は表面にある基材
に、イオンビーム支援蒸着法でAgを蒸着させる抗菌・
防カビ部材の製造方法。 - 【請求項14】 請求項13記載のAgを蒸着させる前
又は後、或いはAg蒸着と同時に、イオンビーム支援蒸
着法で白金族元素を蒸着させる抗菌・防カビ部材の製造
方法。 - 【請求項15】 白金族元素が内部又は表面にある基材
に、イオンビーム支援蒸着法でAgを蒸着させる抗菌・
防カビ部材の製造方法。 - 【請求項16】 請求項15記載のAgを蒸着させる前
又は後、或いはAg蒸着と同時に、酸素ガスをイオン化
したビームで照射しながらTiを蒸着し、又はAr等の
イオンビームを支援しながらTiO2 を蒸着することに
より、前記基材の表面にTiO2 膜又はAg−TiO2
混合膜を形成する抗菌・防カビ部材の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33211794A JP3433546B2 (ja) | 1994-12-12 | 1994-12-12 | 触媒作用を利用した抗菌・防カビ部材及び製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33211794A JP3433546B2 (ja) | 1994-12-12 | 1994-12-12 | 触媒作用を利用した抗菌・防カビ部材及び製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08165209A true JPH08165209A (ja) | 1996-06-25 |
| JP3433546B2 JP3433546B2 (ja) | 2003-08-04 |
Family
ID=18251350
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP33211794A Expired - Fee Related JP3433546B2 (ja) | 1994-12-12 | 1994-12-12 | 触媒作用を利用した抗菌・防カビ部材及び製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3433546B2 (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2000296332A (ja) * | 1999-04-13 | 2000-10-24 | Sharp Corp | 光触媒膜の形成方法 |
| CN1076222C (zh) * | 1999-01-26 | 2001-12-19 | 南京化工大学 | 光催化沉积制备担载钯膜的方法 |
| JP2002186860A (ja) * | 2000-12-20 | 2002-07-02 | Nihon Tetra Pak Kk | 光触媒材料 |
| JP2002187806A (ja) * | 2000-12-20 | 2002-07-05 | Nihon Tetra Pak Kk | 抗菌性材料 |
| JP2006063382A (ja) * | 2004-08-26 | 2006-03-09 | Kyoto Univ | チタン酸化物薄膜を基板の表面に形成する方法 |
| FR2887560A1 (fr) * | 2005-06-28 | 2006-12-29 | Commissariat Energie Atomique | Films composites a base de metal et d'oxyde pour applications antimicrobiennes et procede de protection ou de decontamination d'un substrat mettant en oeuvre de tels films |
| EP1933079A1 (fr) * | 2006-12-14 | 2008-06-18 | AGC Flat Glass Europe SA | Panneau lumineux |
| CN105562111A (zh) * | 2015-12-11 | 2016-05-11 | 长春工业大学 | Pd/ZIF-67/TiO2纳米管复合催化剂的制备方法 |
-
1994
- 1994-12-12 JP JP33211794A patent/JP3433546B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN1076222C (zh) * | 1999-01-26 | 2001-12-19 | 南京化工大学 | 光催化沉积制备担载钯膜的方法 |
| JP2000296332A (ja) * | 1999-04-13 | 2000-10-24 | Sharp Corp | 光触媒膜の形成方法 |
| JP2002186860A (ja) * | 2000-12-20 | 2002-07-02 | Nihon Tetra Pak Kk | 光触媒材料 |
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| JP2006063382A (ja) * | 2004-08-26 | 2006-03-09 | Kyoto Univ | チタン酸化物薄膜を基板の表面に形成する方法 |
| FR2887560A1 (fr) * | 2005-06-28 | 2006-12-29 | Commissariat Energie Atomique | Films composites a base de metal et d'oxyde pour applications antimicrobiennes et procede de protection ou de decontamination d'un substrat mettant en oeuvre de tels films |
| WO2007000556A3 (fr) * | 2005-06-28 | 2007-05-24 | Commissariat Energie Atomique | Films composites a base de metal et d'oxyde pour applications antimicrobiennes et procede de protection ou de decontamination d'un substrat mettant en oeuvre de tels films |
| EP1933079A1 (fr) * | 2006-12-14 | 2008-06-18 | AGC Flat Glass Europe SA | Panneau lumineux |
| WO2008071763A1 (fr) * | 2006-12-14 | 2008-06-19 | Agc Flat Glass Europe Sa | Panneau lumineux |
| CN105562111A (zh) * | 2015-12-11 | 2016-05-11 | 长春工业大学 | Pd/ZIF-67/TiO2纳米管复合催化剂的制备方法 |
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|---|---|
| JP3433546B2 (ja) | 2003-08-04 |
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