JPH0817129B2 - 磁性合金膜とその製造方法 - Google Patents
磁性合金膜とその製造方法Info
- Publication number
- JPH0817129B2 JPH0817129B2 JP63042676A JP4267688A JPH0817129B2 JP H0817129 B2 JPH0817129 B2 JP H0817129B2 JP 63042676 A JP63042676 A JP 63042676A JP 4267688 A JP4267688 A JP 4267688A JP H0817129 B2 JPH0817129 B2 JP H0817129B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- composition
- nitride
- nitride film
- magnetic alloy
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
- 229910001004 magnetic alloy Inorganic materials 0.000 title claims description 17
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 title claims description 5
- 150000004767 nitrides Chemical class 0.000 claims description 53
- 239000000203 mixture Substances 0.000 claims description 35
- IJGRMHOSHXDMSA-UHFFFAOYSA-N Atomic nitrogen Chemical compound N#N IJGRMHOSHXDMSA-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 33
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 claims description 24
- 229910052757 nitrogen Inorganic materials 0.000 claims description 23
- 229910052733 gallium Inorganic materials 0.000 claims description 4
- 229910052732 germanium Inorganic materials 0.000 claims description 4
- 229910052759 nickel Inorganic materials 0.000 claims description 4
- 229910052710 silicon Inorganic materials 0.000 claims description 4
- 238000000034 method Methods 0.000 claims description 3
- 238000004544 sputter deposition Methods 0.000 claims description 2
- 238000009830 intercalation Methods 0.000 claims 1
- 238000005260 corrosion Methods 0.000 description 20
- 230000007797 corrosion Effects 0.000 description 20
- 229910045601 alloy Inorganic materials 0.000 description 15
- 239000000956 alloy Substances 0.000 description 15
- 230000005415 magnetization Effects 0.000 description 14
- 239000002356 single layer Substances 0.000 description 12
- 229910017082 Fe-Si Inorganic materials 0.000 description 7
- 229910017133 Fe—Si Inorganic materials 0.000 description 7
- 239000000463 material Substances 0.000 description 6
- JEIPFZHSYJVQDO-UHFFFAOYSA-N iron(III) oxide Inorganic materials O=[Fe]O[Fe]=O JEIPFZHSYJVQDO-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 5
- 239000000696 magnetic material Substances 0.000 description 5
- 238000005121 nitriding Methods 0.000 description 5
- 239000011229 interlayer Substances 0.000 description 4
- 230000015572 biosynthetic process Effects 0.000 description 3
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 3
- 230000005389 magnetism Effects 0.000 description 3
- 229910000702 sendust Inorganic materials 0.000 description 3
- 229910000807 Ga alloy Inorganic materials 0.000 description 2
- 229910000808 amorphous metal alloy Inorganic materials 0.000 description 2
- 238000009792 diffusion process Methods 0.000 description 2
- 238000002474 experimental method Methods 0.000 description 2
- 239000010410 layer Substances 0.000 description 2
- 239000007769 metal material Substances 0.000 description 2
- QJGQUHMNIGDVPM-UHFFFAOYSA-N nitrogen group Chemical group [N] QJGQUHMNIGDVPM-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 229910000859 α-Fe Inorganic materials 0.000 description 2
- 229910020711 Co—Si Inorganic materials 0.000 description 1
- 229910020018 Nb Zr Inorganic materials 0.000 description 1
- 229910002796 Si–Al Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000000470 constituent Substances 0.000 description 1
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 1
- 230000002542 deteriorative effect Effects 0.000 description 1
- 229910001873 dinitrogen Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000007789 gas Substances 0.000 description 1
- 230000001771 impaired effect Effects 0.000 description 1
- 230000001681 protective effect Effects 0.000 description 1
- 238000001552 radio frequency sputter deposition Methods 0.000 description 1
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Landscapes
- Physical Vapour Deposition (AREA)
- Magnetic Record Carriers (AREA)
- Thin Magnetic Films (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、磁気ヘッド用等の軟磁性材料を構成する磁
性合金膜とその製造方法に関するものである。
性合金膜とその製造方法に関するものである。
従来の技術 従来、磁気ヘッド材料としては、Fe−Si−Alを主成分
とするセンダスト合金や、Co−Nb−Zr等のアモルファス
合金、あるいは高周波損失の少ないフェライト材料等が
用いられている。しかし、近年になって情報の高密度化
に伴い記録媒体も、従来に比べて高抗磁力を持つものに
移行しつつあり、より高い飽和磁化、4πMs、を持つ軟
磁性材料が要求されるようになって来ている。一方、磁
気ヘッド用磁性材料としては、高飽和磁化に加え、良好
な耐蝕性、及び耐摩耗性も同時に要求される。フェライ
トは、耐蝕性,耐摩耗性共に優れているが、4πMsは5
〜6000Gであって、充分ではない。アモルファス合金
は、磁気特性は優れているものの耐熱性に劣り、高温で
結晶化して、特性が劣化するため、磁気ヘッドギャップ
接着工程に耐え得るものとしては、実用上、4πMsが高
高10000G程度のものしか得られていない。センダスト合
金は、4πMsが12000G程度あるものの、耐蝕性に劣るた
め、Cr等を加える必要があり実用上やはり10000G以上で
は使用出来ず、また耐摩耗性にも劣っている。センダス
ト合金,アモルファス合金とも、電気抵抗が小さいため
高周波化に伴って、表皮深さがトラック幅よりも小さく
なりつつあり層間絶縁層を入れる対策が取られている
が、スペーシング損失の点からは好ましくない。
とするセンダスト合金や、Co−Nb−Zr等のアモルファス
合金、あるいは高周波損失の少ないフェライト材料等が
用いられている。しかし、近年になって情報の高密度化
に伴い記録媒体も、従来に比べて高抗磁力を持つものに
移行しつつあり、より高い飽和磁化、4πMs、を持つ軟
磁性材料が要求されるようになって来ている。一方、磁
気ヘッド用磁性材料としては、高飽和磁化に加え、良好
な耐蝕性、及び耐摩耗性も同時に要求される。フェライ
トは、耐蝕性,耐摩耗性共に優れているが、4πMsは5
〜6000Gであって、充分ではない。アモルファス合金
は、磁気特性は優れているものの耐熱性に劣り、高温で
結晶化して、特性が劣化するため、磁気ヘッドギャップ
接着工程に耐え得るものとしては、実用上、4πMsが高
高10000G程度のものしか得られていない。センダスト合
金は、4πMsが12000G程度あるものの、耐蝕性に劣るた
め、Cr等を加える必要があり実用上やはり10000G以上で
は使用出来ず、また耐摩耗性にも劣っている。センダス
ト合金,アモルファス合金とも、電気抵抗が小さいため
高周波化に伴って、表皮深さがトラック幅よりも小さく
なりつつあり層間絶縁層を入れる対策が取られている
が、スペーシング損失の点からは好ましくない。
発明が解決しようとする課題 上述のように、高飽和磁化を有する金属材料は、耐蝕
性もしくは耐摩耗性に劣っており、また耐蝕性,耐摩耗
性に優れた酸化物材料は、飽和磁化が充分ではない。本
発明は、要求されつつある高飽和磁化を有し、かつ耐蝕
性,耐摩耗性に優れ、電気抵抗の高い磁気ヘッド用軟磁
性材料として使用可能な合金膜を実現することを目的と
する。
性もしくは耐摩耗性に劣っており、また耐蝕性,耐摩耗
性に優れた酸化物材料は、飽和磁化が充分ではない。本
発明は、要求されつつある高飽和磁化を有し、かつ耐蝕
性,耐摩耗性に優れ、電気抵抗の高い磁気ヘッド用軟磁
性材料として使用可能な合金膜を実現することを目的と
する。
課題を解決するための手段 本発明による磁性合金膜は、膜全体の平均組成がT
XNで表わされる磁性合金膜であって、非窒化膜と
窒化膜を交互に積層した多層膜において、窒化膜中のN
を非窒化膜中に層間拡散することにより、膜の厚さ方向
に少なくともNが組成変調されているものである。また
本発明による磁性合金膜の製造方法は、TaXbNcなる組成
を有する窒化膜とTa′Xb′なる組成を有する非窒化膜を
交互に積層した多層膜をスパッタ法を用いて形成する工
程と、多層膜を加熱して非窒化膜中にNを拡散させ、膜
の厚さ方向に少なくともNを組成変調する熱処理工程と
からなる。ただしTはFe,Ca,Niより成る群より選ばれた
1種もしくは2種以上の元素、XはSi,Ge,Gaより成る群
より選ばれた1種もしくは2種以上の元素、Nは窒素で
あって、原子組成%で である。
XNで表わされる磁性合金膜であって、非窒化膜と
窒化膜を交互に積層した多層膜において、窒化膜中のN
を非窒化膜中に層間拡散することにより、膜の厚さ方向
に少なくともNが組成変調されているものである。また
本発明による磁性合金膜の製造方法は、TaXbNcなる組成
を有する窒化膜とTa′Xb′なる組成を有する非窒化膜を
交互に積層した多層膜をスパッタ法を用いて形成する工
程と、多層膜を加熱して非窒化膜中にNを拡散させ、膜
の厚さ方向に少なくともNを組成変調する熱処理工程と
からなる。ただしTはFe,Ca,Niより成る群より選ばれた
1種もしくは2種以上の元素、XはSi,Ge,Gaより成る群
より選ばれた1種もしくは2種以上の元素、Nは窒素で
あって、原子組成%で である。
作 用 充分高い飽和磁化を有し、かつ優れた軟磁気特性を有
する磁気ヘッド用軟磁性合金を窒化すると、耐蝕性及び
耐摩耗性が向上するものの、優れた軟磁気特性は損わ
れ、高温で熱処理しても、劣化した磁気特性は容易には
回復されないことが実験からわかった。この窒化磁性合
金膜と、非窒化磁性合金膜とを多層構造にすると、軟磁
気特性が損われることなく、耐摩耗性に優れた磁気ヘッ
ド用材料が可能となる。この多層膜に熱処理を施すと、
層間拡散によって、熱処理前に非窒化膜であった部分に
も窒素が入り込み、少くとも窒素が組成変調された組成
変調窒化膜になる。得られた組成変調窒化膜は、最初か
ら一様に窒素が分布している単層の窒化合金膜とは異な
り、熱処理後も、軟磁気特性が劣化することなく、しか
も耐蝕性,耐摩耗性に優れている。また窒化されると、
電気抵抗が上がり表皮深さが増大するので、記録の高密
度化に伴った高周波化に対して、より適した材料を得る
ことが出来る。
する磁気ヘッド用軟磁性合金を窒化すると、耐蝕性及び
耐摩耗性が向上するものの、優れた軟磁気特性は損わ
れ、高温で熱処理しても、劣化した磁気特性は容易には
回復されないことが実験からわかった。この窒化磁性合
金膜と、非窒化磁性合金膜とを多層構造にすると、軟磁
気特性が損われることなく、耐摩耗性に優れた磁気ヘッ
ド用材料が可能となる。この多層膜に熱処理を施すと、
層間拡散によって、熱処理前に非窒化膜であった部分に
も窒素が入り込み、少くとも窒素が組成変調された組成
変調窒化膜になる。得られた組成変調窒化膜は、最初か
ら一様に窒素が分布している単層の窒化合金膜とは異な
り、熱処理後も、軟磁気特性が劣化することなく、しか
も耐蝕性,耐摩耗性に優れている。また窒化されると、
電気抵抗が上がり表皮深さが増大するので、記録の高密
度化に伴った高周波化に対して、より適した材料を得る
ことが出来る。
実施例 本発明で積層する窒化膜は、Ta Xb Ncなる組成を有す
る。ただし、TはFe,Co,Niよりなる群より選ばれた1種
もしくは2種以上の元素、XはSi,Ge,Gaよりなる群より
選ばれた1種もしくは2種以上の元素、Nは窒素であ
る。充分な飽和磁化,4πMs,を得るためには、原子%で a78,b28,c20 である必要があり、充分な耐蝕性,耐摩耗性を得るため
には、 a98,c1 を充たす必要があり、さらに優れた軟磁性を得るために
は、少くとも b2 である必要があることが、実験よりわかった。
る。ただし、TはFe,Co,Niよりなる群より選ばれた1種
もしくは2種以上の元素、XはSi,Ge,Gaよりなる群より
選ばれた1種もしくは2種以上の元素、Nは窒素であ
る。充分な飽和磁化,4πMs,を得るためには、原子%で a78,b28,c20 である必要があり、充分な耐蝕性,耐摩耗性を得るため
には、 a98,c1 を充たす必要があり、さらに優れた軟磁性を得るために
は、少くとも b2 である必要があることが、実験よりわかった。
本発明における窒化磁性合金膜の組成は、上記のもの
であるが、単層膜の場合は、仮に上記の組成範囲内にあ
っても、良好な軟磁気特性を示さないため、厚さtの窒
化合金膜と厚さt′の非窒化合金膜とを交互に積層した
構造にする必要がある。第1図aに、膜中の元素量の深
さ方向に対する依存性の一例を示した。こうして得られ
た多層構造膜の耐摩耗性は、窒化膜の部分で高く、非窒
化膜の部分で低くなり、偏摩耗を起こす恐れがあるの
で、それぞれの膜厚が、tt′/2であることが望まし
い。熱処理を施した後の多層膜中の元素量の、深さ方向
の依存性の一例を第1図bに示した。窒素は非窒化膜の
拡散し周期がλ=t+t′の組成変調膜が得られる。熱
処理後は窒素が膜全体に含有されるので、耐蝕性,耐摩
耗性共に膜の全ての部分で向上した磁性材料が得られ
る。このことは、偏摩耗を防ぐ意味でも好ましい。この
際、成分元素中のT及びXの窒化物の出来やすさ(生成
自由エネルギー)、及び出来た窒化物の動きやすさによ
って拡散後の組成変調のパターンは、多様なものになり
得る。従って、第1図aの多層膜を熱処理した後の組成
変調のパターンは、T及びXの種類によって異り、必ず
しも第2図bのように一意的に定まるものではない。得
られた組成変調膜の変調の周期入が大き過ぎると、多層
構造膜中の厚さtの窒化膜の性質が単層膜の性質に近づ
き、熱処理後も良好な軟磁性が得られないため、λ20
00Åにする必要がある。以下具体的な実施例について述
べることとする。
であるが、単層膜の場合は、仮に上記の組成範囲内にあ
っても、良好な軟磁気特性を示さないため、厚さtの窒
化合金膜と厚さt′の非窒化合金膜とを交互に積層した
構造にする必要がある。第1図aに、膜中の元素量の深
さ方向に対する依存性の一例を示した。こうして得られ
た多層構造膜の耐摩耗性は、窒化膜の部分で高く、非窒
化膜の部分で低くなり、偏摩耗を起こす恐れがあるの
で、それぞれの膜厚が、tt′/2であることが望まし
い。熱処理を施した後の多層膜中の元素量の、深さ方向
の依存性の一例を第1図bに示した。窒素は非窒化膜の
拡散し周期がλ=t+t′の組成変調膜が得られる。熱
処理後は窒素が膜全体に含有されるので、耐蝕性,耐摩
耗性共に膜の全ての部分で向上した磁性材料が得られ
る。このことは、偏摩耗を防ぐ意味でも好ましい。この
際、成分元素中のT及びXの窒化物の出来やすさ(生成
自由エネルギー)、及び出来た窒化物の動きやすさによ
って拡散後の組成変調のパターンは、多様なものになり
得る。従って、第1図aの多層膜を熱処理した後の組成
変調のパターンは、T及びXの種類によって異り、必ず
しも第2図bのように一意的に定まるものではない。得
られた組成変調膜の変調の周期入が大き過ぎると、多層
構造膜中の厚さtの窒化膜の性質が単層膜の性質に近づ
き、熱処理後も良好な軟磁性が得られないため、λ20
00Åにする必要がある。以下具体的な実施例について述
べることとする。
FexSiy(x+y=100,4y24原子%)なる組成の
ターゲットを用い、rfスパッタ装置により、Arガス圧を
1.1×10-2Torrに固定し、窒素ガス分圧が0〜50%の雰
囲気中において、投入電力350Wで膜を形成した。第2図
に、Fe80Si20(原子%)なる組成のターゲットを用いて
得られた膜の飽和磁化,4πMs、の窒素濃度依存性を示し
た。得られた非窒化膜の組成はFe82Si18(原子%)であ
る。多層膜の場合の4πMsは、膜全体の平均組成によっ
てほぼ決まる。TaXbNc中のTまたはXの種類によって
は、4πMsがある範囲内で窒素濃度に依らないか、また
は増加する場合がある。
ターゲットを用い、rfスパッタ装置により、Arガス圧を
1.1×10-2Torrに固定し、窒素ガス分圧が0〜50%の雰
囲気中において、投入電力350Wで膜を形成した。第2図
に、Fe80Si20(原子%)なる組成のターゲットを用いて
得られた膜の飽和磁化,4πMs、の窒素濃度依存性を示し
た。得られた非窒化膜の組成はFe82Si18(原子%)であ
る。多層膜の場合の4πMsは、膜全体の平均組成によっ
てほぼ決まる。TaXbNc中のTまたはXの種類によって
は、4πMsがある範囲内で窒素濃度に依らないか、また
は増加する場合がある。
しかしながら、窒素が20原子%を越えると、いずれの
場合も、4πMsは減少し、また、熱処理後も良好な軟磁
性を得ることが難しくなるのでC20原子%である必要
がある。耐蝕試験はスパッタ膜を純水に浸し、室温で24
時間放置した後の錆の発生状況によって行った。また電
気抵抗は、4端子法によって測定した。表1に窒素濃度
を変化させた場合の耐蝕性及び電気抵抗の変化を示し
た。耐蝕試験の結果については、×(錆の発生のあった
もの)、△(錆の発生が極わずかだったもの)、○(錆
の発生のなかったもの)で表した。組成変調窒化膜の耐
蝕性は平均組成でほぼ決まる。表1においては、単層膜
についてはその組成、組成変調窒化膜については、その
平均組成を示したものである。窒化によって、電気抵抗
が上がるが、信号の高周波化に伴って、表皮深さが数μ
m程度になる金属材料に対しては、現在層間絶縁膜を挿
入する対策が取られているが、スペーシング損失を少く
するためにも、電気抵抗を上げ表皮深さを増大させるこ
とが望ましい。
場合も、4πMsは減少し、また、熱処理後も良好な軟磁
性を得ることが難しくなるのでC20原子%である必要
がある。耐蝕試験はスパッタ膜を純水に浸し、室温で24
時間放置した後の錆の発生状況によって行った。また電
気抵抗は、4端子法によって測定した。表1に窒素濃度
を変化させた場合の耐蝕性及び電気抵抗の変化を示し
た。耐蝕試験の結果については、×(錆の発生のあった
もの)、△(錆の発生が極わずかだったもの)、○(錆
の発生のなかったもの)で表した。組成変調窒化膜の耐
蝕性は平均組成でほぼ決まる。表1においては、単層膜
についてはその組成、組成変調窒化膜については、その
平均組成を示したものである。窒化によって、電気抵抗
が上がるが、信号の高周波化に伴って、表皮深さが数μ
m程度になる金属材料に対しては、現在層間絶縁膜を挿
入する対策が取られているが、スペーシング損失を少く
するためにも、電気抵抗を上げ表皮深さを増大させるこ
とが望ましい。
当然のことながら、耐蝕性はT,Xの種類及びa,bに依存
するが、錆の発生がおさえられる効果が認められるため
には、少くともC1%である必要があり、Nの増加と
共に、耐蝕性は向上することがわかった。第3図に、C
=0%のFe82Si18膜のT=510℃で30分間の磁界中熱処
理前(a),及び熱処理後(b),の60HzにおけるB−
Hカーブを示した。第4図には、同様の熱処理前
(a),及び熱処理後(b)の窒化単層膜の、第5図に
は、t=t′=200Åの多層膜(a),及び熱処理後の
組成変調膜(b),のB−Hカーブをそれぞれ示した。
ただし、窒化単相膜、及び多層膜中の窒化膜の部分は、
窒素が約12原子%である。表2に、上記の組成変調窒化
膜,窒化単層膜,非窒化膜の飽和磁化(4πMs),耐蝕
試験の結果及びヌーブ硬度をまとめた。飽和磁化は、振
動磁力計で測定したものである。
するが、錆の発生がおさえられる効果が認められるため
には、少くともC1%である必要があり、Nの増加と
共に、耐蝕性は向上することがわかった。第3図に、C
=0%のFe82Si18膜のT=510℃で30分間の磁界中熱処
理前(a),及び熱処理後(b),の60HzにおけるB−
Hカーブを示した。第4図には、同様の熱処理前
(a),及び熱処理後(b)の窒化単層膜の、第5図に
は、t=t′=200Åの多層膜(a),及び熱処理後の
組成変調膜(b),のB−Hカーブをそれぞれ示した。
ただし、窒化単相膜、及び多層膜中の窒化膜の部分は、
窒素が約12原子%である。表2に、上記の組成変調窒化
膜,窒化単層膜,非窒化膜の飽和磁化(4πMs),耐蝕
試験の結果及びヌーブ硬度をまとめた。飽和磁化は、振
動磁力計で測定したものである。
第6図に、組成変調窒化膜のT=510℃における30分
間の磁界中熱処理後の保磁力Hcのλ(組成変調波長)依
存性を示した。第6図からわかるように、軟磁気特性
は、組成変調膜が最もよい。この図に示した窒化変調膜
のN含有量は6原子%であって、窒化単層膜中の1/2で
あるが、Nが6原子%の窒化単素膜を熱処理しても、良
好な軟磁気特性は得られないので、組成変調構造とする
ことが必要である。ただし、熱処理温度が高過ぎるか、
あるいは処理時間が長過ぎると、組成によってはHcが再
び増大する場合があるので、適当な温度及び処理時間を
選ぶ必要がある。単層の窒化膜と組成変調の窒化膜で
は、同組成であっても硬度は必ずしも同じではないが、
組成変調波長λが同じであるような窒化膜,単層膜、い
ずれの場合も、Nの増大と共に硬度は増大する。しかし
ながら、上述したように、過度の窒素量は飽和磁化を減
少させるので、20原子%以下におさえることが望まし
い。窒化単層膜の保威力は非窒化膜に比べて著しく増大
し、第4図bからわかるように熱処理後も良好な軟磁気
特性が得られないのに対し、第6図に示したように、組
成変調膜については、組成変調波長λが2000Å以下にす
ると、保磁力の減少が顕著になる。
間の磁界中熱処理後の保磁力Hcのλ(組成変調波長)依
存性を示した。第6図からわかるように、軟磁気特性
は、組成変調膜が最もよい。この図に示した窒化変調膜
のN含有量は6原子%であって、窒化単層膜中の1/2で
あるが、Nが6原子%の窒化単素膜を熱処理しても、良
好な軟磁気特性は得られないので、組成変調構造とする
ことが必要である。ただし、熱処理温度が高過ぎるか、
あるいは処理時間が長過ぎると、組成によってはHcが再
び増大する場合があるので、適当な温度及び処理時間を
選ぶ必要がある。単層の窒化膜と組成変調の窒化膜で
は、同組成であっても硬度は必ずしも同じではないが、
組成変調波長λが同じであるような窒化膜,単層膜、い
ずれの場合も、Nの増大と共に硬度は増大する。しかし
ながら、上述したように、過度の窒素量は飽和磁化を減
少させるので、20原子%以下におさえることが望まし
い。窒化単層膜の保威力は非窒化膜に比べて著しく増大
し、第4図bからわかるように熱処理後も良好な軟磁気
特性が得られないのに対し、第6図に示したように、組
成変調膜については、組成変調波長λが2000Å以下にす
ると、保磁力の減少が顕著になる。
上述の窒化による耐蝕性,耐摩耗性の向上はFe−Si合
金のみでなく、Fe−Co−Si合金、Fe−Si−Ga合金、Fe−
Ge−Ga合金についても同様に見られ、また、良好な軟磁
気特性を得るための多層化についても同様の効果が得ら
れることがわかった。表3にこれらの合金の単層膜、及
び窒化変調膜の耐蝕性,耐摩耗性,飽和磁化,熱処理後
の保磁力,比抵抗を示した。ただし耐摩耗性は、市販の
VTRデッキを使用し、テープを100時間走行させた後の摩
耗量によって測定した。表3には、窒化変調膜の摩耗量
として、非窒化膜の摩耗量を1とした時の相対値を示し
た。表3の窒化変調膜の変調波長は、全て500Åであ
る。ただし、窒化によって、磁気異方性、飽和磁歪がず
れ、最も良好な軟磁気特性を与える組成がずれる場合が
あるので、その際は窒素濃度に応じて、最適の組成を選
ぶ必要がある。
金のみでなく、Fe−Co−Si合金、Fe−Si−Ga合金、Fe−
Ge−Ga合金についても同様に見られ、また、良好な軟磁
気特性を得るための多層化についても同様の効果が得ら
れることがわかった。表3にこれらの合金の単層膜、及
び窒化変調膜の耐蝕性,耐摩耗性,飽和磁化,熱処理後
の保磁力,比抵抗を示した。ただし耐摩耗性は、市販の
VTRデッキを使用し、テープを100時間走行させた後の摩
耗量によって測定した。表3には、窒化変調膜の摩耗量
として、非窒化膜の摩耗量を1とした時の相対値を示し
た。表3の窒化変調膜の変調波長は、全て500Åであ
る。ただし、窒化によって、磁気異方性、飽和磁歪がず
れ、最も良好な軟磁気特性を与える組成がずれる場合が
あるので、その際は窒素濃度に応じて、最適の組成を選
ぶ必要がある。
発明の効果 本発明による磁性合金膜は、従来の磁性合金に比し
て、同等もしくはそれ以上の高飽和磁化(10000G)を
有し、耐蝕性,耐摩耗性に優れ、かつ電気抵抗の高い磁
気ヘッド等に適した磁性合金である。
て、同等もしくはそれ以上の高飽和磁化(10000G)を
有し、耐蝕性,耐摩耗性に優れ、かつ電気抵抗の高い磁
気ヘッド等に適した磁性合金である。
第1図(a)は窒化多層膜の深さ方向の組成プロファイ
ルを示すグラフ、第1図(b)は窒化変調膜の深さ方向
の組成プロファイルを示すグラフ、第2図は窒化Fe−Si
合金膜の飽和磁化の窒素濃度依存性を示すグラフ、第3
図(a)はFe−Si合金膜の熱処理前のB−Hカーブを示
すグラフ、第3図(b)は同合金膜の熱処理後のB−H
カーブを示すグラフ、第4図(a)はFe−Si窒化単層膜
の熱処理前のB−Hカーブを示すグラフ、第4図(b)
は同合金膜の熱処理後のB−Hカーブを示すグラフ、第
5図(a)はFe−Si窒化多層膜のB−Hカーブヲ示すグ
ラフ、第5図(b)は窒化変調Fe−Si膜のB−Hカーブ
を示すグラフ、第6図は窒化変調Fe−Si膜の保磁力の変
調波長依存性を示すグラフである。
ルを示すグラフ、第1図(b)は窒化変調膜の深さ方向
の組成プロファイルを示すグラフ、第2図は窒化Fe−Si
合金膜の飽和磁化の窒素濃度依存性を示すグラフ、第3
図(a)はFe−Si合金膜の熱処理前のB−Hカーブを示
すグラフ、第3図(b)は同合金膜の熱処理後のB−H
カーブを示すグラフ、第4図(a)はFe−Si窒化単層膜
の熱処理前のB−Hカーブを示すグラフ、第4図(b)
は同合金膜の熱処理後のB−Hカーブを示すグラフ、第
5図(a)はFe−Si窒化多層膜のB−Hカーブヲ示すグ
ラフ、第5図(b)は窒化変調Fe−Si膜のB−Hカーブ
を示すグラフ、第6図は窒化変調Fe−Si膜の保磁力の変
調波長依存性を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G11B 5/706
Claims (4)
- 【請求項1】膜全体の平均組成が原子組成%でTX
Nで表わされる磁性合金膜であって、TXからなる非窒
化膜とTXNとからなる窒化膜を交互に積層した多層膜に
おいて、窒化膜中のNを非窒化膜中に層間拡散すること
により、膜の厚さ方向に少なくともNが組成変調されて
いることを特徴とする磁性合金膜。ただしTはFe,Co,Ni
より成る群より選ばれた1種もしくは2種以上の元素、
XはSi,Ge,Gaより成る群より選ばれた1種もしくは2種
以上の元素、Nは窒素であって である。 - 【請求項2】組成変調波長λが、λ≦2000Åであること
を特徴とする請求項1記載の磁性合金膜。 - 【請求項3】原子組成%でTaXbNCなる組成を有する窒化
膜とTa′Xb′なる組成を有する非窒化膜を交互に積層し
た多層膜をスパッタ法を用いて形成する工程と、前記多
層膜を加熱して非窒化膜中にNを拡散させ、膜の厚さ方
向に少なくともNを組成変調する熱処理工程とを含むこ
とを特徴とする磁性合金膜の製造方法。ただし、TはF
e,Co,Niよりなる群より選ばれた1種もしくは2種以上
の元素、XはSi,Ge,Gaよりなる群より選ばれた1種もし
くは2種以上の元素、Nは窒素であって である。 - 【請求項4】TaXbNC窒化膜及びTa′Xb′非窒化膜の膜厚
をそれぞれt,t′(Å)とする時、t≦1000Å、かつt
≧t′/2であることを特徴とする請求項3記載の磁性合
金膜の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63042676A JPH0817129B2 (ja) | 1987-04-23 | 1988-02-25 | 磁性合金膜とその製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62-100400 | 1987-04-23 | ||
| JP10040087 | 1987-04-23 | ||
| JP63042676A JPH0817129B2 (ja) | 1987-04-23 | 1988-02-25 | 磁性合金膜とその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6432607A JPS6432607A (en) | 1989-02-02 |
| JPH0817129B2 true JPH0817129B2 (ja) | 1996-02-21 |
Family
ID=26382399
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63042676A Expired - Lifetime JPH0817129B2 (ja) | 1987-04-23 | 1988-02-25 | 磁性合金膜とその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0817129B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2690904B2 (ja) * | 1987-08-10 | 1997-12-17 | 株式会社日立製作所 | 耐熱磁性膜 |
| JPH03239312A (ja) * | 1990-02-16 | 1991-10-24 | Victor Co Of Japan Ltd | 磁性合金 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US4231816A (en) * | 1977-12-30 | 1980-11-04 | International Business Machines Corporation | Amorphous metallic and nitrogen containing alloy films |
-
1988
- 1988-02-25 JP JP63042676A patent/JPH0817129B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6432607A (en) | 1989-02-02 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US4904543A (en) | Compositionally modulated, nitrided alloy films and method for making the same | |
| US4836865A (en) | Magnetic nitride film | |
| US5117321A (en) | Soft magnetic thin film, method for preparing same and magnetic head | |
| US5028280A (en) | Soft magnetic alloy films having a modulated nitrogen content | |
| US5034273A (en) | Nitrogen-containing magnetic alloy film | |
| US6238492B1 (en) | Soft magnetic thin film, method for preparing same and magnetic head | |
| US5439754A (en) | Ferromagnetic film, method of manufacturing the same, and magnetic head | |
| US5227940A (en) | Composite magnetic head | |
| US5585984A (en) | Magnetic head | |
| JPH0573242B2 (ja) | ||
| US5421915A (en) | Method for preparing same and magnetic head | |
| JPH0744108B2 (ja) | 軟磁性薄膜 | |
| US5475554A (en) | Magnetic head using specified Fe Ta N Cu or Fe Ta N Ag alloy film | |
| US4897318A (en) | Laminated magnetic materials | |
| JPH06168822A (ja) | 垂直磁化膜、垂直磁化膜用多層膜及び垂直磁化膜の製造法 | |
| EP0442760A2 (en) | Soft magnetic alloy films and magnetic heads using the same | |
| JPH02263416A (ja) | 軟磁性合金膜の製造方法 | |
| JPH0456110B2 (ja) | ||
| US6183568B1 (en) | Method for preparing a magnetic thin film | |
| JPH03263306A (ja) | 磁性体膜および磁気ヘッド | |
| JPH0827908B2 (ja) | 磁気ヘッド | |
| JP2523854B2 (ja) | 磁気ヘッド | |
| JP2584687B2 (ja) | 軟磁性薄膜の製造方法 | |
| JP2519554B2 (ja) | Mig型磁気ヘッド | |
| JP2808547B2 (ja) | 複合磁気ヘッド |